JP2006307410A - 壁装用化粧シート原反及び壁装用化粧シート - Google Patents

壁装用化粧シート原反及び壁装用化粧シート Download PDF

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義昭 根津
Kazuhiro Takahashi
一弘 高橋
Hiroyuki Motono
裕幸 本野
Toshikazu Nishio
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Abstract

【課題】取り替えが比較的容易な壁装用化粧シート原反及び壁装用化粧シートを提供する。
【解決手段】紙質基材上に少なくとも非発泡樹脂層、発泡樹脂層及び非発泡樹脂層が順に形成されている壁装用化粧シートであって、(1)紙質基材が、上層及び下層ならびにこれらを分離できる分離層を両層間に有し、(2)発泡樹脂層が、発泡剤含有樹脂層を発泡させて形成した層である、ことを特徴とする壁装用化粧シートに係る。
【選択図】なし

Description

本発明は、壁装用化粧シート原反及び壁装用化粧シートに関する。
従来、発泡壁紙等の壁装用化粧シート(発泡化粧シート)としては、紙質基材(裏打紙)に塩化ビニル樹脂の発泡樹脂層を形成したものが知られている。近年では、環境に配慮し、発泡樹脂層には、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、オレフィン系樹脂等のハロゲンを含有しない樹脂が用いられてきている(特許文献1〜3等)。
例えば、アクリル樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂とを含むエマルションに、マイクロカプセル型発泡剤を添加した塗料を、紙質基材に塗工・乾燥後、表面に絵柄模様を印刷し、次いで加熱発泡させ、エンボス版により凹凸模様を形成してなる発泡壁紙が知られている。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂に熱分解型発泡剤を添加した樹脂組成物からなる未発泡樹脂層を、Tダイ押出し機を用いて紙質基材上に形成後、表面に絵柄模様層を印刷し、次いで加熱発泡させ、エンボス版により凹凸模様を形成してなる発泡壁紙が知られている。
特開平6−47875号公報 特開2000−255011号公報 特開2001−347611号公報
ところで、リフォーム等を行う際に、先に取り付けられていた壁紙も取り替える場合がある。この場合、先に施工されていた壁紙を剥がし、その剥がした面に新たな壁紙を貼り付けるという作業を行う。
しかしながら、従来の壁紙では、剥がしている途中で壁紙がちぎれ、きれいに剥がし取ることができない。すなわち、剥がした面(壁面)に壁紙の一部が残り、その面に凹凸が生じる。そのような凹凸面に新たな壁紙を施工すれば不陸が生じ、施工不良となる。このため、凹凸がある場合には、パテ処理等により施工面の前処理を別途に行わなければならず、それだけ手間がかかる。
従って、本発明は、取り替えが比較的容易な壁装用化粧シート原反及び壁装用化粧シートを提供することを主な目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、特定の構成を備えた基材を採用することによって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の壁装用化粧シート原反及び壁装用化粧シートに係る。
1. 紙質基材上に1又は2以上の樹脂層を積層してなる壁装用化粧シート原反であって、前記紙質基材が、上層及び下層ならびにこれらを分離できる分離層を両層間に有することを特徴とする壁装用化粧シート原反。
2. 分離層が、1又は2以上の樹脂層からなる、前記項1に記載の壁装用化粧シート原反。
3. 分離層が、離型層及び微粘着層の2層からなる、前記項1又は2に記載の壁装用化粧シート原反。
4. 分離層が、自己微粘着層の2層又は3層以上からなる、前記項1又は2に記載の壁装用化粧シート原反。
5. 前記樹脂層として、少なくとも発泡剤含有樹脂層を含む、前記項1〜4のいずれかに記載の壁装用化粧シート原反。
6. 前記樹脂層として、紙質基材上に少なくとも非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び非発泡樹脂層が順に形成されている、前記項1〜5のいずれかに記載の壁装用化粧シート原反。
7. 各樹脂層が、樹脂成分としてエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を含む樹脂組成物により形成されている、前記項1〜6のいずれかに記載の壁装用化粧シート原反。
8. 前記発泡剤が、熱分解型発泡剤である、前記項5に記載の壁装用化粧シート原反。
9. 前記発泡剤含有樹脂層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、無機充填剤、顔料、熱分解型発泡剤及びセル調整剤を含む樹脂組成物により形成されている、前記項5に記載の壁装用化粧シート原反。
10. 樹脂層が電子線照射により架橋されている、請求項1〜9のいずれかに記載の壁装用化粧シート原反。
11. 紙質基材上に少なくとも非発泡樹脂層、発泡樹脂層及び非発泡樹脂層が順に形成されている壁装用化粧シートであって、
(1)紙質基材が、上層及び下層ならびにこれらを分離できる分離層を両層間に有し、
(2)発泡樹脂層が、発泡剤含有樹脂層を発泡させて形成した層である、
ことを特徴とする壁装用化粧シート。
12. 分離層が、1又は2以上の樹脂層からなる、前記項11に記載の壁装用化粧シート。
13. 分離層が、離型層及び微粘着層の2層からなる、前記項11又は12に記載の壁装用化粧シート。
14. 分離層が、自己微粘着層の2層又は3層以上からなる、前記項11又は12に記載の壁装用化粧シート。
15. 各樹脂層が、樹脂成分としてエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を含む樹脂組成物により形成されている、前記項11〜14のいずれかに記載の壁装用化粧シート。
16. 前記発泡剤が、熱分解型発泡剤である、前記項11〜15のいずれかに記載の壁装用化粧シート。
17. 前記発泡剤含有樹脂層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、無機充填剤、顔料、熱分解型発泡剤及びセル調整剤を含む樹脂組成物により形成されている、前記項11〜16のいずれかに記載の壁装用化粧シート。
18. 樹脂層が電子線照射により架橋されている、前記項11〜17のいずれかに記載の壁装用化粧シート。
19. シート最表面層の上からエンボス加工がなされている、前記項11〜18のいずれかに記載の壁装用化粧シート。
本発明の壁装用化粧シート原反及び壁装用化粧シートによれば、分離層が紙質基材の層間に形成されているため、それを剥がし取る場合には分離層で上層と下層に紙質基材が分離でき、下層全体が壁面に残るため、壁面を平坦な状態に維持することができる。これにより、新たな壁紙を施工する場合でも、前処理等を特に施さなくても容易に壁紙を貼り付けることができる。
<壁装用化粧シート原反>
本発明の壁装用化粧シート原反(本発明シート原反)は、紙質基材上に1又は2以上の樹脂層を積層してなる壁装用化粧シート原反であって、前記紙質基材が、上層及び下層ならびにこれらを分離できる分離層を両層間に有することを特徴とする。
したがって、本発明シート原反は、上記の紙質基材を用いるほかは特に限定されず、公知の化粧シート原反(例えば発泡壁紙用原反)の層構成等を採用することができる。本発明の好ましい実施態様としては、例えば紙質基材上に少なくとも非発泡樹脂層(非発泡樹脂層A)、発泡剤含有樹脂層及び非発泡樹脂層(非発泡樹脂層B)が順に形成されている壁装用化粧シート原反が挙げられる。以下、このシート原反を代表例として各層を説明する。
紙質基材
紙質基材の材質は、壁紙基材として適した機械強度、耐熱性等を有する限り特に限定されず、繊維質シートが一般に使用できる。
具体的には、繊維質シートの中でも、難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙などが挙げられる。
紙質基材の坪量は限定的ではないが、50〜300g/m程度が好ましく、50〜80g/m程度がより好ましい。
本発明では、紙質基材は、上層及び下層ならびにこれらを分離できる分離層を両層間に有する。すなわち、分離層の存在により、上層及び下層を分離することができる。これにより、本発明シートを壁面から剥がし取る場合、下層が壁面に残り、下層以外の部分が剥がれることになる。このような機能を有するものであれば特に限定されないが、通常は、1又は2以上の樹脂層(例えば、EVA樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン)からなることが好ましい。より具体的には、離型層及び微粘着層の2層からなる構成、自己微粘着層の2層又は3層以上からなる構成等を採用することができる。
本発明の紙質基材は、上層及び下層となる紙質(シート)と分離層となる材料又はシートとを押し出しラミネート(Tダイ押し出しラミネート)、カレンダーラミネート等の公知の積層方法に従って作製することができる。前記材料は、エマルジョン(水性エマルジョン)、溶液等のいずれの形態であっても良い。
非発泡樹脂層A
非発泡樹脂層Aは、特に紙質基材と発泡剤含有樹脂層との接着層として機能するものであれば特に限定されない。本発明では、特に、非発泡樹脂層Aは、樹脂成分としてエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA樹脂)を含む樹脂組成物により形成されていることが好ましい。
樹脂成分としてEVA樹脂を用いる場合、EVA樹脂の酢酸ビニル含有量(共重合比率)は限定的ではないが、特に10〜30重量%程度であることが好ましく、15〜25重量%程度がより好ましい。
樹脂成分のメルトフローレート値(MFR)は特に限定されないが、5〜80g/10分程度が好ましく、20〜70g/10分程度がより好ましい。
なお、本明細書のMFRは、JIS K 7210(熱可塑性プラスチックの流れ試験方法)記載の試験方法により測定した値である。試験条件は、JIS K 6760記載の「190℃、21.18N(2.16kgf)」採用したものである。
非発泡樹脂層Aの厚みは限定的ではないが、5〜30μm程度が好ましく、10〜15μm程度がより好ましい。
また、添加剤として、必要に応じて滑剤等も前記の樹脂組成物に配合することができる。
発泡剤含有樹脂層
発泡剤含有樹脂層は、発泡剤の作用により発泡するもの(例えば加熱された際に発泡するもの)であれば限定でない。特に、樹脂成分としてEVA樹脂を含む樹脂組成物により形成されていることが望ましい。例えば、EVA樹脂、無機充填剤、顔料、熱分解型発泡剤及びセル調整剤を含む樹脂組成物を好適に用いることができる。その他にも、安定剤、滑剤等を添加剤として用いることができる。
樹脂成分としてEVA樹脂を用いる場合、EVA樹脂の酢酸ビニル含有量は、5〜30重量%程度が好ましく、10〜20重量%程度がより好ましい。
樹脂成分のMFRは特に限定されないが、5〜75g/10分程度が好ましく、40〜70g/10分程度がより好ましい。
発泡樹脂層の発泡状態(例えば、発泡セルの大きさ、発泡セル密度等)は限定されず、所望の発泡壁紙の種類、用途等に応じて適宜設計することができる。
発泡剤としては、熱分解型発泡剤を好ましく用いることができる。熱分解型発泡剤は、公知の発泡剤から選択することができる。例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系;オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のビドラジド系などが挙げられる。熱分解型発泡剤の含有量は、発泡剤の種類、発泡倍率等に応じて適宜設定できる。発泡倍率の観点からは、1.5倍以上、好ましくは3〜7倍程度であり、熱分解型発泡剤は、樹脂成分100重量部に対して、1〜20重量部程度とすることが好ましい。
セル調整剤は、例えばステアリン酸亜鉛等の金属石鹸等を使用することができる。セル調整剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、0.3〜10重量部程度が好ましく、1〜5重量部程度がより好ましい。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。無機充填剤を含むことにより、目透き抑制効果、表面特性向上効果等が得られる。無機充填剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、0〜100重量部程度が好ましく、20〜70重量部程度がより好ましい。
顔料については、例えば酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等の無機顔料;例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等の有機顔料が挙げられる。顔料の含有量は、樹脂成分100重量部に対して10〜50重量部程度が好ましく、15〜30重量部程度がより好ましい。
非発泡樹脂層B
非発泡樹脂層Bは、主として発泡剤含有樹脂層を保護するものであり、そのような機能を有するものであれば限定されない。特に、本発明では、EVA樹脂を含む樹脂組成物により形成されていることが望ましい。添加剤として、必要に応じて滑剤等も樹脂組成物に配合することができる。
樹脂成分としてEVA樹脂を用いる場合、EVA樹脂の酢酸ビニル含有量(共重合比率)は限定的ではないが、特に5〜30重量%程度であることが好ましく、10〜20重量%程度がより好ましい。
樹脂成分のメルトフローレート値(MFR)は特に限定されないが、5〜75g/10分程度が好ましく、40〜70g/10分程度がより好ましい。
非発泡樹脂層Bの厚みは限定的ではないが、5〜30μm程度が好ましく、10〜20μm程度がより好ましい。
本発明では、各樹脂層に電子線照射を行っても良い。これにより、各層に含まれるEVAを架橋できるため、発泡壁紙の表面強度、発泡程度等を制御することができる。電子線のエネルギーは、150〜250kV程度が好ましい。照射量は、1〜7Mrad程度が好ましい。電子線源としては、公知の電子線照射装置が使用できる。
電子線照射を行う場合には、前記組成物中に架橋助剤を含有しても良い。架橋助剤としては、電子線照射による架橋を促進するものであれば良い。例えば、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多官能性モノマー、オリゴマーなどが挙げられる。架橋助剤は、樹脂成分100重量部に対して、0〜10重量部程度とすることが好ましく、特に1〜4重量部とすることがより好ましい。
<壁装用化粧シート原反の製造方法>
本発明シート原反の製造方法は特に限定されない。例えば、Tダイ押出し機による同時押出しが好適である。すなわち、3つの層に対応する溶融樹脂を同時に押出すことにより3層の同時成膜が可能なマルチマニホールドタイプのTダイを用いる。この場合、非発泡樹脂層Aを形成するための樹脂組成物、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物、及び非発泡樹脂層を形成するための樹脂組成物をそれぞれ別個のシリンダー中に入れ、3種3層を同時に押出し成膜・積層すれば良い。この方法では、同時押出し積層体は、紙質基材上に同時積層(成膜)する。紙質基材上に押出しと同時に積層された樹脂層は、熱溶融により接着性を有するため紙質基材と接着される。
なお、予め3種3層を同時成膜した積層体用意して、それを紙質基材上に載せて、熱ラミネートすることにより紙質基材と接着しても良い。
発泡剤含有樹脂層の表面(又は非発泡樹脂層Bの表面)には、必要に応じて絵柄模様層を形成してもよい。そして、絵柄模様層の表面には艶調整及び/又は絵柄模様層の保護を目的として表面保護層(オーバーコート層)を更に設けることができる。艶調整のためには、シリカなどの既知フィラーを含有する表面保護層の形成が望ましい。表面保護層が密着し難い場合には、必要に応じて、プライマー層を介してもよい。
表面保護層として、樹脂成分として電離放射線硬化型樹脂を含有するものも好適である。電離放射線硬化型樹脂を用いると発泡壁紙の耐スクラッチ性などの表面特性を向上させ易い。
発泡剤含有樹脂層に電子線照射をして溶融張力を高めてから当該層を加熱発泡させる場合がある。つまり、電子線照射による樹脂架橋である。電離放射線硬化型樹脂を含有する表面保護層も、電子線照射によって当該層は硬化する。両照射を同時(同処理)とすることにより発泡壁紙の生産効率を高められる。
絵柄模様層、表面保護層の厚みは限定的ではないが、それぞれ0.1〜15μm程度が好ましい。
このようにして得られるシート原反は、発泡剤含有樹脂層を加熱することにより、これを発泡樹脂層とすることができる。これにより、紙質基材上に少なくとも非発泡樹脂層A、発泡樹脂層及び非発泡樹脂層Bが順に形成されている壁装用化粧シートを得ることができる。すなわち、発泡樹脂層が、発泡剤含有樹脂層が加熱されることによって形成された層である壁装用化粧シートを得ることができる。このようにして得られた壁装用化粧シートも本発明に包含される。この中でも、特に、下記の壁装用化粧シートが好ましい態様である。以下、この壁装用化粧シートについて説明する。
<壁装用化粧シート>
本発明の壁装用化粧シート(本発明シート)は、紙質基材上に少なくとも非発泡樹脂層(非発泡樹脂層A)、発泡樹脂層及び非発泡樹脂層(非発泡樹脂層B)が順に形成されている壁装用化粧シートであって、
(1)紙質基材が、上層及び下層ならびにこれらを分離できる分離層を両層間に有し、
(2)発泡樹脂層が、発泡剤含有樹脂層を発泡させて形成した層である、
ことを特徴とする。
紙質基材
紙質基材の材質は、壁紙基材として適した機械強度、耐熱性等を有する限り特に限定されず、繊維質シートが一般に使用できる。
具体的には、繊維質シートの中でも、難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙などが挙げられる。
紙質基材の坪量は限定的ではないが、50〜300g/m程度が好ましく、50〜80g/m程度がより好ましい。
本発明では、紙質基材は、上層及び下層ならびにこれらを分離できる分離層を両層間に有する。すなわち、分離層の存在により、上層及び下層を分離することができる。これにより、本発明シートを壁面から剥がし取る場合、下層が壁面に残り、下層以外の部分が剥がれることになる。このような機能を有するものであれば特に限定されないが、通常は、1又は2以上の樹脂層(例えばEVA樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン)からなることが好ましい。より具体的には、離型層及び微粘着層の2層からなる構成、自己微粘着層の2層又は3層以上からなる構成等を採用することができる。
本発明の紙質基材は、上層及び下層となる紙質(シート)と分離層となる材料又はシートとを押し出しラミネート(Tダイ押し出しラミネート)、カレンダーラミネート等の公知の積層方法に従って作製することができる。前記材料は、エマルジョン(水性エマルジョン)、溶液等のいずれの形態であっても良い。
非発泡樹脂層A
非発泡樹脂層Aは、特に紙質基材と発泡剤含有樹脂層との接着層として機能するものであれば特に限定されない。本発明では、特に、非発泡樹脂層Aは、樹脂成分としてエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA樹脂)を含む樹脂組成物により形成されていることが好ましい。
樹脂成分としてEVA樹脂を用いる場合、EVA樹脂の酢酸ビニル含有量(共重合比率)は限定的ではないが、特に10〜30重量%程度であることが好ましく、15〜25重量%程度がより好ましい。
樹脂成分のメルトフローレート値(MFR)は特に限定されないが、5〜80g/10分程度が好ましく、20〜70g/10分程度がより好ましい。
なお、本明細書のMFRは、JIS K 7210(熱可塑性プラスチックの流れ試験方法)記載の試験方法により測定した値である。試験条件は、JIS K 6760記載の「190℃、21.18N(2.16kgf)」採用したものである。
非発泡樹脂層Aの厚みは限定的ではないが、5〜30μm程度が好ましく、10〜15μm程度がより好ましい。
また、添加剤として、必要に応じて滑剤等も前記の樹脂組成物に配合することができる。
発泡樹脂層
発泡樹脂層は、発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより形成された層である。
発泡剤含有樹脂層は、発泡剤の作用により発泡するもの(例えば加熱された際に発泡するもの)であれば限定でない。特に、樹脂成分としてEVA樹脂を含む樹脂組成物により形成されていることが望ましい。例えば、EVA樹脂、無機充填剤、顔料、熱分解型発泡剤及びセル調整剤を含む樹脂組成物を好適に用いることができる。その他にも、安定剤、滑剤等を添加剤として用いることができる。
樹脂成分としてEVA樹脂を用いる場合、EVA樹脂の酢酸ビニル含有量は、5〜30重量%程度が好ましく、10〜20重量%程度がより好ましい。
樹脂成分のMFRは特に限定されないが、5〜75g/10分程度が好ましく、40〜70g/10分程度がより好ましい。
発泡樹脂層の発泡状態(例えば、発泡セルの大きさ、発泡セル密度等)は限定されず、発泡壁紙の種類、用途等に応じて適宜設計することができる。
発泡剤としては、熱分解型発泡剤を好ましく用いることができる。熱分解型発泡剤は、公知の発泡剤から選択することができる。例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系;オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のビドラジド系などが挙げられる。熱分解型発泡剤の含有量は、発泡剤の種類、発泡倍率等に応じて適宜設定できる。発泡倍率の観点からは、1.5倍以上、好ましくは3〜7倍程度であり、熱分解型発泡剤は、樹脂成分100重量部に対して、1〜20重量部程度とすることが好ましい。
セル調整剤は、例えばステアリン酸亜鉛等の金属石鹸等を使用することができる。セル調整剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、0.3〜10重量部程度が好ましく、1〜5重量部程度がより好ましい。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。無機充填剤を含むことにより、目透き抑制効果、表面特性向上効果等が得られる。無機充填剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、0〜100重量部程度が好ましく、20〜70重量部程度がより好ましい。
顔料については、例えば酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムエロー、ニッケルチタンエロー、クロムチタンエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等の無機顔料;例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等の有機顔料が挙げられる。顔料の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、10〜50重量部程度が好ましく、15〜30重量部程度がより好ましい。
発泡剤含有樹脂層を発泡させる方法としては、後記の製造方法に記載された方法に従って実施すれば良い。
非発泡樹脂層B
非発泡樹脂層Bは、主として発泡樹脂層を保護するものであり、そのような機能を有するものであれば限定されない。特に、本発明では、樹脂成分としてEVA樹脂を含む樹脂組成物により形成されていることが望ましい。添加剤として、必要に応じて滑剤等も樹脂組成物に配合することができる。
樹脂成分としてEVA樹脂を用いる場合、EVA樹脂の酢酸ビニル含有量(共重合比率)は限定的ではないが、特に5〜30重量%程度であることが好ましく、10〜20重量%程度がより好ましい。
樹脂成分のメルトフローレート値(MFR)は特に限定されないが、5〜75g/10分程度が好ましく、40〜70g/10分程度がより好ましい。
非発泡樹脂層Bの厚みは限定的ではないが、5〜30μm程度が好ましく、10〜20μm程度がより好ましい。
絵柄模様層
本発明シートは、非発泡樹脂層Bのおもて面に、必要に応じて絵柄模様層を有しても良い。
絵柄模様層は、発泡壁紙に意匠性を付与する。絵柄模様としては、例えば木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。絵柄模様は、発泡壁紙の種類に応じて選択できる。
絵柄模様層を形成する際には、必要に応じてあらかじめプライマー層を形成した後、印刷によって実施することができる。印刷手法としては、例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等が挙げられる。印刷インキとしては、着色剤、ビヒクル、溶剤を含む印刷インキが使用できる。これらのインキは公知又は市販のものを使用しても良い。
着色剤としては、例えば、前記の発泡剤含有樹脂層で使用されるような顔料を適宜使用することができる。
ビヒクルは、基材シートの種類に応じて設定できる。例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。
印刷インキに含まれる溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水などが挙げられる。
絵柄模様層の厚みは、絵柄模様の種類より異なるが、一般には0.1〜15μm程度、特に0.1〜10μmとすることが好ましい。
エンボス
本発明シートは、発泡エンボス模様に加えて、適宜エンボス模様を付しても良い。この場合、シート最表面層(紙質基材と反対側)の上からエンボス加工すれば良い。エンボス加工は、エンボス版等の公知の手段により実施することができる。例えば、最表面層が非発泡樹脂層Bである場合は、そのおもて面を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、例えば木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
<壁装用化粧シートの製造方法>
本発明シートの製造方法は特に限定されない。例えば、Tダイ押出し機による同時押出しが好適である。すなわち、3つの層に対応する溶融樹脂を同時に押出すことにより3層の同時成膜が可能なマルチマニホールドタイプのTダイを用いる。この場合、非発泡樹脂層Aを形成するための樹脂組成物、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物及び非発泡樹脂層Bを形成するための樹脂組成物をそれぞれ別個のシリンダー中に入れ、3種3層を同時に押出し成膜・積層すれば良い。この方法では、同時押出し積層体は、紙質基材上に同時積層(成膜)する。紙質基材上に押出しと同時に積層された樹脂層は、熱溶融により接着性を有するため紙質基材と接着される。
なお、予め3種3層を同時成膜した積層体用意して、それを紙質基材上に載せて、熱ラミネートすることにより紙質基材と接着しても良い。
紙質基材上に同時積層後は、発泡剤含有樹脂層を加熱することにより発泡樹脂層を形成する。加熱条件は、熱分解型発泡剤の分解により発泡樹脂層が形成される条件ならば限定されない。加熱温度は210〜240℃程度が好ましい。また、加熱時間は20〜80秒程度が好ましい。
前記加熱処理の前に、各樹脂層に電子線照射を行っても良い。これにより、各層に含まれる樹脂成分(EVA樹脂)を架橋できるため、発泡壁紙の表面強度、発泡程度等を制御することができる。電子線のエネルギーは、150〜250kV程度が好ましい。照射量は、1〜7Mrad程度が好ましい。電子線源としては、公知の電子線照射装置が使用できる。
電子線照射を行う場合には、前記組成物中に架橋助剤を含有しても良い。架橋助剤としては、電子線照射による架橋を促進するものであれば良い。例えば、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多官能性モノマー、オリゴマーなどが挙げられる。架橋助剤は、樹脂成分100重量部に対して、0〜10重量部程度とすることが好ましく、特に1〜4重量部とすることがより好ましい。
また、絵柄模様層を有する発泡壁紙を製造する場合には、上記加熱処理前に非発泡樹脂層Bの表面に絵柄模様層を形成することが好ましい。絵柄模様層の形成方法は、前記のように印刷等により実施することができる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
30g/mの紙上にEVA樹脂(a)層を5g/mとなるように押し出しラミネートした。次に、30g/mの紙上に高密度ポリエチレン樹脂(b)層を5g/mとなるように押し出しラミネートした。その後、これら両者の樹脂面どうしを重ね合わせてラミネートすることにより、70g/mの壁紙用裏打紙を作製した。
3種3層マルチマニホールドTダイ押出し機を用い、シリンダー温度130℃、ダイス温度130℃にてi)非発泡樹脂層/ii)発泡剤含有樹脂層/iii)非発泡樹脂層の順に厚み15μ/100μ/10μになるように製膜し、前記裏打紙面上に前記iii)層が配置されるように積層した。次に、前記i)層上から電子線(175KV 5Mrad)を照射して、樹脂架橋させて、壁紙用原反を得た。その原反の前記i)層上にコロナ放電処理を行い、さらにグラビア印刷機によりプライマー処理としてEVA系水性エマルジョンを2g/mコートし、その上に絵柄印刷として水性インキ「ハイドリック(大日精化工業製)」を用いて布目絵柄を印刷した。次に、ギアオーブンにて加熱(220℃ 30秒)し、発泡剤含有樹脂層に含有する発泡剤を発泡させた。その発泡体に対して布目パターンの凹凸エンボスを施し、壁紙とした。
各層は、それぞれ以下の成分を用いて形成した。
EVA樹脂は、「スミテートMB−11(MFR=60,VA=32%):住友化学製」を用いた。
高密度ポリエチレン樹脂は、「ニポロンハード6100A:東ソー製」を用いた。
非発泡樹脂層i)は、EVA樹脂「エバテートD5020(MFR=75,VA=10%):住友化学製」により形成した。
発泡樹脂層ii)は、EVA樹脂「エバテートCV5053(MFR=70,VA=20%):住友化学製」100重量部、炭酸カルシウム「ホワイトンH:東洋ファインケミカル製」30重量部、二酸化チタン「タイピュアR−108:デュポン製」25重量部、発泡剤「ビニホールAC#3:永和化成工業製」3.2重量部、発泡剤「ネオセルボンN#5000:永和化成工業製」0.8重量部及び安定剤「アデカスタブOF−102:旭電化工業製」5重量部を含む樹脂組成物により形成した。
非発泡樹脂層iii)は、EVA樹脂「エバテートCV5053(MFR=70,VA=20%):住友化学製」により形成した。
実施例2
片面にカレンダー処理を施した30g/mの紙のカレンダー面と、未処理の30g/mの紙との間に高密度ポリエチレン樹脂(b)層(実施例1と同様のもの)を10g/mとなるように押し出し、両側から紙で挟み込むようにしてラミネートした。これにより、70g/mの壁紙用裏打紙を得た。
3種3層マルチマニホールドTダイ押出し機を用い、シリンダー温度130℃、ダイス温度130℃にてi)非発泡樹脂層/ii)発泡剤含有樹脂層/iii)非発泡樹脂層の順に厚み15μ/100μ/10μになるように製膜し、前記裏打紙面上に前記iii)層が配置されるように積層した。次に、前記i)層上から電子線(175KV 5Mrad)を照射して、樹脂架橋させて壁紙用原反を得た。その原反の前記i)層上にコロナ放電処理を行い、さらにグラビア印刷機によりプライマー処理としてEVA系水性エマルジョンを2g/mコートし、その上に絵柄印刷として水性インキ「ハイドリック(大日精化工業製)」を用いて布目絵柄を印刷した。次に、ギアオーブンにて加熱(220℃×30秒)し、発泡剤含有樹脂層に含有する発泡剤を発泡させた。その発泡体に対して布目パターンの凹凸エンボスを施し、壁紙とした。なお、各層の配合は実施例1と同じとした。
比較例1
3種3層マルチマニホールドTダイ押出し機を用い、シリンダー温度130℃、ダイス温度130℃にてi)非発泡樹脂層/ii)発泡剤含有樹脂層/iii)非発泡樹脂層の順に厚み15μ/100μ/10μになるように製膜し、70g/mの裏打紙面上に前記iii)層が配置されるように積層した。次に、前記i)層上から電子線(175KV 5Mrad)を照射して、樹脂架橋させて壁紙用原反を得た。その原反の前記i)層上にコロナ放電処理を行い、さらにグラビア印刷機によりプライマー処理としてEVA系水性エマルジョンを2g/mコートし、その上に絵柄印刷として水性インキ「ハイドリック(大日精化工業製)」を用いて布目絵柄を印刷した。次に、ギアオーブンにて加熱(220℃×30秒)し、発泡剤含有樹脂層に含有する発泡剤を発泡させた。その発泡体に対して布目パターンの凹凸エンボスを施し、壁紙とした。なお、各層の配合は実施例1と同じとした。
試験例1
各実施例及び比較例で得られたシートについて、剥離面平滑性及び易剥離性を調べた。その結果を表1に示す。
Figure 2006307410
表1中の各物性は、以下の方法により測定・評価した。
(1)剥離面平滑性
施工面にカッターで10cm×10cmの切り込みをで4ヶ所入れ、1)上から下に剥離 2)下から上に剥離 3)右から左に剥離 4)左から右に剥離 して剥離面を観察した。4ヶ所とも同じ面状態の場合は「○」、1ヶ所でも異なる場合は「×」と評価した。
(2)易剥離性
施工面にカッターで30cm×60cmの切り込みを入れ、右上の切り込み角から剥離し、途中、シート切れの有無を評価した。切れない場合は「○」、切れた場合は「×」と評価した。

Claims (19)

  1. 紙質基材上に1又は2以上の樹脂層を積層してなる壁装用化粧シート原反であって、前記紙質基材が、上層及び下層ならびにこれらを分離できる分離層を両層間に有することを特徴とする壁装用化粧シート原反。
  2. 分離層が、1又は2以上の樹脂層からなる、請求項1に記載の壁装用化粧シート原反。
  3. 分離層が、離型層及び微粘着層の2層からなる、請求項1又は2に記載の壁装用化粧シート原反。
  4. 分離層が、自己微粘着層の2層又は3層以上からなる、請求項1又は2に記載の壁装用化粧シート原反。
  5. 前記樹脂層として、少なくとも発泡剤含有樹脂層を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の壁装用化粧シート原反。
  6. 前記樹脂層として、紙質基材上に少なくとも非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び非発泡樹脂層が順に形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載の壁装用化粧シート原反。
  7. 各樹脂層が、樹脂成分としてエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を含む樹脂組成物により形成されている、請求項1〜6のいずれかに記載の壁装用化粧シート原反。
  8. 前記発泡剤が、熱分解型発泡剤である、請求項5に記載の壁装用化粧シート原反。
  9. 前記発泡剤含有樹脂層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、無機充填剤、顔料、熱分解型発泡剤及びセル調整剤を含む樹脂組成物により形成されている、請求項5に記載の壁装用化粧シート原反。
  10. 樹脂層が電子線照射により架橋されている、請求項1〜9のいずれかに記載の壁装用化粧シート原反。
  11. 紙質基材上に少なくとも非発泡樹脂層、発泡樹脂層及び非発泡樹脂層が順に形成されている壁装用化粧シートであって、
    (1)紙質基材が、上層及び下層ならびにこれらを分離できる分離層を両層間に有し、
    (2)発泡樹脂層が、発泡剤含有樹脂層を発泡させて形成した層である、
    ことを特徴とする壁装用化粧シート。
  12. 分離層が、1又は2以上の樹脂層からなる、請求項11に記載の壁装用化粧シート。
  13. 分離層が、離型層及び微粘着層の2層からなる、請求項11又は12に記載の壁装用化粧シート。
  14. 分離層が、自己微粘着層の2層又は3層以上からなる、請求項11又は12に記載の壁装用化粧シート。
  15. 各樹脂層が、樹脂成分としてエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を含む樹脂組成物により形成されている、請求項11〜14のいずれかに記載の壁装用化粧シート。
  16. 前記発泡剤が、熱分解型発泡剤である、請求項11〜15のいずれかに記載の壁装用化粧シート。
  17. 前記発泡剤含有樹脂層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、無機充填剤、顔料、熱分解型発泡剤及びセル調整剤を含む樹脂組成物により形成されている、請求項11〜16のいずれかに記載の壁装用化粧シート。
  18. 樹脂層が電子線照射により架橋されている、請求項11〜17のいずれかに記載の壁装用化粧シート。
  19. シート最表面層の上からエンボス加工がなされている、請求項11〜18のいずれかに記載の壁装用化粧シート。
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