JP2006315029A - レーザー溶接方法 - Google Patents
レーザー溶接方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006315029A JP2006315029A JP2005139739A JP2005139739A JP2006315029A JP 2006315029 A JP2006315029 A JP 2006315029A JP 2005139739 A JP2005139739 A JP 2005139739A JP 2005139739 A JP2005139739 A JP 2005139739A JP 2006315029 A JP2006315029 A JP 2006315029A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- welding
- laser beam
- laser
- polygonal line
- locus
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Laser Beam Processing (AREA)
Abstract
【課題】 接合強度に優れ、かつ溶接速度も速いレーザー溶接を行うことができるレーザー溶接方法を提供すること。
【解決手段】 2以上の部材をレーザービームの重ね溶接により接合するレーザー溶接方法において、レーザービームの軌跡を折れ線状とし、このレーザービームにより形成される溶接ビードを折れ線状の部分の隣接部同士で互いに重なり合わせて一体的なビードとするようにした。また、レーザービームを、レーザービーム発射装置からミラーを反射して被溶接部材に照射する形式とし、前記ミラー角度を調整することによりレーザービームの軌跡を折れ線状とすれば簡単な構造の装置とすることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 2以上の部材をレーザービームの重ね溶接により接合するレーザー溶接方法において、レーザービームの軌跡を折れ線状とし、このレーザービームにより形成される溶接ビードを折れ線状の部分の隣接部同士で互いに重なり合わせて一体的なビードとするようにした。また、レーザービームを、レーザービーム発射装置からミラーを反射して被溶接部材に照射する形式とし、前記ミラー角度を調整することによりレーザービームの軌跡を折れ線状とすれば簡単な構造の装置とすることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、接合強度に優れ、かつ溶接速度も速いレーザー溶接を行うことができるレーザー溶接方法に関するものである。
例えば、自動車の車体や足回り部材やシートフレーム等の組立工程において、二つの金属部材を重ね接合するのに溶接処理することが普通に行われている。また、最近では従来のアーク溶接の置換工法としてレーザー溶接も採用されるようになってきた。しかしながら、レーザー溶接の場合は溶接強度を溶接長さに依存しているため、アーク溶接に比べて溶接長さが長くなるという現象があり、被溶接部材の形状に制限が課せられるという問題点があった。
そこで、図5に示されるように、母材21に対し被溶接部材22を溶接する場合に、溶接開始点と当接終了点をC字状に折り曲げることで、フランジ部23における溶接長さを短くし、かつ溶接強度も確保するようにしたレーザー溶接方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。なお、20はレーザービーム、24は反射ミラーである。
しかしながら、図5に示されるものではフランジ部23における溶接長さが短くなるうえに、C字状の折り曲げ部によりある程度まで溶接強度を向上させることができるという利点が認められるものの、ワンパス溶接でありアーク溶接と同等の溶接強度を得るには至っていないという問題点があった。
特開2003−145285号公報
本発明は上記のような問題点を解決して、溶接部の長さを短くしてもアーク溶接と同等の接合強度を確保することができるレーザー溶接方法を提供することを目的として完成されたものである。
上記課題を解決するためになされた本発明のレーザー溶接方法は、2以上の部材をレーザービームの重ね溶接により接合するレーザー溶接方法において、レーザービームの軌跡を折れ線状とし、このレーザービームにより形成される溶接ビードを折れ線状の部分の隣接部同士で互いに重なり合わせて一体的なビードとすることを特徴とするものである。
また、レーザービームを、レーザービーム発射装置からミラーを反射して被溶接部材に照射する形式とし、前記ミラー角度を調整することによりレーザービームの軌跡を折れ線状とするものを請求項2に係る発明とする。
また、レーザービームを、レーザービーム発射装置からミラーを反射して被溶接部材に照射する形式とし、前記ミラー角度を調整することによりレーザービームの軌跡を折れ線状とするものを請求項2に係る発明とする。
本発明は、レーザービームの軌跡を折れ線状とし、このレーザービームにより形成される溶接ビードを折れ線状の部分の隣接部同士で互いに重なり合わせて一体的なビードとすることにより溶接部の長さを短くでき、この結果、被溶接部材の溶接面を確保するためのフランジ部や平面部を小さくすることができる。よって、被溶接部材の形状の制約を少なくすることができる。また、レーザービームの軌跡を折れ線状としたことにより互いに隣接する溶接部同士の熱が影響し合い、溶接速度を速くしても十分な溶け込みを確保して優れた接合強度を実現することができるものである。
また、レーザービームを、レーザービーム発射装置からミラーを反射して被溶接部材に照射する形式とし、前記ミラー角度を調整することによりレーザービームの軌跡を折れ線状とする場合は、レーザービームの軌跡の変化を簡単な機構で実現できることとなる。
また、レーザービームを、レーザービーム発射装置からミラーを反射して被溶接部材に照射する形式とし、前記ミラー角度を調整することによりレーザービームの軌跡を折れ線状とする場合は、レーザービームの軌跡の変化を簡単な機構で実現できることとなる。
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい形態を示す。
図1は本発明の溶接方法を実施するための装置の一例を示す斜視図、図2は本発明の溶接方法に係るレーザービームの軌跡のパターン例を示す説明図である。また図1において、1は集光レンズ、2は溶接装置本体、3はレーザー発振機、4はミラーであり、Wはシートフレーム等の自動車用部品に使用されている高ハイテン鋼材からなる被溶接部材である。
図1は本発明の溶接方法を実施するための装置の一例を示す斜視図、図2は本発明の溶接方法に係るレーザービームの軌跡のパターン例を示す説明図である。また図1において、1は集光レンズ、2は溶接装置本体、3はレーザー発振機、4はミラーであり、Wはシートフレーム等の自動車用部品に使用されている高ハイテン鋼材からなる被溶接部材である。
本発明では、2以上の部材をレーザービームの重ね溶接により接合するレーザー溶接方法において、レーザービームの軌跡を折れ線状とし、このレーザービームにより形成される溶接ビードを折れ線状の部分の隣接部同士で互いに重なり合わせて一体的なビードとするものである。
即ち、レーザー溶接では従来ワンパス溶接であり、この場合には十分な溶接強度を確保する必要性から長手方向に十分な長さを取る必要があり、また被溶接部材の溶け込みを確保するため溶接速度を抑える必要があったのに対し、本発明ではレーザービームの軌跡を折れ線状とし、このレーザービームにより形成される溶接ビードを折れ線状の部分の隣接部同士で互いに重なり合わせて一体的なビード6とすることで十分な溶接強度の確保を達成できることを見出し、本発明に至ったのである。
即ち、レーザー溶接では従来ワンパス溶接であり、この場合には十分な溶接強度を確保する必要性から長手方向に十分な長さを取る必要があり、また被溶接部材の溶け込みを確保するため溶接速度を抑える必要があったのに対し、本発明ではレーザービームの軌跡を折れ線状とし、このレーザービームにより形成される溶接ビードを折れ線状の部分の隣接部同士で互いに重なり合わせて一体的なビード6とすることで十分な溶接強度の確保を達成できることを見出し、本発明に至ったのである。
レーザービームの軌跡を折れ線状とする具体例としては、例えば図2に示されるように、(a)溶接の長手方向に対してジグザグ状(あるいはS字状でもよい)の折れ線5を形成する、(b)溶接の長手方向に進め、次いで後退させた後、再び長手方向に進めて折れ線5を形成する、(c)前記bのパターンを繰り返して折れ線5を形成する等、様々な形態を採用することができる。
このようにレーザービームの軌跡を折れ線状とすることにより、溶接ビードが重なりながら形成されるため、最初のビードが溶かし込み不足であっても次のビードで溶かし込まれることとなり、隣接した溶接ビードが重なり合って一体的なビードとなるのである。この結果、レーザー溶接であっても溶接長さを短くすることが可能となり、しかもビードの溶け込み不足もなく十分な溶接強度を確保できることとなる。
なお、図3は従来例の溶接ビードを示すものであるが、溶接長さを短くすることができるものの、ビードの溶け込み不足を防止する必要性から溶接速度を抑える必要があり、作業性に劣るという問題点を有している。
なお、図3は従来例の溶接ビードを示すものであるが、溶接長さを短くすることができるものの、ビードの溶け込み不足を防止する必要性から溶接速度を抑える必要があり、作業性に劣るという問題点を有している。
また、図1に示すような装置においては、レーザービームをレーザービーム発射装置からミラー4を反射して被溶接部材Wに照射する形式とし、前記ミラー角度を調整することによりレーザービームの軌跡を任意の形状の折れ線状とすることができる。この場合は、ミラー角度の調整手段を付加するのみの簡単な構造の装置で目的を達成ることができる。
高ハイテン鋼材(980材、590材)からなる被溶接部材を、図1に示す装置により、CO2レーザー(発振機:スラブ型CO2 4.5kW)を用いてレーザー溶接した。図4に示すパターンのレーザービームの軌跡とし、その場合の溶接強度および溶接速度と溶接時間を測定した。
この結果、図4に示されるように、実施例のものはいずれもアーク溶接(比較例3)と同じ溶接長さ(15mm)であるにもかかわらず、同等若しくはそれ以上の溶接強度を有することができた。
なお、比較例として、レーザービームの軌跡が溶接開始点および溶接終了点で鉤状に屈曲しているものの場合(比較例1と比較例2)を示すが、いずれもアーク溶接と同等の溶接強度を確保することができなかった。特に、980材等のハイテン材を溶接した際には、溶接強度がアーク溶接に対して低下している。
それに対して、本発明ではハイテン材においても十分な溶接強度が確保できている。レーザービームの軌跡を折れ線状とし、このレーザービームにより形成される溶接ビードを折れ線状の部分の隣接部同士で互いに重なり合わせて一体的なビードとしたため、溶け込み性が向上したことが要因と考えられる。よって、本発明の溶接方法はハイテン材の溶接に対してより有利である。
溶接速度が実施例1〜4と比較例1〜2で異なるのは、実施例1〜4では隣接したビードが重なりビードとなり溶接速度を速くしても十分な溶け込みが確保できるからであり、それに対して比較例1〜2は重なりビードとなっていないため、溶接速度を遅くしないと十分な溶け込みが確保できないからである。このことからも、本発明の溶接方法が溶け込み性を向上していることが裏付けられる。
この結果、図4に示されるように、実施例のものはいずれもアーク溶接(比較例3)と同じ溶接長さ(15mm)であるにもかかわらず、同等若しくはそれ以上の溶接強度を有することができた。
なお、比較例として、レーザービームの軌跡が溶接開始点および溶接終了点で鉤状に屈曲しているものの場合(比較例1と比較例2)を示すが、いずれもアーク溶接と同等の溶接強度を確保することができなかった。特に、980材等のハイテン材を溶接した際には、溶接強度がアーク溶接に対して低下している。
それに対して、本発明ではハイテン材においても十分な溶接強度が確保できている。レーザービームの軌跡を折れ線状とし、このレーザービームにより形成される溶接ビードを折れ線状の部分の隣接部同士で互いに重なり合わせて一体的なビードとしたため、溶け込み性が向上したことが要因と考えられる。よって、本発明の溶接方法はハイテン材の溶接に対してより有利である。
溶接速度が実施例1〜4と比較例1〜2で異なるのは、実施例1〜4では隣接したビードが重なりビードとなり溶接速度を速くしても十分な溶け込みが確保できるからであり、それに対して比較例1〜2は重なりビードとなっていないため、溶接速度を遅くしないと十分な溶け込みが確保できないからである。このことからも、本発明の溶接方法が溶け込み性を向上していることが裏付けられる。
以上の説明からも明らかなように、本発明は2以上の部材をレーザービームの重ね溶接により接合するレーザー溶接方法において、レーザービームの軌跡を折れ線状とし、このレーザービームにより形成される溶接ビードを折れ線状の部分の隣接部同士で互いに重なり合わせて一体的なビードとすることにより、溶接部の長さを短くしても十分な溶接強度を確保することができ、これによりフランジ部等の溶接部分を小さくできて部品の軽量化を図ることができることとなる。
1 集光レンズ
2 溶接装置本体
3 レーザー発振機
4 ミラー
5 折れ線
6 一体的なビード
W 被溶接部材
2 溶接装置本体
3 レーザー発振機
4 ミラー
5 折れ線
6 一体的なビード
W 被溶接部材
Claims (2)
- 2以上の部材をレーザービームの重ね溶接により接合するレーザー溶接方法において、レーザービームの軌跡を折れ線状とし、このレーザービームにより形成される溶接ビードを折れ線状の部分の隣接部同士で互いに重なり合わせて一体的なビードとすることを特徴とするレーザー溶接方法。
- レーザービームを、レーザービーム発射装置からミラーを反射して被溶接部材に照射する形式とし、前記ミラー角度を調整することによりレーザービームの軌跡を折れ線状とする請求項1に記載のレーザー溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005139739A JP2006315029A (ja) | 2005-05-12 | 2005-05-12 | レーザー溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005139739A JP2006315029A (ja) | 2005-05-12 | 2005-05-12 | レーザー溶接方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006315029A true JP2006315029A (ja) | 2006-11-24 |
Family
ID=37536147
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005139739A Withdrawn JP2006315029A (ja) | 2005-05-12 | 2005-05-12 | レーザー溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006315029A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015069169A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | ブラザー工業株式会社 | 現像装置、ブレードユニット、および、現像装置の製造方法 |
CN114061920A (zh) * | 2020-08-07 | 2022-02-18 | 北京小米移动软件有限公司 | 折叠轨迹检测装置及折叠轨迹检测方法、折叠检测系统 |
-
2005
- 2005-05-12 JP JP2005139739A patent/JP2006315029A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015069169A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | ブラザー工業株式会社 | 現像装置、ブレードユニット、および、現像装置の製造方法 |
CN114061920A (zh) * | 2020-08-07 | 2022-02-18 | 北京小米移动软件有限公司 | 折叠轨迹检测装置及折叠轨迹检测方法、折叠检测系统 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2701875B1 (en) | Laser welding apparatus and laser welding method | |
WO2013001934A1 (ja) | T型継手のレーザ溶接とアーク溶接の複合溶接方法 | |
JPH0557467A (ja) | 異板厚素材のレーザ溶接方法 | |
JP3763525B2 (ja) | 溶接方法および溶接装置 | |
JP2009090349A (ja) | 羽根車の溶接方法及び溶接装置 | |
JPH09201687A (ja) | 狭開先レーザ溶接方法 | |
JP6391412B2 (ja) | レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置 | |
JP2009178761A (ja) | T型継手の貫通溶接方法及び貫通溶接構造物 | |
JP2007000888A (ja) | レーザー溶接方法 | |
JP5121420B2 (ja) | ハイブリッド溶接用継手 | |
JP2003145285A (ja) | レーザー溶接方法 | |
JP2006315029A (ja) | レーザー溶接方法 | |
JP2007130683A (ja) | 鉄道車両の構体材溶接接合方法とそれに用いる継手構造 | |
JP2006297452A (ja) | レーザー溶接方法 | |
JP2008246502A (ja) | レーザ溶接方法 | |
JP5000982B2 (ja) | 差厚材のレーザ溶接方法 | |
CN111687538B (zh) | 接合体的制造方法 | |
JP4378635B2 (ja) | 重ねレーザ溶接方法 | |
JPH10202379A (ja) | 溶接構造 | |
JP2018158350A (ja) | レーザ溶接方法及び溶接継手 | |
JPH1158060A (ja) | レーザ突き合わせ溶接用治具及びレーザ突き合わせ溶接による溶接部構造 | |
JP2006151160A (ja) | 車両のピラー構造 | |
JP2009248104A (ja) | 溶接ビード整形方法 | |
JP2008213005A (ja) | レーザ溶接方法 | |
JP2005349398A (ja) | パネルの接合構造および接合方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080805 |