JP2006333570A - 電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法及びシステム - Google Patents

電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法及びシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 モータ1、負荷2、これらの連結軸3を含む機械系の総慣性モーメント及び機械系の減衰係数を含む2慣性系機械モデルを、少ない演算量で高精度に推定する。
【解決手段】 モータ1のトルクに対するモータ速度ωの周波数振幅特性|G(jω)|に対して、対応する角周波数ωを乗じ、機械共振特性|G(jω)|・ωを得る。また、その極大/極小点座標を使って、反共振角周波数ωや減衰係数ω等を演算するためのパラメータhを導入した。この結果、2慣性系機械モデルの総慣性モーメント値(J+J)、連結軸3のばね定数K、及び粘性摩擦係数C等を解析的に導く。
【選択図】 図1

Description

本発明は、機械負荷を駆動する電動機制御装置で、とりわけ、機械負荷の慣性モーメント及び振動特性を規定する機械系パラメータの推定方法及びシステムに関する。
特許文献1には、2慣性系機械モデル化方法として、下記2項目のステップにより、2慣性系機械モデルを推定している。
1.速度制御状態でモータを駆動した際の速度偏差と、装置内に構成したモデルモータをモデル速度制御器でシミュレートして得られるモデル速度偏差とを比較することにより総慣性モーメントを算出する。
2.モータトルクに対するモータ速度の周波数振幅特性における振幅が最大となる点を共振周波数とみなし、これと、1.で求めた総慣性モーメントから反共振周波数を算出する。
また、特許文献2には、下記2項目のステップにより、2慣性系機械モデルを推定している。
1.モータ発生トルクに対するモータ速度の伝達関数を、モータ発生トルクの積分値、2重積分値、3重積分値と、モータ速度の積分値、2重積分値から、最小二乗法により推定する。
2.推定した伝達関数の各係数から、2慣性系の物理パラメータを求める。
特開2003−348871号公報(全体) 特開平8−220197号公報(全体)
特許文献1では、以下の課題があった。
1.電動機単体の慣性モーメント値Jと前記電動機の駆動対象機械の慣性モーメント値Jの両者を合計した総慣性モーメントの算出過程において、電動機の制御装置内部に、シミュレーション用のモデルモータとモデル速度制御器を構成する必要があり、演算量が多い。
2.反共振周波数の算出過程において、モータトルクに対するモータ速度の周波数振幅特性における振幅最大点を近似的に共振点と見なすことによる推定誤差が発生する。
3.機械系の減衰係数が求められない。
また、特許文献2では、以下の課題があった。
1.モータ発生トルクに対するモータ速度の伝達関数を直接推定するために、推定すべきパラメータ数が多く、演算量が多くなる。
2.推定精度を向上するためには、複数回の推定処理と、それに伴う観測データの取得が必要である。
本発明の目的は、前記総慣性モーメント及び、機械系の減衰係数を含む2慣性系機械モデルを、電動機の制御装置内部でシミュレーションを行うことなく、少ない取得データ数と演算量で、高精度に推定することにある。
本発明は、その一面において、駆動対象機械に連結された電動機に対するトルク指令値を生成するステップと、前記電動機の電流が前記トルク指令値に基く電動機電流指令値に近づくように制御するステップと、前記電動機の回転子位置を検出するステップと、この回転子位置に基いて電動機の速度ωを演算するステップと、前記トルク指令値と前記電動機の速度ωを入力し周波数振幅特性|G(jω)|を測定するステップと、この周波数振幅特性|G(jω)|に基いて前記電動機と前記駆動対象機械の2慣性系機械モデルを推定するステップとを備えた電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法において、前記周波数振幅特性|G(jω)|に対して対応する角周波数ωを乗じた機械共振特性|G(jω)|ωを演算するステップと、前記周波数振幅特性|G(jω)|に代えて前記機械共振特性|G(jω)|ωに基いて前記電動機と前記駆動対象機械の2慣性系機械モデルを推定するステップとを備えたことを特徴とする。
本発明は、他の一面において、前記2慣性系機械モデルを推定するステップは、物理パラメータ演算用のパラメータ値hを演算するステップと、その後に、このパラメータ値hを用いて前記2慣性系機械モデルの他の物理パラメータを演算するステップを備えたことを特徴とする。
本発明は、さらに他の一面において、駆動対象機械に連結された電動機と、この電動機に対するトルク指令値を生成するトルク指令信号発生器と、前記電動機の電流が前記トルク指令値に基く電動機電流指令値に近づくように制御する電流制御器と、前記電動機の回転子位置を検出する位置検出器と、この回転子位置に基いて電動機の速度を演算する速度演算器と、前記トルク指令値と前記電動機の速度ωを入力し周波数振幅特性|G(jω)|の測定を行う周波数特性測定部と、この周波数振幅特性|G(jω)|に基いて前記電動機と前記駆動対象機械の2慣性系機械モデルを推定するモデル推定部とを備えた電動機制御装置の機械系パラメータ推定システムにおいて、前記周波数振幅特性|G(jω)|に対して対応する角周波数ωを乗じた機械共振特性|G(jω)|ωを演算する機械共振特性演算部と、前記周波数振幅特性|G(jω)|に代えて前記機械共振特性|G(jω)|ωに基いて前記電動機と前記駆動対象機械の2慣性系機械モデルを推定する2慣性系機械モデル推定部とを備えたことを特徴とする。
本発明の望ましい実施態様においては、モータトルクに対するモータ速度の周波数振幅特性|G(jω)|に対して、対応する角周波数ωを乗ずる処理を行うことで、まず、機械共振特性|G(jω)|・ωを算出する。こうして求めた機械共振特性|G(jω)|・ωの内、機械系の反共振角周波数ωに比較して十分に低い周波数ω(例えば、ω<ω/4の関係を満たす)における機械共振特性|G(jω)|・ωの逆数として、(1)式により総慣性モーメント(J+J)を算出する。
Figure 2006333570
さらに、本発明の望ましい実施態様においては、前記機械共振特性|G(jω)|・ωの内、最も低周波側に現れる極小点(ω,|G(jω)|・ω)及び極大点(ω,|G(jω)|・ω)を利用して、(2)式で定義されるパラメータ値hを、後の実施形態で詳述する手段により算出する。
Figure 2006333570
このとき、極小点≠反共振点、極大点≠共振点として取り扱う。
ここで、前記パラメータ値hを利用して、(3)式により、前記2慣性系機械モデルの反共振角周波数ωを算出し、(4)式により前記2慣性系機械モデルの反共振点における減衰係数ωを算出し、(5)式により前記2慣性系機械モデルの共振角周波数ωを算出し、(6)式により前記2慣性系機械モデルの共振点における減衰係数ωを算出する。
Figure 2006333570
Figure 2006333570
Figure 2006333570
Figure 2006333570
このようにして求めた反共振角周波数ω、反共振点における減衰係数ω、共振角周波数ω、共振点における減衰係数ωから具体的な物理定数への変換は、後述するように簡単に実現できる。
以上の説明から、本発明においては、総慣性モーメントを含む2慣性系機械モデルを、モータトルクに対するモータ速度の周波数振幅特性|G(jω)|の内でも、特に前述の角周波数ω、ω、ωの時の値のみから推定している。
本発明の望ましい実施態様によれば、総慣性モーメント及び、機械系の減衰係数を含む2慣性系機械モデルを、電動機の制御装置内部でシミュレーションを行うことなく、少ない取得データ数と演算量で、高精度に推定することが可能となる。
したがって、例えば、特開2004−187432号公報に記載された制振制御を高精度に設定することが可能となり、より簡単に軸振動の抑制を実現できる。
本発明のその他の目的と特徴は、以下に述べる実施例の中で明らかにする。
図1は、本発明の第1の実施形態による電動機制御装置の機械系パラメータ推定システムの機能ブロック図である。この実施形態の説明に先立ち、特許文献1の前述した第2の課題に関して、図2を参照し、簡単に説明しておく。
図2は、モータトルクに対するモータ速度の周波数振幅特性|G(jω)|を減衰係数のみをパラメータとして描いたグラフである。図2に示されるように、反共振点、共振点が同じであっても、減衰係数の値によって、グラフの極小点、極大点が変動する。一般的に、減衰係数が十分小さい時にのみ、「反共振角周波数≒極小点の角周波数」、「共振角周波数≒極大点の角周波数」の関係が成立し、減衰係数が大きくなるにつれて、「反共振角周波数>極小点の角周波数」、「共振角周波数<極大点の角周波数」となる。
さて、図1において、電動機1により駆動される駆動対象負荷2は、連結軸3で連結されている。トルク指令信号発生器4は、トルク指令値τ を生成し、電流制御器5に入力する。電流制御器5では、トルク指令値τ を電流指令値に変換し、電動機1の電流が電流指令値に一致するように制御して、電動機1の駆動制御を行う。位置検出器6は、電動機1の位置θを検出し、速度演算器7へ伝達する。速度演算器7は、電動機1の位置θの変化に応じて、電動機速度検出値ωを演算する。周波数特性測定部8は、トルク指令信号発生器4の出力であるトルク指令値τ と、速度演算器7からの電動機速度検出値ωを入力し、周波数振幅特性|G(jω)|の測定を行う。機械共振特性抽出部9は、周波数特性測定部8で測定した周波数振幅特性|G(jω)|の各要素あるいは特定の要素に対して、対応する角周波数ωを乗ずる処理を行う。総慣性モーメント&2慣性系モデル推定部10は、総慣性モーメント値(J+J)と2慣性系機械モデルを演算により推定する。まず初めに、機械共振特性抽出部9の出力である機械共振特性|G(jω)|・ωを入力して、電動機1単体の慣性モーメント値Jと、駆動対象負荷2の慣性モーメント値Jの両者を合計した総慣性モーメント値(J+J)を推定する。続いて、電動機1と駆動対象負荷2と連結軸3より構成される機械系を2慣性系に近似した2慣性系機械モデルを演算により推定する。
ここで、例えば、機械共振特性抽出部9と総慣性モーメント&2慣性系モデル推定部10は、演算装置11として、電動機制御装置と別体のパソコンなどで構成することもできる。この場合、電動機制御装置と演算装置11は、通信線で接続することが望ましい。
図3は、電動機1と、連結軸3で連結された駆動対象負荷2から構成される機械系を2慣性系機械モデルで表現したブロック線図である。図3において、モータ1の慣性モーメント値J、負荷2の慣性モーメント値J、連結軸3のばね定数K、粘性摩擦係数Cを表しており、sはラプラス演算子である。また、電動機1の発生トルクτ、電動機1の速度ω、駆動対象負荷2の速度ω、連結軸3の軸ねじりにより発生するトルクτ、並びに外乱トルクτを示す。但し、パラメータ推定動作中に作用する外乱トルクτは電動機1の発生トルクτに対して十分に小さいと仮定し、以下、τ=0と置く。
したがって、図1の総慣性モーメントを知り、2慣性系モデルを推定するためには、これらの物理パラメータJ、J、K、及びCを推定する必要がある。このため、図1の総慣性モーメント&2慣性系モデル推定部10において、これらの物理パラメータJ、J、K、及びCを推定する。
さて、電動機1の発生トルクτに対する電動機1の速度ωの伝達関数は、図3の2慣性系機械モデルから(7)式で記述できる。
Figure 2006333570
但し(7)式において、ωaは反共振角周波数、ωaは反共振点の減衰係数、ωmは共振角周波数、ωmは共振点の減衰係数であり、それぞれ前記物理パラメータJ、J、K、及びCを用いて(8)〜(11)式で表すことができる。
Figure 2006333570
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また、(8)〜(11)式から(12)式の関係を導くことができ、これを本発明によって新たに導入するパラメータhと置く。
Figure 2006333570
このとき、物理パラメータJ、J、K、及びCは、(12)式で定義されるパラメータh、総慣性モーメント値(J+J)、反共振角周波数ω、及び反共振点の減衰係数ωaが判れば、それぞれ(13)〜(16)式から求めることができる。
Figure 2006333570
Figure 2006333570
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以上のことから、(12)式で定義されるパラメータh、総慣性モーメント値(J+J)、反共振角周波数ω、及び反共振点の減衰係数ωを求めることができれば、図1の機械系の2慣性系機械モデルを、完全に推定できることが分かる。すなわち、電動機1、駆動対象負荷2及び連結軸3から構成される機械系を2慣性系に近似し、図3のブロック線図で示される2慣性系機械モデルとして完全に推定できるのである。
以下、この2慣性系機械モデルの具体的な推定方法を、次の1〜5の順に説明する。
1.総慣性モーメント値(J+J)の算出。
2.パラメータhの候補h1,h2を算出。
3.反共振角周波数ωの候補を算出。
4.反共振点の減衰係数ωの候補を算出。
5.妥当な反共振角周波数ωと反共振点の減衰係数ωaの選定。
(7)式で与えられる伝達関数G(s)の角周波数ωに関する周波数振幅特性|G(jω)|は、(7)式におけるsをjωに置き換えて、更にその複素数で表現されるベクトルの大きさを求めることで求まり、(17)式で表現できる。
Figure 2006333570
周波数振幅特性|G(jω)|にωを乗じた値として、先に定義した機械共振特性|G(jω)|・ωは、(17)式にωを乗じることにより(18)式で表すことができる。
Figure 2006333570
(18)式において、ω<<ωの関係を満たす角周波数ωにおいては、(18)式の関係は、(19)で近似できる。
Figure 2006333570
次に、(19)式に(12)式の関係を適用して、総慣性モーメント値(J+J)について解くと、(20)式の関係が得られる。
Figure 2006333570
上記(20)式から、機械共振特性抽出部9が出力する機械共振特性|G(jω)|・ωの内、機械系の反共振角周波数ωに比較して十分に低いωにおける値ωの逆数として、総慣性モーメント(J+J)を容易に求めることができる。このとき、前記ωの適切な範囲を例えば、ω<ω/4の関係を満たす範囲と定める。
ここで、機械共振特性|G(jω)|・ωに対して、総慣性モーメント(J+J)を乗じた値を新たに正規化機械共振特性fresn(ω)と定義する。この正規化機械共振特性fresn(ω)は(18)式に(J+J)を乗じた後に、(12)式の関係を用いて整理することにより、(21)式で表すことができる。
Figure 2006333570
また、このfresn(ω)は、機械共振特性抽出部9が出力する機械共振特性|G(jω)|・ωに対して、総慣性モーメント(J+J)を乗ずることにより、総慣性モーメント&2慣性系モデル推定部10において、容易に算出可能なデータである。
図4は、(21)式で表される正規化機械共振特性fresn(ω)をグラフ化したものであり、fresn(0)=1を通り、極小点、極大点を各1個ずつ有し、ω>>ωでパラメータ値hに漸近するという特徴を持つ。
そこで、図4のように、正規化機械共振特性fresn(ω)の極小点の角周波数をω、極大点の角周波数をωと定め、それぞれの角周波数でのfresn(ω)の値をfresn(ω)=g、fresn(ω)=gと置くと、(21)式よりg及びgは、それぞれ(22)式、(23)式で表すことができる。
Figure 2006333570
Figure 2006333570
(22)式、(23)式を連立方程式として解いて、反共振点の減衰係数ωを消去すると、反共振角周波数ωに関する4次の方程式として、(24)式が得られる。
Figure 2006333570
次に、(21)式をωで微分すると、(25)式が得られる。
Figure 2006333570
(25)式のωにω又は、ωを代入すると、極小・極大点のため、その値がゼロになることが分かっている。したがって、h≠0の前提の下で、(25)式の右辺の分子だけを取り出し、更にωにωを代入したものをゼロに等しいと置いて、整理すると、(26)式が得られる。
Figure 2006333570
同様に、(25)式の右辺の分子だけを取り出し、更にωにωを代入したものをゼロに等しいと置いて、整理すると、(27)式が得られる。
Figure 2006333570
(26)式、(27)式を連立方程式として解いて、反共振点の減衰係数ωを消去し、反共振角周波数ωについて解くと、(28)式が得られる。
Figure 2006333570
(28)式は、後に反共振角周波数ωを算出するに際して利用する重要な式であるが、直接測定することが困難なパラメータhを含んでいる。そこで、次にパラメータhの導出手段を説明する。
(28)式を(24)式に代入して、整理すると、パラメータhに関する2次方程式が得られる。その2つの解を、それぞれh,hとすると、(29)式及び(30)式で表すことができる。
Figure 2006333570
Figure 2006333570
但し、(29)式及び(30)式において、A〜Hは、(31)〜(38)式の右辺に等しい。また、(29)及び(39)式の√内が負になる場合には、√内をゼロと置く。これは、パラメータhが実数であることによる。
Figure 2006333570
Figure 2006333570
Figure 2006333570
Figure 2006333570
Figure 2006333570
Figure 2006333570
Figure 2006333570
Figure 2006333570
(29)〜(38)式により、パラメータhの候補であるh及びhを、図1の機械共振特性抽出部9が出力する機械共振特性|G(jω)|・ωに対して、先に説明した手段で算出する総慣性モーメント(J+J)を乗じる。これにより、パラメータ値hの候補h1,h2は、算出する正規化機械共振特性fresn(ω)の極小点・極大点の座標のみから、導出可能である。
次に、上記により求めたパラメータhの候補であるh及びhを、(28)式のhとして代入することにより、反共振角周波数ωの候補であるωa1及びωa2がそれぞれ(39)式、(40)式として求まる。
Figure 2006333570
Figure 2006333570
また、(26)式を反共振点の減衰係数ωについて解くと、(41)式が得られる。
Figure 2006333570
ここで、(41)式のhにhを、ωにωa1を代入すると、ωの候補の1つωa1が(42)式の如く得られる。
Figure 2006333570
同様に、(41)式のhにhを、ωにωa2を代入すると、ωの別の候補であるωa2が(43)式の如く得られる。
Figure 2006333570
これより、求めるべきパラメータhと、反共振角周波数ωと、反共振点の減衰係数ωのセット(h,ω,ω)は(h1,ωa1,ωa1)か(h2,ωa2,ωa2)かのいずれかになる。真の反共振角周波数ωと極小点の角周波数ωには、ω>ωの関係があるため、この条件を満たさない方のセットを候補から落とすことで、候補を絞ることが可能である。また、反共振点の減衰係数ωは実数であるから、ωa1及びωa2の内、虚数となる方のセットを、候補から落とすことで、更に候補を絞り込むことが可能である。以上述べた判定法でも確定しない場合には、求まる反共振角周波数ωが、極小点の角周波数ωに近い方のセットを採用する。
図5は、以上の適切なセット(h,ω,ω)を絞り込むための具体的な実現方法を示すフローチャートである。まず、このフローチャートを実行する前提条件として、ωa1,ωa2,ωa1及びωa2を演算した際に、これらが虚数となる場合には、便宜的に−1にするものとする。図5において、30でフローチャートを開始し、判定部31でωa1とωa1の妥当性を判定する。前記判定部31でYesの場合には、ωa2とωa2の妥当性を判定するための判定部32を実行する。前記判定部32でNoの場合には、(h1,ωa1,ωa1)のセットのみが選択肢として残ることとなり、代入処理部33において、(h,ω,ω)に対して、(h1,ωa1,ωa1)のセットを代入し、処理終端部34に移行する。一方、判定部31でNoの場合には、ωa2とωa2の妥当性を判定するための判定部35を実行する。判定部35でNoの場合には、あらゆる選択肢が不適切となった訳であり、演算エラー表示部36で演算エラー表示を行った上で、処理終端部34に移行する。一方、判定部35でYesの場合には、(h2,ωa2,ωa2)のセットのみが選択肢として残ることとなり、代入処理部37において、(h,ω,ω)に対して、(h2,ωa2,ωa2)のセットを代入し、処理終端部34に移行する。また、判定部32でYesの場合には、(h1,ωa1,ωa1)と(h2,ωa2,ωa2)の両者が選択肢として残ることとなり、判定部38において、ωa1が極小点の角周波数ωよりも大きいか否かを判定する。判定部38の結果がNoの場合には、(h1,ωa1,ωa1)のセットは選択肢から外すことができ、判定部39において、もう1つの候補であるωが極小点の角周波ωよりも大きいか否かを判定する。判定部39の結果がYesの場合には、(h2,ω,ωa2)のセットのみが選択肢として残ることとなり、代入処理部40において、(h,ω,ω)に対して、(h2,ωa2,ωa2)のセットを代入し、処理終端部34に移行する。判定部39の結果がNoの場合は、演算上、エラーは発生しないが、不適切な推定値が得られる場合であり、デフォルト値を代入する必要がある。例えば、極小点の角周波数ωを反共振角周波数ωとして採用する。また、パラメータhには、更に、極大点の角周波数ωを共振角周波数ωとみなして(12)式を実行した値を代入する。また、反共振点の減衰係数ωには、非振動条件となる1.0を代入する。ところで、判定部38において、Yesの場合には、判定部42において、もう1つの候補であるωa2が極小点の角周波数ωよりも大きいか否かを判定する。判定部42の結果がNoの場合は、(h2,ωa2,ωa2)のセットは選択肢から外すことができ、代入処理部43において、(h,ω,ω)に対して、(h1,ωa1,ωa1)のセットを代入し、処理終端部34に移行する。判定部42の結果がYesの場合は、(h1,ωa1,ωa1)と(h2,ωa2,ωa2)の両者が選択肢として残ることとなり、極小点の角周波数ωに近い反共振角周波数の候補を絞る目的で、判定部44において、ωa1とωa2の大小関係を判定する。ここで、Yesの場合には、ωa2の方が極小点の角周波数ωに近いことから、代入処理部45において、(h,ω,ω)に対して、(h2,ωa2,ωa2)のセットを代入し、処理終端部34に移行する。反対に、判定部44の結果がNoの場合には、ωa1の方が極小点の角周波数ωに近いことから、代入処理部46において、(h,ω,ω)に対して、(h1,ω,ωa1)のセットを代入し、処理終端部34に移行する。
以上のように、図5のフローチャートを実行することで、パラメータhと、反共振角周波数ωと、反共振点の減衰係数ωを確定することができる。
図6は、(21)式で定義した正規化機械共振特性fresn(ω)の極小点の角周波数ω、極大点の角周波数をω及び、それぞれの角周波数でのfresn(ω)の値であるg=fresn(ω)、g=fresn(ω)の自動抽出方法を示すフローチャートである。実際の機械系では、多慣性系としての挙動を示すことが殆どであるため、これを二慣性に近似するためには、その内の最も低い周波数側で、且つ、共振挙動の顕著な極小点及び極大点を選ぶ必要がある。このとき、前記正規化機械共振特性fresn(ω)は、図4に示したように総慣性モーメント値(J+J)測定時の角周波数ωでの値fresn(ω)が1となる。また、機械系が共振特性を持たないような場合には、前記fresn(ω)はωに関わらず常に1になることが分かっている。このことから、図6のフローチャートは、fresn(ω)が1よりも十分に小さい領域で極小点を見つけ出し、更に、1よりも十分に大きい領域で極大点を見つけ出すことを基本としている。また、機械系が多慣性系としての挙動を示す場合には、高次共振による極大点を取り出してしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、(12)式で定義するパラメータhの近似値h’がh’=(ω/ω)^2で与えられると考え、fresn(ω)がh’を下回る場合には、最低次共振に由来する極大点の存在範囲を越えたとして、極大点探索を打切っている。但し、実際には、極大点の探索中には、ωが確定していないことから、h’の代わりに、更に(ω/ω)^2で代用する。以下、図6のフローチャートを順を追って解説する。図6のフローチャートでは、総慣性モーメント&2慣性系モデル推定部10が算出した正規化機械共振特性fresn(ω)を配列fresn[index]に格納し、その時の角周波数ωを配列omgs[index]に格納することを前提としている。また、配列要素fresn[index]及びomgs[index]は1から始まりd_maxを最大とする自然数indexによって参照するものとする。
図6において、60でフローチャートを開始し、61で変数の初期化処理を行う。61では、配列参照用変数indexを1に初期化し、gに対して極小点の探索開始閾値となる0.9を、gに対しては極大点の探索開始閾値となる1.2を代入し、極小点の角周波数ω及び、極大点の角周波数ωを0で初期化する。次に、判定部62でfresn[1]<gを判定する。判定部62でNoの場合には、測定した最小角周波数でのfresn(ω)が1.2以上であり、極小点を含む低域の角周波数領域を測定できなかった可能性が高い。そこで、表示処理部63に移行し、ユーザーに対して掃引開始周波数を下げるように促し、処理終端部64に移行する。判定部62でYesの場合には、判定部65で配列参照用変数indexがd_max未満であることを判定し、Yesであれば、判定部67に移行し、fresn[index]がg(=0.9)の閾値未満か否かを判定する。判定部67において、Yesの場合には、極小点探索を行うために判定部69に移行する。判定部67において、Noの場合には、処理68でindexを1加算し、次の配列要素を参照した上で、再度前記判定部65に移行する。判定部65において、Noの場合には、最大配列要素に達しており、表示処理部66に移行し、ユーザーに対して機械共振を検出できなかったことを伝えた後に、処理終端部64に移行する。判定部69において、配列参照用変数indexがd_max未満の場合、判定部70に移行し、fresn[index]がg未満か否かを判定する。このときYesであれば、最小値を更新するために代入処理部71に移行し、gに対して現在のfresn[index]を、ω1に対して現在の角周波数omgs[index]を代入する処理を行った後に処理72に移行する。判定部70において、Noの場合には、最小値を更新することなく、処理72に移行する。処理72ではindexを1加算し、次の配列要素を参照した上で、判定部73に移行する。判定部73ではfresn[index]と閾値g(=1.2)との大小関係を判定する。fresn[index]がg(=1.2)以下の場合には判定結果はNoとなり、判定部69に移行することにより、極小点探索を継続する。判定部73においてYesの場合には、極大点探索を行うために判定部74に移行する。判定部69において、Noの場合には、極小点探索中に最大配列要素に達しており、表示処理部75に移行し、ユーザーに対して掃引終了周波数を上げるように促し、処理終端部64に移行する。判定部74においては、上記の過程で求めた最小点の角周波数ωと測定した最低角周波数omgs[1]の比較を行い、これらが一致する場合には、極小点の存在する角周波数よりも大きい周波数から測定を開始したと判断する。そして、表示処理部76に移行し、ユーザーに対して掃引終了周波数を下げるように促し、処理終端部64に移行する。判定部74でYesの場合は、判定部77に移行し、配列参照用変数indexがd_max未満であることを判定し、Yesであれば、判定部78に移行し、fresn[index]がgよりも大きいか否かを判定する。判定部78でYesの場合には、最大値を更新するために代入処理部79に移行し、gに対して現在のfresn[index]を、ω2に対して現在の角周波数omgs[index]を代入する処理を行った後に処理80に移行する。処理80ではindexを1加算し次の配列要素を参照した上で、判定部77に移行することにより、極大点探索を継続する。判定部78でNoの場合には、fresn(ω)のグラフの傾きdfresn(ω)/dωが負であり、極大点を越えた可能性が高い。そこで、判定部81に移行しfresn[index]とパラメータhの近似値候補と言える値(omgs[index]/ω)^2との大小関係を判定する。判定部81の判定結果がYesの場合には、既に求めた角周波数ωの極小点と対になる極大点が更に高周波側に存在する可能性があり、処理80に移行することで極大点探索を継続する。一方、判定部81での判定結果がNoの場合には、既に求めた角周波数ωの極小点と対になる極大点が存在する可能性は無いと判断し、判定部82に移行し、極大点探索を終了する。判定部77において、Noの場合には、極大点探索中に最大配列要素に達しており、判定部82に移行し、極大点探索を終了する。判定部82において、上記の過程で求めた最大点の角周波数ωと測定した最高角周波数omgs[d_max]の比較を行い、これらが一致する場合には、極大点の存在する角周波数よりも低い角周波数で測定を終了したと判断する。そして、表示処理部83に移行し、ユーザーに対して掃引終了周波数を上げるように促し、処理終端部64に移行する。判定部82において、判定結果がNoの場合には、全て正常に極小点、極大点が抽出できた場合であり、処理終端部64に移行し、フローチャートを正常終了する。
以上の実施形態は、図1によるものであり、トルク指令信号発生器4の出力を掃引正弦波、もしくは、M系列信号とした。以下では、図7及び、図8を用いて、トルク指令信号発生器4の出力が掃引正弦波の場合について、更に具体的な構成例を示す。
図7は、本発明の第2の実施形態による電動機制御装置の機械系パラメータ推定システムを示すブロック図であり、図8は、図7のブロック図における各部信号の波形を示すものである。図7において、トルク指令信号発生器4は、掃引正弦波発生器90、トルク振幅調整器91、正弦波同期信号生成部92、並びに乗算器96により構成される。また、周波数特性測定部8は、フィルタ93、速度振幅データ取得部94、及び周波数振幅特性再現部95により構成される。それ以外の部分については、図1と同一構成・機能である。
次に、図7の実施形態の動作を、トルク指令信号発生器4、周波数特性測定部8の順に説明する。まず、トルク指令信号発生器4内において、トルク振幅調整器91は、電動機1の位置θ、電動機速度検出値ω、掃引終了信号SEND及び正弦波同期信号生成部92の出力する正弦波同期信号DTRGを入力する。そして、トルク指令値τ の振幅値Aτを後述する図9に示すフローチャートに従い決定し、出力すると共に、掃引開始指令SSTを掃引正弦波発生器90に対して出力する。また、掃引正弦波発生器90は、掃引開始指令SSTを入力信号して、振幅1の正弦波出力信号sin(ωt)、掃引終了信号SEND、速度振幅データ取得開始信号DACQ、及び現在角周波数ωを出力する。この掃引正弦波発生器90の動作は、掃引開始前には、掃引開始角周波数ωs_minの正弦波を発振している。そして、トルク振幅調整器91の出力する掃引開始指令SSTが0から1に変化すると、速度振幅データ取得開始信号DACQを1にセットした後、予め設定された一定もしくは、変化する増加率で掃引終了角周波数ωs_maxまで周波数掃引を行う。その後、掃引終了角周波数ωs_maxに到達した時点で、掃引終了信号SENDを1にセットしてトルク振幅調整器91に対して出力すると共に、速度振幅データ取得開始信号DACQを0にリセットする。また、正弦波同期信号生成部92は、掃引正弦波発生器90の出力する正弦波出力信号sin(ωt)を入力信号として、その符号が変化する毎に、値が0から1に変化する一定幅のパルス信号である正弦波同期信号DTRGを出力するものである。また、乗算器96は掃引正弦波発生器90の出力する正弦波出力信号sin(ωt)に対して、トルク振幅調整器91の出力するトルク指令値τ の振幅値Aτを乗ずることにより、電流制御器5の入力となるトルク指令値τ を算出する。次に、後述するとしたトルク振幅調整器91の動作を図9のフローチャートを基に説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態において、トルク指令値τ の振幅値Aτを決定するためのフローチャートである。図において、110でフローチャートを開始し、111でトルク指令値τ の振幅値Aτに初期値Aτ_initを与えた後、判定部112において、電動機速度検出値ωの絶対値である|ω|が予め設定した電動機の許容速度以下かどうかを判定する。判定がNoの場合には、電動機速度が十分に大きいことを意味しており、代入処理部116に移行し、掃引開始指令SSTに1をセットする。判定部112の判定結果がYesの場合には、電動機速度は許容速度範囲内であり、判定部113において、電動機位置検出値θの絶対値である|θ|が予め設定した電動機の許容移動量以下かどうかを判定する。判定がNoの場合には、電動機移動量が十分に大きいことを意味しており、代入処理部116に移行し、掃引開始指令SSTに1をセットする。判定部113の判定結果がYesの場合には、電動機移動量は許容移動量範囲内であり、判定部114において正弦波同期信号生成部92の出力する正弦波同期信号DTRGの立上がりエッジの有無を判定する。エッジが検出されない場合には、判定部112に移行することで、前述の電動機速度及び電動機移動量が許容範囲内であるかどうかを判定し続ける。判定部114において、DTRGの立上がりエッジが検出された場合には、判定部115に移行し、現在のトルク指令値τ の振幅値Aτを1.4倍した値が、予め設定した許容トルク振幅値以上かどうかを判定する。判定がYesの場合には、トルク指令値τ の振幅値Aτが十分に大きいことを意味しており、代入処理部116に移行し、掃引開始指令SSTに1をセットする。判定部115の判定結果がNoの場合には、現在のトルク指令値τ の振幅値Aτを1.4倍したとしても、許容トルク振幅値を越えないことを意味している。したがって、代入処理部117において、現在のトルク指令値τ の振幅値Aτを1.4倍した後に、判定部112に移行し、トルク指令振幅の増加処理を継続する。代入処理部116において、掃引開始指令SSTに1をセットした後は、判定部118に移行し、掃引正弦波発生器90の出力する掃引終了信号SENDが1かどうかを判定する。SEND≠1の場合には、掃引正弦波発生器90は掃引中であり、再度判定部118に移行することにより、掃引終了を待ち続ける。SEND=1の場合には、掃引正弦波発生器90は掃引を終了しており、トルク指令振幅を段階的に減少させるために、判定部119に移行する。判定部119において正弦波同期信号生成部92の出力する正弦波同期信号DTRGの立上がりエッジの有無を判定する。エッジが検出されない場合には、本判定部119に再度移行することで、立上がりエッジの検出待ちを行う。判定部119においてDTRGの立上がりエッジが検出された場合には、代入処理部120に移行し、現在のトルク指令値τ の振幅値Aτを0.7倍した後に、判定部121に移行し、現在のトルク指令値τ の振幅値Aτが予め設定した最小トルク振幅値以下であるかどうかを判定し、Yesであれば処理終端部122に移行し、本フローチャートを終了する。判定部121において、Noの場合には、現在のトルク指令値τ の振幅値Aτが十分に下がり切っていないことを意味しており、判定部119に移行することにより、トルク指令振幅を段階的に減少させる処理を継続する。
以上、図9のフローチャートによれば、掃引正弦波の振幅を、掃引前に徐々に増加するステップと、掃引中に実質的に一定値に保持するステップと、掃引後に徐々に減少するステップとを備えたトルク指令値τ の振幅値Aτの増減処理を実現できる。これにより、トルク指令振幅の増加に伴う電動機速度振幅の増加を自動的に確認しつつ、トルク指令振幅を制約条件ぎりぎりまで安全に増大することが可能となる。また、掃引終了後は、漸減的にトルク指令振幅を減少させることにより、トルク指令値τ に直流成分が乗ることを抑制し、電動機の予期せぬ動きを防止することができる。
次に、周波数特性測定部8の動作を説明する。周波数特性測定部8においては、フィルタ93は電動機速度検出値ωを入力として、フィルタ後電動機速度ωMfを出力する。また、フィルタ93は1次遅れ型のフィルタであり、sをラプラス演算子、sqrt(2)を2の平方根とするときに、sqrt(2)×ω/(ω+s)で表される伝達特性を有するものである。即ち、掃引正弦波発生器90の出力する正弦波出力信号sin(ωt)の現在角周波数ωを遮断角周波数とし、角周波数ωでのゲインが1のフィルタである。また、速度振幅データ取得部94は、電動機速度ωMf、現在角周波数ω、速度振幅データ取得開始信号DACQ、並びに正弦波同期信号DTRGを入力し、現在角周波数ωに対応させた電動機速度ωMfの振幅値AωM(ω)を取得し出力する。この処理は、後述する図10に示すフローチャートによる。実際には、速度振幅データ取得部94は、計算機内に構成することが望ましい。このため、前述のフィルタ後の電動機速度ωMfの振幅値AωM(ω)は、現在角周波数ωとフィルタ後の電動機速度ωMfの振幅値AωMをそれぞれ、omgs[index]、spdamp[index]なる配列に別々に格納した配列型データとして出力される。このとき、前記indexは、配列要素を順次参照するための変数であり、1から始まる自然数である。また、周波数振幅特性再現部95は、フィルタ後の電動機速度ωMfの振幅値AωM(ω)とトルク指令値τ の振幅値Aτを入力して、周波数振幅特性|G(jω)|を|G(jω)|=AωM(ω)/Aτの演算により出力する。実際には、前述したように、フィルタ後の電動機速度ωMfの振幅値AωM(ω)がomgs[index]、spdamp[index]なる2つの配列として、速度振幅データ取得部94より提供される。このため、周波数振幅特性再現部95内部の演算は、spdamp[index]/Aτをindex=1から最大要素数まで順次実行することになる。次に、上記において後述するとした速度振幅データ取得部94の動作を図10のフローチャートを基に説明する。
図10は、本発明の第2の実施形態における現在角周波数ωに対応するフィルタ後電動機速度ωMfの振幅値AωM(ω)を取得するためのフローチャートである。130でフローチャートを開始し、判定部131において、前記速度振幅データ取得開始信号DACQが1か否かを判定する。DACQ=1の場合には周波数掃引が開始されたことを意味しており、フィルタ後電動機速度ωMfの振幅値AωM(ω)の取得準備を開始するために代入処理部132に移行する。代入処理部132では、前述の配列要素参照用変数indexを1に初期化し、|ωMfpeak_tmpにフィルタ後の電動機速度ωMfの絶対値である|ωMf|を代入する。ここで、|ωMfpeak_tmpは、正弦波同期信号DTRGの直近の立上がりエッジからの|ωMf|の現時点での最大値を格納する変数である。また、フィルタ後の電動機速度ωMfの振幅値AωMを0に初期化する。一方、判定部131において、DACQ=1が成立しない場合には、本判定部131を繰り返し実行することにより、周波数掃引の開始待ちを実現している。代入処理部132の実行完了後には、判定部133に移行し、前記|ωMf|と前記|ωMfpeak_tmpの大小関係が比較される。ここで、|ωMf|>|ωMfpeak_tmpの場合には、代入処理部134で|ωMfpeak_tmpを現在の|ωMf|で更新した後、判定部135に移行する。判定部133において、|ωMf|>|ωMfpeak_tmpが成立しない場合には、|ωMfpeak_tmpは、周波数掃引開始後もしくは、正弦波同期信号DTRGの直近の立上がりエッジ検出後、最大の|ωMf|であり、更新することなく前記判定部135に移行する。判定部135においては、正弦波同期信号DTRGの立上がりエッジを検出し、検出されない場合には、判定部133に移行することにより、|ωMfpeak_tmpを最新の状態に保つための処理を繰り返し実行する。判定部135において、正弦波同期信号DTRGの立上がりエッジが検出された場合には、代入処理部136に移行し、フィルタ後電動機速度ωMfの振幅値AωMを|ωMfpeak_tmpの最終値で更新した後、|ωMfpeak_tmpを現在の|ωMf|で更新する。これにより、フィルタ後電動機速度ωMfの振幅値AωMは図8の波形に示すように、正弦波同期信号DTRGに同期して|ωMf|の最大値で更新されることとなる。次に、代入処理部137において、配列omgs[index]に対して現在角周波数ωを、配列spdamp[index]に対してフィルタ後電動機速度ωMfの振幅値AωMを代入した後に、判定部138においてDACQ≠1を判定する。判定部138において、DACQ≠1が成立しない場合には、周波数掃引中であり、代入処理部140でindexを1加算し次の配列要素を参照した上で、再度判定部133に移行する。反対に、判定部138においてDACQ≠1が成立する場合には、処理終端部139に移行し、本フローチャートを終了する。
以上、図10のフローチャートによれば、掃引正弦波の角周波数ωと連動して、フィルタ93の遮断角周波数が自動設定される。電動機速度検出値ωを、このフィルタ93を通すことにより、ωMfの振幅を、掃引正弦波に同期して取得することが可能となる。この結果、現在角周波数ωに対応した電動機速度検出値ωの振幅を確実に取得することが可能である。
以上の第2の実施形態では、図7を基に、トルク指令信号発生器4の出力を掃引正弦波としてきたが、M系列信号とすることも可能である。M系列信号の生成法に関しては、東京電機大学出版局発行の、足立修一著「MATLABによる制御のためのシステム同定」に詳しく記載されている。この場合には、周波数特性測定部8は、FFT演算処理装置となる。また、FFT演算の実現方法に関しては、CQ出版社発行の、三上直樹著「ディジタル信号処理の基礎」に具体的に記載されている。
以上の本発明の実施形態によれば、総慣性モーメント及び機械系の減衰係数を含む2慣性系機械モデルを、電動機の制御装置内部でシミュレーションを行うことなく、少ない取得データ数と演算量で、高精度に推定することが可能となる。
本発明の第1の実施形態による電動機制御装置の機械系パラメータ推定システムの機能ブロック図。 モータトルクに対するモータ速度の周波数振幅特性|G(jω)|を減衰係数のみをパラメータとして描いたグラフ。 本発明の実施形態において求める2慣性系機械モデルのブロック線図。 本発明の実施形態において求める正規化機械共振特性fresn(ω)図。 本発明の第1の実施形態による適切セット絞込み処理フローチャート。 本発明の第1の実施形態による正規化機械共振特性fresn(ω)の極小・極大点等を抽出する処理フローチャート。 本発明の第2の実施形態による電動機制御装置の機械系パラメータ推定システムの機能ブロック図。 本発明の第2の実施形態における各部信号波形図。 本発明の第2の実施形態においてトルク指令値τ の振幅値Aτを決定する処理フローチャート。 本発明の第2の実施形態において現在角周波数ωに対応するフィルタ後電動機速度ωMfの振幅値AωM(ω)を取得する処理フローチャート。
符号の説明
1…電動機、2…駆動対象負荷、3…連結軸、4…トルク指令信号発生器、5…電流制御器、6…位置検出器、7…速度演算器、8…周波数特性測定部、9…機械共振特性抽出部、10…総慣性モーメント&2慣性系モデル推定部、11…演算装置、20…電動機単体の伝達特性、21…連結軸のばね要素の伝達特性、22…連結軸の粘性摩擦の伝達特性、23…駆動対象負荷の伝達特性、90…掃引正弦波発生器、91…トルク振幅調整器、92…正弦波同期信号生成部、93…フィルタ、94…速度振幅データ取得部、95…周波数振幅特性再現部、96…乗算器、τ …トルク指令値、ω…電動機速度検出値、θ…電動機1の位置検出値、|G(jω)|…周波数振幅特性、|G(jω)|・ω…機械共振特性、Aτ…τ の振幅値、SEND…掃引終了信号、SST…掃引開始指令、sin(ωt)…正弦波出力信号、DTRG…正弦波同期信号、DACQ…速度振幅データ取得開始信号、ω…現在角周波数、ωMf…フィルタ後電動機速度、AωM(ω)…フィルタ後電動機速度ωMfの振幅値。

Claims (20)

  1. 駆動対象機械に連結された電動機に対するトルク指令値を生成するステップと、前記電動機の電流が前記トルク指令値に基く電動機電流指令値に近づくように制御するステップと、前記電動機の回転子位置を検出するステップと、この回転子位置に基いて電動機の速度ωを演算するステップと、前記トルク指令値と前記電動機の速度ωを入力し周波数振幅特性|G(jω)|を測定するステップと、この周波数振幅特性|G(jω)|に基いて前記電動機と前記駆動対象機械の2慣性系機械モデルを推定するステップとを備えた電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法において、前記周波数振幅特性|G(jω)|に対して対応する角周波数ωを乗じた機械共振特性|G(jω)|ωを演算するステップと、前記周波数振幅特性|G(jω)|に代えて前記機械共振特性|G(jω)|ωに基いて前記2慣性系機械モデルを推定するステップとを備えたことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  2. 請求項1において、前記2慣性系機械モデルを推定するステップは、総慣性モーメント値(J+J)を、機械共振特性|G(jω)|・ωの内、機械系の反共振角周波数ωの1/4以下の周波数ωでの機械共振特性|G(jω)|・ωの逆数として算出することを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  3. 請求項1において、前記2慣性系機械モデルを推定するステップは、前記2慣性系機械モデルの物理パラメータを演算するためのパラメータ値hを演算するステップと、反共振角周波数ω及び反共振点における減衰係数ωを含む2慣性系機械モデルのパラメータを演算するステップを含むことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  4. 請求項3において、前記パラメータhは、共振角周波数ω対反共振角周波数ω、又は共振点における減衰係数ω対反共振点における減衰係数ωの関数として定義されることを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  5. 請求項4において、前記2慣性系モデルを推定するステップは、前記機械共振特性|G(jω)|・ωの内、最も低周波側に現れる極小点(ω,|G(jω)|・ω)及び極大点(ω,|G(jω)|・ω)の座標に基づいて、前記2慣性系機械モデルの物理パラメータを演算するためのパラメータ値hを算出するステップを備えたことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  6. 請求項5において、前記共振点は、前記極大点から低周波数側にずれた点にあり、前記反共振点は、前記極小点から高周波数側にずれた点にあるものとして扱うことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  7. 請求項5において、前記機械共振特性|G(jω)|・ω又は、前記機械共振特性|G(jω)|・ωに前記総慣性モーメント値(J+J)を乗じた(J+J)・|G(jω)|・ωを低周波側データから高周波側データに向かって探索し、前記|G(jω)|・ω又は(J+J)・|G(jω)|・ωが予め設定した閾値を下回った段階から予め設定した閾値を上回る段階までの最小値を与えるデータ点を極小点とするステップと、前記予め設定した閾値を上回った段階から前記|G(jω)|・ω又は(J+J)・|G(jω)|・ωが減少に転じ、且つ、既に求めた前記極小点での角周波数をωとするとき、(J+J)・|G(jω)|・ω<(ω/ω)^2の関係を満たす段階までの最大値を与えるデータ点を極大点とするステップを備えたことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  8. 請求項1において、前記トルク指令値が、掃引正弦波であることを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  9. 請求項8において、前記掃引正弦波の振幅を、掃引前に徐々に増加するステップと、掃引中に実質的に一定値に保持するステップと、掃引後に徐々に減少するステップとを備えたことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  10. 請求項1において、前記トルク指令が、M系列信号であることを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  11. 駆動対象機械に連結された電動機に対するトルク指令値を生成するステップと、前記電動機の電流が前記トルク指令値に基く電動機電流指令値に近づくように制御するステップと、前記電動機の回転子位置を検出するステップと、この回転子位置に基いて電動機の速度ωを演算するステップと、前記トルク指令値と前記電動機の速度ωを入力し周波数振幅特性|G(jω)|を測定するステップと、この周波数振幅特性|G(jω)|に基いて前記電動機と前記駆動対象機械の2慣性系機械モデルを推定するステップとを備えた電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法において、前記2慣性系機械モデルを推定するステップは、物理パラメータ演算用のパラメータ値hを演算するステップと、その後に、このパラメータ値hを用いて前記2慣性系機械モデルの他の物理パラメータを演算するステップを備えたことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  12. 請求項11において、前記パラメータ値hを用いて、反共振角周波数ω及び/又は共振角周波数ω、反共振点における減衰係数ω及び/又は共振点における減衰係数ωを含む2慣性系機械モデルの前記他のパラメータを演算するステップを含むことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  13. 請求項11において、前記周波数振幅特性|G(jω)|に対して対応する角周波数ωを乗じた機械共振特性|G(jω)|ωを演算するステップと、この機械共振特性|G(jω)|・ωの内、最も低周波側に現れる極小点(ω,|G(jω)|・ω)及び極大点(ω,|G(jω)|・ω)の座標に基づいて、前記パラメータ値hを算出するステップを備えたことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  14. 請求項13において、前記共振点は、前記極大点から低周波数側にずれた点にあり、前記反共振点は、前記極小点から高周波数側にずれた点にあるものとして扱うことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定方法。
  15. 駆動対象機械に連結された電動機と、この電動機に対するトルク指令値を生成するトルク指令信号発生器と、前記電動機の電流が前記トルク指令値に基く電動機電流指令値に近づくように制御する電流制御器と、前記電動機の回転子位置を検出する位置検出器と、この回転子位置に基いて電動機の速度を演算する速度演算器と、前記トルク指令値と前記電動機の速度ωを入力し周波数振幅特性|G(jω)|の測定を行う周波数特性測定部と、この周波数振幅特性|G(jω)|に基いて前記電動機と前記駆動対象機械の2慣性系機械モデルを推定するモデル推定部とを備えた電動機制御装置の機械系パラメータ推定システムにおいて、前記周波数振幅特性|G(jω)|に対して対応する角周波数ωを乗じた機械共振特性|G(jω)|・ωを演算する機械共振特性演算部と、前記周波数振幅特性|G(jω)|に代えて前記機械共振特性|G(jω)|・ωに基いて前記2慣性系機械モデルを推定する2慣性系機械モデル推定部とを備えたことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定システム。
  16. 請求項15において、前記2慣性系機械モデル推定部は、ωを機械系の反共振角周波数ωの1/4以下の周波数とするとき、総慣性モーメント値(J+J)を、(1)式に基づいて算出する手段を備えたことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定システム。
    Figure 2006333570
  17. 請求項15において、前記2慣性系機械モデル推定部は、前記2慣性系機械モデルの物理パラメータとして、総慣性モーメント値(J+J)、ばね定数K、及び粘性摩擦係数Cを推定する手段を含むことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定システム。
  18. 請求項15において、前記2慣性系機械モデル推定部は、前記機械共振特性|G(jω)|・ωの内、最も低周波側に現れる極小点(ω,|G(jω)|・ω)及び極大点(ω,|G(jω)|・ω)の座標に基づいて、前記2慣性系機械モデルの物理パラメータを演算するためのパラメータ値hを算出する手段と、その後で、このパラメータ値hを用いて、前記2慣性系機械モデルの他の物理パラメータを演算する手段を備えたことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定システム。
  19. 請求項15において、前記2慣性系機械モデル推定部は、前記機械共振特性|G(jω)|・ωの内、最も低周波側に現れる極小点(ω,|G(jω)|・ω)及び極大点(ω,|G(jω)|・ω)の座標に基づいて、2慣性系機械モデルの物理パラメータを演算するための(2)式で定義されるパラメータ値hを演算する手段と、反共振角周波数ωを(3)式に基づいて演算する手段及び/又は共振角周波数ωを(5)式に基づいて演算する手段と、反共振点における減衰係数ωを(4)式に基づいて演算する手段及び/又は共振点における減衰係数ωを(6)式に基づいて演算する手段とを備えたことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定システム。
    Figure 2006333570
    Figure 2006333570
    Figure 2006333570
    Figure 2006333570
    Figure 2006333570
  20. 請求項15において、前記2慣性系機械モデル推定部の一部又は全部を含む演算手段を、電動機制御装置とは別体の演算装置で形成し、前記電動機制御装置と前記演算装置を通信線で接続したことを特徴とする電動機制御装置の機械系パラメータ推定システム。
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