JP2006327283A - エアバッグモジュール構造、及びその製造方法 - Google Patents

エアバッグモジュール構造、及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006327283A
JP2006327283A JP2005150308A JP2005150308A JP2006327283A JP 2006327283 A JP2006327283 A JP 2006327283A JP 2005150308 A JP2005150308 A JP 2005150308A JP 2005150308 A JP2005150308 A JP 2005150308A JP 2006327283 A JP2006327283 A JP 2006327283A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
bracket
instrument panel
module structure
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005150308A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Takenaka
章 竹中
Takahiro Yamaguchi
孝弘 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuboshi Belting Ltd filed Critical Mitsuboshi Belting Ltd
Priority to JP2005150308A priority Critical patent/JP2006327283A/ja
Publication of JP2006327283A publication Critical patent/JP2006327283A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Bags (AREA)
  • Instrument Panels (AREA)

Abstract

【課題】
振動溶着により接合される樹脂製部材間の強度を、簡単な構成で向上させる。
【解決手段】
エアバッグ作動時にその膨張圧力によって展開するエアバッグドア4を形成したインストルメントパネル2と、前記インストルメントパネル2の裏面側に設けられるエアバッグブラケット3と、を備え、前記インストルメントパネル2及び前記エアバッグブラケット3には、少なくとも一つの突部10、または、前記突部10が嵌合可能な貫通孔11又は凹部がそれぞれ設けられ、前記突部10と前記の貫通孔11又は凹部とが嵌合した状態で、前記インストルメントパネル2と前記エアバッグブラケット3が振動溶着で接合されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、エアバッグモジュール構造と、その製造方法に関する。
特許文献1は、インストルメントパネルの裏面にエアバッグブラケットが振動溶着により固定されてなるエアバッグドア一体型インストルメントパネルを開示する。上記のインストルメントパネルとエアバッグブラケットは、同一の材質からなり、PPC樹脂・変性PPO樹脂・ABS樹脂等の樹脂から形成されている。
特許文献2は、インパネ本体に分離可能に形成されるリッドの裏面側にエアバッグユニットを配置するための取付ブラケットが、インパネ本体の裏面に振動溶着されているエアバッグ付きインストルメントパネルを開示する。
特開2002−12116号公報(構成や材質に関して、段落番号0012・0013・0016) 特開2001−294114号公報(構成に関して、請求項1)
上記特許文献1や特許文献2にそれぞれ示されるような、インストルメントパネルとエアバッグブラケット(エアバッグユニット)との間における振動溶着等による接合方法において、当該接合を妨げることなく、前記両部材間に作用する外力に対して当該両部材をより外れにくくする技術が望まれている。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
エアバッグ作動時にその膨張圧力によって展開するエアバッグドアを形成したインストルメントパネルと、前記インストルメントパネルの裏面側に設けられるエアバッグブラケットと、を備え、前記インストルメントパネル及び前記エアバッグブラケットには、少なくとも一つの突部、または、前記突部が嵌合可能な貫通孔又は凹部がそれぞれ設けられ、前記突部と前記の貫通孔又は凹部とが嵌合した状態で、前記インストルメントパネルと前記エアバッグブラケットが振動溶着で接合されている。
以上の構成により、前記インストルメントパネルと前記エアバッグブラケットとの間に作用する外力のうち、前記突部の突設方向と交差する方向に作用するものは、振動溶着による接合強度だけでなく、前記突部の部材強度によっても受け止められることとなる。言い換えれば、前記突部の突設方向と交差する方向に作用する前記外力に対する強度を、簡単な構成で向上させることができる。
前記エアバッグブラケットは、前記インストルメントパネルへ振動溶着により接合される板状のブラケット取付部を備えており、前記エアバッグブラケット側の前記突部、または、前記の貫通孔又は凹部は、前記ブラケット取付部に設けられていることが好ましい。
以上の構成により、より多数の前記突部、または、前記の貫通孔又は凹部を、前記エアバッグブラケットに設けることが容易となる。言い換えれば、前記インストルメントパネルと前記エアバッグブラケットとの間に作用する外力に対する強度を容易に増大させることができる。
前記エアバッグブラケットは、前記エアバッグドアを補強するためのドア補強部を備えており、前記ブラケット取付部は前記ドア補強部の外周側に設けられていることが好ましい。
以上の構成により、前記ブラケット取付部と前記ドア補強部が干渉する恐れがないので、当該ブラケット取付部の面積を大きく確保することができる。従って、より多くの前記突部、または、前記の貫通孔又は凹部を前記エアバッグブラケットに設けることができる。
前記インストルメントパネルの前記エアバッグブラケットに対する接合面、または、前記エアバッグドアブラケットの前記インストルメントパネルに対する接合面に、複数の第2突部が互いに間隔をあけて設けられ、前記第2突部が前記振動溶着により溶融することによって、前記インストルメントパネルと前記エアバッグブラケットとが接合されていることが好ましい。
以上の構成により、前記インストルメントパネルと前記エアバッグドアとの接合が複数の前記第2突部の部分で分担して行われるので、前記両接合面間に作用する応力や衝撃力を分散させることができる。
前記突部は、円柱状に形成されており、前記の貫通孔又は凹部に対して摺動可能であることが好ましい。
以上の構成により、前記エアバッグブラケットが前記インストルメントパネルの裏面へ近づくように接合される、という振動溶着による接合を妨げることがない。
前記突部は、その外周面が先端方向へ狭まるように形成されており、当該突部は、その外周面において前記の貫通孔又は凹部とテーパ状に嵌合することが好ましい。
以上の構成により、前記エアバッグブラケットを前記インストルメントパネルに取付ける際に、前記突部および前記の貫通孔又は凹部が位置決めガイドとして機能するので、前記エアバッグブラケットと前記インストルメントパネルとの位置精度と取付作業性を向上させることができる。
エアバッグ作動時にその膨張圧力によって展開するエアバッグドアを形成したインストルメントパネルと、前記インストルメントパネルの裏面側に設けられるエアバッグブラケットと、を備えるエアバッグモジュール構造の製造方法において、前記インストルメントパネル及び前記エアバッグブラケットに、少なくとも一つの突部、または、前記突部が嵌合可能な貫通孔又は凹部をそれぞれ設け、前記突部と前記の貫通孔又は凹部とを嵌合させながら、前記インストルメントパネルと前記エアバッグブラケットを振動溶着により接合する。
これにより、前記インストルメントパネルと前記エアバッグブラケットとの間に作用する外力のうち、前記突部の突設方向と交差する方向に作用するものは、振動溶着による接合強度だけでなく、前記突部の部材強度によっても受け止められることとなる。言い換えれば、前記突部の突設方向と交差する方向に作用する前記外力に対する強度を、簡単な構成で向上させることができる。
前記エアバッグブラケットに、前記インストルメントパネルへ振動溶着により接合される板状のブラケット取付部を備えており、前記エアバッグブラケット側の前記突部、または、前記の貫通孔又は凹部は、前記ブラケット取付部に設けられていることが好ましい。
これにより、より多数の前記突部、または、前記の貫通孔又は凹部を、前記エアバッグブラケットに設けることが容易となる。言い換えれば、前記インストルメントパネルと前記エアバッグブラケットとの間に作用する外力に対する強度を容易に増大させることができる。
前記エアバッグブラケットは、前記エアバッグドアを補強するためのドア補強部を備えており、前記ブラケット取付部は前記ドア補強部の外周側に設けられていることが好ましい。
これにより、前記ブラケット取付部と前記ドア補強部が干渉する恐れがないので、当該ブラケット取付部の面積を大きく確保することができる。従って、より多くの前記突部、または、前記の貫通孔又は凹部を前記エアバッグブラケットに設けることができる。
前記インストルメントパネルの前記エアバッグブラケットに対する接合面、または、前記エアバッグドアブラケットの前記インストルメントパネルに対する接合面に、複数の第2突部が互いに間隔をあけて設けられ、前記第2突部が前記振動溶着により溶融することによって、前記インストルメントパネルと前記エアバッグブラケットとが接合されていることが好ましい。
これにより、前記インストルメントパネルと前記エアバッグドアとの接合が複数の前記第2突部の部分で分担して行われるので、前記両接合面間に作用する応力や衝撃力を分散させることができる。
前記突部は、円柱状に形成されており、前記の貫通孔又は凹部に対して摺動可能であることが好ましい。
これにより、前記エアバッグブラケットが前記インストルメントパネルの裏面へ近づくように接合される、という振動溶着による接合を妨げることがない。
前記突部は、その外周面が先端方向へ狭まるように形成されており、当該突部は、その外周面において前記の貫通孔又は凹部とテーパ状に嵌合することが好ましい。
これにより、前記エアバッグブラケットを前記インストルメントパネルに取付ける際に、前記突部および前記の貫通孔又は凹部が位置決めガイドとして機能するので、前記エアバッグブラケットと前記インストルメントパネルとの位置精度と取付作業性を向上させることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るエアバッグモジュール構造の実施の形態に関して説明する。ここでは、本発明に係るエアバッグモジュール構造が、図5に示すように、自動車の助手席用エアバッグに適用されている例に関して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の側面断面図である。
図2は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の斜視断面概略図であって、振動溶着前の状態をインストルメントパネルの裏側からみた図である。なお、説明の便宜上、図2は模式的に描かれており、図1に示されるエアバッグモジュールの具体的形状とは正確には対応していない。
図3は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の製造方法を示す斜視断面図である。
図4は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の変形例と、その製造方法を示す断面図である。
図5は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の外観模式図であって、自動車室内側からみた図である。
本実施形態に係るエアバッグモジュール構造1は、図1に示すように、インストルメントパネル2(図5参照)の裏面側にエアバッグブラケット3が振動溶着により接合されてなるものであって、このエアバッグブラケット3には、エアバッグ7が収納されたエアバッグケース6が固定可能に構成されている。
前記インストルメントパネル2の芯材は、ポリプロピレン樹脂をタルク、マイカ又はガラス等で補強したフィラー入りポリプロピレン樹脂(以下、単にPPC樹脂ともいう。)、変性PPO樹脂、ABS樹脂等の樹脂を基材としており、射出成形等で所定の形状に形成されている。
図5に示すように、このインストルメントパネル2のうち助手席と対向する領域には、略矩形状のエアバッグドア4が形成されている。このエアバッグドア4は、前記のエアバッグ7が膨出するための開口部を閉成し、かつ、エアバッグ7の作動時に膨張圧力によって展開するよう構成されている。
より詳しくは図2に示すように、前記エアバッグドア4には、その面積を略2等分するように設けられている破断中心線4aを含め、適宜深さのノッチによって薄肉にされることで容易に破断可能な破断線4bと、前記破断中心線4aを境としてその両側にエアバッグドア4が展開するためのヒンジ部4cが形成されている。
前記エアバッグブラケット3は、前記のエアバッグケース6を取り付けるためのケース取付部3aと、前記エアバッグドア4を補強するためのドア補強部3bと、前記インストルメントパネル2へ振動溶着により接合される板状のブラケット取付部3cと、が一体成形されることにより形成されている。
前記ドア補強部3bは、前記エアバッグドア4に対応する位置に設けられ、当該エアバッグドア4と略同一の面積及び形状を有するよう形成されており、また、後述するようにエアバッグドア4へ振動溶着されている。また、このドア補強部3bには、エアバッグドア4と同様に、面積を略2等分するような適宜幅のスリット3dが、前記破断中心線4aに対応する位置に設けられている。
前記ケース取付部3aは、ドア補強部3bの外周縁に沿って、かつ、前記インストルメントパネル2から離れる方向へ所定の距離だけ突設されている。また、このケース取付部3aと前記のドア補強部3bとの境界部分、即ち、上記エアバッグ7の膨張時におけるドア補強部3bの回動中心となる部分には、エアバッグ7側(ケース取付部3aの突設側)に突出するように湾曲しているヒンジ部3eが設けられている。
前記ブラケット取付部3cは、ケース取付部3aの外周側、即ち、ドア補強部3bの外周側に、言い換えれば、ケース取付部3a及びドア補強部3bを取り囲むように設けられており、且つ、後述する貫通孔を多数設けられるように十分な面積を有して形成されている。
上記のエアバッグブラケット3は、インストルメントパネル2と同一の材質のPPC樹脂、変性PPO樹脂、ABS樹脂等や、低音脆化特性に優れた熱可塑性オレフィン(以下、TPOともいう。)等のエラストマーを使用することが好ましい。そして、硬度がショアーA50°〜100°、特に70°〜90°であるものが好ましい。さらに、曲げ弾性係数が200〜500MPa、特に250〜350MPaのものが好ましい。これによって、振動溶着後は高い溶着強度で固定され、低温雰囲気下においても脆化することなく使用することが可能となる。
次に、インストルメントパネル2とエアバッグブラケット3との接合面に関してより詳細に説明する。
図2に示すように、インストルメントパネル2の裏面であって、前記ブラケット取付部3cが取り付けられる領域には、当該裏面から離れる方向へ略垂直に複数の突部10が並べて突設されている(図3(a)も併せて参照)。これら突部10は、図3(a)に示すように、その先端に若干の丸みRを有するピン形状(略円柱状)に形成されている。
また、複数の前記突部10は、図2に示すように、上記領域のうち特に、破断中心線4aと平行であって、互いに向かい合う一対の辺に相当する領域に、2列に並んで多数設けられている。
本実施形態においてエアバッグモジュール構造1は、図5に示すように、破断中心線4aやヒンジ部4cが地面に対して水平となるよう取り付けられるので、複数の前記突部10は、エアバッグドア4を上下方向で挟むように設けられるといえる。
一方、前記ブラケット取付部3cには、図2に示すように、複数の前記突部10のそれぞれが嵌合可能な貫通孔11が、各突部10に対応する位置に複数並べて設けられている(図3(a)も併せて参照)。
図3(b)及び(c)に示されるこれら突部10と貫通孔11との嵌合状態は、インストルメントパネル2とエアバッグブラケット3との振動溶着による接合を妨げず、かつ、突部10はその軸方向において貫通孔11内を摺動可能である程度であって、さらには、両者が前記嵌合状態において常に互いに密着されるよう形成されている。
なお、例示の貫通孔11に代わり、前記突部10が嵌合可能な非貫通状の凹部がそれぞれの位置に凹設されていてもよく、エアバッグブラケット3がインストルメントパネル2に対して、当該突部10の突設方向に交差する(直交する)方向へ移動するのを規制可能な形状であれば、例示された形状に限定されない。
なお、本文中における凹部とは、上記の如く非貫通状の形状を指すものであって、貫通状の孔(即ち貫通孔)とは区別されるものとする。
また、図2及び図3に示すように、エアバッグブラケット3のインストルメントパネル2に対する接合面、即ち、前記ブラケット取付部3c及び前記ドア補強部3bのインストルメントパネル2に対する接合面には、前記スリット3dの長手方向と同一方向へ延在するリブ形状の複数の第2突部13が突設されている。
具体的には、複数の前記第2突部13は、当該接合面内の全体において互いに間隔をあけて並設されている。
このため、溶着後は、インストルメントパネル2とエアバッグブラケット3との接合が複数の前記第2突部13の部分で分担して行われるので、前記接合面に作用する熱応力等の応力や衝撃力が分散して作用することとなる。
次に、図面を参照しつつ、本実施形態におけるエアバッグモジュール構造1の製造方法に関して説明する。
まず、図2及び図3(a)に示すように、互いに嵌合される前述の突部10と貫通孔11とが同一軸線上となるように、図示しない固定手段により固定されているインストルメントパネル2に対してエアバッグブラケット3を位置決めする。これに伴い、図2に示すように、前記エアバッグドア4と前記ドア補強部3bと、及び、前記破断中心線4aと前記スリット3dと、がそれぞれ互いに位置決めされる(図2参照)。
そして、前記の貫通孔11へ突部10が挿入されて互いに嵌合するよう、エアバッグブラケット3をインストルメントパネル2に対して略垂直に押圧する。そして、図3(b)に示すように、複数の前記第2突部13の先端面をインストルメントパネル2の裏面に当接させる。
次に、上記の如く突部10と貫通孔11とが嵌合した状態で、図3(b)において符号Aで示すような2次元的な振動をエアバッグブラケット3に加える。この振動によって生じる摩擦熱によって、樹脂製の第2突部13が前記先端面から次第に溶融されると同時に、同じく樹脂製のインストルメントパネル2の裏面のうち、当該先端面が当接している部分が若干溶融される。この結果、図3(c)に示すように、第2突部13がその突設方向において縮小されてエアバッグブラケット3がインストルメントパネル2の裏面へ若干近づくと共に、冷却後には両部材2・3間が強固に接合されることとなる。
なお、上述したように、突部10は略円柱状に形成されており、嵌合される相手部位である貫通孔11に対して摺動可能に構成されているので、前記第2突部13が当該先端面から次第に溶融され、エアバッグブラケット3がインストルメントパネル2の裏面へ若干近づいて両者が接合される、という振動溶着による接合を妨げないようになっている。
ところで、インストルメントパネル2とエアバッグブラケット3との間に作用する外力、即ち、上記接合面に作用する外力であって、図3(c)において符号Bで示される剥離方向、及び、同図において符号Cで示される剪断方向を含むあらゆる方向に作用する外力に対しては、前記の振動溶着による接合強度が抗するようになっている。
一方、前記外力のうち、前記剥離方向(符号B)を除く方向へ作用する外力、即ち、前記突部10の突設方向と交差する方向に作用する成分(符号Cで表される剪断方向成分を含む)は、振動溶着による接合強度のみならず、突部10の部材強度によっても受け止められることとなる。
言い換えれば、突部10の突設方向と交差する方向、特に前記接合面の剪断方向に作用する外力に対する強度を、単に複数の突部10とそれに嵌合する貫通孔11を設けるという簡単な構成で、(例えば、特許文献1及び2に示される振動溶着のみによる接合方法と比較して)向上させることができる。
さらに言い換えれば、任意方向へ外力が作用した場合において、当該外力に抗するための前記振動溶着による接合力の負担が軽減されることとなるので、結果としてインストルメントパネル2とエアバッグブラケット3との接合力が向上されたということができる。
また、上述の如く、エアバッグブラケット3は、インストルメントパネル2へ振動溶着により接合される板状のブラケット取付部3cを備えており、エアバッグブラケット3側の前記貫通孔11は、このブラケット取付部3cに設けられる構成となっているので、より多くの前記突部10又は前記貫通孔11をエアバッグブラケット3に設けることが容易となっている。言い換えれば、インストルメントパネル2とエアバッグブラケット3との間に作用する外力に対する強度を容易に増大させることができる。
また、上述の如く、前記ブラケット取付部3cは、前記ドア補強部3bの外周側に設けられているので、板状のブラケット取付部3cの面積を大きく確保しても、その結果ドア補強部3bと干渉する恐れがない。言い換えれば、前記の如く構成すれば、ブラケット取付部3cの面積を大きく確保することができ、従って、より多くの突部10又は貫通孔11をエアバッグブラケット3のブラケット取付部3cに設けることができる。
本発明は、上記の好ましい実施形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他に成されることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用効果を述べているが、これら作用効果は一例であり、本発明を限定するものではない。
例えば、インストルメントパネル2の裏面に設けられる複数の前記突部10は、図2に示すように、本実施形態において破断中心線4aと平行な列を成すよう並べて設けられているが、これに代えて、前記裏面内において適宜分散させてランダムに設けてもよい。より具体的には、複数の前記突部10は、破断線4b(破断中心線4aを含む)やヒンジ部4cと重複する位置関係でない限り、前記裏面内であって前記ブラケット取付部3cと対向する領域に自由に配置することができる。この場合も、複数の前記貫通孔11が、複数の前記突部10と対応する位置関係となるよう前記ブラケット取付部3cに配置されることは勿論である。
さらには、エアバッグブラケット3のインストルメントパネル2に対する接合面に設けられる複数の前記第2突部13は、図2に示すように、本実施形態において前記スリット3dと平行となるよう互いに間隔をあけて並設されているが、少なくともスリット3d及びヒンジ部3eに重複する位置関係でない限り、これに限るものではなく、例えば、複数の前記第2突部13が前記スリット3dと直角となるように並設されていてもよいし、複数の前記第2突部13が格子状に設けられていてもよい。
また、本実施形態においてインストルメントパネル2の裏面に設けられる突部は、図3(a)に示す突部10のように、その先端部に若干の丸みを有するピン形状(略円筒状)に形成されるとしたが、これに限るものではなく、例えば、図4(a)に示す突部10aのように、その外周面が先端へ向かって多少狭まるようなテーパ面によって形成される截頭円錐状に形成されていてもよい。この場合、前記ブラケット取付部3cに設けられる貫通孔は、同図に示す貫通孔11aのように、その内周面が、テーパ形状の前記突部10aと嵌合可能となるように形成され、当該突部10aが、その外周面において前記貫通孔11aとテーパ状に嵌合する擦り合わせ構造にする。
これにより、図4(a)〜図4(c)で示される製造工程、即ち、エアバッグブラケット3をインストルメントパネル2に取付ける際に、当該突部10aおよび貫通孔11aに位置決めガイドとしての機能を発揮させることができるので、エアバッグブラケット3とインストルメントパネル2との位置決め精度を向上させることができる。また、突部10aを容易に貫通孔11aに嵌合させることができるので、上記両部材2・3間の取付作業性も向上することとなる。
その他にも、前記突部は、インストルメントパネル2の裏面に沿って延在して設けられるリブ形状に形成されていてもよい。この場合、リブ形状の前記突部が嵌合可能となるように前記貫通孔(または前述の凹部)を適宜形成する。また、このリブ形状の前記突部は、他のリブ形状の突部と交差するように設けられていてもよいし、或いは、他の突部と平行となるよう複数並べて設けられていてもよい。言い換えれば、インストルメントパネル2とエアバッグブラケット3との接合面において剪断方向などの外力を受け止めることができさえすれば、前記突部とそれに対応する前記貫通孔(または前述の凹部)の形状は自由に選択することができる。
また、図2に示すように、前記突部10はインストルメントパネル2の裏面へ、前記貫通孔11はエアバッグブラケット3のブラケット取付部3cへそれぞれ設けられるとしたが、これに限定されることはなく、例えば、突部10はブラケット取付部3cからインストルメントパネル2の裏面へ向かって突設され、貫通孔11は当該インストルメントパネル2に前記突部10に対応する位置に設けられていてもよい。この場合、インストルメントパネル2に設けられる貫通孔11に代えて、前述したような非貫通状の凹部が凹設される構成が好ましい。これにより、インストルメントパネル2の外観を損ねる恐れがない。また、インストルメントパネル2に突部及び貫通孔(凹部)の両方を設け、これに対応する貫通孔(凹部)及び突部の両方をエアバッグブラケット3に設けてもよい。
さらには、前記ドア補強部3bおよび前記エアバッグドア4に、前記突部10又はそれに嵌合する前記貫通孔11(または前述の凹部)を設けても勿論よい。
加えて、前記ブラケット取付部3cは、ケース取付部3aの外周側、即ち、ドア補強部3bの外周側に設けられるとしたが、これに限定されず、例えば、ドア補強部3bの外周側であって、かつ、ケース取付部3aの内周側に設けられていてもよい。または、ブラケット取付部3cを省略して、例えば、ケース取付部3aを肉厚とし、ケース取付部3aの壁内に前記貫通孔11(または前述の凹部)を設けたり、ケース取付部3aの壁下端から前記突部10を突設させるよう構成してもよい。
さらに加えて、インストルメントパネル2とエアバッグブラケット3との振動溶着の際に溶融する複数の前記第2突部13は、本実施形態において前記ブラケット取付部3cと前記ドア補強部3bのインストルメントパネル2に対する接合面に設けられているが、これに限るものではなく、インストルメントパネル2の裏面、即ち、インストルメントパネル2のエアバッグブラケット3に対する接合面に設けても勿論よい。
また、複数の前記第2突部13は、前述の如く、前記スリット3dの長手方向と同一方向へ延在するリブ形状としたが、これに限るものではなく、例えば、円柱形状や截頭円錐形状などであってもよい。
本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の側面断面図。 本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の斜視断面概略図であって、振動溶着前の状態をインパネの裏側からみた図。 本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の製造方法を示す斜視断面図。 本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の変形例と、その製造方法を示す断面図。 本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の外観模式図であって、自動車室内側からみた図。
符号の説明
1 エアバッグモジュール構造
2 インストルメントパネル
3 エアバッグブラケット
4 エアバッグドア
10 突部
11 貫通孔

Claims (12)

  1. エアバッグ作動時にその膨張圧力によって展開するエアバッグドアを形成したインストルメントパネルと、
    前記インストルメントパネルの裏面側に設けられるエアバッグブラケットと、を備え、
    前記インストルメントパネル及び前記エアバッグブラケットには、少なくとも一つの突部、または、前記突部が嵌合可能な貫通孔又は凹部がそれぞれ設けられ、
    前記突部と前記の貫通孔又は凹部とが嵌合した状態で、前記インストルメントパネルと前記エアバッグブラケットが振動溶着で接合されている、ことを特徴とするエアバッグモジュール構造。
  2. 前記エアバッグブラケットは、前記インストルメントパネルへ振動溶着により接合される板状のブラケット取付部を備えており、
    前記エアバッグブラケット側の前記突部、または、前記の貫通孔又は凹部は、前記ブラケット取付部に設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグモジュール構造。
  3. 前記エアバッグブラケットは、前記エアバッグドアを補強するためのドア補強部を備えており、
    前記ブラケット取付部は前記ドア補強部の外周側に設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載のエアバッグモジュール構造。
  4. 前記インストルメントパネルの前記エアバッグブラケットに対する接合面、または、前記エアバッグドアブラケットの前記インストルメントパネルに対する接合面に、複数の第2突部が互いに間隔をあけて設けられ、前記第2突部が前記振動溶着により溶融することによって、前記インストルメントパネルと前記エアバッグブラケットとが接合されている、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエアバッグモジュール構造。
  5. 前記突部は、円柱状に形成されており、前記の貫通孔又は凹部に対して摺動可能である、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエアバッグモジュール構造。
  6. 前記突部は、その外周面が先端方向へ狭まるように形成されており、当該突部は、その外周面において前記の貫通孔又は凹部とテーパ状に嵌合する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエアバッグモジュール構造。
  7. エアバッグ作動時にその膨張圧力によって展開するエアバッグドアを形成したインストルメントパネルと、
    前記インストルメントパネルの裏面側に設けられるエアバッグブラケットと、を備えるエアバッグモジュール構造の製造方法において、
    前記インストルメントパネル及び前記エアバッグブラケットに、少なくとも一つの突部、または、前記突部が嵌合可能な貫通孔又は凹部をそれぞれ設け、
    前記突部と前記の貫通孔又は凹部とを嵌合させながら、前記インストルメントパネルと前記エアバッグブラケットを振動溶着により接合する、ことを特徴とするエアバッグモジュール構造の製造方法。
  8. 前記エアバッグブラケットに、前記インストルメントパネルへ振動溶着により接合される板状のブラケット取付部を備えており、
    前記エアバッグブラケット側の前記突部、または、前記の貫通孔又は凹部は、前記ブラケット取付部に設けられている、ことを特徴とする請求項7に記載のエアバッグモジュール構造の製造方法。
  9. 前記エアバッグブラケットは、前記エアバッグドアを補強するためのドア補強部を備えており、
    前記ブラケット取付部は前記ドア補強部の外周側に設けられている、ことを特徴とする請求項8に記載のエアバッグモジュール構造の製造方法。
  10. 前記インストルメントパネルの前記エアバッグブラケットに対する接合面、または、前記エアバッグドアブラケットの前記インストルメントパネルに対する接合面に、複数の第2突部が互いに間隔をあけて設けられ、前記第2突部が前記振動溶着により溶融することによって、前記インストルメントパネルと前記エアバッグブラケットとが接合されている、ことを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のエアバッグモジュール構造の製造方法。
  11. 前記突部は、円柱状に形成されており、前記の貫通孔又は凹部に対して摺動可能である、ことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載のエアバッグモジュール構造の製造方法。
  12. 前記突部は、その外周面が先端方向へ狭まるように形成されており、当該突部は、その外周面において前記の貫通孔又は凹部とテーパ状に嵌合する、ことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載のエアバッグモジュール構造の製造方法。
JP2005150308A 2005-05-24 2005-05-24 エアバッグモジュール構造、及びその製造方法 Pending JP2006327283A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005150308A JP2006327283A (ja) 2005-05-24 2005-05-24 エアバッグモジュール構造、及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005150308A JP2006327283A (ja) 2005-05-24 2005-05-24 エアバッグモジュール構造、及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006327283A true JP2006327283A (ja) 2006-12-07

Family

ID=37549445

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005150308A Pending JP2006327283A (ja) 2005-05-24 2005-05-24 エアバッグモジュール構造、及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006327283A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015205592A (ja) * 2014-04-21 2015-11-19 カルソニックカンセイ株式会社 インストルメントパネル構造およびインストルメントパネルの加工方法
WO2018061751A1 (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 カルソニックカンセイ株式会社 エアバッグリッドおよびその製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001294114A (ja) * 2000-04-17 2001-10-23 Honda Motor Co Ltd エアバッグ付きインストルメントパネル
JP2002012116A (ja) * 2000-06-29 2002-01-15 Mitsuboshi Belting Ltd エアバッグドア一体型インストルメントパネル及びその製造方法
JP2003106668A (ja) * 2001-09-27 2003-04-09 Toto Ltd 温水タンク
JP2003181928A (ja) * 2001-12-19 2003-07-03 Inoac Corp 振動溶着の良否確認構造
JP2004114738A (ja) * 2002-09-24 2004-04-15 Nippon Plast Co Ltd 自動車用内装材及びその製造方法
JP2004345416A (ja) * 2003-05-20 2004-12-09 Nishikawa Kasei Co Ltd エアバッグ装置付インストルメントパネル

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001294114A (ja) * 2000-04-17 2001-10-23 Honda Motor Co Ltd エアバッグ付きインストルメントパネル
JP2002012116A (ja) * 2000-06-29 2002-01-15 Mitsuboshi Belting Ltd エアバッグドア一体型インストルメントパネル及びその製造方法
JP2003106668A (ja) * 2001-09-27 2003-04-09 Toto Ltd 温水タンク
JP2003181928A (ja) * 2001-12-19 2003-07-03 Inoac Corp 振動溶着の良否確認構造
JP2004114738A (ja) * 2002-09-24 2004-04-15 Nippon Plast Co Ltd 自動車用内装材及びその製造方法
JP2004345416A (ja) * 2003-05-20 2004-12-09 Nishikawa Kasei Co Ltd エアバッグ装置付インストルメントパネル

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015205592A (ja) * 2014-04-21 2015-11-19 カルソニックカンセイ株式会社 インストルメントパネル構造およびインストルメントパネルの加工方法
WO2018061751A1 (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 カルソニックカンセイ株式会社 エアバッグリッドおよびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010014216A (ja) クッションクリップ
JP2006205889A (ja) エアバッグ装置のカバー及びエアバッグ装置
JP2002012116A (ja) エアバッグドア一体型インストルメントパネル及びその製造方法
JP4195839B2 (ja) エアバッグカバー、エアバッグモジュール
JP2006327283A (ja) エアバッグモジュール構造、及びその製造方法
JP2010159035A (ja) エアバッグ装置のカバー体及びエアバッグ装置
US20070200318A1 (en) Air bag door
JP5036652B2 (ja) 車両のエアバッグ装置のカバー体
JP2007253719A (ja) リテーナ取付構造
JP2006312398A (ja) エアバッグ装置
JP2016068611A (ja) 助手席用エアバッグ及びそれを備えるエアバッグ装置
JP4533558B2 (ja) エアバッグドア一体型インストルメントパネル及びその製造方法
WO2016111166A1 (ja) エアバッグ取付構造およびエアバッグ取付方法
JP2007015440A (ja) 自動車用エアーバッグ装置
JP2006232096A (ja) エアバッグドア部付き内装品
JP2004175303A (ja) 車両用内装材およびエアバッグ装置のカバー体
JP4842854B2 (ja) エアバッグ装置のカバー体
JP2008037282A (ja) エアバッグドア
JP2008155849A (ja) エアバッグ装置のカバー体
JP2007145211A (ja) 車両エアバッグドア構造
JP4800003B2 (ja) エアバッグドアのヒンジ構造
JP2004231027A (ja) エアバッグドア一体型インストルメントパネル
JP2007091026A (ja) エアバッグドア部付き車両用内装品
JP4561264B2 (ja) 自動車用内装パネル構造
JP4901182B2 (ja) エアバッグ装置のカバー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100810

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100922

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101124