JP2006328979A - 燃料不純物除去装置 - Google Patents

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Tomohiro Shinagawa
知広 品川
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鈴木  誠
Rentaro Kuroki
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Abstract

【課題】燃料の不純物を、より確実に除去できる燃料不純物除去装置を提供すること。
【解決手段】燃料タンク10内の燃料40にマイクロバブル45を供給するマイクロバブル発生装置50を設け、燃料タンク10内には不純物堆積部30を設ける。マイクロバブル発生装置50で燃料タンク10内の燃料40にマイクロバブル45を供給すると、マイクロバブル45は燃料40に含まれている不純物46に付着する。これにより、不純物46とマイクロバブル45は燃料40の液面41方向に浮上するが、マイクロバブル45は所定の時間が経過した際に消滅する。このため、マイクロバブル45が付着していた不純物46は沈下し、この沈下する方向に位置している不純物堆積部30に不純物46は堆積する。このようにして、燃料40に含まれている不純物46は収集される。この結果、燃料40の不純物46を、より確実に除去することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料不純物除去装置に関するものである。特に、この発明は、より確実に不純物の除去を行なうことのできる燃料不純物除去装置に関するものである。
内燃機関を搭載している従来の車両などの場合、内燃機関の運転時に使用する燃料を貯留する燃料タンクを備えており、燃料タンクに燃料を貯留して、運転に必要な分の燃料を内燃機関に供給することにより、内燃機関を運転させている。しかし、燃料を供給する状態によっては、燃料の供給が困難になる虞がある。例えば、燃料タンクから内燃機関までの間には、燃料に含まれている不純物を除去する燃料フィルタが設けられている場合が多いが、燃料タンク内の燃料を内燃機関に供給する燃料ポンプが燃料フィルタよりも下流側にある場合、燃料フィルタと燃料ポンプと間の燃料の圧力が低下し、この部分の燃料が気化して、いわゆるベーパが発生する虞がある。この場合、燃料を内燃機関に供給することが困難になり、内燃機関の運転が困難になる虞があった。
そこで、従来の燃料の供給系統には、燃料フィルタの下流側で発生したベーパが燃料ポンプの方向に向かわないようにしているものがある。例えば、特許文献1では、燃料フィルタの下流側で発生したベーパを燃料タンクに戻している。これにより、ベーパが燃料ポンプに向かうことを抑制でき、燃料をより確実に内燃機関に供給することにより、内燃機関をより確実に運転していた。
特開2002−168155号公報
しかしながら、内燃機関への燃料の供給は、ベーパの発生以外の場合でも困難になる場合がある。例えば、不純物が多く含まれている燃料を使用した場合には、不純物が多過ぎるため、中には燃料フィルタを通過する不純物が含まれている場合があり、この不純物が内燃機関に到達した場合には、内燃機関の燃料噴射装置で燃料が噴霧される際に、燃料噴射装置が不純物によって詰まる虞がある。このように、燃料噴射装置が不純物によって詰まった場合には、燃料が噴霧され難くなるため内燃機関の運転が困難になる虞がある。また、燃料に含まれる不純物が多い場合には、燃料フィルタで除去される不純物が多くなるため、短時間でフィルタを交換するなど燃料フィルタの不純物を取り除く必要があり、内燃機関を運転させるための点検や交換の回数を多くする必要がある。このため、保守が煩雑になる虞があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、燃料の不純物を、より確実に除去できる燃料不純物除去装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る燃料不純物除去装置は、内部に燃料を貯留する燃料タンクと、前記燃料タンク内の前記燃料に、前記燃料の液面方向に浮上すると共に−の電荷に帯電して前記燃料に含まれる不純物に付着する気泡を供給する気泡供給手段と、前記燃料タンク内に配設されると共に、前記不純物に付着した前記気泡が消滅した際に沈下する前記不純物の沈下方向、或いは前記気泡が付着することにより浮上した前記不純物が位置する前記液面が下降した際の前記液面の下降方向に配設されて前記不純物を収集する不純物収集手段と、を備えることを特徴とする。
この発明では、燃料に含まれる不純物は、+(プラス)の電荷に帯電し易いため、燃料に、−(マイナス)の電荷に帯電する気泡を供給することにより、気泡と不純物とを引き合わせ、不純物に気泡を付着させている。また、気泡は燃料の液面方向に浮上するため、気泡が付着した不純物は液面方向に浮上する。これにより、不純物は液面付近に集まる。その後、気泡が消滅することによって不純物は沈下したり、燃料タンク内の燃料を消費して液面が下降することによって不純物も下降したりするが、燃料タンク内におけるこの方向には、不純物収集手段が配設されている。このため、これらの不純物は不純物収集手段によって収集される。このように、燃料に含まれている不純物は、不純物収集手段によって収集されるので、不純物は燃料から分離される。この結果、燃料の不純物を、より確実に除去することができる。
また、この発明に係る燃料不純物除去装置は、前記気泡供給手段が前記燃料タンク内の前記燃料に供給する前記気泡は、生成時に−の電荷に帯電する前記気泡であるマイクロバブルであることを特徴とする。
この発明では、燃料タンク内に供給する気泡として、生成時に−の電荷に帯電するマイクロバブルを供給しているため、気泡を容易に−の電荷に帯電させることができる。つまり、マイクロバブルは、意図的に−の電荷に帯電させなくても、マイクロバブルを発生させるのみで−に帯電するため、発生した気泡を新たに−の電荷に帯電させる必要がない。従って、気泡を−の電荷に帯電させる装置を設ける必要がなくなる。この結果、装置の簡略化を図ることができる。
また、この発明に係る燃料不純物除去装置は、前記不純物収集手段は、前記燃料タンク内に貯留される前記燃料の量によって前記燃料内に位置するように、または前記燃料の前記液面よりも外側に位置するように、前記燃料タンクの内壁に設けられており、且つ、前記燃料に含まれている前記不純物を堆積させることができるように設けられていることを特徴とする。
この発明では、不純物収集手段を、前記不純物を堆積させることができるようにし、さらに、燃料タンク内に貯留される燃料の量によって燃料内に位置したり、燃料の液面よりも外側に位置したりするように設けている。これにより、不純物収集手段が燃料内に位置している際に、気泡によって集められた不純物は不純物収集手段に堆積し、この不純物収集手段が燃料の液面よりも外側に位置することにより、堆積した不純物は燃料から分離される。この結果、燃料の不純物を、より確実に除去することができる。
また、この発明に係る燃料不純物除去装置は、前記燃料タンクには、前記燃料タンク内の前記燃料が前記燃料タンク内から流出する部分である燃料出口が設けられていると共に、前記燃料タンクの内部は互いに連通した複数の槽に分かれており、前記気泡供給手段は、前記複数の槽のうちの一部の槽に貯留されている前記燃料に前記気泡を供給し、前記不純物収集手段は、前記燃料タンクの内部における前記複数の槽のうち、前記気泡供給手段が前記気泡を供給する槽に設けられており、前記複数の槽のうちの前記不純物収集手段が設けられている槽は、前記燃料出口から流出する全ての前記燃料が通過できるように設けられていることを特徴とする。
この発明では、燃料タンクの内部を複数の槽に分け、一部の槽に貯留される燃料に気泡を供給し、気泡が供給される槽に不純物収集手段を設けている。さらに、この不純物収集手段を設け燃料に気泡を供給する槽は、燃料出口から流出する全ての燃料が通過できるように設けられている。これにより、燃料タンク内全体の燃料に気泡を供給せずに、燃料の一部に気泡を供給するのみで、燃料出口から流出する全ての燃料に気泡を供給することができる。これにより、気泡供給手段の小型化を図ることができる。この結果、燃料不純物除去装置全体の小型化を図ることができる。さらに、気泡供給手段が電気によって作動する場合には、消費電力の低減を図ることができる。
本発明に係る燃料不純物除去装置は、燃料の不純物を、より確実に除去することができる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る燃料不純物除去装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。また、以下の説明では、燃料不純物除去装置を搭載した車両の上方、下方を、燃料不純物除去装置においても上方、下方として説明する。
図1は、本発明の実施例に係る燃料不純物除去装置の要部断面図である。同図に示す燃料不純物除去装置1は、内部に空間を有する燃料タンク10と、気泡供給手段であるマイクロバブル発生装置50を備えている。このうち、燃料タンク10は、内部に隔壁14が配設されており、この隔壁14によって燃料タンク10の内部は2つの槽に分かれている。この2つの槽は、それぞれ容積が異なっており、容積が大きい方の槽は燃料槽17、容積が小さい方の槽は分離槽18となっている。また、隔壁14は上端15が燃料タンク10の上壁11の内面に接続され、下端16は燃料タンク10の底面12から離れている。このため、燃料槽17と分離槽18は隔壁の下方で連通している。
また、燃料タンク10には、燃料槽17側における上壁11の外面に、略円筒形の形状で斜め方向に突出した燃料投入部20が設けられている。即ち、燃料投入部20は、円筒形の一端が上壁11の外面に接続されており、この円筒形の内部は、燃料槽17に連通している。また、この円筒形の他端は開口しており、この部分は燃料投入口21となっている。
また、分離槽18における底面12付近の側壁13には、円形の孔の形状で開口した燃料出口22が形成されており、この燃料出口22には、燃料パイプ25が挿通固定されている。燃料パイプ25は、一端が燃料出口22に挿通固定され、この部分から燃料タンク10の外側に設けられる燃料ポンプ(図示省略)の方向に向けて形成されている。
前記マイクロバブル発生装置50は、前記燃料タンク10の外側で燃料タンク10の下側に配設されている。このマイクロバブル発生装置50は、マイクロバブルを発生させる本体部51を有しており、本体部51からはマイクロバブル供給部52が突出している。さらに、マイクロバブル供給部52は、燃料タンク10の底面12に挿通されて燃料タンク10の内部に突出しており、分離槽18内にマイクロバブル供給部52は突出している。また、本体部51には燃料取入部53と空気取入部54が接続されており、燃料取入部53は燃料タンク10の燃料槽17側の底面12から本体部51にかけて形成されている。また、空気取入部54には、エアフィルタ55が設けられている。
前記分離槽18の内部には、不純物収集手段である不純物堆積部30が複数配設されている。この不純物堆積部30は、分離槽18を形成する側壁13の内面、つまり、分離槽18の内壁に設けられており、この側壁13の内面に固定され分離槽18内に設けられている。不純物堆積部30は、底面12とほぼ平行な方向、或いは燃料タンク10を車両(図示省略)に搭載した場合にほぼ水平となる方向に形成された不純物受け部31と、不純物受け部31における側壁13側の端部と反対方向の端部から前記上壁11方向に向けて折り曲げられるように形成された不純物壁部32とにより形成されている。分離槽18の側壁13の内面には、この不純物堆積部30が、上下方向に並んで複数形成されている。
この実施例に係る燃料不純物除去装置1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。前記燃料タンク10には、燃料投入口21から燃料を投入することにより、燃料タンク10内には燃料40が貯留される。燃料投入口21は、燃料槽17側の上壁11に設けられた燃料投入部20に形成されているため、燃料投入口21から投入された燃料40は燃料槽17に投入される。燃料タンク10の内部は、隔壁14によって燃料槽17と分離槽18とに分かれているが、燃料槽17と分離槽18とは隔壁14の下方、つまり、隔壁14の下端16と底面12との間で互いに連通している。このため、燃料槽17に投入された燃料40は分離槽18に流れ、燃料槽17と分離槽18との双方における燃料40の液面41の高さが等しくなる位置まで分離槽18には燃料40が流れ込む。
当該燃料不純物除去装置1を搭載する車両のエンジン(図示省略)を運転させると、前記マイクロバブル発生装置50が作動する。マイクロバブル発生装置50が作動すると、空気取入部54からは空気が本体部51に取り入れられ、燃料取入部53からは燃料40が本体部51に取り入れられる。空気取入部54から本体部51に取り入れられる空気は、空気取入部54に設けられているエアフィルタ55を通過後に本体部51に取り入れられるため、エアフィルタ55によって比較的大きな異物が除去された空気が取り入れられる。また、燃料取入部53から本体部51に取り入れられる燃料40は、燃料タンク10内に貯留されている燃料40のうち、燃料槽17内の燃料40が取り入れられる。
作動中のマイクロバブル発生装置50の本体部51内では、燃料取入部53から取り入れた燃料40に、空気取入部54から取り入れた空気をマイクロバブルにして混入する。その方法は、例えば、燃料取入部53から取り入れた燃料40の噴流によって空気取入部54から取り入れた空気をせん断して微細気泡、即ちマイクロバブルを生成して燃料40に混入する。このようにしてマイクロバブルが混入された燃料40は、マイクロバブル供給部52から燃料タンク10内の分離槽18に送り出される。これにより、分離槽18に貯留されている燃料40にはマイクロバブル45が供給される。なお、ここでいうマイクロバブル45とは、大きさが数十μm以下の気泡をいう。また、気泡が数十μm以下の大きさで生成されると、その気泡は−(マイナス)の電荷に帯電する。これにより、分離槽18内の燃料40に供給されたマイクロバブル45は、−の電荷に帯電している。
また、マイクロバブル45は燃料40よりも比重が小さいため、分離槽18に貯留されている燃料40内を広がりながら液面41方向に浮上する。その際に、分離槽18内には不純物堆積部30が設けられているため、マイクロバブル45の一部は、液面41まで到達せずに、不純物堆積部30の下側の面、つまり不純物堆積部30における前記底面12側の面に付着し、それ以外のマイクロバブル45の多くは、分離槽18内の燃料40の液面41に到達する。
図2は、マイクロバブルが供給された燃料の一部詳細図である。また、燃料40には、小さなゴミや、硫黄、マンガンなどの不純物46が含まれている場合があるが、これらの不純物46は、+(プラス)の電荷に帯電する性質を有している。このため、−の電荷に帯電しているマイクロバブル45と+の電荷に帯電している不純物46とは互いに引き付け合い、マイクロバブル45は不純物46に付着する。マイクロバブル45が付着した不純物46は、マイクロバブル45が液面41方向に浮上することにより、マイクロバブル45と共に浮上する。マイクロバブル45は、上述したように、燃料40の液面41や、不純物堆積部30の下側の面に到達するため、マイクロバブル45が付着した不純物46も、燃料40の液面41や不純物堆積部30の下側の面に到達する。
また、マイクロバブル45は、単位体積当たりの気泡表面積が大きいため、内部の空気が周囲の液体、即ち燃料40に溶け易くなっている。このため、マイクロバブル発生装置50でマイクロバブル45が発生して燃料40に供給された後、所定の時間が経過することによりマイクロバブル45内の空気が燃料40に溶けることにより、マイクロバブル45は消滅する。マイクロバブル45が付着していた不純物46は、比重が燃料40の比重よりも大きいものが多く、このような場合、マイクロバブル45が消滅すると不純物46は下方に移動する、つまり、沈下する。このため、マイクロバブル45が付着することにより燃料40の液面41や不純物堆積部30の下側の面に位置していた不純物46は沈下する。分離槽18には不純物堆積部30が複数設けられているが、このように不純物46が沈下した際に、沈下する方向に不純物堆積部30が位置している場合には、不純物46は不純物堆積部30が有する不純物受け部31で受けられる。つまり、マイクロバブル45が付着することにより浮上して不純物堆積部30の上方に位置する不純物46は、マイクロバブル45の消滅によって沈下した際に、不純物堆積部30の不純物受け部31で受けられる。
燃料40内の不純物46は、このように不純物堆積部30の不純物受け部31で受けられ、不純物受け部31上の不純物46は次第に堆積する。また、不純物46は不純物受け部31上に堆積するが、不純物受け部31の端部には不純物壁部32が形成されている。このため、堆積した不純物46は不純物壁部32に遮られるため、不純物受け部31から燃料タンク10の底面12の方向には沈下せずに、燃料タンク10の側壁13と不純物壁部32との間に維持されて堆積する。これにより、燃料40に含まれている不純物46は、不純物堆積部30によって収集される。
車両に搭載されるエンジンが運転している場合には、エンジンは燃料タンク10内に貯留されている燃料40がエンジンの内部で燃焼することにより作動する。ここで、燃料タンク10内の燃料40は、燃料パイプ25が接続された燃料ポンプが作動することによって、燃料パイプ25を通って燃料タンク10の外部に流出する。つまり、燃料タンク10内に貯留されている燃料40は、燃料出口22から燃料タンク10の外部に流出し、燃料パイプ25を通って燃料ポンプを介してエンジンの方向に向かう。
また、上述したように燃料投入口21から投入された燃料40は燃料槽17に投入されるが、燃料出口22は、分離槽18を形成する側壁13の底面12付近に形成されているため、燃料タンク10の外部に流出する燃料40は、分離槽18内の燃料40が流出する。さらに、燃料槽17と分離槽18とは、隔壁14の下方で連通しているため、この部分が燃料40の流路となって、燃料投入口21から投入された全ての燃料40は、分離槽18を通過後に外部に流出する。換言すると、分離槽18は、燃料出口22から外部に流出する全ての燃料40が通過できるように設けられており、これにより、燃料タンク10内の全ての燃料40は、分離槽18を通過後に燃料出口22から外部に流出する。
図3は、図1に記載されている燃料が減少した状態を示す図である。燃料タンク10内に貯留されている燃料40が燃料出口22から燃料パイプ25を通って流出すると、流出した量に応じて燃料タンク10内の燃料40は減少する。このため、燃料タンク10内の燃料40の液面41は下降する。その際に、マイクロバブル45が消滅せずに液面41付近に位置している不純物46や、比重が燃料40の比重と同程度のため、マイクロバブル45消滅後も液面41付近に位置している不純物46は、液面41の下降に伴って下降する。分離槽18内の燃料40内に位置している不純物堆積部30は、液面40の下降方向に配設されているが、さらに、この不純物堆積部30が、液面41付近の不純物46の下降方向に位置している場合には、液面41が不純物堆積部30まで下降すると同時に不純物46は不純物堆積部30の不純物受け部31で受けられ、不純物受け部31上に不純物46は堆積する。これにより、燃料40の液面付近に位置している不純物46は、不純物堆積部30によって収集される。
また、燃料タンク10内の燃料40の液面41が下降すると、分離槽18の側壁13に複数設けられた不純物堆積部30のうち、上壁11方向に位置する一部の不純物堆積部30は燃料タンク10内の燃料40から露出して燃料40の液面41よりも外側、つまり上方に位置した状態になる。この際、この部分の不純物堆積部30に堆積していた不純物46は、不純物堆積部30と同様に燃料40の液面41よりも上方に位置し、燃料40からは分離される。
以上の燃料不純物除去装置1は、燃料タンク10内に、−の電荷に帯電した気泡であるマイクロバブル45を供給することにより、+の電荷に帯電し易い燃料40内の不純物にマイクロバブル45を付着させ、不純物46を燃料40の液面41方向に浮上させている。また、マイクロバブル45は、所定の時間経過後に消滅するため、液面41方向に浮上した不純物46の一部は、マイクロバルブ45の消滅によって底面方向に沈下し、不純物堆積部30の不純物受け部31に堆積して不純物堆積部30によって収集される。また、比重が燃料40の比重と同程度のため、マイクロバブル45消滅後も液面41付近に位置している不純物46は、燃料40が消費されて液面41が下降した際に液面41の下降に伴って下降する。液面41付近に位置している不純物46は、このようにして下降して不純物堆積部30に到達することにより不純物受け部31に受けられ、不純物受け部31に堆積し、不純物堆積部30によって収集される。これらのように、燃料40に含まれている不純物46は不純物堆積部30によって収集されるので、不純物46は燃料40から分離される。この結果、燃料40の不純物46を、より確実に除去することができる。
また、このように燃料40に含まれる不純物46を、より確実に除去できるので、当該燃料不純物除去装置1を搭載する車両のエンジンに燃料40を供給する際に、不純物46が除去された燃料40を供給することができる。これにより、この燃料40が供給されるエンジンのインジェクタ(燃料噴射装置)に不純物46が詰まることを抑制できる。この結果、燃料40に不純物46が含まれていることに起因するエンジンの不調を低減できる。
また、不純物46が除去された燃料40をエンジンに供給することにより、燃料40に不純物46が含まれている場合と比較して、エンジンの運転時における燃料40の燃焼効率の向上を図ることができる。この結果、エンジンの出力の向上を図ることができる。さらに、不純物46が除去された燃料40をエンジンに供給することにより、エンジン運転時の排出ガスの排気系統に設けられる触媒(図示省略)などが、不純物46によって劣化することを抑制できる。この結果、エンジン及びエンジンに関する部品の耐久性の向上を図ることができる。
また、燃料タンク10内に供給すると共に−の電荷に帯電する気泡として、マイクロバブル45を用いているが、マイクロバブル45は、気泡を−の電荷に帯電させる手段を用いて意図的に−の電荷に帯電させなくても、マイクロバブル45を発生するのみで−の電荷に帯電する。このため、気泡を−の電荷に帯電させる装置などを設ける必要がなく、マイクロバブル発生装置50を設けるのみで、−に帯電した気泡であるマイクロバブル45を燃料タンク10内の燃料40に供給することができる。この結果、燃料不純物除去装置1の簡略化を図ることができる。また、燃料不純物除去装置1の簡略化を図ることができるので、製造コストの低減を図ることができる。
また、不純物堆積部30を燃料タンク10の側壁13の内面に上下方向に並べて複数設けているので、燃料40に含まれる不純物46が不純物堆積部30に堆積して収集された後、燃料40が減少することにより、複数設けられた不純物堆積部30のうちの一部、または全てが燃料40の液面41よりも上方に位置する。このように、燃料40の液面41よりも上方に位置することとなった不純物堆積部30に堆積した不純物46は、不純物堆積部30と共に燃料40の外側に位置するため、堆積した不純物46は燃料40から分離される。この結果、燃料40の不純物46を、より確実に除去することができる。
また、不純物堆積部30は燃料タンク10の側壁13の内面に設けられており、不純物堆積部30には、不純物受け部31における燃料タンク10の側壁13側と端部と反対側の端部に不純物壁部32が形成されている。このため、不純物受け部31に堆積した不純物46は不純物壁部32に遮られ、不純物受け部31に堆積した不純物46が不純物受け部31から燃料タンク10の底面12の方向へ沈下することを抑制することができる。また、マイクロバブル45は、燃料タンク10の底面12から燃料40の液面41方向に浮上しており、不純物堆積部30は上記のように燃料タンク10の側壁13の内面に設けられている。このため、マイクロバブル発生装置50で発生したマイクロバブル45は、不純物堆積部30の側方、つまり、不純物壁部32の側方を通って浮上する。これにより、不純物受け部31に堆積した不純物46が不純物受け部31から飛び出しそうになった場合でも、マイクロバブル45によって不純物受け部31の方向に戻される。即ち、マイクロバブル45の浮上時の流れによって不純物46は不純物受け部31の方向に戻されるので、不純物受け部31に堆積した不純物46が不純物受け部31から燃料タンク10の底面12の方向へ沈下することを抑制することができる。
従って、例えば、燃料タンク10内の燃料40が消費されて液面41が下がり、不純物46が堆積した不純物堆積部30が液面41の外側に出た後、燃料40が燃料タンク10内に補給されて液面41が上昇し、不純物堆積部30が再び燃料40内に位置するような場合においても、不純物堆積部30に堆積した不純物46が燃料タンク10の底面12の方向に沈下することを抑制できる。この結果、不純物堆積部30に堆積した不純物46が再び燃料40に混ざることを抑制でき、燃料40の不純物46を、より確実に除去することができる。
また、燃料タンク10の内部に燃料槽17と分離槽18とを形成し、分離槽18にのみマイクロバブル発生装置50によってマイクロバブル45を供給している。さらに、燃料槽17側の上壁11に燃料投入口21が形成された燃料投入部20を設け、分離槽18を形成する側壁13に、燃料パイプ25が挿通固定される燃料出口22を形成している。また、燃料槽17と分離槽18とは、隔壁14の下端16と底面12との間で連通している。このため、分離槽18は、燃料投入口21から燃料出口22にかけての燃料40の流路中に位置しており、燃料投入口21から投入された全ての燃料40は、分離槽18を通ることになる。これにより、マイクロバブル発生装置50で供給するマイクロバブル45は、燃料タンク10内全体の燃料40に供給せずに、分離槽18内の燃料40に供給するのみで、燃料出口22から流出する全ての燃料40にマイクロバブル45を供給することができる。従って、マイクロバブル発生装置50の小型化を図ることができる。この結果、燃料不純物除去装置1全体の小型化を図ることができる。また、マイクロバブル発生装置50を作動させる際の消費電力の低減を図ることができる。
また、燃料40に含まれる不純物46は、上述したように燃料タンク10内で除去できるので、燃料40の流路経路に通常設けられる燃料フィルタ(図示省略)を設けなくても、燃料40内の不純物46を除去することができる。この結果、燃料40の流路系統の簡略化を図ることができる。
図4は、実施例に係る燃料不純物除去装置の変形例を示す図である。なお、実施例に係る燃料不純物除去装置1では、複数の不純物堆積部30は上下方向に並んで設けられているが、不純物堆積部30を複数設ける場合には、上下方向以外の方向に並べて設けてもよい。例えば、図4に示すように、燃料タンク10を上下方向の断面で見た不純物堆積部60の形状を、上方が開口したU字状の形状で形成し、この形状で形成された複数の不純物堆積部60を、水平方向、或いは、底面と平行な方向に並べて設けてもよい。このように、複数の不純物堆積部60を水平方向に並べて設けることにより、マイクロバブル45が付着することによって浮上した後、マイクロバブル45が消滅することにより沈下する不純物46を、広い範囲で受けることができる。この結果、不純物46を不純物堆積部60でより確実に受けることができ、より確実に不純物46を燃料40から分離することができる。
また、複数の不純物堆積部60を水平方向に並べる際には、不純物堆積部60同士の間隔を開けて配設し、且つ、マイクロバブル発生装置50が有するマイクロバブル供給部65を複数に分岐させて、分岐したマイクロバブル供給部65が不純物堆積部60同士の間、または不純物堆積部60同士の間の下方に位置するようにしてもよい。これにより、不純物46を広い範囲で受けるようにした場合においても、不純物堆積部60同士の間からマイクロバブル45を供給することができる。従って、不純物46を広い範囲で受けることと、効率よくマイクロバブル45を供給することとを両立することができる。この結果、燃料40の不純物46を、より確実に除去することができる。
また、不純物収集手段は、上述した不純物堆積部30、60以外の形態で形成してもよい。マイクロバブル45の消滅後に沈下する不純物46を収集できる形態であれば、不純物収集手段は上記の不純物堆積部30、60以外の形態で形成してもよい。
また、燃料タンク10内は2つの槽に分かれているが、燃料タンク10内は3つ以上の槽に分かれていてもよい。燃料タンク10内が3つ以上の槽に分かれている場合でも、燃料出口22から流出する全ての燃料40が、燃料40にマイクロバブル45を供給すると共に不純物堆積部30を有する槽を通過できるように燃料タンク10を形成することにより、燃料出口22から流出する全ての燃料40にマイクロバブル45を供給することができる。この結果、より確実な燃料40の不純物46の除去と、マイクロバブル発生装置50の小型化との両立を図ることができる。
また、上述した燃料不純物除去装置1では、気泡供給手段としてマイクロバブル発生装置50を設け、マイクロバブル45を燃料に供給することにより−の電荷に帯電した気泡を供給しているが、気泡供給手段はマイクロバブル発生装置50以外でもよく、気泡はマイクロバブル45以外でもよい。マイクロバブル45以外の気泡を燃料40に供給する場合でも、気泡を−の電荷に帯電する装置を設け、この装置で気泡を−の電荷に帯電させることにより、−の電荷に帯電した気泡を燃料タンク10内の燃料40に供給することができる。これにより、燃料タンク10内の燃料40に含まれると共に+の電荷に帯電している不純物46に、気泡を付着させて燃料40の液面41方向に浮上させることができる。このため、気泡の消滅によって不純物46は沈下して収集することができるので、不純物46を燃料40から分離することができる。この結果、燃料40の不純物46を、より確実に除去することができる。
また、上述した燃料不純物除去装置1では燃料フィルタを設けていないが、燃料40の流路系統に燃料フィルタを設けてもよい。燃料40の流路系統に燃料フィルタを設けた場合、燃料フィルタを通過する燃料40は、燃料タンク10内で不純物46を除去されて不純物46が激減した燃料40が通過する。このため、燃料フィルタで除去する不純物46の量は少なくなり、燃料フィルタで収集する不純物46の量は少なくなる。この結果、燃料40の流路系統に燃料フィルタを設けた場合において、燃料フィルタの洗浄や交換の間隔を長くすることができる。
以上のように、本発明に係る燃料不純物除去装置は、燃料を貯留する燃料タンクを有する場合に有用であり、特に、燃料に含まれている不純物が多い場合に適している。
本発明の実施例に係る燃料不純物除去装置の要部断面図である。 マイクロバブルが供給された燃料の一部詳細図である。 図1に記載されている燃料が減少した状態を示す図である。 実施例に係る燃料不純物除去装置の変形例を示す図である。
符号の説明
1 燃料不純物除去装置
10 燃料タンク
11 上壁
12 底面
13 側壁
14 隔壁
15 上端
16 下端
17 燃料槽
18 分離槽
20 燃料投入部
21 燃料投入口
22 燃料出口
25 燃料パイプ
30 不純物堆積部
31 不純物受け部
32 不純物壁部
40 燃料
41 液面
45 マイクロバブル
46 不純物
50 マイクロバブル発生装置
51 本体部
52 マイクロバブル供給部
53 燃料取入部
54 空気取入部
55 エアフィルタ
60 不純物堆積部
65 マイクロバブル供給部

Claims (4)

  1. 内部に燃料を貯留する燃料タンクと、
    前記燃料タンク内の前記燃料に、前記燃料の液面方向に浮上すると共に−の電荷に帯電して前記燃料に含まれる不純物に付着する気泡を供給する気泡供給手段と、
    前記燃料タンク内に配設されると共に、前記不純物に付着した前記気泡が消滅した際に沈下する前記不純物の沈下方向、或いは前記気泡が付着することにより浮上した前記不純物が位置する前記液面が下降した際の前記液面の下降方向に配設されて前記不純物を収集する不純物収集手段と、
    を備えることを特徴とする燃料不純物除去装置。
  2. 前記気泡供給手段が前記燃料タンク内の前記燃料に供給する前記気泡は、生成時に−の電荷に帯電する前記気泡であるマイクロバブルであることを特徴とする請求項1に記載の燃料不純物除去装置。
  3. 前記不純物収集手段は、前記燃料タンク内に貯留される前記燃料の量によって前記燃料内に位置するように、または前記燃料の前記液面よりも外側に位置するように、前記燃料タンクの内壁に設けられており、且つ、前記燃料に含まれている前記不純物を堆積させることができるように設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料不純物除去装置。
  4. 前記燃料タンクには、前記燃料タンク内の前記燃料が前記燃料タンク内から流出する部分である燃料出口が設けられていると共に、前記燃料タンクの内部は互いに連通した複数の槽に分かれており、
    前記気泡供給手段は、前記複数の槽のうちの一部の槽に貯留されている前記燃料に前記気泡を供給し、
    前記不純物収集手段は、前記燃料タンクの内部における前記複数の槽のうち、前記気泡供給手段が前記気泡を供給する槽に設けられており、
    前記複数の槽のうちの前記不純物収集手段が設けられている槽は、前記燃料出口から流出する全ての前記燃料が通過できるように設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料不純物除去装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010037966A (ja) * 2008-07-31 2010-02-18 Toyota Motor Corp 燃料供給装置及び燃料供給方法
WO2021173393A1 (en) * 2020-02-27 2021-09-02 Walbro Llc Fuel supply module for fuel system

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