JP2006303777A - スピーカ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スピーカ装置31は、磁気回路20によって駆動されるボイスコイル15から振動を伝達されて音響を再生する主振動板1Aと、主振動板1Aの中央部から音響の放射方向に延びて設けられて、主振動板1Aを補う領域の音響を再生する副振動板3Bと、副振動板3Bの中央部の穴を塞ぐように設けられて、主振動板1Aおよび副振動板3Bを補う領域の音響を再生するセンターキャップ2Aとを有しており、ボイスコイル15の中心に対して、副振動板3Bが偏心している。
【選択図】 図3
Description
実施の形態1のスピーカ装置は、振動板として、主振動板と副振動板とセンターキャップとを有しており、夫々がすべて偏心しているスピーカ装置である。すなわち、実施の形態1のスピーカ装置は、磁気回路によって駆動されるボイスコイルから振動を伝達されて音響を再生する主振動板と、この主振動板の中央部から音響の放射方向に延びて設けられて、主振動板を補う領域の音響を再生する副振動板と、副振動板の中央部の穴を塞ぐように設けられて、主振動板および副振動板を補う領域の音響を再生するセンターキャップとを有している。そして、ボイスコイルの中心に対して、副振動板およびセンターキャップが偏心している。また、主振動板も偏心している。そのため、分割共振による特性の劣化を改善することができる。なお、主振動板が偏心していないスピーカ装置においても、と副振動板とセンターキャップのいずれか一方が偏心していれば、所定の効果は得ることができる。
実施の形態2のスピーカ装置は、主振動板と副振動板とを有しているスピーカ装置である。すなわち、実施の形態2のスピーカ装置は、磁気回路によって駆動されるボイスコイルから振動を伝達されて音響を再生する主振動板と、主振動板の中央部から音響の放射方向に延びて設けられて、主振動板を補う領域の音響を再生する副振動板とを有している。そして、ボイスコイルの中心に対して、副振動板が偏心している。そのため、分割共振による特性の劣化を改善することができる。なお、この構成に加えてさらに主振動板が偏心していれば、スピーカ装置の指向方向をさらに大きく傾かせることができる。
実施の形態3のスピーカ装置は、磁気回路によって駆動されるボイスコイルから振動を伝達されて音響を再生する主振動板と、この主振動板の中央部の穴を塞ぐように設けられて主振動板を補う領域の音響を再生するセンターキャップとを有している。そして、ボイスコイルの中心に対して、センターキャップが偏心しており、また、主振動板も偏心している。そのため、分割共振による特性の劣化を改善することができる。なお、センターキャップと主振動板のいずれか一方のみ偏心している場合であっても所定の効果を得ることはできる。
実施の形態4のスピーカ装置は、磁気回路によって駆動されるボイスコイルから振動を伝達されて音響を再生するドーム型主振動板と、ドーム型主振動板の外周縁部から半径方向外方に延びて設けられて、ドーム型主振動板を補う領域の音響を再生する副振動板とを有している。そして、ボイスコイルの中心に対して、主振動板が偏心していて、副振動板も偏心している。そのため、分割共振による特性の劣化を改善することができる。なお、副振動板と主振動板のいずれか一方のみ偏心している場合であっても所定の効果は得ることができる。偏心の方向を互いに指向性が逆方向に傾くようにして指向性の傾きを小さく、さらには全く無くしたり、或いは、相互の偏心のベクトルを調整して指向方向を自在に制御したりすることは実施の形態1および3と同様である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
図3は実施例1の偏心サブコーンを有するコーン型のスピーカ装置およびこのスピーカ装置に装備される一体成形された偏心サブコーンとセンターキャップの横断面図である。図3において、本実施例のコーン型スピーカ装置31は、主振動板(以下、メインコーン)1A、偏心している副振動板(以下、サブコーン)3B、センターキャップ2A、ボイスコイルボビン17およびボイスコイル15から成る振動構造と、ヨーク13、マグネット11、トッププレート12から成る磁気回路20とを有している。
図4は実施例2の偏心センターキャップを有するコーン型のスピーカ装置およびこのスピーカ装置に装備される一体成形されたサブコーンと偏心センターキャップの横断面図である。図4において、本実施例のコーン型スピーカ装置32においては、サブコーン3Aの中心軸は、磁気回路20およびボイスコイル15の中心軸Oに一致している。センターキャップ2Bの中心軸は、中心軸Oに対して距離Dだけ偏心している。両者は同一の材料にて一体的に成型されて作製されている。
図5は実施例3の偏心サブコーンと偏心センターキャップとを有するコーン型のスピーカ装置とこのスピーカ装置に装備される一体成形された偏心サブコーンと偏心センターキャップの横断面図である。図5において、本実施例のコーン型スピーカ装置33においては、サブコーン3Bの中心軸は、中心軸Oに対して距離Fだけ偏心している。センターキャップ2Bの中心軸は、中心軸Oに対して距離Dだけ偏心している。サブコーン3Bとセンターキャップ2Bとが同一の材料により一体的に成型されて作製されている。本実施例のスピーカ装置33は、サブコーン3Bとセンターキャップ2Bとが偏心しているので、分割共振による特性の劣化をさらに改善することができる。
図6は実施例4の偏心サブコーンを有するコーン型のスピーカ装置の横断面図である。図6において、本実施例のコーン型スピーカ装置34においては、メインコーン1Aの中心軸は、磁気回路20およびボイスコイル15の中心軸Oと一致している。サブコーン3Bの中心軸は、中心軸Oに対して距離Fだけ偏心している。センターキャップは設けられていない。
図7は実施例5の偏心メインコーンを有するスピーカ装置とこのスピーカ装置に装備される一体成形された偏心サブコーンとセンターキャップの横断面図である。図7において、本実施例のコーン型スピーカ装置35においては、メインコーン1Bの中心軸は、磁気回路20およびボイスコイル15の中心軸Oに対して距離Eだけ偏心している。サブコーン3Bの中心軸は、中心軸Oに対して距離Fだけ偏心している。センターキャップ2Aの中心軸は、中心軸Oに一致している。サブコーン3Bとセンターキャップ2Aとが同一の材料により一体的に成型されて作製されている。本実施例のスピーカ装置35においては、メインコーン1Bおよびサブコーン3Bが偏心しているので、分割共振による特性の劣化を改善することができる。
図8は実施例6の偏心メインコーンを有するスピーカ装置とこのスピーカ装置に装備される一体成形された偏心サブコーンと偏心センターキャップの横断面図である。
図9は実施例7の屈曲コーン型のスピーカ装置とこのスピーカ装置に装備される一体成形された偏心サブコーンとセンターキャップの横断面図である。上述の実施例1から6のメインコーンは、いずれも概略ラッパ状の振動板であったが、本実施例のようにメインコーンの形状がラッパ状のコーンを半径方向の途中で折り曲げた形状のものであっても同様の効果を得ることができる。
図10は実施例8の屈曲コーン型のスピーカ装置とこのスピーカ装置に装備される一体成形された偏心サブコーンと偏心センターキャップの横断面図である。図10において、本実施例の屈曲コーン型スピーカ装置38においては、メインコーン4Bの中心軸は、磁気回路20およびボイスコイル15の中心軸Oに対して距離Eだけ偏心している。サブコーン3Bの中心軸は、中心軸Oに対して距離Fだけ偏心している。センターキャップ2Bの中心軸は、中心軸Oに対して距離Dだけ偏心している。サブコーン3Bとセンターキャップ2Bは一体的に成型されて作製されている。
図11は実施例9のコーン型のスピーカ装置とこのスピーカ装置に装備される一体成形されたメインコーンと偏心センターキャップの横断面図である。図11において、本実施例のコーン型スピーカ装置39においては、メインコーン1Aの中心軸は、磁気回路20およびボイスコイル15の中心軸Oに対して一致している。センターキャップ2Bの中心軸は、中心軸Oに対して距離Dだけ偏心している。両者は同一の材料にて一体的に成型されて作製されている。
図12は実施例10の偏心メインコーンを有するスピーカ装置とこのスピーカ装置に装備される一体成形された偏心メインコーンと偏心センターキャップの横断面図である。図12において、本実施例のコーン型スピーカ装置40においては、メインコーン1Bの中心軸は、磁気回路20およびボイスコイル15の中心軸Oに対して距離Eだけ偏心している。センターキャップ2Bの中心軸は、中心軸Oに対して距離Dだけ偏心している。両者は同一の材料にて一体的に成型されて作製されている。
図13は実施例11の屈曲コーン型のスピーカ装置とこのスピーカ装置に装備される一体成形された偏心メインコーンとセンターキャップの横断面図である。図13において、本実施例の屈曲コーン型スピーカ装置41においては、屈曲型のメインコーン4Bの中心軸は、磁気回路20およびボイスコイル15の中心軸Oに対して距離Eだけ偏心している。センターキャップ2Aの中心軸は、中心軸Oと一致している。両者は一体的に成型されて作製されている。
図14は実施例12の屈曲コーン型のスピーカ装置とこのスピーカ装置に装備される一体成形された偏心メインコーンと偏心センターキャップの横断面図である。図14において、本実施例の屈曲コーン型スピーカ装置42においては、屈曲型のメインコーン4Bの中心軸は、磁気回路20およびボイスコイル15の中心軸Oに対して距離Eだけ偏心している。センターキャップ2Bの中心軸は、中心軸Oに対して距離Dだけ偏心している。両者は一体的に成型されて作製されている。
図15は実施例13のセミドーム型のスピーカ装置とこのスピーカ装置に装備される一体成形された振動板の横断面図である。図15において、セミドーム型のスピーカ装置43は、ドーム型の主振動板であるドーム型主振動板7B、コーン型の副振動板である外周部副振動板8A、ボイスコイルボビン17およびボイスコイル15からなる振動構造と、ツボヨーク13、マグネット11、トッププレート12からなる磁気回路20とを有している。
図16は実施例14のセミドーム型のスピーカ装置とこのスピーカ装置に装備される一体成形された振動板の横断面図である。図16において、本実施例のセミドーム型スピーカ装置44においては、ドーム型主振動板であるドーム型主振動板7Aの中心軸が、磁気回路20およびボイスコイル15の中心軸Oと一致している。一方、副振動板である外周部副振動板8Aの中心軸は、中心軸Oに対して距離Hだけ偏心している。その他の構成は、実施例11と同様である。
図17は実施例15のセミドーム型のスピーカ装置とこのスピーカ装置に装備される一体成形された振動板の横断面図である。図17において、本実施例のセミドーム型スピーカ装置45においては、ドーム型主振動板7Bの中心軸は、磁気回路20およびボイスコイル15の中心軸Oに対して距離Gだけ偏心している。外周部副振動板8Bの中心軸は、中心軸Oに対して距離Hだけ偏心している。
1B 偏心したメインコーン(主振動板)
2A 偏心してないセンターキャップ
2B 偏心したセンターキャップ
3A 偏心してないサブコーン(副振動板)
3B 偏心したサブコーン(副振動板)
4B 偏心した屈曲型のメインコーン(主振動板)
7A 偏心してないドーム型主振動板
7B 偏心したドーム型主振動板
8A 偏心してない外周部副振動板
8B 偏心した外周部副振動板
11 マグネット
12 トップトッププレート
13 ヨーク
14 センターポール
15 ボイスコイル
16 フレーム
17 ボイスコイルボビン
18 スパイダ
O 磁気回路およびボイスコイルの中心軸
g 磁気ギャップ
Claims (24)
- 磁気回路によって駆動されるボイスコイルから振動を伝達されて音響を再生する主振動板と、
前記主振動板の中央部から音響の放射方向に延びて設けられて、前記主振動板を補う領域の音響を再生する副振動板と、
前記副振動板の中央部の穴を塞ぐように設けられて、前記主振動板および前記副振動板を補う領域の音響を再生するセンターキャップとを有するスピーカ装置であって、
前記ボイスコイルの中心に対して、前記副振動板および前記センターキャップの少なくともいずれか一方が偏心している
ことを特徴とするスピーカ装置。 - 前記センターキャップが偏心している
ことを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。 - 前記副振動板が偏心している
ことを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。 - 前記副振動板と前記センターキャップとが偏心している
ことを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。 - 前記副振動板と前記センターキャップとが同じ方向に指向性が傾くように偏心している
ことを特徴とする請求項4に記載のスピーカ装置。 - 前記副振動板と前記センターキャップとが指向性が相互に逆方向に傾くように偏心している
ことを特徴とする請求項4に記載のスピーカ装置。 - 前記副振動板と前記センターキャップとの偏心は、両者の偏心ベクトルを組み合わせたものが所望の方向および大きさとなるようにされている
ことを特徴とする請求項4に記載のスピーカ装置。 - 前記副振動板と前記センターキャップとが一体に成形されている
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のスピーカ装置。 - 前記ボイスコイルの中心に対して、前記主振動板が偏心している
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のスピーカ装置。 - 前記副振動板および前記センターキャップの少なくともいずれか一方と前記主振動板とが同じ方向に指向性が傾くように偏心している
ことを特徴とする請求項9に記載のスピーカ装置。 - 前記副振動板および前記センターキャップの少なくともいずれか一方と前記主振動板との偏心は、両者の偏心ベクトルを組み合わせたものが所望の方向および大きさとなるようにされている
ことを特徴とする請求項9に記載のスピーカ装置。 - 前記副振動板、前記センターキャップおよび前記主振動板の偏心は、三者の偏心ベクトルを組み合わせたものが所望の方向および大きさとなるようにされている
ことを特徴とする請求項9に記載のスピーカ装置。 - 磁気回路によって駆動されるボイスコイルから振動を伝達されて音響を再生する主振動板と、
前記主振動板の中央部から音響の放射方向に延びて設けられて、前記主振動板を補う領域の音響を再生するとともに、前記ボイスコイルの中心に対して偏心している副振動板とを有していることを特徴とするスピーカ装置。 - 磁気回路によって駆動されるボイスコイルから振動を伝達されて音響を再生する主振動板と、
前記主振動板の中央部の穴を塞ぐように設けられて、前記主振動板を補う領域の音響を再生するとともに、前記ボイスコイルの中心に対して偏心しているセンターキャップとを有していることを特徴とするスピーカ装置。 - 前記ボイスコイルの中心に対して、前記主振動板が偏心している
ことを特徴とする請求項14に記載のスピーカ装置。 - 前記主振動板と前記センターキャップとが同じ方向に指向性が傾くように偏心している
ことを特徴とする請求項15に記載のスピーカ装置。 - 前記主振動板と前記センターキャップとが指向性が相互に逆方向に傾くように偏心している
ことを特徴とする請求項15に記載のスピーカ装置。 - 前記主振動板と前記センターキャップとの偏心は、両者の偏心ベクトルを組み合わせたものが所望の方向および大きさとなるようにされている
ことを特徴とする請求項15に記載のスピーカ装置。 - 前記主振動板と前記センターキャップとが一体に成形されている
ことを特徴とする請求項14から18のいずれか1項に記載のスピーカ装置。 - 磁気回路によって駆動されるボイスコイルから振動を伝達されて音響を再生するとともに、前記ボイスコイルの中心に対して偏心しているドーム型主振動板と、
前記ドーム型主振動板の外周縁部から半径方向外方に延びて設けられて、前記ドーム型主振動板を補う領域の音響を再生する外周部副振動板とを有していることを特徴とするスピーカ装置。 - 前記ボイスコイルの中心に対して、前記外周部副振動板が偏心している
ことを特徴とする請求項20に記載のスピーカ装置。 - 前記ドーム型主振動板と前記外周部副振動板とが同じ方向に指向性が傾くように偏心している
ことを特徴とする請求項20に記載のスピーカ装置。 - 前記ドーム型主振動板と前記外周部副振動板との偏心は、両者の偏心ベクトルを組み合わせたものが所望の方向および大きさとなるようにされている
ことを特徴とする請求項20に記載のスピーカ装置。 - 前記ドーム型主振動板と前記外周部副振動板とが一体に成形されている
ことを特徴とする請求項20から23のいずれか1項に記載のスピーカ装置。
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