JP5133767B2 - プッシュプル電気錠 - Google Patents

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Description

本発明は、開扉方向と同方向の押し引き操作で閉扉解除がなされるプッシュプル電気錠に関し、特に、錠ボルト進退方向の必要スペースを小さくし、且つ電気制御による遠隔操作にて施錠又は解錠を可能とする改良技術に関する。
錠装置には、ロックをせずに閉扉状態を保持する掛け金(ラッチボルト)を備えたものがある。ラッチボルトは、先端に傾斜面を有して扉小口から突出する方向に付勢され、扉の閉動により、開口枠側に設けられたストライク板の縁部に傾斜面を衝接し、一旦扉内へ後退した後、ストライク板のトロヨケ内に突出することで、扉を閉めた状態に保持する。ラッチボルトは、一般に、一体となって錠ケースに設けられる進退機構により、扉表裏に設けられる操作部材(レバーハンドル、ノブ等)の操作で後退され、トロヨケ内から脱することで閉扉状態を解除する。
ところで、住宅やオフィスビル等の玄関扉には、長尺の操作バーの端を、台座を介して扉面に可動自在に取り付ける所謂プッシュプル錠の採用されることがある。プッシュプル錠は、例えば外開き扉に取り付けられる場合、室内側の操作バーは押し方向に可動することで、また、屋外側に取り付けられる操作バーは引き方向に可動することで、錠ボルトを錠ケース内へ後退させ、扉を開放可能とする。これにより、扉表裏において、開扉方向とバー操作方向を一致させ、良好な開扉操作を実現する。
また、近年、ガラス素材の強度向上によってガラス扉が多用されるようになってきている。この種のガラス扉に施錠装置を設ける場合、ガラスに金属枠部を付設し、扉開閉端の縦枠に錠装置を設けるのが一般的である。このようなガラス扉の縦枠に収容される錠装置に、上記ラッチボルトを設けた場合、両開き扉では、相手部材(相手側ガラス扉)の縦枠に設けられるストライク板に傾斜面を衝接させることとなる。また、片開きでは、相手部材(開口枠)に設けられたストライク板に傾斜面を衝接させることとなった。
しかしながら、特にガラス扉に設けられる錠装置の場合、衝接時の反力を発生させないため、傾斜面を衝接させないラッチボルト機構とすることが望ましい。また、プッシュプル錠の操作バーを縦枠に取り付けたガラス扉では、意匠性を低下させないため、錠装置を収容する縦枠をできるだけ幅の狭いスリムなものとすることが望ましい。さらに、省スペース化を達成するためには、掛け金としてのラッチボルトと、施錠用のデッドボルトを単一の錠ボルトのみを用いて機能させることがより好ましい。このような事情からガラス扉に設けられるプッシュプル錠は、相手部材との衝接による反力を利用せず、デッドボルト機能を有し、しかも、錠ケースのラッチボルト進退方向の奥行き長を最小限にする必要があった。
また、上記プッシュプル錠では、利便性向上や、セキュリティシステム導入に伴い、電気制御による遠隔操作にて施錠又は解錠が可能となる電気錠化の市場要請がある。その場合、破壊的な解錠操作力に対し高い信頼性の確保されることが望しい。さらに、電気錠とした場合には、単一製品で、種々の電気制御バリエーションに対応できる汎用性の高いものであることが、製造コスト低減の点でより好ましい。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、扉の縦枠など狭い幅のスペースに取り付けできるとともに、電気制御による遠隔操作にて施錠状態又は解錠可能状態とでき、その場合に、破壊的な解錠操作力に対し信頼性の高い施錠状態を実現できるプッシュプル電気錠を提供することにある。また、その第2の目的は、状況に応じ電気制御バリエーションを設定できる汎用性の高いプッシュプル電気錠を提供することにある。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のプッシュプル電気錠は、扉開閉端の縦枠17に設けられ閉扉にて錠ケース19から錠ボルト25を突出させるプッシュプル電気錠100であって、
前記縦枠17に設けられ開扉方向aと同方向の押し引き操作力を回転操作力に変換する変換機構65と、
錠ケース19内で前記縦枠17の長手方向にスライド自在に収容され斜め穴73に係合させた前記錠ボルト25を後退方向に従動させるスライドカム板31と、
扉面11aに垂直な軸回りで回動自在に前記錠ケース17に内設され回転にて該スライドカム板31をスライドさせる駆動カム55と、
該駆動カム55と相対回転自在となって同軸に配設され前記変換機構65からの回転操作力にて回転され半径方向外側に係止爪191を突設する入力カム52a,52bと、
前記駆動カム55の回転中心と同方向の揺動軸195にて前記駆動カム55に揺動自在に設けられ揺動先端193を前記係止爪191に係止することで前記入力カム52a,52bの回転を前記駆動カム55に伝達する揺動爪54a,54bと、
前記スライドカム板31の上端移動位置で該スライドカム板31に係止して該スライドカム板31を保持するラッチ体79と、
閉扉にて被施錠体から磁気反発力を受けて作動し該ラッチ体79の前記スライドカム板31に対する保持を解除するリリーサ95と、
電気信号の印加にてソレノイド143を励磁し前記錠ボルト25の進退方向にプランジャ145を直動させる電磁プランジャ144と、
前記プランジャ145に連結され前記直動方向にスライドされる駆動コネクタ147と、
扉面11aに垂直な軸回りで揺動自在となり基端連結部159bが該駆動コネクタ147に連結されるとともに先端部161が前記揺動爪54a,54bの背部に当接し異なる揺動位置で前記揺動爪54a,54bを前記係止爪191に対する係止位置又は非係止位置に配置する切替カム159と、
を具備したことを特徴とする。
このプッシュプル電気錠では、縦枠17から横方向に後退する錠ボルト15を、縦枠17の長手方向に移動するスライドカム板31にて駆動するので、縦枠内の縦長スペースを有効利用した部品の配置が可能となり、その結果、横幅に必要なスペースを抑制できる。また、閉扉にてリリーサ95を作動させ、錠の厚み方向に作動するラッチ体79による保持を解除して錠ボルト25を突出できる。これに加え、ソレノイド143に電気信号を印加することで、プランジャ145を介し駆動コネクタ147を直動し、連結される切替カム159を揺動することで、その押圧にて揺動爪54a,54bを作動させることができる。これにより、揺動爪54a,54bを入力カム52a,52bに対し係止位置又は非係止位置に配置して、遠隔操作により入力カム52a,52bを駆動カム55に連結・連結解除(空振り)できる。
請求項2記載のプッシュプル電気錠は、前記錠ケース19の錠ボルト進退方向の奥行き長Dと、前記錠ボルト25の進退方向の全長Lとが略同等に形成され、
前記錠ボルト25の後端部を厚み方向に二分する前記扉面に平行なスリット29内に、前記スライドカム板31が配置されたことを特徴とする。
このプッシュプル電気錠では、錠ボルト25と係合するスライドカム板31が、錠ボルト25の後端部に形成されたスリット29内に配置され、スリット29が錠ボルト後退方向に突出しなくなる。また、錠ボルト25とスライドカム板31が厚み方向の中心位置で係合され、錠ボルト25やスライドカム板31に、錠ボルト進退方向の軸回りのモーメントが発生しない。
請求項3記載のプッシュプル電気錠は、前記駆動コネクタ147に、前記縦枠17の長手方向に長い垂直スライド穴167が形成され、
前記切替カム159の基端連結部159bに、該垂直スライド穴167と重なり中央部を揺動中心に近接するく字形ガイド穴169が形成され、
前記垂直スライド穴167及び該く字形ガイド穴169にスライドピン171がスライド自在に貫通され、
該スライドピン171を保持したスライド片177が、フロント裏板39にスライド自在に表出されたことを特徴とする。
このプッシュプル電気錠では、スライド片177をスライドすることにより、揺動爪54a,54bに対する切替カム159の位置が変位する。すなわち、揺動爪54a,54bと入力カム52a,52bが係止する位置又は非係止の位置となる。これにより、スライド片177の切り替えにて、プランジャ145の直動が、入力カム52a,52bを駆動カム55に連結する揺動爪54a,54bの揺動、又は入力カム52a,52bと駆動カム55を連結解除する揺動に反転伝達可能となる。
請求項4記載のプッシュプル電気錠は、前記スライド片177が、前記フロント裏板39に取り付けられるフロント板41にて覆われることを特徴とする。
このプッシュプル電気錠では、扉11の通常開放時には、フロント板41に覆われてスライド片177が露出しなくなる。
請求項5記載のプッシュプル電気錠は、前記垂直スライド穴167に、前記プランジャ145の直動変位量に相当する拡幅部185が形成されたことを特徴とする。
このプッシュプル電気錠では、スライドピン171が拡幅部185に配置されることで、プランジャ145の直動によって駆動コネクタ147が移動しても、駆動コネクタ147の移動がスライドピン171へ伝達されず、電磁プランジャ144の動作、非動作に関わらず、常に入力カム52a,52bと駆動カム55を連結状態とできる。
請求項6記載のプッシュプル電気錠は、前記駆動カム55を挟み、前記入力カム52a,52b、前記揺動爪54a,54b、前記切替カム159、及び前記スライド片177が一対配設され、これら部品が前記扉11の表側11aと裏側11bとでそれぞれに作動することを特徴とする。
このプッシュプル電気錠では、扉表裏側で入力カム(すなわち、操作バー21,23)52a,52bが独立操作可能となる。また、一方の入力カム52aの回転が他方の入力カム52bに伝わらなくなる。そして、スライド片177のスライド位置を変えることで、揺動爪54a,54bの揺動位置を切り替え、プランジャ145の直動を、入力カム52a,52bと駆動カム55の連結・連結解除(空振り)状態に切り替えることができる。さらに、扉表裏側で各スライド片177のスライド位置を変えることで、電気信号による動作、すなわち、施解錠を別設定できる。
請求項7記載のプッシュプル電気錠は、前記スライドカム板31の前記斜め穴73の上端に垂直穴77が延設され、該垂直穴77が前記錠ボルト25の後退を阻止することを特徴とする。
このプッシュプル電気錠では、錠ボルト25の突出動作に伴い、スライドカム板31のスライドにより斜め穴73の上端に錠ボルト25の係合部(係合ピン37等)が達すると、突出した錠ボルト25の後退が垂直穴77に当たる係合部にて阻止される。
請求項8記載のプッシュプル電気錠は、前記錠ボルト25が順次後退位置となるように前記スライドカム板31を保持するラチェット爪105が前記リリーサ95に連結されたことを特徴とする。
このプッシュプル電気錠では、スライドカム板31が上端移動位置でラッチ体79にて保持されるまでの上昇スライド過程において、スライドカム板31がラチェット爪105にて順次位置保持される。なお、リリーサ95に磁気反発力を作用させる被施錠体側の磁気発生手段には電磁石が用いられる。この電磁石は、開扉時、磁気を発生させる電気信号が印加されている。閉扉と同時にこの電磁石による磁気反発力でリリーサ95が揺動され、ラッチ体79による保持が解除され、スライドカム板31がスライドすることにより、錠ボルト25が突出される。その後、閉扉状態が閉扉検出手段にて検出され、電磁石への磁気発生電気信号は遮断される。つまり、リリーサ95は、磁気反発力が作用しなくなることで揺動前の姿勢となる。これにより、閉扉時、ラッチ体79によるスライドカム板31の保持、及びラチェット爪105によるスライドカム板31の噛合保持が可能となる。
本発明に係る請求項1記載のプッシュプル電気錠によれば、縦枠から横方向に後退する錠ボルトを、縦枠の長手方向にスライドするスライドカム板にて作動させ、閉扉で被施錠体から磁気反発力を受けるリリーサにてラッチ体によるスライドカム板の保持、すなわち、錠ボルト後退位置での保持を解除するので、縦枠など狭い幅のスペースに取り付けできるとともに、閉扉と同時に錠ボルトを突出させる自動閉扉保持を実現できる。これに加え、スライドカム板をスライドさせる駆動カムと、駆動カムと同軸に配設される入力カムと、入力カムに係止して入力カムの回転を駆動カムに伝達する揺動爪と、揺動爪の背部に当接し揺動爪を入力カムに対する係止位置又は非係止位置に配置する切替カムとを設けたので、揺動爪を電気制御し、遠隔操作により入力カムを駆動カムに連結・連結解除(空振り)できる。この結果、駆動カムを回転固定(ロック)せずに、解錠操作力の伝達を断つことで、施錠状態又は解錠可能状態にでき、破壊的な解錠操作力に対抗可能な信頼性の高い施錠状態を実現できる。
請求項2記載のプッシュプル電気錠によれば、錠ケースの錠ボルト進退方向の奥行き長と、錠ボルトの進退方向の全長とを略同等に形成し、錠ボルトの後端部を厚み方向に二分するスリット内にスライドカム板を配置したので、スライドカム板が錠ボルト後退方向に突出せず、錠ケースの錠ボルト進退方向の奥行き長を、錠ボルトの全長と同一となる最小長にできる。また、錠ボルトとスライドカム板を厚み方向の中心位置で係合できるので、錠ボルトやスライドカム板に、錠ボルト進退方向の軸回りモーメントが発生せず、錠ボルト及びスライドカム板をスムースに作動させることができる。
請求項3記載のプッシュプル電気錠によれば、駆動コネクタに垂直スライド穴を形成し、切替カムの基端連結部にく字形ガイド穴を形成し、垂直スライド穴及びく字形ガイド穴にスライドピンをスライド自在に貫通し、スライドピンを保持したスライド片を、フロント裏板にスライド自在に表出させたので、スライド片をスライドすることにより、揺動爪に対する切替カムの位置を変位させ、単一プランジャの直動を揺動爪の係止又は非係止に切り替えることができる。つまり、スライド片を設け、状況に応じ電気制御バリエーションを設定できるようにした。この結果、単一種類のプッシュプル電気錠を、用途に応じ異なる電気制御内容に設定でき、汎用性を高めることができる。
請求項4記載のプッシュプル電気錠によれば、スライド片を、フロント裏板に取り付けられるフロント板にて覆うので、通常の扉の開閉では、フロント板に覆われてスライド片が露出せず、スライド片が悪戯されることによる誤動作を防止できる。
請求項5記載のプッシュプル電気錠によれば、垂直スライド穴に、プランジャの直動変位量に相当する拡幅部を形成したので、拡幅部にスライドピンを配置することで、電磁プランジャの動作、非動作に関わらず、常に入力カムと駆動カムを連結状態とできる。この結果、災害などの緊急・非常時に、開扉不能となることによる混乱(パニック)を防止する、混乱防止モード(所謂アンチパニックモード)を設定できる。
請求項6記載のプッシュプル電気錠によれば、駆動カムを挟み、入力カム、揺動爪、切替カム、及びスライド片が一対配設され、これら部品が扉の表裏側でそれぞれに作動するので、扉表裏側で入力カムを独立操作して駆動カム等の兼用部品を作動させることができるとともに、遠隔操作による施錠・解錠を扉表裏で独立して任意に行うことができる。また、一方の入力カムの回転が他方の入力カムに伝わらず、非操作側操作バーの不要な動きを排除できる。
請求項7記載のプッシュプル電気錠によれば、スライドカム板の斜め穴の上端に垂直穴が延設されたので、突出動作に伴い、スライドカム板のスライドにより斜め穴の上端に錠ボルトの係合部が達すると、横方向に突出した錠ボルトの後退が直交する垂直穴に当たる係合部にて阻止される。これにより、簡素な構造で錠ボルトを高強度に後退規制できる。
請求項8記載のプッシュプル電気錠によれば、錠ボルトが順次後退位置となるようにスライドカム板を保持するラチェット爪を、リリーサに連結したので、スライドカム板が上端移動位置でラッチ体にて保持されるまでの上昇過程において、スライドカム板を順次位置保持することができる。これにより、錠ボルト後退時に、ラチェット爪が順次噛合することによるクリック感を生じさせ、良好な操作感を得ることができる。
以下、本発明に係るプッシュプル電気錠の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るプッシュプル電気錠を備えたガラス扉の斜視図である。
プッシュプル電気錠100の設けられる扉11は、矢印a方向へ開扉可能に不図示のヒンジにて支持される。本実施の形態の扉11は、ガラス13の外周に枠体15を付設したガラス扉として構成される。プッシュプル電気錠100は、枠体15の開閉端側の縦枠17に取り付けられる。
一方の扉面11a側に開扉される扉11の厚み方向中央部には錠ケース19が内設される。表面11aには、この表面11aに垂直な離反方向Lに移動操作される第1の操作バー(屋外操作バー)21が設けられる。また、他方の扉面(裏面11b)には、この裏面11bに垂直な接近方向Nに移動操作される第2の操作バー(室内操作バー)23が設けられる。プッシュプル電気錠100は、開扉方向aと同方向に操作される屋外操作バー21、室内操作バー23の操作力を、錠ボルト25を後退作動させる回転駆動力に変換して錠ケース19に入力する。
ガラス扉に設けられるプッシュプル電気錠100は、衝接時の反力を発生させないため、衝接傾斜面を有しないラッチボルト機構であることが望ましい。本実施の形態によるプッシュプル電気錠100は、錠ボルト25が、相手部材との衝接による反力を利用しない角ボルトとして形成されている。つまり、錠ボルト25は、閉扉状態でのみ突出し、開扉状態では一般的なラッチボルトと異なり後退保持(収納)されるようになっている。これにより、プッシュプル電気錠100は、掛け金としてのラッチボルトと、施錠用のデッドボルトを単一の錠ボルト25のみにて機能させている。
また、ガラス扉の意匠性を低下させないためには、プッシュプル電気錠100の設けられる縦枠17はできるだけ幅Wの狭いスリムなものとすることが望ましい。すなわち、プッシュプル電気錠100は、錠ボルト25の進退方向の奥行き長を最小にできる機構であることが望ましい。
図2は図1に示したプッシュプル電気錠の錠ケース内の側面図、図3は図2の上部拡大斜視図、図4は錠ボルト近傍部材の分解斜視図である。
錠ボルト25は、縦枠17の扉開閉端面11c(図1参照)から進退するよう横方向に往復動自在に錠ケース19に内設される。錠ボルト25の先端面には、安全上、厚み方向両側の角部を除去した図4に示す傾斜部27,27が形成されている。錠ボルト25の後端部には、厚み方向に二分する扉表面11aに平行なスリット29(図4参照)が形成され、スリット29は後述のスライドカム板31及び係合手段33を配置する。錠ボルト25には両側面に貫通する軸穴35が穿設され、軸穴35は係合手段33である係合軸37を嵌入する。
錠ケース19は、フロント裏板39が扉小口に不図示のケース固定ビスにて固定される。フロント裏板39の表面には化粧板(フロント板)41が取り付けられる。フロント裏板39には、錠ボルト25、後述のリリーサ95と一致する開口穴45,47が形成される。フロント裏板39には錠ボルト25のみの開口穴が形成される。つまり、リリーサ95用の開口穴47はフロント板41によって覆われるようになっている。
縦枠17に収容される錠ケース19は、開放側面に、不図示のケース蓋がビスにて固定される。錠ケース19の錠ボルト進退方向の奥行き長D(図7参照)と、錠ボルト25の進退方向の全長Lとは略同等に形成されている。
錠ボルト25両側と錠ケース19の両内壁の間には樹脂材料からなる一対の板状ボルトガイド(図3参照)が配設される。ボルトガイド49には横方向に延在するガイド穴51(図2参照)が穿設され、ガイド穴は錠ボルト25の両側部に突出する突起53、係合軸37を介して錠ボルト25をガイドする。ボルトガイド49にはガイド穴51を挟み錠ボルト進退方向に離間した一対のガイドピンローラ(不図示)が上側に一対、下側に一対配設され、ガイドピンローラは錠ボルト25の側面を自転しながらガイドする。
錠ケース19の内壁にはガイド柱50が立設され、ガイド柱50は外挿されたローラ50aにて錠ボルト25の上面をガイドする。また、このガイド柱50には直径に平行な上下方向の溝(図示せず)が形成され、この溝によってスライドカム板31の前縁がガイドされるようになっている。ガイド柱50は、錠ボルト25の上縁と、スライドカム板31の前縁が交差する位置に配設され、省スペースで複数機能が得られるようになされている。
図5は図2の下部拡大斜視図である。
錠ケース19には後に詳述する駆動カム55(図5,図11参照)が内設され、駆動カム55は扉面に垂直な軸(仮想軸43)回りで回動自在となる。駆動カム55は、後述する変換機構からの出力軸が嵌合される角孔57を有する一対の入力カム52a,52bの何れかを介して操作力が伝達される。入力カム52a,52bは、屋外操作バー21、室内操作バー23の押し引き操作によって、変換機構を介して回転される。入力カム52a,52bから操作力の伝達される駆動カム55には押圧板部59が設けられ、押圧板部59は駆動カム55の一方向(図5の時計回り方向)の回転によってスライドカム板31を押し上げる。
押圧板部59は、スライドカム板31を下方へ引っ張る引っ張りバネ61と厚み方向で重なって配置されている(図5参照)。引っ張りバネ61と押圧板部59が重なって配置されることで、スライドカム板31を下側へ強制復帰させるときに必須となる引っ張りバネ61を、押圧板部59の回動スペースに重ねて配設でき、錠ケース19の奥行き長Dを増大させないようになっている。駆動カム55には復帰バネ62が張架され、復帰バネ62は駆動カム55を図5の反時計回りに付勢する。入力カム52a,52bのそれぞれにも同方向に付勢力を付与する復帰バネ62が張架されている。
屋外操作バー21、室内操作バー23による開扉方向aと同方向の押し引き操作力は、変換機構65(図1参照)にて扉面に垂直な軸回りの回転操作力として入力カム52a,52bに入力される。変換機構65は、屋外操作バー21用と、室内操作バー23用のそれぞれに対応して設けられる。屋外操作バー21用の変換機構65は離反方向Lの操作力を回転に変換する。室内操作バー23用の変換機構65は接近方向Nの操作力を回転に変換する。本明細書では変換機構65の詳細な構成説明は省略する。
図6は揺動爪係止状態を(a)、揺動爪非係止状態を(b)に表した駆動カム近傍部材の側面図である。
駆動カム55には後に詳述する揺動爪54a,54bが設けられ、揺動爪54a,54bは駆動カム55に対して図6(a)に示す非係止位置、図6(b)に示す係止位置に揺動配置される。これにより、揺動爪54a,54bは、入力カム52a,52bと駆動カム55とを連結・連結解除(空振り)可能とする。なお、この揺動爪54a,54bは、後述するように、電磁プランジャ144にて係止・非係止が制御される。
図7は駆動カム回転時の側面図である。
スライドカム板31は、扉表面11aと平行な板材からなり、縦枠17の長手方向に沿って往復動自在に錠ケース19に内設される。スライドカム板31には上下に延在する一対の平行なガイド穴64a,64b(図4参照)が穿設され、ガイド穴64a,64bは錠ケース19の内壁に立設されたスタッド66a,66bに係合される。スライドカム板31は、駆動カム55の時計回りの回転で、縦枠17の上方向にスライドされ、斜め穴73に、係合手段33を介して係合させた錠ボルト25を後退方向(図7の右方向)に駆動する。
駆動カム55に設けられる押圧板部59は、スライドプッシャー75を介して、スライドカム板31の下端を上方へ押し上げる。スライドカム板31が押し上げられれば、係合手段33を介して斜め穴73に係合する錠ボルト25は後退される。スライドカム板31は、錠ケース19の内壁に立設される規制軸70にて上端移動位置より上方の移動が規制される。
錠ボルト25と係合するスライドカム板31は、錠ボルト25の後端部に形成されたスリット29内に配置され、錠ボルト25の後端から突出しない。これにより、錠ケース19の奥行き長Dを、錠ボルト25の進退方向の全長Lと同一となる最小長としている。また、錠ボルト25とスライドカム板31が厚み方向の中心位置で係合され、錠ボルト25やスライドカム板31に、錠ボルト進退方向の軸回りのモーメントが発生しない。これにより、錠ボルト25及びスライドカム板31をスムースに作動できる。
スライドカム板31の斜め穴73の上端には図4に示す垂直穴77が延設され、垂直穴77は図2に示す突出状態の錠ボルト25の後退を阻止する。すなわち、錠ボルト25の突出動作に伴い、スライドカム板31のスライドにより斜め穴73の上端に錠ボルト25の係合手段33が達すると、突出した錠ボルト25が係合手段33を介して垂直穴77に当たり後退が阻止される。これにより、簡素な構造で錠ボルト25を高強度に後退規制できるようになっている。
図8は錠ボルト後退途中の側面図、図9はリリーサ作動時の側面図、図10はラッチ体によるスライドカム板の保持・保持解除状況を(a)〜(d)で表した動作説明図である。
錠ケース19の上部にはラッチ体79が配設される。ラッチ体79は、スライドカム板31の図2に示す上端移動位置で、スライドカム板31の係止穴81(図8参照)に係止してスライドカム板31を保持する。
ラッチ体79は、錠ケース19に、ボルトガイド49を介して設けられる。ラッチ体79には受け座83が突出され、受け座83は上方に配置されるラッチロック板85の回転規制面87に当接する。ボルトガイド49の上部にはラッチ体79を収容する図9に示すラッチ体収容穴89が形成され、ラッチ体収容穴89は前後壁に、ラッチ体79の両端から突出する軸79a(図4参照)を支持する受け穴(不図示)が形成されている。錠ケース19とラッチ体79の間にはコイルバネ91が配設され、コイルバネ91は円形板93を介してラッチ体79を突出方向(図10の右方向)に付勢する。ラッチ体79は、軸79aが支持されラッチ体収容穴89に配置されることで、軸79a回りに回動し、且つ扉表面11aに垂直方向で可動(進退)するようになっている。
ラッチロック板85は、後述のリリーサ95との連結を行う回動ピン97の挿通される穴99を有する。ラッチロック板85の上面にはつる巻バネ101の受け部103が形成される。つる巻バネ101は、リリーサ95の支持軸110に外挿され、ラッチロック板85を図8の右方向に付勢する。これにより、リリーサ95は同図の反時計回りに付勢される。右方向に配置されたラッチロック板85は、図10(a)に示すように、回転規制面87で受け部103を上から押さえる。この押下によりラッチ体79は、軸79aを中心とした回転が規制され、同図左右方向の進退のみが可能となる。また、図9に示すように、リリーサ95が時計回りに回転し、ラッチロック板85が同図の左方へ移動されると、図10(d)に示すように、回転規制面87による受け部103の上からの押さえを解除する。これにより、ラッチ体79は、引っ張りバネ61で下側に付勢されるスライドカム板31にて、左方へ移動しながら軸79a回りに回転される。
また、ラッチロック板85とリリーサ95の間には、回動ピン97の貫通するラチェット爪105が挟持される。ラチェット爪105とフロント裏板39の間にはバネ107が設けられ、バネ107はラチェット爪105を図8の右方へ付勢する。スライドカム板31の上部前縁にはラチェット爪105に対向するラック109が形成される。
ラチェット爪105は、バネ107に付勢され、錠ボルト25が順次後退位置となるように、スライドカム板31を保持する。したがって、スライドカム板31が上端移動位置でラッチ体79にて保持されるまでの上昇過程において、スライドカム板31を順次位置保持することができる。これにより、錠ボルト後退時に、ラチェット爪105が順次噛合することによるクリック感を生じさせ、良好な操作感が得られるようになっている。
リリーサ95は、中央部に、支持軸110の貫通する支持穴111が穿設される。リリーサ95の下部にはラッチロック板85との連結を行う回動ピン97の挿通される連結穴113が形成される。リリーサ95の上部にはマグネット115が付設され、マグネット115はフロント裏板39のマグネット表出開口穴47に一致する。リリーサ95は、相手部材(相手側ガラス扉又は開口枠等)に設けられた電磁石からの斥力を受けることで、図9に示すように、時計回りに回転し、ストッパピン116にて回転規制される。回転したリリーサ95は、ラッチロック板85を同図の左方向へ移動し、その結果、図10(d)に示すようにラッチ体79の回転規制を解除するようになっている。つまり、閉扉にて被施錠体から磁気反発力を受けて作動し、ラッチ体79のスライドカム板31に対する保持を解除する。
なお、相手部材に設けられる電磁石は、開扉時、磁気を発生させる電気信号が印加されている。閉扉と同時にこの電磁石による磁気反発力でリリーサ95が揺動され、ラッチ体79による保持が解除され、スライドカム板31がスライドすることにより、錠ボルト25が突出される。その後、閉扉状態が閉扉検出手段にて検出され、電磁石への磁気発生電気信号は遮断される。つまり、リリーサ95は、磁気反発力が作用しなくなることで揺動前の姿勢となる。これにより、閉扉時、ラッチ体79によるスライドカム板31の保持、及びラチェット爪105によるスライドカム板31の噛合保持が再び可能となる。
プッシュプル電気錠100は、少なくとも錠ボルト25、スライドカム板31などの摺動部品と、少なくとも入力カム52a,52b、ラチェット爪105などの揺動部品が、錠ケース19との隙間に配設される樹脂製スペーサ部材184(図6(a)参照)に摺接して位置保持及び動作案内される。このように、摺動部品、揺動部品が、樹脂製スペーサ部材184に摺接して位置保持及び動作案内されるので、摺動部品や揺動部品の摺動音、衝撃音を吸収して静粛性を高めることができる。また、金属同士の摩耗を低減させて耐久性を向上させることができる。
また、プッシュプル電気錠100は、駆動カム55を挟み、入力カム52a,52b、揺動爪54a,54bが一対配設され、これら部品が扉11の表裏側でそれぞれに作動する。すなわち、扉表裏側で入力カム52a,52b(すなわち、操作バー21,23)が独立操作可能となる。また、一方の入力カム52aの回転が他方の入力カム52bに伝わらなくなっている。これにより、扉表裏側で入力カム52a,52bを独立操作して、スライドカム板31等の兼用部品を作動させることができる。また、一方の入力カム52aの回転が他方の入力カム52bに伝わらず、非操作側操作バーの不要な動きを防止している。
次に、上記構成を有するプッシュプル電気錠100のラッチ動作を説明する。
プッシュプル電気錠100は、錠ボルト25が突出した状態(図2の状態)で、屋外操作バー21又は室内操作バー23が操作され、変換機構65を介して入力カム52a,52b、駆動カム55が回転されると、図7に示すように、押圧板部59にてスライドカム板31が押し上げられる。
スライドカム板31が上方へ移動すると、ラチェット爪105がラック109に順次噛合し、錠ボルト25が後退位置に順次保持される。スライドカム板31の上縁がラッチ体79に達すると、図10(b)に示すように、ラッチ体79がコイルバネ91の付勢力に抗して図10の左側へ押し込まれる。さらにスライドカム板31が移動され、ラッチ体79に係止穴81が一致すると、コイルバネ91の付勢力によりラッチ体79が突出し、図10(c)に示すように、係止穴81に係止して、スライドカム板31を上端移動位置で保持する。
ガラス扉11は、この状態、すなわち、錠ボルト25が後退した状態で開扉可能となる。なお、この状態では、屋外操作バー21、室内操作バー23が操作されても、駆動カム55が回動するのみで、押圧板部59は上端移動位置に配置されたスライドカム板31に干渉しない。
これに対し、錠ボルト25を掛け金(ラッチボルト)として動作させるには、相手部材の、リリーサ95のマグネット115と対向する電磁石に、斥力を生じさせる電気信号を印加しておく。これにより、ガラス扉11が閉止されると、リリーサ95のマグネット115が図9に示すように離反動し、その結果、ラッチロック板85を同図の左方へ移動させる。
ラッチロック板85が移動されると、図10(d)に示すように、回転規制面87による受け座83への押圧が解除され、ラッチ体79が軸79aを中心に回転可能となる。これにより、引っ張りバネ61の付勢力により下側へ引かれるスライドカム板31にてラッチ体79が図10の時計回りに回転され、係止が解除されてスライドカム板31が下降する。
スライドカム板31が下降することにより、係合手段33を介して錠ボルト25が再び突出し、相手部材と係合することとなる。ガラス扉11は、この閉扉状態において、屋外操作バー21,室内操作バー23が操作されれば、再び入力カム52a,52b、駆動カム55、押圧板部59を介してスライドカム板31が押し上げられ、錠ボルト25が後退することにより開扉が可能となる。
このように、プッシュプル電気錠100では、駆動カム55の回動を錠ボルト25の後退・進出動に変換するためのスライドカム板31が、錠ボルト25の進退方向と直交方向に移動自在に配置される。これにより、錠ケース19の錠ボルト後退方向に機構部品を配置したり、作動スペースを確保する必要がなくなる。
したがって、上記構成によれば、縦枠17に沿って往復動自在に錠ケース19に内設されるスライドカム板31と、扉開閉端面11cから進退するよう錠ケース19に内設される錠ボルト25と、駆動カム55に形成されスライドカム板31を押し上げる押圧板部59と、スライドカム板31の上下動を錠ボルト25の後退・進出動に変換する係合手段33と、スライドカム板31の上端移動位置でスライドカム板31を保持するラッチ体79とを設けたので、駆動カム55の回転を錠ボルト25の後退・進出動に変換するためのスライドカム板31を、錠ボルト25の進退方向と直交方向に移動自在に配置でき、錠ケース19の錠ボルト後退方向に変換部材を配置したり、作動スペースを確保する必要がなくなる。
つまり、錠ケース19の錠ボルト進退方向の奥行き長Dを最小にできる。この結果、相手部材との衝接による反力を利用せず、幅寸法の小さい縦枠17にもプッシュプル電気錠100が収容でき、特にガラス扉11では金属枠部分を小さくして、意匠性を向上させることができる。
ところで、プッシュプル電気錠100は、利便性向上や、セキュリティシステム導入に伴い、電気制御による遠隔操作にて施錠又は解錠が可能であると良い。。その場合、破壊的な解錠操作力に対し高い信頼性の確保されることが望しい。また、プッシュプル電気錠100は、このような電気錠とした場合、単一製品で、種々の電気制御バリエーションに対応できることが、製造コスト低減の点でより好ましい。このような要請からプッシュプル電気錠100は、さらに、以下の構成を有している。
図11は駆動カム及び電気錠部の分解斜視図、図12は扉表面側のスライド片がTモード(a)、Rモード(b)、Aモード(c)に配置されたフロント裏板部の斜視図である。
入力カム52a,52bは、駆動カム55と相対回転自在となって同軸に配設され、変換機構65からの回転操作力にて回転される。入力カム52a,52bには半径方向外側に突出する係止爪191が設けられ、係止爪191は揺動爪54a,54bの揺動先端193に係止可能とする。揺動爪54a,54bは、駆動カム55の回転中心と同方向の揺動軸195にて駆動カム55に揺動自在に設けられる。揺動軸195は、入力カム52a,52bに対し図6(a)に示す非係止位置又は図6(b)に示す係止位置となることで、入力カム52a,52bと駆動カム55を連結解除(空振り)・連結し、入力カム52a,52bの回転を駆動カム55に非伝達・伝達する。揺動爪54a,54bは、図5に示す付勢バネ197にて係止爪191に対し離反方向(図5の時計回り方向)に付勢される。なお、199,201は揺動爪54a,54bの係止爪191に対する離反方向の回転を規制するストッパ、爪を表す。
揺動爪54a,54bは、電磁プランジャ144にて係止・非係止が制御される。図5に示すように、揺動爪54a,54bより下方の錠ケース19内には電磁プランジャ144のソレノイド143が固設され、ソレノイド143は外部からの電気信号の印加にて励磁されて錠ボルト25の進退方向にプランジャ145を直動させる。プランジャ145には駆動コネクタ147が連結され、駆動コネクタ147はプランジャ145の直動方向(図6の矢印b方向)にスライドされる。なお、これら電磁プランジャ144、駆動コネクタ147は扉表裏で兼用の単一部品である。
図11に示すように、駆動コネクタ147には連結凹部149が形成され、連結凹部149はプランジャ145の先端段部145a(図5参照)と係合される。駆動コネクタ147は、連結凹部149の形成される連結ブロック部147aが、錠ケース19の可動空間155(図5,図6参照)に移動自在に配置される。ソレノイド143と連結ブロック部147aの間には復帰用圧縮バネ151が挟入され、復帰用圧縮バネ151は連結ブロック部147aを図6の左方向へ付勢している。なお、プランジャ145は、ソレノイド143の通電時、復帰用圧縮バネ151の付勢力に抗して同図の右方向へ移動される。これにより、可動空間155と連結ブロック部147aには図6(b)に示す間隙Sが形成される。
錠ケース19の下部には、駆動カム55と同方向の回動中心である支持軸157(図5参照)にて図11に示す切替カム159が揺動自在に支持されている。切替カム159は、基端連結部159bが駆動コネクタ147に連結されるとともに、先端部161の押圧面159aが揺動爪54a,54bの背部に当接し、揺動爪54a,54bを反時計回りに回転可能とする。つまり、切替カム159は、異なる揺動位置で揺動爪54a,54bを係止爪191に対する係止位置又は非係止位置に配置する。この切替カム159は駆動コネクタ147を挟んで扉表裏で一対設けられる。
図11に示すように、駆動コネクタ147には縦枠17の長手方向に長い垂直スライド穴167が形成されている。切替カム159の基端連結部159bには、垂直スライド穴167と重なり中央部を支持軸157に近接するく字形ガイド穴169が形成されている。垂直スライド穴167及びく字形ガイド穴169にはスライドピン171がスライド自在に貫通されている。これにより、切替カム159の基端連結部159bは、スライドピン171を介して駆動コネクタ147に連結される。
スライドピン171は、加締めピン173にて小片175に固定される。この小片175は、スライド片177の凹所179に、横方向に移動自在に収容される。小片175は、つる巻バネ180にて図11の左方向へ付勢されガタツキが防止される。スライド片177及び小片175は駆動コネクタ147を挟み扉表裏で一対設けられる。小片175を介してスライドピン171を保持したスライド片177は、図12に示すフロント裏板39のスライド溝203に調整突起205がスライド自在に表出される。
電磁プランジャ144、駆動コネクタ147、切替カム159、スライドピン171、スライド片177を主要な部材として電気錠部179が構成されている。電気錠部179は、後にも述べるように、ソレノイド143に電気信号を印加することで、プランジャ145を介し単一の駆動コネクタ147を直動し、連結される一対の切替カム159,159を揺動することで、表裏の揺動爪54a,54bを遠隔操作可能とする。
図13はスライド片がTモードに配置されたプランジャ非動作時及び入力カム回転時を(a)、プランジャ動作時及び駆動カム回転時を(b)に表した拡大側面図、図14はスライド片がRモードに配置されたプランジャ非動作時を(a)、プランジャ動作時を(b)に表した拡大側面図、図15はスライド片がRモードに配置されたプランジャ非動作時及び駆動カム回転時を(a)、プランジャ動作時及び入力カム回転時を(b)に表した拡大側面図、図16はスライド片がAモードに配置されたプランジャ非動作時を(a)、プランジャ動作時を(b)に表した拡大側面図である。なお、スライド片がTモードに配置された電気錠部は図6を参照して説明する。
プッシュプル電気錠100は、表裏それぞれのスライド片177をスライドすることにより、駆動コネクタ147に対する切替カム159の位置を、図6に示す通電時解錠モード(Tモード)、図14に示す通電時施錠モード(Rモード)、図16に示すアンチパニックモード(Aモード)の位置に変位させ、プランジャ145の直動で、揺動爪54a,54bを係止位置又は非係止位置に切り替えできるようになっている。
図6(a)、図14(a)、図16(a)は何れも非通電状態を示す。すなわち、非通電時では、Tモードは空振りにより解錠不能(すなわち、施錠状態)、Rモードは係止状態により解錠可能(すなわち、解錠状態)、Aモードは常に係止状態により解錠可能(すなわち、解錠状態)となる。図6中、181はスライド片177に突設された位置決め突起、183T,183R,183Aは樹脂製スペーサ部材184に形成された位置決め凹部を示す。スライド片177は、位置決め突起181を上段、中段、下段の位置決め凹部183T,183R,183Aに弾性的に接触することで図12に示した各モード位置に保持される。
垂直スライド穴167の幅と、く字形ガイド穴169の幅は、スライドピン171の外径と略一致している。く字形ガイド穴169は、くの字形状に屈曲している。したがって、垂直スライド穴167に沿ってスライドピン171が上下方向に移動されれば、く字形ガイド穴169の屈曲している分、駆動コネクタ147に対して切替カム159が揺動変位することとなる。つまり、両者の相対角度が変わる。この変位により揺動爪54a,54bの背部に対する押圧面159aの位置を替え、揺動爪54a,54bの施錠配置(例えば図6(a)参照)、解錠配置(例えば図14(a)参照)を可変設定可能としている。
錠ケース19は、フロント裏板39がフロント板41にて覆われる。したがって、フロント裏板39に表出するスライド片177の調整突起205は、フロント板41にて覆われ、隠されるようになっている。これにより、通常の扉11の開閉では、フロント板41に覆われて調整突起205が露出せず、スライド片177が悪戯されることによる誤動作を防止できる。また、メンテナンス時の切替作業を可能としている。
また、駆動コネクタ147の垂直スライド穴167には、プランジャ145の直動変位量に相当する図11に示す拡幅部185が形成されている。スライドピン171がこの拡幅部185に配置されることで、プランジャ145の直動によって駆動コネクタ147が移動しても、駆動コネクタ147の移動がスライドピン171へ伝達されず、電磁プランジャ144の動作、非動作に関わらず、常に揺動爪54a,54bと入力カム52a,52bが係止状態となるアンチパニックモード(Aモード)にできる。
次に、Tモード、Rモード、Aモードにおけるプッシュプル電気錠100の各動作を説明する。なお、スライドカム板31、ラッチ体79、ラチェット爪105、リリーサ95等の動作については上記と同様であるので省略する。また、揺動爪54a,54bは、表面11a及び裏面11bに配置されるが同様に作動するので揺動爪54aを例に説明する。
まず、通電時に揺動爪54aが係止する(解錠可能となる)Tモードでは、図6(a)に示すように、閉扉状態の非通電時、プランジャ145が突出状態となり、駆動コネクタ147が左方に配置される。切替カム159がスライドピン171にて反時計回りに回転配置されていることで、押圧面159により押圧されず、その結果、揺動爪54aが付勢バネ197にて時計回りに付勢されて係止爪191と非係止となる。つまり、図13(a)に示すように、入力カム52aの係止爪191が揺動爪54aに干渉せず空振りする施錠状態となる。
一方、図6(b)に示すように、電気信号が電磁プランジャ144に印加されると、プランジャ145が右方へ引かれ、駆動コネクタ147が同方向へ移動される。駆動コネクタ147が右方向へ移動されると、支持軸157より上側に位置しているスライドピン171が右側へ移動され、押圧面159aが揺動爪54aの背部を右方向へ押す。これにより、揺動爪54aが反時計回りに回転し、入力カム52aに係止する解錠状態となる。
この状態で入力カム52aが回転されれば、図13(b)に示すように、駆動カム55にてスライドカム板31が押し上げられ、錠ボルト25が後退し、ラッチ体79により後退保持され、開扉が自在となる。なお、このとき、揺動爪54aは、ケース内に突設されるガイド凸部72により背部を押された上記状態が解除されないように保持するようになっている。
また、通電時に揺動爪54aが非係止となるRモードでは、図14(b)に示すように、閉扉状態の通電時、プランジャ145が右方向へ引っ張られ、切替カム159がスライドピン171にて反時計回りに回転配置される。押圧面159aによる押圧が解除され、その結果、揺動爪54aが入力カム52aの係止爪191から離反している。つまり、図15(b)に示すように、入力カム52aの係止爪191が揺動爪54aに干渉せず空振りする施錠状態となる。
一方、閉扉状態の非通電であれば、図14(a)に示すように、プランジャ145が突出位置となり、駆動コネクタ147が同方向へ移動配置される。駆動コネクタ147が左方向へ移動されていると、支持軸157より下側に位置しているスライドピン171が左側へ移動され、押圧面159aが揺動爪54aを右方向へ押す。これにより、揺動爪54aが反時計回りに回転し、入力カム52aに係止する。
図15(a)に示すように、この状態で駆動カム55が回転されれば、スライドカム板31が押し上げられ、錠ボルト25が後退し、ラッチ体79により後退保持される。このRモードは停電時に解錠状態とすることができる。
図16に示すように、スライド片177が最下段のAモード位置に配置されると、スライドピン171が垂直スライド穴167及びく字形ガイド穴169の下端に配置される。電磁プランジャ144の非通電時には、図16(a)に示すように、切替カム159が時計回りの位置に回転配置されたままとなり、押圧面159aが揺動爪54aを右方へ押し、揺動爪54aが反時計回りに付勢されて入力カム52aに係止する。
また、図16(b)に示すように、電磁プランジャ144に電気信号が印加され、駆動コネクタ147が右方へ移動しても、スライドピン171が垂直スライド穴167の拡幅部185(図11参照)へ入るため、スライドピン171はそのままの位置に留まり、切替カム159を反時計回りに回転しない。つまり、通電・非通電に関わらず、常に入力カム52a,52bと駆動カム55を連結状態とできる。この結果、災害などの緊急・非常時に、開扉不能となることによる混乱(パニック)を防止する、混乱防止モード(所謂アンチパニックモード)を設定できる。但し、例えば扉11の表面11aに配置されるスライド片177がAモードであり、裏面11bに配置されるスライド片177がAモード以外であれば、裏面側のモードは表面11aとは独立して有効となる。
図17は閉扉時における各モードの非通電時と通電時の施解錠状態を表した相関図である。
このように、プッシュプル電気錠100は、Tモードの設定では、非通電時、非係止(施錠)状態となり、通電時には係止(解錠)状態となる。
Rモードの設定では、非通電時、係止(解錠)状態となり、通電時には非通電時、非係止(施錠)状態となる。
Aモードの設定では、非通電時及び通電時に関わらず、常に係止(解錠)状態となる。
プッシュプル電気錠100は、電気錠部179を備えることで、遠隔操作が可能となり、外部からの施錠、或いは外部からの解錠(解錠のために鍵を不要とする例えば合カギを持たない訪問者の許可など)を可能にできる。また、閉扉時に施錠としつつも、Aモードでは屋外操作バー21、室内操作バー23の開扉操作によって、解錠が行え、これにより、緊急時・非常時にパニックにならず、非難通路の確保など、錠の状態に関わらず、通過を可能とすることができる。
したがって、本実施の形態によるプッシュプル電気錠100によれば、上述した基本機構による効果に加え、電磁プランジャ144と、駆動コネクタ147と、切替カム159と、揺動爪54a,54bと、入力カム52a,52bと、駆動カム55とを備えたので、揺動爪54a,54bを電気制御し、遠隔操作により施錠又は解錠を行うことができる。この結果、利便性を向上でき、セキュリティシステム等への対応を容易にすることができる。
また、入力カム52a,52bを駆動カム55に連結・連結解除(空振り)でき、駆動カム55を回転固定(ロック)せずに、解錠操作力の伝達を断つので、破壊的な解錠操作力に対抗可能な信頼性の高い施錠状態を実現できる。
さらに、スライド片177をスライドすることにより、揺動爪54a,54bに対する切替カム159の位置を変位させることができるので、単一プランジャ145の直動で揺動爪54a,54bを揺動切り替えできる。つまり、状況に応じ電気制御バリエーションを設定できる。この結果、単一種類のプッシュプル電気錠100を、用途に応じ異なる電気制御内容に設定でき、汎用性を高めることができる。
さらに、プッシュプル電気錠100によれば、単一の駆動コネクタ147を挟み扉表裏に一対の切替カム159及びスライド片177を配設したので、扉表裏の各スライド片177のスライド位置を変えることで、扉表裏で施錠、解錠を独立して任意に行うことができる。
なお、上記プッシュプル電気錠100は、上述したように揺動爪54a,54bを入力カム52a,52bに対する係止位置又は非係止位置とすることで、施錠状態又は解錠可能状態とできるが、揺動爪54a,54bと重複してシリンダ錠やサムターンの施解錠手段を設ける構成としてもよい。シリンダ錠付きプッシュプル電気錠100は、合鍵によるシリンダ錠の施解錠回転にて、揺動爪54a,54bを駆動カム55に係止・非係止させる不図示のリンク機構等を設けることで、マニュアルによる施解錠が可能となる。この場合、増設する例えばシリンダ錠は、錠ケース19の上部に配置することで、縦枠17の長手方向に分散配置できる。つまり、錠ケース19の奥行きを幅Dを増加させずに済む。
本発明に係るプッシュプル電気錠を備えたガラス扉の斜視図である。 図1に示したプッシュプル電気錠の錠ケース内の側面図である。 図2の上部拡大斜視図である。 錠ボルト近傍部材の分解斜視図である。 図2の下部拡大斜視図である。 揺動爪係止状態を(a)、揺動爪非係止状態を(b)に表した駆動カム近傍部材の側面図である。 駆動カム回転時の側面図である。 錠ボルト後退途中の側面図である。 リリーサ作動時の側面図である。 ラッチ体によるスライドカム板の保持・保持解除状況を(a)〜(d)で表した動作説明図である。 駆動カム及び電気錠部の分解斜視図である。 扉表面側のスライド片がTモード(a)、Rモード(b)、Aモード(c)に配置されたフロント裏板部の斜視図である。 スライド片がTモードに配置されたプランジャ非動作時及び入力カム回転時を(a)、プランジャ動作時及び駆動カム回転時を(b)に表した拡大側面図である。 スライド片がRモードに配置されたプランジャ非動作時を(a)、プランジャ動作時を(b)に表した拡大側面図である。 スライド片がRモードに配置されたプランジャ非動作時及び駆動カム回転時を(a)、プランジャ動作時及び入力カム回転時を(b)に表した拡大側面図である。 スライド片がAモードに配置されたプランジャ非動作時を(a)、プランジャ動作時を(b)に表した拡大側面図である。 閉扉時における各モードの非通電時と通電時の施解錠状態を表した相関図である。
符号の説明
11…扉
11a,11b…扉面
11c…扉開閉端
17…縦枠
19…錠ケース
25…錠ボルト
29…スリット
31…スライドカム板
39…フロント裏板
41…フロント板
43…仮想軸(駆動カムの回転中心)
52a,52b…入力カム
54a,54b…揺動爪
55…駆動カム
65…変換機構
73…斜め穴
77…垂直穴
79…ラッチ体
95…リリーサ
100…プッシュプル電気錠
105…ラチェット爪
143…ソレノイド
144…電磁プランジャ
145…プランジャ
147…駆動コネクタ
159…切替カム
159b…基端連結部
161…先端部
167…垂直スライド穴
169…く字形ガイド穴
171…スライドピン
177…スライド片
185…拡幅部
191…係止爪
193…揺動先端
195…揺動軸
D…錠ケースの錠ボルト進退方向の奥行き長
L…錠ボルトの進退方向の全長
a…開扉方向垂直スライド穴

Claims (8)

  1. 扉開閉端の縦枠に設けられ閉扉にて錠ケースから錠ボルトを突出させるプッシュプル電気錠であって、
    前記縦枠に設けられ開扉方向と同方向の押し引き操作力を回転操作力に変換する変換機構と、
    錠ケース内で前記縦枠の長手方向にスライド自在に収容され斜め穴に係合させた前記錠ボルトを後退方向に従動させるスライドカム板と、
    扉面に垂直な軸回りで回動自在に前記錠ケースに内設され回転にて該スライドカム板をスライドさせる駆動カムと、
    該駆動カムと相対回転自在となって同軸に配設され前記変換機構からの回転操作力にて回転され半径方向外側に係止爪を突設する入力カムと、
    前記駆動カムの回転中心と同方向の揺動軸にて前記駆動カムに揺動自在に設けられ揺動先端を前記係止爪に係止することで前記入力カムの回転を前記駆動カムに伝達する揺動爪と、
    前記スライドカム板の上端移動位置で該スライドカム板に係止して該スライドカム板を保持するラッチ体と、
    閉扉にて被施錠体から磁気反発力を受けて作動し該ラッチ体の前記スライドカム板に対する保持を解除するリリーサと、
    電気信号の印加にてソレノイドを励磁し前記錠ボルトの進退方向にプランジャを直動させる電磁プランジャと、
    前記プランジャに連結され前記直動方向にスライドされる駆動コネクタと、
    扉面に垂直な軸回りで揺動自在となり基端連結部が該駆動コネクタに連結されるとともに先端部が前記揺動爪の背部に当接し異なる揺動位置で前記揺動爪を前記係止爪に対する係止位置又は非係止位置に配置する切替カムと、
    を具備したことを特徴とするプッシュプル電気錠。
  2. 前記錠ケースの錠ボルト進退方向の奥行き長と、前記錠ボルトの進退方向の全長とが略同等に形成され、
    前記錠ボルトの後端部を厚み方向に二分する前記扉面に平行なスリット内に、前記スライドカム板が配置されたことを特徴とする請求項1記載のプッシュプル電気錠。
  3. 前記駆動コネクタに、前記縦枠の長手方向に長い垂直スライド穴が形成され、
    前記切替カムの基端連結部に、該垂直スライド穴と重なり中央部を揺動中心に近接するく字形ガイド穴が形成され、
    前記垂直スライド穴及び該く字形ガイド穴にスライドピンがスライド自在に貫通され、
    該スライドピンを保持したスライド片が、フロント裏板にスライド自在に表出されたことを特徴とする請求項1又は2記載のプッシュプル電気錠。
  4. 前記スライド片が、前記フロント裏板に取り付けられるフロント板にて覆われることを特徴とする請求項3記載のプッシュプル電気錠。
  5. 前記垂直スライド穴に、前記プランジャの直動変位量に相当する拡幅部が形成されたことを特徴とする請求項3又は4記載のプッシュプル電気錠。
  6. 前記駆動カムを挟み、前記入力カム、前記揺動爪、前記切替カム、及び前記スライド片が一対配設され、これら部品が前記扉の表裏側でそれぞれに作動することを特徴とする請求項3,4,5のいずれか1つに記載のプッシュプル電気錠。
  7. 前記スライドカム板の前記斜め穴の上端に垂直穴が延設され、該垂直穴が前記錠ボルトの後退を阻止することを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6のいずれか1つに記載のプッシュプル電気錠。
  8. 前記錠ボルトが順次後退位置となるように前記スライドカム板を保持するラチェット爪が前記リリーサに連結されたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7のいずれか1つに記載のプッシュプル電気錠。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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