JP2003166190A - 雑誌古紙を用いた表層 - Google Patents
雑誌古紙を用いた表層Info
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Abstract
め、紙の表層に耐光性が弱く、また再生利用率の低い雑
誌古紙を用いて、印刷、包装、カートン等に用いるのに
十分な紙質を保ちながら良好な耐光性および包装材料特
性を有する紙、板紙の提供。 【解決手段】 雑誌古紙を繊維主原料とし、白色顔料を
含み、白色顔料で表面処理を施し、実質的に塗工層を有
さないことを特徴とする古紙再生紙の表層。
Description
源として使用した包装材料用の古紙再生紙及びその製造
方法に関するものである。
り、これらの小型の物品を収納する包装用容器にはプラ
スチック製のケースが使用されてきたが、この包装容器
は殆ど回収されずに廃棄物として捨てられている。そこ
で、回収再生使用が確立している板紙製品を使用し、使
用済みの板紙製包装容器もリサイクルさせたいという要
望が強まってきた。
が多いにも関わらず最も在庫となり易く、その新規需要
の開発、また製紙工程のグリーン化(環境調和)が望ま
れている。雑誌古紙の再資源化率は約30%程度であっ
て、新聞古紙(約100%)や段ボール古紙(約90
%)に比べて著しく低く、低再生資源化率の材料として
取り扱われている。この雑誌古紙1トンは、成木約20
本に相当するものであり、これを再資源化の材料として
使用した再生紙の用途拡大は、森林資源の保護に繋がり
ひいては地球環境の保全に繋がるものである。
程度は異なるが、一般的にGP(リグニン)繊維を多く
含んでおり、GP繊維特有の性質上、耐光性がKP(ク
ラフト)繊維に比べて弱く、使用後の古紙としての使用
範囲はごく限られている。そのため、上記したような板
紙製包装容器の表層に原紙として雑誌古紙を用いると、
紫外線等の影響により黄化現象がおき、包装容器が古く
見られ商品価値が下がるという欠点があった。また、再
生紙固有の宿命である所の白色度の低下(55%以
下)、色調のばらつき(青味、赤味、黄味)等の問題が
あった。
紙に填料を内添する方法やコーター処理で顔料を塗工す
ることにより隠蔽性(遮光性)および白色度を向上さ
せ、紫外線等による影響をうけないよう、コーター処理
により表層に塗工層を設ける等の方法がとられてきた
(例えば特開2000−345492、特開2000−
336593)。しかしながら、これらの方法は填料の
添加量を上げることにより紙力及びサイズ性が損なわれ
たり、コーター処理の設備にコストがかかり、また工程
管理が複雑で手間がかかるという問題がある。
光性の弱い雑誌古紙を用いて雑誌古紙の使用範囲を広げ
るとともに、上述の欠点と問題点を除去し印刷、包装、
カートン等に用いるにおいて十分な紙質を保ちながら、
良好な耐光性と美粧性を有する古紙再生紙およびクリー
ンな製紙工程を提供する。
を解決するために鋭意検討した結果、古紙再生紙の表層
に雑誌古紙を繊維主原料とし、そこに二酸化チタンを内
添、または表面処理することにより、古紙再生紙の表層
に塗工層を設けなくても、紫外線等によって変色せず、
前記の問題(白色度、色調)を解決して美粧性を備え
た、古紙再生紙の表層が得られることを知見し、さらに
検討を行った結果、本発明を完成するに至った。より具
体的には、本発明者らは表層に雑誌古紙を繊維原料全体
の30〜100重量%用い、二酸化チタンを内添させ離
解及び繊維化し、これを表層とし、さらに複数層に抄紙
積層し、さらに所望により表層の表面を二酸化チタン含
有ポリビニルアルコール水溶液で表面処理し、カレンダ
ー処理、またはこれらを一体化した処理を施すことによ
って優れた古紙再生紙が製造できることを知見した。
繊維主原料とし、白色顔料を含み、実質的に塗工層を有
さないことおよび/または無漂白、無脱墨、無着色の工
程で製造し、かつ白色度が60%以上70%未満である
ことを特徴とする古紙再生紙の表層、(2) 白色顔料
が二酸化チタンであることを特徴とする上記(1)記載
の古紙再生紙の表層、(3) 表層に含まれる雑誌古紙
が、繊維主原料の30〜100重量%であることを特徴
とする上記(1)記載の古紙再生紙の表層、(4) 表
面が二酸化チタン含有ポリビニルアルコール水溶液で処
理されていること、または二酸化チタン等の白色顔料を
含むカレンダー液でカレンダー処理されていることを特
徴とする上記(1)記載の古紙再生紙の表層、(5)
二酸化チタンの含有量が、繊維固形分に対して10重量
%以下であること、および白色度が60%以上70%未
満であることを特徴とする、上記(2)記載の古紙再生
紙の表層、(6) 雑誌古紙を繊維主原料とし、白色顔
料を含み、実質的に塗工層を有さないことを特徴とする
古紙再生紙の表層を含むことを特徴とする古紙再生紙、
(7) 雑誌古紙を繊維主原料とし、白色顔料を含み、
実質的に塗工層を有さないことを特徴とする古紙再生紙
の表層と、段ボール古紙からなる層を抄紙積層したこと
を特徴とする古紙再生紙、(8) 雑誌古紙を繊維主原
料とし、白色顔料を含み、実質的に塗工層を有さないこ
とを特徴とする古紙再生紙の表層を用い、その下層が順
に段ボール古紙からなる層、雑誌古紙からなる層、段ボ
ール古紙からなる層の4層またはそれ以上の層からなる
ことを特徴とする古紙再生紙、(9) 雑誌古紙を繊維
主原料とし、これを離解・繊維化し、二酸化チタンを添
加し、複数層に抄紙積層してカレンダー処理することを
特徴とする製造方法によって製造される古紙再生紙、
(10) 雑誌古紙を繊維主原料とし、これを離解・繊
維化し、二酸化チタンを添加し、複数層に抄紙積層して
カレンダー処理することを特徴とする製造方法により製
造される板紙またはライナー紙に形成される古紙再生
紙、(11) 二酸化チタンを添加する工程と、カレン
ダー処理する工程の間に、所望により二酸化チタン含有
ポリビニルアルコール水溶液で表面処理すること、また
は二酸化チタン等の白色顔料を含むカレンダー液でカレ
ンダー処理することを特徴とする、上記(9)または
(10)記載の古紙再生紙、(12) 雑誌古紙が表層
の繊維主原料全体に対して30〜100重量%用いられ
ることを特徴とする上記(8)〜(11)のいずれかに
記載の古紙再生紙、(13) 紙板またはライナー紙で
ある、上記(6)〜(12)のいずれかに記載された古
紙再生紙、(14) 雑誌古紙を繊維主原料とし、これ
を離解・繊維化し、二酸化チタンを添加し、複数層に抄
紙積層してカレンダー処理することを特徴とする古紙再
生紙の製造方法、(15) 二酸化チタンを添加する工
程と、カレンダー処理する工程の間に、所望により二酸
化チタン含有ポリビニルアルコール水溶液を表面処理す
ること、または二酸化チタン等の白色顔料を含むカレン
ダー液でカレンダー処理することを特徴とする、上記
(14)記載の古紙再生紙の製造方法、(16) 上記
(6)〜(12)のいずれかに記載の古紙再生紙からな
る工業用包装材料、(17) 上記(16)記載の包装
材料で包装された電子または電気機器、に関する。
いて、図1に示した製造工程図を参照しながら説明す
る。まず、表層に雑誌古紙を100%使用する場合、第
1のステップS1として古紙原料である雑誌古紙をバラ
バラにし、水に漬けた状態で例えばミキサー等を使用す
るいわゆるパルパー(離解)工程によって全体をドロド
ロの溶解状態にし、次の除塵工程において雑誌の成型に
使用されていたホットメルトやホッチキス針等及び塗工
物質等の諸々の異物を比重差を利用して、またはスクリ
ーンを用いて除去する。但し、脱墨処理、漂白処理及び
着色処理等の工程は行っても行わなくてもよい。これ
は、製造工程および工程からの排水、排ガスまたは廃棄
物、および再生紙または再生紙の廃棄物に有害とされる
薬品の含有または使用を極力抑制し、環境調和を図るた
めである。
00%使用したものであるが、用途によって、表層は雑
誌古紙に限らず、例えば段ボール古紙、漂白バージンパ
ルプ、上白パルプ、中白パルプ、脱墨古紙パルプ等が配
合されてもよい。但し、BKP(晒クラフトパルプ)系
のパルプが70重量%以上配合されると、それ単独でも
十分な耐光性と白色度を有するため、雑誌古紙の有効利
用および環境配慮の観点から好ましくない。
雑誌古紙は繊維主原料全体の約30%以上配合されてい
るのが好ましい。この場合も、上記した図1で示す工程
と同様に古紙再生紙を製造することができるため、第1
のステップS1において、雑誌古紙と他の古紙とを一緒
にして重量比でパルパー(離解)と除塵を行う。表層に
他の古紙と混合して使用する場合も、以下の工程は、表
層に雑誌古紙を100%使用したときと同様にして行う
ことができる。
ある古紙を水洗いした後にレファイナー(繊維化)し、
白色顔料等の填料を添加し、全体を均一に攪拌してから
抄紙し、例えばロール等を用いて水絞りを行う。
料としては、屈折率が大きな二酸化チタンが最も有利で
ある。二酸化チタンは、いわゆる酸化チタンと呼ばれて
いるものであり、その結晶形態でルチル型、アナターゼ
型、ブルカイト型にわけられる。紙塗工用の二酸化チタ
ンとしては、ルチル型及びアナターゼ型を使用するのが
一般的であるが、各種二酸化チタンを単独または混合し
て適宜使用する。二酸化チタン以外の填料としては、例
えば炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシ
ウム・カルシウム炭酸塩、珪酸塩、珪酸、アルミウム水
和物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウ
ム、亜鉛顔料等の天然物及び合成物等が挙げられ、これ
らは上記二酸化チタンと、適宜混合して用いてよい。填
料の定着は、例えばカルボン酸アミド縮合物4級アンモ
ニウム化合物、アクリルアマイド、カチオンデンプン、
硫酸アルミニウム等により公知の技術に従って行われ
る。
ると、紙力が大きく低下する傾向になるため、繊維固形
分に対して約10重量%以下が好ましい。
剤、例えば、ラテックス等の柔軟材、クレー、硫酸アル
ミ、サイズ剤等の内添剤、更にポリアクリルアミド等の
紙力増強剤、一般に使用される各種のアニオン性、カチ
オン性、ノニオン性あるいは、両性の歩留まり向上剤、
濾水性向上剤、紙力増強剤や内填サイズ剤等の抄紙用内
添助剤を必要に応じて使用することができる。染料、蛍
光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール
剤、スライムコントロール剤等も必要に応じて添加して
もよい。但し、染料および蛍光増加剤は再生紙を再利用
する際に除去が難しいので、環境配慮の観点から極力使
用を控えるべきである。
し、通常はその下層に、さらに複数層に積層させて抄紙
することができ、用途によって、例えば3〜5層の範囲
で適宜選択できる。例えば、4層に抄紙する場合、図2
に示したように、1層目と3層目は雑誌古紙と段ボール
古紙との混合材料を含む雑誌古紙を繊維主原料とする層
5及び7を積層し、2層目と4層目は段ボール古紙10
0%からなる段ボール古紙層6及び8を積層するように
することができ、この雑誌古紙と段ボール古紙からなる
混合材料層5、7及び段ボール古紙層6、8を含めて古
紙再生紙1となるのである。段ボール古紙層は、紙質の
強度を強め、製品としての信頼性を高める。また包装箱
に製缶する際に、折り曲げ部で発生するひび割れ(罫線
割れと称す)を防止することができる。さらに、原紙の
リングクラッシュ(RC)強度を保証することができ
る。層5及び7の繊維主原料は、雑誌古紙のみまたは雑
誌古紙と段ボール古紙の混合であってよく、雑誌古紙は
繊維原料全体の約30〜100重量%である。層6及び
8の繊維主原料は上記の混合であってもよいが、好まし
くは段ボール古紙100%である。層5は表層である
が、上記したように白色顔料を填料として加え、層7に
は填料の添加は不要である。
る混合材料層5、7と段ボール古紙層6、8とを積層さ
せる場合には、予め第1のステップS1において、両方
の材料のものをそれぞれ別々に準備しておき、第2のス
テップS2における抄紙の際に、別々の系統から混合材
料層5、7と段ボール古紙層6、8とをそれぞれ供給す
ることにより、容易に異なる材質のものを任意に積層す
ることができる。尚、第1のステップS1と第2のステ
ップS2までは、所定の添加剤を添加することを除けば
従来行われている工程をそのまま採用することができ
る。
ものではなく、例えばトップワイヤー等を含む長網マシ
ン、丸網マシン、二者を併用したマシン、ヤンキードラ
イヤーマシン等のいずれであってもよい。
3として、この業界で一般に使用されているような乾燥
領域を通過させてドライパート(乾燥)工程を行う。
り、第4のステップS4として二酸化チタン等の填料等
を含むポリビニルアルコール水溶液を、ロールコート、
含浸、ドクターブレードコート、スプレー等によって、
層5の表面に表面処理を施す。該表面処理に用いる処理
液の組成としては例えば填料(通常は白色顔料)、バイ
ンダー、接着剤及びその他助剤等から構成される。これ
らの添加剤は、いずれも公知のものを使用することがで
きる。
れ、好ましくは二酸化チタンである。白色顔料として
は、屈折率、不透明度の高いものが好適に使用でき、例
えば無機顔料としては、例えばクレー(例えば焼成クレ
ー、化学変性クレー等の各種変性クレーを含む)、酸化
マグネシウム、重酸炭酸カルシウム、軽酸炭酸カルシウ
ム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、サチ
ンホワイト、タルク等が挙げられ、有機顔料としては、
例えばポリスチレン、ポリアクリル樹脂系の中実ないし
中空のビグメント、尿素樹脂系ビグメント等が挙げられ
るが、二酸化チタンが好ましい顔料として用いられる。
これらは単独でも二種以上を混合して使用してもよい。
粉(各種変性澱粉を含む)、ポリビニルアルコール、カ
ゼイン、ポリスチレン−ブタジエン系ラテックス、ポリ
酢酸ビニル系ラテックス、ポリアクリル系ラテックス、
ポリウレタン系ラテックス等が挙げられる。これらは単
独でも二種以上を混合して使用してもよい。
素材を適用することができ、例えば分散剤、pH調整
剤、消泡剤、染料、離型剤、撥水剤、耐水化剤、流動性
改良剤、防腐剤等が挙げられ、これらを必要に応じて単
独でも二種以上を混合して使用してもよい。耐水化剤と
しては、例えばロジン系サイズ剤、合成系サイズ剤、尿
素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂、ポリアミドポリ尿素−ホルムアルデヒド樹脂、
グリオキザール、ジアルデヒド澱粉、環状尿素−グリオ
キザール反応物、アクリルアミド−グリオキザール反応
物共重合体、グリセリンジグリシジルエーテル、ポリア
ミド−エポキシ樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン
樹脂等が挙げられる。
脂、高級脂肪酸塩、シリコーン樹脂、フッ素系撥水剤、
エチレン尿素系撥水剤、ピリジン系撥水剤、オレフィン
系樹脂等を任意に使用することができる。耐油剤として
は、例えばアクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、
フッ素系耐油剤等が使用できる。フッ素系耐油剤として
は、例えばパーフロロ炭化水素のカルボン酸エステルま
たは塩、パーフロロ炭化水素のリン酸エステルまたは塩
等が使用できる。
た填料の内添量、使用する白色顔料の種類にもよるが、
白色顔料の重量換算で約0.6g/m2〜1.5g/m
2である。これは填料の内添量が10重量%以下のと
き、塗布量が約0.6g/m2以上ないと耐光性が向上
しないためである。この時、エコマーク表示の観点か
ら、白色度が70%未満となる塗布量が好ましい。白色
度は、製紙業界で通常行われる測定方法により測定され
る。
のロール間を通過させるカレンダー(平滑化)工程を経
て第6ステップS6でリール状に巻き取られ、古紙再生
紙として完成する。なお、カレンダー工程のカレンダー
液に白色顔料を含有させ、カレンダー処理と表面処理を
一体化させた工程を採用することが、経済性、生産性、
設備投資面からは望ましい。
厚さによって、例えば、包装用容器(箱体)の材料、板
紙用紙として使用することもできるし、ライナー紙とし
て使用することもできる。いずれにしても、抄紙紙のリ
ール状に巻き取られた古紙再生紙は、所定幅にするため
両側の耳部を裁ち落として整揃しロール状態で出荷して
もよいし、また、適宜に裁断して出荷してもよい。
例えば印刷、包装、カートン等に用いられる紙、板紙、
電子、例えばCDやDVD等の電気機器等の小型物品を
収納する包装用容器等に用いることができる。
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
紙原料にカルボン酸アミド縮合物4級アンモニウム化合
物0.17重量%(対バルブ固形分)、二酸化チタンア
ナタ−ゼ5重量%(対バルブ固形分)、硫酸アルミニウ
ム0.32重量%(対バルブ固形分)、サイズ剤0.8
重量%(対バルブ固形分)、カチオン澱粉1重量%(対
バルブ固形分)を添加したものを表層60g/m2と
し、表下層として段ボール古紙を75g/m2、中層と
して雑誌古紙を70g/m2、裏層として段ボール古紙
を75g/m2でそれぞれ抄造し抄合わせ、プレス、乾
燥処理を行い、二酸化チタンアナターゼを100部及び
ポリビニルアルコール20部を含む顔料組成水溶液を、
二酸化チタンアナターゼが0.8g/m2になるように
カレンダーにて表面処理し、古紙再生紙を製造した。
紙原料に硫酸アルミニウム0.32重量%(対バルブ固
形分)、サイズ剤0.8重量%(対バルブ固形分)、カ
チオン澱粉1重量%(対バルブ固形分)を添加したもの
を表層とし60g/m2、表下層として段ボール古紙を
75g/m2、中層として雑誌古紙を70g/m2、裏
層として段ボール古紙を75g/m2でそれぞれ抄造し
抄合わせ、プレス、乾燥処理を行った。実施例1と比較
例1をフェードメーターにかけ、未照射部と照射部と色
素計にて比較した結果を表1に示す。
イド)
するため、近年問題となっている廃棄物(ごみ)削減に
貢献できるとともに、安価で入手が容易な原料である所
の雑誌古紙を再利用するため安価な製造が可能である。
また、本発明に係る古紙再生紙は、何ら新規の設備投資
(付加)を行わずして従来の設備で製造することが可能
であり、また塗工層を有さないことから容易に工業的、
設備的に有利に製造することができ、かつコーター処理
等にかかるコストを削減することができる。そのため、
エコロジー(環境調和)とエコノミー(経済性)を両立
させることが可能である。そのうえ、本発明に係る古紙
再生紙は、塗工層を有さないにも関わらず優れた耐光性
と罫線割水耐性、リングクラッシュ強度を有し、長時間
(約50日)にわたる太陽光及び紫外線を受けても変色
(退色)せず、60〜70%の白色度を有するため、カ
ラー印刷可能な優れた美粧性を備えている。さらに、本
発明は包装用材料の原料として雑誌古紙を使用すること
から、森林資源の保護、省エネルギー、二酸化炭素の削
減及びゼロエミッション(廃棄物ゼロ)の増進につなが
るという優れた効果を奏する。本発明によれば、通常の
製紙工程で実施されている所の漂白、着色、脱墨を行わ
ずして所望の特性と性能を有し、カラー印刷の美粧性に
最低限要求される白色度60〜70%を有する包装容器
用紙材料を得ることができる。また、無漂白な工程を採
用することにより、漂白に用いられる塩素系化合物の使
用を排除することができるため、塩素に起因するとされ
る所のダイオキシンの発生を防止することができ、無脱
墨、無着色の工程を採用することにより有害な化学薬品
の使用を抑制することが可能とされる。このように本発
明によれば、特性、性能、環境調和、資源の有効活用と
経済性の3拍子揃った紙容器用材料の提供が可能にな
る。
(工程)順に示したブロック図である。
形態を拡大して示す略示的断面図である。
Claims (17)
- 【請求項1】 雑誌古紙を繊維主原料とし、白色顔料を
含み、実質的に塗工層を有さないことおよび/または無
漂白、無脱墨、無着色の工程で製造し、かつ白色度が6
0%以上70%未満であることを特徴とする古紙再生紙
の表層。 - 【請求項2】 白色顔料が二酸化チタンであることを特
徴とする請求項1記載の古紙再生紙の表層。 - 【請求項3】 表層に含まれる雑誌古紙が、繊維主原料
の30〜100重量%であることを特徴とする請求項1
記載の古紙再生紙の表層。 - 【請求項4】 表面が二酸化チタン含有ポリビニルアル
コール水溶液で処理されていること、または二酸化チタ
ン等の白色顔料を含むカレンダー液でカレンダー処理さ
れていることを特徴とする請求項1記載の古紙再生紙の
表層。 - 【請求項5】 二酸化チタンの含有量が、繊維固形分に
対して10重量%以下であること、および白色度が60
%以上70%未満であることを特徴とする、請求項2記
載の古紙再生紙の表層。 - 【請求項6】 雑誌古紙を繊維主原料とし、白色顔料を
含み、実質的に塗工層を有さないことを特徴とする古紙
再生紙の表層を含むことを特徴とする古紙再生紙。 - 【請求項7】 雑誌古紙を繊維主原料とし、白色顔料を
含み、実質的に塗工層を有さないことを特徴とする古紙
再生紙の表層と、段ボール古紙からなる層を抄紙積層し
たことを特徴とする古紙再生紙。 - 【請求項8】 雑誌古紙を繊維主原料とし、白色顔料を
含み、実質的に塗工層を有さないことを特徴とする古紙
再生紙の表層を用い、その下層が順に段ボール古紙から
なる層、雑誌古紙からなる層、段ボール古紙からなる層
の4層またはそれ以上の層からなることを特徴とする古
紙再生紙。 - 【請求項9】 雑誌古紙を繊維主原料とし、これを離解
・繊維化し、二酸化チタンを添加し、複数層に抄紙積層
してカレンダー処理することを特徴とする製造方法によ
って製造される古紙再生紙。 - 【請求項10】 雑誌古紙を繊維主原料とし、これを離
解・繊維化し、二酸化チタンを添加し、複数層に抄紙積
層してカレンダー処理することを特徴とする製造方法に
より製造される板紙またはライナー紙に形成される古紙
再生紙。 - 【請求項11】 二酸化チタンを添加する工程と、カレ
ンダー処理する工程の間に、所望により二酸化チタン含
有ポリビニルアルコール水溶液で表面処理すること、ま
たは二酸化チタン等の白色顔料を含むカレンダー液でカ
レンダー処理することを特徴とする、請求項9または1
0記載の古紙再生紙。 - 【請求項12】 雑誌古紙が表層の繊維主原料全体に対
して30〜100重量%用いられることを特徴とする請
求項8〜11のいずれかに記載の古紙再生紙。 - 【請求項13】 紙板またはライナー紙である、請求項
6〜12のいずれかに記載された古紙再生紙。 - 【請求項14】 雑誌古紙を繊維主原料とし、これを離
解・繊維化し、二酸化チタンを添加し、複数層に抄紙積
層してカレンダー処理することを特徴とする古紙再生紙
の製造方法。 - 【請求項15】 二酸化チタンを添加する工程と、カレ
ンダー処理する工程の間に、所望により二酸化チタン含
有ポリビニルアルコール水溶液を表面処理すること、ま
たは二酸化チタン等の白色顔料を含むカレンダー液でカ
レンダー処理することを特徴とする、請求項14記載の
古紙再生紙の製造方法。 - 【請求項16】 請求項6〜12のいずれかに記載の古
紙再生紙からなる工業用包装材料。 - 【請求項17】 請求項16記載の包装材料で包装され
た電子または電気機器。
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