JP2006336165A - 白ライナーの製造方法及び白ライナー - Google Patents

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Abstract

【課題】
地合いが良好で、かつ古紙パルプが高率配合された原料パルプを表層に用いても演色の問題が少ない白ライナーを提供する。
【解決手段】
少なくとも紙料調成工程と、抄紙工程とを経て単層又は複数層の紙層を有するように抄紙される白ライナーの製造方法において、紙料調成工程で、表層用のパルプスラリーに蛍光消去剤を連続添加し、この蛍光消去剤の添加量は、抄紙工程を経た後の白ライナーの表層面の蛍光強度の測定結果に基づいて随時調整する。
【選択図】なし

Description

本発明は、紙料調成工程で、表層用のパルプスラリーに蛍光消去剤を連続添加する白ライナーの製造方法及び白ライナーに関し、さらに詳細には、白ライナーの演色の問題がなく、安定した色調を有し、かつ地合いが良好な白ライナーの製造方法及び白ライナーに関する。
段ボールは、通常、コルゲート処理が施された中芯と中芯を挟持する2枚のライナーとで構成されている。また、ライナーは、晒パルプを主原料とする原料が表層(ライナーの表面となる最外層)に使用されている白ライナーと、未晒パルプ(未晒パルプの色調は茶系色)を主原料とする原料が表層に使用されている未晒ライナーとに大別される。
また、白ライナーは、通常、表層には、バージンパルプや、脱墨処理あるいは漂白処理等が施された白色度が高い古紙パルプが用いられ、表層以外の層には脱墨処理あるいは漂白処理等が施されていない古紙パルプが用いられている。
近年、地球環境保護の観点から、木材資源の節約や紙のリサイクルが推奨され、使用済みの古紙を原料とした古紙パルプが広く用いられるようになってきている。しかし、古紙パルプは、一般にバージンパルプより強度が低いため、ある程度の強度を必要とする白ライナーには、古紙パルプを高率配合することが難しい。そこで、例えば特許文献1に示されるように、古紙を含むパルプを洗浄することにより濾水度を高くした後、叩解により濾水度を低くすることで、板紙の剛度を向上させる技術が提案され、古紙の再利用を促進している。
一方、紙は印刷適性を向上させることを目的として、表面サイズ剤や、顔料を主成分とする塗工剤が紙の表面に塗工される場合があるが、この際、紙の白色度を向上させるために、蛍光染料が表面サイズ剤や塗工剤に多量に添加されることがある。また、特にコート紙は、パルプスラリーに蛍光染料を添加して、パルプの白色度を高くし、紙の白色度を向上させることもある。
また、紙が古紙として回収されたときは、このような蛍光染料が添加された紙と、蛍光染料が添加されていない紙とが混在しており、これらを種別ごとに選別することは非常に困難である。
このため、白ライナーの表層用パルプとして、蛍光染料が添加された古紙を高率配合した古紙パルプを使用してパルプスラリーが調整されると、古紙に添加された蛍光染料が古紙パルプ中に含まれるため、このようなパルプスラリーを用いて抄造された白ライナーには、蛍光染料に由来する蛍光が残る。このため光源によって色調が異なって見える演色性の問題を引き起こしていた。
そこで、例えば特許文献2に示されるように、高濃度の一定量の古紙パルプに、一定量の蛍光消去剤を均一に混合して古紙に由来する蛍光を消去する技術が提案されている。しかし、上述したように古紙をその種別ごとに選別することは非常に困難であるため、古紙パルプには品質の異なる多種の古紙が使用され、古紙パルプの品質にばらつきが生じることがある。すなわち、一定量の古紙パルプであっても、これに含まれる蛍光染料の量は一定になるとは限らない。従って、特許文献2に記載されている方法では、蛍光の消去にムラができてしまい、安定した色調の白ライナーを得難く、また演色性の問題を完全に解決するものではなかった。
従って、所望とする蛍光消去を行おうとすると、蛍光消去剤の添加量を増加させなければならず、このためパルプの白色度が低下してしまうと共に、パルプのセルロースそのものに損傷が起こり、パルプが低質な品位のものになってしまうという問題もあった。
さらにまた、白ライナーの製造ロットによっても演色性の問題が生じ、抄造された白ライナーの色調の違いの問題はより顕著なものとなっていた。
特許第3021964号公報 特許第3118087号公報
本発明は、上述したような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、地合いが良好で、かつ古紙パルプが高率配合されたパルプスラリーを表層に用いても演色の問題が少ない白ライナーを提供することにある。
本発明の上記目的は、少なくとも紙料調成工程と、抄紙工程とを経て単層又は複数層の紙層を有するように抄紙される白ライナーの製造方法において、前記紙料調成工程で、表層用のパルプスラリーに蛍光消去剤が連続添加されており、該蛍光消去剤の添加量が、前記抄紙工程を経た後の前記白ライナーの表層面の蛍光強度の測定結果に基づいて、随時調整されていることを特徴とする白ライナーの製造方法を提供することによって、達成される。
また、本発明の上記目的は、前記蛍光消去剤は、前記表層用のパルプスラリーが滞留時間を有する箇所に添加されることを特徴とする白ライナーの製造方法を提供することによって、効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、前記表層用のパルプスラリーに、古紙パルプを50重量%以上配合し、灰分を15重量%以上含有させたことを特徴とする白ライナーの製造方法を提供することによって、より効果的に達成される。
さらにまた、本発明の上記目的は、前記蛍光強度は、マクベスカラーアナライザーにより測定したUV−IN−BRTとUV−OUT−BRTとの差であり、該蛍光強度は10%以下であることを特徴とする上記のいずれかに記載の製造方法により製造された白ライナーを提供することによって、より効果的に達成される。
本発明に係る白ライナーの製造方法によれば、抄紙工程を経た後の白ライナーの表層面の蛍光強度の測定結果に基づいて、紙料調成工程で表層用のパルプスラリーに、蛍光消去剤を随時調整しながら連続添加するので、表層用パルプとして、品質の異なる古紙パルプを用いてパルプスラリーが調整され、パルプスラリーの品質にばらつきが生じても、蛍光の消去にムラがなくなり、安定した色調の白ライナーを得ることができ、また演色の問題もなくなる。
また、本白ライナーの製造方法によれば、蛍光消去剤の添加量を必要最小限とすることができるので、パルプの品質を維持することができる。さらにまた、本白ライナーの製造方法によれば、製造ロットが異なっても、同じ色調である白ライナーを製造することができる。
また、蛍光消去剤は、表層用のパルプスラリーの紙料調成工程で、パルプスラリーが滞留時間を有する箇所に添加することによって、蛍光消去剤がより効果的に作用するようになるので、白ライナーの色調をより安定させることができ、演色の問題もより少なくなる。
また、表層用のパルプスラリーに、古紙パルプを50重量%以上配合して、灰分を15重量%以上含有させることによって、白ライナーの地合いを良好なものとすることができる。
さらにまた、本発明に係る白ライナーの製造方法によって製造された白ライナーは、マクベスカラーアナライザーにより測定したUV−IN−BRTとUV−OUT−BRTとの差である蛍光強度が、10%以下となるように調整することによって、目視演色性を少なくすることができるので、白ライナーに演色が生じても実用上の問題はなくなる。
以下、本発明に係る白ライナーの製造方法及び白ライナーについて、白ライナーが表層及び裏層の2層の紙層を有する場合を例に詳細に説明する。なお、本発明は必ずしも以下の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲において、その構成を適宜変更できることはいうまでもない。
本発明に係る白ライナーの製造方法(以下、「本製造方法」と言う。)は、少なくとも紙料調成工程と抄紙工程とを経て、表層及び裏層の2層の紙層を有する白ライナーを製造する方法である。
本製造方法は、紙料調成工程で、表層用のパルプスラリーに蛍光消去剤を連続添加して本白ライナーを抄造する製造方法であって、この蛍光消去剤の添加量を、抄紙工程を経た後の本白ライナーの表層面の蛍光強度を測定した結果に基づいて随時調整することを特徴とする。
従って、本製造方法は、表層用のパルプスラリーとして、多種の古紙が使用された品質の異なる古紙パルプが用いられ、パルプスラリーの品質にばらつきが生じても、古紙に添加された蛍光染料に由来する蛍光をムラなく消去することができるので、本製造方法により製造された白ライナー(以下、「本白ライナー」と言う。)は、安定した色調を有し、また演色の問題も減少する。
また、本製造方法では、表層用のパルプスラリーに添加する蛍光消去剤の添加量を随時調整しながら連続添加するので、蛍光消去剤の添加量が過剰となることがなく、その量を必要最小限とすることができる。これによりパルプの品質低下を最低限とすることができる。
さらにまた、本製造方法は、抄紙工程を経た後の白ライナーの表層面の蛍光強度の測定結果に基づいて、表層用のパルプスラリーに添加する蛍光消去剤の添加量を調整するので、製造ロットが異なっても、本白ライナーの色調を同一のものとすることができる。
また、蛍光消去剤は、紙料調成工程で、パルプスラリーが滞留時間を有する箇所、例えばマシンタンク、チェスト等に添加されると、蛍光消去剤がより効果的に作用するようになる。これにより、白ライナーの色調をより安定させることができ、また演色の問題もより少なくなる。
蛍光消去剤としては、例えばニトロ化合物、キノン類、テトラシアノキノジメタン類、アミニウム類、ジインモニウム類等の電子受容性の化合物群、ヒドラジン類、ヒドラジド類、ヒドロキシルアミン類、ハイドロキノン類、四置換ホウ素陰イオン類等の電子供与性化合物群、フェロセン等のメタロセン類、ビス(1,2−ベンセンジチオライト)ニッケル類、アゾ色素の重金属錯体類、フォルマザン重金属錯体、ジピロメテン金属錯体類、ポルフィリン重金属錯体類、重金属フタロシアニン類、重金属ナフタロシアニン類等の重金属錯体のような高周期元素を含有する化合物群等、公知の種々のものを添加することができる。
本白ライナーの表層用のパルプスラリーには、古紙パルプが50重量%以上配合されており、このパルプスラリーを用いて抄紙された本白ライナーの表層は、JIS−P8204に基づく灰分(以下、単に「灰分」と言う。)を15重量%以上含有している。このように表層用のパルプスラリーに、古紙パルプが50重量%以上配合されていると、本白ライナーの表層の灰分を15重量%以上含有させることができるので、本白ライナーの地合いを向上させることができる。なお、後述する実施例で示すように、古紙パルプの配合量が50重量%未満であると、本白ライナーの表層の灰分を15重量%以上含有させることが難しくなり、本白ライナーの地合いを向上させることが難しくなる。
表層用のパルプスラリーに配合される古紙パルプの原料は特に限定されるものではなく、例えば上白、コート、白アート、カード、特白、中白、模造、白マニラ等の公知の種々のものを使用することができるが、これらの中でも特に、灰分を多量に含むコート古紙や白アート古紙を使用することが好ましい。なお、これらの原料は単独で使用しても良いし、2種以上を混合して使用しても良い。
なお、表層用のパルプスラリーは、古紙パルプが50重量%以上配合されていれば、残りの原料パルプは、特に限定されるものではないが、白色度の高い晒パルプが好ましく、例えば針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)等の化学パルプやグランドパルプ(GP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等の機械パルプ等、公知の種々の原料パルプを単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
本白ライナーは、マクベスカラーアナライザーにより測定した表層面の蛍光強度が10%以下となるように、すなわち紫外線を含有する光源による白色度(UV−IN−BRT)と、紫外線を含有しない光源による白色度(UV−OUT−BRT)との差が10%以下となるように、上述した蛍光消去剤の添加量を調整することによって調整されている。この差が10%以下であれば、目視演色性が少ないので、白ライナーに演色が生じても実用上問題ない。一方、この差が10%を超えると、演色が大きくなるため好ましくない。
なお、本白ライナーの表層用のパルプスラリーには、上述した蛍光消去剤の他、本発明に影響のない範囲内で中性サイズ剤、ポリマーサイズ剤、酸性サイズ剤等のサイズ剤や、填料が添加されていても良い。さらに、その他、填料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤等の公知の種々の添加剤が添加されていても良い。
本白ライナーの裏層のパルプスラリーの原料パルプとしては、特に限定されるものではないので、例えばNBKPや、LBKP等の晒パルプや、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)や、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)等の未晒パルプ、脱墨パルプ、古紙パルプ、あるいはケナフ、竹、麻、藁等の公知の非木材パルプ等の公知の種々の原料パルプを単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
また、裏層のパルプスラリーにも、例えば染料、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の公知の種々の添加剤を使用目的やニーズに応じて適宜添加することができる。
本白ライナーの抄紙方法については、特に限定されるものではないので、酸性抄紙法、中性抄紙法、アルカリ性抄紙法のいずれであっても良い。また、本白ライナーは、例えば長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、円網抄紙機、円網短網コンビネーション抄紙機等の公知の種々の抄紙機を使用して抄紙される。
なお、本製造方法は、上述したように表層及び裏層の2層の紙層から成るものに限定されるものではなく、この他、単層から成るもの、表層、表下層(表層のすぐ下の層)、及び裏層の3層の紙層を有するもの、あるいは4層以上の紙層を有するものであっても適用でき、同様の効果を得ることができる。
以下、本製造方法及び本白ライナーの効果を確認するために、以下のような試料を作成し、地合い、演色性、及び演色性のばらつきを評価する試験を行った。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
本発明に係る6種類の白ライナー(これを「実施例1」ないし「実施例6」とする。)と、この試料と比較検討するための6種類の白ライナー(これを「比較例1」ないし「比較例6」とする。)とを作製した。
[実施例1]表層用のパルプスラリーとして、LBKP(カナダ標準濾水度(CSF)550ml)50重量%と、コート古紙40重量%と、アート古紙10%とを配合したものに、硫酸バンド40kg/t、サイズ剤(近代化学工業株式会社製R50)8kg/tを添加したものを用い、また、裏層用のパルプスラリーとして、段ボール古紙40重量%と、雑誌古紙60重量%とを配合したものに、硫酸バンド40kg/t、サイズ剤10kg/tを添加したものを用いて、抄紙機によって表層1層及び裏層の3層の計4層の紙層を有し、坪量が210g/mである白ライナーを抄造した。
このとき、この抄造された白ライナーの表層の色調が、白色度:60%、b値:−1.0となるように染料(日本化薬株式会社製カヤフェクトブルーRFliquid100)で調整した。また、30分ごとに白ライナーをサンプリングし、マクベスカラーアナライザーにより測定した表層面の蛍光強度が2%となるように、蛍光消去剤をマシンタンクに、その量を随時調整しながら連続添加した。なお、12時間連続生産し、表層の原料に対する蛍光消去剤の平均添加量は5.2kg/tであった。
[実施例2]表層用のパルプスラリーとして、LBKP(CSFは550ml)40重量%と、コート古紙40重量%と、アート古紙20重量%とを配合したものを用いたこと以外は、実施例1と同様の操作により白ライナーを抄造した。
[実施例3]表層用のパルプスラリーとして、LBKP(CSFは550ml)30重量%と、コート古紙40重量%と、アート古紙30重量%とを配合したものを用いたこと以外は、実施例1と同様の操作により白ライナーを抄造した。
[実施例4]マクベスカラーアナライザーにより測定した表層面の蛍光強度が3%となるように、表層用のパルプスラリーに蛍光消去剤を、その量を随時調整しながら連続添加したこと以外は、実施例3と同様の操作により白ライナーを抄造した。
[実施例5]マクベスカラーアナライザーにより測定した表層面の蛍光強度が4%となるように、表層用のパルプスラリーに蛍光消去剤を、その量を随時調整しながら連続添加したこと以外は、実施例3と同様の操作により白ライナーを抄造した。
[実施例6]表層用のパルプスラリーとして、LBKP(CSFは550ml)20重量%と、コート古紙40重量%と、アート古紙40重量%とを配合したものを用いたこと、マクベスカラーアナライザーにより測定した表層面の蛍光強度が9%となるように、表層用のパルプスラリーに蛍光消去剤を、その量を随時調整しながら連続添加したこと、及び蛍光消去剤の添加場所を種箱としたこと以外は、実施例1と同様の操作により白ライナーを抄造した。
[比較例1]蛍光消去剤を、その量を随時調整しながら連続添加することは行なわず、5.2kg/tの一定量を添加したこと以外は、実施例1と同様の操作により白ライナーを抄造した。
[比較例2]蛍光消去剤を種箱に添加したこと以外は、比較例1と同様の操作により白ライナーを抄造した。
[比較例3]蛍光消去剤をファンポンプに添加したこと以外は、比較例1と同様の操作により白ライナーを抄造した。
[比較例4]蛍光消去剤は添加せず、表層用のパルプスラリーとして、LBKP(CSFは550ml)60重量%と、コート古紙30重量%と、アート古紙10重量%とを配合したものを用いたこと以外は、実施例1と同様の操作により白ライナーを抄造した。
[比較例5]蛍光消去剤は添加せず、表層用のパルプスラリーとして、LBKP(CSFは550ml)90重量%と、アート古紙10重量%とを配合したものを用いたこと以外は、実施例1と同様の操作により白ライナーを抄造した。
[比較例6]蛍光消去剤を添加しなかったこと以外は、実施例3と同様の操作により白ライナーを抄造した。
これらの全実施例及び比較例について、地合、演色性、及び演色性のばらつきについて評価した結果は、表1に示すとおりであった。
なお、表1中の「蛍光強度24点平均」とは、30分毎に24回サンプリングした蛍光強度(マクベスカラーアナライザーにより測定したUV−IN−BRTとUV−OUT−BRTとの差)の平均値(%)であり、また、「24点のばらつき」とは、蛍光強度24点の標準偏差である。
「地合」とは、抄造した白ライナーの地合を目視評価したもので、その評価基準は◎印の「大変良好である」、○印の「良好である」、△印の「悪い」、×印の「非常に悪い」の4段階とした。
「演色性」とは、演色の問題の発生の有無を目視評価したものであり、その評価基準は◎印の「演色の問題が殆ど発生しない」、○印の「演色の問題が多少発生するが、実用上問題ない」、△印の「演色の問題が発生する」、×印の「演色の問題が多く発生する」の4段階とした。
さらにまた、「演色性のばらつき」とは、抄造した白ライナーが色調を目視評価したものであり、その評価基準は◎印の「ばらつきが発生せず、白ライナーが非常に安定した色調を有する」、○印の「ばらつきが多少発生するが、白ライナーが安定した色調を有する」、△印の「ばらつきが発生し、白ライナーの色調に多少のばらつきが発生する」、×印の「ばらつきが多く発生し、白ライナーの色調にばらつきが目立つ」の4段階とした。
Figure 2006336165
表1から、実施例1ないし実施例6に係る白ライナー、すなわち紙料調成工程で、マクベスカラーアラナイザーにより測定した蛍光強度の測定結果に基づいて、表層用のパルプスラリーに蛍光消去剤を連続添加した、本発明に係る白ライナーの製造方法により抄造された白ライナーであると、演色の問題がなく、安定した色調を有し、かつ地合を良好なものとすることができることが分かる。

Claims (4)

  1. 少なくとも紙料調成工程と、抄紙工程とを経て単層又は複数層の紙層を有するように抄紙される白ライナーの製造方法において、前記紙料調成工程で、表層用のパルプスラリーに蛍光消去剤が連続添加されており、該蛍光消去剤の添加量が、前記抄紙工程を経た後の前記白ライナーの表層面の蛍光強度の測定結果に基づいて、随時調整されていることを特徴とする白ライナーの製造方法。
  2. 前記蛍光消去剤は、前記表層用のパルプスラリーが滞留時間を有する箇所に添加されることを特徴とする請求項1に記載の白ライナーの製造方法。
  3. 前記表層用のパルプスラリーに、古紙パルプを50重量%以上配合し、灰分を15重量%以上含有させたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の白ライナーの製造方法。
  4. 前記蛍光強度は、マクベスカラーアナライザーにより測定したUV−IN−BRTとUV−OUT−BRTとの差であり、該蛍光強度は10%以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の製造方法により製造された白ライナー。
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