JP2006317477A - 光ファイバケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】ケーブル支持線部と光エレメント部とを容易に分離し、且つ光ファイバの曲げ歪みを低減する。
【解決手段】光ファイバケーブル1は、光ファイバ3と、この光ファイバ3を挟んでその両側に平行に配置された少なくとも一対の抗張力体5と、前記光ファイバ3と一対の抗張力体5との外周上を被覆した光エレメント用外被7と、で構成した長尺の光エレメント部9と、支持線15を支持線用外被17で被覆した長尺のケーブル支持線部19と、を有する。さらに、前記ケーブル支持線部1の中心と、前記光エレメント部9の光ファイバ3と一対の抗張力体5の中心とを一直線上に配置し、且つ前記ケーブル支持線部19と光エレメント部9とを接触せしめてバインド線21で巻付けて一体化して構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】光ファイバケーブル1は、光ファイバ3と、この光ファイバ3を挟んでその両側に平行に配置された少なくとも一対の抗張力体5と、前記光ファイバ3と一対の抗張力体5との外周上を被覆した光エレメント用外被7と、で構成した長尺の光エレメント部9と、支持線15を支持線用外被17で被覆した長尺のケーブル支持線部19と、を有する。さらに、前記ケーブル支持線部1の中心と、前記光エレメント部9の光ファイバ3と一対の抗張力体5の中心とを一直線上に配置し、且つ前記ケーブル支持線部19と光エレメント部9とを接触せしめてバインド線21で巻付けて一体化して構成されている。
【選択図】図1
Description
この発明は、光ファイバ素線、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線からなる光ファイバを小規模ビル或いは一般家庭に引き込む直前の電柱間に架設するドロップ用の光ファイバケーブルに関する。
従来、FTTH(Fiber to the Home)すなわち家庭またはオフィスでも超高速データ等の高速広帯域情報を送受できるようにするために、電話局から延線されたアクセス系の光ファイバケーブルから、ビルあるいは一般住宅などの加入者宅へ光ファイバ素線、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線からなる光ファイバが引き落とされて、これを配線するために光ファイバドロップケーブルが用いられている。つまり、光ファイドロップバケーブルは電柱上の幹線ケーブルの分岐クロージャから家庭内へ光ファイバを引き込む際に用いられ、主に、図3に示されているような光ファイバドロップケーブル(屋外線)や、より長い布設径間長に適用するために支持線サイズをUPした少心光架空ケーブルが使用されている。
図3を参照するに、従来の光ファイバドロップケーブル101は、光ファイバ素線、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線からなる光ファイバ103と、この光ファイバ103を挟んでその両側に平行に配置された少なくとも一対の抗張力体105と、前記光ファイバ103と一対の抗張力体105との外周上を被覆した断面形状が矩形形状で樹脂からなる外被107と、前記光ファイバ103と一対の抗張力体105の中心軸(X軸)を通る第1平面109と垂直で、かつ前記光ファイバ103の中心軸(Y軸)を通る第2平面111の両側の離れた前記外被107の表面に形成されたノッチ113と、から長尺の光エレメント部115を構成している。
この長尺の光エレメント部115と、この光エレメント部115における外被107の左側に首部117を介して、吊り線119を被覆した樹脂からなる外被121で一体化されたケーブル支持線部123と、から前記光ファイバドロップケーブル101が構成されている。しかも、前記吊り線119の中心軸(X軸)を通る平面は前記第1平面109と一致している。
上記構成により、従来の光ファイバドロップケーブル101は、図4に示されているように両側端部の首部117を一部切り裂いて光エレメント部115とケーブル支持線部123とが分離され、この分離された一方のケーブル支持線部123の端部123Aが電柱125の屋外線引き留め具127に固定され、他方の端部123Bが家屋の一部に引き留め具127を介して固定される。
そして、前記光エレメント部115の一方の端部115Aは切り裂かれて内部から光ファイバ103を取り出し、この光ファイバ103が電柱125上の分岐クロージャ129に接続される。この分岐クロージャ129では、電柱125上のアクセス系の光ファイバケーブル131から分岐された光ファイバと上記の光エレメント部115の端部115Aから取り出された光ファイバ103が接続される。一方、前記光エレメント部115の他方の端部115Bは切り裂かれて内部から光ファイバ103を取り出し、この光ファイバ103が屋内のOE変換器または成端箱133に接続される。
この際に、前記光エレメント部115を引き裂いた際の光ファイバ103の取り出し性が重要となる。上記の光ファイバドロップケーブル101から光ファイバ103を取り出す場合には、ノッチ113の先端は光ファイバ103の中心に向けられており、このノッチ113を左右に引き裂くことで光ファイバ103を取り出すことができる。
また、従来の他の光ファイバドロッブケーブルの構造としては、特許文献1及び特許文献2のように、複数の光ファイバ心線を左右方向に並べ、その左右両側にテンションメンバを配置し、前記光ファイバ心線とテンションメンバとに共通のプラスチック被覆層を設け、この被覆層の表面にはテンションメンバの外側の左右両側表面のみに切り裂き用のV溝などのノッチを設けたものが知られている。なお、特許文献1の光ファイバケーブルでは、屋内配線等に用いられるが、上記の光ファイバケーブル(上記の光エレメント部115に該当)を支持線(上記のケーブル支持線部123に該当)に巻き付けて屋外配線に用いることにも適用される。
さらに、従来の別のドロッブ用の光ファイバケーブルとしては、特許文献3のように、光ファイバコードの外周囲がコード被覆部で被覆されたケーブル本体と、該ケーブル本体が鋼線被覆部の外周囲に沿って巻き付けられた支持鋼線とを具備して構成されたもので、光ファイバコード自体の外装被覆部は、光ファイバ素線の外周囲に配置された抗張力繊維層と、該抗張力繊維層の外周囲を被覆して形成されたPVC製のコード被覆層とから構成されている。なお、この光ファイバケーブルの場合、ノッチは図3と同様の位置に設けられている。
特開平7−199014号公報
特開平2002−90597号公報
特開平9−197217号公報
ところで、図3の従来の光ファイバドロップケーブル101においては、吊り線119の径が太くなると、差込式の引き留め具127が使用されるが、この場合、吊り線119を被覆している外被121が除去されなければならない。しかし、ケーブル支持線部123に使用される吊り線119と外被121が接着されていることにより外被121の強度が確保されているので、差込式の引き留め具127が使用される場合は、外被121の除去に手間がかかり、作業性が悪くなるという問題があった。
また、上記の光ファイバドロップケーブル101が加入者宅内に引き込まれ、さらに光ファイバドロップケーブル101を用いて加入者宅内で配線するには、ケーブル支持線部123を光エレメント部115から、宅内配線亘長分だけ分離させなければならない。したがって、従来の光ファイバドロップケーブル101の構造ではケーブル支持線部123の分離に手間がかかるために、前述したように屋内のOE変換器または成端箱133を用いて別途宅内配線用のインナーケーブルに接続するなどの工法が取られている。
また、図3の従来の光ファイバドロップケーブル101の構造では、電柱125上の作業においても、ケーブル中間部でのケーブル支持線部123の分離作業は、工具でケーブル支持線部123と光エレメント部115の首部117に切り込みを入れる必要があるために、作業性が悪いことと、光エレメント部115を傷付ける可能性があるという問題点があった。
また、図3の光ファイバドロップケーブル101の光エレメント部115の任意の中間部において、単心または2心などの光ファイバ103の光引き込み用ケーブルに中間後分岐接続を行う場合、図5(A),(B)に示されているように光エレメント部115の外被107がノッチ113から左右に引き裂かれ、光エレメント部115に実装された光ファイバ103が口出しされる。このとき、図6に示されているように、外被107が引き裂かれる際に光ファイバ103に曲がりが加わり、この曲がりによる損失増加、瞬断が発生するために活線状態での中間後分岐作業ができないという問題点があった。
そこで、上記の問題点を解決するには、一般的に、別々に被覆されたケーブル支持線部123と光エレメント部115とを用いて、例えば特許文献2の光ファイバケーブルのように光エレメント部をケーブル支持線部の外周囲に巻き付けてドロップ用の光ファイバケーブルとすることができる。あるいは図7に示されているように、別々に被覆されたケーブル支持線部123と光エレメント部115とにバインド線135を巻き付けて一体化したドロップ用の光ファイバケーブル137とする方法が考えられる。いずれも、光エレメント部115の長辺とケーブル支持線部123が接するようにしている。
しかし、これらのドロップ用の光ファイバケーブルでは、例えば後者の光ファイバケーブル137を例にとって説明すると、図8に示されているように光ファイバケーブル137が曲げられた場合は、ケーブル支持線部123が光エレメント部115の長辺に接した状態であるので、光エレメント部115の光ファイバ103に過度の歪が加わるという問題点がある。あるいは、図8の曲げ方向とは反対側に曲げられても同様に光ファイバ103に過度の歪が加わることになる。
特許文献1、2および3の光ファイバケーブルの場合も、屋外配線に用いるために上記の光エレメント部115に該当するケーブル本体が支持線に巻き付けられる際に、ケーブル本体の長辺側が支持線に接するように巻き付けられるので、図7及び図8で説明したのと同様に光ファイバ心線に過度の歪が加わるという問題点が生じる。
この発明は上述の課題を解決するためになされたものである。
この発明の光ファイバケーブルは、光ファイバと、この光ファイバを挟んでその両側に平行に配置された少なくとも一対の抗張力体と、前記光ファイバと一対の抗張力体との外周上を被覆した光エレメント用外被と、で構成した長尺の光エレメント部と、支持線を支持線用外被で被覆した長尺のケーブル支持線部と、を有し、
前記ケーブル支持線部の中心と、前記光エレメント部の光ファイバと一対の抗張力体の中心とを一直線上に配置し、且つ前記ケーブル支持線部と光エレメント部とを接触せしめてバインド線で巻付けて一体化して構成されていることを特徴とするものである。
前記ケーブル支持線部の中心と、前記光エレメント部の光ファイバと一対の抗張力体の中心とを一直線上に配置し、且つ前記ケーブル支持線部と光エレメント部とを接触せしめてバインド線で巻付けて一体化して構成されていることを特徴とするものである。
また、この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記ケーブル支持線部に接触する光エレメント部の接触面と、この接触面と反対側の光エレメント部の側面に、それぞれ凹部を設けていることが好ましい。
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明によれば、光ファイバケーブルは、別々に設けたケーブル支持線部と光エレメント部がバインド線で巻き付けられて一体化されているが、ケーブル支持線部の中心と、前記光エレメント部の光ファイバと一対の抗張力体の中心とを一直線上に配置しているので、光ファイバケーブルが曲げられても、ケーブル支持線部と光ファイバと一対の抗張力体とが一直線上に並んだ状態で曲げられるので、光ファイバに対して過度の曲げがかかることがないため、光ファイバの曲げ歪を低減することができる。光ファイバ自体に過度の応力が殆ど生じることがなく、光ファイバの伝送損失増加を抑制できる。
また、ケーブル支持線部と光エレメント部がそれぞれ別々に設けられてバインド線で一束化した構造であるので、ケーブル支持線部と光エレメント部との分離作業を容易に行うことができる。
さらに、上述したようにケーブル支持線部と光エレメント部がそれぞれ別々に設けられてバインド線で一束化した構造であるので、支持線と支持線用外被との間の接着が不要となり、差込式の引き留め具が使用される場合は支持線用外被の除去が容易となるために、ケーブル支持線部の引き留め作業性を向上させることができる。
また、光エレメント部の内部では、光ファイバと一対の抗張力体とを一直線上に配置されているので、光エレメント用外被を前記一直線から上半分と下半分とに容易に切り裂いて光ファイバを取り出すことができるので光ファイバに曲がりが生じないために、損失増加が発生せず、光回線を瞬断させることなく任意の中間部で口出しできる。
また、ケーブル支持線部の中心と光ファイバと一対の抗張力体とを一直線上に配置しているので、たとえ、光エレメント部の抗張力体から光エレメント用外被を引き裂くために、抗張力体の近傍の光エレメント用外被の厚さを薄くしても、この薄い部分にはしごきなどの外力を受けることがなく、機械的強度を確保できる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1を参照するに、この実施の形態に係る光ファイバケーブル1は、紙面に対して直交した方向へ延伸された光ファイバ素線、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線からなる光ファイバ3と、この光ファイバ3を挟んでその両側に平行に配置された少なくとも一対の抗張力体5と、前記光ファイバ3と一対の抗張力体5との外周上を被覆した断面形状が例えばほぼ矩形形状で樹脂からなる光エレメント用外被としての例えば外被7と、で長尺の光エレメント部9が構成されている。なお、図1では、光ファイバ3として4心の光ファイバテープ心線が2枚重ねて用いられている。
また、光エレメント部9の光ファイバ3と一対の抗張力体5との中心軸(X軸)を通る平面11の両側における前記外被7の(図1において左右の)表面に、それぞれV字形状、U字形状、半円形状あるいは他の形態の形状の凹部13が形成されている。
なお、光ファイバ3と一対の抗張力体5との間隔は、互いに接触することを含めた近接とすることが、抗張力体5が外被7を引き裂くための引裂紐としても使用できるという点で望ましい。
また、支持線としての例えば吊り線15を被覆した支持線用外被としての例えば外被17で長尺のケーブル支持線部19が構成されている。
さらに、上記のケーブル支持線部19の中心と、光エレメント部9の光ファイバ3と一対の抗張力体5の中心とを一直線上に配置し、且つ前記ケーブル支持線部19と光エレメント部9とをそれぞれの長手方向で互いに接触せしめている。すなわち、上記のケーブル支持線部19が光エレメント部9の前記平面11の両側における前記外被7の一方の(図1において左側の)表面に形成された凹部13に接触している。この状態のケーブル支持線部19と光エレメント部9はその周囲がバインド線21で巻付けられて一体化されている。
上記構成により、光ファイバケーブル1は、別々のケーブル支持線部19と光エレメント部9がバインド線21で巻き付けられて一体化(一束化)されているが、ケーブル支持線部19は光エレメント部9の平面11の両側における外被7の表面に形成された凹部13に接触しているので、光ファイバケーブル1が曲げられても、従来の図7のようにケーブル支持線部19が光エレメント部9の長辺側に移動することが無く、常時、ケーブル支持線部19の中心と光エレメント部9の一対の抗張力体5の中心とを結ぶ直線上に光ファイバ3が位置することになる。
したがって、光ファイバケーブル1が曲げられても、光ファイバケーブル1の長尺方向、すなわち平面11のX軸方向(図1において左右方向)に曲げられることが無く、むしろケーブル支持線部19の中心と光エレメント部9の一対の抗張力体5の中心とを結ぶ直線上に光ファイバ3が位置した状態で、前記X軸方向に直交するY軸方向に曲げられることになるので、この曲げによる光エレメント部9の曲率半径はケーブル支持線部19の曲率半径とほぼ同じであり、図7の従来の光ファイバケーブル137のように光ファイバ3に対して過度の曲げがかかることがないので、光ファイバ3の曲げ歪を低減することができる。したがって、光ファイバ3自体に過度の応力が殆ど生じることがなく、光ファイバ3の伝送損失増加を抑制できる。
ちなみに、図7の従来の光ファイバケーブル137では、ケーブル支持線部123が光エレメント部115の短辺(光エレメント部115の光ファイバ103と一対の抗張力体105との中心を通る直線方向の両側における外被107の表面)に接するようにしてバインド線135を巻き付けて一体化することは困難である。つまり、そのように配置してバインド線135で一体化しても、曲げがかかると光エレメント部115が捻転し、ケーブル支持線部123が光エレメント部115の長辺に接触する方向に移動してしまう。
また、この光ファイバケーブル1は、ケーブル支持線部19と光エレメント部9が、それぞれ別々に設けられてバインド線21で一束化した構造としたので、ケーブル支持線部19と光エレメント部9との分離作業を容易に行うことができる。
さらに、上述したようにケーブル支持線部19と光エレメント部9が、それぞれ別々に設けられてバインド線21で一束化した構造としたので、支持線としての吊り線15とその被覆材としての外被17との間の接着が不要となり、差込式の引き留め具が使用される場合は外被17の除去が容易となるために、ケーブル支持線部19の引き留め作業性を向上させることができる。
また、光エレメント部9の抗張力体5と光ファイバ3とを互いに接触することを含めて近接させ、かつ、外被7の表面に設けた凹部13の底部13Aと抗張力体5との間の厚さを薄くすることにより、図2(A)に示されているように抗張力体5を矢印方向に引き出して抗張力体5が外被7を引き裂くための引裂紐として使用することが可能となるので、例えば中間後分岐の口出し作業などにおいて、図2(B)に示されているように外被7を矢印方向に上半分と下半分とに容易に切り裂いて光ファイバ3を取り出すことができる。したがって、光ファイバ3に従来のような曲がりが生じないので、損失増加が発生せず、光回線を瞬断させることなく、光ファイバケーブル1の任意の中間部で光ファイバ3を口出しできる。
なお、上記の各抗張力体5と凹部13の底部13Aとの間隔が0.2mm以下であることは、各抗張力体5が外被7を引き裂くための引裂紐として使用する上で、より一層効果的である。
さらに、前記各抗張力体5と光ファイバ3との間隔が0.2mm以下であることは、各抗張力体5が外被7を引き裂くための引裂紐として使用する上で、より一層効果的である。
また、光エレメント部9の平面11(X軸方向)の両側における外被7の表面(従来の光ファイバケーブル137の短辺に該当)に凹部13を設け、この凹部13の底部13Aに抗張力体5を配置することにより、たとえ、抗張力体5が外被7を引き裂くための引裂紐として使用するなどの目的で、抗張力体5の近傍の外被7の厚さを薄くし、この部分が外被7の最小厚部である場合でも、この外被7の最小厚部にはケーブル布設作業時によるしごきなどの外力を受けることがなく、機械的強度を確保できる。
一般的に、抗張力体5の部分の外被7の厚さを極力薄くすると、強度が低くなるために、ケーブル布設時に掛かるしごきなどの外力により前記抗張力体5が露出したり、光エレメント部9が割れたりするなどの不具合が発生しやすくなるが、この実施の形態の光ファイバケーブル1は上記の理由で、抗張力体5の部分の機械的強度を確保できる。
さらに、上述したように光エレメント部9の平面11(X軸方向)の両側における外被7の表面(従来の光ファイバケーブル137の短辺に該当)に凹部13を設け、この凹部13の底部13Aに抗張力体5を配置することにより、抗張力体5が外被7を引き裂くための引裂紐として使用する場合、光エレメント部9の外部から抗張力体5の位置が一目瞭然となるので、光ファイバケーブル1の任意の中間部で口出し作業を容易に行うことができる。
次に、図1のこの実施の形態の光ファイバケーブル1を試作し、伝送損失及び損失温度変動、並びに光ファイバケーブル1の中間部における光ファイバ3の口出し作業時の損失変動を調査した。
なお、抗張力体5には、φ0.4mmの鋼線を使用し、ケーブル支持線部19の吊り線15にはφ2.6mmの鋼線を用いた。また、外被7,17には難燃ポリオレフィンを使用した。光エレメント部9とケーブル支持線部19とを一体化した状態の外径は、約7.0×3.5mm(バインド線21の部分を除く)とした。
試作の結果、光ファイバケーブル1の伝送損失は0.25dB/km以下(測定波長:1.55μm)であり、−30〜+70℃×3サイクルにおける損失温度変動は0.1dB/km以下(測定波長:1.55μm)と良好であることを確認した。また、光ファイバケーブル1の中間部にて光ファイバ3を口出しした時の損失変動も、0.1dB以下と良好であることを確認した。
1 光ファイバケーブル
3 光ファイバ
5 抗張力体
7 外被(光エレメント用外被)
9 光エレメント部
11 平面
13 凹部
13A 底部
15 吊り線(支持線)
17 外被(支持線用外被)
19 ケーブル支持線部
21 バインド線
3 光ファイバ
5 抗張力体
7 外被(光エレメント用外被)
9 光エレメント部
11 平面
13 凹部
13A 底部
15 吊り線(支持線)
17 外被(支持線用外被)
19 ケーブル支持線部
21 バインド線
Claims (2)
- 光ファイバと、この光ファイバを挟んでその両側に平行に配置された少なくとも一対の抗張力体と、前記光ファイバと一対の抗張力体との外周上を被覆した光エレメント用外被と、で構成した長尺の光エレメント部と、
支持線を支持線用外被で被覆した長尺のケーブル支持線部と、を有し、
前記ケーブル支持線部の中心と、前記光エレメント部の光ファイバと一対の抗張力体の中心とを一直線上に配置し、且つ前記ケーブル支持線部と光エレメント部とを接触せしめてバインド線で巻付けて一体化して構成されていることを特徴とする光ファイバケーブル。 - 前記ケーブル支持線部に接触する光エレメント部の接触面と、この接触面と反対側の光エレメント部の側面に、それぞれ凹部を設けてなることを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
CN102628977A (zh) * | 2012-04-19 | 2012-08-08 | 上海电信工程有限公司 | 尾纤缠绕管加强内衬及固定尾纤的方法 |
JP2014178431A (ja) * | 2013-03-14 | 2014-09-25 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 光ファイバケーブル |
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2005
- 2005-05-10 JP JP2005136861A patent/JP2006317477A/ja active Pending
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