JP2006322155A - 伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法 - Google Patents

伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006322155A
JP2006322155A JP2005143690A JP2005143690A JP2006322155A JP 2006322155 A JP2006322155 A JP 2006322155A JP 2005143690 A JP2005143690 A JP 2005143690A JP 2005143690 A JP2005143690 A JP 2005143690A JP 2006322155 A JP2006322155 A JP 2006322155A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
sheet
pile
sheet pile
underground water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005143690A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4532337B2 (ja
Inventor
Hiroki Kamimura
宏紀 上村
Yoshio Hirai
芳雄 平井
Tsutomu Namikawa
努 並河
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Komuten Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takenaka Komuten Co Ltd filed Critical Takenaka Komuten Co Ltd
Priority to JP2005143690A priority Critical patent/JP4532337B2/ja
Publication of JP2006322155A publication Critical patent/JP2006322155A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4532337B2 publication Critical patent/JP4532337B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 地盤掘削時に山留め壁を構築するために実施される、伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法を提供する。
【解決手段】 掘削地盤を掘削し、掘削の進行とともに、親杭の相互間に矢板を挿入して山留めを行う。掘削が伏流水層に到達すると、露出した伏流水層の周辺の掘削底面のみを先行掘削し、伏流水層以下の掘削側面に透水性シートを宛う。親杭の相互間に矢板を挿入して透水性シートを支持し、矢板の前面を止水性シートで覆う。伏流水を矢板の背面に配置した透水性シートから、矢板の下方に形成した集水溝に導く構成とし、集水溝に導いた伏流水を汲み上げる。掘削の進行とともに、伏流水を矢板の背面に配置した透水性シートから矢板の下方に形成した集水溝に導く構成を段階的に盛り替え、集水溝に導いた伏流水を汲み上げながら、最終掘削底面の深さまで掘削する。
【選択図】 図15

Description

この発明は、地盤掘削時に山留め壁を構築するために実施される親杭横矢板工法の技術分野に属し、更に云うと、地盤調査等の事前調査で調べられない伏流水層等が掘削深度内に存在した場合に、事後的に伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法に関する。
従来の親杭横矢板工法には、地盤調査等の事前調査で調べることができる、例えば地下水位の高い地盤を止水処理しながら掘削することができるように工夫されたものがある(特許文献1〜5)。つまり、前提として地下水の処理が必要であることが当初から判明している場合に、有効な技術であり、事前調査で必要がないと判明した場合は採用されることが殆どない。
その場合は、掘削の進行とともにH形鋼から成る親杭の相互間に矢板を挿入する、通例の親杭横矢板工法が採用されるが、地盤調査等の事前調査で調べられない伏流水層等が掘削深度内に存在していた場合は、事後的に伏流水等の処理をする必要がある。当該伏流水等の処理方法としては(I)山留め壁の背面で伏流水等を汲み上げたり、又は(II)伏流水層等に薬液を注入することで遮水層を構築するのが一般的である。
特公平7−47844号公報 特開平9−71931号公報 特開平9−111754号公報 特開2001−107361号公報 特許第2818843号公報
上記(I)の処理方法は、伏流水層等が深いと揚水するための設備の構築にコストが嵩む。しかも、山留め壁の背面に余裕がないと揚水するための設備が構築できない。また、設備を構築するため、山留め壁の背面の地盤が乱れるなどの問題点を有する。
上記(II)の処理方法は、薬液が高価でしかも大量に必要であるため、コストが嵩む。しかも、薬液を注入するための準備や、注入作業及び硬化待ちに時間を要するため、工期が大幅に遅れる。また、硬化するまでの間に、山留め壁の背面の砂が伏流水等に押し流され、山留め壁の背面の地盤が乱れるなどの問題点を有する。
本発明の目的は、通例の親杭横矢板工法の流れを大きく変えることなく、事後的に伏流水等の処理が可能で、すなわち掘削が伏流水層等に到達すると、以後、掘削の進行とともに、伏流水等を矢板の背面に配置した透水性シートから同矢板の下方に形成した集水溝に導く構成を段階的に盛り替え、同集水溝に導いた伏流水等を汲み上げながら、最終掘削底面の深さまで掘削することで、伏流水等を汲み上げるための大掛かりな設備を構築したり、又は薬液を注入する必要がなくコストの削減と工期の短縮に寄与し、しかも、山留め壁の背面に余裕がなくても実施可能な、伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法を提供することである。
本発明の次の目的は、山留め壁の背面の地盤を健全な状態に維持しながら、伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法を提供することである。
上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法は、
伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法であって、
掘削地盤の周辺にH形鋼から成る親杭を、最終掘削底面の深さ以下まで打設する工程と、
掘削地盤を掘削し、掘削の進行とともに、親杭の相互間に矢板を挿入して山留めを行う工程と、
掘削が伏流水層等に到達すると、露出した伏流水層等の周辺の掘削底面のみを先行掘削し、伏流水層等以下の掘削側面に、水は通すが、砂は殆ど通さない繊維材料で構成した透水性シートを宛い、前記親杭の相互間に矢板を挿入して前記透水性シートを支持し、更に、同矢板の前面を止水性シートで覆い、伏流水等を矢板の背面に配置した透水性シートから、同矢板の下方に形成した集水溝に導く構成とし、同集水溝に導いた伏流水等を汲み上げる工程と、
以後、掘削の進行とともに、伏流水等を矢板の背面に配置した透水性シートから同矢板の下方に形成した集水溝に導く構成を段階的に盛り替え、同集水溝に導いた伏流水等を汲み上げながら、最終掘削底面の深さまで掘削する工程と、
から成ることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載した伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法において、
先行掘削は伏流水層等の下方に堆積する不透水層に到達する深さまで掘削することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載した伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法において、
掘削が伏流水層等に到達した直後に形成する集水溝は、矢板の前面を止水性シートで覆った後に、先行掘削した平面領域を更に掘削して形成することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1又は2に記載した伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法において、
掘削が伏流水層等に到達した直後に形成する集水溝は、露出した伏流水層等の周辺の掘削底面を先行掘削すると共に形成することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1に記載した伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法において、
先行掘削した平面領域に形成した集水溝を段階的に掘り下げて、伏流水等を矢板の背面に配置した透水性シートから同矢板の下方に形成した同集水溝に導く構成を盛り替え、同集水溝に導いた伏流水等を汲み上げる工程と、集水溝に導いた伏流水等の汲み上げを続け、先行掘削した平面領域以外の平面領域を掘削する工程とを、繰り返して最終掘削底面の深さまで掘削することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1又は5に記載した伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法において、
集水溝に釜場を形成しており、最終工程で集水溝を形成した後に同集水溝の釜場に簡易揚水井戸を形成して同簡易揚水井戸から伏流水等の汲み上げを続け、前記集水溝に砕石を敷き詰めて最終掘削底面と略等しい高さに整え、矢板の前面を覆った止水性シートの下端部と連続するように、敷き詰めた砕石の上面を底面用止水性シートで隙間なく覆い、露出する掘削底面及び底面用止水性シートの上面に均しコンクリートを打設することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項6に記載した伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法において、
集水溝を掘削地盤の平面内方まで導き、同集水溝に釜場を形成することを特徴とする。
本発明に係る伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法は、通例の親杭横矢板工法の流れを大きく変えることなく、事後的に伏流水等の処理が可能で、すなわち掘削が伏流水層等に到達すると、以後、掘削の進行とともに、伏流水等を矢板の背面に配置した透水性シートから同矢板の下方に形成した集水溝に導く構成を段階的に盛り替え、同集水溝に導いた伏流水等を汲み上げながら、最終掘削底面の深さまで掘削するので、伏流水等を汲み上げるための大掛かりな設備を構築したり、又は薬液を注入する必要がなくコストの削減と工期の短縮に寄与する。
しかも、矢板の背面に透水性シートを配置できるスペースがあれば実施できるので、山留め壁の背面に余裕がなくても実施可能である。
また、掘削側面に水は通すが、砂は殆ど通さない繊維材料で構成した透水性シートを宛い、同透水性シートに伏流水等を通して処理するので、濾過機能が働いて伏流水等と共に砂が流出することがなく、山留め壁の背面の地盤を健全に維持しながら、伏流水等の処理をすることができる。
掘削地盤の周辺にH形鋼から成る親杭を、最終掘削底面の深さ以下まで打設する。掘削地盤を掘削し、掘削の進行とともに、親杭の相互間に矢板を挿入して山留めを行う。掘削が伏流水層等に到達すると、露出した伏流水層等の周辺の掘削底面のみを先行掘削し、伏流水層等以下の掘削側面に、水は通すが、砂は殆ど通さない繊維材料で構成した透水性シートを宛い、前記親杭の相互間に矢板を挿入して前記透水性シートを支持し、更に、同矢板の前面を止水性シートで覆い、伏流水等を矢板の背面に配置した透水性シートから、同矢板の下方に形成した集水溝に導く構成とし、同集水溝に導いた伏流水等を汲み上げる。以後、掘削の進行とともに、伏流水等を矢板の背面に配置した透水性シートから同矢板の下方に形成した集水溝に導く構成を段階的に盛り替え、同集水溝に導いた伏流水等を汲み上げながら、最終掘削底面の深さまで掘削する。
請求項1〜請求項3及び請求項5、6に記載した発明に係る伏流水等(伏流水以外の地下流水などを含む。)の処理が可能な親杭横矢板工法(以下、単に親杭横矢板工法と省略する場合がある。)を、図面に基づいて説明する。
本発明の親杭横矢板工法は、地盤掘削時に山留め壁を構築するために実施され、特に、地盤調査等の事前調査で調べられない伏流水層(但し、流水層でも同様に実施可能)が掘削深度内に存在していた場合に好適に実施される。
先ず、通例の親杭横矢板工法と同じく、掘削地盤1の周辺に親杭として複数本のH形鋼2…を、等間隔に最終掘削底面の深さH以下まで打設する。そして、掘削地盤1を掘削し、掘削の進行とともに、H形鋼2、2の相互間に矢板3を挿入する(図1及び図2を参照)。
掘削を進めていき、伏流水層4に到達すると、露出した伏流水層4の周辺の掘削底面1a(図2を参照)のみを、伏流水層4直下(但し、この限りでない。)に堆積する不透水層5(例えば、粘土層)に到達し、且つ新たな矢板3を挿入可能な深さHまで先行掘削する(請求項2記載の発明)。そして、伏流水層4が露出したH形鋼2、2の相互間における同伏流水層4以下の掘削側面1bに透水性シート6を宛い、前記H形鋼2、2の相互間に矢板3を挿入して前記透水性シート6を支持する(図3〜図5を参照)。
前記透水性シート6は水を通すが、砂は殆ど通さない繊維材料(例えば、日大工業株式会社販売のヘチマロン(登録商標))で構成しており、矢板3と略同じ幅寸法、高さに形成している。この透水性シート6がH形鋼2、2の相互間に挿入した矢板3で押しつぶされないように、矢板3の背面に配置している。伏流水層4に到達すると、直ぐに不透水層5まで先行掘削し、掘削側面1bに透水性シート6を宛うので、伏流水層4内の伏流水は不透水層5に比べて透水性の高い透水性シート6に導かれる。そして、前記伏流水は透水性シート6を通って濾過されるので、伏流水と共に砂が流出することが殆どなく、矢板3の背面の地盤を健全に保つことができる。ちなみに、前記掘削側面1bは矢板3と透水性シート6との厚さ分だけ背面方向に掘削している。
前記矢板3の前面を止水性シート7で覆う(図5等を参照)。具体的には、前記止水性シート7は通例の止水性シートと同様にポリフィルムで構成しており、矢板3より幅寸法、高さ共に一回り大きく形成している。この止水性シート3の両側部を両側のH形鋼2、2のフランジ2a、2aに接着剤(図示は省略、ガムテープ等でも可能。)で止着している。
先行掘削した平面領域(以後、掘削底面1aと同じ符号を用いる。)1aを更に掘削して、矢板3の前方の掘削底部1cから同矢板3の下方を通って透水性シート6まで連続する集水溝8を形成する(請求項3記載の発明、図6及び図7を参照)。その結果、伏流水層4内の伏流水が矢板3の背面に配置した透水性シート6から、同矢板3の下方に形成した集水溝8に導かれる構成となる。この集水溝8に釜場9を形成し、同釜場9に集水してポンプ10で汲み上げる。ちなみに、前記集水溝8は伏流水を導いた際に溢れ出ない深さを有する。
以後、掘削の進行とともに、伏流水を矢板3の背面に配置した透水性シート6から同矢板3の下方に形成した集水溝8に導く構成を段階的に盛り替え、同集水溝8に導いた伏流水を汲み上げながら、最終掘削底面の深さHまで掘削する。
具体的には、釜場9から伏流水をポンプ10で汲み上げ続け、先行掘削した平面領域1a以外の平面領域1dを、集水溝8から伏流水が溢れ出さないように、同集水溝8の底面8a(釜場9より一段上の掘削底面)より高い位置まで掘削し、H形鋼2、2の相互間に矢板3を挿入する(以下、先行掘削した平面領域1a以外の平面領域1dの掘削工程と云う。図8及び図9を参照)。
次に、釜場9から伏流水を汲み上げ続けることができるように、集水溝8を段階的に掘り下げて、盛り替えながら伏流水をポンプ10で汲み上げ続け、新たな矢板3を挿入した際に同矢板3の下方に集水溝8が形成される深さHまで到達すると、上段の透水性シート6と連続するように、H形鋼2、2の相互間の掘削側面1bに透水性シート6を宛い、前記H形鋼2、2の相互間に矢板3を挿入して前記透水性シート6を支持し、更に、同矢板3の前面を止水性シート7で覆う(以下、集水溝8の盛り替え工程と云う。図10を参照)。すなわち、矢板3の背面に配置した透水性シート6から同矢板3の下方に形成した集水溝8に導く構成を段階的に盛り替えていく。ちなみに、前記止水性シート7の上端部は上段の止水性シート7の下端部にラップさせて連続させている(図11を参照)。そのため、矢板3の前面から伏流水が漏れ出すおそれがない。
上記集水溝8の盛り替え工程と、先行掘削した平面領域1a以外の平面領域1dの掘削工程とを繰り返して、最終掘削底面の深さHまで掘削すると、山留め壁11の構築が完了する(請求項5記載の発明、図12を参照)。
その後、本実施例では、集水溝8を段階的に掘り下げて、盛り替えながら伏流水を汲み上げ続け、新たな矢板3を挿入可能な深さまで到達すると、上段の透水性シート6と連続するように、H形鋼2、2の相互間の掘削側面1bに透水性シート6を宛い、前記H形鋼2、2の相互間に矢板3を挿入して前記透水性シート6を支持している(図13〜図15を参照)。このとき、透水性シート6と集水溝8とが矢板3で遮断されているが、同矢板3の前面に止水性シート7を設置していないので、伏流水は上段の矢板3との間や矢板3自身からしみ出てくるので、集水機能に問題がない。
更に、前記集水溝8の釜場9に、複数の孔(図示は省略)を下部に備えた鋼管12を立設して簡易揚水井戸を形成し、同鋼管12の中に挿入したポンプ10で伏流水を汲み上げ続ける。そして、鋼管12の周辺に砕石13を敷き詰めて最終掘削底面と略等しい高さに整え、最下段直上の矢板3の前面を覆った止水性シート7の下端部と連続するように、前記砕石13の上面を隙間なく底面用止水性シート14で覆う。具体的には、底面用止水性シート14の側端部が、最下段直上の矢板3の前面を覆った止水性シート7の前面に凭れた状態でラップさせて連続させる(図16を参照)。最後に、露出する掘削底面1e及び底面用止水性シート14の上面に均しコンクリート15を打設する。
上記した親杭横矢板工法は、通例の親杭横矢板工法の流れを大きく変えることなく、事後的に伏流水の処理が可能で、すなわち掘削が伏流水層4に到達すると、以後、掘削の進行とともに、伏流水を矢板3の背面に配置した透水性シート6から同矢板3の下方に形成した集水溝8に導く構成を段階的に盛り替え、同集水溝8に導いた伏流水を汲み上げながら、最終掘削底面の深さまで掘削するので、伏流水を汲み上げるための大掛かりな設備を構築したり、又は薬液を注入する必要がなくコストの削減と工期の短縮に寄与する。
しかも、矢板3の背面に透水性シート6を配置できるスペースがあれば実施できるので、山留め壁11の背面に余裕がなくても実施可能である。
また、掘削側面1bに水は通すが、砂は殆ど通さない繊維材料で構成した透水性シート6を宛い、同透水性シート6に伏流水を通して処理するので、濾過機能が働いて伏流水と共に砂が流出することがなく、山留め壁11の背面の地盤を健全に維持しながら、伏流水の処理をすることができる。
なお、上記実施例は平面領域1aと、同平面領域1a以外の平面領域1dとを別工程で掘削しているが、掘削中の平面領域1aと同平面領域1a以外の平面領域1dとの高低差が1m以上となる場合は、安全性を確保するために、平面領域1aの掘削と平行して、同平面領域1a以外の平面領域1dを掘削する。
上記実施例1は、伏流水層4の周辺の掘削底面1aの先行掘削と、集水溝8の形成とが別工程で行われているが、伏流水の流量が少ない場合は、同時に行っても良い。
即ち、掘削が伏流水層4に到達すると、露出した伏流水層4の周辺の掘削底面1aのみを、伏流水層4直下に堆積する不透水層5に到達し、且つ新たな矢板3を挿入した際に、同矢板3の下方に集水溝8が形成される深さまで先行掘削する(請求項4記載の発明)。すなわち、図6に示す形態となるように一気に先行掘削する。
図7等に示した釜場9は掘削地盤1の側部に形成しているが、集水溝8を掘削地盤1の平面内方まで導き、同集水溝8に釜場9を形成しても良い(図17を参照、請求項7記載の発明)。
以上に本発明の実施例を説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施し得る。
本発明に係る伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法の工程図である。 図1のA−A矢視断面図である 本発明に係る伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法の工程図である。 図3のB−B矢視断面図である。 矢板周辺の構造を示した断面図である。 本発明に係る伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法の工程図である。 図6のC−C矢視断面図である。 本発明に係る伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法の工程図である。 図8のD−D矢視断面図である。 本発明に係る伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法の工程図である。 上段の止水性シートと下段の止水性シートとの連続構造を示した図である。 本発明に係る伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法の工程図である。 本発明に係る伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法の工程図である。 図13のE−E矢視断面図である。 本発明に係る伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法の最終形態を示した概略斜視図である。 最下段直上の矢板の前面に設置された止水性シートと底面用止水性シートとの連続構造を示した図である。 本発明の異なる実施例を示した水平断面図である。
符号の説明
1 掘削地盤
1a 伏流水層の周辺の掘削底面
1b 伏流水層以下の掘削側面
1d 先行掘削した領域以外の平面領域
2 H形鋼
3 矢板
4 伏流水層
5 不透水層
6 透水性シート
7 止水性シート
8 集水溝
9 釜場
13 砕石
14 底面用止水性シート
最終掘削底面の深さ

Claims (7)

  1. 伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法であって、
    掘削地盤の周辺にH形鋼から成る親杭を、最終掘削底面の深さ以下まで打設する工程と、
    掘削地盤を掘削し、掘削の進行とともに、親杭の相互間に矢板を挿入して山留めを行う工程と、
    掘削が伏流水層等に到達すると、露出した伏流水層等の周辺の掘削底面のみを先行掘削し、伏流水層等以下の掘削側面に、水は通すが、砂は殆ど通さない繊維材料で構成した透水性シートを宛い、前記親杭の相互間に矢板を挿入して前記透水性シートを支持し、更に、同矢板の前面を止水性シートで覆い、伏流水等を矢板の背面に配置した透水性シートから、同矢板の下方に形成した集水溝に導く構成とし、同集水溝に導いた伏流水等を汲み上げる工程と、
    以後、掘削の進行とともに、伏流水等を矢板の背面に配置した透水性シートから同矢板の下方に形成した集水溝に導く構成を段階的に盛り替え、同集水溝に導いた伏流水等を汲み上げながら、最終掘削底面の深さまで掘削する工程と、
    から成ることを特徴とする、伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法。
  2. 先行掘削は伏流水層等の下方に堆積する不透水層に到達する深さまで掘削することを特徴とする、請求項1に記載した伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法。
  3. 掘削が伏流水層等に到達した直後に形成する集水溝は、矢板の前面を止水性シートで覆った後に、先行掘削した平面領域を更に掘削して形成することを特徴とする、請求項1又は2に記載した伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法。
  4. 掘削が伏流水層等に到達した直後に形成する集水溝は、露出した伏流水層等の周辺の掘削底面を先行掘削すると共に形成することを特徴とする、請求項1又は2に記載した伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法。
  5. 先行掘削した平面領域に形成した集水溝を段階的に掘り下げて、伏流水等を矢板の背面に配置した透水性シートから同矢板の下方に形成した同集水溝に導く構成を盛り替え、同集水溝に導いた伏流水等を汲み上げる工程と、集水溝に導いた伏流水等の汲み上げを続け、先行掘削した平面領域以外の平面領域を掘削する工程とを、繰り返して最終掘削底面の深さまで掘削することを特徴とする、請求項1に記載した伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法。
  6. 集水溝に釜場を形成しており、最終工程で集水溝を形成した後に同集水溝の釜場に簡易揚水井戸を形成して同簡易揚水井戸から伏流水等の汲み上げを続け、前記集水溝に砕石を敷き詰めて最終掘削底面と略等しい高さに整え、矢板の前面を覆った止水性シートの下端部と連続するように、敷き詰めた砕石の上面を底面用止水性シートで隙間なく覆い、露出する掘削底面及び底面用止水性シートの上面に均しコンクリートを打設することを特徴とする、請求項1又は5に記載した伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法。
  7. 集水溝を掘削地盤の平面内方まで導き、同集水溝に釜場を形成することを特徴とする、請求項6に記載した伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法。
JP2005143690A 2005-05-17 2005-05-17 伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法 Expired - Fee Related JP4532337B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005143690A JP4532337B2 (ja) 2005-05-17 2005-05-17 伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005143690A JP4532337B2 (ja) 2005-05-17 2005-05-17 伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006322155A true JP2006322155A (ja) 2006-11-30
JP4532337B2 JP4532337B2 (ja) 2010-08-25

Family

ID=37542036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005143690A Expired - Fee Related JP4532337B2 (ja) 2005-05-17 2005-05-17 伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4532337B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012036653A (ja) * 2010-08-09 2012-02-23 Nishimatsu Constr Co Ltd 土留め壁の漏水処理工法
JP2016141972A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 大成建設株式会社 拡幅部の天井部分の土留方法および地下部分の拡幅方法
JP2018071144A (ja) * 2016-10-27 2018-05-10 株式会社イザキ 地下コンクリート構造物を構築する工法および地下コンクリート構造物
CN114855821A (zh) * 2022-05-27 2022-08-05 广东南方建设集团有限公司 海绵型地基的基坑加固系统及施工方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11247195A (ja) * 1998-03-05 1999-09-14 Nabco System Kk 仮設土留め壁構造および仮設土留め壁施工法
JP2000008394A (ja) * 1998-06-24 2000-01-11 Nabco System Kk 駐車場設置用地下ピット等の地下構造物工事工法
JP2003206539A (ja) * 2002-01-11 2003-07-25 Hirose & Co Ltd 仮締切り工法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11247195A (ja) * 1998-03-05 1999-09-14 Nabco System Kk 仮設土留め壁構造および仮設土留め壁施工法
JP2000008394A (ja) * 1998-06-24 2000-01-11 Nabco System Kk 駐車場設置用地下ピット等の地下構造物工事工法
JP2003206539A (ja) * 2002-01-11 2003-07-25 Hirose & Co Ltd 仮締切り工法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012036653A (ja) * 2010-08-09 2012-02-23 Nishimatsu Constr Co Ltd 土留め壁の漏水処理工法
JP2016141972A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 大成建設株式会社 拡幅部の天井部分の土留方法および地下部分の拡幅方法
JP2018071144A (ja) * 2016-10-27 2018-05-10 株式会社イザキ 地下コンクリート構造物を構築する工法および地下コンクリート構造物
CN114855821A (zh) * 2022-05-27 2022-08-05 广东南方建设集团有限公司 海绵型地基的基坑加固系统及施工方法
CN114855821B (zh) * 2022-05-27 2023-10-13 广东南方建设集团有限公司 海绵型地基的基坑加固系统及施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4532337B2 (ja) 2010-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7972080B2 (en) Bank-sided porosity storage reservoirs
JP5291927B2 (ja) 淡水貯留取水システム
JP5430783B2 (ja) 淡水貯留システム
JP2006226061A (ja) 地中排水工法
JP4532337B2 (ja) 伏流水等の処理が可能な親杭横矢板工法
JP5628014B2 (ja) 遮水壁構造
JP5016517B2 (ja) 地下水位低下工法
CN107100206A (zh) 一种地下室渗漏的防治方法
JP5213216B2 (ja) 地盤の改良工法
JP5070694B2 (ja) 汚染土壌・地下水の封じ込め工法
KR20120021802A (ko) 토양의 치환을 통한 지하수 함양 구조 및 그 방법
JP2018150772A (ja) 地下構造物の液状化対策構造物
JP2007303095A (ja) 地盤の改良工法
JP6782404B2 (ja) 地下水位低下方法、地下水排水路施工方法及び地下水排水路構造
KR102237058B1 (ko) 암반층 차수용 합성파일 차수벽체 시공방법
JP2005090015A (ja) 地盤掘削工法
JP2005344397A (ja) 地下室構築用地下水コントロール方法
JP2003053317A (ja) 原位置封じ込め工法の地下水集排水構造
JP2005282130A (ja) 地盤掘削方法
KR101523367B1 (ko) 폐기물 매립장 경사시추 지하수 배제공법
KR101699877B1 (ko) 간척지 중 지정된 일부 대상용지에 대한 제염 시스템 및 제염 방법
KR101220898B1 (ko) 발포블럭을 이용한 시트파일 시공방법
JP7074655B2 (ja) 傾斜地での土留壁の構築方法、及び、傾斜地での廃棄物処分場の構築方法
JP4322629B2 (ja) 廃棄物処分場
JP2000064326A (ja) 地中構造物構築用ケーソン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080326

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100525

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100610

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4532337

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130618

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees