JP6372502B2 - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

ヘッドアップディスプレイ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6372502B2
JP6372502B2 JP2016033523A JP2016033523A JP6372502B2 JP 6372502 B2 JP6372502 B2 JP 6372502B2 JP 2016033523 A JP2016033523 A JP 2016033523A JP 2016033523 A JP2016033523 A JP 2016033523A JP 6372502 B2 JP6372502 B2 JP 6372502B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
predicted
display
rotational position
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016033523A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017062455A (ja
Inventor
佐々木 達也
達也 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to US15/761,897 priority Critical patent/US10429642B2/en
Priority to PCT/JP2016/076787 priority patent/WO2017051739A1/ja
Priority to KR1020187007978A priority patent/KR101997414B1/ko
Priority to EP16848527.4A priority patent/EP3355095B1/en
Publication of JP2017062455A publication Critical patent/JP2017062455A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6372502B2 publication Critical patent/JP6372502B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/0101Head-up displays characterised by optical features
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K35/00Arrangement of adaptations of instruments
    • B60K35/23
    • B60K35/654
    • B60K35/658
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/0149Head-up displays characterised by mechanical features
    • B60K2360/23
    • B60K2360/334
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R2300/00Details of viewing arrangements using cameras and displays, specially adapted for use in a vehicle
    • B60R2300/20Details of viewing arrangements using cameras and displays, specially adapted for use in a vehicle characterised by the type of display used
    • B60R2300/205Details of viewing arrangements using cameras and displays, specially adapted for use in a vehicle characterised by the type of display used using a head-up display
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/0149Head-up displays characterised by mechanical features
    • G02B2027/0154Head-up displays characterised by mechanical features with movable elements
    • G02B2027/0159Head-up displays characterised by mechanical features with movable elements with mechanical means other than scaning means for positioning the whole image
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/0179Display position adjusting means not related to the information to be displayed
    • G02B2027/0181Adaptation to the pilot/driver

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Instrument Panels (AREA)

Description

本発明は、車両に搭載されるヘッドアップディスプレイ(Head Up Display:以下、HUDと表記。)装置に、関する。に関する。
従来、車両に関連する車両関連情報を表した表示光像を、投射器より投射して反射鏡により反射することで、表示光像の虚像表示を実現するHUD装置は、広く知られている。このように反射鏡を利用すると、車両におけるHUD装置の占有スペースが可及的に小さくなる。
こうしたHUD装置としては、ステッピングモータの回転を減速ギア機構により減速して反射鏡に伝達することで、当該反射鏡を駆動して表示光像の虚像表示位置を調整するものが、特許文献1に開示されている。この特許文献1の開示装置では、車両の乗員からの調整指示に従ってステッピングモータの回転位置が制御されることで、表示光像の虚像表示位置を乗員の期待位置へと適正に調整可能となっている。さらに特許文献1の開示装置では、減速ギア機構において伝達ギア同士を噛合させる向きの復原力を、弾性部材が発生することで、それら伝達ギア間のバックラッシが消失するようになっている。これにより、表示光像の虚像表示位置には、伝達ギア間のバックラッシに起因するずれが生じ難くなる。
特開2011−131651号公報
しかし、特許文献1の開示装置では、伝達ギアの環境温度が車両において高くなる。その結果、噛合による伝達ギア同士の連繋箇所では、バックラッシを広げるように伝達ギアがクリープ変形する。このとき、弾性部材の復原力を受ける伝達ギアは、バックラッシを埋めるように回転する。すると、表示光像の虚像表示位置がずれてしまうため、乗員に違和感を与えるという懸念があった。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両において表示光像の虚像表示位置がずれるのを抑制するHUD装置を、提供することにある。
以下、課題を達成するための発明の技術的手段について、説明する。尚、発明の技術的手段を開示する特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上述の課題を解決するために開示された第一発明は、
車両に搭載されるヘッドアップディスプレイ装置(1)であって、
車両に関連する車両関連情報を表した表示光像(3)を、投射する投射器(20)と、
投射器から投射された表示光像を反射する反射鏡(32)を、駆動可能に有し、反射鏡により反射された表示光像を虚像表示させる虚像表示位置を、反射鏡の駆動により調整する光学ユニット(30)と、
反射鏡を駆動するために回転するステッピングモータ(40)と、
ステッピングモータの回転を減速して反射鏡に伝達する複数の伝達ギア(52,53,54,55,56,57,58,59)を、回転可能に有する減速ギア機構(50)と、
伝達ギア同士を噛合させる向きの復原力を、発生する弾性部材(60)と、
車両の乗員からの調整指令に従ってステッピングモータの回転位置を制御する制御ユニット(90)であって、クリープ変形が予測される少なくとも一つの伝達ギアを特定ギアと定義し、特定ギアの環境温度(T)としてクリープ変形の予測される温度を、予測変形温度(Te)と定義し、予測変形温度でのクリープ変形により虚像表示位置に生じると予測されるずれを、予測表示ずれ(δDe)と定義して、環境温度が予測変形温度以上に上昇すると、予測表示ずれを戻す側へ回転位置を補正する制御ユニットとを、備える。
このように第一発明によると、減速ギア機構においてクリープ変形の予測される少なくとも一つの伝達ギアを特定ギアとして、当該特定ギアの環境温度をトリガとした補正がステッピングモータの回転位置に与えられる。具体的には、クリープ変形の予測される予測変形温度以上に環境温度が上昇すると、ステッピングモータの回転位置は、表示光像の虚像表示位置に関する予測表示ずれを戻す側へと補正される。ここで予測表示ずれは、予測変形温度以上でのクリープ変形により表示光像の虚像表示位置に生じると予測されるずれである。故に、予測変形温度以上の高い環境温度にて特定ギアがクリープ変形したとしても、予測表示ずれを戻す側への回転位置補正によれば、車両において表示光像の虚像表示位置がずれるのを抑制可能となる。
また、開示された第二発明によると、制御ユニットは、
環境温度が予測変形温度以上に上昇すると、予測表示ずれを戻す側へ回転位置を変化させる補正量(δC,δC1,δC2,δC3)により、回転位置の補正を実行する補正実行ブロック(921)と、
補正実行ブロックが補正した位置を基準に、回転位置を調整指令に従って制御する補正後制御ブロック(922)とを、有する。
このように第二発明では、環境温度が予測変形温度以上に上昇した場合には、補正量による回転位置補正が実行されることで、ステッピングモータの回転位置が予測表示ずれを戻す側へと変化する。そこで、かかる変化後においてステッピングモータの回転位置は、補正された位置を基準として、調整指令に従い制御されることになる。これにより、予測変形温度以上の環境温度にて回転位置補正が一旦実行されれば、表示光像の虚像表示位置は、特定ギアのクリープ変形に起因したずれを低減された状態のまま、制御可能となる。
本発明の第一実施形態によるHUD装置を示す概略構成図である。 図1のHUD装置による表示光像の虚像表示状態を示す模式図である。 図1のステッピングモータと減速ギア機構とを示す断面図である。 図1のステッピングモータと制御ユニットとの電気接続状態を示す電気回路図である。 図1のステッピングモータへ印加される駆動信号を説明するための特性図である。 図1の伝達ギアに生じるクリープ変形を説明するための模式図である。 図1のステッピングモータと減速ギア機構との連繋関係を示す模式図である。 図2に示す虚像表示位置に生じるずれ(a)、及びずれを戻す補正について説明するための模式図である。 図1の表示制御回路が構築する複数ブロックを示すブロック図である。 図1の表示制御回路による表示制御フローを示すフローチャートである。 第二実施形態の表示制御回路による表示制御フローを示すフローチャートである。 第三実施形態の表示制御回路による表示制御フローを示すフローチャートである。 第三実施形態の表示制御回路による補正について説明するための特性図である。 変形例の表示制御回路による補正について説明するための特性図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第一実施形態)
図1に示すように、本発明の第一実施形態によるHUD装置1は、車両に搭載されて、同車両内に表示光像3を虚像表示する。HUD装置1は、ハウジング10、投射器20、光学ユニット30、ステッピングモータ40、減速ギア機構50、弾性部材60、温度センサ70、調整スイッチ80及び制御ユニット90を備えている。
ハウジング10は、中空形状に形成され、車両内のインストルメントパネル2に設置される。ハウジング10は、車両の運転席前方において、装置1の構成要素20,30,40,50,60,70等を収容している。ハウジング10は、車両の運転席前方における投影部材としてのウインドシールド4と上下に対向する箇所に、透光性の出射窓14を有している。
投射器20は、透過照明式の液晶パネル又は有機ELパネル等を主体に構成され、画面22を有している。画面22は、投射器20に内蔵されるバックライトにより、透過照明される。画面22に実像表示される画像は、かかる透過照明を受けて発光することで、表示光像3として投射される。投射器20から投射される表示光像3は、車両に関連する車両関連情報を表している。本実施形態の表示光像3は、図2に示すように、車両進行方向等のナビゲーション情報を表している。尚、表示光像3については、ナビゲーション情報以外にも、車速、燃料残量、冷却水温度等の車両状態情報や、交通状況等の車外状況情報を表すものであってもよい。
図1に示すように光学ユニット30は、反射鏡32を含む複数の光学部材から構成されている。但し、図1では、反射鏡32以外の図示を省略している。反射鏡32は、滑らかな曲面状に凹んだ反射面34を有する、所謂凹面鏡である。反射鏡32は、投射器20から反射面34へ直接的又は間接的に入射される表示光像3を、拡大して出射窓14側へと反射する。こうして反射された表示光像3は、出射窓14を通過してウインドシールド4に投影されることで、図2に示すように、当該ウインドシールド4の前方にて結像される。その結果、表示光像3の表す車両関連情報は、虚像として、車両内の運転席側へと向かって表示される。
図1に示すように反射鏡32は、回転軸38を有している。回転軸38は、ハウジング10に固定の基台16より、回転可能に支持されている。この回転軸38が回転駆動されることで、図2に示すように、表示光像3の虚像表示位置がウインドシールド4に対して上下に変化する。ここで本実施形態では、光学ユニット30及びウインドシールド4の光学特性に起因して、図2に実線で示す下限表示位置Dlと、図2に破線で示す上限表示位置Duとの間にて、表示光像3の虚像表示位置を調整可能となっている。
図3に示すようにステッピングモータ40は、クローポール構造の永久磁石型である。ステッピングモータ40は、磁性ケーシング46、回転子41及び固定子44,45を有している。磁性ケーシング46は、磁性材により中空形状に形成されている。回転子41は、モータ軸42の外周部にロータ磁石43を組み付けてなる。モータ軸42は、磁性ケーシング46により回転可能に支持されている。ロータ磁石43は、N,Sの各磁極を回転方向に交互に複数ずつ形成している。二相の固定子44,45は、回転子41の外周側にて磁性ケーシング46により保持されている。図3,4に示すようにA相の固定子44は、磁性ヨーク441,442及びコイル443を有している。一方でB相の固定子45は、磁性ヨーク451,452及びコイル453を有している。
こうした構成によりステッピングモータ40では、A,B各相のコイル443,453が駆動信号による通電を受けて励磁することで、ロータ磁石43がモータ軸42と共に回転することになる。ここでA相のコイル443には、図5に太実線グラフで示すように、電気角に応じて振幅を交番させる余弦関数に従って駆動信号が印加される。一方でB相のコイル453には、図5に細実線グラフで示すように、電気角に応じて振幅を交番させる正弦関数に従って駆動信号が印加される。したがって、モータ軸42の回転位置は、A,B各相のコイル443,453へ印加される駆動信号の電気角に応じた位置となる。
図3に示すように減速ギア機構50は、磁性ケーシング46をステッピングモータ40と共有している。それと共に減速ギア機構50は、複数の伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59を、磁性ケーシング46の内部に有している。これら伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59では、それぞれ歯形部52a,53a,54a,55a,56a,57a,58a,59aを含む全体が樹脂成形されている。このような伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59には、図6(a)において白抜きの矢印で模式的に示すように、樹脂成形時の残留応力等に起因したクリープ変形が生じ易い。そこで本実施形態では、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59のいずれもが、クリープ変形の予測される「特定ギア」として定義される。
図3,7に示すように初段伝達ギア52は、モータ軸42に形成されている。第一アイドラ伝達ギア53及び第一ピニオン伝達ギア54は、一体に形成されて、磁性ケーシング46により回転可能に支持されている。第一アイドラ伝達ギア53の歯形部53aは、初段伝達ギア52の歯形部52aと噛合により連繋している。第二アイドラ伝達ギア55及び第二ピニオン伝達ギア56は、一体に形成されて、磁性ケーシング46により回転可能に支持されている。第二アイドラ伝達ギア55の歯形部55aは、第一ピニオン伝達ギア54の歯形部54aと噛合により連繋している。第三アイドラ伝達ギア57及び第三ピニオン伝達ギア58は、一体に形成されて、磁性ケーシング46により回転可能に支持されている。第三アイドラ伝達ギア57の歯形部57aは、第二ピニオン伝達ギア56の歯形部58aと噛合により連繋している。最終段伝達ギア59は、回転軸38に形成されている。最終段伝達ギア59の歯形部59aは、第三ピニオン伝達ギア58の歯形部58aと噛合により連繋している。
こうした構成により減速ギア機構50では、モータ軸42の回転が減速されて回転軸38に伝達される。その結果、モータ軸42が正回転するときは、図2に示す表示光像3の虚像表示位置が上方の上限表示位置Duへと向かって変化するように、回転軸38が駆動される。一方で、モータ軸42が逆回転するときは、図2に示す表示光像3の虚像表示位置が下方の下限表示位置Dlへと向かって変化するように、回転軸38が駆動される。
図1に示すように弾性部材60は、金属により形成された、所謂引張りコイルばねである。弾性部材60の一端は、反射鏡32により係止されている。弾性部材60の他端は、基台16により係止されている。こうした係止形態により弾性部材60は、回転軸38を回転方向の片側へと付勢するように、復原力を発生する。この復原力は、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59の各連繋箇所をなす歯形部52a,53a,54a,55a,56a,57a,58a,59a同士を噛合させて、バックラッシを消失させる向きに、発生する力となる。
ここで、図6(a)に示す如きクリープ変形は、歯形部52a,53a,54a,55a,56a,57a,58a,59aの歯同士を各連繋箇所にて相反側へと曲げるように、生じる。故に、各連繋箇所にて後段側の伝達ギア59,57,55,53は、弾性部材60の復原力を受けることで、図6(b)においてドットハッチングの矢印で模式的に示すように回転し、歯同士の曲げで広がった分のバックラッシを埋める。その結果として表示光像3の虚像表示位置は、図8(a)において白抜きの矢印で模式的に示すように、上方へとずれる。このような虚像表示位置のずれを招来するクリープ変形は特に、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59の環境温度T(図8参照)が高くなるほど、短時間に且つ大きく生じる。故に、虚像表示位置のずれも、環境温度Tが高くなるほど、短時間に且つ大きく生じることになる。
そこで本実施形態では、大きなクリープ変形の予測される環境温度Tが、予測変形温度Te(図8参照)として定義される。具体的に、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59のクリープ変形により招来される虚像表示位置のずれとして、車両の乗員に違和感を与えるずれが生じると予測される環境温度T、例えば85℃といった所定値に予測変形温度Teは設定される。また、かかる予測変形温度Teでのクリープ変形により生じると予測される虚像表示位置のずれは、図8(a)に示す如き予測表示ずれδDeとして、定義される。こうした予測変形温度Te及び予測表示ずれδDeについては、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59のセットを複数用いた実験結果から実測してもよいし、シミュレーションにより推定してもよい。
図1,3に示すように温度センサ70は、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59と共に、磁性ケーシング46の内部に収容されている。これにより温度センサ70は、車両内となるインストルメントパネル2に設置されている。温度センサ70は、温度変化に対して電気抵抗変化の比較的大きなサーミスタを主体に、構成されている。温度センサ70は、磁性ケーシング46の内部では伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59に共通の環境温度Tを、検出する。温度センサ70は、検出した環境温度Tを表す温度信号を、出力する。
図1,4に示すように調整スイッチ80は、車両の運転席周辺において乗員により操作可能に、設置されている。調整スイッチ80は、レバー式又はプッシュ式等といった操作部材82,83を、有している。アップ操作部材82は、表示光像3の虚像表示位置を上方に変化させたい乗員により、操作される。この操作を受けて調整スイッチ80は、アップ調整指令を与える指令信号を、出力する。一方でダウン操作部材83は、表示光像3の虚像表示位置を下方に変化させたい乗員により、操作される。この操作を受けて調整スイッチ80は、ダウン調整指令を与える指令信号を、出力する。
制御ユニット90は、ハウジング10の外部又は内部に設置されている。制御ユニット90は、表示制御回路92及びスイッチング回路93を組み合わせてなる。表示制御回路92は、プロセッサ92a及びメモリ92bを有するマイクロコンピュータを主体に、構成されている。表示制御回路92は、投射器20と温度センサ70と調整スイッチ80とに電気接続されている。図4に示すようにスイッチング回路93は、複数のトランジスタをスイッチング素子94として、有している。各スイッチング素子94のコレクタは、いずれかのコイル443,453に電気接続されている。各スイッチング素子94のエミッタとベースとは、それぞれ車両のアース端子と表示制御回路92とに電気接続されている。各スイッチング素子94は、表示制御回路92から入力されるベース信号に従って、A,B各相のコイル443,453へ印加する駆動信号をステップ変化させる。その結果、A,B各相のコイル443,453へ印加された駆動信号の電気角に応じて、モータ軸42の回転位置が変化する。そこで以下では、各スイッチング素子94へのベース信号を制御することを、モータ軸42の回転位置を制御することとして、説明する。
こうした構成の制御ユニット90において表示制御回路92は、投射器20による画像の表示を制御する。それと共に表示制御回路92は、温度センサ70から入力される温度信号と、調整スイッチ80から入力される指令信号とに従って、モータ軸42の回転位置を制御する。
具体的に表示制御回路92は、アップ操作部材82の操作によるアップ調整指令に従って、モータ軸42の回転位置を正回転側へと変化させる。これにより表示光像3の虚像表示位置は、アップ調整指令に従う上方へ変化する。一方で表示制御回路92は、ダウン操作部材83の操作によるダウン調整指令に従って、モータ軸42の回転位置を逆回転側へと変化させる。これにより表示光像3の虚像表示位置は、ダウン調整指令に従う下方へ変化する。尚、以下の説明では、アップ調整指令及びダウン調整指令を纏めて、調整指令という。
さらに表示制御回路92は、温度センサ70により検出された環境温度Tに応じて、モータ軸42の回転位置を制御する。そこで以下では、環境温度Tに応じた回転位置制御につき、詳細に説明する。表示制御回路92は、環境温度Tに応じた回転位置制御を実現するためにメモリ92bに記憶された制御プログラムをプロセッサ92aにより実行することで、図9に示す複数のブロック921,922を機能的に構築する。
温度センサ70により検出の環境温度Tが予測変形温度Te以上に上昇した場合に補正実行ブロック921は、所定の補正量δC(図8(b)参照)によりモータ軸42の回転位置を補正する。特に本実施形態の補正実行ブロック921では、温度センサ70により検出の環境温度Tが車両へのHUD装置1の搭載後に初めて予測変形温度Te以上に上昇すると、補正量δCによる回転位置補正を実行する。
このとき補正量δCは、図8(b)においてドットハッチングの矢印で模式的に示す下方へと表示光像3の虚像表示位置を変化させることで、予測変形温度Te以上での予測表示ずれδDeを減らすように、モータ軸42の逆回転側に設定される。故にここでは、A,B各相のコイル443,453へ印加する駆動信号の電気角変化量として、予測表示ずれδDeをずれ前へと戻すためにモータ軸42を逆回転させる変化量、例えば2ステップ分の360度といった所定値に、補正量δCが設定される。
こうした補正量δCについては、上述の如く実測又は推定される予測表示ずれδDeを戻すようにモータ軸42の回転位置を逆回転側へと変化させる値に、予め設定されてメモリ92bに記憶されている。そこで補正実行ブロック921は、メモリ92bに記憶の補正量δCを読み出すことで、当該補正量δCによる回転位置補正を実行する。その結果、A,B各相のコイル443,453へ印加する駆動信号の電気角は、補正量δCの分だけ変化する。故にモータ軸42の回転位置は、予測表示ずれδDeを戻す逆回転側へと補正されることになる。
ここで、環境温度Tが予測変形温度Te以上に一旦上昇すると、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59の残留応力は急激に減少する。故に伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59のクリープ変形は、補正実行ブロック921による回転位置補正後には、実質的に生じないものと擬制可能となる。
そこで、回転位置補正後においては初回となる調整指令が与えられた場合に補正後制御ブロック922は、補正量δCにより補正された現在位置からモータ軸42の回転位置を、当該初回の調整指令に従う位置へと制御する。また、回転位置補正後において二回目以降となる調整指令が与えられた場合に補正後制御ブロック922は、補正量δCにより補正された位置を経て制御された現在位置から、モータ軸42の回転位置を、当該二回目以降の調整指令に従う位置へと制御する。以上の制御によりモータ軸42の回転位置は、環境温度Tの予測変形温度Te以上への上昇に応じて一旦補正されると、その補正された位置を基準に制御されることになる。
このような複数ブロック921,922の構築等により表示制御回路92は、図10に示す表示制御フローを実現することから、その詳細を以下に説明する。尚、表示制御フローは、車両におけるパワースイッチのオン操作に応じて開始され、同スイッチのオフ操作に応じて終了する。また、表示制御フロー中は、投射器20からの表示光像3の投射により、当該表示光像3の虚像表示が継続される。さらに、表示制御フローにおける「S」とは、各ステップを意味する。
表示制御フローのS101では、過去に環境温度Tが予測変形温度Te以上に上昇したことがあるか否かを、メモリ92bの記憶内容に基づき判定する。その結果、否定判定が下されると、S102へ移行する。
S102では、温度センサ70により検出された環境温度Tを表す温度信号を、取得する。続いてS103では、温度センサ70により検出の環境温度Tが予測変形温度Te以上であるか否かを、直前のS102で取得した温度信号に基づき判定する。その結果、肯定判定が下されると、S104へ移行する。
S104では、補正実行ブロック921の機能として、メモリ92bに記憶の補正量δCにより、モータ軸42の回転位置を補正する。続くS105では、車両への搭載後において環境温度Tが初めて予測変形温度Te以上に上昇したことを表す温度上昇フラグを、メモリ92bに記憶する。ここで温度上昇フラグは、メモリ92bに一旦記憶されると、メモリ92bの初期化が外部から強制されない限り、パワースイッチのオンオフ操作に拘らず消去されない。故にS105の実行後、後述の如きS106又はS107からの戻りによって繰り返されるS101では、メモリ92bに記憶の温度上昇フラグに基づき肯定判定が下される。逆にS105の実行前には、メモリ92bに温度上昇フラグが記憶されていないので、S101では否定判定が下されるのである。
さて、S105の実行後には、S106へと移行する。また、S103にて否定判定が下された場合にも、S106へ移行する。さらに、S101にて肯定判定が下された場合にも、S106へ移行する。ここでS101,103,S105のいずれから移行する場合にもS106では、乗員により調整指令が与えられたか否かを、調整スイッチ80からの指令信号の有無に基づき判定する。その結果、否定判定が下されると、S101へ戻る。一方、肯定判定が下されると、S107へ移行する。
S107では、補正後制御ブロック922の機能として、モータ軸42の回転位置を調整指令に従う位置へと制御してから、S101へと戻る。故に、S105からS106への移行後における初回のS107では、S105にて補正された現在位置から、モータ軸42の回転位置が制御される。また、S105からS106への移行後における二回目移行のS107では、S104にて補正された位置を経て制御された現在位置から、モータ軸42の回転位置が制御されるのである。
(作用効果)
以上説明した第一実施形態の作用効果を、以下に説明する。
第一実施形態によると、減速ギア機構50においてクリープ変形の予測される伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59を「特定ギア」として、それらギアの環境温度Tをトリガとした補正がステッピングモータ40の回転位置に与えられる。具体的には、クリープ変形の予測される予測変形温度Te以上に環境温度Tが上昇すると、ステッピングモータ40の回転位置は、表示光像3の虚像表示位置に関する予測表示ずれδDeを戻す側へと補正される。ここで予測表示ずれδDeは、予測変形温度Teでのクリープ変形により表示光像3の虚像表示位置に生じると予測されるずれである。故に、予測変形温度Te以上の環境温度Tにて伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59がクリープ変形したとしても、予測表示ずれδDeを戻す側への回転位置補正によれば、車両において表示光像3の虚像表示位置がずれるのを抑制可能となる。
また、環境温度Tが予測変形温度Te以上に上昇した場合には、補正量δCによる回転位置補正が実行されることで、ステッピングモータ40の回転位置が予測表示ずれδDeを戻す側へと変化する。そこで、かかる変化後においてステッピングモータ40の回転位置は、補正された位置を基準として、調整指令に従い制御されることになる。これにより、予測変形温度Te以上の環境温度Tにて回転位置補正が一旦実行されれば、表示光像3の虚像表示位置は、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59のクリープ変形に起因したずれを低減された状態のまま、制御可能となる。
さらに、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59の環境温度Tについては、HUD装置1の搭載した車両の走行により、予測変形温度Te以上となる可能性が高い。そこでHUD装置1では、環境温度Tが車両への搭載後に初めて予測変形温度Te以上に上昇すると、回転位置補正が実行される。これによれば、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59のクリープ変形が予測される状況を確実に捉えて、回転位置補正を適時に実行できる。故に、表示光像3の虚像表示位置がずれるのを抑制する効果につき、信頼性を確保することが可能となる。
またさらに、減速ギア機構50における磁性ケーシング46の内部には、温度センサ70が伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59と共に収容される。このような温度センサ70は、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59の環境温度Tを、それらギアの可及的に近くにて高精度に検出し得る。これによれば、環境温度Tが予測変形温度Te以上に上昇したことを正確に把握して、回転位置補正を適時に実行できる。故に、回転位置補正を必要とする予測表示ずれδDeが生じていないにも拘らず、回転位置補正が実行されて逆に表示光像3の虚像表示位置がずれてしまう事態を、抑制可能である。
加えて、歯形部52a,53a,54a,55a,56a,57a,58a,59aを含む全体が樹脂により形成される伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59には、予測変形温度Te以上でのクリープ変形が生じ易くなる。しかし、予測変形温度Te以上の環境温度Tにて伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59がクリープ変形したとしても、予測表示ずれδDeを戻す側への回転位置補正によれば、表示光像3の虚像表示位置がずれるのを抑制可能である。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。図11に示すように第二実施形態では、表示制御フローにS2100が追加される。
S2100には、S101にて否定判定が下された場合に、移行する。S2100では、車両が停止してから設定時間が経過したか否かを、判定する。ここで設定時間は、エアコン等の停止する車両の停止により、車両内において温度センサ70により検出の環境温度Tが上昇し切って飽和するのに必要な時間に、設定される。こうしたS2100にて否定判定が下されると、S106へ移行する。一方、S2100にて肯定判定が下されると、S102へ移行する。
このような第二実施形態によると、車両が停止してから車両内における環境温度Tが予測変形温度Te以上に上昇すると、回転位置補正が実行されることとなる。これによれば、車両の走行停止後に環境温度Tの上昇し切る可能性が高くなるという知見に基づき、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59のクリープ変形が予測される状況を確実に捉えて、回転位置補正を適時に実行できる。故に、表示光像3の虚像表示位置がずれるのを抑制する効果につき、信頼性を確保することが可能となる。
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態は、第二実施形態の変形例である。図12に示すように第三実施形態では、表示制御フローにてS104に代わるS3104a,S3104bが実行される。
まず、S3104aには、S103にて肯定判定が下された場合に、移行する。S3104aでは、温度センサ70により検出の環境温度Tが予測変形温度Te以上の複数の温度範囲δT1,δT2,δT3のうちいずれに該当するかを、直近のS102で取得した温度信号に基づき判断する。ここで本実施形態では、三つの温度範囲δT1,δT2,δT3が設定される。これら温度範囲δT1,δT2,δT3は、図13に示す如き予測変形温度Te以上の環境温度Tと予測表示ずれδDeとの温度相関Itに基づき、乗員の感じる予測表示ずれδDeに顕著な違いが生じると予測される温度を境に、設定される。特に本実施形態では、環境温度Tが高いほど予測表示ずれδDeが大きくなる温度相関Itに基づき、温度範囲δT1,δT2,δT3が設定される。
次に、図12に示すようにS3104bには、S3104aにて温度範囲δT1,δT2,δT3が判断されてから、移行する。S3104bでは、補正実行ブロック921の機能として、メモリ92bに記憶された可変の補正量δCである複数値δC1,δC2,δC3のうちいずれかによって、モータ軸42の回転位置を補正する。ここで本実施形態では、三つの温度範囲δT1,δT2,δT3に対応して、三つの補正量δC1,δC2,δC3が設定される。これら補正量δC1,δC2,δC3は、図13に示す如き予測変形温度Te以上の環境温度Tと予測表示ずれδDeとの温度相関Itに基づき、それぞれ対応する温度範囲δT1,δT2,δT3毎に異なる値に、設定される。特に本実施形態では、対応する温度範囲δT1,δT2,δT3が高い順に、値の大きくなる補正量δC1,δC2,δC3が設定される。そこでS3104bでは、補正量δC1,δC2,δC3のうち、直前のS3104aで判断したいずれかの温度範囲δT1,δT2,δT3に対応する値を選定して、当該選定値により回転位置補正を実行する。尚、S3104bにて回転位置補正の実行が完了すると、S105へ移行する。
このような第三実施形態によると、予測変形温度Te以上の環境温度Tと予測表示ずれδDeとの温度相関Itに基づく可変の補正量δC1,δC2,δC3により、回転位置補正が実行される。これにより、一般には環境温度Tに応じて予測表示ずれδDeが変動することまでをも考慮した適切な補正量δC1,δC2,δC3を選定して、回転位置補正に利用し得る。故に、表示光像3の虚像表示位置がずれるのを抑制する効果につき、信頼性を確保することが可能となる。
さらに第三実施形態によると、温度相関Itに基づく予測変形温度Te以上の複数の温度範囲δT1,δT2,δT3毎に値が異ならされる補正量δC1,δC2,δC3のうち、環境温度Tの該当する範囲に対応した値により、回転位置補正が実行される。これによれば、乗員の感じる予測表示ずれδDeに顕著な違いが生じると予測される温度範囲δT1,δT2,δT3毎に、適切な補正量δC1,δC2,δC3を選定して、回転位置補正に利用し得る。故に、表示光像3の虚像表示位置がずれるのを抑制する効果につき、高い信頼性を確保することが可能となる。
(他の実施形態)
本発明の複数の実施形態について、ここまで説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用可能である。
具体的に、第一〜第三実施形態に関する変形例1では、温度センサ70により検出の環境温度TがHUD装置1の車両搭載前となる製造後又は工場出荷後に、初めて予測変形温度Te以上となった場合に、補正実行ブロック921により回転位置補正を実行してもよい。第一〜第三実施形態に関する変形例2では、複数ブロック921,922のうち少なくとも一部を、一つ又は複数のIC等によりハードウェア的に構築してもよい。
第一〜第三実施形態に関する変形例3では、モータ軸42の回転位置を制御する上での基準となる零位置を、設定してもよい。この変形例3では、モータ軸42の回転位置として現在位置及び零位置を固定の補正量δC又は可変の補正量δC1,δC2,δC3により補正した後、その補正された零位置を基準に、調整指令に従う制御を実行してもよい。
第一〜第三実施形態に関する変形例4では、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59のうち少なくとも一つを除くギアにつき、環境温度Tが予測変形温度Te以上となってもクリープ変形の生じ難い材料により、形成してもよい。この変形例4では、上記実施形態と同様に樹脂により形成されることになる少なくとも一つの伝達ギアが、「特定ギア」として定義される。
第一〜第三実施形態に関する変形例5では、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59のうち「特定ギア」として定義される少なくとも一つのギアにつき、歯形部52a,53a,54a,55a,56a,57a,58a,59aのみ、又は歯形部52a,53a,54a,55a,56a,57a,58a,59aを含む一部分を、樹脂で形成してもよい。
第一〜第三実施形態に関する変形例6では、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59のうち「特定ギア」として定義される少なくとも一つのギアにつき、乗員に違和感を与えるまで虚像表示位置をずらすクリープ変形の生じる限りにて、樹脂以外の材料で形成してもよい。
第一〜第三実施形態に関する変形例7では、ねじりコイルばね又は渦巻きばね等といった各種トーションスプリングを、弾性部材60として採用してもよい。第一〜第三実施形態に関する変形例8では、伝達ギア53,54,55,56,57,58の軸のうちいずれか、又はモータ軸42を弾性部材60により付勢してもよい。この変形例8では、上記実施形態と同様に、伝達ギア52,53,54,55,56,57,58,59の各連繋箇所をなす歯形部52a,53a,54a,55a,56a,57a,58a,59a同士を噛合させる向きに、弾性部材60の復原力を発生させる。
第一〜第三実施形態に関する変形例9では、熱電対式又は赤外線式等といった各種温度計を、温度センサ70として採用してもよい。第一〜第三実施形態に関する変形例10では、ハウジング10の内部のうち、磁性ケーシング46の外部に、温度センサ70を設置してもよい。第一〜第三実施形態に関する変形例11では、ハウジング10の外部に温度センサ70を設置してもよい。第一〜第三実施形態に関する変形例12では、上記実施形態の如きHUD装置1に専用の温度センサ70に代えて、空調装置の室温センサ等、車両においてHUD装置1とは別に搭載される温度センサにより、環境温度Tを検出してもよい。
第一〜第三実施形態に関する変形例13では、表示光像3となるレーザ光を微小電気機械システムにより投射するレーザスキャナ、あるいは表示光像3となる可視光又はレーザ光をデジタルミラーデバイスにより投射する映像表示システム等を、投射器20として採用してもよい。第一〜第三実施形態に関する変形例14では、車両内においてHUD装置1に専用に設置されるコンバイナ等へ向かって、表示光像3を投影してもよい。
第二及び第三実施形態に関する変形例15では、車両の走行中に車両内における環境温度Tが予測変形温度Te以上に上昇すると、回転位置の補正を実行するように、表示制御フローを変更してもよい。この変形例15の表示制御フローでは、S2100にて車両が走行状態にあるか否かを判定し、肯定判定が下された場合にはS102へ移行する。
第三実施形態に関する変形例16では、温度範囲及び補正量の組を先述した三組以外、即ち二組又は四組以上、設定してもよい。第三実施形態に関する変形例17の表示制御フローでは、第一実施形態と同様にS2100を実行しないで、S101にて否定判定が下されると、S102へ移行させてもよい。
第三実施形態に関する変形例18では、図14に示す如く環境温度Tが高いほど予測表示ずれδDeが大きくなる温度相関Itに基づき、環境温度Tとしての値T0に1:1に対応した補正量δCである値δC0を、回転位置補正に利用してもよい。この変形例18の表示制御フローでは、S3104aを実行しないで、S3104bにてS102での取得信号に基づく環境温度T0に対応した補正量δC0により、回転位置補正を実行する。
1 HUD装置、3 表示光像、10 ハウジング、20 投射器、30 光学ユニット、32 反射鏡、38 回転軸、40 ステッピングモータ、42 モータ軸、46 磁性ケーシング、50 減速ギア機構、52 初段伝達ギア、53 第一アイドラ伝達ギア、54 第一ピニオン伝達ギア、55 第二アイドラ伝達ギア、56 第二ピニオン伝達ギア、57 第三アイドラ伝達ギア、58 第三ピニオン伝達ギア、59 最終段伝達ギア、52a,53a,54a,55a,56a,57a,58a,59a 歯形部、60 弾性部材、70 温度センサ、80 調整スイッチ、90 制御ユニット、92 表示制御回路、921 補正実行ブロック、922 補正後制御ブロック、T 環境温度、Te 予測変形温度、δC,δC1,δC2,δC3 補正量、δDe 予測表示ずれ、δT1,δT2,δT3 温度範囲

Claims (8)

  1. 車両に搭載されるヘッドアップディスプレイ装置(1)であって、
    前記車両に関連する車両関連情報を表した表示光像(3)を、投射する投射器(20)と、
    前記投射器から投射された前記表示光像を反射する反射鏡(32)を、駆動可能に有し、前記反射鏡により反射された前記表示光像を虚像表示させる虚像表示位置を、前記反射鏡の駆動により調整する光学ユニット(30)と、
    前記反射鏡を駆動するために回転するステッピングモータ(40)と、
    前記ステッピングモータの回転を減速して前記反射鏡に伝達する複数の伝達ギア(52,53,54,55,56,57,58,59)を、回転可能に有する減速ギア機構(50)と、
    前記伝達ギア同士を噛合させる向きの復原力を、発生する弾性部材(60)と、
    前記車両の乗員からの調整指令に従って前記ステッピングモータの回転位置を制御する制御ユニット(90)であって、クリープ変形が予測される少なくとも一つの前記伝達ギアを特定ギアと定義し、前記特定ギアの環境温度(T)として前記クリープ変形の予測される温度を、予測変形温度(Te)と定義し、前記予測変形温度での前記クリープ変形により前記虚像表示位置に生じると予測されるずれを、予測表示ずれ(δDe)と定義して、前記環境温度が前記予測変形温度以上に上昇すると、前記予測表示ずれを戻す側へ前記回転位置を補正する制御ユニットとを、備えるヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記制御ユニットは、
    前記環境温度が前記予測変形温度以上に上昇すると、前記予測表示ずれを戻す側へ前記回転位置を変化させる補正量(δC,δC1,δC2,δC3)により、前記回転位置の補正を実行する補正実行ブロック(921)と、
    前記補正実行ブロックが補正した位置を基準に、前記回転位置を前記調整指令に従って制御する補正後制御ブロック(922)とを、有する請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記補正実行ブロックは、
    前記予測変形温度以上の前記環境温度と前記予測表示ずれとの温度相関(It)に基づく可変の前記補正量により、前記回転位置の補正を実行する請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 前記補正実行ブロックは、
    前記温度相関に基づく前記予測変形温度以上の複数の温度範囲(δT1,δT2,δT3)毎に値が異ならされる複数の前記補正量(δC1,δC2,δC3)のうち、前記環境温度が該当する前記温度範囲に対応した値により、前記回転位置の補正を実行する請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  5. 前記制御ユニットは、
    前記環境温度が前記車両への搭載後において初めて前記予測変形温度以上に上昇すると、前記回転位置の補正を実行する請求項1〜4のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  6. 前記制御ユニットは、
    前記車両が停止してから前記車両内における前記環境温度が前記予測変形温度以上に上昇すると、前記回転位置の補正を実行する請求項1〜5のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  7. 前記環境温度を検出する温度センサ(70)を、さらに備え、
    前記減速ギア機構は、
    前記特定ギアと共に前記温度センサを内部に収容するケーシング(46)を、有し、
    前記制御ユニットは、
    前記温度センサにより検出された前記環境温度が前記予測変形温度以上に上昇すると、前記回転位置の補正を実行する請求項1〜6のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  8. 前記特定ギアにおいて少なくとも歯形部(52a,53a,54a,55a,56a,57a,58a,59a)は、樹脂により形成される請求項1〜7のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
JP2016033523A 2015-09-25 2016-02-24 ヘッドアップディスプレイ装置 Expired - Fee Related JP6372502B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15/761,897 US10429642B2 (en) 2015-09-25 2016-09-12 Head-up display device
PCT/JP2016/076787 WO2017051739A1 (ja) 2015-09-25 2016-09-12 ヘッドアップディスプレイ装置
KR1020187007978A KR101997414B1 (ko) 2015-09-25 2016-09-12 헤드업 디스플레이 장치
EP16848527.4A EP3355095B1 (en) 2015-09-25 2016-09-12 Head-up display device

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015188752 2015-09-25
JP2015188752 2015-09-25

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017062455A JP2017062455A (ja) 2017-03-30
JP6372502B2 true JP6372502B2 (ja) 2018-08-15

Family

ID=58429674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016033523A Expired - Fee Related JP6372502B2 (ja) 2015-09-25 2016-02-24 ヘッドアップディスプレイ装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10429642B2 (ja)
EP (1) EP3355095B1 (ja)
JP (1) JP6372502B2 (ja)
KR (1) KR101997414B1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6726674B2 (ja) * 2015-10-15 2020-07-22 マクセル株式会社 情報表示装置
JP6510578B2 (ja) * 2017-03-28 2019-05-08 本田技研工業株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置
US10324289B1 (en) * 2017-12-14 2019-06-18 Visteon Global Technologies, Inc. Vibration compensating head-up display
US11709365B1 (en) * 2020-05-12 2023-07-25 Apple Inc. Motor temperature sensor for head-mountable device
EP4191320A4 (en) * 2020-07-31 2024-04-10 Lg Electronics Inc HEAD-UP DISPLAY DEVICE
CN113296286B (zh) * 2021-06-10 2022-10-11 重庆市天实精工科技有限公司 摄像头模组镜片组装矫正治具及其使用方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6418628A (en) 1987-07-15 1989-01-23 Dainippon Ink & Chemicals Extrusion molding of flexible continuous rack gear made of synthetic resin
JPH0796771A (ja) * 1993-09-27 1995-04-11 Nippondenso Co Ltd ヘッドアップディスプレイの表示位置調整装置
JP5486248B2 (ja) 2009-09-11 2014-05-07 株式会社日本クライメイトシステムズ アクチュエータ制御装置
JP5446837B2 (ja) * 2009-12-22 2014-03-19 株式会社デンソー ヘッドアップディスプレイ装置
JP5071508B2 (ja) 2010-03-30 2012-11-14 株式会社デンソー 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
CN102472895B (zh) * 2010-04-20 2014-08-13 松下电器产业株式会社 图像显示装置
JP5494516B2 (ja) 2011-02-03 2014-05-14 株式会社デンソー ヘッドアップディスプレイの製造方法
JP5799864B2 (ja) * 2012-03-12 2015-10-28 株式会社デンソー 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
JP6046502B2 (ja) 2013-01-18 2016-12-14 矢崎総業株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置
JP2014203012A (ja) * 2013-04-09 2014-10-27 日本精機株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置
KR101768143B1 (ko) * 2016-01-12 2017-08-14 현대자동차주식회사 차량 헤드 유닛, 및 이의 동작 방법

Also Published As

Publication number Publication date
US10429642B2 (en) 2019-10-01
EP3355095A4 (en) 2018-09-05
KR20180038555A (ko) 2018-04-16
KR101997414B1 (ko) 2019-07-05
EP3355095A1 (en) 2018-08-01
US20180267304A1 (en) 2018-09-20
JP2017062455A (ja) 2017-03-30
EP3355095B1 (en) 2019-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6372502B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP5464219B2 (ja) 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
KR101222414B1 (ko) 차량용 헤드업 디스플레이 장치
JP5799920B2 (ja) 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
JP6111940B2 (ja) 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
JP5093279B2 (ja) 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
US9036234B2 (en) Head-up display device for vehicle
JP5488279B2 (ja) 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
US10139622B2 (en) Head-up display device
WO2017051739A1 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP6520819B2 (ja) 表示位置調整ユニット及びヘッドアップディスプレイ装置
JP6468161B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP5799864B2 (ja) 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
WO2016027418A1 (ja) 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
JP6485344B2 (ja) 表示位置調整ユニット及びヘッドアップディスプレイ装置
JP2017207551A (ja) 表示位置調整ユニット及びヘッドアップディスプレイ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180619

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180702

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6372502

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees