JP2006315143A - 加工装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 切削力が極めて小さい加工条件下でも、ワークと工具との接触状態の監視・制御を行うことができる加工装置を提供する。
【解決手段】 ワークWを保持する主軸21と、工具を保持する刃物台15と、主軸21を回転可能に保持するハウジング22と、加工時にハウジング、主軸、ワーク、工具を含んで構成され交流電流を通電可能な閉回路Cと、閉回路に交流電流を供給する交流電流供給手段314と、閉回路に流れる交流電流信号を検出する検出コイル313と、検出コイルで検出される交流電流信号を閉回路に供給する交流電流に同期した参照信号で検波する同期検波手段315とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、加工装置に関する。詳しくは、ワークと工具との接触状態の監視・制御を行いながら加工を行うことができる加工装置に関する。
従来、例えば特許文献1に示されるような加工装置が知られている。
この加工装置は、機械本体と、機械本体に取り付けられワークを載置するテーブルと、ワークを加工する工具を装着する主軸と、機械本体と主軸との間に介装されて主軸を回転可能に支持する接触式軸受と、主軸に対して微小ギャップを隔てて同心状に対向配置される給電電極と、機械本体と給電電極とを電気的に接続させる導線とを備えて構成される。機械本体、テーブル、主軸、給電電極は、いずれも導電性を有し、また、ワークおよび工具も導電性を有するものが選択される。そのため、加工の際にワークと工具とが近接あるいは接触されると、ワーク-工具-主軸-給電電極-導線-機械本体-テーブル-ワークの順に閉回路が構成される。この閉回路には、交流電源によって交流電流が流される。この交流電流は抵抗器を含む電流検出手段によって検出される。
加工の際、ワークと工具とが十分に離間された位置から徐々に近接されて行って接触されるまでの間、ワークと工具とによって構成されるコンデンサの静電容量の変化に伴って、閉回路のインピーダンスが変化され、電流検出手段における検出電流が変化される。そのため、当該検出電流を通じてワークと工具との近接・接触を検知できる。
特開平10−217069号公報(第4,5,8頁、図1,2)
この加工装置によれば、ワークと工具との近接・接触は検知できるが、ワークと工具とが一旦接触した後は、その接触状態の変化を検知することができない。例えば、図12に示すように、ワークWに工具Tを接触させた状態で研削を行う場合、工具Tが図12において右方へ進みワークW上の凸部Pに接触すると、ワークW(凸部P)と工具Tとの間の研削負荷(力学的負荷)が急激に増大する。このような接触状態の変化が生じても特許文献1の加工装置によっては、それが是正されることはなく、研削負荷が著しく増大した状態で無理な研削が行われることになるので、工具Tの破損や加工精度の悪化などの問題が生じる。
そこで、本出願人は、先に、このような問題を解消できる加工装置を提案した(特願2004−212132参照)。
この加工装置は、ワークを保持するワーク保持部材と、ワークの加工を行う工具を保持しかつ回転可能とされた工具保持部材と、この工具保持部材の外周面の少なくとも一部分を覆って形成され導電性を有する第一外周部材と、工具保持部材を第一外周部材の内周面から浮上させることによって構成される第一非接触軸受と、第一外周部材とワークとを電気的に接続する導線と、加工の際にワークと工具とが接触されると、ワーク、工具、工具保持部材、第一外周部材および導線の順に構成される閉回路と、この閉回路に交流電流を供給する交流電流供給手段と、閉回路を流れる交流電流を検出する検出手段と、この検出手段で検出される交流電流に基づく信号の出力値を所定の監視条件によって監視する監視制御手段とを備える構成である。
加工時に、工具とワークとの接触状態(加工状態)が変化すると、工具とワークとの間の接触抵抗(電気抵抗)などが変化することによって、閉回路のインピーダンスが変化し、閉回路に流れる交流電流が変化する。すると、検出手段における検出電流が変化して接触状態の変化が感知される。
監視制御手段は、検出電流に基づく信号の出力値を監視条件によって監視する。監視条件として、予め、ワークと工具との接触状態が軽接触/重接触のいずれであるかを判別するための軽接触/重接触判別閾値が記憶されている。信号の出力値が軽接触/重接触判別閾値に対して重接触側の領域内の数値になると、監視条件が逸脱されたと判定され、監視制御手段は、監視条件を充足するようにワークと工具との接触状態を調整する。そのため、ワークと工具との接触状態が常に軽接触状態に維持され、切削負荷(力学的負荷)が軽い状態で加工を行うことができるから、工具の破損や加工精度の悪化を防止できる。
このような加工装置の場合、通常の研削加工などでは、加工点における工具作用面積が比較的広く、工具も良導体と仮定できるため、通常の信号処理で検出可能な出力値を得ることができる。しかし、切削力が極めて小さい工具を用いた加工では、出力が微弱になり安定した検出が困難である。
たとえば、最近では、導電性ダイヤモンド工具の開発が進められている。その中のいくつかは、導電性を得るために、焼結によりダイヤモンド工具を製作し、その焼結密度を向上させることにより、単結晶ダイヤモンド並の切削能力を持った工具の開発が試みられている。また、昨年頃より、単結晶ダイヤモンドに導電性を持たせる可能性も見い出されている。
このようなダイヤモンド工具を用いた加工では、切削力が極めて小さく、切り屑厚さもサブミクロン以下であるため、上述した装置では、出力が微弱になり安定した検出が困難であるという課題がある。
本発明の目的は、切削力が極めて小さい加工条件下でも、ワークと工具との接触状態の監視・制御を行うことができる加工装置を提供することである。
本発明の加工装置は、導電性を有するワークを保持するワーク保持部材と、前記ワークの加工を行う工具を保持する工具保持部材と、前記ワーク保持部材および前記工具保持部材の少なくとも一方を回転可能に保持する軸受部材と、加工時に前記ワークと前記工具とが接触された際に、前記軸受部材、この軸受部材によって回転可能に保持された前記ワーク保持部材および前記工具保持部材の少なくとも一方、前記ワーク、前記工具を含んで構成され、交流電流を通電可能な閉回路と、前記閉回路に交流電流を供給する交流電流供給手段と、前記閉回路に流れる交流電流信号を検出する検出手段と、前記検出手段で検出される交流電流信号を前記閉回路に供給される交流電流に同期した参照信号で検波する同期検波手段とを備えたことを特徴とする。
この発明では、工具をワークに接触させることによりワークの加工が行われる。
加工時にワークと工具とが互いに接触されると、軸受部材、この軸受部材によって回転可能に保持されたワーク保持部材および工具保持部材の少なくとも一方、ワーク、工具によって閉回路が構成される。
閉回路には、交流電流供給手段によって交流電流が流される。工具とワークとの接触状態(加工状態)が変化すると、工具とワークとの間の接触抵抗(電気抵抗)などが変化することによって、閉回路のインピーダンスが変化し、閉回路に流れる交流電流が変化する。すると、検出手段における検出電流が変化する。同期検波手段は、検出手段で検出される検出信号を、閉回路に供給される交流電流に同期した参照信号で検波し直流値として出力する。その結果、ノイズの影響が極力低減されるので、微弱な検出信号であっても、加工状態を安定して検出できる。従って、切削力が極めて小さい加工条件下でも、ワークと工具との接触状態の監視・制御を行うことができる。
また、本発明の加工装置において、前記同期検波手段は、前記閉回路に供給される交流電流に同期した参照信号を発生する参照信号発生器と、前記検出手段で検出される交流電流信号を前記参照信号発生器で発生された参照信号で検波する位相検波器とを含んで構成されていることが好ましい。
この発明によれば、同期検波手段が、参照信号発生器と、位相検波器を含んで構成されているから、簡単な構成で、微弱な検出信号を検出できる。
また、本発明の加工装置において、前記軸受部材と、この軸受部材に回転可能に保持された前記ワーク保持部材および前記工具保持部材の少なくとも一方との間には、前記少なくとも一方を前記軸受部材に対して浮上させる非接触軸受機構が設けられていることが好ましい。
ここで、非接触軸受機構としては、気体軸受(特に、静圧軸受)、磁気軸受、気体磁気複合軸受等を採用できる。非接触軸受機構とすることによって、軸受部材とこれに回転可能に保持されたワーク保持部材および前記工具保持部材の少なくとも一方との間の摩擦抵抗を著しく低減できるから、ワークまたは工具の回転を滑らかに、かつ、正確にできる。従って、加工精度を向上でき、超精密加工に好適な加工装置を提供できる。
また、本発明の加工装置において、前記工具は、ダイヤモンドバイトによって構成され、前記軸受部材は、前記ワーク保持部材を回転可能に保持するハウジングによって構成され、前記閉回路は、前記ハウジング、前記ワーク保持部材、前記ワーク、前記ダイヤモンドバイト、前記工具保持部材を順に含んで構成されていることが好ましい。
工具としてダイヤモンドバイトを用いた加工の場合、切削力が極めて小さく、切り屑厚さもサブミクロン以下であるため、安定した検出が困難であるが、この発明では、これらの問題も解消できる。
また、本発明の加工装置において、前記同期検波手段からの出力信号を所定の監視条件によって監視する監視制御手段を備え、前記監視条件は、前記ワークと前記工具との接触状態が軽接触/重接触のいずれであるかを判別するための軽接触/重接触判別閾値を含んで構成され、前記監視制御手段は、前記出力信号が常に前記軽接触/重接触判別閾値に対して軽接触側の領域内に収まるように前記ワークと前記工具との接触状態を制御する、ことが好ましい。
この発明では、加工時に、工具とワークとの接触状態(加工状態)が変化すると、工具とワークとの間の接触抵抗(電気抵抗)などが変化することによって、閉回路のインピーダンスが変化し、閉回路に流れる交流電流信号が変化する。すると、閉回路に流れる交流電流信号が検出手段によって検出されたのち、同期検波手段において、閉回路に供給される交流電流に同期した参照信号で検波される。
監視制御手段は、同期検波手段からの出力信号を監視条件によって監視する。監視条件として、予め、ワークと工具との接触状態が軽接触/重接触のいずれであるかを判別するための軽接触/重接触判別閾値が記憶されている。信号の出力値が軽接触/重接触判別閾値に対して重接触側の領域内の数値になる(以下、軽接触/重接触判別閾値を超える、と言う)と、監視条件が逸脱されたと判定され、監視制御手段は、監視条件を充足するようにワークと工具との接触状態を調整する。そのため、ワークと工具との接触状態が常に軽接触状態に維持され、切削負荷(力学的負荷)が軽い状態で加工を行うことができるから、工具の破損や加工精度の悪化を防止できる。
なお、軽接触状態とは、ワークと工具との間の切削負荷が軽く工具の破損や加工精度の悪化のおそれのない接触状態を、重接触状態とは、切削負荷が重く工具の破損や加工精度の悪化のおそれがある接触状態を言う。ここで、その定義からもわかるように、軽/重の境界は必ずしも数値的に厳密なものではなく、また、ワークや工具の種類によっても異なるので、軽接触/重接触判別閾値もある程度の柔軟性をもって適宜設定することが可能である。
また、本発明の加工装置において、前記監視制御手段は、前記信号の出力値が前記軽接触/重接触判別閾値を超えて重接触側領域内の値となると使用者の注意を喚起する注意喚起手段を備えることが好ましい。
この発明によれば、ワークと工具とが重接触状態となることにより、監視条件が充足されなくなると、使用者の注意が喚起され、使用者は直ちに切削負荷が許容範囲を超えて重くなっていることを察知できる。そのため、切削負荷を軽減させるための方策を迅速に講じることができ、工具の破損や加工精度の悪化を防止できる。
なお、本発明の注意喚起手段としては、アラーム(警報)を鳴らす、アラームランプを点灯させる、ディスプレイに警告情報を表示する、警告情報が印字された紙を印刷して出力(プリントアウト)する、など種々の手段が例示できる。
また、本発明の加工装置において、前記監視制御手段は、前記監視条件を記憶する記憶手段を備え、この記憶手段に所望の監視条件を入力し記憶させる入力手段が設けられていることが好ましい。
この発明によれば、加工目的、あるいは、工具およびワークの選択に合わせて最適な監視条件を適宜入力した上で、この監視条件に基づいて、加工をより一層適切にでき、また、工具の破損や加工精度の悪化も防止しやすくなる。
また、本発明の加工装置において、前記監視制御手段は、前記ワークと前記工具との接触状態に関する情報を表示する表示手段を備えることが好ましい。
この発明によれば、使用者は表示手段に表示される情報を見ることによって、ワークと工具との現在の接触状態を知ることができる。
接触状態に関する情報としては、例えば、同期検波手段における出力信号の数値、波形、絶対値等を直接表示したものを採用できる。また、適当な演算手段によって出力信号に演算を施して接触状態の表示に好適な量としたものでもよい。また、同期検波手段における出力信号を基に接触状態を解析した上で、その解析結果を文字として表示してもよい。例えば、非接触/軽接触/重接触のうち現在の接触状態に対応する一の文字を表示させるのでもよい。なお、ここで、軽接触/重接触の判定には、前記の軽接触/重接触判別閾値を利用できる。
また、表示手段としては、ディスプレイ等の表示画面を有するものに限らず、接触状態が軽接触であるときに点灯される一方のランプ(例えば、青色)、および、接触状態が重接触であるときに点灯される他方のランプ(例えば、赤色)の少なくともいずれかを備えて構成されるものでもよい。このときは、ランプの点灯が接触状態に関する情報を構成していることになる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<第一実施形態>
図1に、本発明の第一実施形態に係る加工装置が示されている
この加工装置は、ワークWを回転させて、工具TによってワークWの切削加工を行う装置である。工具Tは導電性を有する金属材料によって構成される。工具Tは、尖端や切刃を含む形状に形成されているエンドミルのようなものであってもよいし、また、被加工面の仕上げ加工等に用いられる砥石のようなものであってもよい。工具Tは、互いに形状が異なる複数種類のものが予め用意されており、使用者は加工目的に合わせて最適なものを選択して加工に用いることができる。本実施形態では、図2に示すように、導電性を有する金属材料によって構成された工具本体T1の先端に、導電性ダイヤモンドチップT2を接着したダイヤモンドバイトが取り付けられている状態が示されている。また、ワークWは導電性を有するもの、例えば鋼系統材料製のもの、が選択される。
工具Tは、工具TをワークWに対して接近離隔する方向へ移動可能な刃物台15に取り付けられている。刃物台15は、図示省略したベッドなどに対して、ワークWの回転軸線方向へ移動可能かつ回転軸線に対して直交する方向へ移動可能に設けられている。
ワークWは、ワークWを回転駆動するためのワーク回転駆動機構2に着脱可能に取り付けられる。ワーク回転駆動機構2は、略円柱形状で軸線を中心軸として回転可能に設けられるワーク保持部材としての主軸21と、主軸21の外周側面を覆って形成される軸受部材としてのハウジング22とを備える。主軸21およびハウジング22は、金属材料によって構成され、共に導電性を有している。
主軸21の外周側面には鍔部23Aが突出して形成され、ハウジング22の内周面にはこの鍔部23Aと略同形状の溝23Bが環状に形成され、スラスト軸受部23が構成されている。主軸21の外周面とハウジング22の内周面との間には図示しないコンプレッサ等によって加圧空気が供給されており、非接触軸受としての空気軸受24が構成されている。そのため、主軸21はハウジング22の内周面から浮上して、両者は非接触状態にある。
主軸21の先端部には、ワークWが同軸上に装着されている。主軸21とワークWとは、図示しない電動機(モータ)、エアタービン等の回転駆動手段によって、その軸線を中心軸として一体的に回転されるようになっている。このとき、空気軸受24によって主軸21とハウジング22との間の摩擦抵抗が著しく低減されており、主軸21およびワークWは滑らかに回転できる。また、スラスト軸受部23によって主軸21の軸線方向の荷重が支承され、主軸21が軸線方向に移動することがないようにされている。また、空気軸受24を構成するためにコンプレッサから供給される加圧空気の量および圧力は、図示しないレギュレータによって手動設定されており、主軸21のハウジング22の内周面からの浮上状態が厳密に決定され、主軸21の軸線の位置決め(いわゆる、芯出し)が精密になされている。そのため、本実施形態では、工具TによるワークWの加工精度を著しく向上させることができ、超精密加工に好適な加工装置を提供できる。なお、この加圧空気の量および圧力は、後述するNC装置4によって数値制御されるように構成することもできる。
本実施形態の加工装置は、工具TとワークWとの接触状態(加工状態)を検出し、それに基づいて監視・制御を行う接触状態検出・監視・制御システム3を有している。接触状態検出・監視・制御システム3は、電磁誘導現象による誘導電流を利用して接触状態に関する情報を取得する情報取得手段31と、この取得情報に基づいて接触状態の監視・制御を行う監視制御システム32とを備えて構成される。
情報取得手段31は、一端が刃物台15に取り付けられ他端がハウジング22に取り付けられる導線311と、導線311の周囲に環装される励磁コイル312および検出コイル313と、励磁コイル312に一定周波数の交流電流を流すとともに、これに同期したデジタル同期信号を出力する交流電流発生装置としての高周波発生装置(OSC)314と、検出コイル313で検出される交流電流信号を閉回路に供給される交流電流に同期した参照信号で検波する同期検波手段315とを備えて構成される。
ここで、励磁コイル312は本発明の励磁回路を構成し、検出コイル313は本発明の検出回路を構成している。高周波発生装置314から発生される交流電流の周波数は、加工目的や、工具TおよびワークWの選択等に合わせて適宜設定可能である。ここでは、例えば、700kHzの交流電流が用いられる。
同期検波手段315は、高周波発生装置(OSC)314からのデジタル同期信号を基に、閉回路Cに供給する交流電流に同期した参照信号を出力する参照信号発生器としての位相調整器316と、検出コイル313に抵抗318を介して接続され検出コイル313で検出される交流電流信号を位相調整器316からの参照信号で検波する位相検波器317とを含んで構成されている。例えば、閉回路Cに供給する交流電流に同期した参照信号でスイッチを開閉し、スイッチ閉時に検出コイル313で検出される交流電流信号を取り込み、それを平均化(積分回路などで)して直流値として出力する。
加工の際に工具TとワークWとが接触されると、図1における反時計回り方向に沿って工具T-ワークW−主軸21-ハウジング22-導線311-刃物台15-工具Tの順に閉回路が構成される。なお、主軸21-ハウジング22間は容量結合であり、静電容量Cwのコンデンサが構成されている。以下、この閉回路を閉回路Cと称することにする。
高周波発生装置314によって励磁コイル312に一定周波数の高周波が流されると、電磁誘導によって励磁コイル312から同一周波数で周期変動する磁束が発生される。この磁束は閉回路Cに鎖交されるから、電磁誘導によって閉回路Cには同一周波数の交流電流が誘導され、さらに、閉回路Cから磁束が発生される。この磁束は、検出コイル313に鎖交されるから、検出コイル313には誘導電流が発生する。なお、高周波発生装置314と励磁コイル312とは、閉回路Cに交流電流を供給する役割を果たしているので本発明の交流電流供給手段を構成している。また、検出コイル313は、閉回路Cを流れる交流電流を検出する本発明の検出手段を構成している。
工具TとワークWとの接触状態(加工状態)が変化すると、工具TとワークWとの間の接触抵抗が変化するなどのため、閉回路Cのインピーダンスが変化する。すると、閉回路Cに流れる交流電流が変化され、その結果、検出コイル313における誘導電流も変化される。
同期検波手段315は、検出コイル313で検出される検出信号を閉回路Cに供給される交流電流に同期した参照信号で検波する。つまり、位相検波器317は、検出コイル313からの検出信号を、位相調整器316からの参照信号で検波するため、微弱な検出信号であっても、加工状態を安定して検出できる。つまり、切削力が極めて小さい加工条件下でも、ワークと工具との接触状態の監視・制御を行うことができる。
図3は、位相検波器317からの出力波形を示している。図3(A)は、閉回路Cをリード線などにより電気的にショートさせたときの出力を示している。図3(B)は、切り込量を0.5μmで切削加工したときの出力を示している。
これらから明らかなように、切削力が極めて小さい加工条件下でも、ワークWと工具Tとの接触状態を可視化することができる。従って、これを基に、ワークWと工具Tとの接触状態の監視・制御を行うことができる。
監視制御システム32は、位相検波器317からの出力信号に基づいて接触状態を監視制御するコントローラ(制御装置)322と、位相検波器317からの出力信号をリアルタイムに表示するデジタルオシロスコープ323とを備えて構成される。
コントローラ322では、位相検波器317からの出力信号がアナログデジタル変換器(AD)3221によってデジタル信号に変換され、このデジタル信号は、入出力インターフェイス(IOF)3222を通じてバス3223に入力される。バス3223では、CPU3224による演算制御の下、このデジタル信号が伝送される。CPU3224は、ROM3225に記憶されているコントロールプログラムやRAM3226に記憶されている種々のデータ、フラグに基づいて、当該デジタル信号の演算制御を行う。
本発明の記憶手段としてのRAM3226には、前記デジタル信号の許容出力範囲を定める監視条件が記憶される。この監視条件は、許容出力範囲の上限を規定する軽接触/重接触判別閾値S1と、下限を規定する非接触/軽接触判別閾値S2とを含んで構成される。ここで、閾値S1は、工具TとワークWとの接触状態が軽接触/重接触のいずれであるかを判別するための閾値であり、閾値S2は、非接触/軽接触のいずれであるかを判別するための閾値である。すなわち、前記デジタル信号の出力値Sが、(i)S>S1、であれば、工具TとワークWとが重接触状態にあることがわかり、(ii)S1≧S≧S2、であれば、軽接触状態にあることがわかり、(iii)S2>S、であれば、非接触状態にあることがわかる。監視条件が充足されるのは前記デジタル信号の出力値が許容出力範囲内にある軽接触状態(ii)のときである。逆に、重接触状態(i)、非接触状態(iii)のときは、監視条件が充足されない。
各閾値S1、S2は、工具TおよびワークWの選択や加工目的に応じて使用者が適宜設定した値を図示しない入力手段によって入力することによって、RAM3226に記憶させることができる。
液晶ディスプレイを有するLCDモニタ3227には、前記監視条件における閾値S1およびS2と、実際のデジタル信号の出力値とが、並べて表示される。使用者は、この数値比較によって、監視条件が充足されているか否かを即時に判断でき、監視条件が充足されていない場合には、対応措置、すなわち、工具TとワークWとを軽接触状態に調整して監視条件を充足させるための措置を迅速に講じることができ、工具TとワークWとを常に軽接触状態に維持できる。そのため、重接触状態を回避できることによって工具Tの破損や加工精度の悪化を防止でき、また、非接触状態を回避できることによって空切削時間が生じるのを防止でき、加工を迅速かつ的確に行うことができる。
なお、LCDモニタ3227は、工具TとワークWとの接触状態(加工状態)に関する情報を表示する本発明の表示手段を構成している。ここで、接触状態に関する情報とは、前記デジタル信号の出力値を指している。
なお、工具Tの送り速度、切り込み量、ワークWの送り速度、回転数、主軸21とハウジング22との間にコンプレッサによって供給される加圧空気の量、圧力、主軸21とハウジング22との間隔、などの種々の量を適当な検出手段によって検出した上でLCDモニタ3227に接触状態の監視を行うための補助情報として表示させることもできる。さらに、これらの各量に対する許容範囲を規定する閾値をLCDモニタ3227に併せて表示させれば、使用者は、各量について数値が適正であるか否かの判断を正確にかつ迅速に行うことができ、接触状態が重接触あるいは非接触となった場合には軽接触に復帰させるための措置を迅速に講じることができる。なお、これらの各許容範囲を規定する閾値は、図示しない入力手段によってRAM3226に入力、記憶されており、接触状態の監視を行うための補助条件として用いられる。
デジタルオシロスコープ323は、位相検波器317からの信号をそのまま取り込んで波形表示するとともに、コントローラ322からのアラーム信号をUSB(Universal Serial Bus)信号として受信し、アラーム情報として表示する。
ここで、アラーム信号とは、RAM3226に記憶されている前記監視条件(アナログデジタル変換器3221からのデジタル信号の出力値に関する条件)および前記各補助条件の少なくともいずれかが充足されなくなると、USBインターフェイス(USB IF)3228を通じて、デジタルオシロスコープ323に向けて発信される警告信号のことである。
デジタルオシロスコープ323の表示画面には、アラーム情報を表示するためのアラームランプが、監視条件および各補助条件に対応して複数個設けられており、充足されていない条件に対応するアラームランプのみが点灯される。これによって、接触状態の異常(重接触または非接触)が使用者に知らされ、使用者の注意が喚起される。使用者は、点灯されたアラームランプを見て、どの条件が充足されていないのかを直ちに察知できるから、接触状態を正常(軽接触)に復帰させるための措置を迅速かつ的確に講じることができる。
以上のように、デジタルオシロスコープ323は、本発明の注意喚起手段を構成している。
また、コントローラ322からのアラーム信号は、高速バスインターフェイス(COM)3229を通じて、NC装置4へ高速シリアル転送される。NC装置4は、受信したアラーム信号に基づいて、加工制御用の各種数値データを適宜自動修正し、RAM3226に記憶された全ての条件(監視条件および各補助条件)が充足されるような加工状態、すなわち、軽接触状態へと迅速に移行させる。
ここで、加工制御用の各種数値データとしては、工具Tの送り速度、切り込み量、ワークWの送り速度、回転数、主軸21とハウジング22との間にコンプレッサによって供給される加圧空気の量、圧力、主軸21とハウジング22との間隔、などの種々の量が例示できる。
このように、工具TとワークWとの接触状態が異常(重接触または非接触)となることによってRAM3226に記憶される各種条件のうち少なくともいずれかが充足されなくなったとしても、NC装置4が直ちにこれを修正し、条件を全て充足させ、接触状態を正常(軽接触)に復帰させることができる。そのため、重接触状態を回避できることによって工具Tの破損や加工精度の悪化を防止でき、また、非接触状態を回避できることによって空切削時間が生じるのを防止でき、加工を迅速かつ的確に行える。
なお、以上の構成において、監視制御システム32およびNC装置4は、検出手段としての検出コイル313において発生される誘導電流に基づく信号の出力値を監視条件によって監視し、工具TとワークWとの接触状態を制御する本発明の監視制御手段を構成している。
図1において入出力インターフェイス(IOF)3230は、高周波発生装置314の電源のオン/オフを行うために設けられる。コントローラ322に設けられる図示しないオン/オフスイッチを切替えると、入出力インターフェイス3230を通じて高周波発生装置314に向けてオン/オフ切替え信号が発信され、高周波発生装置314の電源のオン/オフが切り替わる。高周波発生装置314の電源がオンのときは、高周波が発生されて接触状態(加工状態)の監視・制御が行われ、また、オフのときは、高周波が発生されず接触状態の監視・制御は行われない。
<第二実施形態>
本発明の第二実施形態の説明にあたって、第一実施形態において説明した構成要素と同一または対応する構成要素については、第一実施形態における符号と同一の符号を付し、その説明を省略もしくは簡略にする(後述する第三、第四、第五、第六実施形態においても同様)。
図4に示すように、本実施形態にかかる加工装置では、第一実施形態におけるLCDモニタ3227の代わりにパソコン(PC)5が設けられている。パソコン5は、コントローラ322との間でデータのやり取りをUSBの信号によって行う。パソコン5の表示画面(ディスプレイ)には、第一実施形態と同様に、アナログデジタル変換器3221からのデジタル信号の許容出力範囲における閾値S1およびS2と、実際のデジタル信号の出力値とが、並べて表示される。さらに、接触状態の監視を行うための前記各種補助情報および前記各種補助条件を表示させることもできる。
<第三実施形態>
図5に示すように、本実施形態にかかる加工装置においては、第一実施形態におけるデジタルオシロスコープ323が設けられておらず、その代わりに、LCDモニタ3227に、アナログデジタル変換器3221においてAD(アナログデジタル)変換された位相検波器317からの信号が波形表示される。なお、LCDモニタ3227には、前記各種の数値情報・条件等を、波形表示と併せて表示させてもよい。また、モニタ3227としてストレージ型のディスプレイを採用して、以上の波形表示、数値情報・条件を電子ビームによって画面に描画するようにしてもよい。
<第四実施形態>
図6に示すように、本実施形態にかかる加工装置においては、第一実施形態におけるデジタルオシロスコープ323およびLCDモニタ3227が設けられておらず、その代わりにパソコン(PC)5が設けられる。
パソコン5は、コントローラ322との間で、データのやり取りを行い、その表示画面(ディスプレイ)には、アナログデジタル変換器3221においてAD変換されたアンプユニット321からの増幅信号が波形表示されるとともに、前記各種の数値情報・条件が表示される。ここで、パソコン5の表示画面はストレージ型のディスプレイとすることもできる。
<第五実施形態>
図7に示すように、本実施形態にかかる加工装置においては、第一実施形態における刃物台15が設けられておらず、その代わりに、工具Tは、工具Tを回転駆動するための工具回転駆動機構1に着脱可能に取り付けられている。
工具回転駆動機構1は、略円柱形状で軸線を中心軸として回転可能に設けられる工具保持部材としての主軸11と、主軸11の外周側面を覆って形成されるハウジング12とを備える。主軸11およびハウジング12は、金属材料によって構成され、共に導電性を有している。
主軸11の外周側面には鍔部13Aが突出して形成され、ハウジング12の内周面にはこの鍔部13Aと略同形状の溝13Bが環状に形成され、スラスト軸受部13が構成されている。主軸11の外周面とハウジング12の内周面との間には図示しないコンプレッサ等によって加圧空気が供給されており、空気軸受14が構成されている。そのため、主軸11はハウジング12の内周面から浮上して、両者は非接触状態にある。これを電気的に見ると、主軸11とハウジング12とは互いに絶縁状態にあり、両者の間にはコンデンサが形成されていることになる。以下、このコンデンサを、コンデンサCtと表記することにする。
主軸11の先端部には工具Tが着脱可能に装着され、両者は、図示しない電動機(モータ)、エアタービン等の回転駆動手段によって、その軸線を中心軸として一体的に回転されるようになっている。超精密加工時における回転数は、一分間当たり3万回転以上にもなる。このとき、空気軸受14によって主軸11とハウジング12との間の摩擦抵抗が著しく低減されており、主軸11および工具Tは滑らかに回転できる。また、スラスト軸受部13によって主軸11の軸線方向の荷重が支承され、主軸11が軸線方向に移動することがないようにされている。また、空気軸受14を構成するために前記コンプレッサから供給される加圧空気の量および圧力は、図示しないレギュレータによって手動設定されており、主軸11のハウジング12の内周面からの浮上状態が厳密に決定され、主軸11の軸線の位置決め(いわゆる、芯出し)が精密になされている。そのため、本実施形態によれば、工具Tによる加工精度を著しく向上させることができ、超精密加工に好適な加工装置を提供できる。なお、この加圧空気の量および圧力は、後述するNC装置4によって数値制御されるように構成することもできる。
また、本発明の記憶手段としてのRAM3226には、前記デジタル信号の許容出力範囲を定める監視条件が記憶される。
ここで、図8を用いて、工具TとワークWとの接触状態について説明する。この図における工具Tは、表面に微小金属粒Gが多数配置され、この金属粒GによってワークWを研削するタイプのものが示されている。図中の矢印は工具Tの回転を表している。
図8(A)は、非接触状態(監視条件は充足されず)を示す。工具TとワークWとが接触していないために研削が行われていない状態である。このとき、工具Tは、空回りをしている。
図8(B)は、軽接触状態(監視条件が充足される)を示す。工具TとワークWとが、軽い研削負荷のもとに接触して研削が行われる。工具TおよびワークWに無理な負荷がかかることなく、スムーズに研削できるので、工具Tの破損のおそれが少なく、また、高い研削精度を実現できる。そのため、研削は、この軽接触状態で行うのが最適である。
図8(C)および(D)は、重接触状態(監視条件が充足されない)を示す。工具TとワークWに大きな研削負荷がかかっている。(C)では、工具Tの破損までは起こっていないが、工具TをワークWに対して無理に押し付けている形になるので、加工精度に悪影響が及ぶ可能性がある。また、(D)では、さらに無理に工具TをワークWに対して押し付けた結果、工具Tが破損してしまっている。
図9は、図7の構成の加工装置において、工具TのワークWへの切り込み量(横軸)を変化させたときの出力信号(縦軸)の値の変化を示したものである。ここで、出力信号とは、アナログデジタル変換器3221においてAD変換されたアンプユニット321からの増幅信号を指す。
図9において、切り込み量がマイナスで表示される領域では、工具TとワークWとが非接触状態(図8(A)参照)にあり、閉回路Cが構成されていないので、出力信号は0mVである。この状態から工具TとワークWとを互いに近づけていき、両者が接触(切り込み量=0μm、のとき)すると、閉回路Cが構成され、直ちに6〜7mVの出力信号が発生する。したがって、出力信号の値を監視することによって、工具TとワークWとが接触された瞬間を正確に捉えることができる。ここで、非接触/軽接触判別閾値S2を、例えば3mV程度に設定すれば、この閾値S2によって非接触状態と軽接触状態(図8(B)参照)とを適切に判別できる。
また、切り込み量を0μmから次第に増大させていくと、それに伴って出力信号の値も増大するから、切り込み量と出力信号値との間には正の相関関係がある。そのため、出力信号値を用いることで、切り込み量の増大に伴う軽接触状態から重接触状態(図8(C)、(D)参照)への変化を監視できることがわかる。軽接触状態と重接触状態との境界が必ずしも明確でないことは先に述べたとおりであるが、今かりに境界が出力信号値20mVのところにあるとすれば、軽接触/重接触判別閾値S1をこの値に設定することによって、軽接触状態と重接触状態とをこの閾値S1をもって適切に判別できる。
加工の際には、信号出力値が、以上のように設定された二つの閾値S1(=20mV)およびS2(=3mV)の間(許容出力範囲内)の値になるように制御が行われるから、工具TとワークWとの接触状態を常に軽接触状態に維持できる。
図10は、軽接触/重接触判別閾値S1を設定しないで加工を行った場合における、加工時の出力信号値と、加工後の加工表面の表面粗さ(PV値:単位μm)とをプロットしたものである。なお、加工表面の表面粗さは、加工後に三次元測定機によって測定したものである。
まず、プロットの様子から容易に理解できるように、出力信号値と加工後の表面粗さとの間には正の相関関係がある。そのため、出力信号値は加工後の表面粗さの指標として機能することがわかる。そのため、軽接触/重接触判別閾値S1を設定することによって出力信号値の許容範囲を規定すれば、表面粗さ(PV値)を所望の範囲内に抑えることができ、加工精度を一定にかつ高精度に維持できる。
例として、PV値が0.03μm以下の加工精度を必要とする加工を行う場合の軽接触/重接触判別閾値S1を、図10のデータを利用して設定する方法について説明する。図10において、PV値が0.03μm以下の適データを白丸(○)で、PV値が0.03μm以上の不適データを黒丸(●)で、示す。これを出力信号値で見ると、白丸(○)と黒丸(●)との境界は11mV付近に存在することがわかるので、この位置に軽接触/重接触判別閾値S1を設定する。すると、加工の際の出力信号値はS1以下に常に維持されることとなり、加工後の表面粗さ(PV値)も所望の範囲内(PV値≦0.03μm)に抑えることができる。
なお、軽接触/重接触判別閾値S1の設定方法からわかるように、本実施例では、加工後のPV値が0.03μm以下になるような工具TとワークWとの接触状態を軽接触状態と定義し、PV値が0.03μm以上になるような接触状態を重接触状態として定義していることになる。これは軽接触/重接触の一つの定義に過ぎないが、このように定義された上で設定される軽接触/重接触判別閾値S1は加工精度の悪化防止に最適な閾値となっているのは、以上説明したとおりである。
<第六実施形態>
図11は本発明の加工装置としてのNC加工機械を示す斜視図である。
本実施形態に係るNC加工機械は、同図に示すように、NC装置により制御される工作機械であって、ベース61と、このベース61上に設置された機械本体611と、この機械本体611の駆動を制御するNC装置4とを備える。
機械本体611は、ベース61の上面にレベラなどを介して据え付けられたベッド612と、このベッド612の上面に前後方向(Y軸方向)へ移動可能に設けられたテーブル613と、ベッド612の両側に立設された一対のコラム614,615と、この両コラム614,615の上部間に掛け渡されたクロスレール616と、このクロスレール616に沿って左右方向(X軸方向)へ移動可能に設けられたスライダ617と、このスライダ617に上下方向(Z軸方向)へ昇降可能に設けられたスピンドルヘッド618と、コラム614,615間の前面部を覆うように設けられ内部が透視可能でかつ上端を支点として上下方向へ開閉可能なスプラッシュガード619とから構成されている。
本発明のワーク保持部材としてのテーブル613には、ワークWが載置される。ワークWおよびテーブル613は、共に導電性材料によって構成されており、両者は電気的に導通されている。
ベッド612には、テーブル613を案内するガイド(図示省略)とともに、テーブル613をY軸方向へ移動させるY軸駆動機構621が設けられている。Y軸駆動機構621としては、モータと、そのモータによって回転する送りねじ軸とからなる送りねじ機構が用いられている。
各コラム614,615は、側面形状が、上部に対して下部が広くなった略三角形状に形成されている。これにより、下部が安定した構造であるから、スピンドルヘッド618が高速回転するものであっても、振動の発生を低減できる。
クロスレール616には、前記スライダ617を移動可能に案内する2本のガイドレール623が設けられているとともに、スライダ617をX軸方向へ移動させるX軸駆動機構624が設けられている。
スライダ617には、前記スピンドルヘッド618をZ軸方向へ案内するガイド(図示省略)とともに、スピンドルヘッド618をZ軸方向へ昇降させるZ軸駆動機構625が設けられている。これらの駆動機構624,625についても、前記Y軸駆動機構621と同様に、モータと、そのモータによって回転する送りねじ軸とからなる送りねじ機構が用いられている。なお、これらの駆動機構621,624,625については、モータと送りねじ軸とからなる送りねじ機構に限らず、他の駆動機構、たとえば、リニアモータなどでもよい。
スピンドルヘッド618は、主軸11(図11においては図示せず)と、この外周面を覆って形成されるハウジング12とを備えて構成され、主軸11の先端部には工具Tが着脱可能に装着される。
主軸11とハウジング12との間には空気軸受が構成されているため、両者は非接触であり、電気的にはコンデンサ(Ct)が構成されている。また、ハウジング12とテーブル613とは図示しない導線311によって連結されている。
工具TによるワークWの加工に際して、両者が接触されると、工具T-ワークW-テーブル613-導線311-ハウジング12-主軸11-工具Tの順に閉回路C(図示せず)が構成される。この閉回路Cには、図示しない高周波発生装置314および励磁コイル312によって交流電流が流される。工具TとワークWとの接触状態(加工状態)の変化に伴ってこの交流電流に変化が生じると図示しない検出コイル313には誘導電流が発生し、接触状態が変化されたことが感知される。図示しないコントローラ322は、この誘導電流に基づいて接触状態の監視・制御を行う。コントローラ322は、接触状態の異常(重接触または非接触)を感知すると、NC装置4にアラーム信号を発信し、NC装置4は、加工制御用の各種数値データを適宜自動修正し、正常(軽接触)な接触状態へと復帰させる。
なお、ワークWの加工にあたっては、NC装置4からの指令によって、テーブル613とスピンドルヘッド618とをX,Y,Z軸方向へ相対移動させながら、主軸11に装着された回転工具TによってワークWを加工する。つまり、テーブル613をY軸駆動機構621を介してY方向へ、スピンドルヘッド618をX軸駆動機構624およびZ軸駆動機構625を介してXおよびZ軸方向へそれぞれ移動させながら、主軸11に装着された回転工具TによってワークWを加工する。
<変形例>
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記第一〜第五実施形態では、工具Tを導電性ダイヤモンドバイトとしたが、例えば、工具本体T1は導電性を有するものを用い、先端のダイヤモンドチップT2については、微小片であるため、導電性でなくてもよい。
また、前記第一〜第四実施形態では、ワークWのみを回転させながら(工具Tは回転せず)加工を行う例を、第五実施形態では、ワークWおよび工具Tを共に回転させながら加工を行う例を、第六実施形態では、工具Tのみを回転させながら加工を行う例をそれぞれ示したが、本発明では、各実施形態に示すように、ワークWおよび工具Tの少なくとも一方が回転できる機構、つまり、回転駆動機構を備える機械であればよい。
また、前記第一〜第六実施形態において、導線311の一端を工具Tに直接接続するようにしてもよい。この場合には、工具Tと刃物台15あるいは主軸11との間に絶縁材を介装して工具Tと刃物台15あるいは主軸11との間を電気的に絶縁するようにする。また、導線311の他端をワークWに直接接続するようにしてもよい。この場合には、ワークWと主軸21との間に絶縁材25を介装してワークWと主軸21との間を電気的に絶縁するようにする。この際、導線311の一端とワークW、あるいは、導線311の他端と工具Tとの間にブラシを設ければ、これらの回転を阻害することがない。
また、前記第一実施形態においては、検出コイル313に発生される誘導電流の検出を通じて、閉回路Cを流れる交流電流の検出を行っていたが、本発明では、直接閉回路Cを流れる交流電流の検出を行ってもよい。また、閉回路Cに直列に抵抗器を接続し、この抵抗器にかかる電圧の検出を通じて交流電流の検出を行ってもよい。
また、前記第一実施形態においては、高周波発生装置314と励磁コイル312とによって閉回路Cに交流電流を流していたが、本発明では、閉回路Cに交流電源を直列に接続して直接交流電流を流す構成としてもよい。このとき、当該交流電源から発生される交流電流は、一定周波数とされることが好ましい。
本発明は、種々の工作機械、例えば、旋盤、フライス盤、ボール盤、研削盤、中ぐり盤に利用できる。
本発明の第一実施形態にかかる加工装置を示す図。 同上実施形態において、工具とワークとを示す斜視図。 同上実施形態において、位相検波器からの出力信号を示す波形図。 本発明の第二実施形態にかかる加工装置を示す図。 本発明の第三実施形態にかかる加工装置を示す図。 本発明の第四実施形態にかかる加工装置を示す図。 本発明の第五実施形態にかかる加工装置を示す図。 同上実施形態において、工具とワークとの接触状態を示す図。 同上実施形態において、切り込み量と出力信号値との関係を示すグラフ。 同上実施形態において、出力信号値と表面粗さとの関係を示す図。 本発明の第六実施形態にかかるNC加工機械を示す斜視図。 従来技術の問題点を説明するための図。
符号の説明
11…主軸(工具保持部材)
12…ハウジング(軸受部材)
14…空気軸受(非接触軸受機構)
21…主軸(ワーク保持部材)
22…ハウジング(軸受部材)
24…空気軸受(非接触軸受機構)
32…監視制御システム
312…励磁コイル(交流電流供給手段)
313…検出コイル(検出手段)
314…高周波発生装置
322…コントローラ
323…デジタルオシロスコープ(表示手段)
613…テーブル(ワーク保持部材)
618…スピンドルヘッド(工具保持部材)
3226…RAM(記憶手段)
3227…LCDモニタ(表示手段)
W…ワーク
T…工具
C…閉回路

Claims (8)

  1. 導電性を有するワークを保持するワーク保持部材と、
    前記ワークの加工を行う工具を保持する工具保持部材と、
    前記ワーク保持部材および前記工具保持部材の少なくとも一方を回転可能に保持する軸受部材と、
    加工時に前記ワークと前記工具とが接触された際に、前記軸受部材、この軸受部材によって回転可能に保持された前記ワーク保持部材および前記工具保持部材の少なくとも一方、前記ワーク、前記工具を含んで構成され、交流電流を通電可能な閉回路と、
    前記閉回路に交流電流を供給する交流電流供給手段と、
    前記閉回路に流れる交流電流信号を検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出される交流電流信号を前記閉回路に供給される交流電流に同期した参照信号で検波する同期検波手段とを備えたことを特徴とする加工装置。
  2. 請求項1に記載の加工装置において、
    前記同期検波手段は、前記閉回路に供給される交流電流に同期した参照信号を発生する参照信号発生器と、前記検出手段で検出される交流電流信号を前記参照信号発生器で発生された参照信号で検波する位相検波器とを含んで構成されていることを特徴とする加工装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の加工装置において、
    前記軸受部材と、この軸受部材に回転可能に保持された前記ワーク保持部材および前記工具保持部材の少なくとも一方との間には、前記少なくとも一方を前記軸受部材に対して浮上させる非接触軸受機構が設けられていることを特徴とする加工装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の加工装置において、
    前記工具は、ダイヤモンドバイトによって構成され、
    前記軸受部材は、前記ワーク保持部材を回転可能に保持するハウジングによって構成され、
    前記閉回路は、前記ハウジング、前記ワーク保持部材、前記ワーク、前記ダイヤモンドバイト、前記工具保持部材を順に含んで構成されている
    ことを特徴とする加工装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の加工装置において、
    前記同期検波手段からの出力信号を所定の監視条件によって監視する監視制御手段を備え、
    前記監視条件は、前記ワークと前記工具との接触状態が軽接触/重接触のいずれであるかを判別するための軽接触/重接触判別閾値を含んで構成され、
    前記監視制御手段は、前記出力信号が常に前記軽接触/重接触判別閾値に対して軽接触側の領域内に収まるように前記ワークと前記工具との接触状態を制御する、
    ことを特徴とする加工装置。
  6. 請求項5に記載の加工装置において、
    前記監視制御手段は、前記出力信号が前記軽接触/重接触判別閾値を超えて重接触側領域内の値となると使用者の注意を喚起する注意喚起手段を備えることを特徴とする加工装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の加工装置において、
    前記監視制御手段は、前記監視条件を記憶する記憶手段を備え、
    この記憶手段に所望の監視条件を入力し記憶させる入力手段が設けられていることを特徴とする加工装置。
  8. 請求項5から請求項7のいずれかに記載の加工装置において、
    前記監視制御手段は、前記ワークと前記工具との接触状態に関する情報を表示する表示手段を備えることを特徴とする加工装置。
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