JP2006298172A - 軸箱支持用弾性体 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸箱とその真上に配置されるコイルバネとの間に介装される弾性体を工夫することにより、設計変更の影響が極めて大きい軸箱並びにコイルバネを変えることなく、軸箱のベアリングの早期偏磨耗や耐久性低下の不都合を解消するとともに、弾性体自体の耐久性も向上させる。
【解決手段】軸箱1と、この軸箱1の上方に配置される懸架用のコイルバネ5との上下間に介装される板状ゴム製弾性部材13を有して成る軸箱支持用弾性体6において、弾性部材13の圧縮反力が、軸箱1の上面における車軸中心Zを跨いだ前後の端部に作用する状態に構成するとともに、弾性部材13の中心側にテーパ溝を設け、軸荷重の増加とともにテーパ溝が順次密着して弾性部材13の荷重支持面積を増大させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、軸箱支持用弾性体に係り、詳しくは、普通電車から新幹線まで現在最も採用例が多く、軸箱の懸架にコイルバネを用いて成る軸はり式台車等の軸箱を有する台車に好適な軸箱支持用弾性体に関するものである。
従来の軸箱支持用弾性体を有する台車、例えば軸はり式台車は、特許文献1において開示されたものが知られている。即ち、先端部に軸箱が連結され、かつ、基端部が台車枠に揺動可能に支持される軸はりと、台車枠における軸箱の上方に位置する部分と軸箱との上下間に介装されるコイルバネと、軸箱とコイルバネとの上下間に介装される軸箱支持用弾性体と、軸はり先端と台車枠先端との間に介装されるダンパとを有して軸はり式台車が構成されている。車軸に受けた振動は、台車枠に伝わる前にコイルバネとダンパとによって減衰されるとともに、軸箱とコイルバネとは、軸箱支持用弾性体によって互いに防振される状態で当接される公知の構造である。
前記の台車構造においては、コイルバネと軸箱との間に介装される軸箱支持用弾性体は、前記特許文献1の図3及び図4において開示されるように、上下幅が短く、平面視の形状が円形ドーナツ状を呈する扁平なゴムと、これの上下に一体的に装備される鋼板製の円板とによるサンドイッチ構造のものに構成されている。このような弾性体により、コイルバネと軸箱上面との間に作用する荷重は、広い面積で分担してゴムで緩衝しながら伝えられる構成とされている。
ところで、軸箱には、車軸を回転自在に支持するベアリング(軸受)が内装されているのが一般的であるが、軸箱の真上にコイルバネが配置される構造では、車軸やベアリングへの影響が大きくなって無視できない状況が生じてきており、何らかの改善が望まれている。扁平で平面視形状が円筒形の弾性体は、相手形状のコイルバネに一致させて均等に荷重負担させることを企図したものであるが、それによって軸箱上面にも均等に荷重が作用することになるためか、ベアリングが早期に偏磨耗したり、耐久性が落ちたりする不都合の生じることが知見されてきたのである。
特開2004−148947号公報
本発明の目的は、軸箱とその真上に配置されるコイルバネとの間に介装される軸箱支持用弾性体に着目して、この弾性体を工夫することにより、設計変更の影響が極めて大きい軸箱並びにコイルバネを変えることなく、経済的に上述した不都合を解消する点にある。
請求項1に係る発明は、軸箱1の上方に配置される懸架用のコイルバネ5と前記軸箱1との上下間に介装される弾性部材13を有して成る軸箱支持用弾性体において、
前記弾性部材13の圧縮反力が、前記軸箱1の上面における車軸中心Zを跨いだ前後の端部に作用する状態に構成されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の軸箱支持用弾性体において、平面視で矩形を呈する形状に形成されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の軸箱支持用弾性体において、前記軸箱1の上面に載置される下硬質板部材22と、この下硬質板部材22と前記コイルバネ5との上下間に配される前記弾性部材23とを有するとともに、前記下硬質板部材22の下面側形状は、前記下硬質板部材22と前記軸箱1の上面とが前記車軸中心Zを跨いだ前後の端部において当接するように形状設定されていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の軸箱支持用弾性体において、前記弾性部材23は、車軸方向に延びる状態で前記車軸中心Zの前後に振分けて配置される一対の弾性部材23A,23Bとして構成されていることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項1又は2に記載の軸箱支持用弾性体において、車軸方向に延びる状態で前記車軸中心Zの前後に振分けて配置される一対の前記弾性部材73A,73Bと、これら一対の弾性部材73A,73Bと前記コイルバネ5又はコイルバネの下方に配されるバネ座9との間に介装される単一の上硬質板部材71とを有して構成されていることを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項4又は5に記載の軸箱支持用弾性体において、前記一対の弾性部材23A,23B(73A,73B)における前記車軸中心Z側となる内側部分の厚みを薄くして、所定の荷重が作用する迄は前記内側部分が前記軸箱1の上面とは実質的に当接しないように設定されていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、軸箱とコイルバネとの上下間に介装される弾性部材を、これの圧縮反力が、軸箱の上面における車軸中心を跨いだ前後の端部に作用する状態に構成してあるから、軸箱の上面に作用する荷重は、上壁と前壁とが交わる部分やこれに近い部分、及び上壁と後壁とが交わる部分やこれに近い部分で受けるようになり、それらの部分に比べて強度・剛性の劣り易い軸箱上壁の前後中央部分には荷重が作用しないようになる。従って、大荷重が作用するような場合でも、その大荷重は強度・剛性に富む軸箱上壁の前端部と後端部とだけで支えるので、従来に比べて軸箱の変形や歪みを小さく抑えることができ、ベアリングが早期に偏磨耗したり、耐久性が落ちたりする不都合を解消又は抑制することが可能になる。
その結果、軸箱とその真上に配置されるコイルバネとの間に介装される弾性部材を工夫することにより、設計変更の影響が極めて大きい軸箱並びにコイルバネを変えることなく、経済的に上述した不都合が解消され、ベアリングの寿命が延び、軸箱としての耐久性が向上する軸箱支持用弾性体を提供することができる。
請求項2の発明によれば、弾性体の平面視形状を矩形としてあるので、従来の円柱状のものに比べて、車軸中心を跨いだ前後の端部に作用する接触面積を無理なく大きくすることができ、請求項1の発明による前記作用及び効果をより効率的に発揮させること、もしくは強化させることができる利点が得られる。
請求項3の発明によれば、軸箱支持用弾性体が、弾性部材とこれの下側で、かつ、軸箱の上面の上側に配置される下硬質板部材とで構成される手段であり、この構成では、下硬質板部材の下面側形状を、これと軸箱の上面とが車軸中心を跨いだ前後の端部において当接するように形状設定することにより、弾性部材の圧縮反力が、軸箱の上面における車軸中心を跨いだ前後の端部に作用する状態に構成され、請求項1の発明による前記作用及び効果を得ることができる。また、下硬質板部材の存在により、弾性部材は前後に分割のものでも、単一の弾性部材でも可能となり、弾性部材の形状に融通が効くとともに、軸箱との当接面積が荷重の大小に拘らずに一定であって所期された安定当接状態を維持できる利点もある。
請求項4の発明によれば、弾性部材も車軸中心の前後に振分けて配置される一対のものに設定されるので、下硬質板部材の前後中間部分を、強度や剛性が不足気味になるほどの薄いものに設定できるので、軽量化やそれによるコストダウンが可能となる軸箱支持用弾性体を提供することができる。
請求項5の発明によれば、軸箱支持用弾性体が、弾性部材とこれの上側で、かつ、コイルバネ又はバネ座の下側に配置される上硬質板部材とで構成される手段であり、この構成では、弾性部材を、車軸中心の前後に振分けて配置される一対の弾性部材とすることにより、弾性部材の圧縮反力が、軸箱の上面における車軸中心を跨いだ前後の端部に作用する状態に構成され、請求項1の発明による前記作用及び効果を得ることができる。また、上硬質板部材がコイルバネ又はバネ座に当接するので、コイルバネ又はバネ座に当接しない弾性部材の形状や硬度に融通が効き易い点で好都合である。
請求項6の発明によれば、詳しくは実施例において説明するが、大荷重の作用時には、前後の弾性部材の受圧面積が自動的に増されて軸箱の上面全体で荷重を支えることになり、弾性部材の前後端部の過圧縮が防止されて軸箱支持用弾性体としての十分な耐久性を持ち、かつ、通常の荷重範囲では軸箱の前後端部のみで支えることによる作用及び効果、即ち請求項1の発明による前記作用及び効果が得られる利点がある。
以下に、本発明による軸箱支持用弾性体の実施の形態を、軸はり式台車の懸架構造に適用した場合について図面を参照しながら説明する。図1は軸はり式台車とその懸架構造を示す要部の側面図、図2,3は実施例1による軸箱支持用弾性体の構造を示す側面図と平面図、図4〜図9は実施例2〜7による軸箱支持用弾性体を示す要部の一部切欠きの側面図である。
〔実施例1〕
図1は、軸はり式台車の要部を示しており、先端部に軸箱1が一体的に連結され、かつ、基端部が台車枠2のステー2Aに左右向きの支点Xで揺動可能に支持される軸はり3と、台車枠2における軸箱1の上方に位置する部分である受枠(「台車枠における軸箱の上方に位置する部分」の一例)4と軸箱1との上下間に介装されるコイルバネ(軸ばね)5と、軸箱1とコイルバネ5との上下間に介装される軸箱支持用弾性体(以下、単に「弾性体」と略称する)6と、台車枠2の先端部2aと軸はり3の先端部3aとに亘って介装される軸ダンパ7等を有して軸はり式台車Aが構成されている。
軸箱1は、車軸8を車軸軸心Zの回りに回転自在に支持する軸受(ベアリング:図示省略)を内蔵する鋳鉄、アルミ合金等の金属製箱状体であり、車軸8を支えながら車輪(図示省略)及び車軸8を円滑に回転させる機能を有している。軸箱1の上端には、上面が水平で平面視の形状が矩形を呈する天井壁1Tが形成されるとともに、車軸中心Zを中心とする円柱状で起立した心棒1Sが一体形成されている。軸はり3は、軸箱1と先端部3aとが一体形成された鋳鉄、アルミ合金等の金属製のものであり、支点Xで揺動する軸はり3をコイルバネ5と軸ダンパ7とで台車枠2が受け止めることにより、走行等によって車軸8に作用する振動を台車枠2に伝える前に減衰する懸架装置Bが構成されている。
次に、軸箱1の懸架構造(支持構造)について説明する。図1〜図3に示すように、軸箱1の上端に位置する天井壁1Tと、無底箱状の受枠4に上端が受け止められるコイルバネ5の下バネ座9との上下間に弾性体6が介装されている。平面視形状が円形の下バネ座9と弾性体6とは、共に心棒1Sに嵌合された状態で装着されている。心棒1Sは、車軸中心Zを通る垂直線Yを中心とする突起に形成されている。尚、9hは、心棒1Sを通すために下バネ座9に形成された孔である。
弾性体6は、図1〜図3に示すように、下バネ座9に面当接する厚さの厚い上金具11と、軸箱1の天井壁1Tに面当接する厚さの薄い下金具(下硬質板部材の一例)12と、これら上下の金具11,12の上下間に位置する弾性部材(上硬質板部材の一例)13とから成るサンドイッチ構造のものに構成されており、これら三者11,12,13は、例えば加硫接着によって一体化されている。そして、前記三者11,12,13の平面視形状は、いずれも矩形を呈している。この場合の矩形とは、車軸中心Zに平行な二辺と、車軸中心Zに直交する二辺とを有する矩形である。尚、上金具11及び下金具12には、心棒1Sを通すための挿通孔11h,12hが形成されている。
弾性部材13は、車軸中心Zを挟んで配置される平面視形状が横長矩形で前後一対の板状ゴム13A,13Bで構成されている。つまり、弾性部材13は、車軸方向に延びる状態で車軸中心Zの前後に振分けて配置される一対の弾性部材(板状ゴム13A,13B)として構成されている。これら前後の板状ゴム13A,13Bは車軸中心Zに関する線対称形状であって、部品としては互いに同一のものであり、その形状等について後板状ゴム13Bで説明する。後板状ゴム13Bは、その厚み方向の中央位置において左右に貫通する割溝14が形成されている。
割溝14は、内奥端の円形溝部14aと、この円形溝部14aに続いて先拡がり状のテーパ溝部14bとから成る後端開放状の溝であり、後板状ゴム13Bの全長のうちのおよそ半分強を占める前後幅を有している。従って、後板状ゴム13Bにおいて前端から続く厚み方向で連なる連続部分13rは、後板状ゴム13Bの全長のうちのおよそ半分弱程度に設定されている。これにより、一対の弾性部材である前後の板状ゴム13A,13Bにおける車軸中心Z側となる内側部分の厚みを薄くして、所定の荷重が作用する迄は内側部分が実質的に軸箱1の上面とは当接しないように設定されている。
前後の連続部分13rは、軸箱1に対してはその前端及び前端部並びに後端及び後端部に寄って位置しており、その結果、弾性部材13の、即ち弾性体6としての圧縮反力は、軸箱1の上面における車軸中心Zを跨いだ前後の端部に作用する状態に構成されている。弾性体6における下金具12の厚さは十分に薄く、剛性は低いものに設定されているとともに、箱状体である軸箱1は、その前端部及び後端部は縦横の壁が集結していて強度・剛性に富む箇所である。従って、走行振動等によってコイルバネ5を縮ませる方向の荷重が作用した場合、軸箱1の天井壁1Tに掛かる荷重(弾性部材13の圧縮反力)は、前後の連続部分13r,13rの存在箇所、即ち前端部と後端部とに振り分けられて作用することになり、前後の連続部分13r,13rの間に位置する天井壁1Tの前後中央部分には荷重が殆ど作用しない。
従来の軸箱支持用弾性体では、弾性部材13が円柱等の前後に連続した形状であるから,軸箱1の上面に作用する荷重状態は、前後方向で均等に作用する「等分布荷重」状態であって、軸箱1の上面における強度・剛性の点で不利となる前後中間部分にも均等的に荷重が作用する。その結果、軸箱1はその形状面から比較的強度や剛性に富むものであるにも拘らずに、大きな荷重が作用した場合等には変形し易くなっており、それによって内蔵されるベアリングの偏磨耗や耐久性の劣化といった不都合が生じる原因になっていたように思われる。
それに対して本発明による軸箱支持用弾性体では、前述のように、コイルバネ5の圧縮反力による荷重は、弾性部材13の圧縮反力として軸箱1の前後端部、即ち、強度・合成に富む箇所にだけ作用するようなるので、あたかも前後2箇所による「両端支持構造」に近い荷重状態になり、たとえ大荷重が作用しても軸箱1の変形は軽減又は解消されることになる。その結果、内蔵されるベアリングの早期磨耗、偏磨耗、耐久性劣化といった不都合が軽減又は解消され、良好な軸受け機能と優れた耐久性とを得ることが可能になる。
さて、実施例1による弾性体6の構成では、弾性部材13に互いに内向き開放状の割溝14が形成されているので、所定の荷重までは連続部分13rのみが圧縮変形し、前述した優れた作用効果が得られるとともに、所定荷重を超える大きな荷重が作用した場合には、割溝14が内奥側から徐々に消滅して、前後の板状ゴム13A,13Bにおいては次第に荷重を受ける面積が大きくなるように機能する。従って、大荷重の作用時には、前後の板状ゴム13A,13Bの受圧面積が自動的に増されて軸箱1の天井壁1T全体で荷重を支えるような状態になり、連続部分13rの過圧縮が防止されることで弾性体6としての十分な耐久性を持ち、かつ、通常の荷重範囲では軸箱1の前後端部で支えることによる上述の利点が得られる、という優れた懸架構造が実現できている。
以下に、軸箱支持用弾性体の別実施例を、図4〜図9を用いて実施例2〜実施例7として順に説明する。尚、これら図4〜図9においては、実施例1による弾性体6に対応する部分には一の位が同じになる番号を付けることにより、説明がなされたものとする。
〔実施例2〕
実施例2による軸箱支持用弾性体6は、図4に示すように、上金具21及び下金具22が剛性に富むよう共に厚さの厚いものとされ、これらの間に加硫接着等によって介装される弾性部材23は、垂直線Yから離れて存在する前後一対の板状ゴム23A,23Bで構成されている。各板状ゴム23A,23Bは、垂直線Y側で下側の部分に形成した切欠き(前述の割溝14の上半分のような形状)24により、下金具22との接触面積を内側部分において減少させてある。尚、この場合の弾性部材23の平面視形状は、矩形でも円形でも楕円でも多角形でも単一のものでも可能である。
下金具22は、その前端部と後端部とに肉厚を下方に厚くした厚肉部22a,22bが形成されており、それら前後端の厚肉部22a,22bのみが軸箱1の天井壁1Tの上面に面当接する構成としてある。つまり、下硬質板部材である下金具22の下面側形状は、下金具22と軸箱1の上面とが車軸中心Zを跨いだ前後の端部において当接するように形状設定されている。
この実施例2の軸箱支持用弾性体6においても、弾性部材23の圧縮反力が、軸箱1の上面における車軸中心Zを跨いだ前後の端部に作用する状態に構成されている。本構造では、圧縮反力の大小に拘らず、下金具22と天井面1Tとの当接面積は不変である。尚、弾性部材23は、大荷重領域では切欠き部24の部分においても下金具22と接触して面圧が下がるので、耐久性向上が図れるように構成されている。
〔実施例3〕
実施例3による軸箱支持用弾性体6を図5に示す。この弾性体6の詳細構造は、前述の実施例2の弾性体6とほぼ同じであり、違うのは、弾性部材33の切欠き部34の形状だけである。従って、作用効果についても実施例2の弾性体6の有する作用効果と同じである。
〔実施例4〕
実施例4による軸箱支持用弾性体6は、図6に示すように、弾性部材43のみで弾性体6を構成する手段である。即ち、軸箱1の天井壁1Tの上面が水平な面に形成されており、かつ、下バネ座9の下面も水平な面に形成されているような場合には、天井壁1Tの前端部及び後端部にのみ当接する形状の弾性部材43A(43)を用いることが可能である。この場合でも、弾性部材43の圧縮反力が、軸箱1の上面における車軸中心Zを跨いだ前後の端部に作用する状態に構成されている。
〔実施例5〕
実施例5による軸箱支持用弾性体6は、図7に示すように、弾性部材53と下金具52とで弾性体6が構成される手段である。弾性部材53は直接に下バネ座9に面当接する。この場合、下金具52は、その内側部分の肉厚を薄くして、前後端においてのみ軸箱1の天井壁1Tと当接するようにしてある。つまり、下金具52の下面側形状は、下金具52と軸箱1の上面とが車軸中心Zを跨いだ前後の端部において当接するように形状設定されている。
〔実施例6〕
実施例6による軸箱支持用弾性体6は、図8に示すように、下バネ座を兼ねる上金具61と、弾性部材63とによって弾性体6を構成する手段である。弾性部材63は前後の板状ゴム63A,63Bから成り、前板状ゴム63Aの内側部分には切欠き64が形成されている。この構造においても、弾性体6の圧縮反力が、軸箱1の上面における車軸中心Zを跨いだ前後の端部に作用する状態に構成されている。
〔実施例7〕
実施例7による軸箱支持用弾性体6は、図9に示すように、車軸方向に延びる状態で車軸中心Zの前後に振分けて配置される一対の弾性部材73A,73Bと、これら一対の弾性部材73A,73Bとコイルバネ5の下方に配される下バネ座9との間に介装される単一の上金具(上硬質板部材の一例)71とを有して構成される手段である。この構造においても、弾性部材73A,73Bの圧縮反力が、軸箱1の上面における車軸中心Zを跨いだ前後の端部に作用する状態に構成されている。
本明細書においては、所定の荷重が作用すると、弾性部材13の内側部分どうしが当接する構造(図2参照)、所定の荷重が作用すると、弾性部材23の内側部分と下金具22とが当接する構造(図4参照)、所定の荷重が作用すると、弾性部材33の内側部分と軸箱1の上面とが当接する構造(図6参照)を総称して「所定の荷重が作用する迄は前記内側部分が前記軸箱の上面とは実質的に当接しないように設定されている」ものであると定義する。また、内側部分に厚みが薄くされた段付形状の下金具22,32,52を有する弾性体6の場合には、弾性部材23,33,53を、車軸中心Zを跨いで連続する単一の部品に構成することが可能である。さらに、「平面視で矩形を呈する形状に形成される弾性体6」(請求項2)とは、軸箱1の上面に当接する部材(弾性部材又は下硬質部材)の平面視形状が矩形であることを最低限の必要条件とするものである。
軸はり式台車と軸箱の懸架構造を示す要部の側面図 図1の弾性体の構造を示す一部切欠きの側面図(実施例1) 図2の部分平面図(実施例1) 実施例2による弾性体の構造を示す一部切欠きの側面図 実施例3による弾性体の構造を示す一部切欠きの側面図 実施例4による弾性体の構造を示す要部の一部切欠きの側面図 実施例5による弾性体の構造を示す要部の一部切欠きの側面図 実施例6による弾性体の構造を示す要部の一部切欠きの側面図 実施例7による弾性体の構造を示す要部の一部切欠きの側面図
符号の説明
1 軸箱
2 台車枠
3 軸はり
4 台車枠における軸箱の上方に位置する部分
5 コイルバネ
6 軸箱支持用弾性体
9 バネ座
22 下硬質板部材
23 弾性部材
23A,23B 弾性部材
71 上硬質板部材
73A,73B 弾性部材
A 軸はり式台車
Z 車軸中心

Claims (6)

  1. 軸箱の上方に配置される懸架用のコイルバネと前記軸箱との上下間に介装される弾性部材を有して成る軸箱支持用弾性体であって、
    前記弾性部材の圧縮反力が、前記軸箱の上面における車軸中心を跨いだ前後の端部に作用する状態に構成されている軸箱支持用弾性体。
  2. 平面視で矩形を呈する形状に形成されている請求項1に記載の軸箱支持用弾性体。
  3. 前記軸箱の上面に載置される下硬質板部材と、この下硬質板部材と前記コイルバネとの上下間に配される前記弾性部材とを有するとともに、前記下硬質板部材の下面側形状は、前記下硬質板部材と前記軸箱の上面とが前記車軸中心を跨いだ前後の端部において当接するように形状設定されている請求項1又は2に記載の軸箱支持用弾性体。
  4. 前記弾性部材は、車軸方向に延びる状態で前記車軸中心の前後に振分けて配置される一対の弾性部材として構成されている請求項3に記載の軸箱支持用弾性体。
  5. 車軸方向に延びる状態で前記車軸中心の前後に振分けて配置される一対の前記弾性部材と、これら一対の弾性部材と前記コイルバネ又はコイルバネの下方に配されるバネ座との間に介装される単一の上硬質板部材とを有して構成されている請求項1又は2に記載の軸箱支持用弾性体。
  6. 前記一対の弾性部材における前記車軸中心側となる内側部分の厚みを薄くして、所定の荷重が作用する迄は前記内側部分が前記軸箱の上面とは実質的に当接しないように設定されている請求項4又は5に記載の軸箱支持用弾性体。
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