JP2006305759A - 油性インクジェット印刷用受像シート - Google Patents

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Abstract

【課題】油性インクジェット方式に好適であり耐水性、耐傷性に優れ、ドット再現性に優れた高画質な出力物を得ることが可能な油性インクジェット印刷用受像シートを提供する。
【解決手段】基材シート上に少なくとも受像層を設けた受像シートにおいて、その受像層の塩素含有量が20〜55重量%であることを特徴とする油性インクジェット印刷用受像シートである。また、前記受像層が 熱可塑性樹脂を主成分としてなる油性インクジェット印刷用受像シートである。前記受像層が塩素化ポリオレフィンまたは塩化ビニル共重合体樹脂を主成分としてなる油性インクジェット印刷用受像シートである。前記受像層は、受像層表面が被転写体に熱接着可能である油性インクジェット印刷用受像シートである。
【選択図】 図3

Description

本発明は油性インクジェット記録方式に好適な受像シートに関する。
従来より、各種記録方法によって画像を受像シート上に形成することが行われている。画像を形成する各種記録方式としては通常のグラビヤ印刷、オフセット印刷、シルク印刷、インクジェット印刷等公知の印刷技術が用いられているが、中でもインクジェット印刷は出力方式の簡便さ、印字品質、小ロットで印刷する場合は低コストである等の特徴があり近年急速に普及している。しかし、水性インクジェットで印刷して得られた受像シートを使用した場合、受像シート表面層である印刷層すなわちインク受容層は水性インクを受容するために比較的耐水性が低い材料が用いられることから、最終製品の耐水性は十分なものではなかった。
また、色材を有機溶剤中に分散または溶解させてなる油性インクを使用した油性インクジェット方式で印刷した場合は耐水性に優れた出力物が得られるが、通常油性インクジェット方式で使用される塩ビ樹脂と塩ビ樹脂の可塑剤を主成分とする受像シートはシート全体が柔らかいため、高い耐傷性が求められる用途には適さないものである。
特許文献1には、水性インクのみならず油性顔料インクにも好適なインクジェット用受像シートとして、高精細の画像を記録でき、耐水性の優れた受像シートが提供されている。この受像シートの受像層は、シリカ等の顔料を主成分(66重量%以上)として、バインダーに塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体である。この受像シートの受像層は、顔料が主成分であることから、耐傷性が劣るものであった。
特開昭2001−270238号公報
本発明の課題は油性インクジェット方式に好適であり耐水性、耐傷性に優れ、ドット再現性に優れた高画質な出力物を得ることが可能な受像シートを提供することである。
上記課題を解決するために下記に示す発明をするに至った。すなわち本発明の受像シートは、基材シート上に少なくとも受像層を設けた受像シートにおいて、その受像層の塩素含有量が20〜55重量%であることを特徴とする油性インクジェット印刷用受像シートである。また、前記受像層が 熱可塑性樹脂を主成分としてなる油性インクジェット印刷用受像シートである。前記受像層が塩素化ポリオレフィンまたは塩化ビニル共重合体樹脂を主成分としてなる油性インクジェット印刷用受像シートである。前記受像層は、受像層表面が被転写体に熱接着可能である油性インクジェット印刷用受像シートである。前記受像層が被転写体に熱接着後、基材シートから離型可能に設けられた油性インクジェット印刷用受像シートである。前記被転写体が樹脂板である油性インクジェット印刷用受像シートである。
以下に、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の受像シートである一つの実施の形態を示す断面図であり、基材シートAの一方の面に受像層Bが設けられている。また、図2は、本発明の受像シートである他の実施の形態を示す断面図であり、基材シートAの一方の面に離型層Cと、受像層Bをこの順に形成した構成である。図3は、本発明の受像シートである他の実施の形態を示す断面図であり、基材シートAの一方の面に離型層Cと受像層Bをこの順に形成し、基材シートAの裏面すなわち受像層Bの設けてある面と反対面に背面層Dを設けた構成である。
以下に本発明の受像シートを構成する各層の説明を行う。
本発明の受像シートに用いられている基材シートとしては、従来の受像シートに使用されているものと同じ基材シートをそのまま用いることができると共に、シートの表面に易接着処理のしてあるものや、その他のものも使用することができ、特に制限はされない。
好ましい基材シートの具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートを始めとするポリエステル、アクリル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、酢酸セルロース、ポリスチレン、フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、アイオノマー等のプラスチックフィルム、及びグラシン紙、コンデンサー紙、パラフィン紙等の紙類、セロファン等があり、また、これらの2種以上を積層した複合シートなども使用できる。
さらに、受像シートを成形物等の被転写体への熱接着を考慮する場合には、受像シートが被転写体の形に添うように熱変形することが好ましく、易成形PETやアクリルフィルム等、熱変形が容易な基材シートを使用するのが良い。これらの基材シートの厚さは、その強度が適切になるように材料に応じて適宜変更しているが、通常は12〜300μm程度が好ましい。
本発明の受像シートは、基材シート上の少なくとも一方に受像層が設けられている。該受像層は塩素含有量が20〜55重量%であることを特徴とし、油性インクジェット方式で印刷可能な層である。受像層の塩素含有量が20〜55重量%である場合、油性インクを用いたインクジェット方式で記録した際にインク受容性に優れ、ドット再現性が良好な高画質な出力物を得ることが可能である。受像層の塩素含有量が20重量%未満である場合、油性インクジェットインクの受容性が劣り良好な画質が得られないため好ましくない。受像層の塩素含有量が55重量%を超えると、油性インクジェットインクに対する溶解性が高すぎてドット再現性が不良となり良好な画質が得られないため好ましくない。
本発明における受像層の塩素含有量はJIS K 7229に記される塩素含有樹脂中の塩素の定量方法により測定される塩素含有率(%)を示すものである。
受像層の成分としては、塩素含有量が20〜55重量%である熱可塑性樹脂を主成分とするのが好ましい。 このような熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニリデン及びその共重合体、クロロプレン系合成ゴム、エピクロロヒドリンゴム及びその共重合体、ポリ塩化ビニル及びその共重合体、塩素化 ポリ塩化ビニル、塩素化 ポリオレフィン等が挙げられ、これらの中より1種以上を適宜選択して用いることができる。
ここで、塩素含有量が20〜55重量%である受像層の成分としては塩素化ポリオレフィン樹脂または塩化ビニル共重合体樹脂が特に好ましい。前記塩素化ポリオレフィン樹脂としては塩素化ポリプロピレンや塩素化ポリエチレン等が使用可能である。前記塩化ビニル共重合体樹脂としてはポリ塩化ビニル、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル‐アクリル共重合体、塩化ビニル‐ウレタン共重合体等が使用可能である。
また、受像層は室温環境下では実質的に接着性を発現しないものとする必要がある。インクジェット印刷工程で受像シートを取扱う際、室温環境下で受像シート表面に粘着性があると受像シート表面と接触する搬送ロール等に粘着することで搬送不良等の不具合を引き起こすからである。したがって、受像層に使用する樹脂は受像層が室温環境下では実質的に粘着性を発現しない状態となるよう、軟化点が50℃以上のものを使用することが望ましいがこれに限定されるものではない。
受像層には、前記熱可塑性樹脂以外に各種樹脂、微粒子、紫外線防止剤、帯電防止剤、滑剤等を添加することが可能である。添加可能な樹脂としては具体的には、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エチレン‐酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等が使用可能であるがこれに限定されるものではない。添加可能な添加剤としては例えばシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、雲母、カーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド、アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、イミダゾロン顔料、ジオキサジン顔料、金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、魚鱗粉、パール顔料、蛍光顔料、夜光顔料、またはこれらから選ばれる2種以上の混合物等を使用することができる。受像層の厚みは特に限定はないが、油性インクジェットインクの受容性を確保するため2μm以上とすることが望ましく、生産性を考慮し100μm以下とすることが望ましい。
本発明の受像シートは基材シートの裏面、すなわち受像層の設けてある面と反対面にプリンターでの搬送性を確保するために背面層を設けてもよい。上記の背面層を形成する樹脂としては、従来公知のものであればよく、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタン又はエポキシのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、セルロースナイトレート樹脂、セルロースアセトプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートヒドロジエンフタレート樹脂、酢酸セルロース樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。また、背面層を形成する樹脂は、樹脂中に反応基を有する熱可塑性樹脂とポリイソシアネートとの反応硬化物や、不飽和結合を有するモノマー、オリゴマーとの反応生成物も使用可能であり、その硬化方法は特に限定されるものではない。
これらの樹脂からなる背面層には摩擦抵抗を低減させるために滑性付与剤を添加することが望ましい。前記滑性付与剤としては、燐酸エステル、シリコーンオイル、グラファイトパウダー、シリコーン系グラフトポリマー、フッ素系グラフトポリマー、アクリルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサン、アリールシロキサン等のシリコーン重合体が挙げられる。また、背面層には受像シートの帯電によるプリンター搬送不良を防止するために帯電防止剤を添加することが望ましい。前記帯電防止剤としては従来公知の各種帯電防止剤が使用可能である。
受像層および背面層は、上記に記載した樹脂、滑性付与剤、帯電防止剤、更に充填剤を、適当な溶剤により、溶解又は分散させて背面層形成用インキを調製し、これを上記の基材シートの裏面に、例えば、バーコーティング法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法等の形成手段により塗布乾燥して形成することができる。背面層の塗工量は、固形分で0.1g/m〜5.0g/m程度が望ましい。
受像シートの受像層表面を被転写体表面に重ね合わせ、受像シート裏面側から熱圧接することで、油性インクジェットプリンターでプリントした画像を被転写体表面に形成することが可能である。前記方法で受像シートが熱接着された被転写体は受像シートがプリントされた画像表面を保護する形態となるため、耐傷性が特に優れたものとなる。この際、受像シートの基材シートは、基材シートごと受像シートを貼り合わせた形態で使用してもよいし、剥離してもよい。
なお、受像層を離型して使用する場合において受像層を基材シートから離型しにくい場合には基材シートと受像層との間に離型層を形成してもよい。離型層は、例えば、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース誘導体樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸系ビニル樹脂、アクリルビニルエーテル系樹脂、無水マレイン酸樹脂、及びこれらの樹脂群の共重合体を少なくとも1種以上含有する塗布液を、従来公知のグラビアコート、グラビアリバースコート等の方法で塗布、乾燥することにより形成することができる。
離型層は、熱転写時に被転写体に移行するもの、あるいは基材シート側に残るもの、あるいは凝集破壊するもの等を適宜選択することができる。離型層の形成方法は従来公知の塗工方法で形成でき、その塗工量は乾燥状態で0.5g/m〜5.0g/m程度で十分である。又、転写後の転写物表面状態として艶消しが望ましい場合には、離型層中に各種の粒子を包含させるか、あるいは離型層の受像層側の表面をマット処理することにより、表面マット状にすることも出来る。尚、基材シートと受像層との離型性が良好であれば、上記の離型層を設けることなく、受像層が熱転写により、基材シートから直接剥離型することができる。
受像シートの受像層表面を被転写体表面に重ね合わせ、受像シート裏面側から熱圧接する方法はホットラミネーター、熱板、ホットスタンパー、ラインヒーター、アイロン等による方法が好適であるがこれに限定されるものではない。
被転写体としては、樹脂板、木材、合板、集成材、単板積層材、配向性ボード、中密度繊維板、硬質繊維板、パーティクルボード等の木質系基材や、珪酸カルシウム板、木毛セメント板、石綿セメント板、スラグセメント板、スラグ石膏板、ガラス繊維強化コンクリート板、軽量気泡コンクリート板等の無機質系基材、ポリウレタンフォーム、発泡スチロール、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン等が挙げられる。
被転写体に樹脂板を使用すると、看板、化粧板、自動車の内装材等に有用なものになる。これらのものは、耐候性、耐傷性、耐水性の優れたものとなる。
さらに、被転写体に樹脂板を使用すると、画像が形成された受像シートを樹脂板に熱接着した後に真空成型することができる。この際、真空成型後に受像シートの基材シートをそのままとしてもよいし、基材シートを剥離してもよい。
本発明に使用される樹脂板は、通常使用されるようなアクリル板、ABS板、ポリカーボネート板、塩ビ板、PET板が使用可能であり、板の厚みは1mm〜50mm程度が使用できるが特に限定されるものではない。
油性インクジェットプリンタ用のインクは、着色剤としての顔料及びまたは染料と、バインダー、溶剤等からなるが、本発明の受像シートは、いずれのインクでも使用可能である。中でも、着色剤として顔料を用いたものは、受像シートを被転写体に熱接着後、基材シートを剥離して受像層を転写して、被転写体に受像層を設ける場合に画像の耐傷性が優れたものになる。理由は、インク中の顔料成分が受像層の中に浸透しにくいため、受像層と被転写体の界面に近傍の受像層に存在するようになる。その結果、顔料成分が受像層の被膜に覆われるようになるからである。
本発明によれば、油性インクジェット方式で印刷した場合にドット再現性優れた高画質な出力物を得ることが可能であり、さらに得られた出力物は耐水性、耐擦傷性に優れたものであった。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りの無い限り質量基準である。
(実施例1)100μmのPETフィルム基材シートの表面に受像層用塗工液1を乾燥塗布量が10g/mとなるようバーコーターにて塗工して受像シート1を得た。得られた受像層の塩素含有量を測定したところ52重量%であった。
受像層用塗工液1
塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂 15部(固形分100%、ソルバインA 日信化学工業製)
MEK 45部
トルエン 40部
(実施例2)100μmのPETフィルム基材シートの表面に受像層塗工液2を乾燥塗布量が20g/mとなるようバーコーターにて塗工して受像シート2を得た。得られた受像層の塩素含有量を測定したところ27重量%であった。
受像層用塗工液2
塩素化ポリプロピレン樹脂 50部(固形分30%、スーパークロン832L 日本製紙ケミカル製)
トルエン 50部
(実施例3)100μmのPETフィルム基材シートの表面に受像層塗工液3を乾燥塗布量が12g/mとなるようバーコーターにて塗工して受像シート3を得た。得られた受像層の塩素含有量を測定したところ30重量%であった。
受像層用塗工液3
塩素化ポリプロピレン樹脂 50部(固形分30%、スーパークロン803M 日本製紙ケミカル製)
トルエン 50部
(実施例4)100μmのPETフィルム基材シートの表面に受像層塗工液4を乾燥塗布量が5g/mとなるようバーコーターにて塗工して受像シート4を得た。得られた受像層の塩素含有量を測定したところ20重量%であった。
受像層用塗工液4
塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂 4部(固形分100%、VYNS-3 ユニオンカーバイド製)
メタクリル酸メチルエステル樹脂 6部(固形分100% ダイヤナールBR-83 三菱レイヨン製)
MEK 45部
トルエン 45部
(実施例5)基材シートとして裏面にシリコンアクリル樹脂とポリイソシアネートとの反応生成物を主成分とした背面層を乾燥塗布量が0.5g/mとなるようバーコーターにて塗工した38μmのPETフィルムを使用した以外は実施例1と同様に受像層塗工液1を塗工し、受像シート5を得た。
(実施例6)基材シートとして裏面にシリコンアクリル樹脂とポリイソシアネートとの反応生成物を主成分とした背面層を乾燥塗布量が0.5g/mとなるようバーコーターにて塗工した38μmのPETフィルムを使用した以外は実施例2と同様に受像層塗工液2を塗工し、受像シート6を得た。
(比較例1)100μmのPETフィルム基材シートの表面に受像層用塗工液5を乾燥塗布量が15g/mとなるようバーコーターにて塗工して受像シート7を得た。得られた受像層の塩素含有量を測定したところ10重量%であった。
受像層用塗工液5
塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂 2部(固形分100%、VYNS-3 ユニオンカーバイド製)
メタクリル酸メチルエステル樹脂 8部(ダイヤナールBR83、三菱レイヨン製)
MEK 90部
(比較例2)100μmのPETフィルム基材シートの表面に受像層用塗工液6を乾燥塗布量が15g/mとなるようバーコーターにて塗工して受像シート8を得た。得られた受像層の塩素含有量を測定したところ0重量%であった。
保護層用塗工液6
ウレタン樹脂 25部(サンプレンIB−104、固形分30%三洋化成製)
MEK 75部
以上のようにして得られた受像シート1〜8について、画質、耐水性、耐傷性を下記の条件で評価した。
(評価方法)
画質
油性顔料インクジェットプリンター(JV-3 ミマキエンジニアリング製プリンター)でプリントし画質を観察する。
○:ドット再現性が優れ特に高画質、△:ドット再現性良好で高画質、×:ドット再現性が悪く画質劣る。
耐水性
得られた受像シートを25℃の水に24時間浸漬した後、画像の劣化を観察する。
:変化無し、×:画像が溶出する。
耐傷性A
JIS K 5600塗膜一般試験方法の引っかき高度(鉛筆法)により画像が形成された受像シート表面の鉛筆硬度を測定した。
耐傷性B
油性インクジェットプリンターでプリントした後、受像シートの受像層表面を厚み3mmのアクリル板表面に重ね合わせ受像シート裏面側からホットラミネーターで熱圧接した後、基材シートを剥離して受像層が転写された樹脂板試料片を作製した。得られた試料片表面の鉛筆硬度を耐傷性Aの評価と同様の方法により測定した。
以上の評価結果は下記の表1通りである。
Figure 2006305759
本発明の受像シートの形態を示す模式断面図である。 本発明の離型層が設けられた受像シートの形態を示す模式断面図である。 本発明の離型層と背面層が設けられた受像シートの形態を示す模式断面図である。
符号の説明
A・・・基材シート
B・・・受像層
C・・・離型層
D・・・背面層
E・・・受像シート

Claims (6)

  1. 基材シートに受像層を積層してなる受像シートであって、前記受像層の塩素含有量が20〜55重量%であることを特徴とする油性インクジェット印刷用受像シート。
  2. 受像層が 熱可塑性樹脂を主成分としてなる請求項1記載の油性インクジェット印刷用受像シート。
  3. 受像層が塩素化ポリオレフィンまたは塩化ビニル共重合体樹脂を主成分としてなる請求項1、2記載の油性インクジェット印刷用受像シート。
  4. 受像層は、受像層表面が被転写体に熱接着可能であることが特徴の請求項2、3記載の油性インクジェット印刷用受像シート。
  5. 受像層が被転写体に熱接着後、基材シートから離型可能に設けられた請求項2〜4記載の油性インクジェット印刷用受像シート。
  6. 被転写体が樹脂板であることを特徴とする請求項4、5記載の油性インクジェット印刷用受像シート。

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