JP2006316213A - 光学的立体造形用樹脂組成物及びこれを用いた光学的立体造形方法 - Google Patents

光学的立体造形用樹脂組成物及びこれを用いた光学的立体造形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 環境負荷の大きい化合物を使用しなくとも、酸素による硬化阻害が起こらず、硬化時の精度が良く、容易に所望の寸法の造形物を得ることができ、しかも照射エネルギーに対して高感度である、光学的立体造形用樹脂組成物及びこれを用いた光学的立体造形方法を提供する。
【解決手段】 カチオン重合性有機物質と、エネルギー線感受性カチオン重合開始剤として、下記、
Figure 2006316213

(R1〜R3はアリール基を表す)で示されるカチオン及び下記、
Figure 2006316213

(R4〜R7はアリール基を表し、R4〜R7のいずれか1つ以上は1個以上のフッ素原子で置換されている)で示されるアニオンからなり、一般式(II)中に含まれるフッ素原子1個当たりの当該芳香族スルホニウム塩化合物の分子量が55以下である芳香族スルホニウム塩化合物と、を含有する光学的立体造形用樹脂組成物である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光学的立体造形用樹脂組成物及びこれを用いた光学的立体造形方法に関する。
光学的立体造形とは、特許文献1に記載されている様に、光硬化性を有する各種樹脂を容器に入れ、上方からアルゴンレーザ、ヘリウムカドミウムレーザ、半導体レーザ等のビームを該樹脂の任意の部位に照射し、照射を連続的に行うことによって、樹脂の上記ビーム照射部位を硬化させ、これにより目的とする平面を創生して硬化層を形成し、続いて、該硬化層上に前述の光硬化性を有する樹脂をさらに1層分供給して、これを上記と同様にして硬化させ、前述の硬化層と連続した硬化層を得る積層操作を行い、この操作を繰り返すことによって目的とする三次元の立体物を得る方法である。
従来、このような光学的立体造形に用いられていた樹脂としては、まずラジカル重合性樹脂組成物があり、例えば特許文献2や特許文献3には、メタクリル樹脂およびアクリル樹脂(以下、「メタクリル」および「アクリル」を併せて「(メタ)アクリル」とも称する)を中心とした立体造形用樹脂組成物が開示されている。また、特許文献4には、変形の低減を目的として、液状樹脂と見かけ上比重差が0.2未満である微小粒子を含む光学的立体造形用樹脂が開示されている。さらに、造形物の精度向上のために特許文献5には、エチレン系不飽和モノマー、光開始剤及び不溶性潜在放射線偏光物質からなる組成物の報告がなされており、また特許文献6には、エチレン系不飽和モノマー、光開始剤及び可溶性潜在放射線偏光物質からなる組成物の報告がなされている。さらにまた、特許文献7には、シリコーンウレタンアクリレート、多官能エチレン性不飽和結合を有する化合物及び重合開始剤を含む樹脂組成物が開示されている。
また、上述のラジカル重合性樹脂組成物以外の光学的立体造形用樹脂としては、カチオン重合性樹脂組成物が知られている。例えば、特許文献8には、エネルギー線硬化型カチオン重合性有機物質とエネルギー線感受性カチオン重合開始剤を含有することを特徴とする発明が記載されている。また、特許文献9にはエネルギー線硬化型カチオン重合性有機物質に一部エネルギー線硬化型ラジカル重合性有機物質を配合した低収縮率、高解像度の樹脂が開示されている。さらに、特許文献10には、エポキシ樹脂にビニルエーテル樹脂と、エネルギー線感受性カチオン重合開始剤と、ラジカル硬化性樹脂と、エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤とを配合した樹脂組成物が開示されている。さらにまた、特許文献11には、エネルギー線硬化性カチオン重合性有機物質、エネルギー線感受性カチオン重合開始剤、エネルギー線硬化性ラジカル重合性有機物質、エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤及び水酸基含有ポリエステルを含有することを特徴とする光学的造形用樹脂組成物が開示されている。
特開昭60−247515号公報 特開平2−228312号公報 特開平5−279436号公報 特開平2−145616号公報 特開平3−15520号公報 特開平3−41126号公報 特開平4−85314号公報 特開平1−213304号公報 特開平2−28261号公報 特開平2−80423号公報 特開平2−75618号公報
上述のような光学的立体造形用樹脂組成物のうち、ラジカル重合性樹脂を用いるものは、酸素による硬化阻害が起こり、硬化時の硬化率が低くなってしまい、さらに硬化時の収縮も大きく、所望の寸法の造形物を得ることが困難であった。そこで、特許文献8、特許文献9、特許文献11記載のようにカチオン硬化型光学的立体造形用樹脂として、酸素による硬化阻害が起こらず、樹脂中の活性子により光遮断後も硬化が進行し、後硬化処理が不要であり、変形が少ないという優れた特徴を有し、また硬化時の収縮も小さく、所望の寸法の造形物を得ることが容易である光学的立体造形用樹脂が開発された。
しかし、これらのカチオン硬化型光学的立体造形用樹脂では反応性の高さから、光カチオン重合開始剤の陰イオンに六フッ化アンチモン酸塩が用いられているが、昨今環境問題が取りざたされており、アンチモン化合物の使用は敬遠されてきたことから、アンチモン化合物のような環境負荷の大きい化合物以外の化合物を使用した、従来同等以上の優れた光学的立体造形用樹脂が求められている。
そこで、本発明の目的は、環境負荷の大きいアンチモン化合物を使用しなくとも、酸素による硬化阻害が起こらず、硬化時の精度が良く、容易に所望の寸法の造形物を得ることができ、しかも照射エネルギーに対して高感度である、光学的立体造形用樹脂組成物及びこれを用いた光学的立体造形方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を続けた結果、カチオン重合性有機物質と、エネルギー線感受性カチオン重合開始剤として特定の芳香族スルホニウム塩化合物を含有する光学的立体造形用樹脂組成物を使用し、照射エネルギーとして特定条件の光を使用して光造形を行うことにより上記課題を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、必須の構成成分として、
(1)カチオン重合性有機物質と、
(2)エネルギー線感受性カチオン重合開始剤として、下記一般式(I)、
Figure 2006316213
(式中、R1、R2及びR3は、同一でも異なっていてもよく、置換もしくは非置換のアリール基を表す)で示されるカチオン及び下記一般式(II)、
Figure 2006316213
(式中、R4、R5、R6及びR7は、同一でも異なっていてもよく、アルキル基もしくはアリール基で置換されていてもよいアリール基を表し、R4、R5、R6及びR7のいずれか1つ以上は1個以上のフッ素原子で置換されている。)で示されるアニオンからなる芳香族スルホニウム塩化合物であって、一般式(II)中に含まれるフッ素原子1個当たりの当該芳香族スルホニウム塩化合物の分子量が55以下である芳香族スルホニウム塩化合物と、
を含有することを特徴とするものである。
また、本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、上記(1)及び(2)に加えてさらに、
(3)ラジカル重合性有機物質と、
(4)エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤と、を含有することが好ましい。
更に、本発明の光学的立体造形方法は、上記本発明の光学的立体造形用樹脂組成物の任意の表面に、250〜400nmの波長間の光の総合計エネルギー量に対して、345〜360nmの波長間の光の合計エネルギー量が70%以上である光を照射し、該光学的立体造形用樹脂組成物の光照射表面を硬化させて所望の厚さの硬化層を形成し、該硬化層上に前述の光学的立体造形用樹脂組成物をさらに供給して、これを同様に硬化させ、前述の硬化層と連続した硬化物を得る積層操作を行い、この操作を繰り返すことによって三次元の立体物を得ることを特徴とするものである。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物を使用することにより、酸素による硬化阻害が起こらず、さらに照射エネルギーに対して高感度であり、硬化時の精度が良く容易に所望の寸法の造形物を得ることができる。また、本発明の光学的立体造形方法により、より効果的に所望の造形物を得ることができる。
本発明に使用するカチオン重合性有機物質としては、光照射により活性化したカチオン性重合開始剤により高分子化または、架橋反応を起こす化合物であればどのような化合物でもよく特に限定されるものではないが、一例を挙げると以下の通りである。
例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物、環状ラクトン化合物、環状アセタール化合物、環状チオエーテル化合物、スピロオルトエステル化合物、ビニル化合物などであり、これらの1種または2種以上使用することができる。中でも入手するのが容易であり、取り扱いに便利なエポキシ化合物が適している。該エポキシ化合物としては、芳香族エポキシ化合物、脂環族エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物などが適している。
前記脂環族エポキシ樹脂の具体例としては、少なくとも1個の脂環族環を有する多価アルコールのポリグリシジルエーテルまたはシクロヘキセンやシクロペンテン環含有化合物を酸化剤でエポキシ化することによって得られるシクロヘキセンオキサイドやシクロペンテンオキサイド含有化合物が挙げられる。たとえば、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−1−メチルヘキサンカルボキシレート、6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシ−2−エポキシエチルシクロヘキサン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、等が挙げられる。
前記脂環族エポキシ樹脂として好適に使用できる市販品としてはUVR−6100、UVR−6105、UVR−6110、UVR−6128、UVR−6200(以上、ユニオンカーバイド社製)、セロキサイド2021、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、セロキサイド2000、セロキサイド3000、サイクロマーA200、サイクロマーM100、サイクロマーM101、エポリードGT−301、エポリードGT−302、エポリード401、エポリード403、ETHB、エポリードHD300(以上、ダイセル化学工業(株)製)、KRM−2110、KRM−2199(以上、旭電化工業(株)製)などを挙げることができる。
前記脂環族エポキシ樹脂の中でも、シクロヘキセンオキサイド構造を有するエポキシ樹脂は硬化性(硬化速度)の点で好ましい。
前記芳香族エポキシ樹脂の具体例としては、少なくとも1個の芳香族環を有する多価フェノールまたは、そのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、またはこれらに更にアルキレンオキサイドを付加した化合物のグリシジルエーテルやエポキシノボラック樹脂などが挙げられる。
また、前記脂肪族エポキシ樹脂の具体例としては、脂肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖多塩基酸のポリグリシジルエステル、グリシジルアクリレートまたはグリシジルメタクリレートのビニル重合により合成したホモポリマー、グリシジルアクリレートまたはグリシジルメタクリレートとその他のビニルモノマーとのビニル重合により合成したコポリマー等が挙げられる。代表的な化合物として、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ソルビトールのテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールのヘキサグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテルなどの多価アルコールのグリシジルエーテル、またプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することによって得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステルが挙げられる。さらに、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテルやフェノール、クレゾール、ブチルフェノール、また、これらにアルキレンオキサイドを付加することによって得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル、高級脂肪酸のグリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシ化大豆油、エポキシ化ポリブタジエン等が挙げられる。
前記芳香族及び脂肪族エポキシ樹脂として好適に使用できる市販品はエピコート801、エピコート828、エピコートYX−4000、YDE−305、871、872(以上、ジャパンエポキシレジン社製)、PY−306、0163、DY−022(以上、チバガイギー社製)、KRM−2720、EP−4100、EP−4000、EP−4080、EP−4088、EP−4900、ED−505、ED−506(以上、旭電化工業(株)製)、エポライトM−1230、エポライトEHDG−L、エポライト40E、エポライト100E、エポライト200E、エポライト400E、エポライト70P、エポライト200P、エポライト400P、エポライト1500NP、エポライト1600、エポライト80MF、エポライト100MF、エポライト4000、エポライト3002、エポライトFR−1500(以上、共栄社化学(株)製)、サントートST0000、YD−716、YH−300、PG−202、PG−207、YD−172、YDPN638(以上、東都化成(株)製)、デナコールEX321、デナコールEX313、デナコール314、デナコールEX−411、EM−150(長瀬化成工業)、EPPN−201、EOCN−1020、EPPN−501H(日本化薬)、ブレンマーG(日本油脂)、エポブレンド(ダイセル化学工業)、EHPE−3150(ダイセル化学工業)などを挙げることができる。
前記オキセタン化合物の具体例としては、例えば以下の化合物を挙げることができる。3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−エチルオキセタン、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4−フルオロ−[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、4−メトキシ−[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)エチル]フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−エチルヘキシル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチルジエチレングリコール(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−テトラブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−トリブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシプロピル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、3,3’−(1,3−(2−メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス−(3−エチルオキセタン)、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールF(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテルなどを例示することがでる。
前記オキセタン化合物として好適に使用できる市販品は、アロンオキセタンOXT−101,OXT−121,OXT−221,OXT−212,OXT−211(以上、東亞合成(株)製)、エタナコールEHO,OXBP,OXTP,OXMA(以上、宇部興産(株)製)などが挙げられる。これらは1種単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら、オキセタン化合物は特に可撓性を必要とする場合に使用すると効果的であり好ましい。
その他のカチオン重合性有機物質としては、テトラヒドロフラン、2,3−ジメチルテトラヒドロフランなどのオキソラン化合物、トリオキサン、1,3−ジオキソラン、1,3,6−トリオキサンシクロオクタンなどの環状アセタール化合物、β−プロピオラクトン、ε−カプロラクトンなどの環状ラクトン化合物、エチレンスルフィド、チオエピクロルヒドリンなどのチイラン化合物、1,3−プロピンスルフィド、3,3−ジメチルチエタンなどのチエタン化合物、テトラヒドロチオフェン誘導体などの環状チオエーテル化合物、エチレングリコールジビニルエーテル、アルキルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、プロピレングリコールのプロペニルエーテルなどのビニルエーテル化合物、エポキシ化合物とラクトンの反応によって得られるスピロオルトエステル化合物、スチレン、ビニルシクロヘキセン、イソブチレン、ポリブタジエンなどのエチレン性不飽和化合物及び上記誘導体などが挙げられる。
本発明においては、カチオン重合性有機物質として、上述したカチオン性有機化合物のうち1種または2種以上を配合して使用することができる。なお、上記のエポキシ化合物の中では分子中にシクロヘキセンオキサイド構造を有するエポキシ化合物を、カチオン重合性有機物質全量に対して30重量%以上用いるのが硬化性(硬化速度)、造形精度の点で特に好ましい。残りの70重量%未満のカチオン重合性有機物質成分は、その他のエポキシ樹脂や、エポキシ化合物以外のカチオン重合性有機物質を用いることができる。
本発明に使用するエネルギー線感受性カチオン重合開始剤は、下記一般式(I)、
Figure 2006316213
で示されるカチオン及び下記一般式(II)、
Figure 2006316213
で示されるアニオンからなる芳香族スルホニウム塩化合物であって、一般式(II)中に含まれるフッ素原子1個当たりの当該芳香族スルホニウム塩化合物の分子量が55以下である芳香族スルホニウム塩化合物である。
ここで、上記一般式(I)におけるR1、R2及びR3は、同一でも異なっていても良く、置換もしくは非置換のアリール基である。このなかでR1、R2及びR3の好ましい例としては、フェニル基及び置換フェニル基を挙げることができ、該置換フェニル基における置換基としては、ハロゲン、ニトロ基、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、炭素原子数1〜8のフルオロアルキル基、スルフィド基などを好ましい置換基としてあげることができ、これらは1種でも2種以上が置換されていてもよく、また同一であっても異なっていてもよい。
ハロゲンとしては例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられるが、エネルギー線感受性の点で好ましくはフッ素がよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ターシャリブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ターシャリペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基等を挙げることができ、好ましくは炭素原子数1〜4のアルキル基がよく、特にメチル基、エチル基がよい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、ミリスチルオキシ基、パルミチルオキシ基、ステアリルオキシ基等を挙げることができ、好ましくは炭素原子数1〜4のアルコキシ基がよく、特にメトキシ基、エトキシ基がよい。また、アルコキシ基はヒドロキシ基で置換されていてもよく、例えば、ヒドロキシメトキシ基、ヒドロキシエトキシ基を挙げることができ、好ましくはヒドロキシエトキシ基である。フルオロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ジフルオロエチル基、パーフルオロエチル基等を挙げることができ、特にトリフルオロメチル基がよい。スルフィド基としては、例えば、アリールスルフィド基を好適に挙げることができる。アリールスルフィド基のアリール基はハロゲン、アルキル基、カルボニル基、スルホニオ基等の置換基を有していてもよく、ハロゲンの場合は塩素を、アルキル基の場合はメチル基およびエチル基を、カルボニル基の場合はベンゾイル基を、スルホニオ基の場合はジアリールスルホニオ基を好適に挙げることができる。なお、ジアリールスルホニオ基としては好ましくはジフェニルスルホニオ基であり、該フェニル基はハロゲン、ニトロ基、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、炭素原子数1〜8のフルオロアルキル基でさらに置換されていてもよく、これらの具体例は上記と同義である。
このようなカチオンの具体例としては、例えば以下のカチオンを例示することができる。
Figure 2006316213
Figure 2006316213
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一般式(II)で示されるアニオンにおけるR4、R5、R6及びR7は、同一でも異なっていても良く、アルキル基もしくはアリール基で置換されていてもよいアリール基を表し、好ましくはアルキル基で置換されているものである。但し、R4、R5、R6及びR7のいずれか1つ以上は1個以上のフッ素原子で置換されていることが必要である。ホウ素に直接結合しているアリール基にフッ素原子が置換されているものを好適に用いることができるが、ホウ素に直接結合しているアリール基にフッ素原子が置換されていなくても、置換基としてのアルキル基もしくはアリール基がフッ素原子に置換されていればよい。R4〜R7の該アリール基としては好ましくはフェニル基を例示することができ、例えば以下のようなアニオンを例示することができる。
Figure 2006316213
本発明に使用する(2)エネルギー線感受性カチオン重合開始剤としての上記芳香族スルホニウム塩は、好ましくは中性塩である。したがって、カチオンとして多価のカチオンを用いた場合は、上記アニオンも当量用いることが好ましい。また、上記アニオンに含まれるフッ素原子は任意の数であってよいが、上記カチオンと当該アニオンの塩である芳香族スルホニウム塩化合物として、当該アニオンに含まれるフッ素原子1個当たりの当該芳香族スルホニウム塩化合物の分子量は55以下であり、好ましくは50以下、より好ましくは48以下である。当該アニオンに含まれるフッ素原子1個当たりの当該芳香族スルホニウム塩化合物の分子量が上記範囲を超えてしまうと、感度や造形精度が低下する。なお、上記芳香族スルホニウム塩は、既知の化合物であり常法により製造することができる。
(2)エネルギー線感受性カチオン重合開始剤は、(1)カチオン重合性有機物質に対して、好ましくは0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜10重量%配合されるのがよい。この範囲を上回ると十分な強度を有する硬化物が得られない場合があり、下回ると樹脂が十分硬化しない場合がある。
また、本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、必須の構成成分上記(1)及び(2)に加えてさらに、(3)ラジカル重合性有機物質と、(4)エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤とを含有することが好ましく、本発明に使用する(3)ラジカル重合性有機物質とは、エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤の存在下、エネルギー線照射により高分子化または架橋反応するラジカル重合性有機物質で、好ましくは1分子中に少なくとも1個以上の不飽和二重結合を有する化合物である。
かかる化合物としては、例えばアクリレート化合物、メタクリレート化合物、アリルウレタン化合物、不飽和ポリエステル化合物、スチレン系化合物等が挙げられる。
かかるラジカル重合性有機物質の中でも(メタ)アクリル基を有する化合物は、合成、入手が容易であり、取り扱いが容易であり好ましい。例えばエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、アルコール類の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
ここで、エポキシ(メタ)アクリレートとは、例えば、従来公知の芳香族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂などと、(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるアクリレートである。これらのエポキシ(メタ)アクリレートのうち、特に好ましいものは、芳香族エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートであり、少なくとも1個の芳香核を有する多価フェノールまたはそのアルキレンオキサイド付加体のポリグリシジルエーテルを、(メタ)アクリル酸と反応させて得られる(メタ)アクリレートである。例えば、ビスフェノールA、またはそのアルキレンオキサイド付加体をエピクロロヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテルを、(メタ)アクリル酸と反応させて得られる(メタ)アクリレート、エポキシノボラック樹脂と(メタ)アクリル酸を反応して得られる(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートとして好ましいものは、1種または2種以上の水酸基含有ポリエステルや水酸基含有ポリエーテルに水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとイソシアネート類を反応させて得られる(メタ)アクリレートや、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとイソシアネート類を反応させて得られる(メタ)アクリレート等である。
ここで使用する水酸基含有ポリエステルとして好ましいものは、1種または2種以上の脂肪族多価アルコールと、1種または2種以上の多塩基酸との反応によって得られる水酸基含有ポリエステルであって、脂肪族多価アルコールとしては、例えば1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどが挙げられる。多塩基酸としては、例えば、アジピン酸、テレフタル酸、無水フタル酸、トリメリット酸などが挙げられる。
水酸基含有ポリエーテルとして好ましいものは、脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することによって得られる水酸基含有ポリエーテルであって、脂肪族多価アルコールとしては、前述した化合物と同様のものが例示できる。アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドが挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとして好ましいものは、脂肪族多価アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル化反応によって得られる水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルであって、脂肪族多価アルコールとしては、前述した化合物と同様のものが例示できる。かかる水酸基含有(メタ)アクリル酸のうち、脂肪族二価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化反応によって得られる水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルは特に好ましく、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
イソシアネート類としては、分子中に1個以上のイソシアネート基を持つ化合物が好ましく、トリレンジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの2価のイソシアネート化合物が特に好ましい。
ポリエステル(メタ)アクリレートとして好ましいものは、水酸基含有ポリエステルと(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるポリエステル(メタ)アクリレートである。ここで使用する水酸基含有ポリエステルとして好ましいものは、1種または2種以上の脂肪族多価アルコールと、1種または2種以上の1塩基酸、多塩基酸、及びフェノール類とのエステル化反応によって得られる水酸基含有ポリエステルであって、脂肪族多価アルコールとしては、前述した化合物と同様のものが例示できる。1塩基酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、ブチルカルボン酸、安息香酸等が挙げられる。多塩基酸としては、例えば、アジピン酸、テレフタル酸、無水フタル酸、トリメリット酸等が挙げられる。フェノール類としては、例えば、フェノール、p−ノニルフェノール、ビスフェノールA等が挙げられる。
ポリエーテル(メタ)アクリレートとして好ましいものは、水酸基含有ポリエーテルと、メタ(アクリル)酸とを反応させて得られるポリエーテル(メタ)アクリレートである。ここで使用する水酸基含有ポリエーテルとして好ましいものは、脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することによって得られる水酸基含有ポリエーテルであって、脂肪族多価アルコールとしては、前述した化合物と同様のものが例示できる。アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が挙げられる。
アルコール類の(メタ)アクリル酸エステルとして好ましいものは、分子中に少なくとも1個の水酸基を持つ芳香族または脂肪族アルコール、及びそのアルキレンオキサイド付加体と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートであり、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、これらの(メタ)アクリレートのうち、多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類が特に好ましい。
これらラジカル重合性有機物質の市販品としては、単官能の例として、アロニックスM−101、M−102、M−111、M−113、M−117、M−152、TO−1210(以上、東亜合成(株)製)、KAYARAD TC−110S、R−564、R−128H(以上、日本化薬(株)製)、ビスコート192、ビスコート220、ビスコート2311HP、ビスコート2000、ビスコート2100、ビスコート2150、ビスコート8F、ビスコート17F(以上、大阪有機化学工業(株)製)などを挙げることができる。
また、多官能の例として、SA1002(以上、三菱化学(株)製)、ビスコート195、ビスコート230、ビスコート260、ビスコート215、ビスコート310、ビスコート214HP、ビスコート295、ビスコート300、ビスコート360、ビスコートGPT、ビスコート400、ビスコート700、ビスコート540、ビスコート3000、ビスコート3700(以上、大阪有機化学工業(株)製)、カヤラッドR−526、HDDA、NPGDA、TPGDA、MANDA、R−551、R−712、R−604、R−684、PET−30、GPO−303、TMPTA、THE−330、DPHA、DPHA−2H、DPHA−2C、DPHA−2I、D−310、D−330、DPCA−20、DPCA−30、DPCA−60、DPCA−120、DN−0075、DN−2475、EB−645、EB−648、EB−3700(ダイセル・ユーシービー(株))T−1420、T−2020、T−2040、TPA−320、TPA−330、RP−1040、RP−2040、R−011、R−300、R−205(以上、日本化薬(株)製)、アロニックスM−210、M−220、M−233、M−240、M−215、M−305、M−309、M−310、M−315、M−325、M−400、M−408、M−450、M−6200、M−6400(以上、東亜合成(株)製)、ライトアクリレートBP−4EA、BP−4PA、BP−2EA、BP−2PA、DCP−A(以上、共栄社化学(株)製)、ニューフロンティアASF−400(以上、新日鉄化学(株)製)、リポキシSP−1506、SP−1507、SP−1509、VR−77、SP−4010、SP−4060(以上、昭和高分子(株)製)、NKエステルA−BPE−4(以上、新中村化学工業(株)製)などを挙げることができる。
これらのラジカル重合性有機物質は1種あるいは2種以上のものを所望の性能に応じて、配合して使用することができる。なお、ラジカル重合性有機物質のうち50重量%以上が、分子中に(メタ)アクリル基を有する化合物であることが好ましい。また、本発明におけるラジカル重合性有機物質の配合は、カチオン重合性有機物質100重量部に対して200重量部以下であることが好ましく、10〜100重量部であることがより好ましい。
本発明に使用する(4)エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤は、エネルギー線照射を受けることによってラジカル重合を開始させることが可能となる化合物であればよく、例えば、アセトフェノン系化合物、ベンジル系化合物、チオキサントン系化合物などのケトン系化合物を好ましいものとして例示することができる。
アセトフェノン系化合物としては例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシメチル−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ターシャリブチルジクロロアセトフェノン、p−ターシャリブチルトリクロロアセトフェノン、p−アジドベンザルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等が挙げられる。
ベンジル系化合物としては、ベンジル、アニシル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラーケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィドなどが挙げられる。
チオキサントン系化合物としては、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等が挙げられる。
その他のエネルギー線感受性ラジカル重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフェインオキサイド、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)]チタニウムなどが挙げられる。
これらのエネルギー線感受性ラジカル重合開始剤は1種あるいは2種以上のものを所望の性能に応じて配合して使用することができる。
以上のような(4)エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤は、(3)ラジカル重合性有機物質に対して化学量論的必要量を使用すればよいが、好ましくは(3)ラジカル重合性有機物質に対して0.05〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜10重量%配合するのがよい。この範囲を上回ると十分な強度を有する硬化物が得られない場合があり、下回ると樹脂が十分硬化しない場合がある。
これら(4)エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤と(3)ラジカル重合性有機物質とを配合した本発明の樹脂組成物は、これらを配合しない場合に比べて、光学的立体造形を行った際の硬化速度が更に上昇し、光学的立体造形用樹脂組成物として好ましいものとなる。
また、本発明に使用する光学的立体造形用樹脂組成物には任意の成分として(5)1分子中に2個以上の水酸基を有する有機化合物、(6)熱可塑性高分子化合物などを配合することができる。
上記(5)1分子中に2個以上の水酸基を含有する有機化合物としては、多価アルコール、水酸基含有ポリエーテル、水酸基含有ポリエステル、多価フェノールなどが好ましい。
多価アルコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、4,8−ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5,2,1,02.6]デカン、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等が挙げられる。
水酸基含有ポリエーテルとは、1種または2種以上の多価アルコールまたは多価フェノールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加して得られる化合物である。これに用いられる多価アルコール、多価フェノールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。またアルキレンオキサイドの例としては、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイドなどが挙げられる。
これら水酸基含有ポリエーテルの市販品としては、例えば、TMP−30U、TMP−60、PNT−40、PNT−60、HQ−20、BA−3、BA−4、BA−6、BA−8、BA−10、BA−17、BPF−4(以上、日本乳化剤製)などを挙げることができる。
水酸基含有ポリエステルとしては、1種または2種以上の多価アルコール及び/又は多価フェノールと1種または2種以上の1塩基酸、多塩基酸などとのエステル化反応によって得られる水酸基含有ポリエステル、及び1種または2種以上のラクトン類と、1種または2種以上の多価アルコールとのエステル化反応によって得られる水酸基含有ポリエステルが挙げられる。多価アルコール、多価フェノールの例としては、前述のものと同様のものが挙げられる。1塩基酸としては、例えばギ酸、酢酸、ブチルカルボン酸、安息香酸などが挙げられる。多塩基酸としては、例えばアジピン酸、テレフタル酸、トリメリット酸などが挙げられる。ラクトン類としては、β−プロピオラクトン、ε−カプロラクトンなどが挙げられる。
これらラクトン類の市販品として商品名プラクセル303、プラクセル305、プラクセル308(ダイセル化学工業)を挙げることができる。
多価フェノールとは、芳香環に直接結合した水酸基を1分子中に2個以上含有する化合物である。例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂などが挙げられる。
これらの(5)1分子中に2個以上の水酸基を含有する有機化合物は、単独あるいは2種以上のものを所望の性能に応じて使用することができる。この(5)1分子中に2個以上の水酸基を含有する有機化合物の好ましい配合量は、樹脂組成物中の(1)カチオン重合性有機物質100重量部に対して1〜50重量部である。
上記(6)熱可塑性高分子化合物としては、室温において液体または固体であり、室温において樹脂組成物と均一に混和する高分子化合物である。かかる熱可塑性高分子化合物の代表的なものとしては、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、ポリカーボナート、ポリスチレン、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブテン、スチレンブタジエンブロックコポリマー水添物などが挙げられる。また、これらの熱可塑性高分子化合物に水酸基、カルボキシル基、ビニル基、エポキシ基などの官能基が導入されたものを用いることもできる。
本発明において、かかる(6)熱可塑性高分子化合物の数平均分子量は好ましくは1000〜500000であり、より好ましい数平均分子量は5000〜100000である。この範囲外であっても使用できないわけではないが、当該範囲より低分子量であると強度を改善するという効果が十分得られない場合があり、一方、当該範囲より高分子量であると樹脂組成物の粘度が高くなり、光学的立体造形用樹脂組成物として好ましいものとは言えなくなる。
また、かかる(6)熱可塑性高分子化合物の配合量は、組成物全体を基準にして5〜50重量%、好ましくは5〜30重量%である。当該範囲より少ない場合には熱可塑性高分子化合物を添加しない場合と有意な差がなく、一方、当該範囲より多い場合には樹脂組成物の粘度が高くなり、光学的立体造形用樹脂組成物として好ましいものとは言えなくなる。
(6)熱可塑性高分子化合物を配合した本発明の樹脂組成物は、これらを配合しない場合に比べて、光学的立体造形を行った際の硬化物の機械物性が更に上昇し、光学的立体造形用樹脂組成物として好ましいものとなる。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物には、必須ではないが必要に応じて光増感剤などを配合することができる。例えば、アントラセン誘導体、ピレン誘導体等の光増感剤を併用することにより、これらを配合しない場合に比べて光造形を行った際の硬化速度がさらに向上し、樹脂組成物として好ましいものになる。
また、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて熱感応性カチオン重合開始剤、無機フィラー、有機フィラー、顔料、染料などの着色剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、難燃剤、酸化防止剤、安定剤等の各種樹脂添加物等を添加することができる。上記熱感応性カチオン重合開始剤としては、例えば特開昭57−49613号、特開昭58−37004号公報記載の脂肪族オニウム塩類が挙げられる。
本発明においては、本発明の効果を阻害しない範囲で所望により、上記のような熱感応性カチオン重合開始剤、無機フィラー、有機フィラー、顔料、染料などの着色剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、難燃剤、酸化防止剤、安定剤等の各種樹脂添加物等を通常の使用の範囲で併用することができるが、造形物の歪みの点で、本発明の光造形用樹脂組成物の総量に対して150重量%以下とすることが好ましい。
本発明において上記光学的立体造形用樹脂組成物に照射する光は、紫外のレーザー光であることが好ましく、具体的にはHe−Cdレーザー、Arイオンレーザー、Nd発振の固体レーザーに非線形結晶を組み合わせて1/3の波長にしたもの等が挙げられる。また、250〜400nmの波長間の光の総合計エネルギー量に対して345〜360nmの波長間の光の合計エネルギー量が70%以上であることがさらに好ましい。この場合、250nm未満、或いは400nmを超える波長の光は上記光学的立体造形用樹脂組成物の硬化、即ち(2)エネルギー線感受性カチオン重合開始剤の活性化に関与しないので不要であるが、所望により併用しても差し支えない。
従って、上記光学的立体造形用樹脂組成物の硬化、即ち(2)エネルギー線感受性カチオン重合開始剤の活性化には250〜400nmの波長間の光の総合計エネルギー量が、その必要量以上あればよい。
なお、250〜400nmの波長間の光の総合計エネルギー量に対して345〜360nmの波長間の光の合計エネルギー量が70%以上でないと、光が十分に吸収されず、所望とする硬化深度が大きくなり、非設計部位を硬化させ、所謂余剰硬化部が大きくなってしまう。
250〜400nmの波長間の光の総合計エネルギー量に対して345〜360nmの波長間の光の合計エネルギー量が70%以上である光は、具体的には例えば、Nd発振固体レーザー(例えばNd−YVO4レーザー、Nd−YAGレーザー等)に非線形結晶を組み合わせて1/3の波長(355nm)に変換した光(レーザー光)や、アルゴンイオンレーザ(333nm、351nm、364nmの波長の光からなる)光をフィルター処理などして351nmリッチにした光等として得ることができる。
本発明の光学的立体造形方法を行うには、まず上記光学的立体造形用樹脂組成物の必須構成成分、必要に応じて任意の成分、その他の材料から上記光学的立体造形用樹脂組成物を得る。この工程は周知の方法の工程によるのがよいが、例えば、これらの材料を十分混合する。具体的な混合方法としては、例えば、プロペラの回転に伴う撹拌力を利用する撹拌法やロール練り混込み法などが挙げられる。上記(1)〜(4)の好ましい配合比、また必要に応じて配合される添加剤の種類及びその配合比は、上述した本発明の光学的立体造形用樹脂組成物と同じ範囲または種類を使用することができる。このようにして得られた光学的立体造形用樹脂組成物は概ね常温で液状である。
次に、上記樹脂組成物の任意の表面に、エネルギー線を照射し、該樹脂組成物のエネルギー線照射表面を硬化させて所望の厚さの硬化層を形成し、該硬化層上に前述のエネルギー線硬化性樹脂組成物をさらに供給して、これを同様に硬化させて前述の硬化層と連続した硬化層を得る積層操作を行い、この操作を繰り返すとによって三次元の立体物を得る。
さらに図を参照して具体的に説明すると、図1に示すように、NCテーブル2を樹脂5中に位置させ、NCテーブル2上に所望ピッチに相当する深度の未硬化樹脂層を形成する。次にCADデータを元に制御部1からの信号に従って光学系3を制御してレーザー4からのレーザー光線6を未硬化樹脂表面に走査照射して第1硬化層7を得る(図2参照)。次に制御部1からの信号に従ってNCテーブル2を降下させ、第1硬化層7上にさらに所望ピッチに相当する深度の未硬化樹脂層を形成する(図3参照)。同様にレーザー光線6を走査照射して第2硬化層8を得る(図4参照)。以下同様にして積層する。
以下、本発明の光学的立体造形用樹脂組成物及びこれを用いた光学的立体造形方法に関し、実施例及び比較例により具体的に説明する。なお、実施例及び比較例では部は重量部を意味する。
実施例1〜8、比較例1〜4
表1及び2に示した配合比で樹脂を充分混合して光学的立体造形用樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物は淡黄色透明の液体であった。得られた樹脂組成物を用い、表1〜2に示したレーザーを用いて下記試験を行った。得られた結果を下記の表1〜2に併せて示す。
(1)造形精度(縦横方向)及び造形性試験
樹脂組成物を可動NCテーブル、光学系(レーザーを含む)、制御用コンピュータからなる光造形用実験システムに入れ、この樹脂組成物からCADデータを元に、0.1mmピッチで縦100mm、横100mm、高さ10mmの中実の箱を作製し、縦横の長さのCADデータからのずれを測定した。また、このときの造形性や得られたモデルの外観も観察した。
(2)感度測定
試験(1)と同様の実験システムを用い、文献(高速3次元成型の基礎、PaulF.Jacobs編、著、日経BP出版センター(1993年)、258ページ)に記されている方法を用いて樹脂の感度測定を行った。
(3)造形精度試験(深さ方向の余剰硬化部の厚さ)
試験(1)と同様にして、但し図5のような形状の試験片を作製した(図中、a=b=c=10mm、d=50mm、e=5mm)。この試験片で中央部は支えがない。中央部の硬化時には光が十分吸収されないと下層へ達して余剰硬化部を形成する。余剰硬化部は硬化性が悪く他の部分と比較して硬度が低いので、造形後中央部の凹部の厚さをノギスで測定し、次いでナイフで軽く削り余剰硬化部を取り除き再び厚さを測定し、この差から余剰部の厚さを求めた。
(4)機械強度測定
試験(1)と同様にして、曲げ試験並びに衝撃試験用試験片を得た。得られた試験片を用い、JIS−6911に従って曲げ強さ及びアイゾット衝撃強さ(ノッチ付)、JIS−K7113に従って引っ張り破断深度を測定した。なお、実験に使用した材料は以下の通りである。
カチオン重合性有機物質(「カチオン樹脂」と略記する)としては下記のカチオン樹脂1〜4を用いた。
カチオン樹脂1:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
カチオン樹脂2:1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル
カチオン樹脂3:ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート
カチオン樹脂4:ビスフェノールAジグリシジルエーテル
エネルギー線感受性カチオン重合開始剤(「カチオン開始剤」と略記する)としては下記のカチオン開始剤1〜4を用いた。
カチオン開始剤1:4,4’−ビス(ジフェニルスルホニオ)フェニルスルフィド−ビス−テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート(分子量:1914.9、フッ素原子1個あたり分子量:47.9)
カチオン開始剤2:4,4’−ビス[ビス(β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホニオ]フェニルスルフィド−ビス−テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート(分子量:2155.1、フッ素原子1個あたり分子量:53.9)
カチオン開始剤3:4,4’−ビス(ジフェニルスルホニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロフォスフェート
カチオン開始剤4:4,4’−ビス(ジフェニルスルホニオ)フェニルスルフィド−ビス−テトラ(2,4,6−トリフルオロフェニル)ボレート(分子量:1627.0、フッ素原子1個あたり分子量:67.8)
Figure 2006316213
ラジカル重合性有機物質(「ラジカル樹脂」と略記する)としては下記のラジカル樹脂1および2を用いた。
ラジカル樹脂1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
ラジカル樹脂2:ビスフェノールAエポキシ樹脂のアクリル化物
エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤(「ラジカル開始剤」と略記する)としては下記のラジカル開始剤1を用いた。
ラジカル開始剤1:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
実験に使用したレーザーは以下の3種類である。
Nd−YVO4:Nd−YVO4レーザーに非線形結晶を組み合わせて1/3の波長に変換したレーザー。波長355nm、パルス発振(スペクトラフィジックス社製、商品名:BLIO−355Q)
Ar:紫外線発振のArイオンレーザー。333、351、364nmの混合波(コヒーレント社製、商品名:INNOVA325。351nm波のエネルギー量割合は44%)
He-Cd:波長325nm、商品名:IK3452R−F(金門電気社製)
Figure 2006316213
Figure 2006316213
なお、試験(1)における「造形性」は上記表1の「造形精度」に示すように良好であり、「外観」は透明で良好であった。
光学的立体造形システムにおいて、未硬化樹脂層を形成する工程を示す説明図である。 光学的立体造形システムにおいて、第1硬化層を得る工程を示す説明図である。 光学的立体造形システムにおいて、第1硬化層上にさらに未硬化樹脂層を形成する工程を示す説明図である。 光学的立体造形システムにおいて、第2硬化層を得る工程を示す説明図である。 実施例における試験3(造形精度試験)に用いた試験片の斜視図である。
符号の説明
1 制御部
2 NCテーブル
3 光学系
4 レーザ
5 樹脂
6 レーザ光線
7 第1硬化層
8 第2硬化層

Claims (3)

  1. 必須の構成成分として、
    (1)カチオン重合性有機物質と、
    (2)エネルギー線感受性カチオン重合開始剤として、下記一般式(I)、
    Figure 2006316213
    (式中、R1、R2及びR3は、同一でも異なっていてもよく、置換もしくは非置換のアリール基を表す)で示されるカチオン及び下記一般式(II)、
    Figure 2006316213
    (式中、R4、R5、R6及びR7は、同一でも異なっていてもよく、アルキル基もしくはアリール基で置換されていてもよいアリール基を表し、R4、R5、R6及びR7のいずれか1つ以上は1個以上のフッ素原子で置換されている。)で示されるアニオンからなる芳香族スルホニウム塩化合物であって、一般式(II)中に含まれるフッ素原子1個当たりの当該芳香族スルホニウム塩化合物の分子量が55以下である芳香族スルホニウム塩化合物と、
    を含有することを特徴とする光学的立体造形用樹脂組成物。
  2. さらに、
    (3)ラジカル重合性有機物質と、
    (4)エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤と、
    を含有する請求項1記載の光学的立体造形用樹脂組成物。
  3. 請求項1または2記載の光学的立体造形用樹脂組成物の任意の表面に、250〜400nmの波長間の光の総合計エネルギー量に対して、345〜360nmの波長間の光の合計エネルギー量が70%以上である光を照射し、該光学的立体造形用樹脂組成物の光照射表面を硬化させて所望の厚さの硬化層を形成し、該硬化層上に前述の光学的立体造形用樹脂組成物をさらに供給して、これを同様に硬化させ、前述の硬化層と連続した硬化物を得る積層操作を行い、この操作を繰り返すことによって三次元の立体物を得ることを特徴とする光学的立体造形方法。
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