JP2006298086A - 自動車用シートのハイトアジャスタ機構 - Google Patents

自動車用シートのハイトアジャスタ機構 Download PDF

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クルト・カーシン
Tetsuya Hoshino
哲也 星野
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Abstract

【課題】重量の増大やコスト高を招くことなしに後方追突の事故発生時などにも十分な耐荷重性能が確保される構成を有する自動車用シートのハイトアジャスタ機構を提供する。【解決手段】左右のサイドフレーム3、フロントクロスメンバ4およびリアクロスメンバ7とからなるシートクッションフレーム2の前後左右の4箇所にそれぞれ配置した4本のリンク部材14,17を、シートクッションフレーム2のサイドフレーム3とシートトラック機構9のアッパレール10とに各々の上,下端部をそれぞれ回転自在に連結して、平行リンク機構を構成する。少なくとも前側または後側の左右の2本のリンク部材14,17を、サイドフレーム3に相対向する配置で設けられ2つの支持片部3a,3bの間に配置して、2つの支持片部3a,3b間に架け渡す配置で両端支持された連結部材18を介して回転自在に支持する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動車の主としてフロントシートにおけるシートクッションを上下動自在にシートトラック機構に連結してシートクッションの高さを調整するためのハイトアジャスタ機構の構造に関するものである。
自動車の運転席または助手席であるフロントシートは、乗員が腰掛けるシートクッションの後端部に、リクライニングアジャスタ機構を介して背凭れとしてのシートバックがリクライニング可能に取り付けられた構成になっている。図9に示すように、上記シートクッションの骨格として機能するシートクッションフレーム60は、自動車の前後方向に沿った配置で左右方向に間隔を存して互いに平行に並置された左側サイドフレーム61および右側サイドフレーム62と、この両サイドフレーム61,62に対しこれらの前方側端部間および後方側端部間にそれぞれ架け渡れて各々の両端部が溶接などの手段で固着されたフロントクロスメンバ63およびリヤクロスメンバ(図示せず)とを備えて、平面視四角形の枠状に構成されている。
上記シートクッションフレーム60は、ハイトアジャスタ機構64を介してシートトラック機構66に対し上下動自在に連結されているとともに、シートトラック機構66を介して車体フロアに対し車体の前後方向にスライド可能に案内支持される形態に設置されている。上記ハイトアジャスタ機構64は、シートクッションフレームの平面視四角形の前後左右に配置された4本のリンク部材65A〜65Dや上下動作動機構部(図示せず)を備えて構成されている。シートトラック機構66は、車体フロアに設置されるロアレール68に対しアッパレール67が移動可能に連結された構成を有し、ハイトアジャスタ機構64の4本のリンク部材65A〜65Dの各下端部はアッパレール67に連結されている。4本のリンク部材65A〜65Dは平行リンク機構に構成されている。
図10は図9のC−C線に沿って切断した拡大断面図を示し、上記ハイトアジャスタ機構64は、前方右側のリンク部材65Cの上端部が、ワッシャ69を介在して段付きピン70により右側サイドフレーム62に回転自在に連結され、且つリンク部材65Cの下端部が、ワッシャ71を介在して段付きピン72によりシートトラック機構66のアッパレール67に回転自在に連結されている。なお、前方左側のリンク部材65Aも同様の構造によって左側サイドフレーム61をシートトラック機構66のアッパレール67に回転自在に連結している。したがって、ハイトアジャスタ機構64は、平行リンク機構を構成する4本のリンク部材65A〜65Dの回動によってシートクッションフレーム60をシートトラック機構66に対し上下動させるようになっている。
なお、上記シートトラック機構66は、ロアレール68が、アッパレール67の下端から左右に延びるフランジ部を側方から包み込むように保持しながら、ローラ73および軸受ボール74の転動を介してアッパレール67を車体の前後方向に案内するようになっている。
しかしながら、従来のハイトアジャスタ機構64では、図10に示すように、前側左右(同図には右側のみ図示)のリンク部材65A,65Cの上端部が、共に平板状の左右両側のサイドフレーム61,62にそれぞれ面接触に重ね合わされた配置で、段付きピン70,72により回転自在に連結された構成になっているから、4本のリンク部材65A〜65Dは、腰掛ける乗員の重量を含むシートクッションフレーム60全体からの比較的大きな荷重をサイドフレーム61,62に対する接触面で面受けしている構成上、横方向(水平方向)からの荷重や揺れに対する剛性や取付強度を十分に確保するのが困難である。特に、シートクッションフレーム60が上限位置まで上昇された強度的に最も厳しい条件では、4本のリンク部材65A〜65Dの横方向の剛性や取付強度が極めて不十分となる。しかも、4本のリンク部材65A〜65Dは、段付きピン70,72のかしめ加工による連結構造で取り付けられているために、完全な固定とならないことから確実に支持され難い。
そのため、例えば、前面衝突や後方追突の事故発生時などのように車体の左右方向への衝撃を受けたときには、4本のリンク部材65A〜65Dが衝撃による荷重に耐えることができずに左右方向に折れ曲がってしまい、シートクッションフレーム60が比較的短時間で横倒しになってしまう問題がある。
そこで、近年では、ハイトアジャスタ機構とサイドフレームとを、衝突事故発生時などの衝撃による荷重に耐えられる十分な剛性や取付強度を有する構造で連結するように図っている。そのような連結構造の一つとして、板厚の大きなサイドフレームまたはリンク部材を用いる手段が採用されているが、この場合には重量の増大およびコスト高を招く別の問題が発生する。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたもので、重量の増大やコスト高を招くことなしに、後方追突などの事故発生時にも十分な耐荷重性能が確保される構成を有する自動車用シートのハイトアジャスタ機構を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、左右両側の各サイドフレーム、フロントクロスメンバおよびリアクロスメンバとにより平面視四角形の枠状に構成されたシートクッションフレームをシートトラック機構に対し上下動自在に支持させるハイトアジャスタ機構であって、前記シートクッションフレームの平面視四角形の前後左右の4箇所にそれぞれ配置されて、前記シートクッションフレームのサイドフレームと前記シートトラック機構のアッパレールとに各々の上,下端部がそれぞれ回転自在に連結されて平行リンク機構を構成する4本のリンク部材を備え、少なくとも前側または後側の左右の2本の前記リンク部材が、前記サイドフレームに相対向する配置で設けられ2つの支持片部の間に配置されて、前記2つの支持片部間に架け渡す配置で両端支持された連結部材を介し回転自在に支持されていることを特徴としている。
請求項2に係る発明の自動車用シートのハイトアジャスタ機構は、請求項1に係る発明における左右両側のサイドフレームが、板状材の屈曲により、外側フレーム部、内側フレーム部および天面部を一体に有する断面逆U字状に形成されて、前記外側フレーム部および内側フレーム部が連結部材を両端支持する2つの支持片部として用いられ、前記連結部材として、段付きピンまたは段付きボルトが用いられている。
請求項3に係る発明の自動車用シートのハイトアジャスタ機構は、請求項1または2に係る発明における2つの支持片部間に位置して連結部材を介し支持されたリンク部材に、前記連結部材が挿通する取付孔の孔縁部から側方に向け突出する補強筒部が一体形成されているとともに、上下方向の一側面から側方に向け突出する補強用フランジが一体形成されている。
請求項1に係る発明の自動車用シートのハイトアジャスタ機構では、リンク部材が、サイドフレームの2つの支持片部間に架け渡された連結部材を介して両支持片部に両端支持されているから、乗員の重量を含むシートクッションからの荷重を、サイドフレームの2つの支持片部に分散して左右両側で受けることができる。そのため、このハイトアジャスタ機構では、左右方向の荷重に対する剛性および取付強度が格段に向上したものとなり、シートクッションフレームを上限まで上昇させた強度的に最も不利な条件の状態において前面衝突や後方追突の事故発生時などによる衝撃に伴う横方向の荷重を受けた場合であっても、十分に耐え得ることができる耐荷重性能を有しているから、簡単に横倒しになることがない。しかも、シートクッションフレームからの荷重を2つの支持片部に分散して受ける構造としたことから、リンク部材やサイドフレームの板厚を大きく設定する必要がないので、重量の増大やコスト高を招くことがない。
請求項2の発明の自動車用シートのハイトアジャスタ機構では、サイドフレームが断面逆U字状の立体形状を備えて剛性が高められていることから、このサイドフレームによってリンク部材との連結構造が一層強固なものとなる。
請求項3の発明の自動車用シートのハイトアジャスタ機構では、リンク部材が、サイドフレームに対し面接触する必要が無くなって形状の自由度が生じたのに伴って補強筒部と補強用フランジとが一体形成された形状を有しているので、リンク部材自体の剛性が向上する。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1および図2は本発明の一実施の形態に係る自動車用シートのハイトアジャスタ機構8を備えたフロントシート1を示す右側面図であり、図1はシートクッションフレーム2が下限位置まで下降された状態を、図2はシートクッションフレーム2が上限位置まで上昇された状態をそれぞれ示している。上記シートクッションフレーム2は、全体構成において、図9の従来のものとほぼ同様であり、車体の前後方向FR−RRに沿った配置で左右方向(図の手前側と奥側の方向)に所定間隔を存して互いに平行に並置された左側サイドフレーム(図示せず)および右側サイドフレーム3と、両サイドフレーム3に対しこれらの前方FR側端部間および後方RR側端部間にそれぞれ架け渡されて各々の両端面が溶接などの手段で固着されたフロントクロスメンバ4およびリアクロスメンバ7とを備えて、平面視四角形の枠状に構成されている。
図3は図1のA−A線に沿って切断した拡大断面図を示し、同図において、右側サイドフレーム3は、板状材を屈曲して、外側フレーム部3a、内側フレーム部3bおよび天面部3cを有する断面ほぼ逆U字形状に形成されているとともに、内側フレーム部3bの端部から掛止フランジ部3dが内方に向け一体に延出されている。上記外側フレーム部3aには、図1および図2にも明示するように、前後方向の中央部における下端部分が2箇所の切り込みにより分離されて外方に向け逆L字状に屈曲されることにより、掛止片3eが形成されている。この掛止片3eには、図示を省略したクッションパッド材を被覆する外装カバー材が掛け止めされる。
また、図示していない左側サイドフレームは、右側サイドフレーム3に対し面対称の形状を有しており、したがって、右側サイドフレーム3と同形状の外側フレーム部、内側フレーム部、天面部、掛止フランジ部および掛止片を一体に有した断面形状に形成されている。
シートクッションフレーム2のフロントクロスメンバ4およびリアクロスメンバ7は、共に左右方向に延びるほぼ長方形状の金属平板材を湾曲形状に屈曲してほぼ筒状に形成されたものであり、図1および図2に示すように、各々の左右両端から一体に突設された取付片4a,7aが、直角に屈曲されて左右のサイドフレーム3の外側面に重ね合わせた状態でレーザー溶接されているとともに、左右両端部の複数箇所が、左右のサイドフレーム3の内面に固着された支持片(図示せず)や左右のサイドフレームの上面に重ね合わせた配置でそれぞれレーザー溶接されていることにより、左右のサイドフレーム3間に架け渡す配置で連結されている。
上記シートクッションフレーム2は、本発明の実施の形態に係るハイトアジャスタ機構8を介してシートトラック機構9に対し上下動自在に支持されている。シートトラック機構9は、図3に示すように、この実施の形態においてT型のものを例示してあり、ハイトアジャスタ機構8を介してシートクッションフレーム2に連結されるアッパレール10と、車両フロア側に設置されるロアレール11と、ローラ12および軸受ボール13とを備えて構成されている。このT型シートトラック機構9は、アッパレール10とロアレール11とを組み合わせてなるシートレールが、左右両側のサイドフレーム3にそれぞれ対向して車両の前後方向に沿った配置で2組設置されている。
上記ロアレール11は頂部中央が開放されたボックス体形状を有し、アッパレール10は、2枚のレール板材が重ね合わされ状態でスポット溶接などで互いに接合されてなり、その2枚のレール板材の下部が左右両側に湾曲しながら延びて、ほぼ逆T字状の断面形状に形成されている。上記T型シートトラック機構9は、ローラ12の転動によってアッパレール10がロアレール11にガイドされながら前後方向に移動可能になっており、軸受ボール13によってロアレール11に対するアッパレール10のスムーズなスライド移動を確保している。
つぎに、本発明の実施の形態に係るハイトアジャスタ機構8について説明する。図1および図2に示すように、ハイトアジャスタ機構8は、前側左右(右側のみ図示)に配置された2つの前側リンク部材14と、後側左右(右側のみ図示)に配置された2つの後側リンク部材17とを有し、これら前後左右の4本のリンク部材14,17は、平行リンク機構に構成されて、互いに連動して回動することによりシートクッションフレーム2をT型シートトラック機構9に対し上下動自在に支持させている。
図3に示すように、前側左右に配置された2本の前側リンク部材14の上端部は、サイドフレーム3の相対向する外側フレーム部3aと内側フレーム部3bとに掛け渡す配置で取り付けられた段付きピン18を介してサイドフレーム3の外側フレーム部3aと内側フレーム部3bとによる両端支持で回転自在に取り付けられている。上記前側リンク部材14の下端部は、段付きピン19を介してT型シートトラック機構9のアッパレール10に回転自在に取り付けられている。
上記前側リンク部材14は、図4に示すように、上端近傍に形成されて段付きピン18が挿通される取付孔14aの一方の孔縁部から側方に向け補強筒部14bが一体に突設されているとともに、一側部から補強用フランジ14cが補強筒部14bと同方向に突設されている。また、前側リンク部材14の下端近傍には、段付きピン19が挿通される取付孔14dが形成されている。
上述のように前側リンク部材14に上述の補強筒部14bおよび補強用フランジ14cを一体形成できたのは、図10の従来のハイトアジャスタ機構64のようにリンク部材65Cを被取付部であるサイドフレーム62に面接触させる構成とは異なり、前側リンク部材14をサイドフレーム3における相対向する外側フレーム部3aと内側フレーム部3bに対しこれらの間に間隔を存した配置で取り付ける構成としたことにより、前側リンク部材14の形状に自由度が生じた結果による。
なお、図示を省略しているが、左側サイドフレームも上述した右側サイドフレーム3と同様の連結構造でリンク部材に連結されている。また、上記実施の形態では、前側リンク部材14をサイドフレーム3に支持する連結部材として、段付きピン18を用いた場合を例示しているが、段付きボルトなどの他の連結部材を用いることもできる。
図1のB−B線に沿って切断した拡大断面図である図5において、後側左右に配置された2本の後側リンク部材17の上端部は、自体の取付孔17aに挿通されたブッシュ20に対し溶接により固着され、このブッシュ20がサイドフレーム3の外側フレーム部3aの内面に接触された状態で、段付きピン21がサイドフレーム3の外側フレーム3aの外方からブッシュ20に圧入されることにより、後側リンク部材17の上端部がブッシュ20をあたかも軸受金としてサイドフレーム3の外側フレーム部3aに回転自在に取り付けられている。また、左右の両後側リンク部材17の各々の上端部には、連結パイプ23がブッシュ20を内部に挿入させた状態で端部が溶接により固着されている。これにより、2本の後側リンク部材17は、連結パイプ23を介して各々の上端部が連結されて、互いに連動して回動するようになっている。一方、上記後側リンク部材17の下端部は、段付きピン22を介してT型シートトラック機構9のアッパレール10に回転自在に取り付けられている。
さらに、上記ハイトアジャスタ機構8は、後側左右に配置した2本の後側リンク部材17に加えて、補強リンク部材24を有している。この補強リンク部材24は、上端部が支軸27を介してサイドフレーム3の内側フレーム部3bに回転自在に取り付けられているとともに、下端部が支軸28を介してアッパレール10に固着の取付ブラケット29に回転自在に取り付けられている。
つぎに、ハイトアジャスタ機構8の平行リンク機構を構成する4本のリンク部材14,17の回動によってシートクッションフレーム2を上下動させる作動機構について説明する。図1および図2に示すように、一方の後側リンク部材17の上端部分における連結パイプ23が固着れている部位の近傍箇所には、扇形のセクタギヤ30が溶接などの手段で固着されている。このセクタギヤ30には、サイドフレーム3に取り付けられたブレーキ機構31のギヤ32が噛み合わされている。ブレーキ機構31は、周知のものであり、ポンピングレバー33が中立位置に対し上下の何れか一方の範囲で正逆回転を繰り返されることにより、ギヤ32が何れか一方向のみへの回転を許容され、且つポンピングレバー33の回転操作が停止したときに回転された位置にブレーキ機構31によってロックされるようになっている。
したがって、ポンピングレバー33の操作によってギヤ32が図における右回転された場合には、このギヤ32に噛み合っているセクタギヤ30を介して後側リンク部材17が段付きピン22を支点に後方に傾斜する方向に回動されていき、やがて図1の下限位置まで下降される。逆に、ポンピングレバー33の操作によってギヤ32が図における左回転された場合には、このギヤ32に噛み合っているセクタギヤ30を介して後側リンク部材17が段付きピン22を支点に起立する方向に回動されていき、やがて図2の上限位置まで上昇される。このとき、左右2つの後側リンク部材17は連結パイプ23を介して連動され、左右2つの前側リンク部材14はサイドフレーム3を介して後側リンク部材17に従動して起立または倒置するように回動される。このようにして、シートクッションフレーム2は、ハイトアジャスタ機構8を介してシートトラック機構9に対し上下動されるようになっている。
上記ハイトアジャスタ機構8は以下に説明するような顕著な効果を奏するものである。すなわち、図10に示した従来のハイトアジャスタ機構64では、平板状のサイドフレーム61,62と前側リンク部材65A,65Cとが互いに面接触に重ね合わされた状態で回転自在に連結されて、その回転連結部分でシートクッションフレーム60の荷重を面受けする構成であることから、横方向の剛性や取付強度が不十分であるのに対し、上記ハイトアジャスタ機構8では、図3に示すように、前側リンク部材14が、断面逆U状のサイドフレーム3における相対向する2つのフレーム部3a,3b間に架け渡された段付きピン18を介して両フレーム部3a,3bに両端支持されているから、乗員の重量を含むシートクッションからの荷重を、サイドフレーム3の2つのフレーム部3a,3bに分散して左右両側で受けることができる。
そのため、このハイトアジャスタ機構8は、横方向の剛性および取付強度が格段に向上しており、シートクッションフレーム2を上限まで上昇させた強度的に最も不利な条件において前面衝突や後方追突が発生した場合などにおいても、衝撃による横方向の大きな荷重に対して十分に耐え得ることができる耐荷重性能を有しており、簡単に横倒しになることがない。また、上記ハイトアジャスタ機構8は、シートクッションフレーム2からの荷重を2つのフレーム部3a,3bに分散して受けることから、前側リンク部材14やサイドフレーム3の板厚を大きく設定する必要がないるので、重量の増大やコスト高を招くことがない。
しかも、上記ハイトアジャスタ機構8では、前側リンク部材14が、サイドフレーム3に対し面接触する必要が無くなったのに伴って形状の自由度が生じたことにより、補強筒部14bと補強用フランジ14cとが一体形成されているので、前側リンク部材14自体の剛性が格段に向上している。さらに、左右両側のサイドフレーム3は、従来の帯状の平板板材を屈曲して形成された二次元的形状のものとは異なり、横断面形状がほぼ逆U字状となった立体形状を有しているから、強度的に有利である。これにより、上記ハイトアジャスタ機構8の左右方向の剛性および取付強度は一層向上している。
なお、図5に示すように、後側リンク部材17は、サイドフレーム3の外側フレーム部3aに面接触して固着されて、シートクッションフレーム2からの荷重を外側フレーム部3aと後側リンク部材17とで面受けするようになっている。この連結構造は、図10に示した従来のハイトアジャスタ機構64とほぼ同様であるが、2つの後側リンク部材17は、連結パイプ23で相互に連結されているので、横方向の衝撃に対する剛性や取付強度の面で特に問題がない。
図6ないし図8は、いずれも本発明の他の実施の形態に係るハイトアジャスタ機構8A〜8Cの要部を示す断面図であり、これらの図において、図3と同一若しくは同等のものには同一の符号を付して、重複する説明を省略する。本発明の一実施の形態である図3のハイトアジャスタ機構8では、前側リンク部材14を、断面逆U字形状を有するサイドフレーム3に一体形成された2つのフレーム部3a,3bを支持片部として、これらに段付きピン21を介し両端支持する構成としたのに対し、図6のハイトアジャスタ機構8Aでは、図9および図10の従来のシートクッションフレーム60と同様の平板状のサイドフレーム61を用いて、このサイドフレーム61の上端部に、別部材の支持フレーム部材34をサイドフレーム61に対し平行に相対向する配置で溶接により固着した構成になっている。そして、前側リンク部材14は、サイドフレーム61と支持フレーム部材34に対し架け渡す配置で取り付けられた段付きピン18を介して両端支持させている。
また、図7のハイトアジャスタ機構8Bでは、図6と同様の平板状のサイドフレーム61を用いて、このサイドフレーム61の上端近傍の内面に、別部材の支持フレーム部材37をサイドフレーム61に対し平行に相対向する配置で溶接により固着した構成になっている。そして、前側リンク部材14は、サイドフレーム61と支持フレーム部材37とに対し架け渡す配置で取り付けられた段付きピン18を介して両端支持させている。
さらに、図8のハイトアジャスタ機構8Cでは、図6と同様の平板状のサイドフレーム61を用いて、このサイドフレーム61の上端近傍の外面に、別部材の支持フレーム部材38をサイドフレーム61に対し平行に相対向する配置で溶接により固着した構成になっている。そして、前側リンク部材14は、サイドフレーム61と支持フレーム部材38とに対し架け渡す配置で取り付けられた段付きピン18を介して両端支持させている。
したがって、上記各ハイトアジャスタ機構8A〜8Cにおいても、前側リンク部材14を、サイドフレーム61と支持フレーム部材34,37,38とからなる2つの支持片部に対し架け渡す配置で取り付けられた段付きピン18を介し両端支持させた構成を有しているから、既存のシートクッションフレーム60のサイドフレーム61,62に僅かな改造を施すのみで、一実施の形態と同様に、前側リンク部材14やサイドフレーム61,62の板厚を大きく設定することなしに、左右方向の強度および剛性を格段に向上させて、衝撃に伴う横方向の荷重を受けた場合であっても、十分に耐え得ることができる耐荷重性能を得ることができる。
本発明は、前側または後側の左右の2本のリンク部材を、サイドフレームに相対向する配置で設けられ2つの支持片部の間に配置して、その2つの支持片部間に架け渡す配置で両端支持された連結部材を介し回転自在に支持する構成としたことにより、左右方向の荷重に対する剛性および取付強度が格段に向上した自動車用シートのハイトアジャスタ機構を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る自動車用シートのハイトアジャスタ機構を備えたフロントシートにおけるシートクッションフレームが下限位置まで下降された状態を示す右側面図。 同上のハイトアジャスタ機構を備えたフロントシートにおけるシートクッションフレームが上限位置まで上昇された状態を示す右側面図。 図1のA−A線に沿って切断した拡大断面図。 図3のハイトアジャスタ機構におけるリンク部材を示す斜視図。 図1のB−B線に沿って切断した拡大断面図。 本発明の他の実施の形態に係るハイトアジャスタ機構を示す要部の断面図。 本発明のさらに他の実施の形態に係るハイトアジャスタ機構を示す要部の断面図。 本発明のさらに他の実施の形態に係るハイトアジャスタ機構を示す要部の断面図。 従来のハイトアジャスタ機構を備えた自動車用シートの骨格を示す概略斜視図。 図9のC−C線に沿って切断した拡大断面図。
符号の説明
2 シートクッションフレーム
3,61,62 サイドフレーム
3a 外側フレーム部(支持片部)
3b 内側フレーム部(支持片部)
3c 天面部
4 フロントクロスメンバ
7 リアクロスメンバ
8,8A〜8C ハイトアジャスタ機構
9 シートトラック機構
10 アッパレール
14,17 リンク部材
14a 取付孔
14b 補強筒部
14c 補強用フランジ
18 段付きピン(連結部材)
34,37,38 支持フレーム部材(支持片部)

Claims (3)

  1. 左右両側の各サイドフレーム、フロントクロスメンバおよびリアクロスメンバとにより平面視四角形の枠状に構成されたシートクッションフレームをシートトラック機構に対し上下動自在に支持させるハイトアジャスタ機構であって、
    前記シートクッションフレームの平面視四角形の前後左右の4箇所にそれぞれ配置されて、前記シートクッションフレームのサイドフレームと前記シートトラック機構のアッパレールとに各々の上,下端部がそれぞれ回転自在に連結されて平行リンク機構を構成する4本のリンク部材を備え、
    少なくとも前側または後側の左右の2本の前記リンク部材が、前記サイドフレームに相対向する配置で設けられ2つの支持片部の間に配置されて、前記2つの支持片部間に架け渡す配置で両端支持された連結部材を介し回転自在に支持されていることを特徴とする自動車用シートのハイトアジャスタ機構。
  2. 左右両側のサイドフレームが、板状材の屈曲により、外側フレーム部、内側フレーム部および天面部を一体に有する断面逆U字状に形成されて、前記外側フレーム部および内側フレーム部が連結部材を両端支持する2つの支持片部として用いられ、
    前記連結部材として、段付きピンまたは段付きボルトが用いられている請求項1に記載の自動車用シートのハイトアジャスタ機構。
  3. 2つの支持片部間に位置して連結部材を介し支持されたリンク部材に、前記連結部材が挿通する取付孔の孔縁部から側方に向け突出する補強筒部が一体形成されているとともに、上下方向の一側面から側方に向け突出する補強用フランジが一体形成されている請求項1または2に記載の自動車用シートのハイトアジャスタ機構。
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