JP2006304956A - 金属バンド - Google Patents

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Abstract

【課題】 金属バンドで、バンド駒を連結ピンで連結した構成で、連結強度があり、外観を損なわない時計用金属バンドを提供する。
【解決手段】 前記連結ピンの連結側端部には係合部が施され、バンド駒側の係合穴と圧入状態で連結し、且つ連結箇所にはバンドに使用する金属の再結晶温度以下の融点を有するロウ材を配置する。バンドに使用する金属の再結晶温度以下でロウ付けしても強固に連結固定され、完成品質状態で加熱処理ができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のバンド駒を連結ピンにより連結し構成される金属バンドの構造に関する。
従来から携帯用時計や装飾用ブレスレットでは、バンド部分の装飾性(貴金属調)および日常の使用における耐久性を重視して、様々なデザインの金属製バンドが広く用いられる。一般的に金属製のバンド駒(中駒、外駒)の幾つかを連結ピンにより連結したバンド構造は、高級品バンドとして用いられ、耐久性があり、外観が優れ、装飾的価値が高く、豪華さを演出するのに良好なバンドでもある。
金属バンドは、バンド駒を連結ピンを用いて連結固定する方法が、一般的な固定方法として多く用いられている。金属バンドを連結ピンを用いて固定する方法として代表的な例としては、まず、連結ピンにメッキ層を形成し、バンド駒と連結ピンを装着後、加熱処理することで溶着する方法または連結部にロウ付けを行い連結固定する方法があり、メッキ層の溶着での固定例として、特開平4−352902号公報記載の構造がある。また、連結ピンの連結側端部に変形部を形成し、バンド駒内の係合孔に圧入およびカシメ固定した例として、特開平10−225308号公報記載の構造が開示されている。
特開平4−352902号公報 特開平10−225308号公報
特許文献1に開示されたところの構造で形成した金属バンド70の概要を、図5を用いて説明する。図5は凹凸型のバンド駒71を複数並べた平面図で、連結ピン72を用いて連結された状態を示す。金属バンド70はバンド駒71と連結ピン72で構成される。前記凹凸型のバンド駒71は、前に凸部と後ろに凹部の形状が一体で成し、複数のバンド駒71のそれぞれ凹部と凸部が合わさり、前記連結ピン72を用いて連なるバンド構造である。前記バンド駒71の凸部には貫通孔71bと、凸部に合わさる凹部の両側には前記貫通孔71bと連通する位置に係合孔71aが施されている。連結ピン72は銃弾型のピン形状を成し、その表面にはAu(22K)−Ni合金メッキ層72aが施されている。
前記バンド駒71を凹凸形状で合わせ並べ、連結ピン72を各係合孔71aの両側より差し込み連結されたバンド駒の連結体が形成される。前記バンド駒の連結体を1050〜1200℃の無酸化炉にて加熱処理することにより、前記Au(22K)−Ni合金メッキ層72aは溶け、バンド駒71の係合孔71aに溶着し連結は固定される。特許文献1では、連結強度が従来品と同等以上の性能を有していることを特徴として述べている。
次に、特許文献2に開示されたところの構造で形成した金属バンド80の概要を、図6を用いて説明する。図6はバンド駒に中駒81と外駒82を複数個並べ、連結ピン83で接続された状態を平面図で示す。金属バンド80は中駒81、外駒82および連結ピン83で構成される。前記中駒81は、連結ピン83を通す貫通孔81aが2箇所並行に形成される。外駒82は中駒81を両側から挟む形で一対で、並列に並べた中駒81を跨ぐ位置に配置される。前記外駒82の内側に、前記中駒81の貫通孔81aと連通した位置に2箇所の係合孔82aを形成する。連結ピン83は、連結側端部(両側)にローレット加工された係合部83aが形成される。
前記連結ピン83を前記中駒81の貫通孔81aに通し、中駒81に対し連結ピン83
の係合部83aが両側に突出される。次に、突出した変形部83aを外駒82の係合孔82aに差し込みまたは圧入し連結を行う。次に、連結された外駒82の係合孔82aのバンド裏面側より、それぞれの連結箇所にカシメを行い、各バンド駒は連結固定される。特許文献2では、圧入とカシメの固定で強度が保たれていることを特徴として述べている。
前記特許文献1の金属バンドの構造は、連結ピンにAu(22K)−Ni合金メッキ層を形成し、バンド駒と連結後、1050〜1200℃で加熱処理されることで、バンド駒には次の変化が現れる。金属バンドに用いられる素材として、ステンレス鋼やチタンがあるが、ステンレス鋼は800℃以上、チタンは882℃(変態点)以上で結晶構造に変化が生じ、バンド駒素材に再結晶面が発現することにより、バンド表面の外観品質が変化し、加熱処理後に後処理として、再仕上げ処理および完成メッキ処理が必要となっていた。この処理は、生産工数および手番を含め製品のコストUPに繋がり問題があった。
また、前記特許文献2の金属バンドの構造は、連結ピンの連結側端部に変形部(ローレット部)を設け、バンド駒内の係合孔に連結ピンを圧入後、さらに連結箇所をバンドの裏面側よりカシメで連結箇所を変形させ固定する。カシメ固定されたバンド箇所は、カシメ痕が残り、高級品バンドとして用いることはできない。カシメ痕やキズ等が付いた箇所は、再仕上げ修正や完成メッキを施す必要があり、外観品質を低下させ、修正コストが掛かるなどの問題があった。また、前記カシメ加工を無くし、連結ピンの圧入固定だけで連結されたバンドは、連結ピンと係合孔の品質精度でその嵌め合い強度は大きく影響し、日常の使用において連結部の抜けによるバンド外れが生じ、耐久性および信頼性に問題があった。
本発明の目的は以上のような課題を解決しようとするもので、本発明は複数のバンド駒を連結ピンで連結する連結構造で、強固な固定構造を特徴とした金属バンドの発明である。また、バンドの連結強度を確実なものとし、簡易な手法と構造で形成し、且つ外観品質を損なわない金属バンド構造を提供するものである。
本発明は以上のような従来の課題を解決するため、さらに本願発明の目的を達成するために成されたもので、本発明の請求項1記載に係る金属バンドは、金属製のバンド駒内の係合孔に連結ピンを圧入またはロウ付けすることによって連結固定した時計用金属バンドにおいて、前記連結ピンの連結側端部に施された係合部と前記バンド駒内の係合孔とを係合後、バンド駒に使用する金属の再結晶温度以下でロウ付けしたことを特徴とする。
次に、本発明の請求項2記載に係る金属バンドは、前記連結ピンの係合部の外径は、バンド駒内の係合孔よりも径大であることを特徴とする。
次に、本発明の請求項3記載に係る金属バンドは、前記連結ピンの係合部の形状は、ローレット形状、ネジ溝形状、丸ネジ溝形状、三角溝連続形状、丸溝連続形状、台形連続形状、三角間隔付形状、丸形間隔付形状、丸形R溝付形状または台形間隔付形状の少なくとも1つからなることを特徴とする。
次に、本発明の請求項4記載に係る金属バンドは、前記係合部には、凹部が少なくとも1つ施されていることを特徴とする。
次に、本発明の請求項5記載に係る金属バンドは、前記凹部の形状は、円柱形状、逆甲丸形状、すり鉢形状、円錐形状または階段形状の少なくとも1つからなることを特徴とす
る。
次に、本発明の請求項6記載に係る金属バンドは、前記連結ピンには、Auメッキ、Au・NiメッキまたはCu・Snメッキの少なくとも1つが施されていることを特徴とする。
次に、本発明の請求項7記載に係る金属バンドは、前記ロウ材は、Au−Ge、Au−Ag−Cu−Ge、Au−Sn、Au−Si、Au−Ag−Cu−SiまたはAu−Ag−Cu−Snの少なくとも1つの粉末状またはペースト状が用いられていることを特徴とする。
次に、本発明の請求項8記載に係る金属バンドは、前記ロウ付けを、500〜700℃、望ましくは600〜680℃で行うことを特徴とする。
次に、本発明の請求項9記載に係る金属バンドは、前記バンド駒がステンレス鋼、チタン、チタン合金の少なくとも1つからなることを特徴とする。
以上のように本発明の金属バンド構造によれば、請求項1の効果は、連結ピンの連結側端部の係合部が、バンド駒を連結する際、バンド駒内に設けられた係合孔に係合される。さらに前記係合部の形状は、本発明の請求項3に記載の取り付け仕様に合わせた形状を成すことで、ロウ材を係合部に塗布または付着する際のロウ材の溜まり部となり、一定量のロウ材を付着させることが可能となり、後工程における加熱処理におけるロウ材の溶着による固定品質を安定させ、圧入固定とロウ材の溶着による固定と、複合した固定強度が得られる効果がある。
また、バンド駒の再結晶温度以下でロウ付けをすることで、低い温度でのロウ付けが可能となり、充分なロウ材溶着による接合強度が得られる効果がある。これは金属バンドに用いられる素材は、ステンレス鋼は800℃以上、チタンは882℃(変態点)以上で結晶構造に変化が生じるので、バンド駒を前記温度以下でロウ付けをすることを必要としている。ロウ付けを高温(800℃以上)で加熱処理した場合と比較すると、バンド駒表面の外観品質は加熱処理後も変化せず、従来手法の加熱処理後の再仕上げ処理および完成メッキ処理が不要となり、工数削減となる効果と、完成品質の状態でロウ付けの加熱処理が行える効果が得られる。
本発明の請求項2の効果は、前記連結ピンの係合部の外径は、バンド駒内の係合孔よりも径大であることを特徴とすることで、バンド駒を組み立てる際に、前記連結ピンの係合部を前記バンド駒内の係合孔に圧入し、連結ピンが圧入状態で連結固定される。その係合状態は通常のピン挿入による固定以上の固定強度が生じる効果がある。
本発明の請求項3は、前記連結ピンの連結側端部にバンド駒の仕様に合わせた係合部形状を設けることで、前述の圧入状態で係合するように形成され、また、前記係合部はロウ材を塗布または付着する際のロウ材溜まり部の役割を果たし、一定量のロウ材が付着することでロウ付け品質が安定し、固定強度にバラツキがない効果がある。さらに係合部の形状は、NC自動旋盤による棒材からの切削加工で形成できる形状であり、部品品質が安定し、大量生産することができ、低価格の部品コストを可能とする効果がある。
また、連結ピンに対して横溝形状またはネジ溝形状の係合部を設けることで、加熱処理時に係合部に塗布または付着させたロウ材が溶解する際に、前記形状を成すことで溶解したロウ材は係合孔から流出することが防げ、ロウ付けによる固定強度と、且つ品質不良を
防止する効果がある。
本発明の請求項4乃至5は、前記係合部の先端部に本発明の請求項5に記載の形状で凹部が形成されることで、係合部の形状と合わせ、凹部にはロウ材の溜まり部の役割を果たし、一定量のロウ材が付着することでロウ付け品質が安定し、より固定強度にバラツキがない効果がある。また、加熱処理する際、ロウ材が溶解し溶け出し、係合部に余分に塗布または付着したロウ材は、この凹部の先端部に流れ出し、収まる効果がある。前記係合孔からのロウ材の流出を防止し、ロウ付けによる固定強度と、且つ品質不良を防止する効果がある。
本発明の請求項6は、前記連結ピンには、Auメッキ、Au・NiメッキまたはCu・Snメッキの少なくとも1つが施されていることで、前記連結ピンの表面は前記メッキ層が付着されることで表面は滑らかな面状態となり、且つ前記ロウ材が溶ける際に、ロウ材の流れを促進させ、前記ロウ材が均一に係合孔内に伝わり接合されることで、固定強度を高め、強度品質を安定させる効果がある。また、本発明は前述の作用効果から、バンド駒固定方法として圧入固定およびロウ付け固定の複合固定から成り、固定強度が極めて高いバンド駒の連結が可能となる効果がある。
本発明の請求項7乃至8は、前記ロウ材は、Au−Ge、Au−Ag−Cu−Ge、Au−Sn、Au−Si、Au−Ag−Cu−SiまたはAu−Ag−Cu−Snの少なくとも1つの粉末状またはペースト状にしたものが用いられていることで、本発明が特徴とするバンド駒の再結晶温度以下でロウ付けを可能とし、加熱温度は本発明の請求項8の記載のロウ付け温度の500〜700℃、望ましくは600〜680℃で行うことにより、充分な固定強度が確保できる効果がある。低い加熱温度で金属バンドのロウ付けを行うことで、高温(800℃以上)で加熱処理した場合と比べた場合、加熱処理後に再仕上げ処理および完成メッキ処理が不要となり、完成品質の状態でロウ付けの加熱処理が行えるので、工数削減と、手番短縮となり、製品コストを削減する効果がある。
本発明の請求項9は、前記バンド駒がステンレス鋼、チタン、チタン合金の少なくとも1つからなることで、一般的な高級バンドに用いる素材のバンド駒に適応する連結固定が可能となり、外観仕上げと固定強度が確保された品質が安定したバンド連結構造を成す効果がある。
本発明のさらなる効果として、この金属バンド構造は従来技術および設備で生産可能な構造から成り、且つ大量生産が可能な方法で製作することができ、機能と外観が一体となった金属バンドを提供できる効果がある。
以下、実施例で本発明を詳細に説明する。
実施例1として図1から図4に基づいて、本発明の作用効果を説明する。図1は本発明の金属バンドの構造を示す平面図。図2は図1で用いられている連結ピンの単体部品図。図3は前記連結ピンの連結側端部に施された係合部形状の種類を示す部分拡大図。図4は前記係合部に施された凹部形状の部分拡大図を示す。金属バンド10の基本構成として、中駒11、外駒12および連結ピン13の3種類の部品から成り、その材質はステンレス鋼、チタンまたはチタン合金の少なくとも1つから形成され、本実施例1ではステンレス鋼が用いられている。
前記中駒11は、ステンレス鋼の小板状体から成り、連結ピン13を通す貫通孔11a
が2ケ所に並行に貫通し形成されている。
前記外駒12は、前記中駒と同様に小板状体から成り、並列状態に配列した前記中駒11に対し、外駒12は両側から挟む形で一対、中駒11を跨ぐ位置に配置される。前記外駒の内側には、前記中駒11の貫通孔11aと連通する位置に合わせ係合孔12aが併設される。
図2は前記連結ピンの単体部品図で、連結ピン13は、ステンレス鋼の棒材を用いて、NC自動旋盤で指定された形状をプログラムにより、切削加工にて形成される。連結側端部には係合部13aとその先端には凹部13bが形成されている。
前記切削加工において、連結ピンの連結側端部には係合部13aが形成される。図3は係合部13aの代表的な形状を示している。(A)ローレット形状、(B)ネジ溝形状、(C)丸ネジ溝形状、(D)三角溝連続形状、(E)丸溝連続形状、(F)台形連続形状、(G)三角間隔付形状、(H)丸形間隔付形状、(I)丸形R溝付形状または(J)台形間隔付形状などが形状としてあるが、前記外駒12に設けられた係合孔12aと圧入状態で係合するように形成され、また係合部13aは、ロウ材を塗布または付着する際のロウ材溜まり部の役割を果たし、一定量のロウ材が付着することでロウ付け品質が安定し、固定強度にバラツキがない効果があり、前記係合部13aにより圧入固定とロウ付け固定の複合の固定強度が働く効果がある。本実施例1の係合部13a形状は三角溝連続形状を形成している。
また、前記切削加工において、連結ピンの係合部13aには本発明の請求項4乃至5に記載の凹部13bが形成される。図4は凹部13bの形状の代表的な形状を示している。(A)円柱形状、(B)逆甲丸形状、(C)すり鉢形状、(D)円錐形状または(E)階段形状などが形状としてあるが、前記係合部13aの形状と合わせ、凹部13bにはロウ材の溜まり部の役割を果たし、一定量のロウ材が付着することでロウ付け品質が安定し、固定強度にバラツキがない効果がある。また、加熱処理する際、ロウ材が溶解し溶け出し、係合部13aに余分に塗布または付着したロウ材は、この凹部13bの先端部に流れ出し、収まる効果がある。前記係合孔12aからのロウ材の流出を防止し、ロウ付けによる固定強度と、且つ品質不良を防止する効果がある。本実施例1の凹部13bは逆甲丸形状を形成している。
次に、前記切削加工で形成された連結ピン13には、本発明の請求項6に記載のメッキ層が形成される。公知の湿式メッキ手法でAuメッキ、Au・NiメッキまたはCu・Snメッキの少なくとも1つが施され、本実施例1のメッキ層には、Au・Niメッキが形成されている。前記連結ピンの表面には、前記メッキ層が形成されることにより、前記ロウ材が溶ける際に、連結ピンの係合部のメッキ面を伝わりロウ材の流れを促進させ、前記ロウ材が均一に係合孔内に伝わり接合されることで、固定強度を高め、強度品質を安定させる効果がある。なお、前記各メッキの組成は適宜調整する。
次に、実施例1による金属バンドの組み立ておよび加熱処理方法について説明する。先ず、前記中駒11の貫通孔11aに、連結ピン13を挿入する。該連結ピン13に形成された係合部13aが両側に突出する位置で配置する。
前記突出した係合部13aおよび凹部13bにロウ材を塗布または付着する。ロウ材には本発明の請求項7に記載のロウ材を用いる。該ロウ材は、組成を適宜調整したAu−Ge、Au−Ag−Cu−Ge、Au−Sn、Au−Si、Au−Ag−Cu−SiまたはAu−Ag−Cu−Snの少なくとも1つの粉末状またはペースト状にしたものが用いられ、本実施例1では、Au−Geのペースト状で、組成がAu87.5%−Ge12.5%(wt%)でのものを適量塗布する。前記ロウ材は金属バンドのバンド駒の前記再結晶
温度以下でのロウ付け固定を可能としている。なお、各ロウ材の組成例および融点温度としては、Au87.5%−Ge12.5%(wt%)の組成で約361℃、Au50%−Ag23%−Cu23%−Ge4%の組成で約650℃、Au71%−Sn29%の組成で約278℃、Au96.8%−Si3.2%の組成で約360℃である。また、ロウ付け温度としては、各融点温度に約50℃増で加熱した温度が望ましい。
前記連結ピン13の係合部13aおよび凹部13bにロウ材が塗布された状態で、外駒12を両側から挟む形で一対、中駒11を跨ぐ位置に配置し、前記中駒11の両端に突出した係合部13aを前記外駒の係合孔12aに挿入し、圧入で嵌め込む。前記嵌め込まれた係合孔12aの連結箇所は圧入固定された状態で固定される。バンド仕様に指定されたバンド駒数で連結作業を繰り返し行いバンド駒の連結体ができる。なお、あらかじめロウ材を塗布した連結ピン13を中駒11の貫通孔11aに挿入してもよい。
前記バンド駒の連結体は、次に加熱処理を行う。本発明に適応する加熱炉としては連続式水素炉、アルゴンガス雰囲気炉または真空熱処理炉があるが、本実施例1ではその中でも素材のステンレス鋼とロウ材に最適とされる連続式水素炉を用いている。前記バンド駒の連結体を連続式水素炉に入れ、加熱温度を金属バンドの再結晶温度以下で、本発明の請求項8の記載の温度500〜700℃、望ましくは600〜680℃で20分間通す。低い加熱温度で金属バンドのロウ付けを行うことで、高温(800℃以上)で加熱処理した場合と比べ、加熱処理後に再仕上げ処理および完成メッキ処理が不要となり、完成品質の状態でロウ付けの加熱処理が行えるので、工数削減と、手番短縮となり、製品コストを削減する効果がある。さらに圧入した状態で加熱処理を行うことで、拡散接合による固定も同時に行っている。
前記加熱処理が終了した金属バンド10は、前記係合孔12aの外周にロウ材のはみ出しが無いことを確認して、金属バンド10の連結固定は完成する。
前記実施例1における金属バンドは、一般的なステンレス鋼から成る金属バンドを例として説明したが、チタンまたはチタン合金を素材と用いた金属バンドは、加熱炉に真空熱処理炉を用いることで、係合部によるロウ材溜まり部と凹部のロウ溜まり効果を成し、バンド連結は強固な連結状態を得る効果がある。
本発明に係る金属バンドの平面図である。 本発明で用いる連結ピンの単体の部品図である。 連結ピンに連結側端部に施された係合部形状の部分拡大図である。 係合部に施された凹部形状の部分拡大図である。 従来例(特許文献1)に係る金属バンドの平面図である。 従来例(特許文献2)に係る金属バンドの平面図である。
符号の説明
10‥‥‥‥‥‥‥‥本発明の金属バンド
11、81‥‥‥‥‥中駒
11a、81a‥‥‥貫通孔
12、82‥‥‥‥‥外駒
12a、82a‥‥‥係合孔
13、83‥‥‥‥‥連結ピン
13a、83a‥‥‥係合部
13b‥‥‥‥‥‥‥凹部
70‥‥‥‥‥‥‥‥従来例(溶着固定)の金属バンド
71‥‥‥‥‥‥‥‥凹凸型バンド駒
71a‥‥‥‥‥‥‥凹部両側の係合孔
71b‥‥‥‥‥‥‥凸部貫通孔
72‥‥‥‥‥‥‥‥メッキ溶着仕様の連結ピン
72a‥‥‥‥‥‥‥メッキ層
80‥‥‥‥‥‥‥‥従来例(圧入とカシメ固定)の金属バンド

Claims (9)

  1. 金属製のバンド駒内の係合孔に連結ピンを圧入、またはロウ付けすることによって連結固定した時計用金属バンドにおいて、前記連結ピンの連結側端部に施された係合部と前記バンド駒内の係合孔とを係合後、バンド駒に使用する金属の再結晶温度以下でロウ付けしたことを特徴とする金属バンド。
  2. 前記連結ピンの係合部の外径は、バンド駒内の係合孔よりも径大であることを特徴とする前記請求項1に記載の金属バンド。
  3. 前記連結ピンの係合部の形状は、ローレット形状、ネジ溝形状、丸ネジ溝形状、三角溝連続形状、丸溝連続形状、台形連続形状、三角間隔付形状、丸形間隔付形状、丸形R溝付形状または台形間隔付形状の少なくとも1つからなることを特徴とする前記請求項1または2に記載の金属バンド。
  4. 前記係合部には、凹部が少なくとも1つ施されていることを特徴とする前記請求項1乃至3のいずれか1つに記載の金属バンド。
  5. 前記凹部の形状は、円柱形状、逆甲丸形状、すり鉢形状、円錐形状または階段形状の少なくとも1つからなることを特徴とする前記請求項4に記載の金属バンド。
  6. 前記連結ピンには、Auメッキ、Au・NiメッキまたはCu・Snメッキの少なくとも1つが施されていることを特徴とする前記請求項1乃至5のいずれか1つに記載の金属バンド。
  7. 前記ロウ材は、Au−Ge、Au−Ag−Cu−Ge、Au−Sn、Au−Si、Au−Ag−Cu−SiまたはAu−Ag−Cu−Snの少なくとも1つの粉末状またはペースト状が用いられていることを特徴とする前記請求項1に記載の金属バンド。
  8. 前記ロウ付けを、500〜700℃、望ましくは600〜680℃で行うことを特徴とする前記請求項1または7に記載の金属バンド。
  9. 前記バンド駒がステンレス鋼、チタンまたはチタン合金の少なくとも1つからなることを特徴とする前記請求項1または8に記載の金属バンド。
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