JP2006328825A - 施解錠装置及び収納装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動手段の簡素化を図った施解錠装置を提供する。
【解決手段】施錠機構Aに電磁的に動作するソレノイド110を接続し、このソレノイド110の非駆動時に施錠機構Aを施錠状態下に置いて、ソレノイド110の駆動時に施錠機構Aを解錠するように構成した。
【選択図】図20

Description

本発明は、オフィス用家具、什器等をはじめとして広汎に適用可能な施解錠装置、並びにこれを採用した収納装置に関するものである。
多くの収納装置には、ラッチ機構が実装されている。この種のラッチ機構は、収納装置本体の開口縁にラッチ受けを形成する一方、収納装置本体を閉止する扉の外縁にラッチを設けて、扉を閉じたときにラッチをラッチ受けに係合させてこの扉を収納装置本体に係留するものである。並びに、扉の面板部に把手を可動に取り付け、さらに把手とラッチとを軸心回りに回転する操作軸を介して機械的に接続し、把手に加えられる操作力をラッチに伝達し得るようにしている。そして、把手を操作することで、ラッチを駆動してラッチとラッチ受けとの係合を解除し、扉を開けることを可能としている。
ところで、オフィス等で用いられる収納装置では、扉を施錠する機能が付加されていることが少なくない。このうち、施解錠を自動化するためにソレノイドを用いたものも知られており、特に特許文献1には、施錠機構をロック、アンロック何れの方向にも駆動できるソレノイドを採用した扉ロック装置が示されている。
また、同文献のものは、ソレノイドによる施解錠時だけでなくソレノイドが停電等により動作不能となった場合にも、シリンダ錠を用いて扉を施解錠することができるようにしている。
具体的には、ソレノイドを中間作動体を介してラッチ機構に接続し、ソレノイドの施錠動作でラッチ機構をロックし、ソレノイドの解錠動作でラッチ機構のロックを解除するものである。そして、シリンダ錠からアームを引き出して中間作動体に係わり合わせ、ソレノイドのロック状態で停電した場合にシリンダ錠を操作してアームを回転させることで解錠でき、ソレノイドのアンロック状態で停電した場合にシリンダ錠を操作してアームを回転させることで施錠できるように構成し、停電時にも施解錠の機能が失われないようにしている。
特開平10−184137号公報
ところが、このようなものであると、ソレノイドに復動式のものを採用しなければならないため、それ自身の構造や制御系が複雑で高価なものとなる。その上、停電時対策として、アームに、ロック状態、アンロック状態の何れの場合も中間作動体に対して適切に係わり合う形状及び組み付けを実現しなければならないため、アームや中間作動体の加工・組み付けに高い精度を要するのみならず、長期間使用することにより作動に狂いも生じ易いものとなる。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、駆動手段の簡素化、停電時対策の平易化、作動の信頼性向上、コストダウン等を容易に実現することのできる施解錠装置及びこれを利用した収納装置を提供することを目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
先ず、本発明の施解錠装置は、施錠機構に電磁的に動作する駆動手段を接続し、この駆動手段の非駆動時に施錠機構を施錠状態下に置いて、該駆動手段の駆動時に施錠機構を解錠するように構成したことを特徴とする。
このように構成すれば、施錠機構は駆動手段の非駆動時に施錠状態に置かれ、駆動手段は駆動により解錠動作を行うのみとなるので、適正な施錠機能及び解錠機能を備えた上で、駆動手段を施錠のみの簡単な単動式のものにして、それ自身の構造や制御系の簡素化、低廉化を実現することができる。
或いは、本発明の施解錠装置は、施錠機構に中間作動体を介して電磁的に動作する駆動手段を接続し、この駆動手段の駆動時に中間作動体を付勢して施錠状態にある施錠機構を解錠するように構成するとともに、前記中間作動体に錠操作により付勢する操作手段を接続し、この操作手段に加える操作力によっても前記中間作動体を同様に付勢して施錠状態にある前記施錠機構を解錠し得るように構成したことを特徴とする。
このように構成すれば、駆動手段の駆動及び操作手段の操作の何れによっても施錠状態にある施錠機構を解錠することができるので、平常時はもとより、停電時等における解錠機能も適正に担保することができる。しかも、駆動手段も操作手段も中間作動体に同じ変位を惹起させるように組み付ければよいので、加工・組み付けに高い精度を要求されず、簡単に構成できて、長期に亘り使用しても作動の狂いの生じ難いものにすることができる。
この場合、既存設備を有効利用するためには、施錠機構の施解錠状態を切り替える作動体及びこれを直動する操作手段を具備する施解錠装置に対して、その作動体と操作手段の間を一旦切り離し、該作動体に中間作動体を介して駆動手段及び前記操作手段を組み付けることが望ましい。
上記施解錠装置に対して、構造の簡素化やセキュリティ確保の実効を図るためには、駆動手段の非駆動時に施錠機構が自動的に施錠状態に引き込まれるようにしていることが望ましい。
この場合、簡素かつ設計自由度の高いものにするためには、弾性復元力を利用して施錠機構を施錠状態に引き込む弾性付勢手段を備え、施錠機構の解錠時にこの弾性付勢手段に反発力を蓄積するように構成しておくことが望ましい。
以上の施解錠装置の好適な適用例としては、扉を閉止位置に移動させた際に自動的にこれを係留するラッチを設け、このラッチに前記施解錠装置を、施錠状態でラッチ解除を禁止し、解錠状態でラッチ解除を許容するように関連づけて収納装置を構成しているものが挙げられる。
収納装置をより堅牢でセキュリティの高いものにするためには、把手に加えられる操作力を軸心回りに回転する操作軸を介してラッチに伝達するように構成するとともに、前記把手の動作を前記操作軸に伝達し得る伝動位置と把手の動作を操作軸に伝達し得ない遮断位置との間を変位する伝達部材を把手と操作軸との間に介在させ、この作動体に施錠機構の出力端を接続して、前記伝動位置を解錠状態に対応させ、前記遮断位置を施錠状態に対応させていることが好ましい。
セキュリティに万全を図るためには、駆動手段が、認証機能を備えた制御手段によって制御されるものであり、この制御手段が、所定の認証情報を取得した場合に前記駆動手段を駆動して施錠機構を所定時間だけ解錠し、所定時間経過後には前記施錠機構が施錠状態に移行するようにしているものが好適である。
本発明は、以上のような構成であるから、駆動手段の簡素化、停電時対策の平易化、作動の信頼性向上、コストダウン等を容易に実現することのできる新規有用な施解錠装置及びこれを利用した収納装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の適用対象である収納装置を示している。この収納装置は、本発明に係る電磁式施解錠装置を適用する前の手動式施解錠装置を使用したものであって、施錠機構が専ら手動で操作されるようにしている。この実施形態では、先ずもってこの手動式施解錠装置を備えた収納装置全般について説明し、しかる後、一部の部品を付加、変更することにより構成される新たな施解錠装置、新たな収納装置について説明する。
収納家具は、図1及び図2に示すように、前方に開口する収納空間11を複数箇所に形成した筐体1と、各収納空間11を開閉し得るようにヒンジを介して家具本体1に取り付けた観音開き式の扉21、22とを具備する。本実施形態のラッチ装置は、左右の扉21、22のうちの右側の扉21に組み込む。左側の扉22は、これを閉止した状態でその前から右側の扉21の縁部をオーバーラップさせることにより開閉が抑止される。右側の扉21は、閉止位置においてラッチ43の働きにより家具本体1に係留される。そして、右側の扉21に設けている把手6を操作することで、ラッチ43による筐体1への係留が解除され、扉21を解放することができる。
より具体的には、図2に示すように、筐体1にラッチ受け5を設けるとともに、このラッチ受け5に掛け止められるラッチ機構41を右側の扉21に設けている。図示例では、ラッチ受け5を、収納空間11を包囲する筐体1の周壁の前向面に形成している。ラッチ受け5は、周縁が閉じた開口51を有し、その縁部にラッチ機構41を掛け止めるための係留部52が設定されている。
ラッチ機構41は、ラッチ支持体42及びラッチ43を主要な構成要素とし、扉21の背面における、ラッチ受け5に対応する位置に設けてある。ラッチ支持体42は、ラッチ43を可動に支持するもので、扉21の背面に略直交する方向に突出し、扉21を閉じると、このラッチ支持体42がラッチ受け5の開口51に挿入される関係にある。
ラッチ43は、図3及び図4に示すように、ラッチ受け5の係留部52に当接する当接面43aを有する板状体で、ラッチ支持体42の開口42aより側方に向けて突没する。ラッチ43は、鉛直な回転軸42bを介してラッチ支持体42に支持させてあり、この回転軸42b回りに回転可能である。回転軸42bは、ラッチ支持体42の比較的先端寄りの位置に配してある。ラッチ支持体42がラッチ受け5の開口51に挿入されたとき、ラッチ43は係留部52に臨むように位置づけられ、回転軸42bは係留部52よりも奥方(ここでは、後方)におかれる。この状態で、ラッチ43を同図に示す展開位置Sに進出させることにより、その当接面43aが係留部52に当接する。その結果、ラッチ機構41がラッチ受け5に掛け止められ、扉21が筐体1に係留される。逆に、ラッチ43を図5〜図8に示す退避位置Eに退避させれば、ラッチ43と係留部52との係合が解消されてラッチ機構41をラッチ受け5より脱離させ得る状況となり、扉21が開放可能となる。このラッチ43の変位は、既に述べたように回転軸42b回りの回転運動である。また、ラッチ43の当接面43aは、回転運動の軌跡に略対応する平面視略部分円弧(円筒曲面)状をなしている。従って、展開位置Sと退避位置Eとの間でラッチ43をスムーズに変位させることができ、しかもラッチ43を係留部52に係合させたときの遊び、がたつきを極力排除することができる。
なお、ラッチ43を退避位置Eに退避させない限り、閉止位置にある扉21を開放することは困難である。何故ならば、ラッチ43が係留部52に係合している場合に、ラッチ機構41をラッチ受け5より脱離させる方向の外力が加えられたとしても、ラッチ43に作用する反作用力F(図3参照)はこのラッチ43を退避位置Eに向けて回転させようとはしないからである。ラッチ43の回転中心即ち回転軸42bの軸心は、ラッチ43の当接面43aと係留部52とが当接する作用点Pよりも奥方にある。作用点Pにおける反作用力Fは、作用点Pより回転中心に向かう成分F1と、作用点Pより当接面43aに平行な方向に向かう成分F2との合力と見なすことができるが、成分F2はラッチ43を展開位置Sに向かわせる方向に作用する力となる。よって、ラッチ43と係留部52との間で滑りが発生しなければ、ラッチ43を係留部52に係合させたままラッチ機構41をラッチ受け5より脱離させようとするとラッチ43がさらに進出する。しかしながら、ラッチ43の所定部位に設定した当たり部43c(図4参照)がラッチ支持体42の内壁面等に当接することで、あるいはラッチ43と係わり合う駆動部材45(後述する)がラッチ43を制止することで、それ以上の進出が禁止される。つまり、ラッチ43と係留部52との係合が強化されるため、ラッチ機構41がラッチ受け5より脱離することはない。さらに、当接面43aが回転中心と作用点Pとを結ぶ線分を径とした円筒曲面であるとすれば、作用点Pより回転中心に向かう成分F1はラッチ43を回転させるようには作用しないこととなる。かくして、ラッチ43と係留部52との間の摩擦が小さく、ラッチ43の係留部52に対する滑りの発生が想定されるとしても、ラッチ43が退避位置Eに向けて回転する事態は起こりにくい。
ラッチ受け5及びラッチ機構41は複数設けることができる。本実施形態では、筐体1の底壁及び頂壁(図示せず)にそれぞれラッチ受け5を設け、かつ、これらラッチ受け5に対し挿脱される上記のラッチ機構41を扉21に上下一対に設けている。
把手6は、ユーザによって直接に操作される部材であり、少なくとも一部を扉21の面板部に露出させている。把手6は、図9〜図12に示すように、貫通孔61aを有する筒状体の前面を両側に張り出させて手指を掛けられるようにした基部61と、基部61の上下両端より後方に延出させた延出板部62、63とを具備する、例えば樹脂成形品である。上下両端における貫通孔61aの開口縁には、貫通孔61aの延伸方向に沿って突出する環状突起64を形成している。そして、一端側(図示例では、上端側)において、この環状突起64の後背にばね受け62aを突設している。ばね受け62aは、一端側の延出板部62より起立するもので、先端が幅方向に拡開している。また、他端側(下端側)には、環状突起64の後背に凹部63aが設けてある。この凹部63aは、他端側の延出板部63に穿たれる角穴であり、把手6の軸心方向、言い換えるならば貫通孔61aの延伸方向に対し略平行に延伸しており、施解錠を切り替えるために後述する凸部914が挿脱される部位となる。
把手6は、その長手方向を上下方向に合致させた状態で、軸心回りに回転操作可能に扉21に支持させる。本実施形態では、ハウジング7を扉21に組み付け、このハウジング7に把手6を支持させている。ハウジング7は、中間部位が後方に凹む凹面部71と、この凹面部71の上下両端を閉じる位置に配置される平面部72、73とを具備し、これら凹面部71及び平面部72、73によって前方に開口する空間領域を形成している。ハウジング7の長手方向の内寸、言い換えるならば対向する平板部72、73の離間距離は、把手6の両端にある前記延出板部62、63の外法寸法と略同寸またはこの外法寸法より若干大きい寸法とする。対をなす平面部72、73の各々には、互いに対応する位置に軸孔74を穿っている。軸孔74の内径は、把手6の上下両端に形成された前記環状突起64の外径と略同寸またはこの外径より若干大きい寸法に設定されている。そして、両端の環状突起64をそれぞれ平板部の軸孔74に挿入することで、把手6をハウジング7に回転可能に取り付けている。この状態で、把手6とハウジング7の凹面部71との間には、手指を差し入れることができる手掛空間が形成される。ユーザは、右方より手指を差し入れて把手6を平面視右回りに回転操作してもよく、あるいは逆に左方より手指を差し入れて把手6を平面視左回りに回転操作してもよい。
ハウジング7の一端側(図示例では、上端側)の平板部72には、略扇形のスロット72aが穿ってある。把手6をハウジング7に取り付けたとき、把手6の一端側に設けられたばね受け62aはスロット72aを貫通して外方(上方)に突出した位置に配置される。本実施形態では、このばね受け62aに図11及び図12に示すばね81を係合させることで、把手6を初期位置に向かって付勢している。このばね81は、単一の金属線材を塑性変形加工したもので、ハウジング7の一端側の平板部72に保定される。図示例では、ばね81の左右両側に巻回部81aを形成する一方、平板部72にこれら巻回部81aに対応する立柱72bを設け、巻回部81aにそれぞれ立柱72bを挿入してばね81を平板部72に取り付けている。その上で、両巻回部81aより斜め後方に持ち出した線材の両先端部81bを、把手6より突出する前記環状突起74及びばね受け62aに係合せしめるようにしている。
より詳しく述べると、把手6の前面が正面を向く初期位置にあって、ばね受け62aは図11に示すように環状突起64の真後ろに位置しており、ばね81の両先端部81bの基端側が軸孔74の周縁に押し当てられている。このとき、両先端部81bの先端側はばね受け62aに極近接する。また、ばね81は既に弾性変形しており、その両先端部81bは弾性力を発揮する状態にある。把手6が回転操作されると、そのばね受け62aがスロット72aの形状に応じて許容された範囲で弧を描くように変位し、図12に示すようにばね81の何れかの側の先端部81bに強く押しつけられてその側から強い弾性付勢力を受ける。この弾性付勢力は、把手6を初期位置に復帰させるように作用する。ユーザが把手6より手を離すと、即ち把手6に加えられていた操作力が失われると、把手6は弾性付勢力で駆動されて初期位置に向けて逆回転する。
ハウジング7の他端側(図示例では、下端側)の平板部73にもまた、図10に示すように略扇形のスロット73aを穿っている。把手6をハウジング7に取り付けたとき、把手6の下端側に設けられた凹部63aがスロット73aを経て外方(下方)に連通する。この凹部63aには伝達部材91の凸部914が係合するが、伝達部材91に関しては後述する。
把手6の基部61の貫通孔61aには、操作軸3を挿通する。操作軸3は、長尺な角柱状の金属棒であり、略鉛直方向に延伸し、その軸心回りに回転可能であるように扉21に支持させてある。操作軸3の断面の対角寸法は、把手6の貫通孔61aの内径よりも若干小さい。従って、操作軸3と貫通孔61aとは密接せず、把手6及び操作軸3は互いに独立して回転可能であるが、施錠時を除いて把手6と操作軸3とは伝達部材91を介して結合されておりともに回転する。即ち、施錠時を除き、把手6を操作することで操作軸3を同心軸回りに回転駆動することができる。
把手6に加えられた操作力は、操作軸3を介して駆動機構に伝達され、さらにラッチ43に伝達される。本実施形態において、駆動機構は、図4、図6、図8、図13に示すように、回動部材44と、駆動部材45とを要素としてなる。回動部材44は、操作軸3の先端部に固定され、幅方向に拡張する天秤状の部材である。操作軸3が初期位置にある図3の状態で、回動部材44の後向面は略真後ろを向く。回動部材44は、操作軸3の回転に伴い、図6及び図8に示すように左右何れの方向にも水平回転する。そして、回動部材44が回転したとき、その両端部441、442の何れかが駆動部材45の受力部452に作用する。駆動部材45は、所定の回転軸451周りに水平回転可能であるもので、回転軸451より幅方向に伸長する受力部452と、回転軸451より奥行き方向に伸長する駆動部453とを具備するL字状をなし、双方が交わる位置に形成した軸受穴454に、扉21より突設した回転軸451を挿通して回転可能に支持されている。
駆動部材45の受力部452の前向面は、前記回動部材44の後向面と近接する。操作軸3が初期位置にあるとき、回動部材44の後向面は略真後ろを向いているが、受力部452の前向面もまた略真正面を向いており、両者は対向している。図5、図6に示すように、把手6及び操作軸3をそれぞれの初期位置より平面視右回りに回転させたとき、回動部材44の左端部441が後退し、受力部452に作用して駆動部材45に操作力を伝達する。そして、伝達された操作力により、駆動部材45が平面視右回りに回転する。逆に、図7、図8に示すように、把手6及び操作軸3をそれぞれの初期位置より平面視左回りに回転させたとき、回動部材44の右端部442が後退し、受力部452に作用して駆動部材45に操作力を伝達する。そして、伝達された操作力により、駆動部材45はやはり平面視右回りに回転する。つまり、把手6及び操作軸3が左右何れの方向に回転操作されたとしても、駆動部材45の受力部452、駆動部453は同一の方向に回転運動することとなる。
駆動部材45の駆動部453の先方はラッチ支持体42内に配置され、ラッチ43と係合する。図示例では、駆動部453の先方より略鉛直方向に突出するピン455を設け、このピン455をラッチ43に形成した長穴43bに係合させている。把手6及び操作軸3が回転操作されたとき、駆動部材45の駆動部453は回転軸451周りに右回転し、ピン455及び長穴43bを介してラッチ43に操作力を伝達する。操作力の伝達を受けたラッチ43は、退避位置Eに向かうように変位する。
なお、ラッチ43は、退避位置Eより展開位置Sへと向かう方向に予め付勢されている。本実施形態では、キックばね82をラッチ43、駆動部材45、回動部材44または操作軸3の何れか(図示例では、駆動部材45)に係合させることで、ラッチ43を展開位置Sに進出させるように弾性付勢している。ラッチ43が展開位置Sにあるとき、回動部材44の後向面は略真後ろを向き、この回動部材44を固定した操作軸3は左右何れの方向にも回転していない初期位置をとる。つまり、このキックばね82は、操作軸3を初期位置に復帰させるオフセット力を操作軸3に付与する役割をも担う。操作軸3は、把手6に加えられた操作力の伝達を受けることでばね82の弾性付勢力に抗って初期位置より左右何れかの方向に回転するが、その操作力が失われると、操作軸3は弾性付勢力で駆動されて初期位置に向けて逆回転する。
総じて言えば、扉21を閉じている状態で、ユーザが把手6を引くと、操作軸3がその軸心周りに回転して操作力を駆動機構に伝達し、この操作力を駆動機構がラッチ43に伝達して、ラッチ43を退避位置Eに退避させる。そして、扉21の筐体1への係留が解除される。
このようなラッチ機構41に対して、把手6と操作軸3とを伝達部材91を介して間接的に接続し、施錠時に把手6と操作軸3との間の接続を遮断する施解機能Aを構成している。図13、図14に示すように、伝達部材91は、操作軸3の断面形状に略対応する内形をなす(即ち、角孔である)係合孔911aを有する軸部911と、軸部911の外側面より径方向に突出する突片912,913と、突片912の表面より軸心方向に延伸する凸部914とを具備する、例えば樹脂成形品である。突片912、913は、軸心方向に離間させて一対に設けられ、両者の間に後述する操作手段たるシリンダ錠92のボルト921を差し入れる空間領域を形成している。突片912、913の一方912は、軸部911の一端側(図示例では、上端側)の端面近傍に配され、この突片912より上方に向けて凸部914を突出させている。凸部914は、把手6に形成された前出の凹部63aに係合し得る形状及び寸法に成形してある。凸部914の軸心と係合孔911aの軸心との距離は、把手6における凹部63aの軸心と貫通孔61aの軸心との距離に略等しい。
伝達部材91は、操作軸3を係合孔911aに挿入することで操作軸3に取り付けられ、操作軸3に沿って変位可能とされる。同時に、操作軸3とともにその軸心回りに回転する。しかして、伝達部材91の凸部914と把手6の凹部63aとを向き合わせるようにしてこれらを直列に配置し、把手6と操作軸3との連動状態/非連動状態の切り替えを行うクラッチ式を構成している。なお、把手6、操作軸3がそれぞれ回転の初期位置にあるときに凹部63aと凸部914とが操作軸3に対し平行な一直線上に並ぶように、把手6、操作軸3及び伝達部材91の向きを設定している。図示例では、把手6、操作軸3がそれぞれ初期位置にあるとき、凹部63a及び凸部914が操作軸3の略真後ろにある。本実施形態では、下方に開口する凹部63aを有する把手6の直下に、上方に突出する凸部914を有する伝達部材91を配しているが、これらの上下関係を入れ替えても構わない。また、操作軸3の軸心に対し平行に延伸する凸部を把手6に設け、この凸部を受け入れる凹部を伝達部材91に設ける態様を妨げない。
把手6と操作軸3とがともに回転する連動状態とするには、図15に示すように伝達部材91を把手6に接近させ伝動位置Xに位置づける。伝動位置Xに至った伝達部材91の凸部914は、ハウジング7に形成されたスロット73aを経由して把手6の凹部63aに係合する。但し、把手6及び操作軸3に外力が作用しておらず、これらが各々初期位置に復帰しているものとする。この状態で把手6が回転操作されると、凸部914と凹部63aとの凹凸係合を介して回転方向の操作力が伝達部材91に作用し、伝達部材91が把手6とともに回転する。なおかつ、係合孔911aの内面と操作軸3の外側面との係合を介して操作力が作用し、操作軸3が回転する。つまり、把手6と操作軸3とが連動して回転し、把手6に加えられた操作力をラッチ43に伝達してこれを退避位置Eに向けて駆動することとなる。
逆に、把手6と操作軸3とがともに回転しない非連動状態とするには、図16に示すように伝達部材91を把手6より離反させ遮断位置Yに位置づける。遮断位置Yに至った伝達部材91の凸部914は、把手6の凹部63aより離脱する。この状態で把手6が回転操作されたとしても、把手6は空転し、伝達部材91に操作力は伝達されない。つまり、図17に示すように、把手6と操作軸3とが連動して回転せず、把手6に加えられた操作力はラッチ43に伝達されないため、ラッチ43を駆動することができない。従って、ラッチ43は依然として展開位置Sにあり続ける。扉21を閉じている場合、ラッチ43による筐体1への係留を解除できず、扉21を開放不可能となる。
伝達部材91の伝動位置Xと遮断位置Yとの間の変位は、操作手段であるシリンダ錠92により惹起される。シリンダ錠92は、例えば、鍵を使用した操作を通じてボルト921を所定方向に進退させ得るもので、その鍵穴を収納装置の扉21の面板部に露出させている。図14に示しているように、シリンダ錠92のボルト921は、その一部に操作軸3の軸心方向に対し略垂直に延出するアーム921aを有した逆L字状をなす。本実施形態では、このシリンダ錠92を扉21における把手6及びハウジング7の近傍に組み付けている。シリンダ錠92のボルト921は、操作軸3の軸心方向に対し略平行に進退する。また、アーム921aは操作軸3の背後に位置づけられ、背面視操作軸3と交差する。そして、アーム921aの先方部位を、前述した伝達部材91の一対の突片912、913の間に挿入している。このアーム921aにより、伝達部材91が可動に支持される。即ち、ボルト921を進退させると、アーム921aを介して伝達部材91を操作軸3に沿って変位させることができる。しかも、伝達部材91の突片912、913はアーム921aに対して摺動し得ることから、伝達部材91の軸心回りの正逆回転も許容される。
ボルト921が上方に進出しているとき、把手6と操作軸3とが連動する連動状態となる。即ち、アーム921aが突片912と係合して伝達部材91が伝動位置Xに持ち上げられ、凸部914及び凹部63aを介して把手6と凹凸係合する。把手6が回転操作されると、突片912、913がアーム921aの上下面に対して摺動しつつ、伝達部材91及び操作軸3がその軸心回りに回転する。
扉21、22を施錠しようとするユーザは、鍵を使用してシリンダ錠92を操作し、ボルト921を降下させる。すると、アーム921aに支持された伝達部材91が操作軸3に沿って遮断位置Yに下降し、凸部914が凹部63aから抜脱して伝達部材91と操作軸3との凹凸係合が解消される。このとき把手6が回転操作されても、伝達部材91及び操作軸3は回転駆動されず、ラッチ機構41とラッチ受け5との係合は解除されない。よって、扉21、22を開放することができない。施錠されている扉21、22を解錠しようとするユーザは、鍵を使用してシリンダ錠92のボルト921を上昇させる操作を行えばよい。
つまり、この施解錠装置は、シリンダ錠92に対する操作により伝達部材91の変位を惹起するものとし、伝動位置Xを解錠状態に対応させ、遮断位置Yを施錠状態に対応させている。
因みに、図18に示すように、伝動位置Xと遮断位置Yとの間を上下動する伝達部材91を案内するガイド75を、ハウジング7に設けている。より具体的には、部分円筒形状をなし伝達部材91の軸部911の前面に密接または近接するガイド75を、下端側の軸孔74の周囲に形成している。さらに、ハウジング7の凹面部71の背面下端より舌片76を垂下させている。この舌片76は、伝達部材91の突片912、913及びボルト921のアーム921aに密接ないし近接してそれらの直後に位置し、伝達部材91がアーム921aより脱離して落下してしまうことを抑止する役割をなす。ボルト921の基端921bは、ハウジング7の背面下端部に略等幅なものとして凹設したガイド溝70に上下摺動可能に案内保持されている。
次に、このような施錠機構Aを主体とする手動式施解錠装置を備えた収納装置に対して、本実施形態はその一部の部品を付加、変更することによって新たな自動施解錠装置を構成している。
そのために、図19及び図20に示すように、前記施解機構Aの施錠状態と解錠状態とを切り替えるべく設けられた作動体たるボルト921及び操作手段たるシリンダ錠92の間を一旦切り離し、ボルト921に新たに中間作動体100を接続して、この中間作動体100に駆動手段であるソレノイド110及び前記シリンダ錠92を組み付けるようにしている。
具体的に説明すると、中間作動体100は出力端101、第1の入力端102及び第2の入力端103を備えたT字状のもので、交叉部を水平な回転軸104を介して扉22の背面に回転可能に支持される。そして、その状態で、出力端101を前記ボルト921に係合させ、第1の入力端102にソレノイド110を接続し、第2の入力端103にシリンダ錠92を係合させるようにしている。
出力端101には先端部に二股状をなす係合凹所101aが設けてあり、対する前記ボルト921には扉21に面する部位に当該係合凹所101aと係合可能な係合突起921xが設けてある。そして、中間作動体100が水平な回転軸104を支点に回転した場合に、係合突起921xを係合凹所101a内に摺動させながら、ハウジング7に設けられているガイド溝70のガイド作用の下、ボルト921を上下方向に駆動して、伝達部材91を操作軸3に沿って変位させるようにしている。
ソレノイド110は、コイルへの通電により駆動軸111に電磁力を作用させてこれをケーシング112内に引き込み、非通電時に駆動軸111に電磁力を及ぼさないで解放する単動式のものである。駆動軸111の周囲には、両端をケーシング112と駆動軸111の先端部に設けた作動杆113とに弾接させて、駆動軸111を突出方向に弾性付勢する弾性付勢手段たるコイルスプリング114が外装してある。作動杆113は、前記中間作動体100の第1の入力端102より回転軸104から遠ざかる方向に突設されたもので、この作動杆113をソレノイド110の駆動軸111に設けた孔111aに軸心と略直交する方向から貫通させている。すなわち、駆動軸111の変位は作動杆113を介して中間作動体100に伝達され、ソレノイド110の非駆動時には駆動軸111がコイルスプリング114に突出方向に付勢されて中間作動体100を図20における時計回りに回転させる。その結果、伝達部材91を図20に示す遮断位置Yまで降下させて、施錠機構Aを施錠状態にするようにしている。また、ソレノイド110の駆動時には駆動軸111が電磁的に引き込まれて中間作動体100をコイルスプリング114に抗して同方向に付勢し、その結果伝達部材91を図21に示す伝動位置Xまで上昇させて、施錠機構Aを解錠状態にするようにしている。
シリンダ錠92は、錠による回転操作でデッドボルト92xを突没させ得るものである。このデッドボルト92xは先に述べた手動式施解錠装置で直駆されていた前出のボルト921に代替してシリンダ錠92に組み込まれているものである。前記中間作動体100の第2の入力端103には、回転軸104の軸心に沿って扉21の内面から離れる方向に凸軸103aが設けてあり、この凸軸103aをシリンダ錠92のデッドボルト92xに設けた長孔92yに係合させている。この長孔92yは、デッドボルト92xの突没方向に延び、且つ回転軸104の円周上の接線方向に沿うものである。すなわち、通常、中間作動体100がソレノイド110により駆動されるときは、デッドボルト92xはこの長孔92y内に凸軸103aを遊動させながら図20、図21に示すように中間作動体100の動作を妨げない状態で静止している。しかし、ソレノイド110が停電等により作動不能となり、伝達部材91が降下して図20に示す遮断位置Yに静止したままとなるときには、錠を用いて図22のようにシリンダ錠92を操作することにより、その軸心から変位した部位に設けたピン92zが軸心を挟んだ対向位置まで移動し、その際にデッドボルト92xを移動させて、長孔92y及び凸軸103aを介して中間作動体100をコイルスプリング114に抗して図22中反時計回りに付勢し、伝達部材91を伝動位置Xまで上昇させることができるようにしている。
なお、収納装置の一部には図23(a)に示す制御手段たる制御盤1000が備えてあり、IDカードから認証情報を取得する取得部1001と、収納空間の番号入力を受け付ける受付部1002と、取得した認証情報が真である場合に受け付けた収納空間の番号に付帯する施解錠装置のソレノイド110に通電のために必要な出力を行って施錠機構Aを所定時間だけ解錠させ、所定時間経過後に通電を遮断する制御を行う制御部1003とから構成されている。同図(b)は解錠手順に係る概略的なフローチャートであり、取得部1001及び受付部1002には図1に示す特定の扉21の前面に設けた入力デバイス2000から入力がなされるようになっている。
すなわち、本実施形態で採用する施解錠装置は、施錠機構Aに電磁的に動作する駆動手段たるソレノイド110を接続し、このソレノイド110の非駆動時に施錠機構Aを図20に示す施錠状態下に置いて、ソレノイド110の駆動時に施錠機構Aを図21に示すように解錠するものである。
このように構成すれば、施錠機構Aはソレノイド110の非駆動時に施錠状態に置かれ、ソレノイド110は駆動により解錠動作を行うのみとなるので、施錠機構Aに対して適正な施錠機能及び解錠機能を備えた上で、ソレノイド110を施錠のみの簡易な単動式のものにして、それ自身の構造や制御系の簡素化、ひいては施解錠装置、収納装置全体の低廉化を図ることが可能となる。
また、本実施形態の施解錠装置は、施錠機構Aに中間作動体100を介してソレノイド110を接続し、このソレノイド110の駆動時に中間作動体100を付勢して図20に示す施錠状態にある施錠機構Aを図21に示すように解錠するように構成するとともに、中間作動体100に錠操作により付勢する操作手段たるシリンダ錠92を接続し、このシリンダ錠92に錠により加える操作力によっても中間作動体100を同様に付勢して図20に示す施錠状態にある施錠機構Aを図22に示すように解錠し得るようにしたものである。
このように構成すれば、ソレノイド110の駆動及びシリンダ錠92の操作の何れによっても施錠状態にある施錠機構Aを解錠することができるので、施錠機構Aに対して、平常時はもとより停電時等における解錠機能も適正に担保することができる。しかも、ソレノイド110もシリンダ錠92も中間作動体100に同じ変位を惹起させるように組み付ければよいので、中間作動体100の形状が比較的シンプルとなって加工・組み付けに高い精度が要求されることもなくなり、簡単に構成できて長期に亘り使用しても作動の狂い難い信頼性の高いものにすることができる。
特に、この実施形態のものは、施錠機構Aの施解錠状態を切り替える作動体であるボルト921及びこれを直動する操作手段であるシリンダ錠92を具備する図1〜図18に示した既存の施解錠装置に対して、そのボルト921とシリンダ錠92の間を一旦切り離し、ボルト921に中間作動体100を介してソレノイド110及びデッドボルト92xを組み付けただけのものであり、ラッチ機構はもとよりこれを施錠する施錠機構Aやこれを収納するハウジング7等もほぼそのまま使用している。
このように、既存の手動式施解錠装置に簡単な改良を施すだけで電磁駆動式の施解錠装置を構成することができるので、一から施解錠装置を構成する場合に比して工数及びコストを大幅に削減することができる。
さらに、本実施形態のものは、駆動手段であるソレノイド110の非駆動時に施錠機構Aが自動的に図20に示す施錠状態に引き込まれるようにしているため、平常時及び停電時の双方における自動施錠機能を有効に確保することができ、構造の簡素化と同時にセキュリティの実効を高めることができる。
この場合、弾性復元力を利用して施錠機構Aを施錠状態に引き込むように弾性付勢手段としてコイルスプリング114を備え、施錠機構Aの解錠時にこのコイルスプリング114に反発力を蓄積するように構成しているため、非駆動時に施錠状態となる機能を簡素に構成できる上に、重力等を利用する場合に比して施錠機構Aを施錠状態に引き込む要素部品に取付方位の限定がなく、高い設計自由度の下に本発明を実施することができる。
以上のように本実施形態は、扉21を閉止位置に移動させた際に自動的にこれを係留するラッチ43を具備し、このラッチ43に上記の施解錠装置を、施錠状態でラッチ解除を禁止し、解錠状態でラッチ解除を許容するように関連づけて収納装置を構成したものであるから、収納装置の解錠或いは施解錠を自動化するにあたり、その簡素化、停電時対策の平易化、作動の信頼性向上、コストダウン等を有効に図ることが可能となる。
特に、この実施形態の収納装置は、把手6に加えられる操作力を軸心回りに回転する操作軸3を介してラッチ43に伝達するように構成するとともに、把手6の動作を操作軸3に伝達し得る伝動位置と把手6の動作を操作軸3に伝達し得ない遮断位置との間を変位する伝達部材91を把手6と操作軸3との間に介在させ、この伝達部材91に施錠機構Aの出力端であるボルト921を接続して、伝動位置Xを解錠状態に対応させ、遮断位置Yを施錠状態に対応させたものである。このため、施錠状態で把手6を操作しても操作力が操作軸3ひいてはラッチ43に伝達されることがなく、無理にこじあけようとした場合にラッチ43が破損する事態等を有効に防止することができ、収納装置をより堅牢にするとともに、セキュリティを一層高めた収納装置として利用することが可能となる。
さらに、ソレノイド110が、認証機能を備えた制御手段たる制御盤1000によって制御されるものであり、この制御盤1000が、所定の認証情報を取得した場合にソレノイド110を駆動して施錠機構Aを所定時間だけ解錠し、所定時間経過後に駆動を終了した際に施錠機構Aがコイルスプリング114の弾性復元力によって施錠状態に移行するようにしている。これにより、一旦施錠を解錠しても、所定時間後に施錠状態となるため、ソレノイド110を作動させて扉21,22を開けた後に閉めた場合や、ソレノイド110を作動させたものの扉21,22を開けなかった場合の何れにおいても、その後の適正な施錠状態を確保してセキュリティに万全を図ることができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。特に、施解錠装置の適用対象は、上記実施形態のような観音開きの扉以外に片開きの扉にも適用であるほか、開き戸を具備する収納装置には限られない。例えば、キャビネット、ワゴン等の筐体に出し入れ自在に収容される抽斗をこの筐体に係留するために、本発明に係る施解錠装置を用いることができる。このときには、筐体にラッチ受け5を、抽斗に施錠機構を設けることとなる。さらには、収納装置以外の扉に当該施錠機構を組み込むことも考えられる。
その際、ラッチ機構は必ずしも図示例のようにラッチ支持体に組み込んだラッチをラッチ受けに係留させる構造のものに限らないし、施錠機構は必ずしも図示例のように伝達部材を把手と操作軸の間に断接切替可能に配置してクラッチ的に動作させるタイプのものに限らない。
要するに本発明は、ソレノイド等の復動式駆動手段を用いた施解錠装置或いはこれを組み込んだ収納装置であれば広汎に適用できて、略同等の機能を有する施解錠装置或いは収納装置を廉価かつ簡易に構成することができるものである。
或いは本発明は、ソレノイドとシリンダ錠を組み合わせた停電時対応の施解錠装置或いはこれを組み込んだ収納装置であれば広汎に適用できて、略同等の機能を有する施解錠装置或いは収納装置を廉価かつ簡易に構成することができ、信頼性も向上させることができるものである。
更には本発明は、シリンダ錠等の操作手段で作動体を直動させて施解錠を行う構造を少なくとも備えた手動式施錠機構或いはこれを組み込んだ収納装置であれば広汎に適用できて、簡単な部品を追加するだけで電磁駆動も可能かつ停電時対策も万全となる高機能の施解錠装置或いは収納装置を廉価かつ簡易に構成することができるものである。
その他、各部の具体的構成は上記実施形態には限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明に係る施解錠装置を適用した収納装置の全体斜視図。 同部分斜視図。 同実施形態における施錠機構の要部平断面図。 同施錠機構の動作を示す要部平面図。 同実施形態における施錠機構の要部平断面図。 同施錠機構の動作を示す要部平面図。 同実施形態における施錠機構の要部平断面図。 同施錠機構の動作を示す要部平面図。 把手及びハウジングを示す要部斜視図。 把手及びハウジングを示す要部下面図。 把手及びハウジングを示す要部平面図。 同要部平面図。 操作端、操作軸、伝達部材及び駆動機構を示す要部斜視図。 伝達部材及び錠を示す要部平面図、要部後面図。 施錠時を示す要部側断面図。 解錠時を示す要部側断面図。 施錠時における施錠機構の動作を示す要部平断面図。 ハウジングの一部を示す要部斜視図。 同実施形態の施解錠装置を示す分解斜視図。 同組立図。 ソレノイド作動時の図20に対応した作用説明図。 シリンダ錠操作時の図20に対応した作用説明図。 制御盤の構成及び制御手順を示す図。
符号の説明
3…操作軸
6…把手
43…ラッチ
91…伝達部材
92…操作手段(シリンダ錠)
100…中間作動体
110…駆動手段(ソレノイド)
114…弾性付勢手段(コイルスプリング)
921…作動体(ボルト)
1000…制御手段(制御盤)
A…施錠機構
X…伝動位置
Y…遮断位置

Claims (8)

  1. 施錠機構に電磁的に動作する駆動手段を接続し、この駆動手段の非駆動時に施錠機構を施錠状態下に置いて、該駆動手段の駆動時に施錠機構を解錠するように構成したことを特徴とする施解錠装置。
  2. 施錠機構に中間作動体を介して電磁的に動作する駆動手段を接続し、この駆動手段の駆動時に中間作動体を付勢して施錠状態にある施錠機構を解錠するように構成するとともに、前記中間作動体に錠操作により付勢する操作手段を接続し、この操作手段に加える操作力によっても前記中間作動体を同様に付勢して施錠状態にある前記施錠機構を解錠し得るように構成したことを特徴とする施解錠装置。
  3. 施錠機構の施解錠状態を切り替える作動体及びこれを直動する操作手段を具備する施解錠装置に対して、その作動体と操作手段の間を一旦切り離し、該作動体に中間作動体を介して駆動手段及び前記操作手段を組み付けている請求項2記載の施解錠装置。
  4. 駆動手段の非駆動時に施錠機構が自動的に施錠状態に引き込まれるようにしている請求項1〜3記載の施解錠装置。
  5. 弾性復元力を利用して施錠機構を施錠状態に引き込む弾性付勢手段を備え、施錠機構の解錠時にこの弾性付勢手段に反発力を蓄積するように構成している請求項4記載の施解錠装置。
  6. 請求項1〜4記載の施解錠装置を利用して構成されるものであって、扉を閉止位置に移動させた際に自動的にこれを係留するラッチを設け、このラッチに前記施解錠装置を、施錠状態でラッチ解除を禁止し、解錠状態でラッチ解除を許容するように関連づけていることを特徴とする収納装置。
  7. 把手に加えられる操作力を軸心回りに回転する操作軸を介してラッチに伝達するように構成するとともに、前記把手の動作を前記操作軸に伝達し得る伝動位置と把手の動作を操作軸に伝達し得ない遮断位置との間を変位する伝達部材を把手と操作軸との間に介在させ、この作動体に施錠機構の出力端を接続して、前記伝動位置を解錠状態に対応させ、前記遮断位置を施錠状態に対応させている請求項6記載の収納装置。
  8. 駆動手段が、認証機能を備えた制御手段によって制御されるものであり、この制御手段が、所定の認証情報を取得した場合に前記駆動手段を駆動して施錠機構を所定時間だけ解錠し、所定時間経過後には前記施錠機構が施錠状態に移行するようにしている請求項6又は7記載の収納装置。
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