JP6117655B2 - 液体吐出ヘッドおよび記録装置 - Google Patents

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本発明は、液体吐出ヘッドおよび記録装置に関する。
従来から、液体吐出ヘッドとしては、例えば、インクの液滴を記録媒体上に吐出することによって各種の印画を行うインクジェットヘッドが知られている。このような液体吐出ヘッドは、流路部材、加圧部材、配線基板、および供給部材を備えている。流路部材は、第1主面および第1主面の反対側に位置する第2主面を含んでいる。また、流路部材は、第1主面に設けられた複数の吐出孔、および複数の吐出孔に連通する流路を有している。加圧部材は、第2主面上に設けられており、第2主面と対向する第3主面、および該第3主面の反対側に位置する第4主面を含んでいる。配線基板は、第4主面上に設けられており、加圧部材と電気的に接続されている。供給部材は、配線基板上に設けられており、流路部材の流路に対して液体を供給する役割を有する(例えば、特許文献1参照)。このような液体吐出ヘッドでは、加圧部材によって流路の一部を加圧することにより、供給部材から流路へと供給された液体を吐出孔から吐出することができる。
特開2013−144396号公報
ところで、供給部材と配線基板とは、例えば、流路部材における振動抑制を目的として、接着部材を介して互いに接着される。このような場合に、接着部材に対して熱が伝達されると、当該接着部材には、熱収縮が生じることになる。接着部材に熱収縮が生じると、加圧部材と配線基板との電気的な接続部位に応力が加わり、当該接続部位を起点として配線基板が加圧部材から剥がれてしまう可能性があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、加圧部材と配線基板との接続信頼性が低下する可能性を低減することができる液体吐出ヘッドおよび記録装置に関する。
本発明の液体吐出ヘッドにおける一態様は、第1主面、該第1主面の反対側に位置する第2主面、および前記第1主面と前記第2主面との間に位置する端面を含んでおり、前記第1主面に設けられた複数の吐出孔と、複数の該吐出孔に連通する流路と、を有した流路部材と、前記第2主面上に設けられており、該第2主面と対向する第3主面、および該第3主面の反対側に位置する第4主面を含んでおり、複数の前記吐出孔に対応して前記第4主面に設けられた複数の個別電極を有した加圧部材と、前記第4主面上に設けられており、複数の前記個別電極のそれぞれに対して電気的に接続される複数の配線電極を有した配線基板と、前記配線基板上に設けられており、前記流路に対して液体を供給するための供給部材と、を備えた液体吐出ヘッドであって、前記供給部材と前記配線基板とは、接着部材を介して互いに接着されており、平面視して、前記接着部材の端部は、複数の前記個別電極のうち最も前記端面側に位置する前記個別電極に比して、前記端面から遠い側に位置している。
本発明の記録装置における一態様は、本発明に係る液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘ
ッドに対して記録媒体を搬送する搬送部と、を備える。
本発明の液体吐出ヘッドおよび記録装置は、加圧部材と配線基板との接続信頼性が低下する可能性を低減することができる、という効果を奏する。
本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。 本実施形態に係る液体吐出ヘッドの概略構成を示す斜視図である。 本実施形態に係る液体吐出ヘッドの長手方向における断面図である。 本実施形態に係る液体吐出ヘッドの短手方向における断面図である。 (a)は、本実施形態に係るヘッド本体の概略構成を示す平面図である。(b)は、本実施形態に係るヘッド本体の概略構成を示す平面図であり、(a)とは異なる図である。(c)は、本実施形態に係る流路部材の概略構成を示す平面図である。 図5中に示した1点鎖線で囲んだ領域B1を拡大した図であり、説明の便宜上、一部の記載を省略した図である。 図5中に示した1点鎖線で囲んだ領域B1を拡大した図であり、説明の便宜上、一部の記載を省略した図である。 図6中に示したI−I線断面図である。 図4中に示した1点鎖線で囲んだ領域A1を拡大した図である。 変形例1に係る液体吐出ヘッドを示した図であって、図5の(b)と同じ部位を示す図である。 変形例2に係る液体吐出ヘッドを示した図であって、図9と同じ部位を示す図である。 変形例3に係る液体吐出ヘッドを示した図であって、図9と同じ部位を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、本発明の一実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材を簡略化して示したものである。したがって、本発明に係る液体吐出ヘッド、および記録装置は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。
図1は、本実施形態に係るプリンタ1の概略構成図である。なお、本実施形態では、プリンタ1は、カラーインクジェットプリンタであるが、これに限らず、モノクロインクジェットプリンタ等の記録装置であってもよい。
プリンタ1は、制御部100、給紙ユニット114、搬送ユニット120、液体吐出ヘッド2、および紙受け部116を有する。ここで、プリンタ1における液体吐出ヘッド2および搬送ユニット120は、本発明に係る記録装置の一実施形態となる。
制御部100は、上記の各部材における動作を制御する役割を有する。なお、制御部100の配置については、特に限定されない。
給紙ユニット114は、用紙収容ケース115と、給紙ローラ145とを有している。用紙収容ケース115は、記録媒体を収容する役割を有する。本実施形態では、用紙収容ケース115には、記録媒体としての印刷用紙Pが複数枚積層された状態で収容されている。給紙ローラ145は、用紙収容ケース115に収容された印刷用紙Pを、搬送ユニッ
ト120に向けて1枚ずつ送り出す役割を有する。
なお、本実施形態では、給紙ユニット114と搬送ユニット120との間には、印刷用紙Pの搬送経路に沿って、二対の送りローラ118aおよび118b、ならびに、119aおよび119bが配置されている。給紙ユニット114から送り出された印刷用紙Pは、上記の送りローラ118aおよび118b、ならびに、119aおよび119bによってガイドされて、搬送ユニット120へと送り出される。
搬送ユニット120は、搬送ベルト111、ベルトローラ106および107、搬送モータ174、ならびに、ニップローラ138および139を有している。
搬送ベルト111は、用紙収容ケースから送り出された印刷用紙Pを、液体吐出ヘッド2に対して搬送する役割を有する。搬送ベルト111は、ベルトローラ106および107に巻き掛けられている。搬送ベルト111は、ベルトローラ106および107の共通接線をそれぞれ含む互いに平行な2つの平面に沿って、弛むことなく張られている。なお、液体吐出ヘッド2は、当該2つの平面のうち、一方側の平面に対向して配置される。このため、搬送ベルト111のうち液体吐出ヘッド2に対向する面は、印刷用紙Pを搬送するための搬送面127となる。
搬送モータ174は、搬送ベルト111を移動させる役割を有する。搬送モータ174は、ベルトローラ106に接続されている。搬送モータ174は、ベルトローラ106を矢印Aの方向に回転させることができる。ベルトローラ107は、搬送ベルト111に連動して回転することができる。したがって、搬送ベルト111は、搬送モータ174によってベルトローラ106を回転させることで、矢印Aの方向に沿って移動することができる。
ニップローラ138および139は、搬送面127上に印刷用紙Pを固着する役割を有する。ニップローラ138および139は、搬送面127を挟み込んで、互いに対向して配置されている。ニップローラ138および139は、搬送ベルト111の移動に連動して回転する。ここで、給紙ユニット114から搬送ユニット120へと送り出された印刷用紙Pは、ニップローラ138と搬送面127との間に挟み込まれる。このため、印刷用紙Pは、搬送ベルト111の搬送面127に押し付けられことで、搬送面127上に固着する。そして、印刷用紙Pは、搬送ベルト111の移動に従って、液体吐出ヘッド2に対して搬送される。
液体吐出ヘッド2は、印刷用紙Pに対して液体を吐出する役割を有する。液体吐出ヘッド2は、搬送面127に対向して配置されている。具体的には、液体吐出ヘッド2は、ヘッド本体2aを有している。ヘッド本体2aは、搬送面127に近い側に位置している。なお、液体吐出ヘッド2の詳細な構成については、後述する。
ここで、本実施形態では、ヘッド本体2aからは、4色の液滴(インク)が吐出される。当該4色としては、例えば、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)およびブラック(K)を採用することができる。給紙ユニット114から搬送ユニット120へと送り出された印刷用紙Pは、液体吐出ヘッド2と搬送ベルト111の搬送面127との隙間を通過する。その際に、ヘッド本体2aから印刷用紙Pに向けて液滴が吐出される。これによって、印刷用紙Pには、制御部100によって記憶された画像データに基づくカラー画像が形成される。また、当該画像が形成された印刷用紙Pは、紙受け部116へと送り出される。
なお、本実施形態では、搬送ユニット120と紙受け部116との間には、剥離プレー
ト140、二対の送りローラ121aおよび121b、ならびに、122aおよび122bが配置されている。カラー画像が印刷された印刷用紙Pは、搬送ベルト111によって剥離プレート140へと搬送される。そして、印刷用紙Pは、送りローラ121a〜122bによって、紙受け部116に送り出される。
紙受け部116は、搬送ユニット120から送り出された印刷用紙Pを収容する役割を有する。紙受け部116は、搬送ユニット120から送り出された印刷用紙Pの搬送方向に配置されている。
なお、本実施形態では、液体吐出ヘッド2とニップローラ138との間において、紙面センサ133が配置されている。紙面センサ133は、搬送面127上に搬送された印刷用紙Pの位置情報を検出する役割を有する。紙面センサ133は、例えば、発光素子および受光素子を有する。ここで、紙面センサ133によって検出された印刷用紙Pの位置情報は、制御部100に送信される。制御部100は、紙面センサ133から受信した検出結果に基づき、液体吐出ヘッド2あるいは搬送モータ174等を制御する。これによって印刷用紙Pの搬送と画像の印刷とを同期させることができる。
次に、図2〜図4を参照しながら、液体吐出ヘッド2の構成について説明する。図2は、液体吐出ヘッド2の概略構成を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る液体吐出ヘッド2の長手方向(図2にてX方向)における断面図である。図4は、液体吐出ヘッド2の短手方向(図2にてY方向)における断面図である。なお、図3および図4では、説明の便宜上、流路部材4およびリザーバ40内における流路構造の記載は省略する。
図2〜図4に示すように、液体吐出ヘッド2は、ヘッド本体2a、リザーバ40、配線基板94、接着部材50、筺体90、コネクタ95、回路基板92、ドライバIC55、押圧板96、および断熱性弾性部材97、サイドカバー60、および封止部材70を備えている。
ヘッド本体2aは、第1主面4−1に複数の吐出孔8が設けられた流路部材4、および、当該流路部材4の第2主面4−2上に設けられた圧電アクチュエータ基板21を有する。圧電アクチュエータ基板21は、配線基板94と電気的に接続されている。また、ヘッド本体2aおよび配線基板94上には、リザーバ40が設けられている。リザーバ40は、ヘッド本体2aの流路部材4に対して、液体を供給する役割を有する。ヘッド本体2aでは、配線基板94からの電気信号に基づいて圧電アクチュエータ基板21が変位することによって、流路部材4内の流路の一部が加圧される。そして、リザーバ40から流路部材4内の流路へと供給された液体は、当該加圧に対応して吐出孔8から吐出される。
ここで、図2〜図4に加えて、図5〜図9を参照しつつ、ヘッド本体2a、リザーバ40、配線基板94、および接着部材50について、詳細に説明する。
図5の(a)は、ヘッド本体2aの概略構成を示す平面図であって、サイドカバー60が位置する領域を2点鎖線E1で示した図である。図5の(b)は、ヘッド本体2aの概略構成を示す平面図であって、複数の個別電極25の外縁を2点鎖線E2で示すとともに、接着部材50が位置する領域を2点鎖線E3で示した図である。図5の(c)は、流路部材4の概略構成を示す平面図である。図6は、図5中に示した1点鎖線で囲んだ領域B1を拡大した図である。図7は、図5中に示した1点鎖線で囲んだ領域B1を拡大した図である。なお、図6および図7において示される各部材は、説明の便宜上実線で記載している。図8は、図6中に示したI−I線断面図である。図9は、図4中に示した1点鎖線で囲んだ領域A1を拡大した図である。
ヘッド本体2aは、流路部材4および圧電アクチュエータ基板21を有している。なお、本実施形態では、ヘッド本体2aは、平面視してX方向に延びる略矩形状であるが、これに限らず、液体吐出ヘッド2の使用態様に応じて適宜変更することができる。
流路部材4は、ヘッド本体2aと同様に、平面視してX方向に延びる略矩形状である。流路部材4は、図8に示すように、複数のプレートが積層された積層構造を有している。具体的には、流路部材4は、キャビティプレート4a、ベースプレート4b、アパーチャ(しぼり)プレート4c、サプライプレート4d、マニホールドプレート4e〜g、カバープレート4hおよびノズルプレート4iが順次積層して構成されている。ここで、ノズルプレート4iの下面は、吐出孔8が設けられる第1主面4−1である。また、キャビティプレート4aの上面は、圧電アクチュエータ基板21が配置される第2主面4−2である。すなわち、第2主面4−2は、第1主面4−1の反対側に位置している。また、第1主面4−1と第2主面4−2との間に位置する面は、流路部材4の端面4−3である。本実施形態では、流路部材4が平面視して略矩形状であるため、端面4−3は、4つの端面4−3を含んでいる。また、端面4−3の面積は、第1主面4−1および第2主面4−2の面積に比して小さい。本実施形態では、端面4−3は、各プレート4a〜iのそれぞれが有する端面によって構成される。
各プレート4a〜iの構成材料としては、例えば、金属材料、ステンレス、シリコンが挙げられる。特に、ノズルプレート4iの構成材料としては、例えば、ステンレス、ニッケル、ポリイミド、シリコン等が挙げられる。流路部材4は、例えば、各プレート4a〜iが80〜150℃の温度条件下で硬化させた接着材を介して互いに接着されることで形成される。また、各プレート4a〜iの厚みは、例えば、10〜300μmとすることができる。
ここで、各プレート4a〜iには、多数の孔が形成されている。本実施形態では、当該孔が互いに連通して、マニホールド5、個別流路12、および吐出孔8を構成する。なお、当該孔は、例えば、各プレート4a〜iの所定箇所にエッチングを施すことによって形成される。また、マニホールド5および個別流路12は、本発明に係る流路部材の流路の一実施形態となる。
マニホールド5は、個別流路12に対して液体を供給する役割を有する。マニホールド5は、マニホールドプレート4e〜gに形成された複数の孔によって主に構成される。本実施形態では、X方向に延びている4つのマニホールド5が、略平行に配置されている。また、図5(a)に示すように、流路部材4の一端部4Aに対応する第2主面4−2には、マニホールド5へと液体を供給するための流入孔5aが設けられている。また、流路部材4の他端部4Bに対応する第2主面4−2には、マニホールド5へと供給された液体の一部を流出するための流出孔5bが設けられている。流入孔5aおよび流出孔5bは、マニホールド5に連通している。
個別流路12は、マニホールド5から供給された液体を吐出孔8へと導く流路である。具体的には、個別流路12は、マニホールド5から、個別供給路14、しぼり6、加圧室10を介して、吐出孔8へと連通する流路を指す。
個別供給路14は、サプライプレート4dに形成された孔によって構成される。個別供給路14は、複数設けられている。複数の個別供給路14は、それぞれ、マニホールド5と連通している。このため、マニホールド5に収容された液体は、複数の個別供給路14を介して、複数の吐出孔8へと個別に供給される。
しぼり6は、加圧室10が加圧された場合に、当該加圧室10内に収容された液体が、
マニホールド5へと逆流する可能性を低減する役割を有する。このため、しぼり6における流路の断面積は、加圧室10と吐出孔8とを連通する流路の断面積よりも小さい。しぼり6は、アパーチャ(しぼり)プレート4cに形成された孔によって構成される。しぼり6は、個別供給路14と連通している。このため、しぼり6は、複数の個別供給路14のそれぞれに対応して、複数設けられている。
加圧室10は、圧電アクチュエータ基板21によって加圧されることによって、当該加圧室10内に収容された液体を吐出孔8へと供給する役割を有する。加圧室10は、キャビティプレート4aに形成された孔によって構成される。加圧室10は、ベースプレート4bに形成された孔を介して、しぼり6と連通している。このため、加圧室10は、複数のしぼり6のそれぞれに対応して、複数設けられている。
加圧室10は、図6および図7に示すように、平面視して角部にアールが施された略菱形状をなしている。複数の加圧室10は、千鳥状に配置されている。また、複数の加圧室10は、X方向に沿って列状に配置されている。本実施形態では、列状に配置された複数の加圧室10を、加圧室列11と称する。加圧室列11は、マニホールド5の両側に2列ずつ設けられている。ここで、マニホールド5は、4つ設けられている。このため、加圧室列11は、合計16列設けられている。なお、本実施形態では、各加圧室列11に含まれた互いに隣り合う加圧室10同士の間隔は、略同じである。
吐出孔8は、加圧室10から供給された液体を外部に吐出する役割を有する。吐出孔8は、ノズルプレート4iに形成された孔が、第1主面4−1において開口することで構成される。吐出孔8は、ベースプレート4b、アパーチャ(しぼり)プレート4c、サプライプレート4d、マニホールドプレート4e〜g、カバープレート4hおよびノズルプレート4iに形成された複数の孔を介して、加圧室10と連通している。このため、吐出孔8は、複数の加圧室10のそれぞれに対応して、複数設けられている。
複数の吐出孔8は、X方向に沿って列状に配置されている。本実施形態では、列状に配置された複数の吐出孔8を、吐出孔列9と称する。吐出孔列9は、加圧室列11に対応して、16列設けられている。具体的には、加圧室10と吐出孔8とを連通する個別流路12は、Y方向に沿って、加圧室10の角部から遠ざかるように設けられている。このため、吐出孔列9は、Y方向において、加圧室列11と並んで位置している。また、吐出孔列9に含まれた互いに隣り合う吐出孔8同士の間隔は、加圧室列11に含まれた互いに隣り合う加圧室10同士の間隔と略同一である。
なお、複数の加圧室10および複数の吐出孔8の配置位置および個数については、これに限らず、液体吐出ヘッド2の使用態様に応じて適宜変更することができる。
圧電アクチュエータ基板21は、複数の加圧室10のそれぞれを加圧する役割を有する。なお、圧電アクチュエータ基板21は、本発明に係る加圧部材の一実施形態となる。圧電アクチュエータ基板21は、ヘッド本体2aと同様に、平面視してX方向に延びる略矩形状である。圧電アクチュエータ基板21の平面視における面積は、流路部材4の第2主面4−2の平面視における面積よりも小さい。具体的には、圧電アクチュエータ基板21は、流路部材4のうち一端部4Aと他端部4Bとの間に位置する中央部4Cに対応するに設けられている。圧電アクチュエータ基板21は、第3主面21−1および第4主面21−2を含んでいる。第3主面21−1は、第2主面4−2と対向する面である。第4主面21−2は、第3主面21−1の反対側に位置する面である。本実施形態では、流路部材4の第2主面4−2と圧電アクチュエータ基板21の第3主面21−1とは、図示しない接着材料によって互いに接着されている。
圧電アクチュエータ基板21は、圧電セラミック層21a,21b、共通電極24、個別電極25、ダミー接続電極27、および共通電極用表面電極28を有する。
圧電セラミック層21aは、振動板としての役割を有する。圧電セラミック層21aは、第2主面4−2上において、キャビティプレート4aに形成された複数の孔を覆っている。圧電セラミック層21aに覆われた複数の孔は、加圧室10を構成する孔である。
共通電極24は、圧電セラミック層21aの略全面上に設けられている。また、圧電セラミック層21bは、共通電極24の略全面上に設けられている。
個別電極25は、圧電セラミック層21b上において、複数の吐出孔8に対応して複数設けられている。具体的には、個別電極25は、圧電アクチュエータ基板21の第4主面21−2側に位置する。また、個別電極25は、平面視して加圧室10と重なるように配置された個別電極本体25a、および、加圧室10と重ならないように配置された引き出し電極25bを有している。ここで、図5の(b)に示した2点鎖線で囲んだ領域E2は、平面視して最も端面4−3側に位置する複数の個別電極25の外縁を結んだ領域を示している。すなわち、本実施形態では、複数の個別電極25は、領域E2内に収まっている。
共通電極用表面電極28は、圧電セラミック層21b上に設けられている。具体的には、共通電極用表面電極28は、圧電アクチュエータ基板21の第4主面21−2側に位置する。共通電極用表面電極28は、配線基板94と共通電極24とを電気的に接続する役割を有する。
ダミー接続電極27は、圧電セラミック層21b上に設けられている。具体的には、ダミー接続電極27は、圧電アクチュエータ基板21の第4主面21−2側に位置する。ダミー接続電極27は、複数の個別電極25と配線基板94との電気的接続信頼性を向上する役割を有する。
圧電セラミック層21a,21bの構成材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛
またはチタン酸バリウムが挙げられる。共通電極24、個別電極25、ダミー接続電極27、および共通電極用表面電極28の構成材料としては、例えば、Au、Ag、Pd、Ag―Pd、Pt、Ni、Cuが挙げられる。圧電アクチュエータ基板21の形成方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。すなわち、ロールコータ法、スリットコーター法等のテープ成形法により、圧電性セラミック粉末および有機組成物からなるテープの成形を行ない、焼成後に圧電セラミック層21a、21bとなる複数のグリーンシートを作製する。次に、グリーンシートの表面に、共通電極24となる電極ペーストを印刷法等により形成する。また、グリーンシートの一部にビアホールを形成し、その内部にビア導体を充填する。その後、各グリーンシートを積層して積層体を作製し、加圧密着を行なう。加圧密着後、積層体を高濃度酸素雰囲気下で焼成する。そして、焼成後の積層体に個別電極25となる電極ペーストを印刷法等により形成し、焼成する。これにより、圧電アクチュエータ基板21が形成される。
リザーバ40は、流路部材4に対して液体を供給する役割を有する。なお、リザーバ40は、本発明に係る供給部材に対応する。リザーバ40は、ヘッド本体2a上に位置している。具体的には、リザーバ40は、流路部材4の第2主面4−2上に設けられている。リザーバ40の一部は、図示しない接着材料を介して一端部4Aおよび他端部4Bに対応する第2主面4−2と接着されている。また、リザーバ40は、中央部4Cに対応する第2主面4−2上に設けられた圧電アクチュエータ基板21とは離間している。
リザーバ40の内部には、流路部材4に対して液体を供給するために、図示しない流路構造が設けられている。当該流路構造は、リザーバ40の一部において、流入孔5aおよび流出孔5bと連通している。なお、リザーバ40が有する流路構造は、液体吐出ヘッド2の使用態様に応じて適宜設計変更することができる。
リザーバ40は、例えば、流路部材4と同様に、複数のプレートが積層された積層構造を有している。複数のプレートの構成材料としては、例えば、金属材料、樹脂材料、あるいはセラミック材料等が挙げられる。また、リザーバ内の流路は、例えば、複数のプレートの所定箇所にエッチングを施すことによって形成される。
配線基板94は、液体吐出ヘッド2を動作させるための電気信号を圧電アクチュエータ基板21へと伝達する役割を有する。配線基板94は、圧電アクチュエータ基板21の第4主面21−2上に設けられている。具体的には、配線基板94は、圧電アクチュエータ基板21とリザーバ40との間に位置している。すなわち、リザーバ40は、配線基板94上に設けられている。また、配線基板94は、第4主面21−2上からY方向に引き出されている。すなわち、配線基板94は、平面視して第4主面21−2上に位置するとともに、圧電アクチュエータ基板21の長辺を跨いで位置している。なお、本実施形態では、配線基板94は、2つ設けられている。一方の配線基板94は、平面視して第4主面21−2上に位置するとともに、圧電アクチュエータ基板21の一方の長辺を跨いで位置している。他方の配線基板94は、平面視して第4主面21−2上に位置するとともに、圧電アクチュエータ基板21の他方の長辺を跨いで位置している。また、一方の配線基板94と他方の配線基板94とは、互いに離間して位置している。
配線基板94は、複数の配線電極94aを有する。複数の配線電極94aは、複数の個別電極25のそれぞれに対して個別に電気信号を供給する役割を有する。複数の配線電極94aは、第4主面21−2上において、図示しない導電接着部材を介して複数の引出し電極25bと電気的に接続されている。なお、配線電極94aと引出し電極25bとの接続方法については、特に限定されず、配線電極94aと個別電極25とが電気的に接続されていればよい。
配線基板94としては、例えば、従来周知のフレキシブルプリント配線基板等を用いることができる。
接着部材50は、ヘッド本体2aとリザーバ40とを接着する役割を有する。また、本実施形態では、接着部材50は、特定の駆動周波数において液滴の不吐出が生じる可能性を低減する役割を有する。具体的には、液体吐出ヘッド2では、吐出孔8から所定の時間間隔で複数の液滴が吐出されることになる。この際、液滴の吐出時間間隔は、液体吐出ヘッド2における駆動周波数となる。ここで、特定の駆動周波数においては、第1主面4−1の面方向(主にY方向)においてヘッド本体2aが共振することで、液滴の不吐出が生じる可能性がある。そこで、本実施形態では、接着部材50によってヘッド本体2aとリザーバ40とを接着することによって、第1主面4−1の面方向(主にY方向)におけるヘッド本体2aの振動を抑制している。
接着部材50は、圧電アクチュエータ基板21の第4主面21−2とリザーバ40との間に位置している。具体的には、接着部材50は、第4主面21−2上に位置する配線基板94とリザーバ40とを接着している。なお、図5の(b)では、接着部材50が位置する領域を2点鎖線で囲んだ領域E3として示している。当該領域E3の外縁は、接着部材50の端部51に対応する。接着部材50は、例えば、両面テープ等の接着材料を含んだ部材とすることができる。両面テープとしては、例えば、基材の両面に接着材が設けられた構造体とすることができる。本実施形態では、接着部材50のヤング率は、第1主面
4−1の面方向(XY方向)において、220MPa程度である。なお、液滴の吐出が抑制される可能性を低減するために、XY方向における接着部材50のヤング率は、500MPa以下とすることが好ましい。また、本実施形態では、接着部材50のヤング率は、Z方向において、65MPa程度である。
ここで、図5の(b)および図9に示すように、接着部材50の端部51は、平面視して、複数の個別電極25のうち最も端面4−3側に位置する個別電極25に比して、端面4−3から遠い側に位置している。具体的には、接着部材50の端部51は、平面視して、複数の個別電極25のうち最も端面4−3側に位置する個別電極25よりも距離D1内側に位置している。このため、液体吐出ヘッド2では、個別電極25と配線電極94aとの接続信頼性が低下する可能性を低減することができる。
具体的には、複数の個別電極25のうち平面視して最も端面4−3側に位置する個別電極25と、配線電極94aとの接続部位は、Y方向に引き出された配線基板94が引っ張られた場合に、応力が集中しやすい電極である。また、接着部材50には、例えば、液体吐出ヘッド2の駆動に応じて発生した熱が伝達されることで、熱収縮が生じる可能性がある。ここで、仮に、接着部材50の端部51が当該接続部位を跨いで位置していた場合、接着部材50の熱収縮によって、当該接続部位に応力が集中する可能性があった。特に、接着部材50の端部51は、接着部材50の中でも熱収縮による変形量が相対的に大きい部位である。このため、当該接続部位は、特に応力が集中しやすい部位となる。そのため、接着部材50に生じた熱収縮の影響によって、当該接続部位に応力が集中し、配線電極94aが個別電極25上から剥離してしまう可能性がある。
そこで、液体吐出ヘッド2では、接着部材50の端部51は、平面視して、複数の個別電極25のうち最も端面4−3側に位置する個別電極25に比して、端面4−3から遠い側に位置している。このような構成によれば、接着部材50に熱収縮が生じたとしても、複数の個別電極25のうち平面視して最も端面4−3側に位置する個別電極25と配線電極94aとの接続部位に対して応力が集中する可能性を低減することができる。このため、個別電極25と配線電極94aとの接続信頼性が低下する可能性を低減することができる。
なお、本実施形態では、接着部材50が位置する領域E3の全部が、領域E2内に位置しているが、これに限らない。接着部材50が位置する領域E3の一部が、領域E2の内側に位置していればよい。具体的には、本実施形態のように、配線基板94の一部がY方向に引き出されている場合、接着部材50の端部51は、複数の個別電極25のうちY方向において最も端面4−3側に位置する個別電極25に比して、端面4−3から遠い側に位置していることが好ましい。ここで、複数の個別電極25のうちY方向において最も端面4−3側に位置する個別電極25と配線電極94aとの接続部位は、Y方向に引き出された配線基板94の一部が引っ張られることによって応力が集中し易い接続部位である。このため、このような構成によれば、接着部材50が位置する領域E3の全部が領域E2内に位置していなくとも、配線電極94aが個別電極25上から剥離してしまう可能性を低減することができる。
また、本実施形態のように、一端部4Aおよび他端部4Bに対応する第2主面4−2上にリザーバ40の一部が接着されている場合、接着部材50の端部51は、複数の個別電極25のうちX方向において最も端面4−3側に位置する個別電極25に比して、端面4−3から遠い側に位置していることが好ましい。具体的には、流入孔5aおよび流出孔5bは、リザーバ40内の流路構造に連通している。すなわち、接着材料は、平面視して流入孔5aおよび流出孔5bを取り囲むように、リザーバ40の一部と第2主面4−2とを接着している。ここで、接着部材50の端部51が、複数の個別電極25のうちX方向に
おいて最も端面4−3側に位置する個別電極25に比して、端面4−3から遠い側に位置していると、接着部材50の端部51とリザーバ40の一部との離間距離を相対的に大きくすることができる。このため、接着部材50の厚みの影響でリザーバ40の一部が第2主面4−2上から浮いてしまう可能性を低減することができる。このため、接着材料が剥離してしまう可能性を低減することができる。すなわち、流入孔5aおよび流出孔5bと液体吐出ヘッド2の外部とが連通してしまう可能性を低減することができる。
また、本実施形態のように、接着部材50は、一方の配線基板94上から他方の配線基板94上に亘って位置していることが好ましい。具体的には、図4に示すように、一方の配線基板94の一端と他方の配線基板94の一端とは、第4主面21−2上において互いに対向している。ここで、接着部材50は、一方の配線基板94の一端と他方の配線基板94の一端とを覆うように位置している。このため、一方の配線基板94の一端および他方の配線基板94の一端は、接着部材50の端部51から遠い側に位置することになる。このため、一方の配線基板94の一端および他方の配線基板94の一端が、接着部材50の端部51において生じる熱収縮の影響を受ける可能性を低減することができる。そのため、配線基板94の一端側から当該配線基板94が剥離してしまう可能性を低減することができる。
また、XY方向における接着部材50のヤング率は、Z方向における接着部材50のヤング率よりも小さくてもよい。このような構成によれば、XY方向における接着部材50の熱収縮を低減することができる。このため、配線基板94が剥離してしまう可能性をより低減することができる。
筺体90は、リザーバ40上に設けられた各部材を収容する役割を有する。本実施形態では、液体吐出ヘッド2が備える各部材は、筺体90およびサイドカバー60によって収容されている。筺体90の構成材料としては、例えば、金属材料あるいは樹脂材料等が挙げられる。
ここで、第4主面21−2上に位置する配線基板94は、リザーバ40の側面と筺体90との間の領域を介して、リザーバ40の上方に引き出されている。リザーバ40の上方に引き出された配線基板94は、コネクタ95に接続されるとともに、リザーバ40の上面上に設けられた回路基板92に対して電気的に接続されている。例えば、樹脂基板上あるいはセラミック基板上に各種の電子部品を備えたものを用いることができる。また、配線基板94には、ドライバIC55が実装されている。
液体吐出ヘッド2では、回路基板92は、制御部100から受信した駆動信号を配線基板94に送信する。次に、配線基板94に実装されたドライバIC55は、当該駆動信号に所定の処理を施し、処理後の駆動信号を圧電アクチュエータ基板21に対して送信する。そして、圧電アクチュエータ基板21は、当該処理後の駆動信号に応じて変位することで、流路部材4の第1主面4−1から液滴を吐出させる。このように、第1主面4−1から吐出した液滴によって、記録媒体に対して所定の印画を行うことができる。
押圧板96は、ドライバIC55を筺体90に対して押し当てる役割を有する。押圧板96は、リザーバ40の上面上に設けられている。押圧板96には、断熱性弾性部材97が取り付けられている。ここで、押圧板96は、断熱性弾性部材97および配線基板94を介してドライバIC55を筺体90に押し当てている。このため、ドライバIC55において発生した熱を、筺体90へと伝達することができる。そのため、当該熱を液体吐出ヘッド2の外側へと放熱することができる。
また、本実施形態では、回路基板92は、筺体90内において湾曲して配置されている
。このため、回路基板92には、湾曲状態から定常状態へと戻ろうとする力が働く。ここで、ドライバIC55は、当該力によって、筺体90により強く押し当てられることになる。そのため、ドライバIC55において発生した熱を、筺体90により伝達しやすくなる。
サイドカバー60は、例えば、第2主面4−2上に位置する圧電アクチュエータ基板21に対して液体が浸入する可能性を低減する役割を有する。また、サイドカバー60は、例えば、リザーバ40の側面を保護する役割を有する。サイドカバー60は、リザーバ40の側面に対向して設けられている。ここで、図5の(a)では、サイドカバー60が位置する領域を2点鎖線で囲んだ領域E1として示している。図4および図5の(a)に示すように、サイドカバー60は、平面視して圧電アクチュエータ基板21の外側に位置する第2主面4−2上に位置している。本実施形態では、サイドカバー60は、X方向に延びるように2つ設けられている。サイドカバー60のX方向における両端は、例えば、図示しない固定具を介して、一端部4A上および他端部4B上に位置するリザーバ40の一部に固定される。サイドカバー60の構成材料としては、例えば、Al等の金属材料が挙げられる。
封止部材70は、流路部材4とサイドカバー60との間の領域、および、筺体90とサイドカバー60との間の領域を封止する役割を有する。封止部材70は、第1封止部材70aおよび第2封止部材70bを有する。第1封止部材70aは、流路部材4の第2主面4−2とサイドカバー60の下端とを接着している。第2封止部材70bは、筺体90とサイドカバー60の上端とを接着している。接着部材60の構成材料としては、例えば、エポキシ系樹脂等が挙げられる。
なお、サイドカバー60は、流路部材4における振動を抑制する役割を有していてもよい。具体的には、Y方向において流路部材4に振動が生じた場合に、第1封止部材70aを介して当該振動をサイドカバー60に伝達する。サイドカバー60へと伝達された当該振動は、サイドカバー60上に設けられた図示しない制振部材によって制振される。このように、サイドカバー60を介して流路部材4における振動を抑制することで、液滴の不吐出が生じる可能性を低減することができる。
また、サイドカバー60の配線基板94と対向する面には、多孔質体が設けられていてもよい。具体的には、配線基板94は、リザーバ40の側面とサイドカバー60との間の領域を介して、リザーバ40の上面側へと引き出されている。ここで、筺体90とサイドカバー60の上端とを第2封止部材70bによって接着する場合に、当該第2封止部材70bが、液体吐出ヘッド2内部に浸入する可能性がある。第2封止部材70bが液体吐出ヘッド2内部に浸入すると、当該第2封止部材70bは、サイドカバー60と配線基板94、あるいは、配線基板94とリザーバ40の側面とを接着してしまう可能性があった。このため、配線基板94が第2封止部材70bによって拘束されることで、液滴の不吐出が生じる可能性があった。そこで、サイドカバー60の配線基板94と対向する面に多孔質体を設けると、当該多孔質体によって液体吐出ヘッド2内部に浸入した第2封止部材70bを吸収することができる。このため、リザーバ40の側面とサイドカバー60との間の領域に位置する配線基板94が第2封止部材70bによって拘束されてしまう可能性を低減することができる。
なお、上述した実施形態は、本発明の実施形態の一具体例を示したものであり、種々の変形が可能である。以下、いくつかの主な変形例を示す。また、下記の変形例において、上述した実施形態と同様の部材については、同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
[変形例1]
図10は、変形例1に係る液体吐出ヘッド200を示しており、図5の(b)と同じ部位を示した図である。なお、図10では、接着部材210が位置する領域を2点鎖線で囲んだ領域E4として示している。また、図10に記載した曲線X1,X2は、特定の駆動周波数でヘッド本体2aが共振する場合におけるY方向の振動の大きさを示した線である。曲線X1,X2は、振動の大きさが極大値となる2つの点P1,P2を有する。また、曲線X1,X2は、点P1と点P2との間において、振動の大きさが極小値となる点P3を有する。なお、変形例1において振動の大きさとは、振動の速度を示している。なお、測定機器としてレーザードップラー振動計およびFFTアナライザーを用い、流路部材4の端面4−3にレーザーを照射することによって、液体吐出ヘッド2を特定の駆動周波数で駆動させた際の振動の速度を測定することができる。
図10に示すように、流路部材4は、第1部位4P1、第2部位4P2、および第3部位4P3を有する。第1部位4P1は、流路部材4のうち曲線X1,X2の点P1同士を結んだ線と交差する部位である。第2部位4P2は、流路部材4のうち曲線X1,X2の点P2同士を結んだ線と交差する部位である。第3部位4P3は、流路部材4のうち曲線X1,X2の点P3同士を結んだ線と交差する部位である。
ここで、液体吐出ヘッド200は、液体吐出ヘッド2が備える接着部材50の代わりに、接着部材210を備えている。接着部材210は、X方向において分断された2つの領域E4に対応して2つ設けられている。ここで、接着部材210は、平面視して第1部位4P1および第2部位4P2と重なっている。このため、特定の駆動周波数において流路部材4が共振する場合に、当該流路部材4のY方向における振動を効率的に抑制することができる。
また、変形例1では、接着部材210は、平面視して第3部位4P3とは重なっていない。ここで、第3部位4P3は、特定の駆動周波数において流路部材4が共振する場合であっても、当該流路部材4のY方向における振動が小さい部位である。このため、流路部材4のY方向における振動を効率的に抑制することができるとともに、X方向において接着部材210が長くなってしまう可能性を低減することができる。そのため、接着部材210に熱収縮が生じた場合に、当該接着部材210の端部210において収縮量が大きくなる可能性を低減することができる。
[変形例2]
図11は、変形例2に係る液体吐出ヘッド300を示しており、図9と同じ部位を示した図である。
図11に示すように、液体吐出ヘッド300では、液体吐出ヘッド2が備える配線基板94の代わりに配線基板310を備える。また、液体吐出ヘッド300では、固定部材320をさらに備える。
配線基板310には、開口部311が設けられている。開口部311は、平面視して、複数の個別電極25のうち最も端面4−3側に位置する個別電極25に比して、端面4−3側に位置している。変形例2では、開口部311は、Y方向において圧電アクチュエータ基板21よりも外側に位置しており、流路部材4の第2主面4−2とリザーバ40の下面との間に位置している。
ここで、固定部材320は、開口部311を介して流路部材4の第2主面4−2とリザーバ40の下面とを固定している。換言すれば、固定部材320は、流路部材4の第2主面4−2とリザーバ40の下面との間に固定されている。また、固定部材320の一部は
、開口部311内に位置している。このため、第4主面21−2上からリザーバ40の側面と筺体90との間の領域へと引き出された配線基板310が、図11において紙面上方に引っ張られたとしても、個別電極25と配線電極310aとの接続部位に応力が加わる可能性を低減することができる。
なお、固定部材320は、流路部材4の第2主面4−2と接していなくともよい。具体的には、固定部材320は、例えば、圧電セラミック層21bとリザーバ40の下面との間に固定されていてもよい。
固定部材320の構成材料としては、例えば、金属あるいは樹脂材料が挙げられる。また、固定部材320は、配線基板310の主要な構成部材に比して硬い部材であることが好ましい。
[変形例3]
図12は、変形例3に係る液体吐出ヘッド400を示しており、図9と同じ部位を示した図である。
図12に示すように、液体吐出ヘッド400では、液体吐出ヘッド2が備える配線基板94の代わりに、配線基板410を備えている。
配線基板410は、配線基板94と同様に、第4主面21−2とリザーバ40の下面との間の領域から、リザーバ40の側面と対向する領域へと引き出されている。ここで、変形例3では、第4主面21−2をY方向に延長した仮想面を、仮想面S1とする。配線基板410の一部は、仮想面S1を跨いで当該仮想面S1よりも第2主面4−2側に位置している。このため、第4主面21−2上から引き出された配線基板410には、撓みが生じることになる。そのため、複数の個別電極25のうち最も端面4−3側に位置する個別電極25と配線電極410aとの接続部位に対して、応力が加わる可能性を低減することができる。
なお、仮想面S1よりも第2主面4−2側に位置する配線基板410の一部は、図示しない接着材料を介して圧電アクチュエータ基板21または流路部材4に接着されていてもよい。このような構成によれば、複数の個別電極25のうち最も端面4−3側に位置する個別電極25と配線電極410aとの接続部位に対して、応力が加わる可能性をより低減することができる。
[変形例4]
なお、本明細書は、上記の実施形態および変形例1〜3について個別具体的に説明したが、これに限らず、上記の実施形態および変形例1〜3に個別に記載された事項を適宜組み合わせた例についても記載されているものである。すなわち、本発明に係る液体吐出ヘッドは、上記の実施形態および変形例1〜3に個別に記載された事項を適宜組み合わせた液体吐出ヘッドも含む。また、上記の実施形態では、液体吐出ヘッド2を備えたプリンタ1について説明したが、本発明に係る記録装置は、これに限定されない。本発明に係る記録装置は、液体吐出ヘッド2に代えて液体吐出ヘッド200,300,400のいずれかを備えていてもよい。
1 プリンタ(記録装置)
2,200,300,400 液体吐出ヘッド
4 流路部材
4A 一端部
4B 他端部
4C 中央部
4P 第1部位(振動部)
4Q 第2部位(振動部)
4R 第3部位
4−1 第1主面
4−2 第2主面
4−3 端面
5 マニホールド(流路)
5a 流入孔(開口部)
5b 流出孔(開口部)
8 吐出孔
10 加圧室
21 圧電アクチュエータ基板(加圧部材)
21−1 第3主面
21−2 第4主面
25 個別電極
40 リザーバ(供給部材)
50 接着部材
51 端部
60,510 サイドカバー
511 突出部
70 封止部材
70a 第1封止部材
70b 第2封止部材
90 筺体
94,310,410 配線基板
94a,310a,410a 配線電極
311 開口部
320 固定部材
120 搬送ユニット(搬送部)

Claims (13)

  1. 第1主面、該第1主面の反対側に位置する第2主面、および前記第1主面と前記第2主面との間に位置する端面を含んでおり、前記第1主面に設けられた複数の吐出孔と、複数の該吐出孔に連通する流路と、を有した流路部材と、
    前記第2主面上に設けられており、該第2主面と対向する第3主面、および該第3主面の反対側に位置する第4主面を含んでおり、複数の前記吐出孔に対応して前記第4主面に設けられた複数の個別電極を有した加圧部材と、
    前記第4主面上に設けられており、複数の前記個別電極のそれぞれに対して電気的に接続される複数の配線電極を有した配線基板と、
    前記配線基板上に設けられており、前記流路に対して液体を供給するための供給部材と、を備えた液体吐出ヘッドであって、
    前記供給部材と前記配線基板とは、接着部材を介して互いに接着されており、
    平面視して、前記接着部材の端部は、複数の前記個別電極のうち最も前記端面側に位置する前記個別電極に比して、前記端面から遠い側に位置している、液体吐出ヘッド。
  2. 前記流路部材は、平面視して略矩形状であり、
    前記流路部材の長手方向における一端部および他端部に対応する前記第2主面には、前記流路に連通する開口部が設けられており、
    前記供給部材は、平面視して前記開口部と重なるように、前記一端部および前記他端部に対応する前記第2主面上に載置されている、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記流路部材は、前記一端部と前記他端部との間に位置する中央部を有しており、
    前記加圧部材は、前記中央部に対応する前記第2主面上に設けられている、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 平面視して、
    前記配線基板は、前記流路部材の短手方向に引き出されており、
    前記接着部材のうち前記流路部材の短手方向における前記端部は、複数の前記個別電極のうち前記流路部材の短手方向において最も前記端面側に位置する前記個別電極に比して、前記端面から遠い側に位置している、請求項2または3に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 平面視して、前記接着部材のうち前記流路部材の長手方向における前記端部は、複数の前記個別電極のうち前記流路部材の長手方向において最も前記面側に位置する前記個別
    電極に比して、前記端面から遠い側に位置している、請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記吐出孔から液滴を複数回吐出する際の駆動周波数が、前記流路部材の短手方向における共振周波数である場合に、
    前記流路部材は、短手方向における振幅の大きい振動部を有しており、
    前記接着部材は、平面視して前記振動部と重なっている、請求項2〜5のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記振動部は、前記流路部材の長手方向において離間した第1部位および第2部位を含んでおり、
    前記流路部材は、該流路部材の長手方向において前記第1部位と前記第2部位との間に位置しており、且つ前記第1部位および前記第2部位に比して振幅の小さい第3部位を有しており、
    前記接着部材は、平面視して前記第1部位および前記第2部位と重なっているとともに、前記第3部位とは重なっていない、請求項6に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記配線基板は、複数設けられており、
    前記接着部材は、一方の前記配線基板上から他方の前記配線基板上に亘って位置している、請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記配線基板は、開口部を有しており、
    平面視して、前記開口部は、複数の前記個別電極のうち最も前記端面側に位置する前記個別電極に比して、前記端面側に位置しており、
    前記開口部を介して前記流路部材と前記供給部材とを固定する固定部材をさらに備えた、請求項1〜8のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記供給部材は、前記第4主面と対向する下面および該下面に隣接する側面を含んでおり、
    前記配線基板は、前記第4主面と前記供給部材の前記下面との間の領域から、前記供給部材の前記側面に対向する領域へと引き出されており、
    前記配線基板の一部は、前記第4主面を延長した仮想面を跨いで、該仮想面よりも第2主面側に位置している、請求項1〜9のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 前記第2主面の面方向における前記接着部材のヤング率は、前記端面の面方向における前記接着部材のヤング率よりも小さい、請求項1〜10のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  12. 前記供給部材は、前記第4主面と対向する下面および該下面に隣接する側面を含んでおり、
    前記供給部材の前記側面と対向して配置されており、下端が前記流路部材と接着されたサイドカバーと、
    前記サイドカバーの上端と接着された筺体と、をさらに備え、
    前記配線基板は、前記供給部材の側面と前記サイドカバーとの間の領域を介して前記供給部材の上面側へと引き出されており、
    前記サイドカバーの前記配線基板と対向する面には、多孔質体が設けられている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  13. 請求項1〜12に記載の液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドに対して記録媒体を搬送する搬送部と、を備えた記録装置。
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