JP2006298170A - 電動アクチュエータシステムおよび車両用空調装置 - Google Patents

電動アクチュエータシステムおよび車両用空調装置 Download PDF

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佳史 高本
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Abstract

【課題】 大型の突き当て部や、その突き当て部の機械的な撓みの計算が必要無くなる初期設定方法とする。
【解決手段】 電動モータ110で出力軸127を回動させ、回動部材160と原点負荷部305cとが接触したときの出力軸127の負荷変動を負荷検出手段で検出して原点位置設定手段S16・S26に記憶させる。
これによれば、電動モータ110を回転停止させる程の大型の突き当て部は必要無く、回動部材160に接触して出力軸127に負荷を与える程度の原点負荷部305cを設ければ良くなることより、コストを抑えることができる。また、原点負荷部305cの配設は自由度が高く容易となる。また、接触による負荷変動を検出して原点位置を記憶するため、機械的な撓みの計算は必要無くなり、計算した撓み量と実際の撓み量とに差が生じて位置ずれが生じるというようなおそれも無い。また、繰り返し精度も高くすることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電動アクチュエータシステムおよびそれを用いる車両用空調装置に関するものであり、車両用空調装置の内外気切換ドア・エアミックスドア・吹出モード切換ドアなどの可動部材を駆動する電動アクチュエータシステムに適用して有効である。
従来、電動アクチュエータシステムでは、電動モータの回転に応じてパルス信号を発生させるパルス発生器を備え、電子制御装置が、先のパルス発生器から出力されるパルス信号に基づいて出力軸の回動方向および回動角度を制御するものが提案されている。このようなものにおいては、電子制御装置が、電動モータの回転の基準位置としての原点位置を認識する必要がある。
そこで、本発明者らが先に出願した下記特許文献1・特許文献2では、電動モータの回転に伴って回動するモータレバーを突き当て部に突き当てることにより作動限界点で電動モータを回転停止させ、電子制御装置はこの作動限界点を原点位置として記憶するようにしたものを示している。なお、以下、このように原点位置にて回動を停止させることを初期設定と呼ぶ。
特開2004−26005号公報 特開2004−237800号公報
上記特許文献2においては、レバーを突き当て部へ突き当てた際に機械的な撓みが生じるので、その撓み量を推定計算している。しかしながら、計算した撓み量と実際の撓み量とに差が生じると位置ずれが生じるというおそれがある。また、突き当て部の耐久性を確保するために大型の突き当て部が必要となり、コストが上がってしまったり突き当て部のスペース確保に苦心したりするという問題点がある。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、大型の突き当て部や、その突き当て部の機械的な撓みの推定計算が必要無くなる初期設定方法の電動アクチュエータシステムおよび車両用空調装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項6に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、電圧が印加されて出力軸(127)を回動させる電動モータ(110)と、
出力軸(127)に連結されて出力軸(127)の回動に伴って回動する回動部材(160)と、
電動モータ(110)の回転角度に応じてパルス信号を発生するパルス発生手段(340)と、
パルス発生手段(340)から発生されるパルス信号に基づいて出力軸(127)の位置を検出する位置検出手段(350)とを備える電動アクチュエータシステムであり、
回動部材(160)の回動範囲の所定箇所で回動部材(160)の一部(160a)と接触して出力軸(127)に負荷を与える原点負荷部(305c)と、
出力軸(127)の負荷を検出する負荷検出手段と、
原点位置を記憶する原点位置設定手段(S16、S26)とを備え、
電動モータ(110)で出力軸(127)を回動させ、回動部材(160)と原点負荷部(305c)とが接触したときの出力軸(127)の負荷変動を負荷検出手段で検出して原点位置設定手段(S16、S26)に記憶させることを特徴としている。
この請求項1に記載の発明によれば、電動モータ(110)を回転停止させる程の大型の突き当て部は必要無くなり、回動部材(160)に接触して出力軸(127)に負荷を与える程度の原点負荷部(305c)を設けることで良くなることより、コストを抑えることができる。また、原点負荷部(305c)の配設は自由度が高く容易となる。また、接触による負荷変動を検出して原点位置を記憶するため、機械的な撓みの推定計算は必要無くなり、計算した撓み量と実際の撓み量とに差が生じて位置ずれが生じるというようなおそれが無くなるうえ、繰り返し精度も高くすることができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の電動アクチュエータシステムにおいて、負荷検出手段として、パルス信号の間隔が第1所定間隔以上となり(S13)、且つ第2所定間隔以内となった(S14)ときの出力軸(127)の位置を原点位置として記憶することを特徴としている。
この請求項2に記載の発明によれば、接触による負荷変動をパルス間隔の変化によって検出することができる。より具体的には、パルス間隔が第1所定間隔以上となったことで負荷が高くなったことを検知し、そのパルス間隔が第2所定間隔以内で有った場合は接触が終わったものとして、そのときの位置を原点位置として記憶するものである。ちなみに、パルス間隔が第2所定間隔以上となった場合は反イニシャライズ方向のメカニカルエンドでロックしているものと判定し、モータを反転させ反対方向に回動させて原点位置を探しに行くようにしている。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の電動アクチュエータシステムにおいて、負荷検出手段として、電動モータ(110)が回転中に発生するサージ電圧値が第3所定値以上となり(S23)、且つ次パルスまでの時間が第4所定値以内(S24)であったときの出力軸(127)の位置を原点位置として記憶することを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明では、請求項1に記載の電動アクチュエータシステムにおいて、負荷検出手段として、電動モータ(110)が回転中に発生する電流変動値が第3所定値以上となり(S23)、且つ次パルスまでの時間が第4所定値以内(S24)であったときの出力軸(127)の位置を原点位置として記憶することを特徴としている。
これら請求項3または請求項4に記載の発明によれば、接触による負荷変動を電動モータ(110)で発生するサージ電圧値もしくは電流変動値の変化によって検出することができる。より具体的には、サージ電圧値(電流変動値)が第3所定値以上となったことで接触によって負荷が高くなったことを検知し、次に次パルスまでの時間が第4所定値以内であった場合は接触が終わったものとして、そのときの出力軸(127)の位置を原点位置として記憶するものである。ちなみに、第4所定値以内に次パルスが来なかった場合は反イニシャライズ方向のメカニカルエンドでロックしているものと判定し、モータを反転させ反対方向に回動させて原点位置を探しに行くようにしている。
また、請求項5に記載の発明では、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電動アクチュエータシステムにおいて、回動部材(160)の設定作動範囲と、設定作動範囲の外側に生じるメカニカルエンドとの間に原点位置を設定したことを特徴としている。
原点位置は、回動部材(160)の回動範囲内に1箇所設定すれば良いこととなるが、実際の作動時に回動する設定作動範囲内に設定した場合、必要無いのに通過するたびに接触することとなり、作動が滑らかとならないうえに接触部の磨耗・変形などによって原点位置を検出できなくなってしまうおそれがある。
そこで、この請求項5に記載の発明によれば、通常の設定作動範囲と、その設定作動範囲の外側に生じるメカニカルエンドとの間に原点位置を設定することにより、初期設定の必要なときだけ回動部材(160)と原点負荷部(305c)とを接触させることとなり、耐久性についての心配を無くすことができる。
また、請求項6に記載の発明では、請求項1ないし請求項5に記載の電動アクチュエータシステムをドア(307、313、317)などの可動部材の駆動に適用した車両用空調装置であり、
空気通路を形成する空調ケース(305)の一部に、原点負荷部としての樹脂突起部(305c)を一体成形したことを特徴としている。
この請求項6に記載の発明によれば、通常、樹脂で形成される空調ケース(305)の一部に樹脂突起部(305c)を一体成形するのは容易であることより、本電動アクチュエータシステムをドア(307、313、317)などの可動部材の駆動に適用することが容易である。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態について添付した図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置300の概要構成を示す模式図であり、本発明の電動アクチュエータシステム(以下、単にアクチュエータと称す)を、エアミックスドア(本発明で言うドア)313の駆動装置に適用したものである。まず、車両用空調装置300の概略について図1を用いて説明する。
車両用空調装置300は、樹脂で形成されて空気通路を形成する空調ケース305を備えており、車室内前方の計器盤奥に収納されている。空調ケース305内の上流側において、内外気切換ドア(本発明で言うドア)307が、アクチュエータ319による駆動のもとに第1切換位置(図1に実線で示す位置)に切り換えられて、空調ケース305内に外気導入口305aから外気を流入させ、一方、第2切換位置(図1に破線で示す位置)に切り換えられて、空調ケース305内に内気導入口305bから内気(車室303内の空気)を流入させる。
そして、ブロワファン309は、電子制御装置330により駆動されるブロワモータ323の回転速度に応じて、外気導入口305aからの外気または内気導入口305bからの内気を空気流として車室303内に送風する。そのブロワの下流側に配設されたエバポレータ311は、ブロワから送られる空気流を、公知の冷凍サイクルの作動によって循環する冷媒によって冷却する。
また、エアミックスドア313は、アクチュエータ(サーボモータ)325により駆動され、エバポレータ311から吹き出される冷却空気流をヒータコア315に流入する気流とヒータコア315をバイパスする気流(以下、バイパス冷却気流と称す)とに分ける。そして、ヒータコア315に流入する気流は、ヒータコア315内のエンジン冷却水(温水)により加熱されるので、ヒータコア315から温風が吹き出されることになる。
これに伴い、ヒータコア315から吹き出される温風がバイパス冷却気流と混合されて吹出モード切換ドア(本発明で言うドア)317に向けて流動されることになる。温風とバイパス冷却気流との混合比SW(%)は、エアミックスドア313の開度により決められることになる。
また、吹出モード切換ドア317は、アクチュエータ327による駆動のもと、フェイスモード時に第1切換位置(図1に一点鎖線で示す位置)に切り換えられて、フェイス吹出口305cから車室303内の乗員上半身に向けて主に冷風を吹き出させ、フットモード時に第2切換位置(図1に破線で示す位置)に切り換えられて、フット吹出口305dから車室303内の乗員足元に向けて主に温風を吹き出させ、またバイレベルモード時に第3切換位置(図1に実線で示す位置)に切り換えられて、両吹出口305c・305dから空気を吹き出させる。
電子制御装置330は、車室303内の空気状態を制御するため空調制御手段であって、車室303内の室内温度Trを検出する内気温センサ331、車室303内に照射される日射強度Tsを検出する日射強度センサ332、車室外の外気温度Tamを検出する外気温センサ333、制御目標となる車室内の設定温度Tsetを乗員が設定するための温度設定器334、などからの出力信号を読み込む。
そして、電子制御装置330は、Tr・Ts・Tam・Tsetを予め記憶される数式1に代入して必要吹き出し温度TAOを求め、この必要吹き出し温度TAOを基づきアクチュエータ327およびブロワモータ323を制御する。なお、Kest・Kr・Kam・Ksは、各センサの出力信号のそれぞれゲインで、Cは定数である。
(数式1)
TAO=Kest・Tset−Kr・Tr−Kam・Tam−Ks・Ts+C
また、電子制御装置330は、走行用エンジンを冷却する冷却水の温度Thを検出する水温センサ335、エバポレータ311から吹き出される冷風の温度(出口温度)Teを検出する出口温センサ336などからの出力信号を読み込むとともに、Te・Th・TAOを予め記憶される数式2に代入して混合比SW(%)を求める。
(数式2)
SW={(TAO−Te)/(Th−Te)}×100
ここで、混合比SW(%)は、エアミックスドア313の開度と1対1で対応しており、電子制御装置330は、混合比SW(%)に基づき、エアミックスドア313の目標開度を求めるとともに、エアミックスドア313の検出開度を目標開度に近づけるようにアクチュエータ325を制御する。検出開度は、アクチュエータ325に内蔵される回度センサ337によって検出されるものである。
次に、エアミックスドア313を駆動するアクチュエータ325の構成について説明する。図2は、本発明の一実施形態における電動アクチュエータ325の外観図であり、内部に図3で図示する直流モータ(電動モータ)110と減速機構120とを有している。直流モータ110は車両に搭載されたバッテリB(図1参照)から電力を得て回転するものであり、減速機構は直流モータから入力された回転力を減速してエアミックスドア313に向けて出力する変速機構である。
また、図2に示すように、出力軸127には、エアミックスドア313を揺動させるモータレバー(本発明で言う回動部材)160が圧入固定されている。このことにより、出力軸127、ひいてはモータレバー160の回動角度が、上述のエアミックスドア313の開度に対応することになる。
さらには、本発明の要部として、図2中のC部詳細に示すように、モータレバー160の一部に設けた原点検出用突起160aと、回動範囲内の1箇所で接触する樹脂突起部(本発明で言う原点負荷部)305cを、空調ケース305の一部に一体にして設けている。
次に、本実施形態の具体的作動について、図3・図4・図5を用いて説明する。図3は図1で示される電子制御装置330のブロック図であり、ここでは、理解を容易にするため、電子制御装置330で制御するものとしてエアミックスドア313を駆動するアクチュエータ325のみとしている。図4は、本発明の第1実施形態における電動アクチュエータ325のイニシャライズ時の制御フローチャートであり、図5は、モータレバー160の移動に対するモータ負荷の変動とパルスの発生を表したグラフである。
例えば、CPU351は、イグニッションスイッチIGから出力される出力信号に応じて、イグニッションスイッチIGがオンされたことを判定したとき、図4に示すフローチャートに従って、記憶回路352に予め記憶されているプログラムの実行を開始する。
先ず、ステップS11でモータ駆動回路320により直流モータ110を駆動させる。このとき、モータレバー160の回動方向は、図2に示すイニシャライズ方向か反イニシャライズ方向かは分からない状態である。そしてステップS12でパルス信号の間隔(図5参照)を計算してゆく。
ステップS13では、ステップS12で計算したパルス信号の間隔が第1所定値以上であるか否かを判定する。その判定結果がNOで、第1所定値以内、つまり通常の負荷が低い状態でのパルス間隔である場合にはステップS12に戻り、パルス間隔の計算と第1所定値以上であるか否かの判定とを繰り返す。
そして、ステップS13での判定結果がYES、つまり負荷が高くなってパルス間隔が第1所定値以上となったことを検出した場合にはステップS14へと進む。ステップS14では、第1所定値以上と判定されたパルス間隔が今度は第2所定値以内であるか否かを判定する。その判定結果がNOで第2所定値以上の場合にはステップS15へと進む。
つまり、所定値以内に次のパルス信号が入力されないということは、反イニシャライズ方向に進んでメカニカルエンドでロックしているものと判定し、ステップS15では直流モータ110の回転を反転させてステップS12に戻る。つまり、モータレバー160をイニシャライズ方向に回動させて原点位置を探して行くこととなる。
そして、再度ステップS14まで進んだときの判定結果がYES、つまりパルス間隔が第2所定値以内であることを検出した場合にはステップS16へと進む。ステップS16では、パルス間隔が第1所定値以上となって負荷が高くなった(接触した)ことを検出したうえ第2所定値以内に次のパルス信号が入力されたということは接触部を通過して進んだものと考え、パルス信号が入力された位置を原点位置として記憶する(本発明で言う初期位置設定手段)。そして同時に、モータ駆動回路320による直流モータ110の駆動を停止する。
ステップS17では、直流モータ110の駆動を切ってから実際に停止するまでに動いてしまった分をパルス数でカウントしておく。そしてステップS18では、ステップS17でカウントされたパルス分だけ反イニシャライズ方向に戻せばモータレバー160は原点位置となり、さらに原点位置から所定のパルス分だけ反イニシャライズ方向に戻せば、モータレバー160を設定された作動範囲の一端位置(図2中のパルス数=0の位置)に持って行くことでき、初期設定(イニシャライズ)を終了する。
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。まず、電圧が印加されて出力軸127を回動させる電動モータ110と、出力軸127に連結されて出力軸127の回動に伴って回動するモータレバー160と、電動モータ110の回転角度に応じてパルス信号を発生するパルス発生手段340と、パルス発生手段340から発生されるパルス信号に基づいて出力軸127の回動角度を検出するCPU351とを備える電動アクチュエータシステムであり、
モータレバー160の回動範囲の所定箇所でモータレバー160の原点検出用突起160aと接触して出力軸127に負荷を与える樹脂突起部305cと、出力軸127の負荷を検出する負荷検出手段と、原点位置を記憶する原点位置設定手段S16とを備え、
電動モータ110で出力軸127を回動させ、モータレバー160と樹脂突起部305cとが接触したときの出力軸127の負荷変動を負荷検出手段で検出して原点位置設定手段S16に記憶させるようにしている。
これによれば、電動モータ110を回転停止させる程の大型の突き当て部は必要無くなり、モータレバー160に接触して出力軸127に負荷を与える程度の樹脂突起部305cを設けることで良くなることより、コストを抑えることができる。また、樹脂突起部305cの配設は自由度が高く容易となる。また、接触による負荷変動を検出して原点位置を記憶するため、機械的な撓みの推定計算は必要無くなり、計算した撓み量と実際の撓み量とに差が生じて位置ずれが生じるというようなおそれが無くなるうえ、繰り返し精度も高くすることができる。
また、負荷検出手段として、パルス信号の間隔が第1所定間隔以上となり、且つ第2所定間隔以内となったときの出力軸127の位置を原点位置として記憶するようにしている。これによれば、接触による負荷変動をパルス間隔の変化によって検出することができる。より具体的には、パルス間隔が第1所定間隔以上となったことで負荷が高くなったことを検知し、そのパルス間隔が第2所定間隔以内で有った場合は接触が終わったものとして、そのときの出力軸127の位置を原点位置として記憶するものである。ちなみに、パルス間隔が第2所定間隔以上となった場合は反イニシャライズ方向のメカニカルエンドでロックしているものと判定し、モータを反転させ反対方向に回動させて原点位置を探しに行くようにしている。
また、モータレバー160の設定作動範囲と、設定作動範囲の外側に生じるメカニカルエンドとの間に原点位置を設定している。原点位置は、モータレバー160の回動範囲内に1箇所設定すれば良いこととなるが、実際の作動時に回動する設定作動範囲内に設定した場合、必要無いのに通過するたびに接触することとなり、作動が滑らかとならないうえに接触部の磨耗・変形などによって原点位置を検出できなくなってしまうおそれがある。
そこで、これによれば、通常の設定作動範囲と、その設定作動範囲の外側に生じるメカニカルエンドとの間に原点位置を設定することにより、初期設定の必要なときだけモータレバー160と樹脂突起部305cとを接触させることとなり、耐久性についての心配を無くすことができる。
また、上記電動アクチュエータシステムを内外気切換ドア307・エアミックスドア313・吹出モード切換ドア317などの可動部材の駆動に適用した車両用空調装置であり、空気通路を形成する空調ケース305の一部に、原点負荷部としての樹脂突起部305cを一体成形している。
これによれば、通常、樹脂で形成される空調ケース305の一部に樹脂突起部305cを一体成形するのは容易であることより、本電動アクチュエータシステムを内外気切換ドア307・エアミックスドア313・吹出モード切換ドア317などの可動部材の駆動に適用することが容易である。
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態における電動アクチュエータ325のイニシャライズ時の制御フローチャートであり、図7は、モータレバー160の移動に対するモータ電圧(電流)の変動とパルスの発生を表したグラフである。本実施形態の具体的作動について、図6・図7を用いて説明する。
例えば、CPU351は、イグニッションスイッチIGから出力される出力信号に応じて、イグニッションスイッチIGがオンされたことを判定したとき、図6に示すフローチャートに従って、記憶回路352に予め記憶されているプログラムの実行を開始する。
先ず、ステップS21でモータ駆動回路320により直流モータ110を駆動させる。このとき、モータレバー160の回動方向は、図2に示すイニシャライズ方向か反イニシャライズ方向かは分からない状態である。そしてステップS22でサージ電圧値(または電流変動値)(図7参照)を計算してゆく。
ステップS23では、ステップS22で計算したサージ電圧値(電流変動値)が第3所定値以上であるか否かを判定する。その判定結果がNOで第3所定値以内、つまり通常の負荷が低い状態でのサージ電圧値(電流変動値)である場合にはステップS22に戻り、サージ電圧値(電流変動値)の計算と第3所定値以上であるか否かの判定とを繰り返す。
そして、サージ電圧値(電流変動値)が第3所定値以上となったことを検出した場合にはステップS24へと進む。ステップS24では、第3所定値以上と判定されたサージ電圧値(電流変動値)の次のパルス信号の入力が、第4所定値以内に来たか否かを判定する。その判定結果がNOで第4所定値以上入力されなかった場合にはステップS25へと進む。
つまり、第4所定値以内に次のパルス信号が入力されないということは、反イニシャライズ方向に進んでメカニカルエンドでロックしているものと判定し、ステップS25では直流モータ110の回転を反転させてステップS22に戻る。つまり、モータレバー160をイニシャライズ方向に回動させて原点位置を探して行くこととなる。そして、再度ステップS24まで進んだときの判定結果がYES、つまりパルス間隔が第4所定値以内であることを検出した場合(図7参照)にはステップS26へと進む。
ステップS26では、サージ電圧値(電流変動値)が第3所定値以上となって負荷が高くなった(接触した)ことを検出したうえ第4所定値以内に次のパルス信号が入力されたということは接触部を通過して進んだものと考え、パルス信号が入力された位置を原点位置として記憶する(本発明で言う初期位置設定手段)。それと同時に、モータ駆動回路320による直流モータ110の駆動を停止する。ステップS27では、直流モータ110の駆動を切ってから実際に停止するまでに動いてしまった分をパルス数でカウントしておく。
そしてステップS28では、ステップS27でカウントされたパルス分だけ反イニシャライズ方向に戻せばモータレバー160は原点位置となり、さらに原点位置から所定のパルス分だけ反イニシャライズ方向に戻せば、モータレバー160を設定された作動範囲の一端位置(図2中のパルス数=0の位置)に持って行くことでき、初期設定(イニシャライズ)を終了する。
次に、上述した第1実施形態と異なる本実施形態での特徴と、その効果について述べると、負荷検出手段として、電動モータ110が回転中に発生するサージ電圧値もしくは電流変動値が所定値以上となったときの位置を原点位置として記憶するようにしている。
これらによれば、接触による負荷変動を電動モータ110で発生するサージ電圧値もしくは電流変動値の変化によって検出することができる。より具体的には、サージ電圧値(電流変動値)が所定値以上となったことで接触によって負荷が高くなったことを検知し、次に次パルスまでの時間が第4所定値以内であった場合は接触が終わったものとして、そのときの出力軸127の位置を原点位置として記憶するものである。ちなみに、第4所定時間内に次パルスが来なかった場合は反イニシャライズ方向のメカニカルエンドでロックしているものと判定し、モータを反転させ反対方向に回動させて原点位置を探しに行くようにしている。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、アクチュエータで駆動する可動部材をエアミックスドア313として説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、内外気切換ドア307や吹出モード切換ドア317でも良いし、板ドア以外のタイプのドアであっても良いし、他の可動部材であっても良い。
また、上述の実施形態ではモータレバー160に負荷を掛けているが、ドアレバーやレバー同士を連動させるリンクプレートやドア、もしくはアクチュエータの出力軸そのもののいずれかに負荷を掛ける構造であっても良い。また、原点負荷部も上述した実施形態での樹脂突起部に限るものではない。なお、上述の実施形態でのアクチュエータは、パルスパターンを有するエンコーダで制御するサーボモータであっても良いし、電動モータからのブラシノイズを検出してパルスを発生することで制御するサーボモータであっても良い。
本発明の実施形態に係る車両用空調装置300の概要構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態における電動アクチュエータ325の外観図である。 本発明の実施形態に係る電子制御装置330の概要構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態における電動アクチュエータ325のイニシャライズ時の制御フローチャートである。 モータレバー160の移動に対するモータ負荷の変動とパルスの発生を表したグラフである。 本発明の第2実施形態における電動アクチュエータ325のイニシャライズ時の制御フローチャートである。 モータレバー160の移動に対するモータ電圧(電流)の変動とパルスの発生を表したグラフである。
符号の説明
110…電動モータ
127…出力軸
160…モータレバー(回動部材)
160a…原点検出用突起(回動部材の一部)
305…空調ケース
305c…樹脂突起部(原点負荷部)
307…内外気切換ドア(ドア)
313…エアミックスドア(ドア)
317…吹出モード切換ドア(ドア)
340…パルス発生手段
350…位置検出手段
S16、S26…原点位置設定手段

Claims (6)

  1. 電圧が印加されて出力軸(127)を回動させる電動モータ(110)と、
    前記出力軸(127)に連結されて前記出力軸(127)の回動に伴って回動する回動部材(160)と、
    前記電動モータ(110)の回転角度に応じてパルス信号を発生するパルス発生手段(340)と、
    前記パルス発生手段(340)から発生されるパルス信号に基づいて前記出力軸(127)の位置を検出する位置検出手段(350)とを備える電動アクチュエータシステムであり、
    前記回動部材(160)の回動範囲の所定箇所で前記回動部材(160)の一部(160a)と接触して前記出力軸(127)に負荷を与える原点負荷部(305c)と、
    前記出力軸(127)の負荷を検出する負荷検出手段と、
    原点位置を記憶する原点位置設定手段(S16、S26)とを備え、
    前記電動モータ(110)で前記出力軸(127)を回動させ、前記回動部材(160)と前記原点負荷部(305c)とが接触したときの前記出力軸(127)の負荷変動を前記負荷検出手段で検出して前記原点位置設定手段(S16、S26)に記憶させることを特徴とする電動アクチュエータシステム。
  2. 前記負荷検出手段として、前記パルス信号の間隔が第1所定間隔以上となり(S13)、且つ第2所定間隔以内となった(S14)ときの前記出力軸(127)の位置を前記原点位置として記憶することを特徴とする請求項1に記載の電動アクチュエータシステム。
  3. 前記負荷検出手段として、前記電動モータ(110)が回転中に発生するサージ電圧値が第3所定値以上となり(S23)、且つ次パルスまでの時間が第4所定値以内(S24)であったときの前記出力軸(127)の位置を前記原点位置として記憶することを特徴とする請求項1に記載の電動アクチュエータシステム。
  4. 前記負荷検出手段として、前記電動モータ(110)が回転中に発生する電流変動値が第3所定値以上となり(S23)、且つ次パルスまでの時間が第4所定値以内(S24)であったときの前記出力軸(127)の位置を前記原点位置として記憶することを特徴とする請求項1に記載の電動アクチュエータシステム。
  5. 前記回動部材(160)の設定作動範囲と、前記設定作動範囲の外側に生じるメカニカルエンドとの間に前記原点位置を設定したことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電動アクチュエータシステム。
  6. 請求項1ないし請求項5に記載の電動アクチュエータシステムをドア(307、313、317)などの可動部材の駆動に適用した車両用空調装置であり、
    空気通路を形成する空調ケース(305)の一部に、前記原点負荷部としての樹脂突起部(305c)を一体成形したことを特徴とする車両用空調装置。
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