JP2006322205A - 壁式木造建築物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 木造建築物の利点を保ちつつ、耐震性、防火性、耐久性に優れ、工期およびコストを大幅に圧縮できる建築躯体を提供する。
【解決手段】 屋根梁2の高さに達する上下寸法をもった集成材の厚板3を基礎コンクリート1に配し、厚板によって構成される壁をもって躯体とする。柱は使わない。集成材の厚板3は、基礎コンクリート1から最上階の天井(2)に達する上下の寸法をもつため、基礎の上に集成材の厚板を立て、壁を互いに連結すると、壁全体が一体化してそれ自体で十分な耐震性をもつ構造躯体となる。建築物は、必ず梁(床梁、屋根梁等)を設けるため躯体強度は万全となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、集成材の厚板を用いた外壁を躯体とする木造建築物に関する。
木造建築物は、主として軸組工法や枠組壁工法が用いられる。軸組工法は、基礎コンクリートの上に土台を置き、この上に柱と間柱を立て、柱の間に筋違(すじかい)を配した上で、横方向の部材である胴差、軒桁等を設けて躯体を作る。枠組壁工法(いわゆる2×4)は、パネル化された床板と壁板によって建物を一体化するものである。軸組工法も枠組壁工法も、屋内側の内装材や屋外側の外装材を配する。
なし
問題は、木造建築物の工程の多さに伴う工期、およびコストである。木造建築物は、鉄筋コンクリートの住宅に較べて見た目の美しさにも優れ、寒暖や湿気の影響を最小限に抑える利点もあって根強い人気がある。
一方で、耐震性の保証や火災防止のための各種の工程の多さに伴って、工期も必然的に延びるし、建築コストも割高となる難点がある。また、鉄筋コンクリート建築物に較べると、経年劣化によるメンテナンスの経済負担が懸念される傾向も市場にはある。
そこで、本発明の目的は、木造建築物の利点を損なうことなく、耐震性、防火性、耐久性に優れ、工期およびコストを大幅に圧縮できる建築躯体を提供する点にある。
この課題を達成するため、請求項1に係る壁式木造建築物は、基礎コンクリートから屋根梁の高さに達する上下寸法をもった集成材の厚板を基礎コンクリート上に配し、厚板によって構成される壁をもって躯体とする。
この発明は、建築物の壁を、すべて集成材の厚板によって構成し、それをもって躯体とする。柱は使わない。
集成材の厚板は、基礎コンクリートから最上階の天井に達する上下の寸法をもつため、基礎の上に集成材の厚板を立て、壁を互いに連結すると、壁全体が一体化してそれ自体で十分な耐震性をもつ構造躯体となる。建築物の場合は、必ず梁(床梁、屋根梁等)を設けるため躯体強度は万全となる。
各板材が上下方向に継ぎ目をもたないため普請も容易であり、外装材や内装材を配するまでもなく綺麗な木質感を提供できるので、工期を大幅に短縮することが可能である。壁全体の総重量は大きいので、躯体に求められる重量の点でも問題はない。また集成材は板厚が十分に大きければ(例えば12cm以上)、防火性の点の問題も生じない。
木質の厚板を用いるため、内部に断熱材を配して内壁材や外壁材を設ける従来の壁に較べ、遙かに高い耐久性をもち、断熱性、吸湿性、吸音性にも優れる。
請求項2は、集成材の厚板が、横方向に延びるボルト挿通孔を備えており、該ボルト挿通孔に刺し通したボルトを、壁の両端において締め固定することを特徴とする。
隣接する集成材の厚板同士を互いに連結する手段は各種ある。しかしながら、請求項2に記載したように、壁面を構成する集成材の厚板に適宜数のボルト挿通孔を設け、各ボルト挿通孔に一本のボルトを刺し通して壁の両端で締め固定するのがもっとも簡単であり、工程を簡略に出来る。
請求項3は、集成材の厚板の構造に関するもので、左右幅が厚板の肉厚方向の寸法をもち、左右幅以上の上下寸法をもった原料材を接着して構成する。
集成材は、肉薄の木製原料材を多数接着して成形する。壁面全体をもって躯体とする本願発明の場合、壁を構成する集成材は、変形防止のため各原材料は集成材の板厚と同一の左右幅をもたせて整列し、耐加重性を保証できるよう各原材料の長手方向の面が表面に露出するよう並べて接着成形することが望ましい。
本発明に係る壁式木造建築物によれば、木造建築物の利点を損なうことなく、耐震性、防火性、耐久性に優れ、工期およびコストを大幅に圧縮できる建築躯体を提供することが出来る。
図1は、本発明に係る壁式木造建築物の実施形態を例示するものである。この壁式木造建築物は、基礎コンクリート1に、屋根梁2の高さに達する上下寸法をもった集成材の厚板3を立て並べ、厚板3に設けた孔にボルト4を刺し通して、壁の両端において締め固定し、壁をもって構造躯体とする。一点波線で示す符号6は二階の床面の位置、7は、三階の床面の位置である。符号8は、玄関用開口、9は窓の開口の例示である。
集成材の厚板3で囲った壁をもって構造躯体とするので、この木造建築物には柱を設ける必要がない。間柱もないし、筋違もない。また、軸組工法や2×4工法でみられる基礎コンクリート1上に配する土台も不要であり、柱の頂部に配する横架材も不要である。勿論、各種法令、とくに建築基準法に合致するようそれらを設けることは構わないが、無駄であるし、強度の保証の点では原理的に不要である。
集成材の厚板3は、図2、図3に示すように、例えば、基礎コンクリート1に埋設したアンカーボルト11を介して底面を適当間隔で固定するとともに、基礎コンクリート1の上に配したL字鋼12を介して下端側部を固定する。14は、L字鋼12の垂直面から厚板3に打ち込むビスである。L字鋼12の水平面には、アンカーボルト11を貫通させる孔を予め設けておくことが望ましい。
15は、集成材の厚板3に設けたボルト挿通孔である。ここにボルト4を挿通して、壁の両端部でボルト4を締め固定する。締め固定する箇所は、例えば、凹成形した仕口を設けて化粧蓋を配するなど、ボルト、ナット等の金属部材が外部へ露出しないよう配慮することが望ましい。美観を保つためである。
16は一階の床梁、17は二階の床梁、18は三階の床梁である。これらの床梁16〜18と屋根梁(天井梁)2は、いずれも公知の梁用の継手19を介して厚板3の室内側に固定する。前記のボルト挿通孔15は、図面上、梁(2、16〜18)のやや下方に配するよう示してあるが、ここに図示した位置に限定する意味ではない。しかしながら、梁(2、16〜18)の若干下方において壁をボルト4で締め付けておく方が、経年荷重や歩行振動等による壁面のゆるみを確実に防止できるため有利である。
集成材の厚板3は、左右幅が厚板3の肉厚方向の寸法Wをもち、左右幅以上の上下寸法Hをもった原料材21を用いることが望ましい。この場合、原料材21の左右幅を、集成材(3)の肉厚寸法(W)に揃えてあるので、当然ながら、集成材の厚板3は単板(一枚板)である。また原料材21の上下寸法Hを、集成材(3)の肉厚以上とすることにより、原料材21は躯体荷重による変形を最小限に抑え、集成材の厚板3の強度を高く保証する。なお、厚板3の肉厚は、耐火性の観点から120cm以上とすることが好ましい。この程度の肉厚があれば、表面や内面に防火用の板材を配する必要もない。厚板3の左右幅は、工期を短縮する目的から云えば、運搬や現場での取り扱いが容易な重量となるよう、例えば、140cm〜160cmとすることが望ましい。
集成材の厚板3は、例えば、左右端面の片側に凸部31を形成し、他方に凹部32を形成して、これらを嵌合させることによって、集成材(3)同士の連結強度を高めることが望ましい。普請時の仮止めにも便利である。凹凸(32、31)は、上下に連続する一本とするのが成形容易であるし寸法誤差も生じにくい。しかし必ずしも上下に連続させる必要もないし、前後方向(肉厚方向)に複数本の凹凸を配しても構わない。
従って、かかる構成によれば、基礎コンクリート1の完成後、その上にL字鋼12を置いて、集成材の厚板3を立て、アンカーボルト11およびビス14を用いて集成材(3)の下端部を固定してゆけば、短時間で壁を完成させることが出来る。凹凸(32、31)を噛み合わせていることもあり、集成材(3)に隙間が生じることもない。
隣接する集成材(3)同士のボルト挿通孔15に長尺のボルト4を通しておけば、仮止めの際にも集成材(3)のぐらつきは生じない。そして、壁の両端部においてボルト4の両端部を締め固定すれば、ひとつの壁面が完成する。なお、建築物の壁面の数は複数ある。各面を個別に作ってもいいし、各面を同時進行的に作っていくことも出来る。
各壁面がボルト4によって締め固定されると、壁の両端の集成材(3)同士も互いに連結され、箱状となった壁が上下・左右・前後方向に働く外力や荷重に耐える構造となる。
集成材(3)を用いる利点は、コンクリートパネル材等に較べて軽量であるため、基礎コンクリート1から屋根梁2に達する高さをもった一枚板を容易に立設できる点にある。三階建て住宅のように、建築工程が増えるとされる建築物ほど工程数の簡略化に伴う作業効率の良さが顕著となる。なお、集成材(3)の肉厚を15cm以上にすれば、四階建ての木造住宅の構築も可能である。
集成材(3)は木質材である。遮音性、遮湿性に優れ、表面を露出させたままでも好ましい美観を発揮する。
なお、本願発明に係る壁式木造建築物は、本実施形態に限定されない。例えば、基礎コンクリート1と集成材の厚板3との結合は、L字鋼12を必ずしも必要としない。またL字鋼12に代えて断面略U字状のチャンネル材を使用しても構わない。
図1では、集成材の厚板3の正面形状を長方形に図示してあるが、隣接する集成材同士が隙間なく配列できるならば、正面形状を台形にして上下反転させつつ組み合わせても同一効果を得る。玄関開口(8)や窓開口(9)は、隣接する集成材同士を組み合わせて作ってもよいし、左右幅が十分にあればひとつの厚板3に開口(8、9)を形成してもよい。
本願発明に係る壁式木造建築物は、壁を作ってから床や屋根を作る。床を作るときは、例えば一階の梁材(16)をクレーン車で吊り上げて壁の内部に搬入し、一階の床を完成させたあと、二階の梁材(17)をクレーン車で搬入するという具合に、下の階から床を作って最後に屋根(屋上)を作ることが望ましい。あらかじめ梁材(2、16〜18)を基礎コンクリート1の内側領域に搬入しておいて壁を作ったあとに、屋根梁2から順に下に向かって梁(16〜18)を設けることもできるが、作業効率の点ではやや難がある。玄関や窓の開口(8、9)から床材の搬入を行うのも最善ではない。
本発明に係る壁式木造建築物の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係る集成材の立設状態を側面から例示する図である。 本発明に係る集成材を基礎コンクリートともに例示する斜視図である。
符号の説明
1 基礎コンクリート
2 屋根梁
3 (集成材の)厚板
4 ボルト
6 二階の床面の位置
7 三階の床面の位置
8 玄関用開口
9 窓の開口
11 アンカーボルト
12 L字鋼
14 ビス
15 ボルト挿通孔
16 一階の床梁
17 二階の床梁
18 三階の床梁
19 継手
21 原料材
31 凸部
32 凹部
W 厚板3の肉厚方向の寸法
H (原料材21の)上下寸法

Claims (3)

  1. 基礎コンクリートから屋根梁の高さに達する上下寸法をもった集成材の厚板によって構成される壁をもって躯体とする壁式木造建築物。
  2. 集成材の厚板は、横方向に延びるボルト挿通孔を備え、
    該ボルト挿通孔に刺し通したボルトを、壁の両端において締め固定することを特徴とする請求項1記載の壁式木造建築物。
  3. 集成材の厚板は、
    左右幅が厚板の肉厚方向の寸法をもち、左右幅以上の上下寸法をもった原料材を接着して構成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の壁式木造建築物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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