JP2006334797A - インクジェットヘッド及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 不正吐出を引き起こすクロストークを防止するために、圧電アクチュエータの剛性を高める。
【解決手段】 キャビティユニット80の背面にアクチュエータ23とフレキシブルフラットケーブル24とが順次積層されるインクジェットヘッド3において、アクチュエータ23の背面には、該アクチュエータに給電するための表面電極であって、フレキシブルフラットケーブル24と当接して電気的に接続する複数の表面電極95が凸状に形成され、表面電極95によってアクチュエータ23とフレキシブルフラットケーブル24との間に形成される隙間でかつ前記複数の表面電極95間には、第1の接着剤57が充填され硬化されている。
【選択図】 図8

Description

本発明は、キャビティユニットに、アクチュエータとフレキシブルフラットケーブルとが順次積層される構造のインクジェットヘッド及びその製造方法に関するものである。
従来からインクジェットヘッドとしては、前面に複数のノズル列が配置されて内部にインク流路を有するキャビティユニットと、このキャビティユニット内のインクに選択的に吐出圧力を与える圧電アクチュエータと、この圧電アクチュエータに駆動信号を出力するフレキシブルフラットケーブルとが積層された構造が知られている。
例えば、特許文献1では、キャビティユニットのインク流路として、ノズル毎にそれぞれ連通して設けられ圧電アクチュエータからの吐出圧力を受ける複数の圧力室と、複数の圧力室にインクを分配する共通インク室(特許文献1のマニホールド室に相当)とが備えられている。そして、ノズル及び圧力室がいずれも2列に配置される一方、共通インク室は圧力室の各列に対応して2つの細長形状に形成されており、同じ列に配置された圧力室は、同一の共通インク室に接続されている。
このような構造のインクジェットヘッドでは、インクを吐出させるために圧電アクチュエータが圧力室に吐出圧力を与えると、インクの圧力波はノズル側に伝播するだけでなく、共通インク室側にも伝播する。そのため、共通インク室を介して繋がる他の圧力室に圧力波が影響し、他のノズルから不正にインクを吐出する所謂クロストークという現象が見られる。
従って、特許文献1では、共通インク室の底部に隣接してダンパー室を設けるとともに、前記底部(ダンパー室の天井部)を薄板化し、共通インク室に伝播した圧力波を前記底部の振動で吸収して、クロストークを防止するようにしている。
特開2004−25636号公報(図2及び図4参照)
ところが、クロストークは、上記だけでなく、例えば、複数の圧力室に同時に吐出圧力を与えるように圧電アクチュエータを変形させたとき、その振動が圧電アクチュエータ自体を介して伝播し、他のノズルからの吐出に悪影響を及ぼす。この現象は、圧電アクチュエータが複数の圧力室の列にわたって配置されているものでは、特許文献1のように共通インク室が異なる圧力室の列間でも発生する。
特に、最近では、カラー化や高解像度化等のために、ノズル数が多くなっているから、ノズルの列数ひいては圧力室の列数が多く(3列以上)なって圧電アクチュエータの平面積が大きくなって剛性が低くなり、また列間も近接している。そのため、前記列間のクロストークも生じ易く、その悪影響が無視できないほど大きくなっている。
本発明は、上記問題を解消するものであって、不正吐出を引き起こすクロストークを防止するために、圧電アクチュエータの剛性を高めたインクジェットヘッド及びその製造方法の提供を目的とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明におけるインクジェットヘッドは、複数のノズルを外部に開口させ内部にインク流路を有するキャビティユニットと、このキャビティユニット内のインクに選択的に吐出圧力を与えるアクチュエータと、このアクチュエータに駆動信号を出力するフレキシブルフラットケーブルとを備え、前記キャビティユニットに前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとが順次積層されるインクジェットヘッドにおいて、前記アクチュエータの表面には、該アクチュエータに給電するための表面電極であって、前記フレキシブルフラットケーブルと当接して電気的に接続する複数の表面電極が凸状に形成され、前記表面電極によって前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとの間に形成される隙間でかつ前記複数の表面電極間には、第1の接着剤が充填され硬化されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記第1の接着剤は、前記アクチュエータの外周の一部又は全部を被覆する接着剤が前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとの間の隙間でかつ前記複数の表面電極間に流入したものであることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記キャビティユニットの表面には、その略中央部に前記アクチュエータが固着されるとともに当該アクチュエータの周囲に間隔をおいて枠状の補強フレームが固着され、前記第1の接着剤は、前記アクチュエータと前記補強フレームとの間に滴下され、前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとの間の隙間でかつ前記複数の表面電極間に充填されたものであることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記フレキシブルフラットケーブルの背面には、剛性のある板が、第2の接着剤を介して固着され、この第2の接着剤は、前記第1の接着剤と連続していることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットヘッドにおいて、前記各接着剤のヤング率は、10〜10000MPaであることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載のインクジェットヘッドにおいて、前記キャビティユニットでは、前記ノズルが複数の列状に配置されるとともに、前記インク流路として、各ノズル毎に対応して列状に設けられ且つ前記アクチュエータからの吐出圧力を受ける圧力室と、この圧力室の列に対応して設けられて複数の圧力室にインクを分配する共通インク室とが備えられていることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載のインクジェットヘッドにおいて、前記アクチュエータは、前記複数の圧力室を覆うシート状の圧電材料上に前記各圧力室と対応する前記複数の表面電極を備え、前記第1の接着剤は、前記表面電極間の前記圧電材料の変形を抑えるように前記圧電材料と前記フレキシブルフラットケーブルとの間に充填されていることを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明におけるインクジェットヘッドの製造方法は、複数のノズルを外部に開口させ内部にインク流路を有するキャビティユニットと、このキャビティユニット内のインクに選択的に吐出圧力を与えるアクチュエータと、このアクチュエータに駆動信号を出力するフレキシブルフラットケーブルとを備え、前記アクチュエータの表面には、該アクチュエータに給電するための表面電極であって、前記フレキシブルフラットケーブルと当接して電気的に接続する表面電極が凸状に形成され、前記キャビティユニットの背面に前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとが順次積層されているインクジェットヘッドの製造方法において、前記表面電極と前記フレキシブルフラットケーブルとを電気的に接続して前記フレキシブルフラットケーブルと前記アクチュエータとを積層する第1の工程と、前記フレキシブルフラットケーブルと前記アクチュエータとの外周に、液状の第1の接着剤を滴下し、前記表面電極によって前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとの間に形成される隙間でかつ前記複数の表面電極間に、前記第1の接着剤を流入させて充填して硬化させる第2の工程とを備えることを特徴とするものである。
また,請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のインクジェットヘッドの製造方法において、前記キャビティユニットの表面に、前記アクチュエータの外周を間隔をおいて囲む枠状の補強フレームを固着する工程をさらに備え、前記第2の工程は、第1の接着剤を前記アクチュエータの外周と前記補強フレームの内周との隙間の一部または全部に滴下する工程と、前記第1の接着剤を加熱する工程とを備え、前記加熱による接着剤の流動で、前記表面電極によって前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとの間に形成される隙間でかつ前記複数の表面電極間に、前記第1の接着剤を流入させて充填させ硬化させることを特徴とするものである。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のインクジェットヘッドの製造方法において、前記第1の接着剤を滴下する前記工程に前後して、前記フレキシブルフラットケーブルの背面に、剛性のある板を、第2の接着剤を介して重ね合わせる工程をさらに備え、前記第1の接着剤を加熱する前記工程にて、同時に、前記第2の接着剤を加熱し、前記加熱による接着剤の流動で、前記第1の接着剤の前記隙間への充填とともに、前記第1及び第2の接着剤を連続させることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、アクチュエータとフレキシブルフラットケーブルとの間に形成される隙間でかつ複数の表面電極の間の部分は、第1の接着剤が充填されて固められているから、アクチュエータは、第1の接着剤に拘束されてその剛性が高められている。その結果、アクチュエータがキャビティユニットに吐出圧力を与えるために変形しても、アクチュエータを介した不正な振動の伝播が生じないので、所望のノズルからのみインクを吐出させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、アクチュエータの外周の一部または全部が接着剤で被覆されて固められているから、アクチュエータはフレキシブルフラットケーブルと接続する表面だけでなく側面となる外周も拘束され、その剛性がさらに高められる。
加えて、前記第1の接着剤は前記外周を被覆する接着剤が流入したものであり、これら接着剤が連続して、アクチュエータの表面と側面(外周)とを一体的に固めているので、アクチュエータの剛性を高める効果がさらに向上される。
請求項3に記載の発明によれば、補強フレームがキャビティユニットに固着されるから、キャビティユニットとアクチュエータとの積層体の剛性が高められる。
また、第1の接着剤は、アクチュエータと補強フレームとの間に滴下されるから、滴下した第1の接着剤が流動する際に、キャビティユニットに固着された補強フレームが、補強フレーム側(外方側)への接着剤の流動をせき止めるので、フレキシブルフラットケーブルとの間に隙間を有するアクチュエータ側(内方側)へのみ、接着剤は効率よく流動する。
請求項4に記載の発明によれば、剛性のある板がフレキシブルフラットケーブルに固着されるから、アクチュエータの剛性をさらに高めることができる。
また、この剛性のある板をフレキシブルフラットケーブルに固着するための第2の接着剤が、前記第1の接着剤に連続している、換言すれば、第1の接着剤はフレキシブルフラットケーブルを挟んで第2の接着剤と一体化しているから、接着剤がアクチュエータと剛性のある板との間に多層的に広がるとともにそれらを一体化して、アクチュエータの剛性を高める効果がさらに向上される。
請求項5に記載の発明によれば、硬化した後の接着剤が、前記範囲内のヤング率を有しているから、アクチュエータの剛性を高める効果を確実に発揮することができる。
請求項6に記載の発明によれば、アクチュエータの剛性が高められているから、アクチュエータの変動は、インクを吐出させる所望の圧力室にのみ伝播し、アクチュエータ自体を介して他の列の圧力室に振動が伝播することはなく、列間でのクロストークによる不正吐出を確実に防止することができる。
請求項7に記載の発明によれば、複数の圧力室を覆うシート状の圧電材料は、第1の接着剤によって表面電極間の変形が抑えられるから、隣接する圧力室への影響が抑えられる。
請求項8に記載の発明によれば、アクチュエータとフレキシブルフラットケーブルとの間に形成される隙間でかつ複数の表面電極の間の部分は、第1の接着剤が充填されて固められているから、アクチュエータは、第1の接着剤に拘束されてその剛性が高められている。その結果、アクチュエータがキャビティユニットに吐出圧力を与えるために変動しても、アクチュエータを介した不正な振動の伝播が生じないので、所望のノズルからのみインクを吐出させることができる。
また、前記隙間に第1の接着剤を流入させる工程は、フレキシブルフラットケーブルとアクチュエータの表面電極とを電気的に接続する工程の後に行われるから、第1の接着剤は表面電極の電気的な接続を損なうことなく充填される。
また、請求項9に記載の発明によれば、滴下された第1の接着剤が加熱時に粘性低下することを利用して、第1の接着剤をアクチュエータとフレキシブルフラットケーブルとの間の隙間に流入させているから、隙間への流入のために特別の工法を付加しなくても、速やかに充填させることができる。
また、アクチュエータの外周と補強フレームの内周との隙間は、アクチュエータの外周において窪み状に形成されるから、この窪み部分に液状の第1の接着剤を溜めることができ、アクチュエータとフレキシブルフラットケーブルとの間に流入させるのに十分な接着剤の量を滴下し保持することができる。
さらに、滴下した第1の接着剤が流動する際に、キャビティユニットに固着された補強フレームが、補強フレーム側(外方側)への接着剤の流動をせき止めるので、フレキシブルフラットケーブルとの間に隙間を有するアクチュエータ側(内方側)へのみ、接着剤は効率よく流動する。
また、請求項10に記載の発明によれば、第2の接着剤の加熱硬化を、第1の接着剤の加熱硬化と同じ工程で行うから、加熱工程の回数を減らすことができる。また、第1の接着剤と第2の接着剤とが同時に加熱されて流動し親和するから、これらは滑らかに連続して硬化する。従って、第1及び第2の接着剤の一体化が強固になり、アクチュエータの剛性を高める効果が向上される。
以下に本発明を具体化した実施形態について説明する。図1に示すように、インクジェットプリンタ100は、本体フレーム1に内包されて被記録媒体である用紙Pにインクを吐出させて記録する記録機構部2と、記録機構部2におけるインクジェットヘッド3のメンテナンス処理を行うメンテナンスユニット4と、前記本体フレーム1内に固定して配置されインクジェットヘッド3に供給するインクを貯留する複数のインクタンク(この実施形態では4個)等から構成されている。
フルカラー記録のための複数のインクタンクとしては、ブラックインクが収容されたインクタンク5aと、シアンインクが収容されたインクタンク5bと、マゼンタインクが収容されたインクタンク5cと、イエローインクが収容されたインクタンク5dとが備えられ、インクの消耗に応じて交換することができる。各インクタンクのインクは、それぞれ可撓性を有するインク供給チューブ14a〜14d及びキャリッジ9を介してインクジェットヘッド3に供給される。
記録機構部2において、キャリッジ9は、本体フレーム1内に平行状に設けられた左右長手の後ガイド軸6と前ガイド軸7とに摺動自在に載置されている。そして、キャリッジ9は、本体フレーム1の右後側に配置されたキャリッジ駆動モータ10と、無端帯であるタイミングベルト11とにより、前記前後ガイド軸6、7に沿って左右方向に往復移動可能に構成されている。インクジェットヘッド3は、このキャリッジ9に取付けられて、用紙Pの搬送方向(副走査方向、X方向)と直交する方向(主走査方向、Y方向)に移動しながら、用紙Pに対してインクを吐出する。用紙Pは、図示しない公知の用紙搬送機構により、前記インクジェットヘッド3の下面側を水平状に搬送される(図1の矢印A方向)。
搬送される用紙Pの幅より外側には、その一端側(実施形態では図1の左端部)に、インク受け部12が設けられており、他端側には、メンテナンスユニット4が配置されている。これにより、記録動作中に定期的にインクジェットヘッド3は前記インク受け部12が設けられたフラッシング位置にてノズルの目詰まり防止のためのインク吐出を行い、インク受け部12にてインクを受ける。他端側のヘッド待機位置では、前記メンテナンスユニット4が配置されてノズル面のクリーニングを行い、また、色毎にインクを選択的に吸引するための回復処理を行う。
キャリッジ9は、合成樹脂材料により箱状に形成されたヘッドホルダ20と、このヘッドホルダ20に固着される前記インクジェットヘッド3と、ダンパー装置13とを有している。インクジェットヘッド3は、後述するヘッドユニット21と補強フレーム65とからなり、その略扁平形状をヘッドホルダ20の底側の壁である底板20aとほぼ平行に配置してこの底板20aの下面側に固着される。また、前記底板20aの上面側には、前記ダンパー装置13が搭載される。
ヘッドユニット21の下面には、ノズル22の列(個別的には図2において左側からブラックインク用のノズル22a、22a′の2列と、シアンインク用のノズル22bの列と、イエローインク用のノズル22cの列と、マゼンタインク用のノズル22dの列)が、キャリッジ9の移動方向と直交する方向(副走査方向、X方向)に長く形成されている。そして、用紙Pの上面に対向するように各ノズルが下向きにて開口している。
前記ヘッドユニット21は、図3及び図5に示すように、キャビティユニット80の上面に、インク供給口81が複数個列状に開口して各インク色(本実施形態では4色)毎に設けられ、これらインク供給口81(個別には符号81a〜81dを付す)からインクが導入され、圧電アクチュエータ23の駆動によりノズル22からインクを吐出させるように構成されている。圧電アクチュエータ23の上面には、その圧電アクチュエータ23に電圧を印加するフレキシブルフラットケーブル24が固定されている。また、フレキシブルフラットケーブル24の上面には、剛性のある板56が固定されている。この板56は熱伝導性の良好な金属板(アルミニウム、銅、SUSなど)により製作され、圧電アクチュエータ23に生じる熱を全体に均一化する役目ももっている。以下この板56は均熱板という。
ヘッドユニット21においては、圧電アクチュエータ23の外形状を、キャビティユニット80の外形状よりも小さくし、キャビティユニット80の背面の略中央部に圧電アクチュエータ23が積層され、ヘッドユニット21の一端の背面側に、前記インク供給口81が露出するようにしている。
このヘッドユニット21は、図3に示すように、その背面に枠状の補強フレーム65を介在させて、前記ダンパー装置13(ヘッドホルダ20)に固定されるようになっている。補強フレーム65は、キャビティユニット80の剛性を高めるためのもので、キャビティユニット80の背面に沿った扁平な板形状を有しているとともに、補強フレーム65の枠内の開口65aの大きさは、図8(a)及び図8(b)に示すように、前記圧電アクチュエータ23の外形状よりも僅かに大きく、且つキャビティユニット80の外形状よりも小さく形成されている。そのため、補強フレーム65は、その開口65aに圧電アクチュエータ23が隙間をもって配置され、上側からフレキシブルフラットケーブル24が引き出されるように、キャビティユニット80の背面に接着剤によって固着される。
補強フレーム65とヘッドユニット21とを接着する接着剤にはシート状の熱可塑性の接着剤68が用いられている。接着剤68は、図2に示すように、圧電アクチュエータ23を連続して囲む形状を有するとともに、さらに、4つのインク供給口81a〜81dをそれぞれ個別に取り囲む形状も有している。
熱可塑性の接着剤68の種類は多様であるが、本実施形態では、ポリプロピレン樹脂を基材に用いたタイプで、耐インク性に優れたものを使用している。その物性として、ヤング率が1〜1000MPa、融点が80〜180℃、ヘッドユニット21と補強フレーム65とを接着した後の厚さが5〜100μm、接着強度が10N以上(好ましくは200N以上)であるものが好適である。
ヘッドユニット21と固着した状態の補強フレーム65は、ヘッドホルダ20の底板20aの下側に間隔をもって配置され、その間に接着剤を充填して相互に固着される。補強フレーム65の厚み寸法は、前記圧電アクチュエータ23とフレキシブルフラットケーブル24と放熱板56とを重ねた状態での厚み(高さ)寸法と同じかそれより大きく設定されており、フレキシブルフラットケーブル24は、底板20aに穿設されたスリット20cを通って底板20aの上面側に引き出される。
この補強フレーム65は、金属製(例えば、SUS430、SUS304等)であり、さらにキャビティユニット80よりも厚くまた外形も大きくして、その剛性を大きくしている。補強フレーム65は、キャビティユニット80のインク供給口81に対応する一端側の位置に、ダンパー装置13のインク流出口41と、ヘッドユニット21のインク供給口81とを接続するインク通路孔66が穿設されている。インク通路孔66は、4つのインク供給口81に対応させて、4つが列状に並設されている。
ダンパー装置13と補強フレーム65との間には、インク通路孔66の周囲を囲むように弾性シール部材67が配置され、ダンパー装置13と補強フレーム65とを締着することで、ヘッドホルダ20の底板20aに穿設された開口部20b内において弾性シール部材67を圧縮状態として、インク通路孔66とダンパー装置13のインク流出口41との接続をシールするようにしている。
図3に示すように、補強フレーム65に3箇所のネジ穴17a〜17cが設けられている。そして、このネジ穴17a〜17cに対応させて、ダンパー装置13の外周面に外周方向に突出する縁状の取付部18を3箇所設け、各取付部18にそれぞれ取付穴15a〜15cが穿設されている。そして、締結部材としてネジが、各取付穴15a〜15cに挿入されて、ネジ穴17a〜17cにそれぞれ螺合されるようになっている。3箇所のネジ穴のうち、ネジ穴17a、17bの2箇所は、補強フレーム65の一端側に列状に配置された4つのインク通路孔66を挟むように配置され、ネジ穴17cは、補強フレーム65の他端側に配置されている。
ダンパー装置13は、インク供給口81及びインクタンク5a〜5dに対応する数のインク貯留室を有し、インクタンク5a〜5dから供給されたインクを各インク貯留室のインク流出口41からキャビティユニット80に供給するようになっている。
キャビティユニット80は、図6に示すように、ノズルプレート83、スペーサプレート84、補助プレート85、2枚のマニホールドプレート86a、86b、サプライプレート87、ベースプレート88、及びキャビティプレート89の合計8枚の薄い板をそれぞれ接着剤にて重ね接合した構造としている。
実施形態では、合成樹脂製(ポリイミド等)のノズルプレート83を除き、各プレート83〜89は、42%ニッケル合金鋼板製で、50〜150μm程度の厚さを有する。前記ノズルプレート83には、微小径(実施形態では25μm程度)のノズル22が微小間隔で多数個穿設されている。このノズル22は、ノズルプレート83における第1の方向(長辺方向、X方向)に沿って、平行な5列に配列されている。
また、前記キャビティプレート89には、複数の圧力室82がキャビティプレート89の長辺方向(X方向)に沿って5列に配列されている。各圧力室82における先端部は、ベースプレート88、サプライプレート87、2枚のマニホールドプレート86b、86a、補助プレート85、及びスペーサプレート84に穿設されている微小径の貫通孔90を介して、ノズルプレート83における前記各ノズル22に連通している。
キャビティプレート89の下面に隣接するベースプレート88には、各圧力室82の他端部に接続する連通孔91が穿設されている。 ベースプレート88の下面に隣接するサプライプレート87には、後述する共通インク室92から連通孔91をとおって前記各圧力室82へインクを供給するための接続流路93が設けられる。
2枚のマニホールドプレート86a,86bには、その長辺方向(X方向)に沿って長い5つの共通インク室92が前記ノズル22の各列に沿って延びるように板厚方向に貫通して形成されている。すなわち2枚のマニホールドプレート86a、86bを積層し、且つその上面をサプライプレート87にて覆い、下面を補助プレート85にて覆うことにより、合計5つの共通インク室(マニホールド室)92が密閉状に形成される。各共通インク室92は、各プレートの積層方向から平面視したときに、前記圧力室82の一部と重なって圧力室82の列方向に沿って長く延びている。
マニホールドプレート86aの下面に隣接する補助プレート85の下面側には、共通インク室92と隔絶された補助室94が凹み形成されている。この各補助室94の位置および形状は、前記各共通インク室92と一致させている。この補助プレート85は、適宜弾性変形し得る金属素材であるため、補助室94の薄い板状の天井部は、共通インク室92側にも、補助室94側にも自由に振動することができる。インク吐出時に、圧力室82で発生した圧力変動が共通インク室92に伝播しても、前記天井部が弾性変形して振動することにより、前記圧力変動を吸収減衰させるというダンパー効果を有し、圧力変動が共通インク室92を介して他の圧力室82へ伝播するという(列内)クロストークを防止する効果を奏するものである。
また、図6に示すように、キャビティプレート89、べースプレート88、及びサプライプレート87の一端部には、上下の位置を対応させて、それぞれ4つのインク供給口81が穿設されている。これら4つのインク供給口(個別には、符号81a、81b、81c、81dとする)に、前述したように、ダンパー装置13のインク流出口41が接続される。
インク供給口81からノズル22に至るインク流路では、インクは、インク供給口81から共通インク室92に供給された後、サプライプレート87の接続流路93及びベースプレート88の連通孔91を経由して各圧力室82の他端部に分配供給される。そして、後述するように、圧電アクチュエータ23の駆動により、インクは各圧力室82内から前記貫通孔90を通って、その圧力室82に対応するノズル22に至るという構成になっている。
この実施形態では、インク供給口81が4つ設けられているのに対して、図6に示すように、共通インク室92が5つ設けられており、インク供給口81aには、図6における左側に配置された2つの共通インク室92,92が接続されている。インク供給口81aには、ブラックインクが供給されるように設定されており、ブラックインクがその他のカラーインクに比べて使用頻度が高いことを考慮したものである。他のインク供給口81b、81c、81dには、シアン、イエロー、マゼンタの各インクがそれぞれ単独に供給される。
一方、前記圧電アクチュエータ23は、特開平4−341853号公報等に開示された公知のものと同様に、図7に示すように1枚の厚さが30μm程度の複数枚の圧電材料のシート51〜53を積層した構造で、キャビティユニット80における全圧力室82にわたる大きさを有している。各圧電シートのうち下から所定数の偶数段目の圧電シート52の上面(広幅面)には、各圧力室82に対応した箇所ごとに細幅の個別電極54が長辺方向(X方向)に沿って列状に形成されている。下から所定数の奇数段目の圧電シート51の上面(広幅面)には、複数個の圧力室82に対して共通のコモン電極55が形成されており、最上段のシートの上面には表面電極95として、積層方向に対応する前記個別電極54の各々に対して電気的に接続される表面電極と、前記コモン電極55に対して電気的に接続される表面電極とが設けられている。そして、公知のように個別電極54とコモン電極55との間に高電圧を印加することで、両電極間に位置する圧電シートの部分が分極され、活性部として形成される。活性部は各圧力室82ごとにその上方に位置する。
個別電極54、コモン電極55、及び表面電極95は、いずれも導電性ペーストを各圧電シートの表面に印刷することで形成されているが、個別電極54及びコモン電極55は、電極形成後に圧電シートが重ねられて焼成されるので、圧電シート間に隙間なく介挿される。ところが、表面電極95は、焼成時にその上面に圧電シートが重ねられない、あるいは焼成後に導電性ペーストにより形成されるから、最上層の圧電シート53の上面(背面)に凸状に形成されている。
このプレート型の圧電アクチュエータ23における下面(圧力室36と対向する広幅面)全体に、接着剤としてのインク非浸透性の合成樹脂からなる接着剤シート(図示せず)を予め貼着し、次いで、前記キャビティユニット1に対して、圧電アクチュエータ2が、その各個別電極54を前記キャビティユニット80における各圧力室82の各々に対向配置させて接着・固定される。また、この圧電アクチュエータ23における背面(上面)には、前記フレキシブルフラットケーブル24が積層され、フレキシブルフラットケーブル24における各種の配線パターン(図示せず)が、前記各表面電極95にはんだ付け等により電気的に接合される。
フレキシブルフラットケーブル24から表面電極95に対して、インク滴を吐出しようとする圧力室82に対応する個別電極54とコモン電極55との間に、分極方向に電圧を印加すると、その電極間の圧電シートが伸長し、圧力室82内のインクに対して圧力を印加することができる。
前述したように表面電極95は、最上層の圧電シート53の背面(上面)に突設され、各表面電極95は互いに独立しているから、表面電極95とフレキシブルフラットケーブル24とが電気的に接続されると、表面電極95同士の間では、圧電シート53の背面(上面)とフレキシブルフラットケーブル24の前面(下面)との間が隙間になる。この実施形態では隙間は40μm程度の高さとなっている。そのため、図8(b)に示すように、この隙間を埋めるように第1の接着剤57が充填されて硬化されている。この第1の接着剤57は、圧電アクチュエータ23の外周と補強フレーム65の内周との間にて、圧電アクチュエータ23の外周を覆うように硬化している接着剤と連続している。
また、均熱板56は、フレキシブルフラットケーブル24の背面(上面)に、第2の接着剤58を介して固着される。この実施形態では、均熱板56は、平面視で圧電アクチュエータ23よりもひと回り小さい矩形形状を有しているが、圧電アクチュエータ23より面積の大きいものであってもよい。第2の接着剤58は、均熱板56の前面(下面)からはみだすように、あえて多めの量が塗布されており、硬化した第2の接着剤58は、フレキシブルフラットケーブル24の背面(上面)に広がって前記第1の接着剤57と連続している。
第1の接着剤57と第2の接着剤58は、いずれもヤング率は10〜10000MPa好ましくは1000〜10000MPaの範囲にあることが望ましい。この実施形態では、第1及び第2の接着剤57,58に、エポキシ系の同じ熱硬化性接着剤を用いており、そのヤング率は約2000MPaである。
次に、上記構成のインクジェットヘッド3の製造方法について説明する。
まず、あらかじめ、キャビティユニット80の背面(上面)に圧電アクチュエータ23が積層固定されている。そして、この圧電アクチュエータ23の背面(上面)に設けられた表面電極95に、フレキシブルフラットケーブル24の配線パターンが位置合わせされて、配線パターンの端部にあらかじめ塗布されたはんだを加熱溶融して圧電アクチュエータ23とフレキシブルフラットケーブル24とが電気的に接続される。
次に、補強フレーム65が、キャビティユニット80の背面(上面)の略中央部に配置された圧電アクチュエータ23の外周を囲むように、シート状の接着剤を介して固着される。
次に、補強フレーム65の内周と圧電アクチュエータ23の外周との隙間に液状の第1の接着剤57を滴下する。この第1の接着剤57は、平面視矩形状の圧電アクチュエータ23の四辺全てに沿って滴下しても良いが、接着剤を加熱硬化する工程(後述)で、空気の逃げ道がなくなって、接着剤が内部に気泡を含んだまま硬化することを防ぐために、この実施形態では、圧電アクチュエータ23の外周のうちの三辺に沿って、第1の接着剤57を滴下している。これにより、接着剤が滴下されなかった圧電アクチュエータ23の一辺側が空気の逃げ道として確保される。
また、この第1の接着剤57の滴下工程に前後して、均熱板56を第2の接着剤58を介してフレキシブルフラットケーブル24の背面(上面)に重ね合わせる。
そして、均熱板56をフレキシブルフラットケーブル24側に押圧しながら、前記第1及び第2の接着剤57、58の硬化条件(前記第1及び第2の接着剤57、58には、その硬化温度が、補強フレーム65とキャビティユニット80との間の熱可塑性である接着剤、圧電アクチュエータ23とキャビティユニット80との間の接着剤、及びフレキシブルフラットケーブル24と圧電アクチュエータ23との間のはんだの軟化温度よりも低く、圧電アクチュエータが分極処理ずみの場合には分極が消えない程度のものが選択されている)に従って、全体を加熱する。第1及び第2の接着剤57、58は、いずれもエポキシ系の熱硬化性接着剤であるため、加熱し始めた段階(硬化する前)では一旦流動性が高くなる。そのため、液状の第1の接着剤57は、圧電アクチュエータ23とフレキシブルフラットケーブル24との隙間に流れ込む。すなわち、第1の接着剤57は、図8(a)の矢印B1〜B3に示す三方向から圧電アクチュエータ23の中央に向かって浸入し、表面電極95同士の間に充填され硬化する。勿論、第1の接着剤57は、これが滴下されなかった一辺側へ延びて隙間全部を充填するのに十分な量が供給されている。
一方、第2の接着剤58は、加熱するに従って流動性が高くなることに加え、均熱板56が加熱時に押圧されている。従って、第2の接着剤58は、図8(b)に示すように、均熱板56の下面(前面)からはみ出して、フレキシブルフラットケーブル24の外周側に広がって第1の接着剤57と連続する。第2の接着剤58と第1の接着剤57とは、互いに硬化前の粘性の低い状態で親和して繋がり、そのまま一体的に硬化する。
このように製造されたインクジェットヘッド3は、圧電アクチュエータ23の背面(上面)において、フレキシブルフラットケーブル24との間にできた隙間でかつ表面電極95同士の間には、第1の接着剤57が充填されて硬化していることに加え、この第1の接着剤57が連続して、圧電アクチュエータ23の外周のうち少なくとも三辺を被覆して固めている。また、この第1の接着剤57は、フレキシブルフラットケーブル24の背面(上面)にて硬化する第2の接着剤58とも連続して一体化している。
すなわち、圧電アクチュエータ23が第1及び第2の接着剤57、58によって多層的に固められて、その剛性が大きく高められる。さらに均熱板56の剛性も、圧電アクチュエータ23の剛性を高めるのに寄与する。これにより、キャビティユニット80の圧力室82に吐出圧力を与えるために圧電アクチュエータ23が変形しても、その振動が圧電アクチュエータ23自体を介して他の列の圧力室82に伝播することが抑えられ、クロストークによる他の圧力室からの不正吐出を防止することができる。また、補強フレーム65もキャビティユニット80の剛性を高め、圧電アクチュエータ23の変形によるキャビティユニット80の振動を抑え、他の圧力室からの不正吐出を防止することができ、吐出性能に優れたインクジェットへッドを実現できる。
しかも、圧電アクチュエータの駆動によって積層方向の複数の個別電極とコモン電極間の圧電シートが伸長するとき、均熱板56方向への伸長が、接着剤や均熱板56によって抑えられ、圧力室82へむけての変形量が増大し、インクに対して効率よく圧力を印加することができる。
なお、均熱板56は、圧電アクチュエータ23において局部的に頻繁な駆動が行われたとしても、それによる発熱を圧電アクチュエータ23の全体にわたって均一化するので、温度分布の不均一による吐出特性の変化を抑え、全ノズルにわたって均一な吐出性能を得ることができる。
また、第1の接着剤57を、圧電アクチュエータとフレキシブルフラットケーブル24との間に全表面電極95を囲むように充填しておくと、ノズル22からインクを吐出する際に発生したインクミストが、表面電極95と配線パターンとを短絡させるなどの電気的障害をなくすことができる。
実施形態のインクジェットヘッドが備えられたインクジェットプリンタの要部平面図である。 キャリッジの下面図である。 キャリッジの分解斜視図である。 図2のIV−IV線矢視断面図である。 ヘッドユニットの斜視図である。 キャビティユニットの分解斜視図である。 図5のVII−VII線矢視断面図である。 (a)はフレキシブルフラットケーブルの上面(背面)から見た平面図で第1の接着剤を滴下した状態の模式図、図8(b)は図8(a)のVIIIa−VIIIa線矢視断面図で均熱板を積層して第1及び第2の接着剤が硬化した状態を示す模式図である。
符号の説明
1 本体フレーム
3 インクジェットヘッド
21 ヘッドユニット
22 ノズル
23 圧電アクチュエータ
24 フレキシブルフラットケーブル
51、52、53 圧電シート
54 個別電極
55 コモン電極
56 均熱板
57 第1の接着剤
58 第2の接着剤
65 補強フレーム
80 キャビティユニット
82 圧力室
95 表面電極
100 インクジェットプリンタ

Claims (10)

  1. 複数のノズルを外部に開口させ内部にインク流路を有するキャビティユニットと、このキャビティユニット内のインクに選択的に吐出圧力を与えるアクチュエータと、このアクチュエータに駆動信号を出力するフレキシブルフラットケーブルとを備え、前記キャビティユニットに前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとが順次積層されるインクジェットヘッドにおいて、
    前記アクチュエータの表面には、該アクチュエータに給電するための表面電極であって、前記フレキシブルフラットケーブルと当接して電気的に接続する複数の表面電極が凸状に形成され、
    前記表面電極によって前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとの間に形成される隙間でかつ前記複数の表面電極間には、第1の接着剤が充填され硬化されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記第1の接着剤は、前記アクチュエータの外周の一部又は全部を被覆する接着剤が前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとの間の隙間でかつ前記複数の表面電極間に流入したものであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記キャビティユニットの表面には、その略中央部に前記アクチュエータが固着されるとともに当該アクチュエータの周囲に間隔をおいて枠状の補強フレームが固着され、
    前記第1の接着剤は、前記アクチュエータと前記補強フレームとの間に滴下され、前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとの間の隙間でかつ前記複数の表面電極間に充填されたものであることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記フレキシブルフラットケーブルの背面には、剛性のある板が、第2の接着剤を介して固着され、
    この第2の接着剤は、前記第1の接着剤と連続していることを特徴とする請求項2または3に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記各接着剤のヤング率は、10〜10000MPaであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記キャビティユニットでは、前記ノズルが複数の列状に配置されるとともに、前記インク流路として、各ノズル毎に対応して列状に設けられ且つ前記アクチュエータからの吐出圧力を受ける圧力室と、この圧力室の列に対応して設けられて複数の圧力室にインクを分配する共通インク室とが備えられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記アクチュエータは、前記複数の圧力室を覆うシート状の圧電材料上に前記各圧力室と対応する前記複数の表面電極を備え、
    前記第1の接着剤は、前記表面電極間の前記圧電材料の変形を抑えるように前記圧電材料と前記フレキシブルフラットケーブルとの間に充填されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  8. 複数のノズルを外部に開口させ内部にインク流路を有するキャビティユニットと、このキャビティユニット内のインクに選択的に吐出圧力を与えるアクチュエータと、このアクチュエータに駆動信号を出力するフレキシブルフラットケーブルとを備え、
    前記アクチュエータの表面には、該アクチュエータに給電するための表面電極であって、前記フレキシブルフラットケーブルと当接して電気的に接続する表面電極が凸状に形成され、前記キャビティユニットの背面に前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとが順次積層されているインクジェットヘッドの製造方法において、
    前記表面電極と前記フレキシブルフラットケーブルとを電気的に接続して前記フレキシブルフラットケーブルと前記アクチュエータとを積層する第1の工程と、
    前記フレキシブルフラットケーブルと前記アクチュエータとの外周に、液状の第1の接着剤を滴下し、前記表面電極によって前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとの間に形成される隙間でかつ前記複数の表面電極間に、前記第1の接着剤を流入させて充填して硬化させる第2の工程と
    を備えることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  9. 前記キャビティユニットの表面に、前記アクチュエータの外周を間隔をおいて囲む枠状の補強フレームを固着する工程をさらに備え、
    前記第2の工程は、第1の接着剤を前記アクチュエータの外周と前記補強フレームの内周との隙間の一部または全部に滴下する工程と、前記第1の接着剤を加熱する工程とを備え、前記加熱による接着剤の流動で、前記表面電極によって前記アクチュエータと前記フレキシブルフラットケーブルとの間に形成される隙間でかつ前記複数の表面電極間に、前記第1の接着剤を流入させて充填させ硬化させることを特徴とする請求項8に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  10. 前記第1の接着剤を滴下する前記工程に前後して、前記フレキシブルフラットケーブルの背面に、剛性のある板を、第2の接着剤を介して重ね合わせる工程をさらに備え、
    前記第1の接着剤を加熱する前記工程にて、同時に、前記第2の接着剤を加熱し、前記加熱による接着剤の流動で、前記第1の接着剤の前記隙間への充填とともに、前記第1及び第2の接着剤を連続させることを特徴とする請求項9に記載のインクジェットヘッドの製造方法。

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