JP5074991B2 - プッシュプル電気錠 - Google Patents
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Description
また、上記プッシュプル錠では、利便性向上や、セキュリティシステム導入に伴い、施解錠状態が電気信号にて検出可能であることが好ましい。さらに、施錠検出は上記理由から省スペースで実現でき、しかも、取得される施錠情報は信頼性の高いものであることがより好ましい。
本発明の請求項1記載のプッシュプル電気錠は、扉11の縦枠17に設けられ閉扉で該縦枠17から横方向に錠ボルト25を突出するとともに、開扉で該錠ボルト25を後退させて収納保持するプッシュプル電気錠100であって、
開扉方向と同方向の押し引き操作力を扉面11aに垂直な軸回りの回転操作力として操作軸31に入力する変換機構33と、
錠ボルト突出状態で前記操作軸31を回転規制するロック爪35と、
解錠回転される解錠軸37に従動し該ロック爪35の回転規制を解除するリンク機構39と、
前記操作軸31の回転で前記縦枠17の長手方向にスライドされ斜め穴41に係合させた前記錠ボルト25を後退方向に従動させるスライドカム板43と、
前記錠ボルト25が突出する方向に該スライドカム板43を付勢する付勢手段45と、
前記錠ボルト25を後退位置に保持するラチェット爪47と、
閉扉にて被施錠体から磁気反発力を受けて作動し該ラチェット爪47による前記錠ボルト25の保持を解除するリリーサ49と、
前記錠ボルト25を突出させた前記スライドカム板43のスライド位置で該スライドカム板43に押圧されて揺動し傾斜姿勢から垂下姿勢に配置される保持レバー193と、
垂下配置される該保持レバー193の揺動先端193aに揺動一端199aが当接して起立配置されるとともに、揺動他端199bが前記ロック爪35に当接し前記ロック爪35の係止解除方向fの回転で該ロック爪35に押圧されて倒れるスイッチレバー199と、
該スイッチレバー199の起立配置でのみ該スイッチレバー199に押圧されて電気接点を動作させる施錠検出手段207と、
を具備したことを特徴とする。
図1は本発明に係るプッシュプル電気錠を備えたガラス扉の斜視図である。
プッシュプル電気錠100の設けられる扉11は、矢印a方向へ開扉可能に不図示のヒンジにて支持される。本実施の形態の扉11は、ガラス13の外周に枠体15を付設したガラス扉として構成される。プッシュプル電気錠100は、枠体15の開閉端側の縦枠17に取り付けられる。
図中、31は操作軸、33(図1参照)は変換機構、35はロック爪、37は解錠軸、39はリンク機構、41は斜め穴、43はスライドカム板、45は付勢手段としての第1付勢手段、47(図3参照)はラチェット爪、49はリリーサ、51は保持プレート、53(図8参照)は第2付勢手段、55(図6参照)はスリット、57は樹脂製スペーサ部材、59(図4参照)は垂直穴、61はダンパ機構を示す。
図3に示すように、錠ボルト25は、錠ケース19に、進退自在に設けられている。図6に示すように、錠ボルト25は、スリット55を挟んで扉11の厚み方向に分割され、このスリット55にスライドカム板43が縦枠17の長手方向(図6の上下方向)にスライド自在に配置される。錠ボルト25には厚み方向に係合ピン103が貫通し、係合ピン103はスライドカム板43の斜め穴41を貫通する。錠ボルト25は、両側面が、錠ケース19の側板との間に設けられたニードルベアリング63を介して低摩擦で支持される。このように錠ボルト25とスライドカム板43が重ねて配置され、従来、錠ボルトの後方に必要であった錠ボルト駆動部品群の配置スペースが不要となる。これにより、小幅スペースでの錠機構の収容を可能にしている。
解錠アーム69は、支持軸127に回動自在に支持される。支持軸127の端部には錠ケース19を外側から貫通する支持ネジ129が螺合される。解錠軸37が解錠方向(図7の反時計回り)に回転されると、解錠アーム69の揺動先端69aは、解錠軸37の外周に突出する突起131にて、図7の時計回りに揺動される。
開扉時、錠ケース19は後退保持され、解錠アーム69は反時計回りに揺動されている(解錠アーム69の位置のみ図2参照)。このとき、保持プレート51は、図9(a)に示すように、解錠アーム69の揺動他端69bにて凹部139に押し込まれている。
図10は閉扉解錠途中の作用説明図、図11は閉扉解錠操作後の作用説明図、図12は開扉操作途中の作用説明図である。
プッシュプル電気錠100は、開扉時、錠ボルト25が後退保持される。
扉11が閉められると、図3(d)に示すように、ラチェット爪47が外れ、第1付勢手段45の付勢力にて錠ボルト25が突出し、図2に示す状態、すなわち、施錠状態となる。この状態では、ロック爪35が係止することで、操作軸31の操作は不能となっている。つまり、扉11を開くことができない。
すなわち、ロック爪35より下方の錠ケース19内には電磁プランジャ144のソレノイド143が固設され、ソレノイド143は外部からの電気信号の印加にて励磁されて錠ボルト25の進退方向と平行な方向にプランジャ145を直動させる。プランジャ145には駆動コネクタ147が連結され、駆動コネクタ147はプランジャ145の直動方向(矢印b方向)にスライドされる。なお、これら電磁プランジャ144、駆動コネクタ147は扉表裏で兼用の単一部品である。駆動コネクタ147には連結凹部149が形成され、連結凹部149はプランジャ145の先端段部145aと係合される。駆動コネクタ147は、連結凹部149の形成される連結ブロック部147aが、錠ケース19の可動空間155に移動自在に配置される。ソレノイド143と連結ブロック部147aの間には復帰用圧縮バネ151が挟入され、復帰用圧縮バネ151は連結ブロック部147aを図14の左方向へ付勢している。なお、プランジャ145は、ソレノイド143の通電時、復帰用圧縮バネ151の付勢力に抗して同図の右方向へ移動される。
図17は非通電Tモードの施錠状態の側面図、図18は非通電Tモードの解錠軸回転時の側面図、図19は非通電Tモードの操作軸回転時の側面図、図20は通電Tモードの要部拡大図、図21は通電Tモードの全体側面図、図22は通電Tモードの操作軸回転時の側面図、図23は通電時Tモードの解錠軸回転時の側面図である。
まず、通電時にロック爪35が解錠されるTモードでは、図17に示すように、閉扉状態の非通電時、プランジャ145が突出状態となり、駆動コネクタ147が左方に配置される。切替カム159がスライドピン171にて反時計回りに回転配置されていることで、連結爪161にてピン35aが引っ張られ、その結果、ロック爪35が反時計回りに付勢されて操作軸31に係止している。つまり、施錠状態となる。
また、通電時にロック爪35がロックするRモードでは、図24に示すように、閉扉状態の通電時、プランジャ145が右方向へ引っ張られ、切替カム159がスライドピン171にて反時計回りに回転配置される。連結爪161にてピン35aが引っ張られ、その結果、ロック爪35が操作軸31に係止している。つまり、施錠状態となる。
スライド片177が最下段のAモード位置に配置されると、スライドピン171が垂直スライド穴167及びく字形ガイド穴169の下端に配置される。電磁プランジャ144の非通電時には、図30(a)に示すように、切替カム159が時計回りの位置に回転配置されたままとなり、図16に示すように、連結爪161がピン35aを右方へ押し、ロック爪35が時計回りに付勢されて操作軸31に非ロック状態となる。
このように、プッシュプル電気錠100は、Tモードの設定では、非通電時、ロック状態となり、その際、解錠軸37によるマニュアル解除が可能となる。また、通電時にはロック解除状態となる。
Rモードの設定では、非通電時、ロック解除状態となる。また、通電時にはロック状態となり、その際、解錠軸37によるマニュアル解除が可能となる。
Aモードの設定では、非通電時及び通電時に関わらず、ロック解除状態となる。
図32は保持レバー近傍部材の分解斜視図である。
錠ケース19には復帰バネ125の掛けられる固定軸191が操作軸31と同方向に固設され、固定軸191は復帰バネ125の下層で保持レバー193の上端を回動自在に支持する。195は保持レバー193の抜け防止用のEリングを示す。この保持レバー193は、付勢手段であるつる巻バネ197にて矢印c方向に回転付勢される。
ロック爪35を回動自在に支持する固定軸203の近傍にはスイッチベース205が固定される。スイッチベース205の基台部205aには施錠検出手段である施錠検出マイクロスイッチ207が固定される。施錠検出マイクロスイッチ207の上面には作動片207aが揺動自在に設けられ、施錠検出マイクロスイッチ207は作動片207aが押下されることで電気接点を動作させる(本実施の形態では閉じる)。
また、プッシュプル電気錠100には、閉扉にて作動するリリーサ49に押圧されて電気接点を動作させる閉扉検出手段であるリリーサ検出マイクロスイッチ213が設けられている。リリーサ49は、上端が支軸215に回動自在に支持され、下端にマグネット217を保持する。リリーサ49は、閉扉にて図34(b)に示すように、不図示の被施錠体に設けられたマグネット或いは電磁石から磁気反発力を受け矢印h方向に回転する。マグネット217の背部近傍にはリリーサ検出マイクロスイッチ213が配設され、リリーサ検出マイクロスイッチ213は回転されたマグネット217によって作動片213aが押圧され電気接点を動作させる(本実施の形態では閉じる)。これにより、扉11の開閉状態が検出可能となっている。プッシュプル電気錠100は、この閉扉状態の検出と、錠ボルト突出の検出と、操作軸31に対するロック爪35の係止を、施錠検出の必要条件とすることができるようになっている。
図35は閉扉時ロック状態を表した作用説明図である。
閉扉時、錠ボルト25が突出するとともに、スライドカム板43が下降し、操作軸31にロック爪35が係止したロック状態、すなわち、施錠状態では、スライドカム板43の突起201にて、保持レバー193の当接面199aが押圧され、保持レバー193が垂下姿勢となる。これにより、スイッチレバー199は、レバーバネ211の付勢力により当接面199aが保持レバー193の下端当接部193aに当接して起立する。スイッチレバー199が起立することで、作動片207aが押下され、施錠検出マイクロスイッチ207が動作(ON)して施錠を検出する。
施錠状態から、開扉のために、解錠軸37、或いは電気錠部179が動作し、ロック爪35が非ロック方向fに回転されると、スイッチレバー199のロック爪当接片199bが押圧され、スイッチレバー199がレバーバネ211の付勢力に抗して矢印g方向へ回転する。スイッチレバー199が矢印g方向に回転することで、作動片207aに対する押下が解除され、施錠検出マイクロスイッチ207がOFFとなる(非ロックを検出する)。
ロック爪35によるロックが解除され、操作軸31が回転されると、駆動カム85がスライドプッシャー79を介してスライドカム板43を押し上げ、斜め穴41に係合する錠ボルト25を錠ケース19内に後退させる。この状態において、ロック爪35は駆動カム85から離反状態を維持する。したがって、スイッチレバー199は、ロック爪当接片199bがロック爪35に押圧されたままとなり、作動片207aを押下しない。
錠ボルト25がラチェット爪47に係止され、収納保持が完了すると、係合するスライドカム板43も下降が規制され、上側に保持される。すると、突起201による押圧が解除された保持レバー193が、つる巻バネ197の付勢力により傾斜姿勢となる。保持レバー193が傾斜すると、下端当接部193aがスイッチレバー199の当接面199aを押圧し、スイッチレバー199を倒す。これにより、ロック爪35が駆動カム85にロックした状態であっても、スイッチレバー199が倒され、作動片207aを押下しない。つまり、開扉状態でのロックを施錠状態から排除している。
プッシュプル電気錠100では、閉扉時且つロック爪35の係止時のみ施錠検出マイクロスイッチ207がONとなり、施錠状態を検出する。開扉時のロック爪35の係止状態は、スライドカム板43の上昇により、保持レバー193が傾斜し、スイッチレバー199が倒れることにより、施錠検出マイクロスイッチ207がOFFとなる。また、閉扉時にはリリーサ検出マイクロスイッチ213もONとなるので、施錠検出マイクロスイッチ207と併せて、リリーサ検出マイクロスイッチ213のON信号を施錠状態の検出信号に用いれば、より信頼性の高い施錠検出が可能となる。なお、施錠状態は、上記した電気制御バリエーションのうちTモードの非通電時、又はRモードの通電時で検出されることとなる。
11a…扉面(表面)
17…縦枠
19…錠ケース
25…錠ボルト
31…操作軸
33…変換機構
35…ロック爪
37…解錠軸
39…リンク機構
41…斜め穴
43…スライドカム板
45…付勢手段(第1付勢手段)
47…ラチェット爪
49…リリーサ
100…プッシュプル電気錠
193…保持レバー
193a…保持レバーの揺動先端(下端当接部)
199…スイッチレバー
199a…揺動一端(当接面)
199b…揺動他端(ロック爪当接片)
207…施錠検出手段(施錠検出マイクロスイッチ)
213…閉扉検出手段(リリーサ検出マイクロスイッチ)
f…ロック爪の係止解除方向
Claims (2)
- 扉の縦枠に設けられ閉扉で該縦枠から横方向に錠ボルトを突出するとともに、開扉で該錠ボルトを後退させて収納保持するプッシュプル電気錠であって、
開扉方向と同方向の押し引き操作力を扉面に垂直な軸回りの回転操作力として操作軸に入力する変換機構と、
錠ボルト突出状態で前記操作軸を回転規制するロック爪と、
解錠回転される解錠軸に従動し該ロック爪の回転規制を解除するリンク機構と、
前記操作軸の回転で前記縦枠の長手方向にスライドされ斜め穴に係合させた前記錠ボルトを後退方向に従動させるスライドカム板と、
前記錠ボルトが突出する方向に該スライドカム板を付勢する付勢手段と、
前記錠ボルトを後退位置に保持するラチェット爪と、
閉扉にて被施錠体から磁気反発力を受けて作動し該ラチェット爪による前記錠ボルトの保持を解除するリリーサと、
前記錠ボルトを突出させた前記スライドカム板のスライド位置で該スライドカム板に押圧されて揺動し傾斜姿勢から垂下姿勢に配置される保持レバーと、
垂下配置される該保持レバーの揺動先端に揺動一端が当接して起立配置されるとともに、揺動他端が前記ロック爪に当接し前記ロック爪の係止解除方向の回転で該ロック爪に押圧されて倒れるスイッチレバーと、
該スイッチレバーの起立配置でのみ該スイッチレバーに押圧されて電気接点を動作させる施錠検出手段と、
を具備したことを特徴とするプッシュプル電気錠。 - 閉扉にて作動する前記リリーサに押圧されて電気接点を動作させる閉扉検出手段を具備したことを特徴とする請求項1記載のプッシュプル電気錠。
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