JP2006331500A - 記録装置、記録方法、ディスク製造方法、光ディスク記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板上に形成されたピット及びランドの組み合わせによってデータが記録される光ディスク記録媒体について、記録データの書換を可能とする。
【解決手段】 光ディスク記録媒体に対し所定のレーザパワーによりレーザ光を照射して上記基板を隆起状に変形させる。基板が隆起状に変形されることで、基板に積層された反射膜としても隆起状に変形し、その隆起状の変形の態様によりピット部分についてはランド部分と同等の再生信号レベルが得られるようにすることができる。また、ランドについてはピット部分と同等の再生信号レベルが得られるようにすることができる。このとき、上記隆起状の変形態様は照射するレーザ光のパワーによって制御可能となるので、これらピットのランド化、ランドのピット化はレーザパワーの設定により行うことができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、ピット及びランドの組み合わせによってデータが記録される光ディスク記録媒体について記録を行う記録装置とその記録方法に関する。また、このようにピット及びランドの組み合わせによってデータが記録される光ディスク記録媒体とその製造方法に関する。
光ディスクとして、特に再生専用のROMディスクは、1つのスタンパからプラスチックの射出成形によって短時間で大量のレプリカ基板を安価に製造可能であることからパッケージメディアとして世界中で利用されている。例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等は、音楽や映像等の情報を記録するROMディスクとして広く一般に普及している。
なお、関連する従来技術については以下の特許文献を挙げることができる。
特許第3454410号公報
このように短時間で大量のレプリカ基板を安価に製造可能であるROMディスクであるが、その信号の記録形態から、記録データの書き換えができないものとされてきた。しかしながら仮に、ROMディスクの記録データの書き換えが可能となれば、上記の利点はそのままに例えばライタブルディスクのような記録データの書き換えが可能な光ディスク記録媒体を提供することができ、非常に好ましいものとなる。
このような課題に基づき、本発明では記録装置として以下のように構成することとした。
つまり、基板と、上記基板に対して少なくとも反射膜とカバー層を積層して形成され、上記基板上に形成されたピット及びランドの組み合わせによってデータが記録される光ディスク記録媒体についての記録装置であって、先ず、上記光ディスク記録媒体に対して所定のレーザパワーによりレーザ光を照射することによって、上記レーザ光の照射部分での上記基板の形状を隆起状に変形させるレーザ照射手段を備える。
そして、上記光ディスク記録媒体に形成された所定の上記ピット又はランドを対象として上記所定のレーザパワーによるレーザ光が照射されるように上記レーザ照射手段を制御する記録制御手段を備えるようにしたものである。
上記のようにしてレーザ光の照射部分で基板が隆起状に変形されることで、基板に積層された反射膜としても隆起状に変形する。そして、このような基板隆起に伴う反射膜の隆起状の変形の態様により、ピット部分については、少なくともプラスの再生信号レベルを得るようにすることができる。つまりランド部分と同等の再生信号レベルが得られるようにする(以下ランド化するとも言う)ことができる。また、ランドについては少なくともマイナスの再生信号レベルを得るようにする、つまりはピット部分と同等の再生信号レベルが得られるようにする(ピット化するとも言う)ことができる。
このとき、上記隆起状の変形態様は照射するレーザ光のパワーによって制御可能となるので、これらピットのランド化、ランドのピット化はレーザパワーの設定により行うことができる。
このようにして本発明によれば、ピットをランド化、ランドをピット化できることで、光ディスク記録媒体に記録されたデータの書き換えを行うことができる。
このとき、本発明によればピットをランド化すること、及びランドをピット化することの双方が可能となるので、例えばどちらか一方により記録データの書き換えを行うとした場合よりも書き換えの自由度を増すことができる。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明していく。なお、説明は以下の順序で行う。

<1.光ディスク記録媒体>
<2.記録装置>
<3.記録原理>
<4.適用例>
<1.光ディスク記録媒体>

図1は、実施の形態の記録装置が記録対象とする光ディスク記録媒体(主データ記録ディスクD16)の断面構造図を示している。
実施の形態の主データ記録ディスクD16は、再生専用のROMディスクであり、具体的にはブルーレイディスク(Blu-Ray Disc)と称されるディスクに準拠したディスク構造及びフォーマットが採用されたものとなる。
このディスクD16は、図示するようにして基板101と、この基板101に対して積層された反射膜102、及びこの反射膜102に対しUV硬化樹脂(赤外線硬化樹脂)104により接着されたカバー層103を備えている。基板101における上記反射膜102と接する面に対しては凹凸の断面形状が与えられている。凹状の断面部はピットであり、凸状の断面部はランドである。ディスクD16では、これらピットとランドの組み合わせ、具体的にはピットとランドのそれぞれの長さによりデータが記録される。
反射膜102は、基板101上に積層されることで上記のようなピットとランドの形状に応じた凹凸の断面形状が与えられる。また、反射膜102は、例えば金属膜とされ、図示するようにして対物レンズによって集光されるレーザ光が上記カバー層103・UV硬化樹脂104を介して照射された際に、上記凹凸に応じた反射光が得られるようなっている。後述する記録装置50では、照射したレーザ光のこの反射膜102からの反射光に基づき、ピットとランドの組み合わせにより記録されるデータを読み出すことができる。
図2は、上記主データ記録ディスクD16を製造し、さらにこのディスクD16に記録されたデータが書き換えられた実施の形態としての光ディスク記録媒体(ディスク100)の製造工程について説明するための図である。
先ず、ディスク100(主データ記録ディスクD16)を製造するにあたっては、先ず図中のフォーマット化工程S11を実行するようにされる。このフォーマット化工程S11は、例えばコンピュータ等を用いて行うことになる。
このフォーマット化工程S11では、主データ記録ディスクD16(ディスク100)に対して記録されるべきコンテンツデータ(ユーザデータ)について、所定の規格に応じたフォーマットデータ列が得られるように変換動作を行う。すなわち、実施の形態の場合は、後の図3に示すようなブルーレイディスクの規格に応じたデータ列が得られるように変換動作を行う。また、実際には、ユーザデータに対する誤り検出符号及び誤り訂正符号の付加、インターリーブ処理等も行うようにされる。
可変長変調工程S12では、フォーマット化工程S11により生成されたデータ列に対して可変長変調処理を施す。実施の形態の場合では、RLL(1,7)PP(Parity preserve/prohibit、RLL:Run Length Limited)変調処理及びNRZI(Non Return to Zero Inverse)変調処理を施すことになる。この可変長変調工程S12により得られたデータ列の”0””1”パターンが、実際に主データ記録ディスクD16(ディスク100)に対してピットとランドの組み合わせにより記録されるデータパターン(主データとも言う)となる。
続いて、原盤生成工程S13を行う。原盤生成工程S13は、マスタリング装置を用いて行う。
原盤生成工程S13では、先ずガラス原盤に対してフォトレジストを塗布する。そして、このようにフォトレジストが塗布されたガラス原盤を回転駆動した状態で上記可変長変調工程S12にて生成した主データに応じたレーザ光を照射することで、記録トラックに沿った凹凸のパターンを形成する。つまり、ピットとランドを形成していく。
次いで、ピットとランドが形成されたレジストを現像処理することでガラス原盤上に定着させ、さらに原盤表面に対して電解メッキを施すことで、図示する金属原盤D14を生成する。
このように生成した金属原盤D14を用いて、ディスク形成工程S15を行う。
ディスク形成工程S15では、先ず上記金属原盤D14をもとにスタンパを作成する。そして、このスタンパを成形金型内に配置して、射出成形機を用いてポリカーボネートやアクリル等の透明樹脂により基板101を形成する。この基板101には、先の変調工程S12にて生成された主データに応じたピットとランドのパターンが記録トラックに沿って形成されることになる。
そして、この基板101に対して、先ずは反射膜102を蒸着等により積層し、さらにこの反射膜102上にカバー層103をUV硬化樹脂104により接着する。これによって先ずはピットとランドの組合せによるデータ(主データ)のみが記録された主データ記録ディスクD16が形成されることになる。
続いて、データ書換工程S17を実行する。
つまり、上記のようにして生成された主データ記録ディスクD16に対し、後の図4にて説明する記録装置50によりレーザ光の照射を行うことで、記録された主データの書き換えを行って実施の形態としてのディスク100を生成する工程である。
なお、実施の形態の記録装置50を用いたこのような記録データの書き換えについては後述する。
次の図3には、上記製造工程により製造されるディスク100(主データ記録ディスクD16)に記録される情報信号のデータ構造を示す。
先ず、図示するようにしてRUBと称される1つの記録単位が定義される。1つのRUBは、16個のセクターと2つのリンキングフレームから成るようにされる。リンキングフレームは、各RUB間の緩衝領域として設けられている。
それぞれのセクターは、図示するようにして31個のフレームから成る。さらに1つのフレームは1932チャンネルビットのデータから成る。この場合、フレームは1つのアドレス単位を形成する。
実施の形態で例示しているブルーレイディスクにおいて、ディスク上に対して記録される情報信号はRLL(1,7)PP変調ルールに従ったものとなるで、符号”0”と”1”との連続数(つまりピット長とランド長)は何れも2T(チャンネルビット)から8Tの長さに制約されている。
各フレームの先頭に位置するsyncでは、この変調ルールに従わない9Tによる連続符号が挿入されて再生時のフレーム同期信号の検出に用いられる。
<2.記録装置>

図4は、図2に示したデータ書換工程S17において、主データ記録ディスクD16に対しレーザ光の照射を行いディスク100を生成する、実施の形態としての記録装置50の内部構成を示している。
先ず、ディスクD16は、図示されないターンテーブルに載置された状態でスピンドルモータ51によって所定の回転駆動方式に従って回転駆動される。このように回転駆動されるディスクD16に対し、図示する光ピックアップOPが記録信号(記録データ)の読み出しを行う。
この光ピックアップOPには、図示するようにしてレーザ光源となるレーザダイオードLD、レーザ光をディスクD16の記録面に集光・照射するための対物レンズ52a、ディスクD16からの上記レーザ光照射に基づく反射光を検出するフォトディテクタPD等が備えられている。
さらに、上記対物レンズ52aをフォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能に保持する2軸機構52が設けられている。この2軸機構52は後述する2軸駆動回路56からのフォーカスドライブ信号FD、トラッキングドライブ信号TDに基づいて対物レンズ52aを上記フォーカス方向及びトラッキング方向に駆動する。
確認のために述べておくと、上記フォーカス方向とはディスクD16に接離する方向である。
上記光ピックアップOP内のフォトディテクタPDによって検出された反射光情報は、IV変換回路53にて電気信号に変換された後、マトリクス回路54に供給される。マトリクス回路54は、IV変換回路53からの反射光情報に基づいて再生信号RF、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEを生成する。
サーボ回路55は、マトリクス回路54からのトラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEに対し、それぞれ位相補償等のためのフィルタリングやループゲイン処理等の所定演算を行ってトラッキングサーボ信号TS、フォーカスサーボ信号FSを生成する。そして、これらトラッキングサーボ信号TS及びフォーカスサーボ信号FSを2軸駆動回路56に供給する。
2軸駆動回路56は、トラッキングサーボ信号TS、フォーカスサーボ信号FSに基づいてトラッキングドライブ信号TD及びフォーカスドライブ信号FDを生成し、これを2軸機構52のトラッキングコイル・フォーカスコイルに供給する。
この図に示すフォトディテクタPD、IV変換回路53、マトリクス回路54、及び上記したサーボ回路55、2軸駆動回路56、2軸機構52によっては、トラッキングサーボループ、及びフォーカスサーボループが形成される。これらトラッキングサーボループ、及びフォーカスサーボループが形成されることで、ディスクD16に照射されるレーザ光のビームスポットがディスクD16に形成されるピット列(記録トラック)をトレースし且つ適正なフォーカス状態で維持されるように制御が行われるようになっている。
また、上記マトリクス回路54にて生成された再生信号RFは2値化回路57に供給され、ここでPRML(Pertial Response Maximum Likelihood)復号処理が行われて”0””1”の2値化データが得られる。この2値化データは同期検出回路58、及びPLL(Phase Locked Loop)回路59に対して供給される。
PLL回路59は、供給される2値化データに同期したクロックCLKを生成し、これを必要な各部の動作クロックとして供給する。特に、このクロックCLKは上記2値化回路57、及び次に説明する同期検出回路58、アドレス検出回路60、及び記録パルス発生回路61の動作クロックとしても供給される。
同期検出回路58は、供給される2値化データから先の図3に示したフレームごとに挿入されるsyncパターンを検出する。具体的には、この場合のsyncパターンとされる9T区間を検出してフレーム同期検出を行う。
フレーム同期信号はアドレス検出回路60を始めとした必要な各部に対して供給される。
アドレス検出回路60は、上記フレーム同期信号と供給される2値化データとに基づき、アドレス情報ADRの検出を行う。検出されたアドレス情報ADRはコントローラ65に供給される。また、このアドレス情報ADRは、記録パルス発生回路61における記録パルス生成回路63に対しても供給される。
記録パルス発生回路61は、図示するようにして記録パルス生成回路63、RAM(Randam Access Memory)62を備えている。
この記録パルス発生回路61には、ディスクD16上に記録された主データの書き換え位置を指示するための、書換指示データが入力される。また、これと共に上記アドレス検出回路60から供給されるアドレス情報ADRとPLL回路59から供給されるクロックCLKとが供給される。
例えば上記書換指示データとしては、書き換え位置のみが”1”で他がすべて”0”によるデータ列により書き換え位置を示す情報が入力され、記録パルス生成回路63はそのデータ列をRAM62に保持する。そして、実際にディスクD16について再生動作が実行される下で、このデータ列をアドレス情報ADR及びクロックCLKのタイミングに基づいて、図示する記録パルス信号Wrpとしてレーザ制御部64に対して出力する。例えばこのような動作により、指示された適正な位置で記録データの書き換えを行うための記録パルス信号Wrpを生成するようにされている。
レーザ制御部64は、上記記録パルス発生回路61から出力される記録パルス信号Wrpに基づき、光ピックアップOP内のレーザダイオードLDのレーザパワーを制御する。具体的にこの場合のレーザ制御部64は、記録パルス信号WrpがLレベルのときは再生パワーによるレーザ出力が得られるように制御する。また、記録パルス信号WrpがHレベルのときは記録パワーとなるように制御を行う。
コントローラ65は、例えばマイクロコンピュータにより構成され、当該記録装置50の全体制御を行う。
例えば、サーボ回路55に対して目標アドレスを指示することで、シーク動作制御を行う。すなわち、目標アドレスを指示することで、サーボ回路55によってこの目標アドレスをターゲットとした光ピックアップOPのアクセス動作を実行させる。
また、サーボ回路55に対してトラックジャンプ指令を行うことで、サーボ回路55によりトラッキングサーボループをオフとさせ、トラックジャンプ動作を実行させることもできる。
<3.記録原理>

本実施の形態では、これまでで説明した主データ記録ディスクD16と記録装置50により、ディスクD16上にピットとランドの組み合わせにより記録されたデータの書き換えを行うものである。以下、その原理について説明する。
図5〜図9は、実際に主データ記録ディスクD16に対し記録装置50により記録パワーによるレーザ光の照射を行って記録を行った結果を示している。
先ず図5は、レーザ光照射により記録が行われた部分(記録部分)での、レーザパワーPw(mW)に対する再生信号レベルの変化特性を示している。
なお、この図では記録部分での再生信号レベルの変化を、記録部分での再生信号レベル(Level_wrt)からの未記録部分での再生信号レベル(Level_non)の差分値によって表している。また、この図においては、ピットを対象として記録を行った場合の再生信号レベルの変化特性を黒丸と破線の組により示し、ランドを対象として記録を行った場合の変化特性を黒三角と実線の組により示している。
なお、参考として、以下に図5に示す実験結果が得られたときの設定条件を示しておく。
基板101・・・ポリカーボネート、
反射膜102・・・アルミニウム(Al)70:鉄(Fe)15:銅(Cu)15、
カバー層103と反射膜102との接着材料・・・UV硬化樹脂104、
レーザ照射時間(記録パルス幅)=30ns、線速度=4.917m/s、
レーザ波長λ=405nm、開口数NA=0.85
先ず、実線により示すランド側を対象とした記録では、最も低いレーザパワーPw-l1からレーザパワーPwを上昇させていくと、或るレーザパワーPw(図の例ではPw=17mW付近)までは記録部分と未記録部分との再生信号レベルの差はほぼ生じず、さらにレーザパワーPwを上昇させていくと記録部分と未記録部分の再生信号レベルの差はマイナスの値となる。すなわち、或るレーザパワーPw以上で記録部分での再生信号レベルが低下する特性となる。
このとき、上記のようにして再生信号レベルの低下が開始するレーザパワーPwよりも高いレーザパワーPw-l2付近では、再生信号レベルがピットでの再生信号レベルの半分程度以下まで低下し、記録が開始される。つまり、再生信号レベルがマイナスの値となってランドのピット化が実現される。
但し、このレーザパワーPw-l2付近では、記録箇所によって再生信号レベルが変動し記録(この場合はランドのピット化)が不安定となる結果が得られている。ランド記録の場合、上記レーザパワーPw-l2よりもさらに高いレーザパワーPwとすることで再生信号レベルはさらに低下させることができ、図示するレーザパワーPw-l3では再生信号レベルをピットレベルよりも低いレベルで安定させることができる。従って確実なランドのピット化を実現するためには、レーザパワーPwは少なくともPw-l2以上とし、好ましくはPw-l3付近とすればよいものである。
一方、ピット記録の場合、レーザパワーPw-p1からレーザパワーを上昇させていくと再生信号レベルが安定に上昇し、図示するレーザパワーPw-p2において再生信号レベルはミラーレベル(ランドでの再生信号レベル)の半分程度以上まで上昇する。つまり、再生信号レベルがプラスに転じてピットのランド化が実現される。
そして、このレーザパワーPw-p2からの上昇に対しては、再生信号レベルは低下傾向に転じ、図中レーザパワーPw-p3以上のところで元のピットレベルよりも低い再生信号レベルで安定となる。
このようにピット記録ではレーザパワーPw-p2付近で安定にピットをランド化でき、またレーザパワーPw-p3以上では通常の(未記録の)ピットレベルよりも低い再生信号レベルで安定に記録できることがわかる。
図6、図7は、このようなレーザ光照射により記録が行われたディスク100について、カバー層103及び反射膜102を剥離して基板101をAFM(原子間力顕微鏡)により観察した結果の模式図を示している。各図の(a)図では基板101の平面の観察結果を示し、(b)図ではそれぞれ実線x、実線yにより示す切断面での基板101の断面形状を観察した結果を示している。また、それぞれの(b)図に示される破線A〜E、破線F〜Iは、それぞれの(a)図に示される点A〜E、点F〜Iの位置を示すものである。
これらの観察結果より、図6に示すランド記録、図7に示すピット記録のいずれの場合も、記録部分Mでは基板101の表面(反射膜102が成膜される側)が隆起状に変形していることがわかる。
これは、比較的高いパワーによるレーザ光照射により反射膜102が高温に熱せられた影響で、反射膜102と接する基板101の樹脂が球形に膨張した結果であると考えられる。
図8、図9は、先の図5に示したレーザパワーPwの変化に応じた基板101の隆起状の変形の様子と、それに伴い得られる再生信号波形を模式的に示した図である。各図における(a)図では基板101の変形形状を断面図により示し、(b)図では再生信号波形を示してる。
図8に示されるランド記録の場合、図5にも示したレーザパワーPw-l1→Pw-l2→Pw-l3の上昇に応じては、基板101の単調な持ち上がりによる凸形状の高さ上昇に伴って反射光量が減少傾向となっていく。このような原理により、ランド記録の場合はレーザパワーPw-l1→Pw-l2→Pw-l3の上昇に応じて次第に再生信号レベルが低下していく傾向となる。
また、図9のピット記録の場合としても、レーザパワーPw-p1→Pw-p2→Pw-p3のレーザパワーPwの上昇に伴っては、同様に基板101の持ち上がり(隆起)の度合いが大きくなっていく。この場合、レーザパワーPw-p2までの隆起では、ピット底面の高さがランド高さに近づき、且つピット壁の高さが相対的に低い状態となっているので、反射光量はランドレベルに向けて上昇していく傾向となる。
そして、レーザパワーPw-p2からの上昇に対しては、隆起の度合いが大きくなることでピット底面はランド高さよりも上昇していくのであるが、この場合はレーザパワーPwの上昇に伴い、ピット壁高さも高くなっていくので、結果的に凸状のピットとして反射光量が減少していってしまう。
このようにしてピット記録の場合は、レーザパワーPw-p1→Pw-p2までの上昇に応じては再生信号レベルが上昇する傾向となり、Pw-p2→Pw-p3の上昇によっては逆に再生信号レベルが低下していく傾向となる。
このようにして本実施の形態の記録装置50では、レーザダイオードLDによる記録パワーの設定によって、主データ記録ディスクD16上のピットをランド化する、或いはランドをピット化する、さらにはピット部分の再生信号レベルをより低下させることができる。
そして、このとき、ピットをランド化するにあたっては、上記記録パワーとしてレーザパワーPw-p2を設定すればよい。また、ランドをピット化するにあたってはレーザパワーPw-l3を設定すればよい。
つまり、図4に示した記録装置50としては、ピットに対する記録を行うときは、レーザダイオードLDによる記録パワーをレーザパワーPw-p2に設定する。また、ランドに対する記録を行うときには記録パワーをレーザパワーPw-l3に設定する。これによって、主データ記録ディスクD16に記録されたピットをランド化でき、またランドをピット化することができる。
なお、このとき、ピットの書き換えとランドの書き換えを1度に行おうとすると記録パワーの切り換えを頻繁に行う必要がでてくる。そこでピットのみを対象とした記録と、ランドのみを対象とした記録を2度に分けて実行することで、記録パワーの制御はそれぞれの記録動作の直前のみに変えればよいものとできる。具体的な動作としては、例えば記録パルス発生回路61により、入力された書換指示データに基づきランドの書き換え位置のみを特定し、その位置でのみHとなる記録パルス信号Wrpをレーザ制御部64に出力して、先ずはランドのみを対象とした書き換え動作を実行する。次いで、ピットの書き換え位置のみでHとなる記録パルス信号Wrpに基づきピットのみを対象とした書き換え動作を実行する。そしてこのとき、これらランドのみを対象とした記録動作とピットのみを対象とした記録動作のそれぞれの実行前に、レーザダイオードLDの記録パワーが上記したレーザパワーPw-l3、レーザパワーPw-p2にそれぞれ設定されるように制御を行う。
このような動作により、ピットのランド化、ランドのピット化の双方を駆使した記録データの書換を行うことができる。
このようにして本実施の形態によれば、主データ記録ディスクD16に形成されたピットをランド化、ランドをピット化することができ、これによってディスクD16の記録データ(主データ)の書き換えを行うことができる。このとき、上記のようにピットのランド化とランドのピット化の双方を実現できるので、どちらか一方により書き換えを行うとした場合よりも書き換えの自由度を増すことができる。
ここで、本実施の形態では、ユーザデータ(コンテンツデータ)が可変長変調処理された信号がピット及びランドの組み合わせで記録される場合を例示したが、例えば、コンテンツデータが無変調で記録されていると仮定すれば、上記のように記録データの書き換えが可能となることで、コンテンツデータの内容の書き換えが可能となる。
或いは、本実施の形態のようにコンテンツデータが可変長変調処理されたデータがピット及びランドの組み合わせで記録される場合としても、書き換え後のデータがその変調ルールに従ったものとなる範囲内においては、同じようにコンテンツデータのデータ内容の書き換えを行うことができる。
なお、ここでは記録データの書き換えをピットのランド化とランドのピット化の双方を駆使して行うものとしているが、勿論いずれか一方のみを駆使して記録データの書き換えを行うことも可能である。
ここで、本実施の形態において、先の図5に示した実験結果は、
基板101・・・ポリカーボネート、
反射膜102・・・アルミニウム(Al)70:鉄(Fe)15:銅(Cu)15、
カバー層103と反射膜102との接着材料・・・UV硬化樹脂104、
レーザ照射時間(記録パルス幅)=30ns、線速度=4.917m/s、
レーザ波長λ=405nm、開口数NA=0.85
を条件とした場合のものであるが、ピットのランド化、ランドのピット化を実現するための基板101の隆起状の変形態様自体は、記録装置50により照射するレーザ光のパワー設定で制御可能なものである。
つまり、本実施の形態としては、図5に示したような再生信号レベルの変化特性が得られる各種条件(上記のような基板101、反射膜102、カバー層103、及び接着材料の材質・組成や線速度、波長λなど)の設定の下であれば、レーザパワーPwとして、ピット記録の場合は再生信号レベルがプラスとなるレーザパワーPw(Pw-p2)、ランド記録の場合は再生信号レベルがマイナスとなるレーザパワーPw(Pw-l2以上)でそれぞれ記録が行われることで、ピットをランド化、ランドをピット化することができるものである。
また、さらにピット記録については、再生信号レベルをより低下させるレーザパワーPw(レーザパワーWp-p3)の設定により記録が行われることで、より再生信号レベルが低下するピットとすることができる。
<4.適用例>

続いては、これまでで説明してきた本実施の形態としての記録方法の適用例について説明する。
この適用例としては、本実施の形態の記録方法を用いて、主データ記録ディスクD16の個々に対しそれぞれ固有の値によるID情報を付すようにしたものである。
図10は、この適用例において用いられる主データ記録ディスクD16に記録されるデータのデータ構造として、特に図3に示したフレーム内の構造を示した図である。
先ず、この図10に示されるフレームの構造は、RLL(1,7)PP変調前のデータを示している。すなわち、この図10に示されるデータ(syncは除く)に対してRLL(1,7)PP変調を施すことで、先の図3に示した1932チャンネルビットによるフレームとなる。
syncは、変調前のデータとしては20bitとなる。そしてこの場合、syncに続けては25bitのデータ領域が設けられる。さらにこれに続けては、1bitのDCコントロールビット→45bitのデータ領域→1bitのDCコントロールビットのパターンが繰り返される。
そして、本実施の形態では、sync後の25bitのデータ領域うち、先頭の3Byte(24bit)の領域を、ID情報を形成するビットの値を書き込むためのID bit書込領域として割り当てるものとしている。
このID bit書込領域の各Byte(先頭からByte1、Byte2、Byte3とする)の値としては、図示するようにすべて46hとしている。これによって、各ByteのデータがRLL(1,7)PP変調及びNRZI変調されて実際にディスクD16にピット・ランドとして記録されるときに、図示するようにして5Tのランドと5Tのピットが隣接する区間が得られるようにしている。
つまり具体的に、46h(01000110)をRLL(1,7)PP変調した値は、図中のMudulation bitsとして示すように「010000100001」となり、そのNRZI変調後の記録波形には、図示するNRZI bit stream1、NRZI bit stream2に示されるように5Tピット→5Tランドの組、又は5Tランド→5Tピットの組が得られ、これによって5Tのランドと5Tのピットが隣接する区間が得られる。
なお、同じMudulation bitsに対してそれぞれ極性の異なるNRZI bit stream1、NRZI bit stream2を想定する必要があるのは、直前のフレームの最終ビットの値によってはByte開始時点でのNRZIの極性が異なる場合があるからである。
本実施の形態の適用例では、このようにID bit書込領域内の各Byte1〜3にて所定長のランドとピットとが隣接する区間が得られるようにした上で、これらランドとピットとの境界部分をシフトさせる/させないかによりID情報の値の記録を行う。
つまり、図中のエッジシフト対象部分sftがシフトされていれば”1”、シフトされていなけば”0”といった形態でID情報の値を記録するものである。
なお、確認のために述べておくと、この適用例の場合は、先の図2に示したフォーマット化工程S11として、図10に示したフレーム内の構造が得られるようにしてフォーマット化が行われることになる。
図11に、このような本実施の形態の適用例としての記録動作の具体例を示す。
なお、この図11ではエッジシフト対象部分sftとしてランド側のエッジ部分をピット化することでエッジシフトを行う場合を例示する。さらに、エッジシフトとしては1T分のシフトを行うものとする。
先ず、この図においても、先の図10と同様のID bit書込領域内に格納されるデータ値(Data bits)とそれに基づくModulation bitsと、このModulation bitsに基づき得られる記録波形として想定され得る、それぞれ極性の異なるNRZI bit stream1とNRZI bit stream2の記録波形との関係が示されている。
この場合としては、上記もしているようにエッジシフトをランドのエッジ部分をピット化することで行うので、NRZI bit stream1、NRZI bit stream2の何れの場合も、エッジシフトを行うとしたときはランド側のエッジ部分を対象として記録パワーによるレーザ光照射を行って記録を行うことになる。
但し、ここで考慮すべきは、NRZI bit stream1の極性となる場合と、NRZI bit stream2の極性となる場合とで、レーザ光を照射するタイミングが異なるものとなることである。
すなわち、図示するようにNRZI bit stream1の極性となる場合、Byte1では先頭から7クロック目、Byte2では先頭から6クロック目、Byte3では先頭から7クロック目がそれぞれ適正なレーザ照射位置となるのに対し、NRZI bit stream2の極性となる場合には、適正なレーザ照射位置は、Byte1では先頭から6クロック目、Byte2では先頭から7クロック目、Byte3では先頭から6クロック目となっている。
このことを考慮すると、適正なエッジシフトが得られるようにするためには、記録対象のフレームでのNRZIの極性の情報を把握しておく必要がある。
例えばこの場合、ID情報の値として、Byte1には”0”、Byte2、Byte3にはそれぞれ”1”を記録するものとされたとする。
この場合、先ずはByteごとに割り振られたID情報の値に基づき、そのByteにおいてエッジシフトを行うか否かを判断する。つまり、この場合はByte1〜Byte3に割り振られた上記”0””1””1”より、Byte2、Byte3でエッジシフトを行えばよいことがわかる。
そして、このとき、記録対象としているフレームでのNRZI bit streamの極性によっては、適正なエッジシフト位置が異なるので、当該フレームでの極性に応じた位置でレーザ光の照射を行う。つまり、NRZI bit stream1の極性では、図示するようにByte2の先頭から6チャンネルビット目の位置と、Byte3の先頭から7チャンネルビット目の位置とでレーザ光の照射を行うことで、これらByte2とByte3とで適正にエッジシフト対象部分sftとしてのランドのエッジ部分をシフトさせることができる。
また、NRZI bit stream2の極性では、Byte2の先頭から7チャンネルビット目の位置と、Byte3の先頭から6チャンネルビット目の位置とでレーザ光の照射を行うことで、これらByte2とByte3とで適正にエッジシフト対象部分sftとしてのランドのエッジ部分をシフトさせることができる。
このような動作により、この場合はByte2、Byte3のみに”1”が記録されたことになる。すなわちこの結果、当該ID bit書込領域に対しては上記した”0””1””1”が記録されたことになる。
この図11では1つのフレーム内のID bit書込領域のみを抽出して示しているが、ID書込領域としては他のフレームに対しても同様に設けられるものである。従ってこのような記録動作を複数のフレームにわたって実行することで、ID情報を形成する全ての値を記録することができる。
ここで、記録された値の判定、すなわちID情報の再生は以下のようにして行うことができる。
先ず、再生装置側では、フレームごとにID bit書込領域に記録されたデータ(主データ)の再生を行う。
ここで、本実施の形態の適用例では、先の図10に示したように、ID bit書込領域の位置と、その中に格納されるべきデータの値がフォーマットにより規定されている。このことから再生装置側では、ディスク100上のID bit書込領域の位置を認識できる。また、同様にID bit書込領域における各Byte内に格納されているデータの値も予め把握しておくことができる。
再生装置側では、ID bit書込領域のデータ再生を行い、各Byteごとに再生データとそのByteに格納されるべきデータの値(この場合は46h)とを比較する。
そのByteでの再生データが46hと一致すればエッジシフトが行われていない、つまり”0”が記録されていると判定できる。逆に46hと一致しなければエッジシフトが行われた、すなわち”1”が記録されていると判定できる。
このようにしてID情報の再生を行うことができる。
なお、これまでの説明のようにして各フレームごとにID情報の値を3つを記録できるということは、この場合のID情報としてはフレームの総数×3個分のビット数を記録できることになる。しかしながら、このことは必ずしも全てのフレームを対象としてID情報の記録を行うべきとするものではなく、例えばID情報として記録すべきビットの数がフレームの総数×3以下となる場合には、ID情報を形成するすべてのビットを記録するに足るフレーム数分記録を行う等、ID情報の記録は一部のフレームを対象としてのみ行うこともできる。
なお、参考として、次の図12にはエッジシフトが行われた場合のディスク100上の様子とエッジシフト後の記録波形、及びそれに伴い得られるModulation bitsとData bitsの値を示しておく。
先ず、この図においてType1と示す記録波形は、先の図10・図11を参照してわかるように、NRZI bit stream1の極性の場合のByte1、Byte3の記録波形、及びNRZI bit stream2の極性の場合でのByte2での記録波形に該当する。
また、Type2と示す記録波形は、NRZI bit stream1の極性の場合のByte2、及びNRZI bit stream2の極性の場合でのByte1、Byte3での記録波形に該当する。
つまり、このことから、この場合の各Byteでの記録波形としてはこの2タイプしか存在しないことがわかる。
そして、記録波形が上記Type1であった場合、そのエッジシフト後のModulation bitsの値としては、図示するように「010000010001」となる。また、記録波形が上記Type2であった場合には、「010001000001」となる。
これらの値は、共にRLL(1,7)pp変調ルールに従った値であることがわかる。
本実施の形態では、ID bit書込領域内の各Byteに格納すべき値として、このようにシフト後に得られる値が変調ルールに従ったものとなるという条件も満たすようにその値を設定している。
これによって変調ルールに従ってないデータとされることで再生装置側にて適正に再生が行われなくなってしまうといった事態を防止することができる。
ちなみに、この場合のエッジシフト後に得られるModulation bitsを再生した値(RLL(1,7)pp復調した値)は、図中Data bitsに示されるようにType1の場合は「00110110」、Type2の場合は「01101110」となる。
ここで、これまでの説明によると、本実施の形態では、ID bit書込領域のByte内に格納するデータ値として46hを設定し、これによって各Byteのエッジシフト対象部分sftが5Tのランドとピットとのエッジ部分となるようにされ、且つエッジシフト後に得られるModulation bitsとして変調ルールに従った値が得られるようにしている。
本実施の形態において、このようにエッジシフト対象部分sftが5Tという比較的長めのランドとピットとのエッジ部分となるようにしているのは、このようにエッジシフト対象部分sftに係るランド長及びピット長が長いことで、レーザ照射による変形範囲が大きくなってしまった場合等に対象外のエッジに影響を与えてしまう可能性をそれだけ低くすることができるからである。つまり、これによってID情報の記録エラーの発生率を低下させることができるというものである。
この場合、エッジシフト対象部分sftに係るランド長とピット長とが長ければ、その分記録エラーの発生を効果的に防止できる。つまり、この場合のランド長及びピット長は5Tに限定されるものではなく、それ以上の長さが設定されることで記録エラーの発生をより確実に防止することができる。
本実施の形態において、Byteに格納するデータとしての46hは、このような記録エラー防止の観点でエッジシフト対象部分sftが所定長以上のランドとピットとのエッジ部分となるようにするという条件と、エッジシフト後のModulation bitが変調ルールに従ったものとなるようにするという条件の双方を満たす値の一例を示したものに過ぎず、これらの条件を満たす範囲内であれば任意の値に設定できる。
なお、上記のようにエッジシフト対象部分sftに係るピット・ランド長により記録エラーの防止策を講じる必要がない場合などには、任意のピット・ランド長が設定されてよいが、この場合もByteに格納するデータビット値としては少なくともエッジシフト対象部分sftが形成され且つエッジシフト後のModulation bitsとして変調ルールに従った値が得られる条件を満たす値に設定される必要はある。
また、本実施の形態では、ID情報の1ビットを記録するためのビット書込領域(各Byt)を1バイト=8ビットの領域としたが、それ以上のビット数とすることも可能である。
但し、この場合としても各ビット書込領域に格納するデータ値としては、ピットとランドとが隣接し且つシフト後のModulation bitの値が変調ルールに従ったものとなるようにできる値が設定される必要がある。また、さらに所定長以上のピットとランドが隣接して得られる条件も満たすように値が設定されることで、記録エラーの発生がより確実に防止されるようにできる。
さらには、各フレーム内に設けられるID bit書込領域内においては、ID情報の1ビットを記録するためのビット書込領域を3つ(この場合はByte1〜Byte3)設けらるものとしているが、その数について特に限定はされない。
上記説明による本適用例としての記録動作を実現するための記録装置の構成について、先の図4を参照して説明する。
なお、本適用例の場合の記録装置としても、その基本的構成は図4に示した記録装置50と同様となる。ここでは本適用例の動作を実現するために記録装置50に追加されるべき構成のみについて説明し、他の部分は図4にて説明したものと同様であるとして説明は省略する。
先ず、上記説明によるID情報の記録動作を実現するにあたっては、記録装置50に対し、記録されるべきID情報の値と、各フレームごとのNRZIの極性の情報が入力される必要がある。
すなわち、ID情報の値が与えられることで、各フレーム内の各Byteにおいて、エッジシフトを行うべきか否かを把握することができる。
また、NRZIの極性情報は、先に説明したようにNRZIの極性が異なることでビットシフトすべき位置がByteの先頭から7クロック目/6クロック目で異なることに対応させて、それぞれの極性に応じた正しい位置でビットシフトが行われるようにするために必要な情報となる。
この場合の記録装置50に対しては、これらID情報の値とフレームごとのNRZIの極性情報とが、図4にも示される書換指示データとして記録パルス発生回路61に対して入力される。
ここで確認のために述べておくと、この場合の記録装置50としては、主データ記録ディスクD16(ディスク100)の製造業者側で管理する装置である。従ってROMディスクであるディスクD16についてはそこに記録される記録データの値は予め把握しておくことができる。そして、このようにディスクD16に記録される記録データ値が把握できることで、上記のような各フレームごとでのNRZIの極性情報も製造業者側で求めておくことができる。
記録パルス発生回路61では、上記書換指示データとしてのID情報の値と極性情報とが、記録パルス生成回路63に入力される。記録パルス生成回路63は、これらID情報の値と極性情報とをRAM62に対して各フレーム(アドレス)ごとに格納する。
図13は、このときRAM62内に格納されるデータの内容を示している。
図示するように入力されたID情報の値は、各アドレス(フレーム)の各Byteごとに割り振られて格納される。さらに、各アドレスに対応づけてNRZIの極性を示す情報が格納される。
この図13に示すRAM62内に格納したデータに基づき、この場合の記録装置50では以下のような動作を行う。
先ず、記録パルス生成回路63では、上記RAM62内に格納した情報に基づいて、記録対象となるフレーム内のどのByteでエッジシフトを行うべきかを特定する。
そして、そのフレームに対応づけられて格納される”1””0”の情報から、当該フレームでのNRZIの極性を判別する。この場合”1”は、先に示したNRZI bit stream1の極性を示し、”0”はNRZI bit stream2の極性を示すものであるとする。
その上で、特定したByteの情報と極性の情報とに基づき、ID bit書込領域内でのエッジシフト位置を認識する。
この場合、極性が”1”であることで、Byte1・Byte3が先頭から7番目、Byte2が先頭から6番目がエッジシフト位置であることがわかる。また、極性が”2”のであることでByte1、Byte3が先頭から6番目、Byte2が先頭から7番目がエッジシフト位置であることがわかる。
このような情報と、エッジシフトを行うとして特定されたByteの情報とに基づくことで、適正なエッジシフト位置を認識することができる。
このようにフレームに割り振られた値と極性情報とに応じた適正なエッジシフト位置を認識した上で、この場合の記録パルス生成回路63としては、各フレームごとに、この認識したエッジシフト位置のみが”1”、それ以外の他のデータがすべて”0”による1フレーム分のデータ列を生成する。
すなわち、例えばそのフレームにおいて全てのByteにID情報として”1”を記録するとされ、且つそのフレームの極性が”1”であったと仮定すると、1フレームが1932チャンネルビットであるこの場合には、Byte1の先頭から7チャンネルビット目、及びByte2の先頭から6チャンネルビット目、及びByte3の先頭から6チャンネルビット目のみが”1”とされ、他の1929チャンネルビットがすべて”0”となる1フレーム分のデータ列を生成するといったものである。
記録パルス生成回路63では、このようなデータ列をID情報の記録対象となる全てのフレームについて生成する。
そして、実際の記録時においては、主データ記録ディスクD16についての再生動作が行われる下で、このようなデータ列に基づいて値が”0”のときはL、値が”1”のときはHとなる記録パルス信号Wrpをレーザ制御部64に供給する。
先にも説明したようにレーザ制御部64としては記録パルス信号WrpがLのときは再生パワー、Hのときは記録パワーとなるようにレーザダイオードLDのレーザ出力を制御する。つまり、これにより主データ記録ディスクD16に対しては、エッジシフトを行うべきとされた部分についてのみ記録パワーによるレーザ光を照射することができ、これによって入力されたID情報の値をディスクD16に対して適正に記録することができる。
なお、この場合のID情報の記録は、ランドのピット化によるエッジシフトにより行うものとしている。このため、この場合のレーザダイオードLDとしては、上記記録パワーとしてランドをピット化することのできるレーザパワーPw-l3が得られるように設定されているものとする。
続いて、図14のフローチャートを参照して、この場合の記録装置50にて行われるID情報の記録動作についてより詳細に説明する。
図14において、ステップS101では、先ずは主データ記録ディスクD16が装填される。
そして、ステップS102では、記録されるべきID情報が入力される。先にも説明したように記録装置50に対して入力されたID情報の値は、書換指示データとして記録パルス生成回路63に供給される。
ステップS103では、記録パルス生成回路63が、入力されたID情報の値を各アドレスの各Byteに格納する。
例えばこの場合のID情報の値は先頭のフレームから順に割り振るものとして、このステップS103では入力された値を、先の図13に示したRAM62内のフレームごとの各Byteの格納領域に対し順に格納していくものとする。
ステップS104では、極性情報が入力される。この極性情報としても書換指示データとして記録パルス生成回路63に対して供給される。
そしてステップS105では、記録パルス生成回路63が、アドレスごとに極性情報を格納する。
この極性情報としては、アドレスごとにNRZIの極性を示す情報であるので、記録パルス生成回路63はその対応関係が保たれるように、極性を示す”0””1”の値を図13に示したRAM62内の格納領域に格納する。
なお、極性情報の入力及び格納をID情報の入力及び格納よりも先に行うものとしてもよい。
また、ここでは書換指示データとしてのID情報の値と極性情報とが別々に入力される場合を例示したが、同時に入力されたID情報の値と極性情報とを別々の格納処理により格納するものとしてもよい。
また、ここではID情報と極性情報の入力がディスクD16の装填後に行われるものとしているがこれらが前後しても構わない。
ステップS106では、アドレス値Nを初期値N0に設定する。
このステップS106は、記録パルス生成回路63が、以下で説明するようにして各アドレスごとにデータ列を生成する動作を行うにあたり、内部のカウンタの値を初期値N0に設定する動作である。
ステップS107では、Nアドレス内において、ID情報の値(ID bit)として”1”を記録すべきByteを特定する動作を行う。つまり、このステップS107の動作として記録パルス生成回路63は、RAM62内においてNアドレスでの各Byte対応に格納されるID情報の値を参照し、このうち値が”1”であるByteを特定する。
続くステップS108では、Nアドレスの極性を判定する。つまり記録パルス生成回路63がRAM62内にてNアドレスに対応づけられて格納されている極性を示す値の”0””1”を判定する。
ステップS109では、特定したByteと極性とに応じたエッジシフト位置のみが”1”で他がすべて”0”による1フレーム分のデータ列を生成する。
先にも説明したようにエッジシフト対象部分sftとしてのランドのエッジ部分は、極性が”1”のときByte1とByte3で先頭から7チャンネルビット目、Byte2では6チャンネルビット目となり、一方の極性が”0”のときはByte2で先頭から7チャンネルビット目、Byte1とByte3で先頭から6チャンネルビット目となる。
このことから記録パルス生成回路63は、先のステップS107にて特定したByteの情報とステップS109にて判定した極性の情報とに基づくことで、エッジシフト位置を特定することができる。
このようなエッジシフト位置の特定は、記録を行うべきByteの情報と極性の情報との組み合わせごとにエッジシフト位置の情報を格納したテーブルを用いることで行うことができる。
その上で記録パルス生成回路63は、このように特定されたエッジシフト位置のみが”1”でそれ以外が全て”0”となる1フレーム分のデータ列を生成する。
チャンネルビット目の値のみが”1”で、他の1929チャンネルビットのすべてが”0”となる1フレーム分のデータ列を生成する。
なお、このステップS109にて生成されるフレームごとのデータ列は、後の記録パルス信号Wrpの生成で用いるためRAM62等にアドレス対応に保持しておく。
そして、このように1フレーム分のデータ列を生成すると、記録パルス生成回路63は、アドレスが終了したか否かについて判別する(S110)。つまり、予め設定された、ID情報の記録に割り当てられた全てのフレームについて上記データ列の生成が完了したか否かを判別するものである。このステップS110の動作は、記録パルス生成回路63が先のステップS106にて初期値N0としたカウンタの値が予め設定された所定値に達したか否かについて判別することで行う。
カウンタの値が上記所定値に達していないとして否定結果が得られた場合は、アドレス値Nを1インクリメント(ステップS111)した後、先のステップS107に戻るようにされる。これによってID情報の記録に割り当てられた全てのフレームについて上記データ列を生成する動作を行うようにされる。
そして、上記ステップS110において、カウンタの値が上記所定値に達してアドレスが終了したとされた場合は、ステップS112において、図4に示したコントローラ65に対してデータ生成終了通知を行う。つまり記録パルス生成回路63は、上記のようにして全てのアドレスについてデータ列の生成が終了したことに応じ、その旨を示すデータ生成終了通知をコントローラ65に対して行うものである。
これに応じコントローラ65は、装填された主データ記録ディスクD16上の、ID情報の記録に割り当てられた先頭のフレーム(アドレス)にシークするための制御動作を行う(ステップS113)。このシーク動作は、コントローラ65が、予め内部に記憶されたディスクD16上の上記先頭フレームのアドレス情報に基づき、サーボ回路55に対してターゲットアドレスを指示することで行うことができる。
そして、このように先頭アドレスへのシーク動作が行われたことに応じて、記録パルス生成回路63は、先のステップS109によってフレームごとに生成したデータ列に基づく記録パルス信号Wrpを、レーザ制御部64に対して出力する(ステップS114)。このデータ列に基づく記録パルス信号Wrpの出力は、再生されるデータとの同期がとられるようにクロックCLKのタイミングに基づいて行う。また、この記録パルス信号Wrpの出力は、アドレス検出回路60から供給されるアドレス情報ADRとして上記した先頭アドレスを示す情報が供給されたことに応じたタイミングで開始すればよい。
このステップS114において出力される記録パルス信号Wrpとしては、入力されたID情報の値と極性情報とに基づいた適正なエッジシフト位置でのみHとなる信号が得られる。すなわち、このような記録パルス信号Wrpに基づきレーザ制御部64によりレーザダイオードLDのレーザ出力が再生パワーから記録パワーに制御されることで、ディスクD16に対し、入力されたID情報の値を適正に記録することができる。
なお、図14においては、ID情報の値が外部から入力されるものとしたが、ディスクD16の装填ごとに新たなシリアル番号を生成する回路を設け、この回路が出力するID情報の値をRAM62に順に格納する構成とすることもできる。
また、極性情報としては、記録データの内容が同一となる同一タイトルによるディスクD16については、フレームと極性との対応が同じとなるので、このような同一タイトルのディスクD16については、図14に示した例のようにディスク装填ごとに極性情報を入力・格納する処理(S104・S105)は省略できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明としてはこれまでに説明した実施の形態に限定されるべきものではない。
例えば、実施の形態の適用例では、説明の簡単のためにID情報の値は先頭フレームのByte1から順に記録していく場合を例示したが、実際においては、第3者によるID情報の特定が困難となるようにする等の目的で、例えばM系列乱数を用いる等してランダムな順序で値を書き込むようにすることもできる。
この場合、再生装置1でも同様の乱数発生により再生順序を決定することで、適正にID情報の値を再生することができる。或いは再生順序はそのままで再生により得られた値の順序を乱数に基づき入れ替えることによってもID情報を適正に再生できる。
また、本実施の形態の適用例では、エッジシフト対象部分sftを1Tのみシフトさせるものとしたが、それ以上の長さでシフトさせてもよい。
図15は、例えばエッジシフト対象部分sftを2T分シフトさせる例を示している。この図15においても、先の図12と同様にエッジシフトが行われた場合のディスク上の様子とエッジシフト後の記録波形、それに伴い得られるModulation bitsとData bitsの値を示している。
先ず、この図を参照してわかるように2T分のエッジシフトを行う場合は、記録波形がType1(NRZI bit stream1の極性の場合のByte1、Byte3、NRZI bit stream2の極性の場合でのByte2での記録波形)の場合は、先頭から7〜8チャンネルビットの区間がレーザ光の照射対象区間となる。また、一方のType2の記録波形(NRZI bit stream1の極性の場合のByte2、NRZI bit stream2の極性の場合でのByte1、Byte3での記録波形)の場合では、先頭から5〜6チャンネルビットの区間がレーザ照射対象区間となる。
そしてこの場合、エッジシフト後のModulation bitsの値としては、記録波形が上記Type1であった場合、図示するように「010000001001」となる。また、記録波形が上記Type2であった場合には「010010000001」となる。この場合としても、これらの値は共にRLL(1,7)pp変調ルールに従った値であることがわかる。すなわち、本実施の形態で各Byteに格納する46hの値によれば、このようにエッジシフトを2T分行う場合においても、シフト後に得られる値が変調ルールに従ったものとなる条件を満たすものであることがわかる。
ちなみに、この場合のエッジシフト後に得られるData bitsの値はType1の場合で「01111010」、Type2の場合で「01011110」となる。
なお、この場合の各Byteに格納される上記46hに基づく記録波形によると、3T以上のシフトを行うとシフト後のModulation bitsとして変調ルールに従わない部分がでてきてしまう(つまり、この場合では8Tのピットが形成されてしまう)。従ってエッジシフトの量はエッジシフト対象部分sftを形成するピットとランドとの長さに応じ、シフト後のModulation bitsとして変調ルールに従った値が得られる範囲で設定されればよい。
また、本適用例ではランドをピット化することでエッジシフトを行うものとしたが、ピットをランド化することによっても同様にエッジシフトによる記録を行うことができる。
但し、ピットをランド化する場合は、エッジシフト対象部分sftのピット側のエッジ部分を対象とするので、これまでで説明したランドのエッジ部分を対象とする場合とは逆に、NRZI bit stream1の極性のときのエッジシフト位置は、Byte1・Byte3で先頭から6クロック目、Byte2で先頭から7クロック目となり、NRZI bit stream2の極性のときはByte1・Byte3で先頭から7クロック目、Byte2で先頭から6クロック目となる。
また、図5の特性によるとピットをランド化するために必要なレーザパワーPwはレーザパワーPw-p2であるので、この場合のレーザダイオードLDの記録パワーとしてはレーザパワーPwが得られるように設定される必要がある。
また、図5の特性によると、これまでの説明のようにランドをピット化する、或いはピットをランド化する以外にも、ピットにおける再生信号レベルをより低下させることも可能である。
ここで、図16(a)に示されるようにしてピットのエッジ部分に対してレーザ照射を行って再生信号レベルがより低下されるようにすると、図16(b)の再生信号波形に示すようにしてエッジ部分で再生信号レベルが低下することに伴って、隣接するランドの再生信号レベルが低下する。つまり、これによってピットをより長くしたのと同様の結果を得ることができる。
このようなピットの延長によるエッジシフトによっても、ID情報の記録を行うことができる。図5の特性によるとこのようなピットの延長化はレーザパワーPw-p3で可能であるので、この場合のレーザダイオードLDの記録パワーはレーザパワーPw-p3が得られるように設定されればよい。
なお、上記のようにピットの延長化による記録を行う場合としても、上記したピットをランド化する場合と同様にエッジシフトはピットのエッジ部分を対象として行うので、NRZI bit stream1の極性のときのエッジシフト位置は、Byte1・Byte3で先頭から6クロック目、Byte2で先頭から7クロック目となり、NRZI bit stream2の極性のときはByte1・Byte3で先頭から7クロック目、Byte2で先頭から6クロック目となる。
また、本適用例では、ディスクD16個々にユニークとなる情報を記録するものとしたが、このようなID情報ではなく、コンテンツデータの読み出しの制御情報を書き込むものとし、制御内容をディスクD16ごとで異なるように記録することで、ディスク100ごとに異なる内容を再生させるといったことができる。
例えば、映画等のコンテンツデータであれば、部分的に異なる内容としたり異なる結末とする等といったことが可能となり、娯楽性を増すことができる。一例として、例えば工場で大量生産した主データ記録ディスクD16をストックしておき、実際に出荷するときに出荷地方別に異なる制御情報を書き込むことで、販売地方別にストーリーの結末などが異なるようにすることなどができる。
本発明の実施の形態の記録装置が記録対象とする光ディスク記録媒体(主データ記録ディスク)の断面構図である。 実施の形態としての光ディスク記録媒体の製造工程について説明するための図である。 図1に示す光ディスク記録媒体に対して記録されるデータのデータ構造について説明するためのデータ構造図である。 実施の形態としての記録装置の内部構成を示すブロック図である。 レーザ光照射により記録が行われた部分(記録部分)での、レーザパワーPwに対する再生信号レベルの変化特性を示した図である。 ランド記録時の基板形状について観察した結果を模式的に示した図である。 ピット記録時の基板形状について観察した結果を模式的に示した図である。 ランド記録時におけるレーザパワー変化に伴う基板の断面形状の変化の様子とそれに伴い得られる再生信号波形とを模式的に示した図である。 ピット記録時におけるレーザパワー変化に伴う基板の断面形状の変化の様子とそれに伴い得られる再生信号波形とを模式的に示した図である。 本実施の形態の適用例において、光ディスク記録媒体に対して記録される記録データのデータ構造について説明するためのデータ構造図である。 本実施の形態の適用例としての記録動作について説明するための図である。 同じく、本実施の形態の適用例としての記録動作について説明するための図である。 本実施の形態の適用例での記録装置内に格納されるべきデータ内容を示したデータ構造図である。 本実施の形態の適用例としての動作を実現するために記録装置において行われるべき動作を示したフローチャートである。 エッジシフトを2T分行う場合の動作について説明するための図である。 ピットの延長化によりエッジシフトを行う場合の動作について説明するための図である。
符号の説明
50 記録装置、51 スピンドルモータ、52 2軸機構、52a 対物レンズ、53 IV変換回路、54 マトリクス回路、55 サーボ回路、56 2軸駆動回路、57 2値化回路、58 同期検出回路、59 PLL回路、60 アドレス検出回路、OP 光ピックアップ、PD フォトディテクタ、LD レーザダイオード、61 記録パルス発生回路、62 RAM、63 記録パルス生成回路、64 レーザパワー制御部、65 コントローラ、D16 主データ記録ディスク、100 ディスク、101 基板、102 反射膜、103 カバー層、104 UV硬化樹脂

Claims (11)

  1. 基板と、上記基板に対して少なくとも反射膜とカバー層を積層して形成され、上記基板上に形成されたピット及びランドの組み合わせによってデータが記録される光ディスク記録媒体についての記録装置であって、
    上記光ディスク記録媒体に対して所定のレーザパワーによりレーザ光を照射することによって、上記レーザ光の照射部分での上記基板の形状を隆起状に変形させるレーザ照射手段と、
    上記光ディスク記録媒体に形成された所定の上記ピット又はランドを対象として上記所定のレーザパワーによるレーザ光が照射されるように上記レーザ照射手段を制御する記録制御手段と、
    を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 上記記録制御手段は、
    上記所定のレーザパワーによるレーザ光の照射が上記ピットを対象として行われるように制御を行うものとされ、
    上記所定のレーザパワーは、上記照射部分での再生信号レベルを上記ランドでの再生信号レベルと同等とする上記基板の隆起状の変形が得られるようにして設定される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 上記記録制御手段は、
    上記所定のレーザパワーによるレーザ光の照射が上記ランドを対象として行われるように制御を行うものとされ、
    上記所定のレーザパワーは、上記照射部分での再生信号レベルを上記ピットでの再生信号レベルと同等とする上記基板の隆起状の変形が得られるようにして設定される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 上記光ディスク記録媒体には、
    そのデータが記録されたときに少なくともランドとピットとが隣接して形成されるようにすることのできる所定パターンのデータが記録されたビット書込領域が、所定の複数位置に対して設けられており、
    上記記録制御手段は、
    上記ビット書込領域における上記ランド又はピットのエッジ部分を対象として上記所定のレーザパワーによるレーザ光が照射されるように上記レーザ照射手段を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  5. 上記ビット書込領域には、所定長以上のランドとピットとが隣接して形成されるパターンによるデータが記録されている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 上記記録制御手段は、
    上記ビット書込領域における上記ランドのエッジ部分を対象として上記所定のレーザパワーによるレーザ光が照射されるように上記レーザ照射手段を制御するものとされ、
    上記所定のレーザパワーは、上記照射部分での再生信号レベルを上記ピットでの再生信号レベルと同等とする上記基板の隆起状の変形が得られるようにして設定される、
    ことを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  7. 上記記録制御手段は、
    上記ビット書込領域における上記ピットのエッジ部分を対象として上記所定のレーザパワーによるレーザ光が照射されるように上記レーザ照射手段を制御するものとされ、
    上記所定のレーザパワーは、上記照射部分での再生信号レベルを上記ランドでの再生信号レベルと同等とする上記基板の隆起状の変形が得られるようにして設定される、
    ことを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  8. 上記記録制御手段は、
    上記ビット書込領域における上記ピットのエッジ部分を対象として上記所定のレーザパワーによるレーザ光が照射されるように上記レーザ照射手段を制御するものとされ、
    上記所定のレーザパワーは、上記照射部分での再生信号レベルを他のピットでの再生信号レベルよりも低下させる上記基板の隆起状の変形が得られるようにして設定される、
    ことを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  9. 基板と、上記基板に対して少なくとも反射膜とカバー層を積層して形成され、上記基板上に形成されたピット及びランドの組み合わせによってデータが記録された光ディスク記録媒体について記録を行う記録装置の記録方法であって、
    上記光ディスク記録媒体の上記ピット又は上記ランドを対象として所定のレーザパワーによりレーザ光を照射することで、上記レーザ光の照射部分での上記基板の形状を隆起状に変形させて上記データの書き換えを行うようにした、
    ことを特徴とする記録方法。
  10. 基板と、上記基板に対して少なくとも反射膜とカバー層を積層して形成され、上記基板上に形成されたピット及びランドの組み合わせによってデータが記録される光ディスク記録媒体を製造するためのディスク製造方法として、
    上記データを上記ピット及びランドの組み合わせによって記録したディスク原盤を生成する原盤生成工程と、
    上記ディスク原盤をもとに作成したスタンパによって上記基板を生成すると共に、上記基板に対して少なくとも上記反射膜と上記カバー層を積層することで、上記データが記録された主データ記録ディスクを製造するディスク形成工程と、
    上記主データ記録ディスクの上記ピット又はランドを対象として所定のレーザパワーによりレーザ光を照射することで、上記レーザ光の照射部分での上記基板の形状を隆起状に変形させて上記データの書き換えを行うデータ書換工程と、
    を備えることを特徴とするディスク製造方法。
  11. 基板と、上記基板に対して少なくとも反射膜とカバー層を積層して形成され、上記基板上に形成されたピット及びランドの組み合わせによってデータが記録される光ディスク記録媒体であって、
    上記ピット又は上記ランドにおいて、レーザ光の照射により上記基板の形状が隆起状に変形されていることで上記データの書き換えが行われている、
    ことを特徴とする光ディスク記録媒体。
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