JP2006312043A - ゴルフボールの製造方法 - Google Patents

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Hiroki Kimura
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Abstract

【課題】反発性が高く、スピン性能、耐擦過傷性に優れ、リサイクル成形が可能であり、生産性にも優れたゴルフボールを製造するのに適した製造方法を提供することにある。
【解決手段】コアに1層以上のカバー層が被覆され、かつ該カバー層のうち少なくとも1層が特定の熱可塑性ポリウレタンを90質量%以上含む熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成され、該カバー層に含まれる熱可塑性ポリウレタンのDMF溶液における対数粘度が1.5dl/g以上であり、かつn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度が0.5dl/g以上であるゴルフボールを製造するに際し、該熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成されるカバー層を、加工前水分率が500ppm以下に調整された前記熱可塑性ポリウレタンを90質量%以上含む熱可塑性ポリウレタン組成物を射出成形することにより形成するゴルフボールの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の熱可塑性ポリウレタン組成物をカバーに用いたゴルフボールの製造方法に関し、さらに詳しくは、リサイクル成形が可能であるとともに、反発性が高く、スピン性能、耐擦過傷性に優れ、しかも生産性に優れた熱可塑性ポリウレタン組成物をカバーに用いたゴルフボールの製造方法に関する。
近年、ゴルフボールのカバー材料としてポリウレタン材料を用いることが注目されている。ポリウレタン材料は成形物の成形方法の観点から、熱硬化性ポリウレタン材料と熱可塑性ポリウレタン材料に大きく分けられている。前者の熱硬化性ポリウレタン材料の成形物はイソシアネート末端基を持つウレタンプレポリマーと、ポリオール、ポリアミンといった硬化剤の液状原料とを加熱混合し、これを直接金型に流し込み加熱してウレタン硬化反応を生じさせることで得ることができる。
上記のような熱硬化性ポリウレタン材料を用いたゴルフボールの提案は数多くなされており、例えば特許文献1:米国特許第5334673号明細書、特許文献2:同6117024号明細書、特許文献3:同6190268号明細書などに記載されている。熱硬化性ポリウレタン材料の成形方法については、例えば特許文献4:米国特許5006297号明細書、特許文献5:同5733428号明細書、特許文献6:同5888437号明細書、特許文献7:同5897884号明細書、特許文献8:同5947843号明細書などに記載されている。
熱硬化性ポリウレタン材料の成形物は、加熱による可塑性がないために、原料および成形品のリサイクルを行うことはできない。また、熱硬化性ポリウレタン材料の成形物は、加熱硬化工程および冷却工程が長時間であること、原料の加熱反応性が高く不安定なため、成形時間のコントロールが非常に困難であることから、ゴルフボールカバーのような特殊な成形物(芯材の周囲に被覆する成形物)に適用した場合の生産性は効率的ではないとされる。
一方、後者の熱可塑性ポリウレタン材料の成形物は、直接原料を反応させて成形物を得るのではなく、前述の熱硬化性ポリウレタン材料とはやや異なった原料と製造法を用いることで合成された線状ポリウレタン材料が成形に用いられる。このようなポリウレタン材料は熱可塑性があり、熱可塑化したポリウレタン材料は冷却することで固まる性質を持つ。よって、このようなポリウレタン材料は射出成形機を用いた成形が可能である。熱可塑性ポリウレタン材料の射出成形は成形時間が熱硬化性ポリウレタン材料の成形時間に比べて非常に短く、また精密成形に適しているので、ゴルフボールカバーの成形法として最適である。また、熱可塑性ポリウレタン材料はリサイクルが可能であり地球環境にも優しい。特許文献9:米国特許3395109号明細書、特許文献10:同4248432号明細書、特許文献11:同4442282号明細書などでは、熱可塑性ポリウレタン材料を用いたゴルフボールの提案がなされている。
しかしながら、従来の熱可塑性ポリウレタン材料を用いたゴルフボールカバーは、打感、コントロール性、反発性、アイアン打撃時の耐擦過傷性の全てを満足するものではなかった。
これに対し、特許文献12:特開平9−271538号公報には反発性の高い熱可塑性ポリウレタン材料を用いたゴルフボールカバーが記載されている。しかし、このゴルフボールカバーも、アイアン打撃時の耐擦過傷性の点では十分でなかった。
また、特許文献13:特開平11−178949号公報には熱可塑性ポリウレタン材料とイソシアネート化合物との反応生成物を主成分とし、アイアン打撃時の耐擦過傷性が比較的良好なゴルフボールカバーが記載されている。このカバーでは、添加剤としてジイソシアネート、ブロックイソシアネート二量体といったイソシアネート化合物が熱可塑性ポリウレタン材料に添加されている。添加方法としては押出機を用いた加熱溶融混合時や射出成形時に添加することで、成形時に反応させるようにしている。
しかし、上記特開平11−178949号公報のカバーの成形においては、イソシアネート化合物の取り扱いが水分による失活のために難しく、安定した反応生成物を得ることが困難であった。また、吸湿に強いブロックイソシアネートは熱により解離した際のブロック剤の臭気が強く、カバーの成形には不向きであった。さらに、イソシアネート化合物がパウダー状や溶液状である場合、熱可塑性ポリウレタン材料への添加量のコントロールが難しく、カバー物性のコントロールが困難であった。しかも、熱可塑性ポリウレタン材料とイソシアネート化合物との融点の差、溶融粘度の差から成形機内でのすべり現象が生じ、十分な混練ができないこともあった。上記公報記載の技術では、以上のことが原因でカバー材料における水分の影響や添加剤添加量のコントロールが不十分となり、その結果、耐擦過傷性の改良効果の点で十分に満足できるゴルフボールカバーを得ることはできなかった。
さらに、上記特開平11−178949号公報に記載されている好ましい熱可塑性ポリウレタン材料は脂肪族イソシアネートをベースとしたものであるが、この熱可塑性ポリウレタン材料はイソシアネートとの反応性が非常に大きく反応のコントロールが困難であるために、射出成形に用いる前にゲル化を生じやすく十分な可塑性を確保できないという問題や成形中にゲル化することがあるという問題、リサイクル樹脂がゲル化のために再生不能になることがあるという問題などを有していた。そして、これらの問題のため、上記公報に記載の技術を実用化することは困難であった。
一方、特許文献14:特公昭58−2063号公報(米国特許4347338号明細書)には、二個以上のイソシアネート基を持つ化合物をイソシアネート基と反応しない熱可塑性樹脂と混和し、得られた混和物を熱可塑性ポリウレタン材料に配合し、成形機に供して成形する熱硬化性ポリウレタン成形品の製造法が記載されている。しかし、上記公報記載の技術は、耐溶剤性と連続的な繰返し磨耗に対しての改良のみを目的としており、該公報には、上記成形材料をゴルフボールのカバー材料として使用することは示されていない。ゴルフボールのカバー材料としては、反発性、飛距離、スピン性、コントロール性、打感、耐擦過傷性、対カット性、耐変色性といったゴルフボールに必要な種々の特性を満たす材料が要望されている。
また、特許文献15:特開2002−336378号公報には、熱可塑性ポリウレタン材料とイソシアネート混合物からなるカバー材を用いたゴルフボールが記載され、当該カバー材はリサイクル可能であり、かつ反発性が高く、しかも耐擦過傷性に優れた熱可塑性ポリウレタン材料である。しかし、このカバー材は、熱可塑性ポリウレタンの生産性の良さと熱硬化性ポリウレタン並みの物性発現の両立を達成せしめたものであるが、イソシアネート混合物を成形機内に投入することによる焼け異物の発生や、成形の不安定さ等の問題が生じる場合があった。
米国特許第5334673号明細書 米国特許第6117024号明細書 米国特許第6190268号明細書 米国特許第5006297号明細書 米国特許第5733428号明細書 米国特許第5888437号明細書 米国特許第5897884号明細書 米国特許第5947843号明細書 米国特許第3395109号明細書 米国特許第4248432号明細書 米国特許第4442282号明細書 特開平9−271538号公報 特開平11−178949号公報 特公昭58−2063号公報 特開2002−336378号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、反発性が高く、スピン性能、耐擦過傷性に優れ、リサイクル成形が可能であり、生産性にも優れたゴルフボールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、コアに1層以上のカバー層が被覆され、かつ該カバー層のうち少なくとも1層が長鎖ポリオールと有機ジイソシアネート化合物と鎖延長剤とのポリウレタン形成反応により得られる熱可塑性ポリウレタンを主成分とする熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成され、該熱可塑性ポリウレタン(成形後)のDMF溶液における対数粘度が1.5dl/g以上で、かつn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度が0.5dl/g以上であるゴルフボールを製造するに際し、該熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成されるカバー層を、加工前水分率が500ppm以下に調整された前記熱可塑性ポリウレタンを90質量%以上含む熱可塑性ポリウレタン組成物を射出成形することにより形成することを特徴とするゴルフボールの製造方法が、上記課題を解決するゴルフボールを製造する方法となり得ることを知見し、本発明をなすに至った。
また、本発明の製造方法においては上記熱可塑性ポリウレタンの加工前水分率を500ppm以下に調整する。熱可塑性ポリウレタンを熱加工(射出成形等)する場合には、成形加工時に樹脂が発泡等の不良現象が生じるといった問題を回避する観点から、加工前に80〜90℃で、1〜2時間の予備乾燥が望まれていた(岩田敬治著「ポリウレタン樹脂」、日刊工業新聞社発行、P165)。しかし、ゴルフボールカバーとしての要求特性に照らし本発明者が検討を加えた結果、更に上記範囲に水分率に限定することが、特に射出成形時の安定性と成形後樹脂物性の観点から好ましいことを見出した。
同様に、本発明の製造方法においては上記熱可塑性ポリウレタンのリサイクル品を用いることも可能であるが、好ましくは上記熱可塑性ポリウレタンのリサイクル品の加工前水分率を5000ppm以下に調整する。更にリサイクル品の加工前水分率についても上記水分率に限定することが、成形時の粘度上昇を抑えるという観点から好ましいことを見出したものである。
更に、本発明の製造方法においては前記熱可塑性ポリウレタン組成物をコアに被覆したのち効率的な硬度回復及び架橋促進の観点から熱処理を施すことが好適である。従来、成形加工品に熱処理を施す場合には硬度回復の観点から熱風処理やオーブン処理という条件が採用されることが多かった。本発明においては前記熱可塑性ポリウレタン組成物に対する熱処理を行なうに際し、更に水分の存在下にて熱処理を行うという条件を採用することが、意外にもウレア結合やビュレット結合といった強固な架橋結合を形成し、耐擦過傷性向上に繋がるという効果の発現に寄与することを見出した。
即ち、本発明は、以下のゴルフボールの製造方法を提供する。
請求項1:
コアに1層以上のカバー層が被覆され、かつ該カバー層のうち少なくとも1層が長鎖ポリオールと有機ジイソシアネート化合物と鎖延長剤とのポリウレタン形成反応により得られる熱可塑性ポリウレタンを90質量%以上含む熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成され、該カバー層に含まれる熱可塑性ポリウレタンのDMF溶液における対数粘度が1.5dl/g以上であり、かつn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度が0.5dl/g以上であるゴルフボールを製造するに際し、
該熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成されるカバー層を、加工前水分率が500ppm以下に調整された前記熱可塑性ポリウレタンを90質量%以上含む熱可塑性ポリウレタン組成物を射出成形することにより形成することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
請求項2:
前記長鎖ポリオールが数平均分子量1500〜5000のポリエーテルポリオールであることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
請求項3:
前記熱可塑性ポリウレタン組成物をコアに被覆した後、温度50℃以上の条件で熱処理する請求項1又は2記載の製造方法。
請求項4:
前記熱処理が相対湿度50%以上の条件で行われる請求項3記載の製造方法。
請求項5:
前記熱処理が相対湿度50%未満の条件で行われる請求項3記載の製造方法。
請求項6:
前記熱処理が液体中にて行われる請求項3記載の製造方法。
請求項7:
コアに1層以上のカバー層が被覆され、かつ該カバー層のうち少なくとも1層が長鎖ポリオールと有機ジイソシアネート化合物と鎖延長剤とのポリウレタン形成反応により得られる熱可塑性ポリウレタンを90質量%以上含む熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成され、該カバー層に含まれる熱可塑性ポリウレタンのDMF溶液における対数粘度が1.5dl/g以上であり、かつn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度が0.5dl/g以上であるゴルフボールを製造するに際し、該カバー層に含まれる熱可塑性ポリウレタンとして、少なくとも2種類の熱可塑性ポリウレタンA・Bを用い、熱可塑性ポリウレタンBのDMF溶液における対数粘度が熱可塑性ポリウレタンAのDMF溶液における対数粘度よりも大きく、かつ、熱可塑性ポリウレタンBのn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度が熱可塑性ポリウレタンAのn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度よりも大きく、かつ以下の式を満たすことを特徴とするゴルフボールの製造方法。
A1≦500ppm
B1≦5000ppm
100/1≧A2/B2≧100/150
(A1×A2+B1×B2)/(A2+B2)≦3000ppm
(ただし、A1は熱可塑性ポリウレタンA中の水分率を表し、A2は熱可塑性ポリウレタンAの質量を表し、B1は熱可塑性ポリウレタンB中の水分率を表し、B2は熱可塑性ポリウレタンBの質量を表す。)
請求項8:
BはAのリサイクル品である請求項7記載のゴルフボールの製造方法。
本発明のゴルフボールの製造方法は、反発性が高く、スピン性能、耐擦過傷性に優れ、リサイクル成形が可能であり、生産性にも優れたゴルフボールを製造するのに適した製造方法である。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボールの製造方法は、コアに1層以上のカバー層が被覆され、かつ該カバー層のうち少なくとも1層が長鎖ポリオールと有機ジイソシアネート化合物と鎖延長剤とのポリウレタン形成反応により得られる熱可塑性ポリウレタンを90質量%以上含む熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成され、該カバー層に含まれる熱可塑性ポリウレタンのDMF溶液における対数粘度が1.5dl/g以上であり、かつn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度が0.5dl/g以上であるゴルフボールを製造するに際し、該熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成されるカバー層を、加工前水分率が500ppm以下に調整された前記熱可塑性ポリウレタンを90質量%以上含む熱可塑性ポリウレタン組成物を射出成形することにより形成することを特徴とするゴルフボールの製造方法である。
カバー層に含まれる成形(加工)後の熱可塑性ポリウレタン(複数種の熱可塑性ポリウレタンが存在する場合にはそれらの複数種の熱可塑性ポリウレタンの混合物)のDMF溶液における対数粘度は1.7dl/g以上であることが好ましく、1.9dl/g以上であることがより好ましく、DMF溶液に殆ど不溶となる2dl/g以上であることがさらに好ましい。また、カバー層に含まれる成形後の熱可塑性ポリウレタン(複数種の熱可塑性ポリウレタンが存在する場合にはそれらの複数種の熱可塑性ポリウレタンの混合物)のn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度は0.6dl/g以上であることが好ましく、0.7〜2.0dl/gであることがより好ましく、0.8〜1.5dl/gであることがさらに好ましい。カバー層に含まれる熱可塑性ポリウレタンが上記のような対数粘度を有すると、得られるゴルフボールは、反発性、スピン性能、耐擦過傷性により優れたものとなる。
なお、本明細書でいう熱可塑性ポリウレタンのDMF溶液における対数粘度は、該熱可塑性ポリウレタンを0.5g/dlの濃度のDMF溶液とし、30℃において測定した流下時間に基づいて算出されるものであり、一方、n−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度は、該熱可塑性ポリウレタンを0.5g/dlの濃度の、n−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液とし、30℃において測定した流下時間に基いて算出されるものであり、具体的には、いずれも後述する実施例において記載する方法で測定した値を意味する。
本発明における前記熱可塑性ポリウレタンの構造は、長鎖ポリオールである高分子ポリオール(ポリメリックグリコール)からなるソフトセグメントと、鎖延長剤および有機ジイソシアネート化合物からなるハードセグメントとを含む。ここで、原料となる高分子ポリオールとしては、従来から熱可塑性ポリウレタンに関する技術において使用されるものはいずれも使用でき、特に制限されるものではないが、例えば、ポリエステル系とポリエーテル系があり、反発弾性率が高く低温特性に優れた熱可塑性ポリウレタンを合成できる点で、ポリエーテル系の方がポリエステル系に比べて好ましい。
ポリエーテルポリオールとしてはポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられるが、反発弾性率と低温特性の点でポリテトラメチレングリコールが特に好ましい。また、ポリエーテルポリオールの数平均分子量は1500〜5000であることが好ましく、特に反発弾性の高い熱可塑性ポリウレタンを合成するためには2000〜4000であることが好ましい。なお、本発明において数平均分子量とは、JIS K−1557に準拠して測定した水酸基価に基づいて算出した数平均分子量である。
鎖延長剤としては、従来の熱可塑性ポリウレタンに関する技術において使用されるものを好適に用いることができ、例えば、イソシアネート基と反応し得る活性水素原子を分子中に2個以上有する分子量400以下の低分子化合物であることが好ましい。鎖延長剤としては、1,4−ブチレングリコール、1,2−エチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。鎖延長剤としては、これらのうちでも、炭素数2〜12の脂肪族ジオールが好ましく、1,4−ブチレングリコールがより好ましい。
有機ジイソシアネート化合物としては、従来の熱可塑性ポリウレタンに関する技術において使用されるものを好適に用いることができ、例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ただし、イソシアネート種によっては射出成形中の架橋反応をコントロールすることが困難なものがある。本発明においては生産時の安定性と発現される物性とのバランスとの観点から、芳香族ジイソシアネートである4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが最も好ましい。
本発明において最も好ましい熱可塑性ポリウレタンは、ポリエーテルポリオールと芳香族ジイソシアネートを用いて合成される熱可塑性ポリウレタンであって、上記ポリエーテルポリオールが数平均分子量2000以上のポリテトラメチレングリコール、上記芳香族ジイソシアネートが4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのものである。
上記熱可塑性ポリウレタンは、長鎖ポリオールと有機ジイソシアネート化合物と鎖延長剤とがポリウレタン形成反応により生成するものである。前記有機ジイソシアネート化合物に由来する窒素原子含有量が前記長鎖ポリオール、有機ジイソシアネート化合物、及び鎖延長剤の総量に占める割合を4.0〜6.5質量%の範囲内に調整することにより上記した反発性、スピン性能、耐擦過傷性および生産性などの種々の特性がより優れたゴルフボールを得ることが出来る。
また、前記ポリウレタン形成反応における活性水素原子:イソシアネート基の配合比は、上記した反発性、スピン性能、耐擦過傷性および生産性などの種々の特性がより優れた熱可塑性ポリウレタン組成物からなるゴルフボールを得ることができるよう、好ましい範囲にて調整することが出来る。具体的には、前記の長鎖ポリオール、有機ジイソシアネート化合物および鎖延長剤とを反応させて熱可塑性ポリウレタンを製造するに当たり、長鎖ポリオールと鎖延長剤とが有する活性水素原子1モルに対して、有機ジイソシアネート化合物に含まれるイソシアネート基が1.01〜1.20モルとなる割合で各成分を使用することが好ましく、より好ましくは1.03〜1.15モルとなる割合で各成分を使用することであり、さらに好ましくは1.05〜1.12モルとなる割合で各成分を使用することである。このような割合で各成分を使用することにより、成形後のカバー層において所望の対数粘度を有する熱可塑性ポリウレタンを得ることができる。
熱可塑性ポリウレタンの製造方法は特に限定されず、長鎖ポリオール、鎖延長剤および有機ジイソシアネート化合物を使用して、公知のウレタン化反応を利用して、プレポリマー法、ワンショット法のいずれで製造してもよい。そのうちでも、実質的に溶剤の不存在下に溶融重合することが好ましく、特に多軸スクリュー型押出機を用いて連続溶融重合により製造することが好ましい。
上記熱可塑性ポリウレタンは、本発明のゴルフボールのカバーに用いられる熱可塑性ポリウレタン組成物中に主成分として含まれる。ここで、「主成分」とは熱可塑性ポリウレタン組成物中に占める割合として90質量%以上、好ましくは95質量%以上、より好ましくは99質量%以上、上限として100質量%であることを意味する。
上記熱可塑性ポリウレタン組成物には、上述した熱可塑性ポリウレタンに加えて他の成分を配合することができる。このような他の成分としては、例えば熱可塑性ポリウレタン以外の熱可塑性高分子を挙げることができ、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、アイオノマー樹脂、スチレンブロックエラストマー、ポリエチレン、ナイロン樹脂等を挙げることができる。この場合、熱可塑性ポリウレタン以外の熱可塑性高分子の配合量は、必須成分である上記熱可塑性ポリウレタン100質量部に対して通常0〜10質量部、好ましくは0〜5質量部、さらに好ましくは0〜1質量部であり、カバー材の硬度の調整、反発性の改良、流動性の改良、接着性の改良などに応じて適宜選択される。
さらに、カバー材には、必要に応じて、上記の熱可塑性ポリウレタンを構成する成分以外の種々の添加剤を配合することができ、例えば顔料、分散剤、酸化防止剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、離型剤等を適宜配合することができる。
本発明においてカバー層を成形する方法としては、例えば、射出成形機に上述のカバー材を供給し、コアの周囲に溶融したカバー材を射出することでカバー層を成形することができる。成形温度としては熱可塑性ポリウレタン等の種類によって異なるが、通常150〜250℃の範囲である。
なお、射出成形を行なう場合、樹脂供給部から金型内に至る樹脂経路の一部又は全ての個所において窒素パージや真空処理等を行ない、低湿度環境下で成形を行なうことが望ましいが、これに限定されるものではない。
ここで、本発明においてカバー層を成形するに際し、カバーに含まれる前記熱可塑性ポリウレタンの加工前水分率としては、通常500ppm以下、好ましくは300ppm以下、更に好ましくは100ppm以下である。前記熱可塑性ポリウレタンの加工前水分率が500ppmを超えると成形時の発泡等の不良現象や樹脂の粘度上昇、更にはゴルフボールカバーとしての要求特性に照らした物性の低下を伴う場合がある。
なお、水分率500ppm以下に調整された熱可塑性ポリウレタンは、例えば、真空乾燥機、熱風乾燥機、除湿乾燥機等の水分除去に有効な設備を用いて、好ましくは、40〜150℃の温度範囲で、1〜10時間処理することにより得ることができる。さらに、露点−20℃以下の乾燥された空気や窒素などの雰囲気下に処理することがより好ましい。また、水分率が500ppm以下に調整された熱可塑性ポリウレタンであれば市販品を使用してもよい。
また、本発明は上記したゴルフボールを製造するに際し、該カバー層に含まれる熱可塑性ポリウレタンとして、少なくとも2種類の熱可塑性ポリウレタンA・Bを用い、熱可塑性ポリウレタンB(成形前)のDMF溶液における対数粘度が熱可塑性ポリウレタンA(成形前)のDMF溶液における対数粘度よりも大きく、かつ、熱可塑性ポリウレタンB(成形前)のn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度が熱可塑性ポリウレタンA(成形前)のn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度よりも大きく、かつ、以下の式を満たす製造方法を包含する。
A1≦500ppm
B1≦5000ppm
100/1≧A2/B2≧100/150
(A1×A2+B1×B2)/(A2+B2)≦3000ppm
(ただし、A1は熱可塑性ポリウレタンA中の水分率を表し、A2は熱可塑性ポリウレタンAの質量を表し、B1は熱可塑性ポリウレタンB中の水分率を表し、B2は熱可塑性ポリウレタンBの質量を表す。)
上記の熱可塑性ポリウレタンBは、熱可塑性ポリウレタンAのリサイクル品であることが好ましい。該リサイクル品とは、本発明においてカバー層を成形するに際して、射出成形時に発生するランナー等(ランナーとは、溶融樹脂を射出成形時に均一に送り込むための通り道に固まってできた余分な樹脂を意味する)を適宜粉砕するなどしたものである。
成形前の熱可塑性ポリウレタンAのDMF溶液における対数粘度は0.3〜1.2dl/gであることが好ましく、0.4〜1.0dl/gであることがより好ましく、0.4〜0.8dl/gであることがさらに好ましい。また、成形前の熱可塑性ポリウレタンAのn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度は0.3〜1.0dl/gであることが好ましく、0.4〜0.9dl/gであることがより好ましく、0.4〜0.7dl/gであることがさらに好ましい。
一方、成形前の熱可塑性ポリウレタンBのDMF溶液における対数粘度は1.7dl/g以上であることが好ましく、1.9dl/g以上であることがより好ましく、DMF溶液に殆ど不溶となる2dl/g以上であることがさらに好ましい。また、成形前の熱可塑性ポリウレタンBのn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度は0.6dl/g以上であることが好ましく、0.7〜2.0dl/gであることがより好ましく、0.8〜1.5dl/gであることがさらに好ましい。
成形前の熱可塑性ポリウレタンA・Bが上記のような対数粘度を有すると、得られるゴルフボールは、反発性、スピン性能、耐擦過傷性により優れたものとなる。
熱可塑性ポリウレタンBの加工前水分率としては通常5000ppm以下、好ましくは3000ppm以下である。熱可塑性ポリウレタンBの加工前水分率が5000ppmを超えると成形時の発泡等の不良現象や樹脂の粘度上昇、更には物性の低下を伴う場合がある。
また、熱可塑性ポリウレタンAと熱可塑性ポリウレタンBとの配合比としては、(熱可塑性ポリウレタンA):(熱可塑性ポリウレタンB)(質量比)として通常100:1〜100:150、好ましくは100:100〜100:25である。上記熱可塑性ポリウレタンBの配合比が多すぎると粘度上昇による成形性の悪化や、物性の低下に繋がる場合がある。
さらに、上記のA1、A2、B1およびB2は、通常(A1×A2+B1×B2)/(A2+B2)が3000ppm以下であり、好ましくは2000ppm以下である。
上記のようにカバー材を成形した後、アニーリングを行って架橋反応を更に進行させ、ゴルフボールカバーとしての特性を更に改良することも可能である。アニーリングとは、一定環境下で一定期間熟成させることをいう。
なお、上記架橋反応としては、熱可塑性ポリウレタン組成物中の残存OH基に残存イソシアネート基が反応して新たにウレタン結合を形成したり、熱可塑性ポリウレタンのウレタン基に残存イソシアネート基の付加反応が生じ、アロファネート、ビュレット架橋形態を形成したりすることが考えられる。
上記アニーリングの条件としては通常40℃以上、好ましくは45℃以上、より好ましくは50℃以上、さらに好ましくは70℃以上の条件とすることができる。アニーリング時の温度が低すぎると架橋反応を進行させる効果が低い場合がある。但し、カバーが2層以上で構成され、かかるカバー層の一部にアイオノマー樹脂にて形成されたカバー層を含む場合や、本発明におけるゴルフボールをコアとコアを被覆する中間層と中間層を被覆するカバーとにより構成し、かかる中間層をアイオノマー樹脂にて形成する場合には、アニーリング条件を高温にしすぎるとアイオノマー樹脂のTi(クラスター融点)を超えてしまう場合があり、ゴルフボールの反発性が低下する場合がある。また、アイオノマー樹脂のTm(融点)を超えると中間層が変形してしまう場合がある。
また、アニーリング時の相対湿度条件としては通常50%以上、好ましくは60%以上であるが、50%未満でもよい。ウレア結合やビュレット結合といった強固な架橋結合を形成し、耐擦過傷性を向上させるという観点からは50%RH以上であることが好ましく、配合薬品のブリードアウトを抑制し、印刷特性に悪影響を与えないようにするという点からは50%RH未満であることが好ましい。
更に、上記アニーリングを行なう手段は特に限定されるものではない。アニーリングはオーブン中で行ってもよいし、工程中に熱源個所を設置しそのライン上を通過させることで行ってもよいし、恒温恒湿槽またはそれに類する機能を持つ装置内で行ってもよいし、液体中で行ってもよい。中でも熱源環境設置の容易さと、選択的かつ効率的にウレア結合やビュレット結合を形成させることが出来るという観点からは、液体中でアニーリングを行なうことが好ましい。
アニーリング時間としては処理効果が発現される範囲内で、アニーリング温度に鑑み適宜設定すれば良いが、通常30分以上、好ましくは1時間以上、最も好ましくは2時間以上とすることができる。
本発明においてゴルフボールを構成する1層以上のカバー層は、その少なくとも1層が上記熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成されるものであるが、上記熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成されたカバー層の表面硬度としては、デュロメータD型硬度で通常30〜90、好ましくは35〜85、より好ましくは40〜80、さらに好ましくは45〜75である。カバー層の表面硬度が低すぎるとドライバー打撃時のスピン量が多くなり飛距離が低下する場合がある。また、カバー層の表面硬度が高すぎるとフィーリングが悪くなると共にウレタン素材の反発性能、耐久性能に劣る場合がある。
なお、本発明においてデュロメータD型硬度とは、JIS K7215に準拠したタイプDデュロメータによる測定硬度をいう。
また、上記カバー層の反発弾性率としては通常35%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは45%以上、さらに好ましくは47%以上である。熱可塑性ポリウレタンはもともとそれ程反発性に優れたものではないため、上記反発弾性率は厳密に選択することが好ましい。カバー層の反発弾性率が低すぎるとゴルフボールの飛距離が大幅に低下する場合がある。また、カバー層の反発弾性率が高すぎると100ヤード以内のコントロールを必要とするショットやパッティングで初速度が高くなりすぎ、ゴルファーのフィーリングに合わないことがある。
なお、本発明において反発弾性率とは、JIS K7311に準拠した反発弾性率をいう。
本発明においてゴルフボールを構成するコアについては特に制限はなく、例えばツーピースボール用ソリッドコア、複数の加硫ゴム層を持つソリッドコア、複数の樹脂層を持つソリッドコア、糸ゴム層を有する糸巻きコアといった種々のコアが使用可能である。コアの外径、質量、硬度、材質等についても制限はない。
また、本発明においてゴルフボールを中間層を含む構成とする場合、かかる中間層の硬度、材質、厚み等にも特に制限はない。中間層とカバー間の密着性改良のため、必要に応じてプライマー層を設けることも可能である。
なお、上記カバー層の厚さは0.1〜5.0mmの範囲とすることが好ましい。カバー層は一層に限らず、多層構造に形成することができるが、多層構造に形成する場合はカバー全体の厚さを上記範囲内とすることができる。
本発明の製造方法により得られたゴルフボールは、ゴルフ規則に従った直径および質量に形成されることが好ましく、通常、直径42.67mm以上、質量45.93g以下に形成されるが、直径は42.67〜42.9mmであることが好ましい。また、980N(100kg)荷重時のボールの変形量としては通常2.0〜4.0mm、特に2.2〜3.8mmであることが適当である。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
溶融粘度
1333.3Pa(10torr)以下の圧力下、120℃で1時間減圧乾燥した熱可塑性ポリウレタンの溶融粘度を、高化式フローテスター[島津製作所製:キャピラリーレオメーターCFT−500D(ノズル寸法:直径1mm×長さ10mm)]を使用して、荷重490.3N(50kgf)、温度220℃の条件で測定した。
熱可塑性ポリウレタンのDMF溶液における対数粘度
熱可塑性ポリウレタンを濃度0.5g/dlになるようにDMFに溶解し、ウベローデ型粘度計を用いて、そのポリウレタン溶液の30℃における流下時間を測定し、下記の式により熱可塑性ポリウレタンの対数粘度(ηinh)を求めた。
熱可塑性ポリウレタンの対数粘度(ηinh)=[ln(t/t0)]/c
[式中、tは熱可塑性ポリウレタンのDMF溶液の流下時間(秒)、t0は溶媒(DMF)の流下時間(秒)、およびcはDMF溶液中の熱可塑性ポリウレタンの濃度(g/dl)を表す。]
ここで、DMF溶液に不溶の場合は、2.0以上と表した。
なお、熱可塑性ポリウレタン組成物中の熱可塑性ポリウレタンに関しては、以下のようにして抽出して得られた熱可塑性ポリウレタンの対数粘度を測定した。
熱可塑性ポリウレタン組成物に、同組成物0.2g当たり40mlの割合でN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を加えて、室温で24時間撹拌した後、濾過分別してDMF溶液を回収する。回収したDMF溶液を用いて上記の通りウベローデ型粘度計を用いて流下時間を測定すると共に、回収したDMF溶液から5mlのホールピペットを用いて5mlのDMF溶液を精秤したルツボに入れサンプリングし、120℃でDMFを留去した後、熱可塑性ポリウレタンを得る。得られた熱可塑性ポリウレタン成分の質量を測定して、熱可塑性ポリウレタン組成物に含まれている熱可塑性ポリウレタン成分の濃度c(g/dl)を確認した。
熱可塑性ポリウレタンの、n−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度
熱可塑性ポリウレタンを濃度0.5g/dlになるようにn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMFに溶解し、ウベローデ型粘度計を用いて、そのポリウレタン溶液の30℃における流下時間を測定し、下記の式により熱可塑性ポリウレタンの対数粘度(ηinh-a)を求めた。
熱可塑性ポリウレタンの対数粘度(ηinh-a)=[ln(t/t0)]/c
[式中、tは熱可塑性ポリウレタンの、n−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液の流下時間(秒)、t0は溶媒(n−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF)の流下時間(秒)、およびcはn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液中の熱可塑性ポリウレタンの濃度(g/dl)を表す。]
なお、熱可塑性ポリウレタン組成物中の熱可塑性ポリウレタンに関しては、以下のようにして抽出して得られた熱可塑性ポリウレタンの対数粘度を測定した。
熱可塑性ポリウレタン組成物に、同組成物0.2g当たり40mlの割合でn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を加えて、室温で24時間撹拌した後、濾過分別してn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液を回収する。回収したn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液を用いて上記の通りウベローデ型粘度計を用いて流下時間を測定すると共に、回収したn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液から5mlのホールピペットを用いて5mlのn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液を精秤したルツボに入れサンプリングし、120℃でn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMFを留去した後、熱可塑性ポリウレタンを得る。得られた熱可塑性ポリウレタン成分の質量を測定して、熱可塑性ポリウレタン組成物に含まれている熱可塑性ポリウレタン成分の濃度c(g/dl)を確認した。
〔実施例1〜10,比較例1〜3〕
コア組成
ポリブタジエンゴム 100質量部
アクリル酸亜鉛 24.5質量部
酸化亜鉛 12質量部
ジクミルパーオキサイド 1質量部
ペンタクロロチオフェノール亜鉛塩 1質量部
上記組成のコア材料を混練した後、155℃で20分間加硫成形することにより、直径38.5mmのツーピースソリッドゴルフボール用ソリッドコアを得た。なお、ポリブタジエンゴムとしては日本合成ゴム(株)製BR01を用いた。得られたコアの比重は1.17g/cm3であり、980N(100kg)荷重を加えた時の変形量は3.4mm、USGA(R&A)の測定方法に準拠して測定した初速度は78.1m/sであった。
また、表1〜3に示した各原料(単位:質量部)をスクリュー式二軸押出機により混練温度190℃で混練りし、カバー材を得た。
射出成形用金型内に前記ソリッドコアを配し、このコアの周囲に前記カバー材を射出成形することにより、厚さ2.1mmのカバーを有する実施例、比較例のツーピースゴルフボールを得た。なお、カバー材の射出成形後に表中に示す各条件にてアニール処理を施しているが、アニール時間としては120分とした。得られたゴルフボールを更に1週間室温に放置した後、ボール特性を評価した。カバー物性については、射出成形により得られた厚さ2mmのシートに上記と同様のアニール処理を施し、更に1週間室温に放置した後に測定した。さらに、カバー材のリサイクル性及び生産性についても評価した。結果を表1〜3に示した。
Figure 2006312043
Figure 2006312043
Figure 2006312043
ポリウレタン1
クラミロン5D51−W21−XWF0(株式会社クラレ製)
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート/1,4−ブチレングリコール/ポリ(テトラメチレングリコール)(以下、「MDI−BD−PTMG」と略す。)タイプ熱可塑性ポリウレタン。デュロメータD型硬度51。反発弾性率50%。溶融粘度83Pa・s。
成形前品のDMF溶液における対数粘度0.5dl/g。n−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度0.5dl/g。
加工前水分率40ppm。
ポリウレタン2
クラミロン5D54−W21−XWF1(株式会社クラレ製)
MDI−BD−PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン。デュロメータD型硬度54。反発弾性率51%。溶融粘度75Pa・s。
成形前品のDMF溶液における対数粘度0.5dl/g。n−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度0.5dl/g。
加工前水分率35ppm。
ポリウレタン2リ
上記ポリウレタン2のリサイクル材料。加工前水分率3000ppm。成形前品のDMF溶液における対数粘度2.0dl/g以上。n−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度0.9dl/g。
ポリウレタン3
クラミロン5D54−W21−FWX3(株式会社クラレ製)
MDI−BD−PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン。デュロメータD型硬度54。反発弾性率51%。溶融粘度40Pa・s。
成形前品のDMF溶液における対数粘度0.5dl/g。n−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度0.5dl/g。加工前水分率30ppm。
ポリウレタン4
パンデックスT8295(ディーアイシーバイエルポリマー株式会社製)
MDI−PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン。JIS−A型硬度97。反発弾性率44%。成形前品のDMF溶液における対数粘度0.6dl/g。n−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度0.6dl/g。加工前水分率300ppm。
ポリウレタン5
パンデックスT8260(ディーアイシーバイエルポリマー株式会社製)
MDI−PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン。デュロメータD型硬度56。反発弾性率46%。成形前品のDMF溶液における対数粘度0.6dl/g。n−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度0.6dl/g。加工前水分率250ppm。
ポリエチレンワックス
サンワックス161P(三洋化成)
イソシアネート
クロスネートEM−30(大日精化工業社製イソシアネートマスターバッチ)
アニール処理
50℃70%RH,50℃30%RH条件については、恒温恒湿槽を用いて整えた条件とした。
(カバー物性)
表面硬度
JIS−K7215に準拠したデュロメータD型硬度を測定した。
反発弾性
JIS−K7311に準拠した反発弾性率を測定した。
(ボール特性)
硬度(mm)
980N(100kg)荷重を加えた時の変形量を測定した。
初速度(m/s)
USGA(R&A)の測定方法に準拠して測定した。
耐擦過傷性
ボールを23℃、13℃、0℃に各々保温するとともに、スウィングロボットマシンを用い、クラブはピッチングウェッジを使用して、ヘッドスピード33m/sで各ボールを打撃し、打撃傷を以下の基準で目視にて評価した。
5点:傷がついていないか、ほとんど傷が目立たない。
4点:やや傷が見られるものの、ほとんど気にならない。
3点:表面がやや毛羽立っている。
2点:表面が毛羽立ったり、ディンプルが欠けたりしている。
1点:ディンプルが完全に削り取られてしまっている。
リサイクル性
射出成形時に発生するランナーを粉砕して再利用できるか否かで評価した。ランナーとは、溶融樹脂を射出成形時に均一に送り込むための通り道に固まってできた余分な樹脂であり、通常、熱可塑性樹脂成形品では粉砕して樹脂に混ぜ込み再利用する。
可能:ランナー粉砕樹脂を最大50%までバージン樹脂に混ぜ込んで成形しても偏芯等の問題は生じなかった。
不可:ランナー樹脂がゲル化してしまっており、加熱しても溶融しないために成形に再利用できない状態であった。
生産性
良 好:量産において成形条件が安定であり、樹脂焼け等の発生が少ない。
やや難:量産において成形条件が不安定であり、樹脂焼け等の発生頻度が高い。

Claims (8)

  1. コアに1層以上のカバー層が被覆され、かつ該カバー層のうち少なくとも1層が長鎖ポリオールと有機ジイソシアネート化合物と鎖延長剤とのポリウレタン形成反応により得られる熱可塑性ポリウレタンを90質量%以上含む熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成され、該カバー層に含まれる熱可塑性ポリウレタンのDMF溶液における対数粘度が1.5dl/g以上であり、かつn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度が0.5dl/g以上であるゴルフボールを製造するに際し、
    該熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成されるカバー層を、加工前水分率が500ppm以下に調整された前記熱可塑性ポリウレタンを90質量%以上含む熱可塑性ポリウレタン組成物を射出成形することにより形成することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
  2. 前記長鎖ポリオールが数平均分子量1500〜5000のポリエーテルポリオールであることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 前記熱可塑性ポリウレタン組成物をコアに被覆した後、温度50℃以上の条件で熱処理する請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 前記熱処理が相対湿度50%以上の条件で行われる請求項3記載の製造方法。
  5. 前記熱処理が相対湿度50%未満の条件で行われる請求項3記載の製造方法。
  6. 前記熱処理が液体中にて行われる請求項3記載の製造方法。
  7. コアに1層以上のカバー層が被覆され、かつ該カバー層のうち少なくとも1層が長鎖ポリオールと有機ジイソシアネート化合物と鎖延長剤とのポリウレタン形成反応により得られる熱可塑性ポリウレタンを90質量%以上含む熱可塑性ポリウレタン組成物にて形成され、該カバー層に含まれる熱可塑性ポリウレタンのDMF溶液における対数粘度が1.5dl/g以上であり、かつn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度が0.5dl/g以上であるゴルフボールを製造するに際し、該カバー層に含まれる熱可塑性ポリウレタンとして、少なくとも2種類の熱可塑性ポリウレタンA・Bを用い、熱可塑性ポリウレタンBのDMF溶液における対数粘度が熱可塑性ポリウレタンAのDMF溶液における対数粘度よりも大きく、かつ、熱可塑性ポリウレタンBのn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度が熱可塑性ポリウレタンAのn−ブチルアミンを0.05モル/l含有するDMF溶液における対数粘度よりも大きく、かつ以下の式を満たすことを特徴とするゴルフボールの製造方法。
    A1≦500ppm
    B1≦5000ppm
    100/1≧A2/B2≧100/150
    (A1×A2+B1×B2)/(A2+B2)≦3000ppm
    (ただし、A1は熱可塑性ポリウレタンA中の水分率を表し、A2は熱可塑性ポリウレタンAの質量を表し、B1は熱可塑性ポリウレタンB中の水分率を表し、B2は熱可塑性ポリウレタンBの質量を表す。)
  8. BはAのリサイクル品である請求項7記載のゴルフボールの製造方法。
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