JP2015009461A - 液体吐出ヘッドおよび記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1主面方向における流路部材の振動をカバー部材に伝達しやすくすることで、当該振動によって表示品質が低下する可能性を低減することができる液体吐出ヘッド、および記録装置を提供する。
【解決手段】液体吐出ヘッドは、吐出孔面4−1、加圧室面4−2、および端面4−3を含んでおり、吐出孔面に設けられた吐出孔および吐出孔に連結された加圧室を有した流路部材4と、加圧室面上に設けられた圧電アクチュエータ基板と、加圧室面上に設けられており、加圧室面と交差する方向に延びる第1側面50−1および第2側面50−2を含むカバー部材50と、加圧室面と第1側面とを接着する接着部材60と、第2側面上に設けられた制振部材70と、を備え、接着部材は、ヤング率が6MPa以上であり、第1角部C1から第2角部C2までの離間距離は、0.5mm以上である。
【選択図】図9

Description

本発明は、液体吐出ヘッドおよび記録装置に関する。
従来から、液体吐出ヘッドとしては、例えば、インクの液滴を記録媒体上に吐出することによって各種の印画を行うインクジェットヘッドが知られている。このような液体吐出ヘッドは、第1主面、当該第1主面の反対側に位置する第2主面、および第1主面と第2主面との間に位置する端面を含んだ流路部材を備える。流路部材は、第1主面に設けられた複数の吐出孔と、当該複数の吐出孔のそれぞれに対して個別に連結された複数の加圧室を有する。流路部材の第2主面上には、圧電アクチュエータ基板が設けられている。また、流路部材の第2主面上には、流路部材に対して液体を供給するリザーバを保護するカバー部材が設けられている(例えば、特許文献1参照)。このような液体吐出ヘッドでは、圧電アクチュエータ基板によって、所定の駆動周波数で加圧室を加圧することにより、当該加圧室内に収容された液体を経時的に吐出することができる。
特開2012−66565号公報
ところで、上記従来の液体吐出ヘッドは、例えば、記録媒体の搬送速度に応じて、駆動周波数を変更する場合がある。このような場合に、液体吐出ヘッドの駆動周波数は、第2主面方向における流路部材および圧電アクチュエータ基板の振動の共振周波数に近づく可能性があった。このため、流路部材および圧電アクチュエータ基板は、第2主面方向において相対的に大きく振動する可能性があった。流路部材および圧電アクチュエータ基板が第2主面方向において相対的に大きく振動すると、流路部材内部の流路に圧力振動が生じ、吐出孔から液体が吐出されない等の不具合が生じる可能性があった。そのため、液体吐出ヘッドによって印画される画像の表示品質が低下する可能性があった。
そこで、上記の問題を解決するためには、第2主面方向における流路部材および圧電アクチュエータ基板の振動を効率よくカバー部材に伝達することで、当該振動をカバー部材において制振する方法が考えられる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、第2主面方向における流路部材および圧電アクチュエータ基板の振動をカバー部材に伝達しやすくすることで、当該振動によって表示品質が低下する可能性を低減することができる液体吐出ヘッドおよび記録装置に関する。
本発明の液体吐出ヘッドにおける一態様は、第1主面、該第1主面の反対側に位置する第2主面、および前記第1主面と前記第2主面との間に位置しており前記第1主面および前記第2主面に比して面積の小さい端面を含んでおり、前記第1主面に設けられた複数の吐出孔および複数の該吐出孔のそれぞれに対して個別に連結された複数の加圧室を有した流路部材と、前記第2主面上に設けられており、複数の前記加圧室を加圧するための圧電アクチュエータ基板と、平面視して前記圧電アクチュエータ基板の外側に位置する前記第2主面上に設けられており、前記第2主面と交差する方向に延びる第3主面および該第3
主面の反対側に位置する第4主面を含む第1部材と、前記第2主面と前記第3主面とを接着する接着部材と、前記第3主面上または前記第4主面上に設けられた制振部材と、を備え、前記接着部材は、ヤング率が6MPa以上であり、前記第2主面と前記第3主面とがなす第1角部から、前記接着部材の表面と前記第2主面とがなす第2角部までの離間距離は、0.5mm以上である。
本発明の記録装置における一態様は、本発明に係る液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドに対して記録媒体を搬送する搬送部と、を備える。
本発明の液体吐出ヘッドおよび記録装置は、第2主面方向における流路部材および圧電アクチュエータ基板の振動をカバー部材に伝達しやすくすることで、当該振動によって表示品質が低下する可能性を低減することができる、という効果を奏する。
本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。 本実施形態に係る液体吐出ヘッドの概略構成を示す斜視図である。 本実施形態に係る液体吐出ヘッドの長手方向における断面図である。 本実施形態に係る液体吐出ヘッドの短手方向における断面図である。 (a)は、本実施形態に係るヘッド本体の概略構成を示す平面図である。(b)は、本実施形態に係る流路部材の概略構成を示す平面図である。 図5中に示した1点鎖線で囲んだ領域B1を拡大した図であり、説明の便宜上、一部の記載を省略した図である。 図5中に示した1点鎖線で囲んだ領域B1を拡大した図であり、説明の便宜上、一部の記載を省略した図である。 図6中に示したI−I線断面図である。 図4中に示した1点鎖線で囲んだ領域A1を拡大した図である。 本発明の範囲外の液体吐出ヘッドにおける駆動周波数と振動速度との関係を示したグラフである。 本発明の範囲内の液体吐出ヘッドにおける駆動周波数と振動速度との関係を示したグラフである。 本実施形態に係る液体吐出ヘッドの他の例を示した図であって、図9と同じ部位を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、本発明の一実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材を簡略化して示したものである。したがって、本発明に係る液体吐出ヘッド、および記録装置は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。
図1は、本実施形態に係るプリンタ1の概略構成図である。なお、本実施形態では、プリンタ1は、カラーインクジェットプリンタであるが、これに限らず、モノクロインクジェットプリンタ等の記録装置であってもよい。
プリンタ1は、制御部100、給紙ユニット114、搬送ユニット120、液体吐出ヘッド2、および紙受け部116を有する。ここで、プリンタ1における液体吐出ヘッド2および搬送ユニット120は、本発明に係る記録装置の一実施形態となる。
制御部100は、上記の各部材における動作を制御する役割を有する。なお、制御部100の配置については、特に限定されない。
給紙ユニット114は、用紙収容ケース115と、給紙ローラ145とを有している。用紙収容ケース115は、記録媒体を収容する役割を有する。本実施形態では、用紙収容ケース115には、記録媒体としての印刷用紙Pが複数枚積層された状態で収容されている。給紙ローラ145は、用紙収容ケース115に収容された印刷用紙Pを、搬送ユニット120に向けて1枚ずつ送り出す役割を有する。
なお、本実施形態では、給紙ユニット114と搬送ユニット120との間には、印刷用紙Pの搬送経路に沿って、二対の送りローラ118aおよび118b、ならびに、119aおよび119bが配置されている。給紙ユニット114から送り出された印刷用紙Pは、上記の送りローラ118aおよび118b、ならびに、119aおよび119bによってガイドされて、搬送ユニット120へと送り出される。
搬送ユニット120は、搬送ベルト111、ベルトローラ106および107、搬送モータ174、ならびに、ニップローラ138および139を有している。
搬送ベルト111は、用紙収容ケースから送り出された印刷用紙Pを、液体吐出ヘッド2に対して搬送する役割を有する。搬送ベルト111は、ベルトローラ106および107に巻き掛けられている。搬送ベルト111は、ベルトローラ106および107の共通接線をそれぞれ含む互いに平行な2つの平面に沿って、弛むことなく張られている。なお、液体吐出ヘッド2は、当該2つの平面のうち、一方側の平面に対向して配置される。このため、搬送ベルト111のうち液体吐出ヘッド2に対向する面は、印刷用紙Pを搬送するための搬送面127となる。
搬送モータ174は、搬送ベルト111を移動させる役割を有する。搬送モータ174は、ベルトローラ106に接続されている。搬送モータ174は、ベルトローラ106を矢印Aの方向に回転させることができる。ベルトローラ107は、搬送ベルト111に連動して回転することができる。したがって、搬送ベルト111は、搬送モータ174によってベルトローラ106を回転させることで、矢印Aの方向に沿って移動することができる。
ニップローラ138および139は、搬送面127上に印刷用紙Pを固着する役割を有する。ニップローラ138および139は、搬送面127を挟み込んで、互いに対向して配置されている。ニップローラ138および139は、搬送ベルト111の移動に連動して回転する。ここで、給紙ユニット114から搬送ユニット120へと送り出された印刷用紙Pは、ニップローラ138と搬送面127との間に挟み込まれる。このため、印刷用紙Pは、搬送ベルト111の搬送面127に押し付けられことで、搬送面127上に固着する。そして、印刷用紙Pは、搬送ベルト111の移動に従って、液体吐出ヘッド2に対して搬送される。
液体吐出ヘッド2は、印刷用紙Pに対して液体を吐出する役割を有する。液体吐出ヘッド2は、搬送面127に対向して配置されている。具体的には、液体吐出ヘッド2は、ヘッド本体2aを有している。ヘッド本体2aは、搬送面127に近い側に位置している。なお、液体吐出ヘッド2の詳細な構成については、後述する。
ここで、本実施形態では、ヘッド本体2aからは、4色の液滴(インク)が吐出される。当該4色としては、例えば、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)およびブラック(K)を採用することができる。給紙ユニット114から搬送ユニット120へと
送り出された印刷用紙Pは、液体吐出ヘッド2と搬送ベルト111の搬送面127との隙間を通過する。その際に、ヘッド本体2aから印刷用紙Pに向けて液滴が吐出される。これによって、印刷用紙Pには、制御部100によって記憶された画像データに基づくカラー画像が形成される。また、当該画像が形成された印刷用紙Pは、紙受け部116へと送り出される。
なお、本実施形態では、搬送ユニット120と紙受け部116との間には、剥離プレート140、二対の送りローラ121aおよび121b、ならびに、122aおよび122bが配置されている。カラー画像が印刷された印刷用紙Pは、搬送ベルト111によって剥離プレート140へと搬送される。そして、印刷用紙Pは、送りローラ121a〜122bによって、紙受け部116に送り出される。
紙受け部116は、搬送ユニット120から送り出された印刷用紙Pを収容する役割を有する。紙受け部116は、搬送ユニット120から送り出された印刷用紙Pの搬送方向に配置されている。
なお、本実施形態では、液体吐出ヘッド2とニップローラ138との間において、紙面センサ133が配置されている。紙面センサ133は、搬送面127上に搬送された印刷用紙Pの位置情報を検出する役割を有する。紙面センサ133は、例えば、発光素子および受光素子を有する。ここで、紙面センサ133によって検出された印刷用紙Pの位置情報は、制御部100に送信される。制御部100は、紙面センサ133から受信した検出結果に基づき、液体吐出ヘッド2あるいは搬送モータ174等を制御する。これによって印刷用紙Pの搬送と画像の印刷とを同期させることができる。
次に、図2〜図4を参照しながら、液体吐出ヘッド2の構成について説明する。図2は、液体吐出ヘッド2の概略構成を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る液体吐出ヘッド2の長手方向(図2にてX方向)における断面図である。図4は、液体吐出ヘッド2の短手方向(図2にてY方向)における断面図である。なお、図3および図4では、説明の便宜上、流路部材4およびリザーバ40における流路の記載は省略する。
図2〜図4に示すように、液体吐出ヘッド2は、ヘッド本体2a、リザーバ40、カバー部材50、接着部材60、制振部材70、筺体90、配線基板94、コネクタ95、信号伝達部92、ドライバIC55、押圧板96、および断熱性弾性部材97を備えている。
ヘッド本体2aは、流路部材4、および当該流路部材4の加圧室面4−2上に設けられた圧電アクチュエータ基板21を有する。ヘッド本体2aは、圧電アクチュエータ基板21の変位に応じて流路部材4の吐出孔面4−1から液滴を吐出することで、記録媒体に対して所定の印画を行う役割を有する。リザーバ40は、ヘッド本体2aの流路部材4に対して、液体を供給する役割を有する。リザーバ40は、ヘッド本体2a上に設けられている。
ここで、図2〜図4に加えて、図5〜図8を参照しつつ、ヘッド本体2aおよびリザーバ40について、詳細に説明する。
図5の(a)は、ヘッド本体2aの概略構成を示す平面図である。図5の(b)は、流路部材4の概略構成を示す平面図である。図5の(b)では、圧電アクチュエータ基板21が位置する領域を2点鎖線で示している。図6は、図5中に示した1点鎖線で囲んだ領域B1を拡大した図である。なお、図6において示される各部材は、説明の便宜上実線で記載している。図7は、図5中に示した1点鎖線で囲んだ領域B1を拡大した図である。
なお、図7において示される各部材は、説明の便宜上実線で記載している。図8は、図6中に示したI−I線断面図である。
ヘッド本体2aは、流路部材4および圧電アクチュエータ基板21を有している。なお、本実施形態では、ヘッド本体2aは、平面視して略矩形状であるが、これに限らず、液体吐出ヘッド2の使用態様に応じて適宜変更することができる。
流路部材4は、ヘッド本体2aと同様に、平面視して略矩形状である。流路部材4は、図8に示すように、複数のプレートが積層された積層構造を有している。具体的には、流路部材4は、キャビティプレート4a、ベースプレート4b、アパーチャ(しぼり)プレート4c、サプライプレート4d、マニホールドプレート4e〜g、カバープレート4hおよびノズルプレート4iが順次積層して構成されている。ここで、ノズルプレート4iの下面は、吐出孔8が設けられる吐出孔面4−1である。また、キャビティプレート4aの上面は、圧電アクチュエータ基板21が配置される加圧室面4−2である。すなわち、加圧室面4−2は、吐出孔面4−1の反対側に位置している。また、吐出孔面4−1と加圧室面4−2との間に位置する面は、流路部材4の端面4−3である。端面4−3の平面視における面積は、吐出孔面4−1および加圧室面4−2の平面視における面積に比して小さい。本実施形態では、端面4−3は、各プレート4a〜iのそれぞれが有する端面によって構成される。
各プレート4a〜iの構成材料としては、例えば、金属材料、ステンレス、シリコンが挙げられる。特に、ノズルプレート4iの構成材料としては、例えば、ステンレス、ニッケル、ポリイミド、シリコン等が挙げられる。流路部材4は、例えば、各プレート4a〜iが80〜150℃の温度条件下で硬化させた接着材を介して互いに接着されることで形成される。また、各プレート4a〜iの厚みは、例えば、10〜300μmとすることができる。
ここで、各プレート4a〜iには、多数の孔が形成されている。本実施形態では、当該孔が互いに連通して、マニホールド5、個別流路12、および吐出孔8を構成する。なお、当該孔は、例えば、各プレート4a〜iの所定箇所にエッチングを施すことによって形成される。
マニホールド5は、個別流路12に対して液体を供給する役割を有する。マニホールド5は、マニホールドプレート4e〜gに形成された複数の孔によって主に構成される。本実施形態では、ヘッド本体2aの長手方向(X方向)に延びている4つのマニホールド5が、略平行に配置されている。なお、流路部材4の加圧室面4−2は、図5(a)に示すように、ヘッド本体2aの長手方向(X方向)における両端において開口5aを有する。当該開口5aは、マニホールド5に連通している。
個別流路12は、マニホールド5から供給された液体を吐出孔8へと導く流路である。具体的には、個別流路12は、マニホールド5から、個別供給路14、しぼり6、加圧室10を介して、吐出孔8へと連通する流路を指す。
個別供給路14は、サプライプレート4dに形成された孔によって構成される。個別供給路14は、複数設けられている。複数の個別供給路14は、それぞれ、マニホールド5と連通している。このため、マニホールド5に収容された液体は、複数の個別供給路14を介して、複数の吐出孔8へと個別に供給される。
しぼり6は、加圧室10が加圧された場合に、当該加圧室10内に収容された液体が、マニホールド5へと逆流する可能性を低減する役割を有する。このため、しぼり6におけ
る流路の断面積は、加圧室10と吐出孔8とを連通する流路の断面積よりも小さい。しぼり6は、アパーチャ(しぼり)プレート4cに形成された孔によって構成される。しぼり6は、個別供給路14と連通している。このため、しぼり6は、複数の個別供給路14のそれぞれに対応して、複数設けられている。
加圧室10は、圧電アクチュエータ基板21によって加圧されることによって、当該加圧室10内に収容された液体を吐出孔8へと供給する役割を有する。加圧室10は、キャビティプレート4aに形成された孔によって構成される。加圧室10は、ベースプレート4bに形成された孔を介して、しぼり6と連通している。このため、加圧室10は、複数のしぼり6のそれぞれに対応して、複数設けられている。
加圧室10は、図6および図7に示すように、平面視して角部にアールが施された略菱形状をなしている。複数の加圧室10は、千鳥状に配置されている。また、複数の加圧室10は、ヘッド本体2aの長手方向(X方向)に沿って列状に配置されている。本実施形態では、列状に配置された複数の加圧室10を、加圧室列11と称する。加圧室列11は、マニホールド5の両側に2列ずつ設けられている。ここで、マニホールド5は、4つ設けられている。このため、加圧室列11は、合計16列設けられている。なお、本実施形態では、各加圧室列11に含まれた互いに隣り合う加圧室10同士の間隔は、略同じである。また、各加圧室列11の端に位置する加圧室10は、マニホールド5と連通していないダミーとなっている。このため、端から1つ内側の加圧室10の周囲の構造(剛性)が他の加圧室10の構造(剛性)と近くなり、液体吐出特性の差を小さくすることができる。
吐出孔8は、加圧室10から供給された液体を外部に吐出する役割を有する。吐出孔8は、ノズルプレート4iに形成された孔が、吐出孔面4−1において開口することで構成される。吐出孔8は、ベースプレート4b、アパーチャ(しぼり)プレート4c、サプライプレート4d、マニホールドプレート4e〜g、カバープレート4hおよびノズルプレート4iに形成された複数の孔を介して、加圧室10と連通している。このため、吐出孔8は、複数の加圧室10のそれぞれに対応して、複数設けられている。
複数の吐出孔8は、ヘッド本体2aの長手方向(X方向)に沿って列状に配置されている。本実施形態では、列状に配置された複数の吐出孔8を、吐出孔列9と称する。吐出孔列9は、加圧室列11に対応して、16列設けられている。具体的には、加圧室10と吐出孔8とを連通する個別流路12は、ヘッド本体2aの短手方向(Y方向)に沿って、加圧室10の角部から遠ざかるように設けられている。このため、吐出孔列9は、ヘッド本体2aの短手方向(Y方向)において、加圧室列11と並んで位置している。また、吐出孔列9に含まれた互いに隣り合う吐出孔8同士の間隔は、加圧室列11に含まれた互いに隣り合う加圧室10同士の間隔と略同一である。
ここで、1列の吐出孔列9に含まれた互いに隣り合う吐出孔8のうち、一方の吐出孔8からヘッド本体2aの短手方向(Y方向)に引いた仮想線を線IIとする。また、他方の吐出孔8からヘッド本体2aの短手方向(Y方向)に引いた仮想線を線IIIとする。本実施形態では、吐出孔列9は、合計16列設けられており、線IIと線IIIとの間には、前記の一方の吐出孔8と他方の吐出孔8とを含めると、合計17個の吐出孔8が存在する。また、ヘッド本体2aの長手方向(X方向)に延びる投影仮想線に対して、当該17個の吐出孔8を短手方向(Y方向)に移動させることにより投影すると、プロット仮想線に投影された各点は、互いに等間隔に配置されている。すなわち、本実施形態では、液体吐出ヘッド2は、線IIと線IIIとの間隔をRdpi(dot per inch)とするとき、16Rdpiの解像度で画像を形成することができる。なお、本実施形態では、600dpiの解像度で画像を形成することができる液体吐出ヘッド2について説明したが、本発明
は、これに限定されない。本発明は、例えば、300dpi、1200dpiといった解像度で画像を形成することができる液体吐出ヘッドにも適用可能である。
なお、複数の加圧室10および複数の吐出孔8の配置位置あるいは個数については、上記に限らず、液体吐出ヘッド2の使用態様に応じて適宜変更することができる。
圧電アクチュエータ基板21は、ヘッド本体2aと同様に、平面視して略矩形状である。圧電アクチュエータ基板21の平面視における面積は、流路部材4の加圧室面4−2の平面視における面積よりも小さい。具体的には、圧電アクチュエータ基板21は、流路部材4における開口5aが露出するように、当該流路部材4の加圧室面4−2上に設けられている。圧電アクチュエータ基板21は、圧電セラミック層21a,21b、共通電極24、個別電極25、接続電極26、ダミー接続電極27、および共通電極用表面電極28を有する。
圧電セラミック層21aは、振動板としての役割を有する。圧電セラミック層21aは、加圧室面4−2上において、キャビティプレート4aに形成された複数の孔を覆っている。圧電セラミック層21aに覆われた複数の孔は、加圧室10を構成する孔である。共通電極24は、圧電セラミック層21aの略全面上に設けられている。圧電セラミック層21bは、共通電極24の略全面上に設けられている。個別電極25は、圧電セラミック層21b上において、加圧室10に対応して複数設けられている。具体的には、個別電極25は、平面視して加圧室10と重なるように配置された個別電極本体25a、および、加圧室10と重ならないように配置された引き出し電極25bを有している。ここで、共通電極24は、圧電セラミック層21b上に設けられた図示しない共通電極用表面電極28を介して、信号伝達部92に電気的に接続されている。また、個別電極本体25aは、引き出し電極25b上に設けられた接続電極26を介して、信号伝達部92に電気的に接続されている。なお、本実施形態では、圧電セラミック層21b上にダミー電極27が設けられている。このため、信号伝達部92と、共通電極用表面電極28および接続電極26との電気的接続信頼性を向上することができる。
圧電アクチュエータ基板21では、信号伝達部92から共通電極24および個別電極25へと送出された駆動信号に応じて、圧電セラミック層21bが変位する。そして、圧電セラミック層21aは、圧電セラミック層21bの変位に応じて加圧室10側へと湾曲することで、当該加圧室10に所定の圧力を加える。これにより、加圧室10に収容された液体が、吐出孔8へと供給される。
圧電セラミック層21a,21bの構成材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛
またはチタン酸バリウムが挙げられる。共通電極24、個別電極25、接続電極26、ダミー接続電極27、および共通電極用表面電極28の構成材料としては、例えば、Au、Ag、Pd、Ag―Pd、Pt、Ni、Cuが挙げられる。圧電アクチュエータ基板21の形成方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。すなわち、ロールコータ法、スリットコーター法等のテープ成形法により、圧電性セラミック粉末および有機組成物からなるテープの成形を行ない、焼成後に圧電セラミック層21a、21bとなる複数のグリーンシートを作製する。次に、グリーンシートの表面に、共通電極24となる電極ペーストを印刷法等により形成する。また、グリーンシートの一部にビアホールを形成し、その内部にビア導体を充填する。その後、各グリーンシートを積層して積層体を作製し、加圧密着を行なう。加圧密着後、積層体を高濃度酸素雰囲気下で焼成する。そして、焼成後の積層体に個別電極25および接続電極26となる電極ペーストを印刷法等により形成し、焼成する。これにより、圧電アクチュエータ基板21が形成される。
リザーバ40は、ヘッド本体2a上に配置されている。具体的には、リザーバ40は、
流路部材4の加圧室面4−2上に配置されている。ここで、流路部材4の加圧室面4−2は、図5に示すように、ヘッド本体2aの長手方向(X方向)の両端に位置する領域E1を有している。本実施形態では、リザーバ40は、領域E1において、図示しない接着材料を介して流路部材4の加圧室面4−2と接着されている。また、リザーバ40は、圧電アクチュエータ基板21と空間を介して離間して配置されている。
リザーバ40には、当該リザーバ40に対して液体を供給するための液体供給孔40aが設けられている。また、リザーバ40の内部には、流路部材4に対して液体を供給するために、図示しない流路が設けられている。当該流路は、液体供給孔40aと連通するとともに、領域E1に位置する開口5aに対しても連通している。このようにして、リザーバ40は、流路部材4に対して液体を供給することができる。なお、リザーバ40が有する流路は、液体吐出ヘッド2の使用態様に応じて適宜設計変更することができる。また、本実施形態では、リザーバ40は、空間S1を介して圧電アクチュエータ基板21と離間しているが、これに限らない。リザーバ40と圧電アクチュエータ基板21との間には、例えば、制振材料が設けられていてもよい。
リザーバ40は、例えば、流路部材4と同様に、複数のプレートが積層された積層構造を有している。複数のプレートの構成材料としては、例えば、金属材料、樹脂材料、あるいはセラミック材料等が挙げられる。また、リザーバ内の流路は、例えば、複数のプレートの所定箇所にエッチングを施すことによって形成される。
次に、図2〜図8に加えて、図9を参照しながら、カバー部材50、接着部材60、および制振部材70について詳細に説明する。図9は、図4中に1点鎖線で囲んだ領域A1を拡大した図である。
カバー部材50は、例えば、加圧室面4−2上に位置する圧電アクチュエータ基板21に対して液体が浸入する可能性を低減する役割を有する。また、カバー部材50は、例えば、リザーバ40の側面を保護する役割を有する。カバー部材50は、平面視して圧電アクチュエータ基板21の外側に位置する加圧室面4−2上に設けられている。本実施形態では、カバー部材50は、リザーバ40の長手方向の側面に対向して2つ設けられている。カバー部材50は、第1側面50−1および当該第1側面50−1の反対側に位置する第2側面50−2を含んでいる。第1側面50−1および第2側面50−2は、加圧室面4−2の面方向であるX方向およびY方向に交差する方向(図9にてZ方向)に延びている。第1側面50−1は、端面4−3とは離間して位置している。第2側面50−2は、リザーバ40の長手方向の側面に対向して位置している。
また、本実施形態では、図5の(a)に示すように、カバー部材50のX方向における両端は、平面視してリザーバ40が載置される領域E1と接している。カバー部材50のX方向における両端は、図示しない固定具を介して、平面視して領域E1と重なるリザーバ40に固定されている。なお、カバー部材50は、リザーバ40に固定されていなくともよい。
また、本実施形態では、図5の(a)に示すように、カバー部材50は、Y方向において圧電アクチュエータ基板21を挟んで2つ位置しているが、これに限らない。カバー部材50は、平面視してY方向における圧電アクチュエータ基板21の外側に1つ設けられていてもよい。また、カバー部材50は、圧電アクチュエータ基板21を取り囲んで位置していてもよい。カバー部材50の構成材料としては、例えば、Al等の金属材料が挙げられる。
接着部材60は、流路部材4とカバー部材50とを接着する役割を有する。ここで、上
述したとおり、端面4−3の平面視における面積は、加圧室面4−2の平面視における面積に比して小さい。このため、接着部材を介して端面とカバー部材とを接着する構成では、接着面積が相対的に小さくなる可能性がある。そのため、端面とカバー部材とが剥がれてしまうことで、加圧室面上に位置する圧電アクチュエータ基板に対して液体が浸入してしまう可能性がある。そこで、液体吐出ヘッド2では、接着部材60は、平面視して圧電アクチュエータ基板21よりも外側に位置する加圧室面4−2とカバー部材50の第1側面50−1とを接着している。このため、流路部材4とカバー部材50との接着面積が相対的に小さくなってしまう可能性を低減することができる。
なお、接着部材60は、平面視して圧電アクチュエータ基板21よりも外側に位置する加圧室面4−2とカバー部材50の第2側面50−2とを接着していてもよい。接着部材60の構成材料としては、例えば、エポキシ系樹脂等が挙げられる。
制振部材70は、カバー部材50における振動を制振する役割を有する。制振部材70は、カバー部材50の第2側面50−2上に設けられている。なお、制振部材70は、カバー部材50の第1側面50−1上に設けられていてもよい。本実施形態では、制振部材70は、接着部70aおよび柔軟部70bを有する。柔軟部70bは、接着部70aを介して第2側面50−2に接着されている。このため、Y方向においてカバー部材50に曲げ振動が生じた場合に、当該振動を効率よく熱エネルギーに変換することができる。そのため、カバー部材50における振動を制振することができる。なお、柔軟部70bは、なくともよく、接着部70aのみによってもカバー部材50における振動を制振することができる。
また、制振部材70は、シリコーン樹脂で覆われていてもよい。制振部材70がシリコーン樹脂で覆われていると、制振部材70に対して液体が浸入してしまう可能性を低減することができる。
接着部70aとしては、例えば、従来周知の両面接着テープを用いることができる。また、柔軟部70bとしては、例えば、従来周知の柔軟フォームシートを用いることができる。
なお、制振部材70は、柔軟部70bに代えて、金属部を有していてもよい。金属部は、接着部70aを介して第2側面50−2に接着されている。このような構成によれば、Y方向においてカバー部材50に曲げ振動が生じた場合に、金属部によって固定された接着部70aが剪断変形することによって、当該振動を効率よく熱エネルギーに変換することができる。
このように、液体吐出ヘッド2では、流路部材4の加圧室面4−2とカバー部材50の第1側面50―1とは、接着部材60を介して接着されている。また、カバー部材50の第2側面50−2上には、制振部材70が設けられている。ここで、図9に示すように、加圧室面4−2と第1側面50―1とがなす角を第1角部C1とする。また、接着部材60の表面と加圧室面4−2とがなす角を第2角部C2とする。液体吐出ヘッド2では、第1角部C1から第2角部C2までの離間距離D1は、0.5mm以上である。なお、離間距離D1とは、第1角部C1から第2角部C2までの最大離間距離を指す。また、接着部材60は、ヤング率が6MPa以上である。このため、Y方向におけるヘッド本体2aの振動をカバー部材50に伝達しやすくなり、当該振動によって表示品質が低下する可能性を低減することができる。
具体的には、液体吐出ヘッド2では、吐出孔8から所定の時間間隔で複数の液滴が吐出されることになる。この際、液滴の吐出時間間隔は、液体吐出ヘッド2における駆動周波
数となる。ところで、液体吐出ヘッド2がプリンタ1に組み込まれた場合(図1参照)、記録媒体Pの搬送速度に応じて、液体吐出ヘッド2の駆動周波数を変更する可能性がある。ここで、従来の液体吐出ヘッドでは、駆動周波数を変更しつつ当該液体吐出ヘッドを使用すると、特定の駆動周波数において液滴の不吐出が生じる場合があった。本発明の発明者は、このような液滴の不吐出が、加圧室面の面方向(主にY方向)におけるヘッド本体の振動によって生じていることを見出した。
より詳細には、従来の液体吐出ヘッドでは、駆動周波数を所定の範囲で変更しつつ当該液体吐出ヘッドを使用すると、特定の駆動周波数において、ヘッド本体の一部位に対応する吐出孔から液滴が吐出しない現象が起こった。
ここで、図10は、ヘッド本体の一部位におけるY方向の振動の大きさを示したグラフである。図10において、横軸は、液体吐出ヘッドの駆動周波数(Hz)を示している。また、縦軸は、ヘッド本体の一部位のY方向における振動の速度(m/s)を対数目盛で示している。図10に示すグラフの測定方法としては、まず、測定対象として、ステンレス鋼材料からなるヘッド本体における加圧室面と、アルミニウム材料からなるカバー部材における第1側面とを、シリコーン系樹脂からなる接着部材を介して接着し、カバー部材の第2側面上に両面テープおよび柔軟フォームシートからなる制振部材を貼り合わせた液体吐出ヘッドを用意した。なお、上記の接着部材において、離間距離D1およびヤング率の値は、本発明の範囲外である。また、上記では、ヘッド本体のZ方向における長さを3mm以下とし、カバー部材におけるY方向の長さを0.8mm以下とした。次に、測定機器としてレーザードップラー振動計およびFFTアナライザーを用い、ヘッド本体の一部位における端面にレーザーを照射することによって、液体吐出ヘッドを所定の範囲の駆動周波数で駆動させた際の振動の速度を測定した。
図10に示すように、ヘッド本体の一部位では、駆動周波数が特定の範囲にあるときにY方向に大きく振動していた(46〜51kHz付近に示されたピーク参照)。ここで、ヘッド本体の一部位がY方向に大きく振動する際の特定の駆動周波数の範囲には、液体の不吐出が起こった駆動周波数が含まれていた。すなわち、従来の液体吐出ヘッドにおける液滴の不吐出は、特定の駆動周波数の範囲において、ヘッド本体の一部が共振することでY方向に大きく振動し、当該振動の影響によって流路部材内部の流路に圧力振動が生じることで起こるものであると考えられる。
このような理由から、液滴の不吐出を低減するためには、ヘッド本体の一部位のY方向における振動の速度(m/s)が相対的に大きくなる可能性を低減する必要がある。ここで、図10では、駆動周波数58kHz付近において、振動速度が約0.0005m/sとなるピークが示されている。このような駆動周波数58Hzにおいては、液滴の不吐出は生じなかった。このため、駆動周波数を所定の範囲で変更しつつ液体吐出ヘッドを使用する場合、振動速度の最大値が0.0005m/sの1.5倍以下程度であれば、液滴の不吐出を低減することができる。
そこで、液体吐出ヘッド2では、接着部材60は、ヤング率が6MPa以上であることから、ヘッド本体2aのY方向における振動に追従して振動することができる。すなわち、ヘッド本体2aのY方向における振動のエネルギーが、接着部材60の内部における変形のエネルギーへと変換される可能性を低減することができる。また、第1角部C1から第2角部C2までの離間距離D1が0.5mm以上であることから、加圧室面4−2と第1側面50−1とを接着部材60によって接着する本構成であっても、ヘッド本体2aのY方向における振動を効率的にカバー部材50へ伝達することができる。このため、液体吐出ヘッド2では、ヘッド本体2aのY方向における振動は、カバー部材50に伝達されやすくなる。また、カバー部材50に伝達された振動は、当該カバー部材50の第2側面
50−2上に設けられた制振部材70によって制振される。このため、図11に示すように、駆動周波数を0〜60kHzの範囲で変更しつつ液体吐出ヘッド2を使用する場合に、振動速度の最大値を0.0005m/sの1.5倍以下とすることができる。なお、図11は、図10と同様にヘッド本体の一部位におけるY方向の振動の大きさを示したグラフであり、測定対象として、接着部材における離間距離D1およびヤング率の値が本発明の範囲内で液体吐出ヘッドを用いたものである。このような事実から、液体吐出ヘッド2では、当該液体吐出ヘッド2がプリンタ1に組み込まれた場合に、吐出孔8からの液滴の不吐出によって記録媒体Pに対する表示品質が低下する可能性を低減することができる。
なお、接着部材60は、流路部材4の端面4−3を被覆していてもよい。このような場合、第2角部C2は、加圧室面4−2と端面4−3とがなす角とすることができる。
また、本実施形態では、接着部材60は、加圧室面4−2と第1側面50−1とを接着しているが、これに加えて、加圧室面4−2と第2側面50−2とを接着していてもよい。すなわち、カバー部材50は、Y方向において2つの接着部材60に挟み込まれるように位置してもよい。このような構成によれば、ヘッド本体2aにおけるY方向の振動をよりカバー部材50に伝達しやすくなる。
また、カバー部材50は、加圧室面4−2の外縁部上に位置することが好ましい。本実施形態では、カバー部材50は、Y方向における加圧室面4−2の外縁部上に位置している。ここで、本実施形態における外縁部とは、例えば、Y方向における加圧室面の外縁から、加圧室面4−2のY方向における長さの5分の1程度の長さ範囲に位置する部位を指す。カバー部材50が加圧室面4−2の外縁部上に位置していると、ヘッド本体2aにおけるY方向の振動をよりカバー部材50に伝達しやすくなる。
また、カバー部材50のX方向における両端は、平面視して領域E1と重なるリザーバ40に固定されていることが好ましい。ここで、ヘッド本体2aのうち平面視して領域E1と重なる部位は、リザーバ40と接着されているため、液体吐出ヘッド2を駆動した場合であっても、Y方向に振動しにくい部位である。そこで、平面視して領域E1と重なるリザーバ40とカバー部材50のX方向における両端とを固定すると、カバー部材50のX方向における中央部において、カバー部材50がY方向に屈曲振動しやすくなり、制振効果をより高めることができる。
また、接着部材60の表面とカバー部材50の第1側面50−1とがなす角を第3角部C3とするとき、第1角部C1から第3角部C3までの離間距離D2は、第1角部C1から第2角部C2までの離間距離D1よりも大きくてもよい。このような構成によれば、ヘッド本体2aのY方向における振動をより効率的にカバー部材50へ伝達することができる。
また、制振部材70は、図12に示すように、接着部70cをさらに有していてもよい。接着部70cは、柔軟部70bとリザーバ40の側面とを接着している。すなわち、制振部材70は、リザーバ40の側面とカバー部材50の第2側面50−2とを接着している。このような構成によれば、カバー部材50は、リザーバ40の側面上に固定されることになる。具体的には、ヘッド本体2aがY方向において振動した際に、当該振動が伝達されたカバー部材50上に位置する柔軟部70bは、比較的振動が小さいリザーバ40の側面に拘束される。このため、柔軟部70bにおいて、より効率的に振動を制振することができる。
筺体90は、液体吐出ヘッド2が備える各部材を収容する役割を有する。筺体90は、少なくともヘッド本体2aが有する流路部材4の吐出孔面4−1が露出するように、液体
吐出ヘッド2が備える各部材を収容している。本実施形態では、筺体90は、リザーバ40上に設けられている。筺体90の構成材料としては、例えば、金属材料あるいは樹脂材料等が挙げられる。
配線基板94は、液体吐出ヘッド2がプリンタ1に組み込まれた場合に、制御部100から送信された駆動信号を受信する役割を有する。配線基板94は、リザーバ40上に設けられている。また、配線基板94には、コネクタ95が実装されている。配線基板94としては、例えば、樹脂基板上あるいはセラミック基板上に各種の電子部品を備えたものを用いることができる。
ここで、圧電アクチュエータ基板21は、信号伝達部92を介して、コネクタ95に接続されている。信号伝達部92には、ドライバIC55が実装されている。信号伝達部92としては、例えば、従来周知のフレキシブルプリント配線基板を用いることができる。
液体吐出ヘッド2では、配線基板94は、制御部100から受信した駆動信号を信号伝達部92に送信する。次に、信号伝達部92に実装されたドライバIC55は、当該駆動信号に所定の処理を施し、処理後の駆動信号を圧電アクチュエータ基板21に対して送信する。そして、圧電アクチュエータ基板21は、当該処理後の駆動信号に応じて変位することで、流路部材4の吐出孔面4−1から液滴を吐出させる。このように、吐出孔面4−1から吐出した液滴によって、記録媒体に対して所定の印画を行うことができる。
なお、配線基板94およびドライバIC55の搭載個数については、特に限定されず、液体吐出ヘッド2の使用態様に応じて適宜変更することができる。また、配線基板94はなくともよく、例えば、制御部100と信号伝達部92とが、直接電気的に接続されていてもよい。
押圧板96は、ドライバIC55を筺体90に対して押し当てる役割を有する。押圧板96は、リザーバ本体41上に設けられている。押圧板96には、断熱性弾性部材97が取り付けられている。ここで、押圧板96は、断熱性弾性部材97および信号伝達部92を介してドライバIC55を筺体90に押し当てている。このため、ドライバIC55において発生した熱を、筺体90へと伝達することができる。そのため、当該熱を液体吐出ヘッド2の外側へと放熱することができる。
なお、当該熱を液体吐出ヘッド2の外側へと効率的に放熱するために、筺体90の構成材料は、熱伝導率が相対的に大きい材料であることが好ましい。具体的には、筺体90の構成材料は、例えば、金属材料であることが好ましい。
また、本実施形態では、信号伝達部92は、筺体90内において湾曲して配置されている。このため、信号伝達部92には、湾曲状態から定常状態へと戻ろうとする力が働く。ここで、ドライバIC55は、当該力によって、筺体90により強く押し当てられることになる。そのため、ドライバIC55において発生した熱を、筺体90により伝達しやすくなる。
C1 第1角部
C2 第2角部
C3 第3角部
1 プリンタ(記録装置)
2 液体吐出ヘッド
4 流路部材
4−1 吐出孔面(流路部材の第1主面)
4−2 加圧室面(流路部材の第2主面)
4−3 端面(流路部材の端面)
8 吐出孔
10 加圧室
21 圧電アクチュエータ基板
50 カバー部材(第1部材)
50−1 第1側面(第1部材の第3主面)
50−2 第2側面(第1部材の第4主面)
60 接着部材
70 制振部材
120 搬送ユニット(搬送部)

Claims (7)

  1. 第1主面、該第1主面の反対側に位置する第2主面、および前記第1主面と前記第2主面との間に位置しており前記第1主面および前記第2主面に比して面積の小さい端面を含んでおり、前記第1主面に設けられた複数の吐出孔および複数の該吐出孔のそれぞれに対して個別に連結された複数の加圧室を有した流路部材と、
    前記第2主面上に設けられており、複数の前記加圧室を加圧するための圧電アクチュエータ基板と、
    平面視して前記圧電アクチュエータ基板の外側に位置する前記第2主面上に設けられており、前記第2主面と交差する方向に延びる第3主面および該第3主面の反対側に位置する第4主面を含む第1部材と、
    前記第2主面と前記第3主面とを接着する接着部材と、
    前記第3主面上または前記第4主面上に設けられた制振部材と、を備え、
    前記接着部材は、ヤング率が6MPa以上であり、
    前記第2主面と前記第3主面とがなす第1角部から、前記接着部材の表面と前記第2主面とがなす第2角部までの離間距離は、0.5mm以上である液体吐出ヘッド。
  2. 前記第2主面上に設けられており、複数の前記加圧室に対して液体を供給するためのリザーバをさらに備え、
    前記制振部材は、前記リザーバと前記第1部材との間に位置している、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記制振部材は、前記リザーバと前記第1部材とを接着している、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記制振部材の表面には、シリコーン樹脂が設けられている、請求項2または3に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記第1角部から前記接着部材の表面と前記第3主面とがなす第3角部までの離間距離は、前記1角部から前記第2角部までの離間距離よりも大きい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記流路部材は、平面視して対向する一対の長辺を有する略矩形状であり、
    前記第1部材は、一対の前記長辺のそれぞれに対応して設けられている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドに対して記録媒体を搬送する搬送部と、を備えた記録装置。
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