JP2004296050A - 光ディスクならびに光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ディスクに照射される光ビームの状態に影響を与える光ヘッドの個体差に支配されることなく最適な情報の記録および再生が可能な光ディスク並びに光ディスク装置を提供する。
【解決手段】光ビームにより情報の記録および再生が可能な光ディスク1において、情報の記録または再生に用いられる光ヘッドの特性に関する情報および光ディスク1に情報を記録し、または光ディスク1から情報を再生するための光ビームの最適な条件が記録されたリードインエリア4を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】光ビームにより情報の記録および再生が可能な光ディスク1において、情報の記録または再生に用いられる光ヘッドの特性に関する情報および光ディスク1に情報を記録し、または光ディスク1から情報を再生するための光ビームの最適な条件が記録されたリードインエリア4を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザ光を用いて情報の記録、消去または再生が可能な情報記録媒体において、最適な情報の記録、消去および再生が可能な光ディスク並びに光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報記録媒体としての光ディスクは、CD、DVD−ROMに代表される再生専用型、CD−R、DVD−Rに代表される1回追記型、コンピュータの外付けメモリや録再ビデオに代表される書き換え可能型等がある。
【0003】
これらにおいては、CD系のディスク装置の赤外のレーザからDVDの赤色レーザしている。この場合には、レーザ波長の短波長化により集光スポット径を小径化することは、例えば情報を記録する際に、特に光ディスクの記録膜の構造や組成の違いにより光ディスク毎に異なる記録パワーを、光ディスク毎に最適化する工程が必要になる問題がある。
【0004】
このため、光ディスクの記録エリア内に、光ディスクに最適な記録パワー情報及び/又は製造時の履歴情報を、例えばMO情報により記録する例がある(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−290383号公報(請求項1、図1、要約)。
【0006】
近年、光ディスクは情報関連及び放送関連機器で求められる記録容量の急激な増加に対応するため容量の増大が求められている。そのため、記録密度を上げる目的で、さらにレーザ波長の短波長化(集光スポット径の小径化)や超解像技術の利用等の研究が進められる一方、トラックピッチ、マークピットピッチを詰めるために、電子ビーム露光等のマスタリング技術が検討されている。
【0007】
例えば、レーザ波長の短波長化に関しては、既に、波長が405nmの青紫色のレーザ光を用いる装置の開発が進められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示された発明では、光ディスク装置を用いて情報を記録する際に、CD−MOフォーマットの光ディスクにおいて、記録膜の構造や組成の違いに支配されることなく、最適な記録パワーで情報を記録できる。
【0009】
しかしながら、青紫レーザのような短波長のレーザ光を用いることで一層小径化された集光スポットのレーザ光により、より高密度に情報を記録しようとすると、記録パワー以外のさまざまな要因から、最適な記録ができない問題がある。
【0010】
例えば、波長が405nmの青紫色のレーザ光を用いる場合、レーザ素子から出射されるレーザ光の波長と出射ビームの拡がり角の個体ばらつきや温度変化に伴うレーザ光の波長の変動あるいは対物レンズの光学特性等のいずれかまたは全ての影響により個々の光ヘッドの特性が異なり、レーザ光のスポット径が変動することは、よく知られている。
【0011】
この発明の目的は、光ディスクに照射される光ビームの状態に影響を与える光ヘッドの個体差に支配されることなく最適な条件で情報を記録可能な光ディスクならびに光ディスク装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、光ビームにより情報の記録および再生が可能な光ディスクにおいて、前記情報の記録または再生に用いられる光ヘッドの特性に対応して前記光ディスクに情報を記録し、または光ディスクから情報を再生するための前記光ビームの最適な条件が記録された記録領域が設けられていることを特徴とする光ディスクを提供するものである。
【0013】
またこの発明は、所定波長の光を出射する光源と、この光源からの光を記録媒体の所定の記録領域に案内し、集束させる光学要素のコリメートレンズと対物レンズとを少なくとも備え、このコリメートレンズの焦点距離と前記光源の光の波長および拡がり角と前記対物レンズのNAと焦点距離とにより定義される前記記録媒体に記録、再生および消去を行うための光ビームの強度に関する情報を、前記記録媒体から読み出す制御プログラムが記録されているプログラム保持装置と、前記光の強度を前記プログラム保持装置に記録されている制御プログラムに従って前記記録媒体から読み出して、前記光源からの光の強度を最適化する光源駆動装置と、を有することを特徴とする光ディスク装置を提供するものである。
【0014】
さらにこの発明は、光ビームにより情報の記録および再生が可能な光ディスクにおいて、前記情報の記録または再生に用いられる光ヘッドのRIMの値、前記光ヘッドの特性に対応して前記光ディスクに情報を記録し、または光ディスクから情報を再生ための前記光ビームの最適な条件に関する制御情報が記録されたことを特徴とする光ディスク光ビームにより情報の記録および再生が可能な光ディスクにおいて、前記情報の記録または再生に用いられた光ヘッドのRIMの値と、情報を記録、再生または消去するための前記光ビームの最適な条件に関する制御情報が記録されたことを特徴とする光ディスクを提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態が適用可能な記録媒体を説明する断面図である。
【0017】
図1に示されるように、記録媒体である光ディスク1は、例えば波長が405nmのレーザ光を集光して得られるビームスポットにより情報の記録、消去及び再生が可能な記録膜が形成された第1の基板10、第1の基板と実質的に等しい構造を有する第2の基板20、および第1の基板11と第2の基板21とを接着する接着層30からなる。なお、光ディスク1すなわち第1および第2の基板の中心には、直径が15mmの中心穴2が形成されている。また、それぞれの基板10,20の直径は120mmで、接着層30を含むディスク1の総厚は、概ね1.2mmである。
【0018】
第1および第2の基板10,20は、それぞれ基材11,21およびそれぞれに形成された情報記録面12と情報記録面22を有する。なお、第2の基板20は、第1の基板10と情報記録面22が同じ方向となるように貼り合わせられている。また、接着層30および第1の基板10の基材11には、少なくとも波長405nmのレーザ光を第2の基板20の記録層22に、所定強度で透過可能な特性が与えられている。
【0019】
第1および第2の基板10,20の面積方向の所定の位置には、例えば中心穴2から最外周に向けて、キャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3、リードインエリア4、メモリエリア5およびリードアウトエリア6が、順に形成されている。なお、各エリアの物理的な大きさは、外径が120mmのディスクを例に説明すると、それぞれ直径で、キャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3が46mm、リードインエリア4が50mm、メモリエリア5が116mm、リードアウトエリア6が118mmである。
【0020】
上述した光ディスク1において、例えばリードインエリア4には、波長が405nmの青紫色のレーザ光を用いる場合のレーザ素子から出射されるレーザ光の発散角のばらつきやレーザ個体差による波長の違いや温度変化に伴うレーザ光の波長の変動または光ディスク装置の対物レンズの光学特性等のいずれかまたは全ての影響を考慮した好適な、記録パワーに関する情報が、後段に示すような形式で、予め記録されている。
【0021】
記録パワーに関する光ヘッドの特性の情報としては、例えば図7を用いて以下に説明するが、光ディスク装置のピックアップに利用される対物レンズの開口数NAとレーザ光の波長λとの関係を示すRIM強度がある。
【0022】
RIM強度(Rim Intensity)は、レンズに入射する光ビームに関し、そのレンズの開口エッジでの光強度を、光ビームの中心強度に対する比(またはパーセンテージ)で表した値であり、対物レンズに入射するビームの光学特性を表すパラメータの一つである。
【0023】
例えば、光ディスク装置において、対物レンズにより光ディスクに集光できる光ビームの径Rは、
R=2×f(RIM)×λ/NA
により求められる。ここで、f(RIM)は、RIMに対する関数をあらわす。なお、対物レンズが概ね環状であるに対して、光ビーム、特に半導体レーザ素子からのレーザ光は、発散性でしかも断面ビーム(スポット)形状が楕円形であるから、特に方向性を考慮する必要がある場合には、RIMxと表記して方向性も規定される。
【0024】
一例を示すと、RIM(方向性なし)=0.6で、波長λ=405nm、NA=0.65の場合、ビーム径Rは、R=0.5260μmである。また、RIM(方向性なし)=0.7で、波長λ=405nm、NA=0.65の場合、R=0.5218μmである。
【0025】
なお、光ディスク装置においては、半導体レーザ素子からの光ビーム(レーザ光)は発散性であって、対物レンズの他に、コリメートレンズも用いられることから、RIMの値は、レーザ光の拡がり角、コリメートレンズの焦点距離および後述するビーム整形プリズムの特性に依存する。
【0026】
図2ないし図4は、図1に示した光ディスクを製造する工程を、順に説明する概略図である。
【0027】
まず、図2(a)に示すように、表面を所定の表面粗さまで研磨して洗浄したガラスを原盤301として用意する。
【0028】
次に、図2(b)に示す通り、ガラス原盤301の表面に、フォトレジスト303を塗布する。
【0029】
続いて、図2(c)に示すように所定波長のレーザ光により露光して、メモリエリア5に対応する領域には物理情報(ヘッダ)およびや案内溝(凹凸)等を、キャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3およびリードインエリア4に対応する領域には、詳述しないがイニシャル情報と上述の記録パワーに関する情報を、それぞれ記録する。
【0030】
次に、物理情報、イニシャル情報および記録パワーに関する情報が露光されたガラス原盤301を現像してフォトレジストの未現像部分を除去することで、図2(d)に示されるような凹凸が得られる。
【0031】
以下、図2(e)に示す通り、ガラス原盤301をメッキ処理することによりスタンパ311が得られる。
【0032】
次に、図3(a)に示すように、スタンパ311を型とし、射出成形することで、樹脂成形板(図1に示した第1の基板10の基材11および第2の基板20の基材21)ができあがる。なお、基材11,21は、例えばポリカーボネートやガラス製である。
【0033】
このようにして、第1および第2の基材10,20のキャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3およびリードインエリア4に対応する領域には、上述したイニシャル情報と記録パワーに関する情報に対応する凹凸または所定形状のパターンが、同時に形成される。
【0034】
以下、図3(b)に示すように、マスク321により記録膜(12,22)となる領域以外がマスクされた成形板(10または20)に、記録膜に適した金属または合金が、例えばスパッタリング等により所定の厚さに成膜されることで、接着層30により接着される前の単基板10または20が得られる。
【0035】
続いて、図4(a)に示すように、詳述しないが、スピナーのターンテーブルに、いずれか一方の単基板(20または10)が装着された状態で、接着層30となる接着剤、例えば紫外線が照射されることで硬化するUV硬化樹脂が、所定量供給され、ターンテーブルを所定の回転数で回転されることで、単基板上に、概ね均一な厚さの接着剤層すなわちUV硬化樹脂の薄層が得られる(図4(b)参照)。
【0036】
次に、図4(c)に示すように、記録面(12または22)が形成されている側の面が、先に接着層が形成されたスピナーに既にセットされている接着対象の単基板に面するように、重ね合わせられる。
【0037】
以下、図示しないが、スピナーのテーブルの高速回転(余剰接着剤除去工程)において、両基板間に位置された接着剤の余剰分が除去され、図4(d)に示すように、紫外線(UV光)が照射されて接着剤が接着層30となることで、図1に示したような光ディスク1が得られる。
【0038】
図5および図6は、図1により前に説明した光ディスクに情報を記録し、または光ディスクから情報を再生できる光ディスク装置およびその光ディスク装置に組み込まれる光ヘッドを概略的に説明している。
【0039】
図5に示されるように、光ディスク装置100の光ヘッド110において、光源すなわち半導体レーザ素子11からの光ビーム(レーザ光)は、コリメートレンズ112によりコリメートされビーム整形プリズム113により断面ビーム形状が所定の形状に変化される。
【0040】
ビーム整形プリズム113によりビーム形状が整形されたレーザ光は、ビームスプリッタ114により光ディスク1側に案内され、ミラー115で反射されて光ディスク1に向けて向きが変えられる。
【0041】
ミラー115で光ディスク1に向けられたレーザ光は、1/4波長板116により円偏光に変換され、対物レンズ117により所定の集束性が与えられて、光ディスク1の記録面12または22の一方に集束される。
【0042】
光ディスク1の記録面12または22で反射され、記録面に情報が記録されている場合にはその情報により反射率または偏光の方向が変化された反射レーザ光は、対物レンズ117に戻され、1/4波長板116により、偏光の方向が概ね90°回転され、ミラー115に戻される。
【0043】
ミラー115に戻された反射レーザ光は、ビームスプリッタ114により反射され、ミラー118で所定の方向に向けられる。
【0044】
ミラー118で進行方向が変化された反射レーザ光は、結像レンズ119により所定の結像特性が与えられたのち、フォーカスエラーの検出に利用される所定の結像パターンを提供可能なフォーカスエラーパターン発生用素子120により所定のスポットパターンを生成可能に波面が変換され、後段の光検出器121の受光面に結像される。
【0045】
なお、フォーカスエラーおよびトラッキングエラーを検出する方法および光検出器121の受光面のパターンならびに信号処理等に関しては、周知のさまざまな方法が利用可能であることはいうまでもない。
【0046】
光検出器121に結像されたフォーカスエラー検出用パターンおよびトラッキングエラー検出用パターンは、図6に示す信号再生系により以下に説明する通り信号処理され、対物レンズ117の位置が光ディスク1の記録面12または22のいずれかにオンフォーカスとなる位置にフォーカスロックされるとともに、同記録面12または22に予め形成されているトラックまたは情報ピットのピット列の中心とレーザ光の中心が一致するよう、トラッキングが制御される。また、再生信号は、以下に説明するが、光検出器121の出力を加算して得られる。
【0047】
図6は、図1に示した光ディスクおよび図5を用いて上述した光ディスク装置により光ディスクに情報を記録し、または光ディスクから情報を再生可能とする信号処理系の一例を説明する概略図である。
【0048】
光検出器121は、第1〜第4の領域フォトダイオード121A,121B,121Cおよび121Dを含む。それぞれのフォトダイオードの出力A,B,CおよびDは、それぞれ、第1ないし第4の増幅器221a,221b,221cおよび221dにより、所定のレベルまで増幅される。
【0049】
各増幅器221a−221dから出力A〜Dは、AとBが、第1の加算器222aにより加算され、CとDが、第2の加算器222bにより加算される。
【0050】
加算器222aおよび222bの出力は、加算器223において「(A+B)に(C+D)が符号を反転して加算」される(引き算される)。加算器223による加算(引き算)の結果は、対物レンズ117の位置を、光ディスク1の記録面12または22の図示しないトラックまたは図示しないピット列と対物レンズ117により集束される光ビームが集束される距離である焦点距離に一致させるためのフォーカスエラー信号として、フォーカス制御回路231に供給される。
【0051】
加算器224は(A+C)を生成し、加算器225は(B+D)を生成する。両加算器の出力すなわち(A+C)と(B+D)は、位相差検出器232に入力される。位相差検出器232は、対物レンズ117がレンズシフトされている場合に、正確なトラッキングエラー信号を得るために有益である。
【0052】
加算器226により、(A+B)と(C+D)の和が求められ、トラッキングエラー信号として、トラッキング制御回路233に供給される。
【0053】
(A+C)と(B+D)は、加算器227によりさらに加算され(A+B+C+D)信号すなわち再生信号に変換され、バッファメモリ234に入力される。
【0054】
なお、APC回路239には、レーザ素子111から出射されたレーザ光の戻り光の強度が入力される。これにより、記録用データメモリ236に記憶されている記録データに基づいてレーザ素子111から出射されるレーザ光のパワーが安定化される。
【0055】
このような信号検出系を有する光ディスク装置100においては、光ディスク1がターンテーブル131にセットされ、図示しない記録/再生位置に光ヘッド110が位置されると、CPU238の制御の下で、ROM240に記憶されているイニシャルプログラムに従って、所定のイニシャルルーチンが起動される。
【0056】
例えばモータ駆動回路235から所定のモータパルスが供給されることで駆動モータ141が所定の速度で回転されるとともに、図示しないアクセスモータが動作され、光ヘッド110が光ディスク1のキャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3もしくはリードインエリア4の所定の位置に対向する位置に移動される。
【0057】
以下、レーザ駆動回路237およびAPC回路239により安定化された再生用パワーのレーザ光がレーザ素子111から出射され、光ディスク1のキャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3もしくはリードインエリア4に記録されている情報が読み出される。
【0058】
このとき、上述した波長が405nmの青紫レーザ光を用いる場合のレーザ光の発散角のばらつきやレーザの個体差による波長の違いまたは温度変化に伴うレーザ光の波長の変動や、RIMに関する情報等を含むさまざまな情報が取り出される。
【0059】
以下、詳細な説明を省略するが、信号再生動作あるいは消去動作もしくは記録動作が開始される。なお、記録動作時は、上述したレーザ光の発散角のばらつきやレーザの個体差による波長の違いまたは温度変化に伴うレーザ光の波長の変動やRIMに関する情報等に基づいて最適化された記録パワーのレーザ光が、光ディスク1に照射されるように、レーザ素子111から出力される。
【0060】
ところで、図5を用いて説明した半導体レーザ素子111からのレーザ光は、周知の通り、レーザチップの接合面に水平な方向と垂直な方向で、拡がり角が異なることが知られている。例えば、接合面に水平な方向の広がり角は、半値全角で6〜10°、垂直な方向の広がり角は、半値全角で22〜30°にも及ぶ。
【0061】
また、既に説明した通り、対物レンズ117により光ディスク1の記録面12あるいは22に集束されるレーザ光の強度は、対物レンズ117の開口数NAとレーザ光の波長λに比例するとともに、対物レンズ117の開口エッジによるRIMの影響を受ける。なお、上述した光ディスク装置101においてはRIMの影響を考慮すべきレンズとしては、コリメートレンズ112もある。
【0062】
例えば、図7に示すように、RIMの値が異なる光ヘッドを用いて光ディクスに情報記録した時の記録パワーとCNRの関係は、上述のRIMに支配される。
【0063】
図7のRIMtとRIMrは、ディスクの半径方向rと接線方向tに相当するRIMの値である。
【0064】
図7から明らかなように、光ヘッド110のRIMの値が異なることで、最適な記録パワーに、差が生じる。
【0065】
このため、少なくとも光ディスク1に情報を記録する際には、上述したレーザ光の発散角のばらつきやレーザの個体差による波長の違いまたは温度変化に伴うレーザ光の波長の変動やRIMに関する情報等に基づいて最適化された記録パワーが用いられることが好ましい。
【0066】
従って、光ディスク装置100で光ディスク1に情報を記録し、あるいは再生もしくは消去する場合に、予め光ディスク1に記録されているディスクとパワーとの情報および光ヘッド110側に支配される特性とディスク側の特性等の関係情報を読み出して、少なくともその情報を基に、記録するためのパワー(消去もしくは再生を含む)を設定して、レーザ素子111から出力されるレーザ光(光ビーム)をコントロールし、対物レンズから出射される光ビームのパワーを最適化できる。ところで、説明した予め光ディスク1に記録してある情報は、光ヘッド110の個体差の対応した光ディスク1に記録、消去または再生するための光ビームのパワーのみの情報であっても、光ディスク装置100で、光ヘッド110の特性との関係が判断できれるような形式で光ディスク1に記録してあればよい。
【0067】
以下に、光ディスクに記録される情報の一例を順に説明する。
【0068】
光ディスク1には、図2(e)を用いて説明したスタンパ311が形成される時点で、リードインエリア4に対応される領域に、図8に示すような所定の記録データ密度で予め形成されたデータ配置構造が転写されている。
【0069】
リードインエリア4は、図9に示すように、コネクションエリア(物理セクタ番号[02 6AFFh]から同[02 9A00h])を挟んでシステムリードインエリア(物理セクタ番号[02 2640h]から同[02 6AFFh])とデータリードインエリア(物理セクタ番号[02 9A00h]から同[03 0000h])を含む。
【0070】
システムリードインエリアには、コントロールデータゾーン(物理セクタ番号[02 4F00h]から同[02 6700h])が定義されている。
【0071】
上述したシステムリードインエリア、コントロールデータゾーンおよびデータリードインエリアは、エンボスピットの列として、前に説明したスタンパ311により、予め光ディスク1に転写される。
【0072】
システムリードインエリア内のトラックは、360°一周する連続した螺旋である。データリードインエリア、データ領域、データリードアウト領域のトラックは360°一周する連続した螺旋である。トラックの中心は、ピットの中心である。
【0073】
図10は、コントロールデータゾーンに記録される情報の一例を示している。
【0074】
例えば、BP(Byte position)401に、情報内容402として、物理フォーマット情報やディスク製造者情報が、所定の順に記録されることにより、前に説明した通り、レーザ素子111(図1参照)から出力されるレーザ光(光ビーム)のパワーを、光ディスク1側に予め記録(転写)されている情報を基に、最適化できる。
【0075】
図11ないし図14は、図9に示したシステムリードインエリア、コントロールデータゾーンおよびデータリードインエリアに記録される情報を説明する概略図である。なお、図11ないし図14により説明される情報は、連続してあるいは所定の大きさのBP(Byte position)501を任意の位置で区切った単位で、記録(転写)される。また、図11ないし図14において、BP列501のうち「0」から「31」までの行については、再生専用ディスク、一回のみ情報が記録可能なディスク(Rタイプ)および録再(書換え)可能なRAMディスクのそれぞれに共通な情報が記録される領域として既に記録可能な情報をその位置が規定されている。一方、BP列501のうち「32」から「2047」までの行については、再生専用ディスク、一回のみ情報が記録可能なディスク(Rタイプ)および録再(書換え)可能なRAMディスクのそれぞれに独自に与えられる特別な情報が記録される領域である。
【0076】
BP列501のうち「31」行の後流、例えば「AZ(33)」行には、速度に関する情報が記録される。なお、十位に示したアルファベットは、記録されている情報の優先順位に対応され、リードインエリア4の情報が再生される際に、アルファベットの順に従って、読み取られるものとする。また、2桁の文字列のうち、一位に示したアルファベットが大文字である場合には、記録されている情報は、アルファベットの順に従って、連続されているものとする。一方、2桁の文字列のうち、一位に示したアルファベットが小文字である場合には、その前後に、別の任意の情報が追加されてもよいことを示すものとする。
【0077】
「AZ(33)」行に引き続く、「BA(34)」行には、タンジェンシャル方向(に関する)Rim強度の情報が記録される。「BA(34)」行に引き続く、「BB(35)」行には、半径(ラジアル)方向(に関する)Rim強度の情報が記録される。
【0078】
以下、引き続く「BC(36)」行にはリードパワー、「BD(37)」行にはランドのためのピークパワー、「BE(38)」行にはランドのためのバイアスパワー1、「BF(39)」行にはランドのためのバイアスパワー2、「BG(40)」行にはランドのためのバイアスパワー3、が順に記録される。
【0079】
続いて、グルーブのためのリードパワー、ピークパワー、バイアスパワー1、バイアスパワー2、バイアスパワー3等が、「Bn」行、「BX」行、「BY」行および「BZ」行に、順に記録されている。
【0080】
以下、「CA」行から「CZ」行の間に、ランドのための先端パルス終端時間、ランドのためのマルチパルスデュレーション、ランドのための後端パルス開始時間、等が順に記録されている。また、「DA」行から「DZ」行の間に、グルーブのための先端パルス終端時間、グルーブのためのマルチパルスデュレーション、グルーブのための後端パルス開始時間、等が順に記録されている。
【0081】
なお、上述した光ディスクのシステムリードインエリアに記録(転写)されている制御情報の一部、例えば、「CA(45)」行から「DZ(92)」行の間に記載されたランドのための先端パルス終端時間、ランドのためのマルチパルスデュレーション、ランドのための後端パルス開始時間、グルーブのための先端パルス終端時間、グルーブのためのマルチパルスデュレーション、グルーブのための後端パルス開始時間、等は、現在広く利用されているDVD規格の書込み可能ディスクすなわちRAMディスクに関する規格であるStandard ECMA−330と互換性がある。また、「BA」行から「BZ」行に記録されている制御情報の内のいくつかの行に記載された制御情報の多くも、RAMディスクに関する規格であるStandard ECMA−330と互換性がある。
【0082】
図15(a)は記録データを、図15(b)は記録波形を、図15(c)は図15(b)に示した記録波形を光ディスク1に記録するための書込みパルスを、それぞれ示している。
【0083】
光ディスク1には、記録すべき情報である記録データ(図15(a))に対応づけられたNRZI形式の記録波形(図15(b))が、図15(c)に示すような書込みパルスを用いて記録される。
【0084】
図15(c)に示された書込みパルス波形は、図11ないし図14を用いて上に説明した各記録条件に対応される。例えば、BP列501における「CA」行から「DZ」行の間に記録されている各情報と光ビームすなわち書込みパルスとの対応が示されている。
【0085】
主要な書込みパルスについて説明すると、「BD」行および「Bn」行に記録されたピークパワーは、ランド向けおよびグルーブ向けの条件を除いてそれぞれピークパワーPppと対応される。
【0086】
同様に、「BE」行および「BX」行に記録されたバイアスパワー1は、それぞれPbp1と対応される。以下、「BF」行および「BY」行に記録されたバイアスパワー2は、それぞれPBP2と、「BG」行および「BZ」行に記録されたバイアスパワー3は、それぞれPBP3と、対応される。
【0087】
なお、バイアスパワー1は、いずれも図15(a)および(b)において例示された8Tデータ、3Tデータおよび2Tデータの終端を表すTLCに続く、次のデータの先頭までの所定期間に利用される。同様に、バイアスパワー2は、いずれも図15(a)および(b)において例示された8Tデータ、3Tデータおよび2Tデータの終端を表すTLCのレベルである。また、バイアスパワー3は、いずれも図15(a)および(b)において例示された8Tデータならびに3Tデータにおけるマルチパルスのレベルである。従って、2Tデータに関しては、バイアスパワー3は、利用されない。
【0088】
また、「CA」行あるいは「DA」行に記録された先端パルス終端時間により、個々の記録データの書き出し(先頭)を示す先端パルスPFa(8T),PFb(3T)が定義される。同様に、バイアスパワー1は、「CC」行あるいは「DC」行に記録された後端パルス開始時間により、個々の記録データの終了(後端)を示す後端パルスPLa(8T),PLb(3T)が定義される。なお、2T系に関しては、先端パルスと後端パルスが1つのピークパルスとして表されることから、先端パルスと後端パルスとが存在することはなく、先端パルスと同一の波形である単一パルス(Mono pulse)に引き続いてPBP3(バイアスパワー3)が用いられる。
【0089】
いうまでもなく、先端パルスと後端パルスの間の全期間が書込みパルス(Write pulse)PWa,PWb,…,と示される。
【0090】
なお、書込みパルスの波形を詳細に説明すると、図16に示されるように、バイアスパワー1のレベルとピークパワーのレベルとの差AがパワーP1で,ピークパワーのレベルとバイアスパワー2との差BがパワーP2で,ピークパワーのレベルとバイアスパワー2のレベルとの差CがパワーP3で,かつバイアスパワー2のレベルとバイアスパワー1のレベルとの差DがパワーP4で,それぞれ示される。すなわち、図15(c)に示した書込みパルスは、図16により説明した第1のパワーP1ないし第4のパワーP4を組み合わせることにより、容易に提供される。
【0091】
なお、図10により前に説明したBP(Byte position)列401に、例えば「1」行として記録された『製造者情報(製造者名)』は、図14に示したBP(Byte position)501のうちの「EA」行から「FZ」行の間に、所定の符号列として記録される。また、『製造者からの情報』として、例えば「GA」行から「Gn」行の間に、光ビームの波長の違いが、光ディスクに情報を記録もしくは光ディスクからの情報の再生または消去に対して大きく影響する場合等の情報として、波長に対応した記録、消去または再生光ビームのパワーとして、記録される。なお、「GA」行から「Gn」行の間には、光ヘッドに固有のRIMの値と光ビームの波長のそれぞれの違いに関し、両方のパラメータに対応した記録、消去または再生光ビームのパワーの情報が記録される。
【0092】
ところで、既に広く利用されているDVD規格の光ディスク(情報記録媒体)においても、リードインエリアが設けられている。なお、DVD規格の光ディスクの内、再生専用の記録媒体であるDVD−ROMでは、ピットの深さは、光ビームの波長をλ、ディスク(樹脂材料)の屈折率をnとすると、λ/(4n)が最適な深さと言われている。
【0093】
同様に、書換え型情報記録媒体であるDVD−RAMでは、データ領域内での隣接トラックの記録マークからのクロストーク(再生信号への漏れ込み)を最も小さくする条件として、プリグルーブの深さは、λ/(5n)〜λ/(6n)が最適な深さと言われている。
【0094】
従って、DVD−RAMでは、エンボスリードインエリアのピットの深さもλ/(5n)〜λ/(6n)に設定されている。
【0095】
深さが、λ/(4n)もしくはλ/(5n)〜λ/(6n)のピットからは、(深さが充分深いので)、充分大きな振幅を持った再生信号が得られる。
【0096】
これに対し、DVD−R(一回のみ情報が記録可能な追記型)ディスクでは、データ領域内のグルーブの深さがDVD−RAMに比較して浅いため、同じ深さを持ったエンボスリードインエリア内のピットからは、大きな振幅の再生信号が得られず、再生が安定しない問題がある。
【0097】
そのため、再生専用/追記型/書換え型のいずれの情報記録媒体に対しても、フォーマットの互換性を確保しつつ追記型情報記録媒体のリードインエリアからの安定な再生信号を保証するために、システムリードインエリアを設け、ここでのトラックピッチと最短ピットピッチを、データリードインエリアおよびデータ領域でのトラックピッチと最短ピットピッチ(最短マークピッチ)よりも大幅に大きくしたところに本実施の形態の特徴がある。
【0098】
現時点では、DVD規格の光ディスクから再生信号を得るために、レベルスライス法により、再生信号が検出(アナログ再生信号に対する2値化処理を出力)される。
【0099】
しかしながら、現在利用されているDVD規格の光ディスクにおいても、微細な凹凸形状を持ったピットの最短ピットピッチもしくは記録膜の光学的特性変化により形成される記録マークの最短マークピッチは、図1により前に説明した光ヘッド110で用いられる対物レンズ117のOTF(Optical Transfer Function)特性の遮断(カットオフ)周波数に近いため、最短ピットピッチ/最短マークピッチからの再生信号振幅は、非常に小さい。
【0100】
なお、最短ピットピッチ/最短マークピッチを詰めることで、記録密度を確保することが提案されているが、レベルスライス法では、ピッチがDVD規格の光ディスク以上に詰められた最短ピットピッチ/最短マークピッチから再生信号を得ることは、不可能となる。また、既に、上述した理由からDVD−Rディスクでは、最短ピットピッチが詰められているので、リードインエリアから安定した再生信号を得ることは困難である。
【0101】
本実施の形態では、この相反する問題点を解決するため、
〔α〕リードインエリア内をシステムリードインエリアとデータリードインエリアに分離し、両者のトラックピッチと最短ピットピッチを変化させる、
〔β〕システムリードインエリアではトラックピッチと最短ピットピッチを大幅に広げて最疎ピットピッチからの再生信号振幅に対する最短ピットピッチからの再生信号振幅の低下量を少なくする、それにより最短ピットからの信号再生を容易にしてピット深さの浅い追記型情報記録媒体におけるシステムリードインエリアからの信号再生を可能にする、
〔γ〕情報記録媒体自体の記憶容量増加を目指して、リードインエリアおよびデータエリアの記録密度を上げるために、最短ピットピッチ/最短マークピッチを狭くし、再生信号検出(アナログ信号からの2値化)が難しい現行のレベルスライス法に変えてPRML法を採用する、
〔δ〕最短ピットピッチ/最短マークピッチを詰めて記録密度を向上させるのに適した変調方式を採用する。
【0102】
すなわち、変調後の“0”が連続する最小数(変調後の(d,k)制約におけるdの値)を、現行DVDでは、d=2に対してd=1の変調規則を採用するという4つの工夫の組み合わせている。
【0103】
なお、システムリードインエリアとデータリードインエリアとを分離しても受けることにより、両者のトラックピッチと最短ピットピッチを変化させるが可能となり、システムリードインエリア内で、トラックピッチと最小ピットピッチを粗くすることができる。
【0104】
以上説明したように、本発明の光ディスク1は、光ヘッド110のRIM値に対応した記録するための光ビームパワーを示す情報が、光ディスク1の所定の領域、例えばキャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3もしくはリードインエリア4に、予め記録されているので、図6に示した信号処理系により、ROM240に記憶されているイニシャルプログラムに従って記録するためのパワー情報を取得することにより、最適なパワーで情報を記録可能である。
【0105】
しかしながら、実際には、RIMの値とパワーの関数を細かく表す必要がない場合もあるので、例えば、
RIMr≦0.65,RIMt≦0.65 → Pw=4.8mW,
RIMr>0.65,RIMt>0.65 → Pw=4.4mW
ような情報であっても、光ディスクに照射される光ビームの状態に影響を与える光ヘッドの個体差に支配されることなく最適な条件を提供可能な、記録するための光ビームパワーの情報が記録されていればよい。
【0106】
なお、光ディスクに記録される情報は、光ヘッドのRIMに対する最適パワーの関係を表す関数であればよく、例えば以下に[表1]として示すようなLUT(Look Up Table)形式であってもよい。
【表1】
【0107】
また、光ディスクに記録される情報すなわち制御情報は、容易に解凍(光ディスク装置のみで解凍)可能な形式の圧縮ファイルであってもよい。
【0108】
なお、光ヘッド110から出力される光ビームの波長の違いが、光ディスクに情報を記録もしくは光ディスクからの情報の再生または消去に対して影響が多い場合は、波長に対応した記録、消去または再生光ビームのパワーをディスク1に予め記録することが好ましい。また、光ヘッド110のRIMの値と光ビームの波長のそれぞれの違いの影響が大きいときは、両方のパラメータに対応した記録、消去または再生光ビームのパワーをディスク1に予め記録することが好ましい。ところで、光ディスク装置は、高い気温や低い気温で使用することもある。一般にレーザは、温度が上がると波長が長くなり、従って、光ヘッド110の特性が温度により変化することがある。また、光ディスクの記録、消去または再生の光ビームパワーも温度依存性がある場合がある。この場合は、温度に対応した光ディスクに記録、消去または再生光ビームのパワーをディスク1に予め記録すれば良い。以上RIMや波長や装置の温度のパラメータの影響が大きい場合は、すべてのパラメータに対応した光ディスクに記録、消去または再生光ビームのパワーをディスク1に予め記録すれば良い。
【0109】
また、図6に示した光ディスク装置100においては、ROM240に、上述した「光ディスク側の固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長の違いや光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な情報」を読み出すプログラムを含ませた例を説明したが、光ディスク1の「キャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3もしくはリードインエリア4」に、上述した「光ディスク側の固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長の違いや光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な情報」を読み出させるためのプログラムを同時に記録しておくこともできる。
【0110】
なお、光ディスクの所定の領域に予め記録される情報としては、RIMや波長の違いに対する再生時のレーザパワーや消去パワーであってもよいことは言うまでもない。
【0111】
以上説明したように、光ディスクの固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長の違いや波長の変動や、光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な記録するための光ビームパワーで、光ディスクに、より最適に情報を記録できる。また、光ディスクからの情報の再生および消去時にも、安定な再生および確実な消去が実現される。
【0112】
なお、光ディスクに、光ディスク側の固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長の違い波長の変動や光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な情報が記録されるべき領域は、光ディスク装置により光ディスクから情報を再生するルーチンを考慮すると、最初に情報が読み出される例えばリードインエリアが、好適であるが、実際に情報が記録されるまでの間に情報が読み出し可能な領域であれば、光ディスクのどの部分であってもよいことはいうまでもない。また、レーザ光の波長の違い波長の変動や光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な情報は、ディスク成型後に、例えば記録用のレーザ光により、ディスク1枚毎に記録されてもよいことはいうまでもない。
【0113】
さらに、光ディスク側の固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長違いや波長の変動や光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な情報は、例えば片面2層ディスクの1層目と2層目に分割して記録されてもよいし、例えば1層目に、光ディスク側の固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長の違いや光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な情報が同時に記録されていることおよびその位置が記録され、例えば2層目に光ディスク側の固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長違いや波長の変動や光ディスク装置側の要因であるRIM値の変動を吸収可能な情報そのものが記録されてもよいことはいうまでもない。
【0114】
このように、少なくとも光ヘッドのRIM値とディスクに記録、再生または消去するための記録パワー等の情報が少なくとも光ディスクに記録されていれば良い。この場合、よりディスクに記録する情報を少なくすることが可能である。
【0115】
つまり、光ディスク装置で記録再生する場合、ディスクに記録してあるRIM値と記録するための条件等を読み出し、その光ディスク装置のRIM値とのディスクの記録してあるRIM値を比較することにより、最適な記録条件を導き出すことが可能である。これは、記録時のパワー等は、記録再生するビーム径に対応しており、ビーム径は、RIM値に対応するので、RIM値の違いから、記録のパワーを換算することが可能となる。
【0116】
なお、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形・変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
【0117】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の光ディスクは、光ディスクに照射される光ビームの状態に影響を与える光ヘッドの個体差に支配されることなく最適な条件が記録された記録領域を有する。これにより、光ディスク装置のイニシャル動作時に、セットされている光ディスクの特性に対して最適な光ビームが光ディスクに照射されるので、情報の安定な記録および再生もしくは消去が可能である。
【0118】
また、光ディスク装置は、光ディスクがセットされたあとのイニシャル動作時に、光ディスクに記録されている最適な条件の記録領域を参照するプログラムが用意されているので、光ディスクに照射される光ビームの状態に影響を与える光ヘッドの個体差に支配されることなく最適な条件で、情報の記録および再生もしくは消去が可能である。また、装置の使用温度の変化による光ヘッドの特性差に影響されることなく、光ディスクに照射される光ビームの状態に影響を与える光ヘッドの個体差に支配されることなく最適な条件で、情報の記録および再生もしくは消去が可能である。
【0119】
さらに本発明によれば、光ヘッドの製造性や光ディスクの製造マージンを広く取ることができ、安価な光ディスク装置および光ディスクシステムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用される光ディスクを説明する概略図。
【図2】図1に示した光ディスクを製造する工程を説明する概略図。
【図3】図2に示した光ディスクを製造する工程に引き続く工程を説明する概略図。
【図4】図3に示した光ディスクを製造する工程に引き続く工程を説明する概略図。
【図5】図1に示した光ディスクに情報を記録し、または再生する光ディスク装置の光ヘッドの一例を説明する概略図。
【図6】図5に示した光ヘッドにより得られる信号を処理する信号処理系(光ディスク装置)の一例を説明する概略図。
【図7】光ディスク装置におけるRIM値と記録パワーとの関係を説明するグラフ。
【図8】光ディスクの各領域の記録データ密度を説明する概略図。
【図9】光ディスクのデータリードインエリアとシステムリードインエリアの配列およびデータ構造を説明する概略図。
【図10】図9に示したリードインエリアにおけるコントロールデータゾーンのデータの配置例を説明する概略図。
【図11】図9に示したリードインエリア内に記録される情報の一例を説明する概略図。
【図12】図11に示した記録される情報に引き続いて記録される情報の一例を説明する概略図。
【図13】図12に示した記録される情報に引き続いて記録される情報の一例を説明する概略図。
【図14】図13に示した記録される情報に引き続いて記録される情報の一例を説明する概略図。
【図15】図11ないし図14に示したリードインエリア内に記録される光ビームの強度に関する情報と実際に光ディスクに情報を記録するために出力される光ビーム(書込みパルス)との関係を説明する概略図。
【図16】図11ないし図14に示したリードインエリア内に記録される光ビームの強度に関する情報と実際に光ディスクに情報を記録するために出力される光ビーム(書込みパルス)との関係を説明する概略図。
【符号の説明】
1…光ディスク、3…キャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア、4…リードインエリア、10…第1の基板、12…記録面、20…第2の基板、22…記録面、30…UV硬化樹脂層(接着層)、110…光ヘッド、111…レーザ素子(光源)、112…コリメートレンズ(光学要素)、117…対物レンズ(光学要素)、237…レーザ駆動回路、239…APC回路、240…ROM(プログラム保持装置)。
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザ光を用いて情報の記録、消去または再生が可能な情報記録媒体において、最適な情報の記録、消去および再生が可能な光ディスク並びに光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報記録媒体としての光ディスクは、CD、DVD−ROMに代表される再生専用型、CD−R、DVD−Rに代表される1回追記型、コンピュータの外付けメモリや録再ビデオに代表される書き換え可能型等がある。
【0003】
これらにおいては、CD系のディスク装置の赤外のレーザからDVDの赤色レーザしている。この場合には、レーザ波長の短波長化により集光スポット径を小径化することは、例えば情報を記録する際に、特に光ディスクの記録膜の構造や組成の違いにより光ディスク毎に異なる記録パワーを、光ディスク毎に最適化する工程が必要になる問題がある。
【0004】
このため、光ディスクの記録エリア内に、光ディスクに最適な記録パワー情報及び/又は製造時の履歴情報を、例えばMO情報により記録する例がある(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−290383号公報(請求項1、図1、要約)。
【0006】
近年、光ディスクは情報関連及び放送関連機器で求められる記録容量の急激な増加に対応するため容量の増大が求められている。そのため、記録密度を上げる目的で、さらにレーザ波長の短波長化(集光スポット径の小径化)や超解像技術の利用等の研究が進められる一方、トラックピッチ、マークピットピッチを詰めるために、電子ビーム露光等のマスタリング技術が検討されている。
【0007】
例えば、レーザ波長の短波長化に関しては、既に、波長が405nmの青紫色のレーザ光を用いる装置の開発が進められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示された発明では、光ディスク装置を用いて情報を記録する際に、CD−MOフォーマットの光ディスクにおいて、記録膜の構造や組成の違いに支配されることなく、最適な記録パワーで情報を記録できる。
【0009】
しかしながら、青紫レーザのような短波長のレーザ光を用いることで一層小径化された集光スポットのレーザ光により、より高密度に情報を記録しようとすると、記録パワー以外のさまざまな要因から、最適な記録ができない問題がある。
【0010】
例えば、波長が405nmの青紫色のレーザ光を用いる場合、レーザ素子から出射されるレーザ光の波長と出射ビームの拡がり角の個体ばらつきや温度変化に伴うレーザ光の波長の変動あるいは対物レンズの光学特性等のいずれかまたは全ての影響により個々の光ヘッドの特性が異なり、レーザ光のスポット径が変動することは、よく知られている。
【0011】
この発明の目的は、光ディスクに照射される光ビームの状態に影響を与える光ヘッドの個体差に支配されることなく最適な条件で情報を記録可能な光ディスクならびに光ディスク装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、光ビームにより情報の記録および再生が可能な光ディスクにおいて、前記情報の記録または再生に用いられる光ヘッドの特性に対応して前記光ディスクに情報を記録し、または光ディスクから情報を再生するための前記光ビームの最適な条件が記録された記録領域が設けられていることを特徴とする光ディスクを提供するものである。
【0013】
またこの発明は、所定波長の光を出射する光源と、この光源からの光を記録媒体の所定の記録領域に案内し、集束させる光学要素のコリメートレンズと対物レンズとを少なくとも備え、このコリメートレンズの焦点距離と前記光源の光の波長および拡がり角と前記対物レンズのNAと焦点距離とにより定義される前記記録媒体に記録、再生および消去を行うための光ビームの強度に関する情報を、前記記録媒体から読み出す制御プログラムが記録されているプログラム保持装置と、前記光の強度を前記プログラム保持装置に記録されている制御プログラムに従って前記記録媒体から読み出して、前記光源からの光の強度を最適化する光源駆動装置と、を有することを特徴とする光ディスク装置を提供するものである。
【0014】
さらにこの発明は、光ビームにより情報の記録および再生が可能な光ディスクにおいて、前記情報の記録または再生に用いられる光ヘッドのRIMの値、前記光ヘッドの特性に対応して前記光ディスクに情報を記録し、または光ディスクから情報を再生ための前記光ビームの最適な条件に関する制御情報が記録されたことを特徴とする光ディスク光ビームにより情報の記録および再生が可能な光ディスクにおいて、前記情報の記録または再生に用いられた光ヘッドのRIMの値と、情報を記録、再生または消去するための前記光ビームの最適な条件に関する制御情報が記録されたことを特徴とする光ディスクを提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態が適用可能な記録媒体を説明する断面図である。
【0017】
図1に示されるように、記録媒体である光ディスク1は、例えば波長が405nmのレーザ光を集光して得られるビームスポットにより情報の記録、消去及び再生が可能な記録膜が形成された第1の基板10、第1の基板と実質的に等しい構造を有する第2の基板20、および第1の基板11と第2の基板21とを接着する接着層30からなる。なお、光ディスク1すなわち第1および第2の基板の中心には、直径が15mmの中心穴2が形成されている。また、それぞれの基板10,20の直径は120mmで、接着層30を含むディスク1の総厚は、概ね1.2mmである。
【0018】
第1および第2の基板10,20は、それぞれ基材11,21およびそれぞれに形成された情報記録面12と情報記録面22を有する。なお、第2の基板20は、第1の基板10と情報記録面22が同じ方向となるように貼り合わせられている。また、接着層30および第1の基板10の基材11には、少なくとも波長405nmのレーザ光を第2の基板20の記録層22に、所定強度で透過可能な特性が与えられている。
【0019】
第1および第2の基板10,20の面積方向の所定の位置には、例えば中心穴2から最外周に向けて、キャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3、リードインエリア4、メモリエリア5およびリードアウトエリア6が、順に形成されている。なお、各エリアの物理的な大きさは、外径が120mmのディスクを例に説明すると、それぞれ直径で、キャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3が46mm、リードインエリア4が50mm、メモリエリア5が116mm、リードアウトエリア6が118mmである。
【0020】
上述した光ディスク1において、例えばリードインエリア4には、波長が405nmの青紫色のレーザ光を用いる場合のレーザ素子から出射されるレーザ光の発散角のばらつきやレーザ個体差による波長の違いや温度変化に伴うレーザ光の波長の変動または光ディスク装置の対物レンズの光学特性等のいずれかまたは全ての影響を考慮した好適な、記録パワーに関する情報が、後段に示すような形式で、予め記録されている。
【0021】
記録パワーに関する光ヘッドの特性の情報としては、例えば図7を用いて以下に説明するが、光ディスク装置のピックアップに利用される対物レンズの開口数NAとレーザ光の波長λとの関係を示すRIM強度がある。
【0022】
RIM強度(Rim Intensity)は、レンズに入射する光ビームに関し、そのレンズの開口エッジでの光強度を、光ビームの中心強度に対する比(またはパーセンテージ)で表した値であり、対物レンズに入射するビームの光学特性を表すパラメータの一つである。
【0023】
例えば、光ディスク装置において、対物レンズにより光ディスクに集光できる光ビームの径Rは、
R=2×f(RIM)×λ/NA
により求められる。ここで、f(RIM)は、RIMに対する関数をあらわす。なお、対物レンズが概ね環状であるに対して、光ビーム、特に半導体レーザ素子からのレーザ光は、発散性でしかも断面ビーム(スポット)形状が楕円形であるから、特に方向性を考慮する必要がある場合には、RIMxと表記して方向性も規定される。
【0024】
一例を示すと、RIM(方向性なし)=0.6で、波長λ=405nm、NA=0.65の場合、ビーム径Rは、R=0.5260μmである。また、RIM(方向性なし)=0.7で、波長λ=405nm、NA=0.65の場合、R=0.5218μmである。
【0025】
なお、光ディスク装置においては、半導体レーザ素子からの光ビーム(レーザ光)は発散性であって、対物レンズの他に、コリメートレンズも用いられることから、RIMの値は、レーザ光の拡がり角、コリメートレンズの焦点距離および後述するビーム整形プリズムの特性に依存する。
【0026】
図2ないし図4は、図1に示した光ディスクを製造する工程を、順に説明する概略図である。
【0027】
まず、図2(a)に示すように、表面を所定の表面粗さまで研磨して洗浄したガラスを原盤301として用意する。
【0028】
次に、図2(b)に示す通り、ガラス原盤301の表面に、フォトレジスト303を塗布する。
【0029】
続いて、図2(c)に示すように所定波長のレーザ光により露光して、メモリエリア5に対応する領域には物理情報(ヘッダ)およびや案内溝(凹凸)等を、キャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3およびリードインエリア4に対応する領域には、詳述しないがイニシャル情報と上述の記録パワーに関する情報を、それぞれ記録する。
【0030】
次に、物理情報、イニシャル情報および記録パワーに関する情報が露光されたガラス原盤301を現像してフォトレジストの未現像部分を除去することで、図2(d)に示されるような凹凸が得られる。
【0031】
以下、図2(e)に示す通り、ガラス原盤301をメッキ処理することによりスタンパ311が得られる。
【0032】
次に、図3(a)に示すように、スタンパ311を型とし、射出成形することで、樹脂成形板(図1に示した第1の基板10の基材11および第2の基板20の基材21)ができあがる。なお、基材11,21は、例えばポリカーボネートやガラス製である。
【0033】
このようにして、第1および第2の基材10,20のキャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3およびリードインエリア4に対応する領域には、上述したイニシャル情報と記録パワーに関する情報に対応する凹凸または所定形状のパターンが、同時に形成される。
【0034】
以下、図3(b)に示すように、マスク321により記録膜(12,22)となる領域以外がマスクされた成形板(10または20)に、記録膜に適した金属または合金が、例えばスパッタリング等により所定の厚さに成膜されることで、接着層30により接着される前の単基板10または20が得られる。
【0035】
続いて、図4(a)に示すように、詳述しないが、スピナーのターンテーブルに、いずれか一方の単基板(20または10)が装着された状態で、接着層30となる接着剤、例えば紫外線が照射されることで硬化するUV硬化樹脂が、所定量供給され、ターンテーブルを所定の回転数で回転されることで、単基板上に、概ね均一な厚さの接着剤層すなわちUV硬化樹脂の薄層が得られる(図4(b)参照)。
【0036】
次に、図4(c)に示すように、記録面(12または22)が形成されている側の面が、先に接着層が形成されたスピナーに既にセットされている接着対象の単基板に面するように、重ね合わせられる。
【0037】
以下、図示しないが、スピナーのテーブルの高速回転(余剰接着剤除去工程)において、両基板間に位置された接着剤の余剰分が除去され、図4(d)に示すように、紫外線(UV光)が照射されて接着剤が接着層30となることで、図1に示したような光ディスク1が得られる。
【0038】
図5および図6は、図1により前に説明した光ディスクに情報を記録し、または光ディスクから情報を再生できる光ディスク装置およびその光ディスク装置に組み込まれる光ヘッドを概略的に説明している。
【0039】
図5に示されるように、光ディスク装置100の光ヘッド110において、光源すなわち半導体レーザ素子11からの光ビーム(レーザ光)は、コリメートレンズ112によりコリメートされビーム整形プリズム113により断面ビーム形状が所定の形状に変化される。
【0040】
ビーム整形プリズム113によりビーム形状が整形されたレーザ光は、ビームスプリッタ114により光ディスク1側に案内され、ミラー115で反射されて光ディスク1に向けて向きが変えられる。
【0041】
ミラー115で光ディスク1に向けられたレーザ光は、1/4波長板116により円偏光に変換され、対物レンズ117により所定の集束性が与えられて、光ディスク1の記録面12または22の一方に集束される。
【0042】
光ディスク1の記録面12または22で反射され、記録面に情報が記録されている場合にはその情報により反射率または偏光の方向が変化された反射レーザ光は、対物レンズ117に戻され、1/4波長板116により、偏光の方向が概ね90°回転され、ミラー115に戻される。
【0043】
ミラー115に戻された反射レーザ光は、ビームスプリッタ114により反射され、ミラー118で所定の方向に向けられる。
【0044】
ミラー118で進行方向が変化された反射レーザ光は、結像レンズ119により所定の結像特性が与えられたのち、フォーカスエラーの検出に利用される所定の結像パターンを提供可能なフォーカスエラーパターン発生用素子120により所定のスポットパターンを生成可能に波面が変換され、後段の光検出器121の受光面に結像される。
【0045】
なお、フォーカスエラーおよびトラッキングエラーを検出する方法および光検出器121の受光面のパターンならびに信号処理等に関しては、周知のさまざまな方法が利用可能であることはいうまでもない。
【0046】
光検出器121に結像されたフォーカスエラー検出用パターンおよびトラッキングエラー検出用パターンは、図6に示す信号再生系により以下に説明する通り信号処理され、対物レンズ117の位置が光ディスク1の記録面12または22のいずれかにオンフォーカスとなる位置にフォーカスロックされるとともに、同記録面12または22に予め形成されているトラックまたは情報ピットのピット列の中心とレーザ光の中心が一致するよう、トラッキングが制御される。また、再生信号は、以下に説明するが、光検出器121の出力を加算して得られる。
【0047】
図6は、図1に示した光ディスクおよび図5を用いて上述した光ディスク装置により光ディスクに情報を記録し、または光ディスクから情報を再生可能とする信号処理系の一例を説明する概略図である。
【0048】
光検出器121は、第1〜第4の領域フォトダイオード121A,121B,121Cおよび121Dを含む。それぞれのフォトダイオードの出力A,B,CおよびDは、それぞれ、第1ないし第4の増幅器221a,221b,221cおよび221dにより、所定のレベルまで増幅される。
【0049】
各増幅器221a−221dから出力A〜Dは、AとBが、第1の加算器222aにより加算され、CとDが、第2の加算器222bにより加算される。
【0050】
加算器222aおよび222bの出力は、加算器223において「(A+B)に(C+D)が符号を反転して加算」される(引き算される)。加算器223による加算(引き算)の結果は、対物レンズ117の位置を、光ディスク1の記録面12または22の図示しないトラックまたは図示しないピット列と対物レンズ117により集束される光ビームが集束される距離である焦点距離に一致させるためのフォーカスエラー信号として、フォーカス制御回路231に供給される。
【0051】
加算器224は(A+C)を生成し、加算器225は(B+D)を生成する。両加算器の出力すなわち(A+C)と(B+D)は、位相差検出器232に入力される。位相差検出器232は、対物レンズ117がレンズシフトされている場合に、正確なトラッキングエラー信号を得るために有益である。
【0052】
加算器226により、(A+B)と(C+D)の和が求められ、トラッキングエラー信号として、トラッキング制御回路233に供給される。
【0053】
(A+C)と(B+D)は、加算器227によりさらに加算され(A+B+C+D)信号すなわち再生信号に変換され、バッファメモリ234に入力される。
【0054】
なお、APC回路239には、レーザ素子111から出射されたレーザ光の戻り光の強度が入力される。これにより、記録用データメモリ236に記憶されている記録データに基づいてレーザ素子111から出射されるレーザ光のパワーが安定化される。
【0055】
このような信号検出系を有する光ディスク装置100においては、光ディスク1がターンテーブル131にセットされ、図示しない記録/再生位置に光ヘッド110が位置されると、CPU238の制御の下で、ROM240に記憶されているイニシャルプログラムに従って、所定のイニシャルルーチンが起動される。
【0056】
例えばモータ駆動回路235から所定のモータパルスが供給されることで駆動モータ141が所定の速度で回転されるとともに、図示しないアクセスモータが動作され、光ヘッド110が光ディスク1のキャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3もしくはリードインエリア4の所定の位置に対向する位置に移動される。
【0057】
以下、レーザ駆動回路237およびAPC回路239により安定化された再生用パワーのレーザ光がレーザ素子111から出射され、光ディスク1のキャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3もしくはリードインエリア4に記録されている情報が読み出される。
【0058】
このとき、上述した波長が405nmの青紫レーザ光を用いる場合のレーザ光の発散角のばらつきやレーザの個体差による波長の違いまたは温度変化に伴うレーザ光の波長の変動や、RIMに関する情報等を含むさまざまな情報が取り出される。
【0059】
以下、詳細な説明を省略するが、信号再生動作あるいは消去動作もしくは記録動作が開始される。なお、記録動作時は、上述したレーザ光の発散角のばらつきやレーザの個体差による波長の違いまたは温度変化に伴うレーザ光の波長の変動やRIMに関する情報等に基づいて最適化された記録パワーのレーザ光が、光ディスク1に照射されるように、レーザ素子111から出力される。
【0060】
ところで、図5を用いて説明した半導体レーザ素子111からのレーザ光は、周知の通り、レーザチップの接合面に水平な方向と垂直な方向で、拡がり角が異なることが知られている。例えば、接合面に水平な方向の広がり角は、半値全角で6〜10°、垂直な方向の広がり角は、半値全角で22〜30°にも及ぶ。
【0061】
また、既に説明した通り、対物レンズ117により光ディスク1の記録面12あるいは22に集束されるレーザ光の強度は、対物レンズ117の開口数NAとレーザ光の波長λに比例するとともに、対物レンズ117の開口エッジによるRIMの影響を受ける。なお、上述した光ディスク装置101においてはRIMの影響を考慮すべきレンズとしては、コリメートレンズ112もある。
【0062】
例えば、図7に示すように、RIMの値が異なる光ヘッドを用いて光ディクスに情報記録した時の記録パワーとCNRの関係は、上述のRIMに支配される。
【0063】
図7のRIMtとRIMrは、ディスクの半径方向rと接線方向tに相当するRIMの値である。
【0064】
図7から明らかなように、光ヘッド110のRIMの値が異なることで、最適な記録パワーに、差が生じる。
【0065】
このため、少なくとも光ディスク1に情報を記録する際には、上述したレーザ光の発散角のばらつきやレーザの個体差による波長の違いまたは温度変化に伴うレーザ光の波長の変動やRIMに関する情報等に基づいて最適化された記録パワーが用いられることが好ましい。
【0066】
従って、光ディスク装置100で光ディスク1に情報を記録し、あるいは再生もしくは消去する場合に、予め光ディスク1に記録されているディスクとパワーとの情報および光ヘッド110側に支配される特性とディスク側の特性等の関係情報を読み出して、少なくともその情報を基に、記録するためのパワー(消去もしくは再生を含む)を設定して、レーザ素子111から出力されるレーザ光(光ビーム)をコントロールし、対物レンズから出射される光ビームのパワーを最適化できる。ところで、説明した予め光ディスク1に記録してある情報は、光ヘッド110の個体差の対応した光ディスク1に記録、消去または再生するための光ビームのパワーのみの情報であっても、光ディスク装置100で、光ヘッド110の特性との関係が判断できれるような形式で光ディスク1に記録してあればよい。
【0067】
以下に、光ディスクに記録される情報の一例を順に説明する。
【0068】
光ディスク1には、図2(e)を用いて説明したスタンパ311が形成される時点で、リードインエリア4に対応される領域に、図8に示すような所定の記録データ密度で予め形成されたデータ配置構造が転写されている。
【0069】
リードインエリア4は、図9に示すように、コネクションエリア(物理セクタ番号[02 6AFFh]から同[02 9A00h])を挟んでシステムリードインエリア(物理セクタ番号[02 2640h]から同[02 6AFFh])とデータリードインエリア(物理セクタ番号[02 9A00h]から同[03 0000h])を含む。
【0070】
システムリードインエリアには、コントロールデータゾーン(物理セクタ番号[02 4F00h]から同[02 6700h])が定義されている。
【0071】
上述したシステムリードインエリア、コントロールデータゾーンおよびデータリードインエリアは、エンボスピットの列として、前に説明したスタンパ311により、予め光ディスク1に転写される。
【0072】
システムリードインエリア内のトラックは、360°一周する連続した螺旋である。データリードインエリア、データ領域、データリードアウト領域のトラックは360°一周する連続した螺旋である。トラックの中心は、ピットの中心である。
【0073】
図10は、コントロールデータゾーンに記録される情報の一例を示している。
【0074】
例えば、BP(Byte position)401に、情報内容402として、物理フォーマット情報やディスク製造者情報が、所定の順に記録されることにより、前に説明した通り、レーザ素子111(図1参照)から出力されるレーザ光(光ビーム)のパワーを、光ディスク1側に予め記録(転写)されている情報を基に、最適化できる。
【0075】
図11ないし図14は、図9に示したシステムリードインエリア、コントロールデータゾーンおよびデータリードインエリアに記録される情報を説明する概略図である。なお、図11ないし図14により説明される情報は、連続してあるいは所定の大きさのBP(Byte position)501を任意の位置で区切った単位で、記録(転写)される。また、図11ないし図14において、BP列501のうち「0」から「31」までの行については、再生専用ディスク、一回のみ情報が記録可能なディスク(Rタイプ)および録再(書換え)可能なRAMディスクのそれぞれに共通な情報が記録される領域として既に記録可能な情報をその位置が規定されている。一方、BP列501のうち「32」から「2047」までの行については、再生専用ディスク、一回のみ情報が記録可能なディスク(Rタイプ)および録再(書換え)可能なRAMディスクのそれぞれに独自に与えられる特別な情報が記録される領域である。
【0076】
BP列501のうち「31」行の後流、例えば「AZ(33)」行には、速度に関する情報が記録される。なお、十位に示したアルファベットは、記録されている情報の優先順位に対応され、リードインエリア4の情報が再生される際に、アルファベットの順に従って、読み取られるものとする。また、2桁の文字列のうち、一位に示したアルファベットが大文字である場合には、記録されている情報は、アルファベットの順に従って、連続されているものとする。一方、2桁の文字列のうち、一位に示したアルファベットが小文字である場合には、その前後に、別の任意の情報が追加されてもよいことを示すものとする。
【0077】
「AZ(33)」行に引き続く、「BA(34)」行には、タンジェンシャル方向(に関する)Rim強度の情報が記録される。「BA(34)」行に引き続く、「BB(35)」行には、半径(ラジアル)方向(に関する)Rim強度の情報が記録される。
【0078】
以下、引き続く「BC(36)」行にはリードパワー、「BD(37)」行にはランドのためのピークパワー、「BE(38)」行にはランドのためのバイアスパワー1、「BF(39)」行にはランドのためのバイアスパワー2、「BG(40)」行にはランドのためのバイアスパワー3、が順に記録される。
【0079】
続いて、グルーブのためのリードパワー、ピークパワー、バイアスパワー1、バイアスパワー2、バイアスパワー3等が、「Bn」行、「BX」行、「BY」行および「BZ」行に、順に記録されている。
【0080】
以下、「CA」行から「CZ」行の間に、ランドのための先端パルス終端時間、ランドのためのマルチパルスデュレーション、ランドのための後端パルス開始時間、等が順に記録されている。また、「DA」行から「DZ」行の間に、グルーブのための先端パルス終端時間、グルーブのためのマルチパルスデュレーション、グルーブのための後端パルス開始時間、等が順に記録されている。
【0081】
なお、上述した光ディスクのシステムリードインエリアに記録(転写)されている制御情報の一部、例えば、「CA(45)」行から「DZ(92)」行の間に記載されたランドのための先端パルス終端時間、ランドのためのマルチパルスデュレーション、ランドのための後端パルス開始時間、グルーブのための先端パルス終端時間、グルーブのためのマルチパルスデュレーション、グルーブのための後端パルス開始時間、等は、現在広く利用されているDVD規格の書込み可能ディスクすなわちRAMディスクに関する規格であるStandard ECMA−330と互換性がある。また、「BA」行から「BZ」行に記録されている制御情報の内のいくつかの行に記載された制御情報の多くも、RAMディスクに関する規格であるStandard ECMA−330と互換性がある。
【0082】
図15(a)は記録データを、図15(b)は記録波形を、図15(c)は図15(b)に示した記録波形を光ディスク1に記録するための書込みパルスを、それぞれ示している。
【0083】
光ディスク1には、記録すべき情報である記録データ(図15(a))に対応づけられたNRZI形式の記録波形(図15(b))が、図15(c)に示すような書込みパルスを用いて記録される。
【0084】
図15(c)に示された書込みパルス波形は、図11ないし図14を用いて上に説明した各記録条件に対応される。例えば、BP列501における「CA」行から「DZ」行の間に記録されている各情報と光ビームすなわち書込みパルスとの対応が示されている。
【0085】
主要な書込みパルスについて説明すると、「BD」行および「Bn」行に記録されたピークパワーは、ランド向けおよびグルーブ向けの条件を除いてそれぞれピークパワーPppと対応される。
【0086】
同様に、「BE」行および「BX」行に記録されたバイアスパワー1は、それぞれPbp1と対応される。以下、「BF」行および「BY」行に記録されたバイアスパワー2は、それぞれPBP2と、「BG」行および「BZ」行に記録されたバイアスパワー3は、それぞれPBP3と、対応される。
【0087】
なお、バイアスパワー1は、いずれも図15(a)および(b)において例示された8Tデータ、3Tデータおよび2Tデータの終端を表すTLCに続く、次のデータの先頭までの所定期間に利用される。同様に、バイアスパワー2は、いずれも図15(a)および(b)において例示された8Tデータ、3Tデータおよび2Tデータの終端を表すTLCのレベルである。また、バイアスパワー3は、いずれも図15(a)および(b)において例示された8Tデータならびに3Tデータにおけるマルチパルスのレベルである。従って、2Tデータに関しては、バイアスパワー3は、利用されない。
【0088】
また、「CA」行あるいは「DA」行に記録された先端パルス終端時間により、個々の記録データの書き出し(先頭)を示す先端パルスPFa(8T),PFb(3T)が定義される。同様に、バイアスパワー1は、「CC」行あるいは「DC」行に記録された後端パルス開始時間により、個々の記録データの終了(後端)を示す後端パルスPLa(8T),PLb(3T)が定義される。なお、2T系に関しては、先端パルスと後端パルスが1つのピークパルスとして表されることから、先端パルスと後端パルスとが存在することはなく、先端パルスと同一の波形である単一パルス(Mono pulse)に引き続いてPBP3(バイアスパワー3)が用いられる。
【0089】
いうまでもなく、先端パルスと後端パルスの間の全期間が書込みパルス(Write pulse)PWa,PWb,…,と示される。
【0090】
なお、書込みパルスの波形を詳細に説明すると、図16に示されるように、バイアスパワー1のレベルとピークパワーのレベルとの差AがパワーP1で,ピークパワーのレベルとバイアスパワー2との差BがパワーP2で,ピークパワーのレベルとバイアスパワー2のレベルとの差CがパワーP3で,かつバイアスパワー2のレベルとバイアスパワー1のレベルとの差DがパワーP4で,それぞれ示される。すなわち、図15(c)に示した書込みパルスは、図16により説明した第1のパワーP1ないし第4のパワーP4を組み合わせることにより、容易に提供される。
【0091】
なお、図10により前に説明したBP(Byte position)列401に、例えば「1」行として記録された『製造者情報(製造者名)』は、図14に示したBP(Byte position)501のうちの「EA」行から「FZ」行の間に、所定の符号列として記録される。また、『製造者からの情報』として、例えば「GA」行から「Gn」行の間に、光ビームの波長の違いが、光ディスクに情報を記録もしくは光ディスクからの情報の再生または消去に対して大きく影響する場合等の情報として、波長に対応した記録、消去または再生光ビームのパワーとして、記録される。なお、「GA」行から「Gn」行の間には、光ヘッドに固有のRIMの値と光ビームの波長のそれぞれの違いに関し、両方のパラメータに対応した記録、消去または再生光ビームのパワーの情報が記録される。
【0092】
ところで、既に広く利用されているDVD規格の光ディスク(情報記録媒体)においても、リードインエリアが設けられている。なお、DVD規格の光ディスクの内、再生専用の記録媒体であるDVD−ROMでは、ピットの深さは、光ビームの波長をλ、ディスク(樹脂材料)の屈折率をnとすると、λ/(4n)が最適な深さと言われている。
【0093】
同様に、書換え型情報記録媒体であるDVD−RAMでは、データ領域内での隣接トラックの記録マークからのクロストーク(再生信号への漏れ込み)を最も小さくする条件として、プリグルーブの深さは、λ/(5n)〜λ/(6n)が最適な深さと言われている。
【0094】
従って、DVD−RAMでは、エンボスリードインエリアのピットの深さもλ/(5n)〜λ/(6n)に設定されている。
【0095】
深さが、λ/(4n)もしくはλ/(5n)〜λ/(6n)のピットからは、(深さが充分深いので)、充分大きな振幅を持った再生信号が得られる。
【0096】
これに対し、DVD−R(一回のみ情報が記録可能な追記型)ディスクでは、データ領域内のグルーブの深さがDVD−RAMに比較して浅いため、同じ深さを持ったエンボスリードインエリア内のピットからは、大きな振幅の再生信号が得られず、再生が安定しない問題がある。
【0097】
そのため、再生専用/追記型/書換え型のいずれの情報記録媒体に対しても、フォーマットの互換性を確保しつつ追記型情報記録媒体のリードインエリアからの安定な再生信号を保証するために、システムリードインエリアを設け、ここでのトラックピッチと最短ピットピッチを、データリードインエリアおよびデータ領域でのトラックピッチと最短ピットピッチ(最短マークピッチ)よりも大幅に大きくしたところに本実施の形態の特徴がある。
【0098】
現時点では、DVD規格の光ディスクから再生信号を得るために、レベルスライス法により、再生信号が検出(アナログ再生信号に対する2値化処理を出力)される。
【0099】
しかしながら、現在利用されているDVD規格の光ディスクにおいても、微細な凹凸形状を持ったピットの最短ピットピッチもしくは記録膜の光学的特性変化により形成される記録マークの最短マークピッチは、図1により前に説明した光ヘッド110で用いられる対物レンズ117のOTF(Optical Transfer Function)特性の遮断(カットオフ)周波数に近いため、最短ピットピッチ/最短マークピッチからの再生信号振幅は、非常に小さい。
【0100】
なお、最短ピットピッチ/最短マークピッチを詰めることで、記録密度を確保することが提案されているが、レベルスライス法では、ピッチがDVD規格の光ディスク以上に詰められた最短ピットピッチ/最短マークピッチから再生信号を得ることは、不可能となる。また、既に、上述した理由からDVD−Rディスクでは、最短ピットピッチが詰められているので、リードインエリアから安定した再生信号を得ることは困難である。
【0101】
本実施の形態では、この相反する問題点を解決するため、
〔α〕リードインエリア内をシステムリードインエリアとデータリードインエリアに分離し、両者のトラックピッチと最短ピットピッチを変化させる、
〔β〕システムリードインエリアではトラックピッチと最短ピットピッチを大幅に広げて最疎ピットピッチからの再生信号振幅に対する最短ピットピッチからの再生信号振幅の低下量を少なくする、それにより最短ピットからの信号再生を容易にしてピット深さの浅い追記型情報記録媒体におけるシステムリードインエリアからの信号再生を可能にする、
〔γ〕情報記録媒体自体の記憶容量増加を目指して、リードインエリアおよびデータエリアの記録密度を上げるために、最短ピットピッチ/最短マークピッチを狭くし、再生信号検出(アナログ信号からの2値化)が難しい現行のレベルスライス法に変えてPRML法を採用する、
〔δ〕最短ピットピッチ/最短マークピッチを詰めて記録密度を向上させるのに適した変調方式を採用する。
【0102】
すなわち、変調後の“0”が連続する最小数(変調後の(d,k)制約におけるdの値)を、現行DVDでは、d=2に対してd=1の変調規則を採用するという4つの工夫の組み合わせている。
【0103】
なお、システムリードインエリアとデータリードインエリアとを分離しても受けることにより、両者のトラックピッチと最短ピットピッチを変化させるが可能となり、システムリードインエリア内で、トラックピッチと最小ピットピッチを粗くすることができる。
【0104】
以上説明したように、本発明の光ディスク1は、光ヘッド110のRIM値に対応した記録するための光ビームパワーを示す情報が、光ディスク1の所定の領域、例えばキャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3もしくはリードインエリア4に、予め記録されているので、図6に示した信号処理系により、ROM240に記憶されているイニシャルプログラムに従って記録するためのパワー情報を取得することにより、最適なパワーで情報を記録可能である。
【0105】
しかしながら、実際には、RIMの値とパワーの関数を細かく表す必要がない場合もあるので、例えば、
RIMr≦0.65,RIMt≦0.65 → Pw=4.8mW,
RIMr>0.65,RIMt>0.65 → Pw=4.4mW
ような情報であっても、光ディスクに照射される光ビームの状態に影響を与える光ヘッドの個体差に支配されることなく最適な条件を提供可能な、記録するための光ビームパワーの情報が記録されていればよい。
【0106】
なお、光ディスクに記録される情報は、光ヘッドのRIMに対する最適パワーの関係を表す関数であればよく、例えば以下に[表1]として示すようなLUT(Look Up Table)形式であってもよい。
【表1】
【0107】
また、光ディスクに記録される情報すなわち制御情報は、容易に解凍(光ディスク装置のみで解凍)可能な形式の圧縮ファイルであってもよい。
【0108】
なお、光ヘッド110から出力される光ビームの波長の違いが、光ディスクに情報を記録もしくは光ディスクからの情報の再生または消去に対して影響が多い場合は、波長に対応した記録、消去または再生光ビームのパワーをディスク1に予め記録することが好ましい。また、光ヘッド110のRIMの値と光ビームの波長のそれぞれの違いの影響が大きいときは、両方のパラメータに対応した記録、消去または再生光ビームのパワーをディスク1に予め記録することが好ましい。ところで、光ディスク装置は、高い気温や低い気温で使用することもある。一般にレーザは、温度が上がると波長が長くなり、従って、光ヘッド110の特性が温度により変化することがある。また、光ディスクの記録、消去または再生の光ビームパワーも温度依存性がある場合がある。この場合は、温度に対応した光ディスクに記録、消去または再生光ビームのパワーをディスク1に予め記録すれば良い。以上RIMや波長や装置の温度のパラメータの影響が大きい場合は、すべてのパラメータに対応した光ディスクに記録、消去または再生光ビームのパワーをディスク1に予め記録すれば良い。
【0109】
また、図6に示した光ディスク装置100においては、ROM240に、上述した「光ディスク側の固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長の違いや光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な情報」を読み出すプログラムを含ませた例を説明したが、光ディスク1の「キャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア3もしくはリードインエリア4」に、上述した「光ディスク側の固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長の違いや光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な情報」を読み出させるためのプログラムを同時に記録しておくこともできる。
【0110】
なお、光ディスクの所定の領域に予め記録される情報としては、RIMや波長の違いに対する再生時のレーザパワーや消去パワーであってもよいことは言うまでもない。
【0111】
以上説明したように、光ディスクの固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長の違いや波長の変動や、光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な記録するための光ビームパワーで、光ディスクに、より最適に情報を記録できる。また、光ディスクからの情報の再生および消去時にも、安定な再生および確実な消去が実現される。
【0112】
なお、光ディスクに、光ディスク側の固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長の違い波長の変動や光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な情報が記録されるべき領域は、光ディスク装置により光ディスクから情報を再生するルーチンを考慮すると、最初に情報が読み出される例えばリードインエリアが、好適であるが、実際に情報が記録されるまでの間に情報が読み出し可能な領域であれば、光ディスクのどの部分であってもよいことはいうまでもない。また、レーザ光の波長の違い波長の変動や光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な情報は、ディスク成型後に、例えば記録用のレーザ光により、ディスク1枚毎に記録されてもよいことはいうまでもない。
【0113】
さらに、光ディスク側の固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長違いや波長の変動や光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な情報は、例えば片面2層ディスクの1層目と2層目に分割して記録されてもよいし、例えば1層目に、光ディスク側の固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長の違いや光ディスク装置側の要因であるRIM値の違いを吸収可能な情報が同時に記録されていることおよびその位置が記録され、例えば2層目に光ディスク側の固有情報のみでは最適化できないレーザ光の波長違いや波長の変動や光ディスク装置側の要因であるRIM値の変動を吸収可能な情報そのものが記録されてもよいことはいうまでもない。
【0114】
このように、少なくとも光ヘッドのRIM値とディスクに記録、再生または消去するための記録パワー等の情報が少なくとも光ディスクに記録されていれば良い。この場合、よりディスクに記録する情報を少なくすることが可能である。
【0115】
つまり、光ディスク装置で記録再生する場合、ディスクに記録してあるRIM値と記録するための条件等を読み出し、その光ディスク装置のRIM値とのディスクの記録してあるRIM値を比較することにより、最適な記録条件を導き出すことが可能である。これは、記録時のパワー等は、記録再生するビーム径に対応しており、ビーム径は、RIM値に対応するので、RIM値の違いから、記録のパワーを換算することが可能となる。
【0116】
なお、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形・変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
【0117】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の光ディスクは、光ディスクに照射される光ビームの状態に影響を与える光ヘッドの個体差に支配されることなく最適な条件が記録された記録領域を有する。これにより、光ディスク装置のイニシャル動作時に、セットされている光ディスクの特性に対して最適な光ビームが光ディスクに照射されるので、情報の安定な記録および再生もしくは消去が可能である。
【0118】
また、光ディスク装置は、光ディスクがセットされたあとのイニシャル動作時に、光ディスクに記録されている最適な条件の記録領域を参照するプログラムが用意されているので、光ディスクに照射される光ビームの状態に影響を与える光ヘッドの個体差に支配されることなく最適な条件で、情報の記録および再生もしくは消去が可能である。また、装置の使用温度の変化による光ヘッドの特性差に影響されることなく、光ディスクに照射される光ビームの状態に影響を与える光ヘッドの個体差に支配されることなく最適な条件で、情報の記録および再生もしくは消去が可能である。
【0119】
さらに本発明によれば、光ヘッドの製造性や光ディスクの製造マージンを広く取ることができ、安価な光ディスク装置および光ディスクシステムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用される光ディスクを説明する概略図。
【図2】図1に示した光ディスクを製造する工程を説明する概略図。
【図3】図2に示した光ディスクを製造する工程に引き続く工程を説明する概略図。
【図4】図3に示した光ディスクを製造する工程に引き続く工程を説明する概略図。
【図5】図1に示した光ディスクに情報を記録し、または再生する光ディスク装置の光ヘッドの一例を説明する概略図。
【図6】図5に示した光ヘッドにより得られる信号を処理する信号処理系(光ディスク装置)の一例を説明する概略図。
【図7】光ディスク装置におけるRIM値と記録パワーとの関係を説明するグラフ。
【図8】光ディスクの各領域の記録データ密度を説明する概略図。
【図9】光ディスクのデータリードインエリアとシステムリードインエリアの配列およびデータ構造を説明する概略図。
【図10】図9に示したリードインエリアにおけるコントロールデータゾーンのデータの配置例を説明する概略図。
【図11】図9に示したリードインエリア内に記録される情報の一例を説明する概略図。
【図12】図11に示した記録される情報に引き続いて記録される情報の一例を説明する概略図。
【図13】図12に示した記録される情報に引き続いて記録される情報の一例を説明する概略図。
【図14】図13に示した記録される情報に引き続いて記録される情報の一例を説明する概略図。
【図15】図11ないし図14に示したリードインエリア内に記録される光ビームの強度に関する情報と実際に光ディスクに情報を記録するために出力される光ビーム(書込みパルス)との関係を説明する概略図。
【図16】図11ないし図14に示したリードインエリア内に記録される光ビームの強度に関する情報と実際に光ディスクに情報を記録するために出力される光ビーム(書込みパルス)との関係を説明する概略図。
【符号の説明】
1…光ディスク、3…キャリブレーション及び/又はプログラムメモリエリア、4…リードインエリア、10…第1の基板、12…記録面、20…第2の基板、22…記録面、30…UV硬化樹脂層(接着層)、110…光ヘッド、111…レーザ素子(光源)、112…コリメートレンズ(光学要素)、117…対物レンズ(光学要素)、237…レーザ駆動回路、239…APC回路、240…ROM(プログラム保持装置)。
Claims (13)
- 光ビームにより情報の記録および再生が可能な光ディスクにおいて、
前記情報の記録または再生に用いられる光ヘッドの特性に対応して前記光ディスクに情報を記録し、または光ディスクから情報を再生するための前記光ビームの最適な条件が記録された記録領域が設けられていることを特徴とする光ディスク。 - 前記記録領域に記録される条件は、前記光ディスクの固有情報のみでは最適化できない前記光ヘッドに固有の要因を含むことを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
- 前記記録領域に記録される条件は、前記光ヘッドに固有のRIM強度に対応した前記光ビームの強度に関する条件を含むことを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
- 前記記録領域に記録される条件は、前記光ヘッドに組み込まれる光源の光の波長に対応した条件を含むことを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
- 前記記録領域に記録される条件は、周囲温度に対応した条件を含むことを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
- 前記記録領域は、前記光ディスクのリードインエリアに設けられることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の光ディスク。
- 前記記録領域には、前記光ディスクに記録されている前記条件を読み出すためのプログラムが記録されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の光ディスク。
- 所定波長の光を出射する光源と、
この光源からの光を記録媒体の所定の記録領域に案内し、集束させる光学要素のコリメートレンズと対物レンズとを少なくとも備え、
このコリメートレンズの焦点距離と前記光源の光の波長および拡がり角と前記対物レンズのNAと焦点距離とにより定義される前記記録媒体に記録、再生および消去を行うための光ビームの強度に関する情報を、前記記録媒体から読み出す制御プログラムが記録されているプログラム保持装置と、
前記光の強度を前記プログラム保持装置に記録されている制御プログラムに従って前記記録媒体から読み出して、前記光源からの光の強度を最適化する光源駆動装置と、
を有することを特徴とする光ディスク装置。 - 前記プログラム保持装置には、前記記録媒体の所定領域に記録されている前記情報を、前記光ディスクの任意の位置から読み出すための制御情報が保持されていることを特徴とする請求項8記載の光ディスク装置。
- 前記制御情報は、イニシャル制御情報に付属されていることを特徴とする請求項9記載の光ディスク装置。
- 光ビームにより情報の記録および再生が可能な光ディスクにおいて、
前記情報の記録または再生に用いられる光ヘッドのRIMの値、前記光ヘッドの特性に対応して前記光ディスクに情報を記録し、または光ディスクから情報を再生ための前記光ビームの最適な条件に関する制御情報が記録されたことを特徴とする光ディスク。 - 前記制御情報は、リードイン領域に記録されていることを特徴とする請求項11記載の光ディスク。
- 前記制御情報が前記リードイン領域に記録されている順序は、光ヘッドのRIMの値が、前記情報の記録または再生に用いられる前記光ビームの最適な条件より前であることを特徴とする請求項12記載の光ディスク。
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