JP2004127468A - 光ディスクおよび光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光ディスクの情報記録密度を容易に上げることができるピット形状を提供する。
【解決手段】記録情報の再生にPRML(Partial Response and Maximum Likelihood)方式を用い、最短のピットを底面を持たない円錐状の形状とする。PRML方式であれば最短ピットの再生波形は振幅を大きくとる必要はないためピットは円錐状で良い。円錐状のピットは従来の原盤記録機及び原盤露光プロセスでも最短ピットを詰めて記録できるため、その分周方向の記録密度を高めることができる。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光ディスクに関し、特に光ディスク上に形成される情報ピットの形状に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクにおいてROMディスクやRAMディスクのプリフォーマット部など、あらかじめデータが記録されている部分はピットと呼ばれる凹凸が透明成形基板上に刻まれている。このようなピットは、該ピットが形成された面の反対側の面から、レーザ光が成形基板を介して照射され読取られる。
【0003】
このピットは記録情報に応じてサイズを変えて形成されているが、その大きさはサブミクロンオーダーであり、どこまで小さなピットをどれだけ正確に形成できるかが、光ディスクの記録密度を決める大きな要素の一つとなっている。
【0004】
例えば現在のDVD−ROMでは最短ピット長は0.40μm、深さは100nm程度で底辺が平らな円錐台形になっている。従来のDVDは再生波形を所定閾値でスライスすることにより各ピットの時間的長さを読み取り、その長さをデータに変換することで情報再生を行っている。しかし、この方法で正確に再生するには、スライスできるだけの信号振幅とピット長が安定して形成されていることの2点が必要である。このために、最短ピット形状は底辺が平らな円錐台形にする必要があり、それが記録密度の限界を決める要因の一つとなっている。最短ピットの底部周方向サイズは、例えば(0.2〜0.25)×(波長)/NA/1.14μmに規定されている。
【0005】
次世代光ディスクの形態のひとつとして、例えば特開平10−302310には、厚さ0.1mm程度のカバー層を通して信号を読む方式が提案されている。
【0006】
このような形態の光ディスクの場合でも、成形基板に設けられた凹凸上に反射膜を設け、その膜上にレーザ光を照射して信号を読み取ると言う点は変わらない。しかしこの形態の場合、CDやDVDのような従来の光ディスクと違って、レーザ光は成形基板ではなくカバー層を透過して反射膜上に照射される。
【0007】
このピットと呼ばれる凹凸はその大きさがサブミクロンオーダーであり、どこまで小さなピットをどれだけ正確に形成できるかが、光ディスクの信号品質と記録密度を決める大きな要素の一つとなっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
再生波形を所定閾値でスライスして2値化することで信号を読み取る従来の光ディスクでは、最も短いピットでも再生波形振幅を安定かつ大きくとれるようにする必要がある。従って、最短ピットでも、平らな底面を持つ円錐台形の形状を確保する必要があるため、光ディスクの記録密度をそれ以上高めることが出来なくなる。
【0009】
また従来のように、最短ピットを底面を持つ円錐台形にして、最密の再生信号振幅を大きく取る場合、一般に最短ピットと2番目に短いピットの長さの違いが小さくなり、最短ピットの再生信号波形と2番目に短いピットの再生信号波形が判別困難となる。これは信号の読み誤りの大きな原因となる。
【0010】
更に、基板ではなく反射膜表面にレーザ光がカバー層を介して照射され、情報が読み出されるカバー層方式のディスクやBlu−Ray Discにおいて、記録密度を上げるために最短ピット長が限界まで詰められている場合、金属の反射膜を成膜することで最短ピットが埋まってしまうことがある。そのような場合、再生信号が劣化する問題が生じる。
【0011】
従って本発明は光ディスクの情報記録密度を容易に上げることができるピット形状を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
記録情報の再生にPRML(Partial Response and Maximum Likelihood)方式を用い、最短のピットを底面を持たない円錐状の形状とする。PRML方式であれば最短ピットからの再生波形は振幅を大きくとる必要はないためピットは円錐状で良い。円錐状のピットで良ければ従来の原盤記録機及び原盤露光プロセスでも最短ピットを詰めて記録できるため、その分周方向の記録密度を高めることができる。
【0013】
カバー層方式のディスクにおいては、最短ピットの成形基板における底幅を、2×(反射膜膜厚)×sin(ピット壁角)(±20%)とする。こうすることで、成膜によりピットが埋まることを防ぎつつ、成膜後にはピットが高密度化に最適なサイズの円錐の形状となる。
【0014】
このようにピット底幅を規定することで、成形基板上に円錐台形ピットをつくりそこへ成膜することで、底面が埋まって円錐ピットが形成される。これにより、形状のばらつきを抑えつつアシンメトリの良い高記録密度ピットを現状の原盤作製プロセスで作製できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下に示す説明はこの発明の実施の形態であって、この発明の装置及び方法を限定するものではない。
【0016】
図1(a)は従来の光ディスクのピット形状を示す平面図、(b)は断面図、図2(a)は本発明の第1の実施形態に係る光ディスクのピット形状を示す平面図、(b)は断面図、図3は光ディスク製造方法の流れ図、図4は各ピットの再生信号波形図、図5は従来のピット形状により作成した15GB/面クラスの密度を持つ光ディスクの再生波形図、図6は本発明のピット形状により作成した15GB/面クラスの密度を持つ光ディスクの再生波形図である。
【0017】
光ディスクは、通常図1のようなピットが記録されたディスクをレーザ光にて読み取り情報を再生する。レーザ光は図1(b)の矢印に示す方向で光ディスクに入射し、反射光の強度に基づいて情報が読取られる。
【0018】
本実施形態では、ディスクは直径120mmで厚さが1.2mm(0.6mmの基板2枚の貼り合せ)であり、かつ再生専用のROMディスクであるとするが、もちろんこの実施形態に限られるわけではなく、1.1mmの基板に0.1mmのカバー層をつけたディスクでも良く、またRAMディスクのプリピット部なども含む。
【0019】
図1において10は最短ピット、11はその他のピット、12は最短ピットの深さ、13はその他のピットの深さである。図2において20は最短ピット、21はその他のピット、22は最短ピットの深さ、23はその他のピットの深さである。
【0020】
このようなピットを持つディスクの作成方法を図3に沿って以下に述べる。まず、原盤としては表面を研磨洗浄したガラス原盤31を用いる(ST1)。そのガラス原盤表面にフォトレジスト32を塗布し(ST2)、その表面をレーザー光で露光することで情報を記録する(ST3)。次に露光したガラス原盤上のフォトレジストをエッチングしピットの凹凸を形成する(ST4)。そのガラス原盤をメッキ処理することでスタンパ33を作成する(ST5)。そのスタンパ33を型として射出成形により樹脂(一般にはポリカーボネート)成形板34を作製する(ST6)。その後、その成形板34に反射膜や記録膜を成膜し(ST7)、同様にして製作された他の成形板35と貼り合せて(ST8)、光ディスクの完成となる。本実施形態の場合、成形基板34、35の厚みは共に0.6mmである。
【0021】
従来の光ディスクでは、図1に示すように最短ピットでもピット底面が平らになるように形成される。これは、最短ピットからの再生信号はその振幅が非常に小さくなりがちで、そのままでは再生波形を所定閾値でスライスして2値化することが出来ないためである。このように円錐台形にすれば少しでも振幅が大きくなり波形をスライスすることが出来る。この場合、最短ピットのピット長のみ、理論値より長く設定される。例えば、2T符号(T:基準クロック周期に対応する長さ)に対応するピットが最短ピットである場合、該2T符号のピット長は例えば3T符号のピット長の2/3より長く設定される。つまり、2T符号のピットのみ符号値に比例しない長さを有している。
【0022】
図3に示すような工程でディスクを製作する場合、最短ピットの深さはフォトレジスト32の膜厚、ピットの壁面の傾斜角はレーザスポット内の強度分布とフォトレジスト32の特性及びエッチング条件に各々依存する。ピットの深さは再生信号を得るために、光学的にROMならばλ/4n(λ:再生波長、n:基板の屈折率)と限定され、ピットの傾斜角は現在のプロセス技術では40度程度である。この場合、図1のように最短ピットの底面を平らにしようとすると、最短ピットの長さはあまり短く出来ず、ディスク周方向記録密度はそれほど高く出来ないことが判る。
【0023】
一方で、次世代の光ディスクでは従来のように再生波形をスライスすることによる2値化法で信号を読み取るのではなく、PRML(Partial Response and Maximum Likelihood)法と呼ばれる方式で情報再生を行うことが検討されている。この方式は、それぞれのピットの再生信号を、その波形及び振幅レベルに基づいて多値に変換するものである。この方式ならば、最短ピットからの再生信号はそれが最短ピットの信号であるとわかるほどに小さい方が望ましい。従って、前述したように最短符号のピットのみ符号に比例する値より長くしてピット底面を形成し、信号振幅を大きくする必要はない。逆にPRMLは振幅レベルで読み取るため、それぞれのピットの再生信号振幅の中心が一致している必要がある。つまりアシンメトリが0に近くないと、PRMLは適用することが出来ない。
【0024】
これらの点を踏まえて、PRMLに適した高記録密度を実現するピット形状を本発明の第1の実施形態として図2に示す。このピット形状の特徴は最短ピットが平らな底面を有さず、円錐状の形をしており、その深さ22は他のピットの深さ23より浅いことである。最短ピット壁面の傾斜は図1の従来のピットと同一である。
【0025】
円錐台形をした従来の最短ピット形状では、ピット壁面の傾斜角が緩やかなため最短ピット長を短くするのに限界があったが、円錐形のこの形状であれば現在の原盤プロセス技術でも最短ピット長を格段に短く出来、その結果記録密度を大幅に上げることが出来る。
【0026】
最短ピットが円錐形で底面が平らではないことにより、最短ピットからの再生振幅が小さくなる。また露光プロセスの不安定さによるピットサイズ(主に深さ22)のばらつきも若干大きくなる。しかし、スライス法による再生では大きな欠点となるこれらの点はPRML法を用いる際にはその影響が少ない。従来、円錐形のピットを有する光ディスク製品はなく、更にPRML法を用いて円錐形ピットを読取るという概念もなかった。
【0027】
本実施例では、最短ピットの底面を形成しないため、再生波形のアシンメトリを0付近にすることが出来る。図4(a)は従来形状のピットを再生したときの再生信号波形、図4(b)は本発明による形状を有するピットを再生したときの再生信号波形を示す。図4において、W2Tは2T符号ピット(最短ピット)の再生信号波形、W3Tは3T符号ピットの再生信号波形、WMTは最長符号ピットの再生信号波形、A2Tは2T符号ピット再生信号の振幅、AMTは最長符号ピット再生信号の振幅、L2Tは2T符号ピット再生信号波形の中心レベル、LMTは最長符号ピットの再生信号波形の中心レベル、Dは中心レベルLMTから中心レベルL2Tを引いたレベル差(LMT−L2T)とする。
【0028】
アシンメトリは各符号のピット再生信号について定義できるが、ここでは本発明において最も重要な2T符号のアシンメトリとする。すなわち、ここでアシンメトリとは、レベル差Dを最長符号ピットの再生信号波形振幅AMTで割った値(D/AMT)とする。
【0029】
ピットが形成されている領域をピット領域、ピットが形成されていない領域をミラー領域とすると、ピット領域よりミラー領域の方が反射光レベルが高い(図1及び2参照)。図4(a)のように従来の場合、アシンメトリは大きな値となるが、これは従来の最短ピットのピット長が符号に比例する値より長く設定され、最短ピットの再生信号波形の中心レベルが、他の符号のピットに比べて下がっているからである。
【0030】
図4(b)のように、本発明による形状を有するピットの再生信号波形は、図4(a)の従来と比べ、最短ピットの再生信号振幅A2Tが従来より小さく、アシンメトリ(D/AMT)も小さくなる。これは、最短ピットが円錐形をしており、最短ピットが形成されている領域付近における反射光レベルが従来より高いからである。
【0031】
また最短ピットの信号振幅もピット長に応じて小さいため、最短ピット(例えば2T)と2番目に短いピット(例えば3T)の判別も容易である。これらの点は、PRML再生時に有利に働く。本発明のピット形状によれば、アシンメトリを容易に+0.10以下(好適に±0.10の範囲内)にすることことができる。最短ピット再生信号振幅A2Tを最大振幅AMTで割った値(A2T/AMT)を分解能と定義すると、本発明では容易に15%以下の分解能を実現できる。尚、本発明では、2T符号ピット(最短ピット)と3T符号ピットの識別を容易にするために、2T符号ピットは常に円錐形に形成される。つまり、符号(3T、4T…)に比例して最短ピット(2T)を形成すると、最短ピットが平らな底部を有することになる場合でも、最短ピットは常に円錐形に形成される。そのような場合、最短ピット(2T)の周方向長さは、他の符号のピット長に比例していない。
【0032】
実際に従来のピット形状と、本発明のピット形状で、それぞれ15GB/面クラスのディスクを試作し、再生した結果をそれぞれ図5、図6に示す。
【0033】
図5は従来のピット形状(図1)を有する光ディスクの信号再生波形で、最短ピット(2T)の信号振幅A2Tが大きいためスライス法によるジッタは12.6%であったが、アシンメトリが大きいためPRML法による再生が出来ずエラーレートは測れなかった。一方、図6は本発明のピット形状(図2)のもので、最短信号振幅A2Tが小さくジッタは13.4%と比較的悪いが、アシンメトリが良くPRMLによる再生ではエラーレートは4×10−6であり実用に耐えうるレベルであった。
【0034】
以上のように、PRML法で情報再生が行われる光ディスクにおいて、本発明のピット形状を用いれば、従来の原盤プロセスでも接線方向の記録密度を上げることが出来、さらにアシンメトリも調整できるためエラーレートも向上する。
【0035】
次に本発明の第2の実施形態を説明する。図7は本発明の第2の実施形態に係る光ディスクのピット形状を示す図、図8は本発明の光ディスクの最短ピットの上に成膜を行った際の断面図である。
【0036】
図7において、50は最短ピット、51は成形基板、52は反射膜、xは成形基板上での最短ピット底幅である。本発明では光入射方向が図7(b)矢印のように成形基板51とは逆側である光ディスク(例えば表面記録方式や0.1mm程度のカバー層を介して読む方式、または従来の2層DVDディスクのL1層)を対象とする。即ち、レーザ光の入射方向は図1あるいは図2の光ディスクに比べ逆方向である。
【0037】
従来の光ディスクでは、記録密度が緩いため最短ピットの底幅xは反射膜52の膜厚に比べて十分広い。このため、ピット上に反射膜を成膜し矢印の方向から光を照射して信号を読み取っても問題は生じない。しかし次世代の高密度化された光ディスク、特に信号再生にPRML方式を用いる場合や、最短ピットが2Tである符号系列の場合、記録線密度が極めて詰められているので、現在の原盤作成プロセス技術では最短ピットの底幅xが0に近づいてくる。この場合成膜することで最短ピットが埋まってしまい、矢印の方向から信号を読み取る場合に再生信号の劣化を招く。
【0038】
しかし逆に最短ピットの底幅を図1のように符号に比例する値より広くとると、高密度化に不利なことに加えて最短ピットと2番目に短いピットとの判別が困難になったり、最短ピットからの信号が大きすぎてアシンメトリがオーバーになったりする。特に信号再生にPRML方式を用いる場合にはアシンメトリが重要なため、この点でも最短ピットの底幅を符号に比例する値より広げることは出来ない。
【0039】
これらの理由により、最短ピットが埋まり信号が劣化しない範囲で出来るだけ最短ピットを小さくする必要が生じる。そこで本発明では図8に示すように、最短ピットの底幅xを、x=2×d×sinθ (±20%)とする(d:反射膜の厚さ、θ:ピットの壁角)。
【0040】
つまり本実施例に係る光ディスクは、最短ピットの断面形状が前記成形基板において台形であり、前記反射膜の表面において三角形である。このような光ディスクを製造する場合、最短ピットについては、反射膜成膜前のピット断面形状は台形であり、反射膜成膜後のピット断面形状は三角形である。
【0041】
最短ピットをこのサイズに規定することにより、成膜によってピットが埋まることがなく信号の劣化の心配はない。加えて、成膜後に丁度円錐形のピットとなるため最短ピットからの信号強度を適度に抑えることが出来る。これによりアシンメトリの悪化や他の大きさのピットとの読み誤り、特に2Tと3Tのピットの読み誤りを防ぐことが出来る。
【0042】
現在の原盤作成プロセス技術で作られた光ディスクは、ピットの壁角θが一般的に40度程度である。また、再生光に青色を用いた場合、反射率を例えば70%程度得ようとすると、反射膜の厚さはAl(アルミニウム)だと約25nm、Ag(銀)だと約50nm必要である。これらのパラメーターを本発明の式に当てはめると、最短ピットの底幅は、Alの場合32±6nm、Agの場合64±13nmとなる。
【0043】
尚、この最短ピットの底幅xのみは、他の符号のピットの底幅に比例していない。つまり、最短ピットが2T符号のピットの場合、底幅xは例えば3T符号のピットの2/3ではなく、反射膜の厚さに応じて設定される。また底幅xは記録密度に直接比例しない値である。
【0044】
最短ピットをこのサイズに規定した場合の利点を挙げる。まずディスクを製作する時に、成形基板のピット断面が台形になっていることによりピット形状と再生信号が安定する。なぜならば成形基板の断面が三角形の場合、原盤露光条件のばらつきや成膜時の膜厚のばらつきにより、ピットサイズが大きくばらつき、そのピットからの再生信号がピットサイズに敏感に影響され不安定になるからである。次の利点としてはこのサイズが成膜するときにピットが埋まってしまわない限界のサイズであることが挙げられる。これにより、ピットが埋まって再生信号が劣化することのない限界の密度までピットを詰めることが出来る。また、成膜後は丁度底辺が埋まって円錐状のピット形状になるため、最短ピットからの再生信号が大きくなりすぎず、アシンメトリが正しく0に近づく上に信号の判別にも有利に働く。
【0045】
以上のように、成形基板とは逆の面から光を入射して情報再生を行う光ディスクにおいても、本発明のピット形状を用いれば成膜後には最短ピットが円錐状になり、最短ピットからの信号波形を適切に得つつ、記録密度を高めることが出来る。
【0046】
次に、上記したような形状のピットが形成された光ディスクを用いて情報の記録再生を行う光ディスク装置の実施形態を説明する。図9は本実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【0047】
光ディスク61は読出し専用の光ディスクあるいはユーザデータを記録可能な光ディスクである。ディスク61はスピンドルモータ63によって回転駆動される。光ディスク61に対する情報の記録、再生は、光ピックアップヘッド(以下PUHと記載)65によって行われる。PUH65は、スレッドモータ66とギアを介して連結されており、このスレッドモータ66はスレッドモータ制御回路68により制御される。
【0048】
スレッドモータ制御回路68には、CPU90からPHU65のシーク先アドレスが入力され、このアドレスに基づいてスレッドモータ制御回路68はスレッドモータ66を制御する。スレッドモータ66内部に永久磁石が固定されており、駆動コイル67がスレッドモータ制御回路68によって励磁されることにより、PUH65が光ディスク61の半径方向に移動する。
【0049】
PUH65には、図示しないワイヤ或いは板バネによって支持された対物レンズ70が設けられる。対物レンズ70は駆動コイル72の駆動によりフォーカシング方向(レンズの光軸方向)への移動が可能で、又駆動コイル71の駆動によりトラッキング方向(レンズの光軸と直交する方向)への移動が可能である。
【0050】
レーザ制御回路73内のレーザ駆動回路75により、半導体レーザ79からレーザ光が発せられる。半導体レーザ79から発せられるレーザ光は、コリメータレンズ80、ハーフプリズム81、対物レンズ70を介して光ディスク61上に照射される。光ディスク61からの反射光は、対物レンズ70、ハーフプリズム81、集光レンズ82、およびシリンドリカルレンズ83を介して、光検出器84に導かれる。
【0051】
光検出器84は、例えば4分割の光検出セルから成り、分割された各光検出セルの検知信号はRFアンプ85に出力される。RFアンプ85は光検知セルからの信号を合成し、ジャストフォーカスからの誤差を示すフォーカスエラー信号FE、レーザ光のビームスポット中心とトラック中心との誤差を示すトラッキングエラー信号TE、及び光検知セル信号の全加算信号であるRF信号を生成する。
【0052】
フォーカスエラー信号FEはフォーカシング制御回路87に供給される。フォーカシング制御回路87はフォーカスエラー信号FEに応じてフォーカス制御信号FCを生成する。フォーカス制御信号FCはフォーカシング方向の駆動コイル72に供給され、レーザ光が光ディスク61の記録膜上に常時ジャストフォーカスとなるフォーカスサーボが行われる。
【0053】
トラッキングエラー信号TEはトラッキング制御回路88に供給される。トラッキング制御回路88はトラッキングエラー信号TEに応じてトラッキング制御信号TCを生成する。トラッキング制御信号TCはトラッキング方向の駆動コイル72に供給され、レーザ光が光ディスク61上に形成されたトラック上を常にトレースするトラッキングサーボが行われる。
【0054】
上記フォーカスサーボおよびトラッキングサーボがなされることで、光検出器84の各光検出セルの出力信号の全加算信号RFには、光ディスク61のトラック上に形成されたピットなどからの反射光の変化が反映される。この信号は、データ再生回路78に供給される。データ再生回路78は、PLL回路76からの再生用クロック信号に基づき、記録データを再生する。
【0055】
上記トラッキング制御回路88によって対物レンズ70が制御されているとき、スレッドモータ制御回路68により、対物レンズ70がPUH65内の所定位置近傍に位置するようスレッドモータ66つまりPUH65が制御される。
【0056】
モータ制御回路64、スレッドモータ制御回路68、レーザ制御回路73、PLL回路76、データ再生回路78、フォーカシング制御回路87、トラッキング制御回路88、エラー訂正回路62等は、バス89を介してCPU90によって制御される。CPU90はインターフェース回路93を介してホスト装置94から提供される動作コマンドに従って、この記録再生装置を総合的に制御する。又CPU90は、RAM91を作業エリアとして使用し、ROM92に記録されたプログラムに従って所定の動作を行う。
【0057】
データ再生回路78は情報再生信号波形を閾値電圧でスライスすることにより2値化する2値化法、または情報再生信号波形の振幅を多値に変換するPRML方式により情報再生を行う。PRML方式により情報再生を行う場合、再生信号のアシンメトリが+0.10 以下、最短ピットの信号振幅の最長ピットの信号振幅に対する割合つまり上記分解能(A2T/AMT)が、15%以下の光ディスクを再生するよう設計されている。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、最短ピットを円錐形にすることにより、PRML方式に適した再生信号を得ることができ、同時にディスク周方向の記録密度を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光ディスクのピット形状を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る光ディスクのピット形状を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図3】光ディスク製造方法の流れ図である。
【図4】各ピットの再生波形を示す。
【図5】従来のピット形状により作成した15GB/面クラスの密度を持つ光ディスクの再生波形を示す。
【図6】本発明のピット形状により作成した15GB/面クラスの密度を持つ光ディスクの再生波形を示す。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る光ディスクのピット形状を示す。
【図8】本発明の光ディスクの最短ピットの上に成膜を行った際の断面図である。
【図9】本発明に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。

Claims (7)

  1. 情報を示す複数のピットを有し、PRML(Partial Response and Maximum Likelihood)方式を用いて記録情報が再生され、
    最短ピットの形状が円錐状であって、その深さは該最短ピット以外のピットの深さ以下であることを特徴とする光ディスク。
  2. 再生信号のアシンメトリが+0.10以下であり、最短ピットの再生信号振幅の最長ピットの信号振幅に対する割合が15%以下であることを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  3. 情報を示すピットを有する成形基板上に反射膜が成膜され、該情報をレーザ光により該反射膜側から読み取る光ディスクにおいて、
    最短ピットの断面形状が前記成形基板において台形であり、前記反射膜の表面において三角形であることを特徴とする光ディスク。
  4. 前記成形基板における前記最短ピット壁面の傾斜角をθ、前記反射膜の膜厚をdとすると、該成形基板における最短ピット断面の底幅xは、
    x=2・d・sinθ(±20%)
    であることを特徴とする請求項3記載の光ディスク。
  5. 最短ピット以外のピットにおいては前記成形基板及び反射膜表面ともに、ピット断面は台形であることを特徴とする請求項3又は4記載の光ディスク。
  6. 情報を示すピットが形成された成形基板上に反射膜を成膜して光ディスクを製造する方法において、
    反射膜成膜前の最短ピット断面形状は台形であり、反射膜成膜後の最短ピット断面形状は三角形であることを特徴とするディスク製造方法。
  7. 最短ピットが円錐状に形成された情報ピットを含む光ディスクを再生する光ディスク装置であって、
    PRML方式により情報再生を行い、情報再生信号のアシンメトリが+0.10以下の前記光ディスクを再生するよう構成されていることを特徴とする光ディスク装置。
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