JP5486248B2 - アクチュエータ制御装置 - Google Patents

アクチュエータ制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5486248B2
JP5486248B2 JP2009210455A JP2009210455A JP5486248B2 JP 5486248 B2 JP5486248 B2 JP 5486248B2 JP 2009210455 A JP2009210455 A JP 2009210455A JP 2009210455 A JP2009210455 A JP 2009210455A JP 5486248 B2 JP5486248 B2 JP 5486248B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
actuator
drive shaft
electric motor
voltage
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009210455A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011062009A (ja
Inventor
亮一郎 木原
武司 桑原
洋介 原田
伸二 瀬尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Climate Systems Corp
Original Assignee
Japan Climate Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Climate Systems Corp filed Critical Japan Climate Systems Corp
Priority to JP2009210455A priority Critical patent/JP5486248B2/ja
Publication of JP2011062009A publication Critical patent/JP2011062009A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5486248B2 publication Critical patent/JP5486248B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Stopping Of Electric Motors (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Description

本発明は、例えば車両用空調装置に搭載されるアクチュエータを制御するアクチュエータ制御装置に関するものである。
従来から、例えば、車両用空調装置には、外気導入及び内気循環を切り替えるためのドアや、吹出空気の温度を調節するためのドア、吹出方向を切り替えるためのドア等が設けられている。これらドアは、アクチュエータにより作動するようになっている。
アクチュエータは、電動モータ、電動モータの回転速度を減速する歯車からなる減速機構、ドアが連結される駆動軸及びこれらを収容して保持するケースを備えている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のアクチュエータには、駆動軸の回動範囲を所定範囲とするためのストッパが設けられている。すなわち、電動モータの回転力が減速機構を介して駆動軸に伝達されて駆動軸が回動範囲の一端まで回動すると、回転部分の一部がストッパに当接し、駆動軸の回転が停止する。
特開昭63−83571号公報
ところで、特許文献1のように減速機構を内蔵したアクチュエータは駆動トルクを大きくできる利点がある。しかしながら、駆動トルクの大きいアクチュエータにおいて、回転部分の一部をストッパに当接させて駆動軸の回転を強制的に停止させると、ストッパからの反力が減速機構や駆動軸に作用し、これらやケースには高い応力が発生したままとなる。この応力により、減速機構や、駆動軸、ケースには、特に周囲の温度が高いときにクリープ現象が起こり得る。クリープ現象によりこれら部品に変形が生じると、歯車の空回りやギヤ飛び等が発生してアクチュエータが作動不良を起こす虞れがある。
このことを回避するために、各部品の強度を高めることや、駆動トルクの上限を低くして応力を低減することが考えられるが、各部品の強度を高めようとするとコスト高を招き、また、駆動トルクの上限を低くするとアクチュエータの使用範囲が限定されてしまい、汎用性が低くなる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ストッパにより駆動軸の回転を強制的に停止する構造のアクチュエータにおいて、各部品の強度を特別に向上させずに駆動トルクの上限を高めても各部品にクリープ現象が起こりにくくすることにより、アクチュエータの低コスト化及び汎用性を高めることができるようにしながら、作動不良を起こさないようにすることにある。
第1の発明は、電動モータと、上記電動モータの回転速度を減速する減速機構と、上記減速機構からの出力が伝達される駆動軸と、上記電動モータ、上記減速機構及び上記駆動軸を収容して保持するケースと、上記駆動軸が回動範囲の端まで回動した時点で、上記減速機構乃至上記駆動軸に当接して該駆動軸の回転を強制的に停止させるためのストッパとを備えたアクチュエータを制御するアクチュエータ制御装置であって、上記電動モータへの通電を制御する制御部を備え、上記制御部は、上記駆動軸が回動範囲の端まで回動して上記減速機構乃至上記駆動軸が上記ストッパに当接するまで上記電動モータに通電する第1の通電処理を行った後、上記減速機構乃至上記駆動軸が上記ストッパに当接する力が減少または無くなるまで該電動モータが逆回転するように該電動モータに通電する第2の通電処理を行うように構成されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、制御部が第1の通電処理を行うと、駆動軸が回動範囲の端まで回動して減速機構乃至駆動軸がストッパに当接し、駆動軸が強制的に停止する。その後、制御部が第2の通電処理を行うと電動モータが逆回転する。これにより、減速機構乃至駆動軸がストッパへ当接する力が減少または無くなる。その結果、減速機構や駆動軸、ケースに発生する応力が小さくなり、クリープ現象が起こりにくくなる。
第2の発明は、第1の発明において、第2の通電処理は、回動範囲の端にある駆動軸の反対側への回動角度が1.0度以下となるように行うことを特徴とするものである。
すなわち、制御部が電動モータを逆回転させることにより駆動軸は回動範囲の端から反対側へ回動することになる。このときの回動角度を1.0度以下としたことで、駆動軸によって駆動される被駆動部材に対する逆回転の影響が殆ど無視できる程度となる。
第3の発明は、第1または2の発明において、電動モータに印加される電圧を検出する電圧検出部を備え、制御部は、第2の通電処理において、上記電圧検出部で検出された電圧が所定電圧以上であると所定電圧よりも低い場合に比べて通電時間を短くすることを特徴とするものである。
すなわち、電動モータに印加される電圧が高いと電動モータの回転速度が速くなる。印加される電圧が所定電圧以上である場合に通電時間を短くすることで、電動モータが逆回転し過ぎるのを防止して、所定電圧よりも低い場合と同様に逆回転する量が設定されることになる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、電動モータは直流モータであり、制御部は、第2の通電処理において、アクチュエータの雰囲気温度を得て、雰囲気温度が所定温度以上であると所定温度よりも低い場合に比べて通電時間を短くすることを特徴とするものである。
すなわち、直流モータでは、雰囲気温度が高いと回転速度が速くなる性質がある。雰囲気温度が所定温度以上である場合に通電時間を短くすることで、電動モータが逆回転し過ぎるのを防止して、所定温度よりも低い場合と同様に逆回転する量が設定されることになる。
第5の発明は、第4の発明において、アクチュエータは空調装置に設けられたドアを駆動するものであり、制御部は、室内温度に基づいてアクチュエータの雰囲気温度を推定することを特徴とするものである。
この構成によれば、アクチュエータに専用の温度検出センサを設けることなく、空調装置に設けられている既存の室内温度センサを利用してアクチュエータの雰囲気温度を推定して得ることが可能になる。
第1の発明によれば、駆動軸を回動範囲の端まで回動させた後に電動モータを逆回転させるようにしたので、アクチュエータの各部品の強度を特別に高めることなく、しかも、駆動トルクの上限を低くしなくても、クリープ現象が起こりにくくなる。よって、アクチュエータの低コスト化を図ることができるとともに、高い汎用性を得ることができ、しかも、作動不良の発生を抑制できる。
第2の発明によれば、駆動軸の反対側への回動角度が1.0度以下となるようにしたので、被駆動部材への影響を殆どなくしながら、アクチュエータの各部品のクリープ現象を抑制できる。
第3の発明によれば、電動モータに印加される電圧が所定電圧以上であると通電時間を短くするようにしたので、第2の通電処理において電動モータが逆回転し過ぎるのを防止でき、電圧が低い場合と同様に、駆動軸が反対側へ回動する量を少なくできる。
第4の発明によれば、電動モータの雰囲気温度が所定温度以上であると通電時間を短くするようにしたので、第2の通電処理において電動モータが逆回転し過ぎるのを防止でき、雰囲気温度が低い場合と同様に、駆動軸が反対側へ回動する量を少なくできる。
第5の発明によれば、アクチュエータは空調装置のドアを駆動するものであり、制御部が室内温度に基づいてアクチュエータの雰囲気温度を推定するようにしたので、アクチュエータに専用の温度センサを設けることなく、雰囲気温度を推定して得ることができ、コストを低減できる。
アクチュエータの平面図である。 空調装置の送風ユニットの分解斜視図である。 アクチュエータの内部構造を示す図である。 空調装置のブロック図である。 制御装置が行う制御手順を示すフローチャートである。 アクチュエータの制御にかかるタイムチャートである。 逆回転処理の手順を示すフローチャートである。 逆回転時間を演算する手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態にかかるアクチュエータ制御装置1により制御されるアクチュエータ3を示すものである。このアクチュエータ3は、車両用空調装置(その一部を図2に示す)に取り付けられるようになっている。この実施形態の説明では、アクチュエータ3及び制御装置1の説明をする前に空調装置の構造について説明する。
空調装置は、空調用空気を送風する送風ユニット2(図2に分解した状態を示す)と、送風ユニット2から送風された空調用空気を温度調節して車室の各部に供給する空調ユニット(図示せず)とを備えている。
尚、この実施形態の説明では説明の便宜を図るために、車両前側を単に「前」といい、車両後側を単に「後」といい、車両左側を単に「左」といい、車両右側を単に「右」というものとする。
送風ユニット2は、送風ファン10を収容する送風ケーシング11を備えている。ケーシング11には、内外気切替ドア12とフィルタ13も収容されるようになっている。ケーシング11は、左右方向の中央部において左側部材11aと右側部材11bとに分割されており、これら左側部材11a及び右側部材11bはビスやファスナ等の締結部材により結合されている。
送風ケーシング11上部の前側には、室外の空気を導入するための外気導入ダクト14が設けられている。また、送風ケーシング11上部の後側には、内気導入口16が形成されている。
内外気切替ドア12は、送風ケーシング11内部の上側に配置されている。内外気切替ドア12は、いわゆるロータリードアであり、左右方向に延びる回動軸12aと、回動軸12aの左右両側から径方向に延びる左右の端壁部12b,12bと、左右の端壁部12b,12b同士を連結するように左右方向に延びる閉止壁部12cとを備えている。回動軸12aの両端部は、送風ケーシング11の左右両側壁に回動可能に支持されている。回動軸12aの右端部は送風ケーシング11の外方へ突出している。内外気切替ドア12の回動軸12aの右端部には、リンク部材21が固定されている。
閉止壁部12cは、外気導入ダクト14と内気導入口16との一方を選択的に閉塞できる略矩形状となっている。
内外気切替ドア12が前側へ回動した状態では、閉塞壁部12cによって外気導入ダクト14が閉塞される一方、内気導入口16が開放される。これにより、車室内の空気のみが送風ケーシング11に取り入れられる内気循環モードとなる。また、内外気切替ドア12が後側へ回動した状態では、閉塞壁部12cによって内気導入口16が閉塞される一方、外気導入ダクト14が開放される。これにより、車室外の空気のみが送風ケーシング11に取り入れられる外気導入モードとなる。
送風ケーシング11の後壁部には、フィルタ挿入孔22が形成されている。フィルタ挿入孔22に挿入されるフィルタ13は、全体として略矩形板状に形成されている。送風ケーシング11には、フィルタ挿入孔22を塞ぐ蓋部材24が着脱可能に取り付けられている。
送風ケーシング11内部の下側には、上記送風ファン10が収容されるようになっている。送風ファン10はシロッコファンであり、回転軸が上下方向に向いている。送風ケーシング11の底壁部には、送風ファン10を回転駆動するためのモータ30が取り付けられている。
尚、図2における符号35は、送風ユニット2を車体に固定するための取付脚である。取付脚35は、ボルトやナット等で車体に締結される。
アクチュエータ3は、送風ケーシング11の右側壁に取り付けられている。図3に示すように、アクチュエータ3は、電動モータ40と、電動モータ40の回転速度を減速する減速機構41と、減速機構41からの出力が伝達される駆動軸42と、電動モータ40、減速機構41及び駆動軸42を収容して保持するケース43とを備えている。
ケース43は、樹脂材を成形してなるものであり、ケース43の厚み方向に分割された2つの部材を組み合わせて構成されている。ケース43には、送風ケーシング11に締結固定される複数の取付部43a,43a,…が形成されている。各取付部43aは、ケース43の外方へ突出する板状をなしており、締結部材(図示せず)が挿通する挿通孔43bを有している。
ケース43には、電動モータ40と制御装置1とを電気的に接続するためのコネクタ43cが設けられている。
電動モータ40は直流モータで構成されている。電動モータ40は、ケース43内の幅方向一側に収容され、ケース43に固定されている。電動モータ40に接続されている配線40a,40aはコネクタ43cまで延びている。
減速機構41は、ウォーム41a、ウォームホイール41b、第1平歯車41c、第2平歯車41d、第3平歯車41e、第1支軸41f及び第2支軸41gを備えている。ウォーム41aは、電動モータ40の出力軸40bに固定されている。ウォームホイール41bは、ウォーム41aと噛み合うように、第1支軸41fによってケース43に対し回転可能に支持されている。第1支軸41fには、第1平歯車41cがウォームホイール41bと一体に回転するように支持されている。
第2平歯車41dは、第1平歯車41cと噛み合うように、第2支軸41gによってケース43に対し回転可能に支持されている。第2支軸41gには、第3平歯車41eが第2平歯車41dと一体に回転するように支持されている。ウォーム41a、ウォームホイール41b、第1〜第3平歯車41c〜41e、第1及び第2支軸41f,41gは、樹脂製である。尚、減速機構41は、上記構成に限られるものではなく、各種歯車を用いて構成することができる。
駆動軸42の両端はケース43の側壁に回転可能に支持されている。駆動軸42には、駆動側平歯車42aが一体に設けられている。この駆動側平歯車42aは、第3平歯車41eに噛み合うようになっている。電動モータ40の回転力は、ウォーム41a、ウォームホイール41b、第1平歯車41c、第2平歯車41d、第3平歯車41eを経て駆動側平歯車42aに伝達される。これにより、駆動軸42が回転するようになっている。尚、電動モータ40へ印加する電圧の極性を切り替えることで駆動軸42はどちら側にも回動する。
駆動軸42は樹脂製である。駆動軸42の一端部は、ケース43の側壁を貫通してケース43外に露出している。図1に示すように、この駆動軸42の一端部には、駆動アーム45の一端部が固定されている。駆動アーム45の他端部には係合ピン45aが形成されている。係合ピン45aは、図2に示すリンク部材21に係合するようになっている。駆動軸42の回転力は、駆動アーム45及びリンク部材21を介して内外気切替ドア12に伝達される。
図3に示すように、駆動側平歯車42aの側面には、径方向に延びる第1リブ42bと第2リブ42cとが周方向に間隔をあけて形成されている。
一方、ケース43には、駆動軸42の回転を強制的に停止させるためのストッパ46(仮想線で示す)が設けられている。このストッパ46は、駆動軸42の回動範囲を所定範囲とするためのものであり、ケース43に一体成形されている。すなわち、駆動軸42が、図3において左方向に回動範囲の端まで回動した時点で第1リブ42bがストッパ46に当接し、駆動軸42がそれ以上左方向へ回動するのが阻止される(同図に示す状態)。また、駆動軸42が右方向に回動範囲の端まで回動した時点で第2リブ42cがストッパ46に当接し、駆動軸42が、それ以上、右方向へ回動するのが阻止される。
駆動軸42の回動範囲は、内外気切替ドア12が内気導入口16を開放する位置から閉塞する位置まで回動する範囲に対応している。
制御装置1は、車室に設けられた空調操作スイッチ50(図4にのみ示す)の操作によって内気循環モードが選択された場合には、内外気切替ドア12が内気取入口16を開放するようにアクチュエータ3を制御し、また、外気導入モードが選択された場合には、内外気切替ドア12が内気取入口16を閉塞するようにアクチュエータ3を制御する。この制御装置1は、アクチュエータ3の駆動軸42を回動範囲の端まで回動させた後、電動モータ40を逆回転させることにより、アクチュエータ3の各部品に発生する応力を低減、又は、無くすような制御を行うように構成されている。
以下、制御装置1について詳細に説明する。図4に示すように、制御装置1は、制御部1aと、制御部1aに接続された電圧センサ(電圧検出部)51とを備えている。制御部1aには、温度センサ52も接続されている。電圧センサ51は、電動モータ40に印加される電圧を検出するためのものである。
電動モータ40には車両に搭載されているバッテリ(図示せず)から電力が供給されるようになっている。従って、電圧センサ51はバッテリの電圧を検出するように構成されている。また、温度センサ52は、空調装置の温度制御に用いられている既存のものであり、車室内の温度を検出するように構成されている。
制御部1aには、温度推定部57が設けられている。温度推定部57は、アクチュエータ3の雰囲気温度を推定するためのものである。温度推定部57には、温度センサ52の出力信号が入力されるようになっており、この温度センサ52からの出力信号に基づいてアクチュエータ3の雰囲気温度を推定している。つまり、アクチュエータ3は車室内に配設されているので、温度センサ52で検出される車室内の温度とアクチュエータ3の雰囲気温度とは相関性があり、車室内の温度に、実験から求められた所定の補正値をかけることでアクチュエータ3の雰囲気温度がおよそ推定される。
制御部1aの具体的な制御手順について図5に示すフローチャートに基づいて説明する。スタート後のステップSA1では、空調操作スイッチ50が操作されて内外気モードの変更指示がなされたことを検出すると、電動モータ40に通電を開始する。ステップSA1に続くステップSA2では、通電開始から駆動通電時間Taを経過したか否かを判定する。駆動通電時間Taとは、内外気切替ドア12が例えば内気循環モードにある場合には外気導入モードとなるまでに要する時間であり、外気導入モードにある場合には外気導入モードとなるまでの時間である。いずれのモードに移行する場合も駆動通電時間Taは同じであり、図6のタイムチャートに示すように、この実施形態では例えば7秒に設定されている。この駆動通電時間Taは、内外気切替ドア12がモードの移行途中で止まってしまうことのないように長めの時間に設定されており、7秒に限られるものではなく、アクチュエータ3の構造や内外気切替ドア12の構造によって任意に設定できる。
図5のフローチャートのステップSA2でNOと判定されて駆動通電時間Taを経過していない場合には、ステップSA1に戻って電動モータ40への通電を継続する。一方、ステップSA2でYESと判定されて駆動通電時間Taを経過している場合には、ステップSA3に進み、電動モータ40への通電を停止する。ステップSA1〜SA3までが、本発明の第1の通電処理である。
その後、ステップSA4に進み、電動モータ40を逆回転させる逆回転処理を行う。ステップSA3とステップSA4との間の時間は、図6に示すように、約0.5秒に設定されている。この時間は、0.5秒よりも短くしてもよいし、長くしてもよく、通電停止してからアクチュエータ3の駆動軸42が完全停止するまでにかかる時間である約0.1秒よりも長く設定するのが好ましい。
逆回転処理について図7及び図8に示すフローチャートに基づいて説明する。まず、図7に示すフローチャートにおいて、スタート後のステップSB1では、電圧センサ51で検出されたバッテリ電圧Vを読み込むとともに、温度センサ52で検出された車室内温度に基づいて温度推定部57で推定されたアクチュエータ3の雰囲気温度THを読み込む。
そして、ステップSB2に進み、逆回転時間Tbを演算する。逆回転時間Tbの演算については、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。スタート後のステップSC1では、電圧VがVa以上であるか否かを判定する。このVaは、例えば10V程度の低い電圧である。ステップSC1でNOと判定されて電圧VがVa未満である場合には、ステップSC3に進み、Tbo=100ms(ミリ秒)とし、ステップSC6に進む。
ステップSC1でYESと判定されて電圧VがVa以上である場合には、ステップSC2に進む。ステップSC2では、電圧VがVb以上であるか否かを判定する。このVbは、例えば13.5V程度である。ステップSC2でNOと判定されて電圧VがVb未満である場合には、ステップSC4に進み、Tbo=75msとし、ステップSC6に進む。
ステップSC2でYESと判定されて電圧VがVb以上である場合には、ステップSC5に進む。ステップSC5では、Tbo=50msとし、ステップSC6に進む。
尚、電圧Va、Vbは、上記した値に限られるものではなく、バッテリの定格電圧に基づいて任意に設定することができるが、VaをVbよりも小さな値にしておく。
ステップSC6では、アクチュエータの雰囲気温度THがTHa以上であるか否かを判定する。このTHaは、例えば−40℃程度の低い温度である。
ステップSC6でNOと判定されて雰囲気温度THがTHa未満である場合には、ステップSC8に進み、TboにA(ms)だけ加算した時間を逆回転時間Tbとし、終了する。Aは20〜30ms程度に設定するのが好ましい。
ステップSC6でYESと判定されて雰囲気温度THがTHa以上である場合には、ステップSC7に進む。ステップSC7では、雰囲気温度THがTHb以上であるか否かを判定する。このTHbは、例えば20℃程度である。ステップSC7でNOと判定されて雰囲気温度THがTHb未満である場合には、ステップSC9に進み、Tboを逆回転時間Tbとし、終了する。
尚、温度THa、THbは、上記した値に限られるものではなく、任意に設定することができるが、THaをTHbよりも低い値にしておく。
ステップSC7でYESと判定されて雰囲気温度THがTHb以上である場合には、ステップSC10に進む。ステップSC10では、TboからB(ms)だけ減算した時間を逆回転時間Tbとし、終了する。Bは20〜30ms程度に設定するのが好ましい。
この図8のフローチャートから明らかなように、逆回転時間Tbは、電圧Vが高いほど短くなり、また、雰囲気温度THが高いほど短くなる。
逆回転時間Tbは、アクチュエータ3の駆動軸42の回動角度が0.5度以上1.0度以下となるように設定されている。尚、上記各時間は例示であり、アクチュエータ3の構造や被駆動部材である内外気切替ドア12の構造等により任意の値に設定することが可能である。
上記のようにして逆回転時間Tbを得た後、図7に示すフローチャートのステップSB3において、電動モータ40が逆回転するように通電を開始する。そして、ステップSB3に続くステップSB4では、通電開始から逆回転時間Tbを経過したか否かを判定する。ステップSB4でNOと判定されて逆回転時間Tbを経過していない場合には、ステップSB3に戻って電動モータ40への通電を継続する。一方、ステップSB4でYESと判定され逆回転時間Tbを経過している場合には、ステップSB5に進み、電動モータ40への通電を停止する。ステップSB3〜SB5が、本発明の第2の通電処理である。
したがって、この実施形態にかかる制御装置1によれば、空調装置1の内外気モードを切り替える際に、図6に示すように、まず、アクチュエータ3の電動モータ40に駆動通電時間Taだけ通電することで、駆動軸42が回動範囲の端まで回動してストッパ46が第1リブ42b又は第2リブ42cに当接し、駆動軸42の回動が強制的に停止され、これにより、内外気モードを切り替えることができる。
その後、電動モータ40を逆回転させることで、駆動軸42も逆回転してストッパ46が第1リブ42b又は第2リブ42cから離れるようになるので、ストッパ46へ当接する力が無くなる。その結果、減速機構41や駆動軸42、ケース43に発生する応力が十分に小さくなり、クリープ現象が起こりにくくなるので、アクチュエータ3の各部品の強度を特別に高めることなく、しかも、駆動トルクの上限を低くしなくても、クリープ現象が起こりにくくなる。よって、アクチュエータ3の低コスト化を図ることができるとともに、高い汎用性を得ることができ、しかも、作動不良の発生を抑制できる。
尚、電動モータ40を逆回転させる際には、ストッパ46と第1リブ42b又は第2リブ42cとが完全に離れなくてもよく、ストッパ46の当接力が弱くなる程度であってもよい。このようにした場合であっても、アクチュエータ3の各部品に発生する応力は十分に小さくなり、クリープ現象が起こりにくくなる。
ここで、駆動軸42の逆回転時の回動角度が1.0度よりも大きいと、内外気切替ドア12が内気導入口16や外気導入ダクト14を十分に閉塞できなくなり、性能低下を招くことになる。一方、0.5度よりも小さいと、各部品の製造公差を考慮したときに各部品の応力を十分に小さくするのが困難になる場合がある。従って、駆動軸42の逆回転時の回動角度を0.5度以上1.0度以下とすることで、駆動軸42が回動範囲の端から反対側へ回動することによる影響を殆どなくしながら、アクチュエータ3の各部品のクリープ現象を抑制できる。
また、電動モータ40に印加される電圧が高いと、直流モータの性質上、回転速度が速くなる。これに対応するように、印加される電圧が高い場合に逆回転時間Tbを短くするようにしているので、電動モータ40が逆回転し過ぎるのを防止して、電圧が低い場合と同様に駆動軸42が反対側へ回動する量を少なくできる。
また、直流モータでは、雰囲気温度が高い(上限は80℃程度)と、回転速度が速くなる性質がある。これに対応するように、雰囲気温度が高い場合に逆回転時間Tbを短くするようにしているので、電動モータ40が逆回転し過ぎるのを防止して、雰囲気が低い場合と同様に駆動軸42が反対側へ回動する量を少なくできる。
また、アクチュエータ3に専用の温度検出センサを設けることなく、空調装置の温度センサ51を利用してアクチュエータ3の雰囲気温度を推定して得ることができるので、コストを低減できる。
尚、上記実施形態では、アクチュエータ3の雰囲気温度THを車室内の温度に基づいて推定するようにしているが、これに限らず、例えば、アクチュエータ3に温度センサを設けておき、アクチュエータ3の温度を直接測定して得るようにしてもよい。また、車室外の温度と、空調装置が作動を開始して経過した時間とに基づいてアクチュエータ3の雰囲気温度を推定するようにしてもよい。この場合、例えば、夏季のように外気温度が高い場合には、空調装置が作動を開始して経過した時間が短いと、アクチュエータ3の雰囲気温度は高い状態であると推定でき、一方、経過した時間が長いとアクチュエータ3の雰囲気温度は低下していると推定できる。また、冬季のように外気温度が低い場合には、空調装置が作動を開始して経過した時間が短いと、アクチュエータ3の雰囲気温度は低い状態であると推定できる。また、アクチュエータ3の雰囲気温度は、空調装置の作動状態に基づいて推定するようにしてもよい。この場合、例えば、強い冷房が行われてある程度時間が経過している場合には、アクチュエータ3の雰囲気温度が低下していると推定できる。
また、上記実施形態では、アクチュエータ3が内外気切替ドア12を駆動するものである場合について説明したが、これに限らず、アクチュエータ3は、例えば、空調装置の温度調節ドアや、吹出方向切替ドアを駆動する場合に用いることができる。
また、アクチュエータ3は、空調装置のドア以外の被駆動部材を駆動する場合に用いることができる。
また、本発明にかかる制御装置1は、空調装置を制御する制御装置に組み込むようにするのが好ましい。
以上説明したように、本発明にかかるアクチュエータ制御装置は、車両用空調装置の内外気切替ドアを駆動する場合に適用できる。
1 制御装置
1a 制御部
2 送風ユニット
3 アクチュエータ
12 内外気切替ドア
40 電動モータ
41 減速機構
42 駆動軸
43 ケース
46 ストッパ
51 電圧センサ(電圧検出部)
52 温度センサ
57 温度推定部

Claims (5)

  1. 電動モータと、
    上記電動モータの回転速度を減速する減速機構と、
    上記減速機構からの出力が伝達される駆動軸と、
    上記電動モータ、上記減速機構及び上記駆動軸を収容して保持するケースと、
    上記駆動軸が回動範囲の端まで回動した時点で、上記減速機構乃至上記駆動軸に当接して該駆動軸の回転を強制的に停止させるためのストッパとを備えたアクチュエータを制御するアクチュエータ制御装置であって、
    上記電動モータへの通電を制御する制御部を備え、
    上記制御部は、上記駆動軸が回動範囲の端まで回動して上記減速機構乃至上記駆動軸が上記ストッパに当接するまで上記電動モータに通電する第1の通電処理を行った後、上記減速機構乃至上記駆動軸が上記ストッパに当接する力が減少または無くなるまで該電動モータが逆回転するように該電動モータに通電する第2の通電処理を行うように構成されていることを特徴とするアクチュエータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のアクチュエータ制御装置において、
    第2の通電処理は、回動範囲の端にある駆動軸の反対側への回動角度が1.0度以下となるように行うことを特徴とするアクチュエータ制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のアクチュエータ制御装置において、
    電動モータに印加される電圧を検出する電圧検出部を備え、
    制御部は、第2の通電処理において、上記電圧検出部で検出された電圧が所定電圧以上であると所定電圧よりも低い場合に比べて通電時間を短くすることを特徴とするアクチュエータ制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載のアクチュエータ制御装置において、
    電動モータは直流モータであり、
    制御部は、第2の通電処理において、アクチュエータの雰囲気温度を得て、雰囲気温度が所定温度以上であると所定温度よりも低い場合に比べて通電時間を短くすることを特徴とするアクチュエータ制御装置。
  5. 請求項4に記載のアクチュエータ制御装置において、
    アクチュエータは空調装置に設けられたドアを駆動するものであり、
    制御部は、室内温度に基づいてアクチュエータの雰囲気温度を推定することを特徴とするアクチュエータ制御装置。
JP2009210455A 2009-09-11 2009-09-11 アクチュエータ制御装置 Expired - Fee Related JP5486248B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009210455A JP5486248B2 (ja) 2009-09-11 2009-09-11 アクチュエータ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009210455A JP5486248B2 (ja) 2009-09-11 2009-09-11 アクチュエータ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011062009A JP2011062009A (ja) 2011-03-24
JP5486248B2 true JP5486248B2 (ja) 2014-05-07

Family

ID=43948970

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009210455A Expired - Fee Related JP5486248B2 (ja) 2009-09-11 2009-09-11 アクチュエータ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5486248B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5156846B2 (ja) 2011-03-22 2013-03-06 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 トナー搬送装置、トナー収納容器、画像形成装置及びトナー搬送装置の制御方法
JP6372502B2 (ja) * 2015-09-25 2018-08-15 株式会社デンソー ヘッドアップディスプレイ装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3449163B2 (ja) * 1997-04-08 2003-09-22 株式会社デンソー アクチュエータ
JP2003211972A (ja) * 2002-01-23 2003-07-30 Jidosha Denki Kogyo Co Ltd サンルーフリッド停止方法
JP4483526B2 (ja) * 2004-10-26 2010-06-16 株式会社デンソー 電動アクチュエータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011062009A (ja) 2011-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5559138B2 (ja) 可動家具部材を駆動する家具用駆動装置
JP5005073B2 (ja) 車両のシャッタ装置
JP6052028B2 (ja) モータ制御装置
JP5486248B2 (ja) アクチュエータ制御装置
US6561567B2 (en) Active door upper
JP2006104791A (ja) 往復動用駆動装置
WO2007015413A1 (ja) 自動車用空気調和装置
JP4720670B2 (ja) 空調装置のリンク連結部材構造
JP3939642B2 (ja) アクチュエータ用駆動制御装置
JP2007101144A (ja) 空気調和機
EP1962028B1 (en) Indoor unit for air conditioner
JP2007212105A (ja) 空気調和機
JP4978572B2 (ja) リンク機構
JP4380497B2 (ja) 空調装置
JP5454497B2 (ja) 車両用空気調和装置
KR100589596B1 (ko) 차량의 에어컨디셔닝 도어용 멀티 액츄에이터 장치
KR100482508B1 (ko) 자동차용 공조장치연동형 에어익스트랙터 그릴장치
JP4109634B2 (ja) 開閉部材制御装置
JP6853087B2 (ja) 車両空調用送風装置
KR101236653B1 (ko) 차량 공조장치의 도어 액츄에이터 제어방법
KR100200155B1 (ko) 탑승자검출식 윈도우개폐제어장치
KR20080074425A (ko) 자동차용 공조장치의 제어방법
JP2016203726A (ja) 車両用空調装置
JP2005178409A (ja) 車両用空調装置及びダンパの制御方法
JP4872101B2 (ja) 車両用開閉体の電動開扉装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120309

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131001

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5486248

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees