JP2006297424A - 曲げ加工におけるワーク位置決め装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ワークの突当面がどのような形状であっても、該ワークの位置決めを正確に行うことにより、位置決め精度を向上させると共に、簡単な構成を有する曲げ加工におけるワーク位置決め装置及びその方法を提供する。
【解決手段】 曲げ加工におけるワーク位置決め装置1は、ワークWを金型P、Dの前後方向(Y軸方向)に位置決めするバックゲージ突当10、11上に設けられ、該前後方向に基準線としての可視光線Lを投光する可視光線投光手段2と、ワークWが金型P、Dの左右方向(X軸方向)に位置決めされたときに、前記基準線としての可視光線Lが通過するように、該ワークW上に予め設定された基準位置Kを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 曲げ加工におけるワーク位置決め装置1は、ワークWを金型P、Dの前後方向(Y軸方向)に位置決めするバックゲージ突当10、11上に設けられ、該前後方向に基準線としての可視光線Lを投光する可視光線投光手段2と、ワークWが金型P、Dの左右方向(X軸方向)に位置決めされたときに、前記基準線としての可視光線Lが通過するように、該ワークW上に予め設定された基準位置Kを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ワークの突当面がどのような形状であっても、該ワークの位置決めを正確に行うことにより、位置決め精度を向上させると共に、簡単な構成を有する曲げ加工におけるワーク位置決め装置及びその方法に関する。
従来より、プレスブレーキのような曲げ加工装置には、例えば特開2003−326317公報に開示された構成を有するワーク位置決め装置が設けられている。
このワーク位置決め装置は、従来からの主突当の側方に、新たな補助突当を設け、ワークの形状により、補助突当の突出量を予め設定しておく。
この構成により、曲げ加工時には、ワークの前方(機械側)突当面を、従来どおり前記主突当に、また、ワークの左右突当面を前記補助突当にそれぞれ突き当てて位置決めした後、該ワークの曲げ加工を行う。
しかし、前記特開2003−326317号公報に開示されたワーク位置決め装置では、ワークの位置決めが不安定になる場合がある。
例えば、本願の図11に示すように、ワークWの左側突当面W1が傾斜面の場合には、この突当面W1を補助突当71に突き当てることが困難であり、ワークWが矢印方向に移動するおそれがある。
その結果、ワークWの位置決めが不安定になり、従って、そのまま曲げ加工しても、出来上がった製品について、寸法精度は維持されず、加工精度が低下する。
この課題を解決するために、例えば特開2003−326486号公報に開示されているワーク位置決め装置が開発された。
特開2003−326317号公報
特開2003−326486号公報
しかし、前記特開2003−326486号公報に開示されているワーク位置決め装置は、ワーク撮像手段を介して検出された検出画像と、予め入力された情報に基づく基準画像とのズレ量を算出し、該ズレ量に基づいて検出画像と基準画像が一致するようにロボットを制御してワークを位置決めするという画像処理によるワーク位置決め装置である。
そのため、装置が極めて複雑となり、また、大掛かりであり、その分コストも高く、しかも、ロボットを用いた自動制御システムであることから、作業者自身が手動で簡単に操作しようとしても、困難な場合がある。
本発明の目的は、ワークの突当面がどのような形状であっても、該ワークの位置決めを正確に行うことにより、位置決め精度を向上させると共に、簡単な構成を有する曲げ加工におけるワーク位置決め装置及びその方法を提供する。
上記課題を解決するために、本発明は、
請求項1に記載されているように、
ワークWを(図1)金型P、Dの前後方向(Y軸方向)に位置決めするバックゲージ突当10、11上に設けられ、該前後方向に基準線としての可視光線Lを投光する可視光線投光手段2と、
ワークWが金型P、Dの左右方向(X軸方向)に位置決めされたときに、前記基準線としての可視光線Lが通過するように、該ワークW上に予め設定された基準位置Kを有することを特徴とする曲げ加工におけるワーク位置決め装置1と、
請求項4に記載されているように、
上記請求項1記載の可視光線投光手段2と基準位置Kを有する曲げ加工におけるワーク位置決め装置1において、
(1)ワークWを金型P、Dの左右方向に移動させ(図10のステップ107)、
(2)該ワークW上の基準位置Kが、前記基準線としての可視光線Lと一致したときに(図10のステップ109のYES)、該ワークWの金型P、D左右方向の位置決めが行われる(図10のステップ110)ことを特徴とする曲げ加工におけるワーク位置決め方法という技術的手段が講じられている。
請求項1に記載されているように、
ワークWを(図1)金型P、Dの前後方向(Y軸方向)に位置決めするバックゲージ突当10、11上に設けられ、該前後方向に基準線としての可視光線Lを投光する可視光線投光手段2と、
ワークWが金型P、Dの左右方向(X軸方向)に位置決めされたときに、前記基準線としての可視光線Lが通過するように、該ワークW上に予め設定された基準位置Kを有することを特徴とする曲げ加工におけるワーク位置決め装置1と、
請求項4に記載されているように、
上記請求項1記載の可視光線投光手段2と基準位置Kを有する曲げ加工におけるワーク位置決め装置1において、
(1)ワークWを金型P、Dの左右方向に移動させ(図10のステップ107)、
(2)該ワークW上の基準位置Kが、前記基準線としての可視光線Lと一致したときに(図10のステップ109のYES)、該ワークWの金型P、D左右方向の位置決めが行われる(図10のステップ110)ことを特徴とする曲げ加工におけるワーク位置決め方法という技術的手段が講じられている。
上記本発明の構成によれば、予め製品情報に基づいて各工程ごとのワーク位置決め姿勢状態図α(図9の実線)を作成し(図10のステップ104)、このワーク位置決め姿勢状態図αに基づいて、ワークWの左右方向の位置決めに必要な情報を決定すれば(図10のステップ105)(例えば基準線としての可視光線Lの投光の可否判断や、対応するワークW上の基準位置Kの設定など)、加工開始後は(図10のステップ106)、前記ワーク位置決め姿勢状態図αを操作画面20B1上に表示しておけば(図10のステップ107)、作業者Sは(図1)この操作画面20B1を見ながらワークWを左右方向に移動させることにより(図10のステップ108)、該ワークW上の基準位置Kと基準線が一致したときに(図10のステップ109のYES)、ワークWが位置決めされる(図10のステップ110)。
従って、本発明によれば、作業者Sが(図1)基準線である可視光線LとワークW上の基準位置Kとの一致を目視で確認したときに(図10のステップ109のYES)、ワークWの左右方向の位置決めが完了するので(図10のステップ110)、該ワークW(図1)の左右の突当面W1、W2がどのような形状であっても、該ワークWの位置決めを正確に行うことができ、また、従来のように(前記特開2003−326486号公報に開示)画像処理によるロボットを用いたワーク位置決め方式ではなく、作業者S(図1)自身が手動で行う簡便なワーク位置決め装置1と、その方法(図10)が提供される。
上記のとおり、本発明によれば、ワークの突当面がどのような形状であっても、該ワークの位置決めを正確に行うことにより、位置決め精度を向上させると共に、簡単な構成を有する曲げ加工におけるワーク位置決め装置及びその方法を提供するという効果がある。
以下、本発明を、実施の形態により添付図面を参照して、説明する。
図1は本発明の全体図であり、右上に図示する曲げ加工装置は、例えば下降式プレスブレーキであり、該下降式プレスブレーキ1は、機械本体の両側に側板16、17を有し、該側板16、17の上部には、ラム駆動源である例えば油圧シリンダ14、15を介して上部テーブル12が取り付けられ、該上部テーブル12には、パンチPが装着されている。
図1は本発明の全体図であり、右上に図示する曲げ加工装置は、例えば下降式プレスブレーキであり、該下降式プレスブレーキ1は、機械本体の両側に側板16、17を有し、該側板16、17の上部には、ラム駆動源である例えば油圧シリンダ14、15を介して上部テーブル12が取り付けられ、該上部テーブル12には、パンチPが装着されている。
また、側板16、17の下部には、下部テーブル13が配置され、該下部テーブル13には、ダイDが装着されている。
この構成によりワークWの位置決め後(図9のステップ110)、作業者Sが(図1)例えばフットペダル19を踏み込んで油圧シリンダ14、15を作動しラムである上部テーブル12を下降させれば、前記パンチPとダイDの協働により該ワークWが曲げ加工される(図10のステップ111)。
前記下部テーブル13(図1)の後方には、前記突当10、11を有するバックゲージが設けられており、該バックゲージは、例えばリンク機構(図示省略)を介して下部テーブル13に支持されている。
このバックゲージ突当10、11は、よく知られているように、ワークWの前方の突当面W3を突き当てることにより、該ワークWを金型P、Dの前後方向(Y軸方向)に位置決めする。
下部テーブル13の両側の前記リンク機構間には、ストレッチ18(図7)が左右方向(X軸方向)に設けられ、該ストレッチ18には、前部に突当10、11を有する突当本体10A、11AがX軸モータMxで左右方向に移動自在に取り付けられ、更にリンク機構がY軸モータMy(図示省略)で前後方向(Y軸方向)に、またZ軸モータMz(図示省略)で上下方向(Z軸方向)にそれぞれ移動自在となっている。
この構成により、後述するNC装置20(図7)のバックゲージ駆動制御手段20Fにより、前記突当10、11を所定位置に位置決め後、作業者Sが(図1)ワークWを金型P、Dの左右方向(X軸方向)に移動させる(図10のステップ108)。
そして、ワークWが(図1)移動中に、該突当10、11上の可視光線投光手段2からの基準線としての可視光線Lが、後述するワークW上の基準位置Kと一致したときに(図10のステップ109のYES)、ワークWの左右方向の位置決めが完了する(図10のステップ110)。
一方、突当10、11(図1)の上面には、可視光線投光手段2が設けられ、前記したように、ワーク位置決め用の基準線としての可視光線Lが投光される。
例えば図2に示すように、突当10の上面に設けられた可視光線投光手段2は、レーザ発振器により構成され、該レーザ発振器からの可視光線Lは、金型P、Dの長手方向(X軸方向)と直交する方向、即ち前後方向(Y軸方向)に投光される。
この構成により、ある曲げ順(工程)において、所定の金型P、Dを所定位置に固定しておき、前記バックゲージ突当10を位置決めした後、作業者がワークWをダイDの上に載せ、該ワークWをバックゲージ突当10に突き当てて左右方向(X軸方向)に移動させれば、所定の位置まで移動した該ワークW上に形成されている穴Aなどの上方を、前記可視光線Lが通過する。
そして、この例えば穴Aの中心を基準位置Kとして予め設定しておけば、前記基準線としての可視光線Lが、基準位置Kを通過したときに、該ワークWが左右方向に位置決めされるようになる。
この場合、基準位置Kとなるのは、前記したように、穴Aの中心の他、例えば図5(A)に示すように、ワークW上に形成された成形部Bの中心がある。
また、例えば図5(B)に示すように、ワークWの右側突当面Cが、金型P、Dと直交する場合には、この右側突当面Cが基準位置Kとなる。
一方、前記バックゲージ突当10(図1)、11の外側には、従来どおり旋回自在なサイド突当8、9が設けられ、例えばサイド突当8は、図2に示すように、旋回軸5の回りで旋回自在であり、該旋回軸5に結合された従動ギア6が、モータMの回転軸3に結合された駆動ギア4と噛み合っている(図4)。
この構成によれば、例えば図1に示すように、ワークWの平行な前方突当面W3を、バックゲージ突当10、11に突き当てた後、該ワークWを左右方向(X軸方向)に移動させることにより、左側の突当10上の可視光線投光手段2からの可視光線Lを、穴Aの基準位置Kの上方を通過させ、該可視光線Lを基準位置Kに一致させると同時に、該ワークWの傾斜した右側の突当面W2を、所定の角度θだけ旋回したサイド突当9に当接させることができる。
これにより、左右の傾斜した突当面W1、W2を有する前記ワークWであっても、前記基準線としての可視光線LとワークW上の基準位置Kにより、該ワークWが正確に位置決めされると共に、サイド突当9を介して安定した状態で位置決めされ、位置決め精度をより一層向上させることができる。
図6は、本発明の他の実施形態を示す図であり、従来からあるサイドゲージ7にサイド突当8、9を設けた場合である。
この構成により、同様に、ワークWの金型P、Dに平行な前方突当面W3を、バックゲージ突当10、11に突き当てた後、該ワークWを左右方向(X軸方向)に移動させることにより、左側の突当10上の可視光線投光手段2からの可視光線Lを、穴Aの基準位置Kの上方を通過させ、該可視光線Lを基準位置Kに一致させると同時に、該ワークWの傾斜した左側の突当面W1を、所定の角度θだけ旋回したサイド突当9に当接させることができる。
これにより、同様に、左右の傾斜した突当面W1、W2を有する前記ワークWであっても、前記基準線としての可視光線LとワークW上の基準位置Kにより、該ワークWが正確に位置決めされると共に、サイド突当9を介して安定した状態で位置決めされ、位置決め精度をより一層向上させることができる。
このような構成を有するワーク位置決め装置1を有するプレスブレーキの制御装置は、例えば図7に示すNC装置20で構成されている。
NC装置20は、CPU20Aと、入出力手段20Bと、記憶手段20Cと、曲げ順等決定手段20Dと、ワーク位置決め姿勢状態図作成手段20Eと、バックゲージ駆動制御手段20Fと、可視光線制御手段20Gと、サイド突当駆動制御手段20Hと、ラム駆動制御手段20Jにより構成されている。
CPU24Aは、本発明を実施するための動作手順(例えば図10に相当)に従って曲げ順等決定手段20D、ワーク位置決め姿勢状態図作成手段20Eなど図1に示す装置全体を統括制御する。
入出力手段20Bは、プレスブレーキの左側の側板16(図1)に従来より取り付けられている操作盤(ペンダント)を構成し、よく知られているように、キーボードなどの入力手段と、画面などの出力手段を有し、このペンダント20Bを用いて例えば自動又は手動により、製品情報などを入力することができ(図10のステップ101)、入力結果は画面で確認できる。
この場合、製品情報は、例えばCAD(Computer Aided Design)情報であり、ワークW(図8(A))の板厚、材質、曲げ線の長さ、曲げ角度、フランジ寸法などの情報を含み、これらが立体姿図、展開図として構成されている。
また、前記操作盤20B(図1)の操作画面20B1上には、加工開始後に、後述する各工程ごとのワーク位置決め姿勢状態図α(図9)、その他必要な情報(図8(B))が表示され(図10のステップ106→ステップ107)、これにより、作業者Sは(図1)、操作画面20B1を見ながら、ワークWの位置決めを行うと共に、該ワークWの曲げ加工を行う(図10のステップ108〜ステップ111)。
記憶手段20Cは(図7)、本発明を実施するためのプログラムを記憶する他、後述する曲げ順等決定手段20Dが決定した曲げ順、曲げ順ごとの金型、金型レイアウトなどの加工に必要な情報、また位置決めに必要な情報(例えば図8(B))、更には、ワーク位置決め姿勢状態図α(図9)などをデータベースとして記憶する。
そして、本発明によるワーク位置決め時には、例えば前記ワーク位置決め姿勢状態図αが記憶手段20Cから呼び出されて操作画面20B1上(図1)に表示され、前記したように、作業者Sがこの操作画面20B1を見ながら位置決めを行うようになっている。
この場合、前記ワーク位置決め姿勢状態図αは(図9の実線))、作業者Sが(図1)見易いように、例えば上面図形式、又は斜視図形式などで操作画面20B1上に表示され、ワークWの位置決めに供される(図10のステップ108〜ステップ110)。
曲げ順等決定手段20Dは(図7)、前記入出力手段20Bを介して入力された製品情報に基づいて、曲げ順1(図8(A))、2、3、4、曲げ順ごとにワークWを加工する金型P1 (図1)とD1 、P2 とD2 、P3 とD3 、P4 とD4 、金型レイアウトa、b、c、d、その他L値、D値などを決定する(図10のステップ101〜ステップ103)。
ワーク位置決め姿勢状態図作成手段20Eは(図7)、製品情報に基づいて、各工程ごとのワーク位置決め姿勢状態図αを作成する(図10のステップ104)。
このワーク位置決め姿勢状態図αは、ワークWを突当10、11に突き当てて位置決めした姿勢状態を(図9の実線で示す)曲げ順(工程)1、2、3、4ごとに表した図(工程図)である。
この場合、図9の矢印で示すように、1つ前の曲げ工程の加工後のワークWの姿勢状態(破線)に基づいて、当該曲げ工程の加工前の位置決め時におけるワークWの姿勢状態(実線)が作成される。
そして、この工程図αにより、ワークWの左右方向の位置決めに必要な情報を決定する(図10のステップ105)。
これらワーク左右方向位置決めに必要な情報、及び前記曲げ順等決定手段20Dにより決定された加工に必要な情報は、既述したように、データベース化(図8(B))して記憶手段20Cに(図7)記憶され、バックゲージ駆動制御手段20Fや可視光線制御手段20Gが位置決め時に検索するようになっている。
バックゲージ駆動制御手段20Fは、ワーク位置決め時に、バックゲージ突当10、11を所定位置に位置決めし、可視光線制御手段20Gは、可視光線投光手段2を駆動制御し、可視光線Lを投光させ、サイド突当駆動制御手段20Hは、モータMを駆動制御し、サイド突当8、9を所定の角度だけ旋回させる。
ラム駆動制御手段20Jは、、例えば作業者Sが(図1)フットペダル19を踏み込んだときに油圧シリンダ14、15を作動させ、ラムである上部テーブル12を下降させ、ワークWを曲げ加工する(図10のステップ111)。
以下、上記構成を有する本発明の動作を、図10に基づいて説明する。
(1)ワークWの位置決めに必要な情報を決定するまでの動作。
図10のステップ101において、製品情報を入力し、ステップ102において、曲げ順、金型、金型レイアウトを決定し、ステップ103において、各工程ごとに、L値、D値を決定し、ステップ104において、各工程ごとのワーク位置決め姿勢状態図αを作成し、ステップ105において、ワークWの左右方向の位置決めに必要な情報を決定する。
即ち、CPU20Aは(図7)、入出力手段20Bを介して製品情報が入力されたことを検知すると、曲げ順等決定手段20Dを介して曲げ順、金型、金型レイアウトなどを決定した後、ワーク位置決め姿勢状態図作成手段20Eを介して、各工程ごとのワーク位置決め姿勢状態図αを作成し、ワークWの左右方向の位置決めに必要な情報を決定する。
この場合、ワークWの左右方向の位置決めに必要な情報としては、例えば、各工程のバックゲージ突当10、11の位置(左と右の突当10、11ごとの前後方向と左右方向と上下方向の位置)(図8(B))と、ワーク位置決め用の基準線としての可視光線Lの投光の可否(投光が必要な場合は○、不要な場合は/)、また、投光の必要がある場合の基準位置K(例えば穴、成形部など)、更には、サイド突当8、9の旋回の可否と、必要な場合の旋回角度などがある。
(2)加工開始後の動作。
前記図10のステップ106で、加工が開始されると、ステップ107において、各工程ごとのワーク位置決め姿勢状態図α、その他ワークWの位置決めと曲げ加工に必要な情報を操作画面20B1上に表示し、ステップ108において、ワークWを左右方向に移動させ、ステップ109において、ワークW上の基準位置Kが基準線と一致した場合には(YES)、ステップ110において、ワークWの位置決めが完了する。
即ち、CPU20Aは(図7)、曲げ順等決定手段20D、ワーク位置決め姿勢状態図作成手段20EによりワークWの左右方向の位置決めに必要な情報などが決定されたことを検知すると、加工開始と見做す。
そして、CPU20Aは、各工程ごとのワーク位置決め姿勢状態図α(図9)、その他必要な情報(図8(B))を操作画面20B1上(図1)に表示させると共に、先ず、曲げ順(工程)1について(図8(B))、バックゲージ駆動制御手段20F(図7)を介して、バックゲージ突当10、11を所定位置に位置決めしておいてから、可視光線制御手段20Gを介して、可視光線投光手段2を駆動して、可視光線Lを投光させ、更に、サイド突当駆動制御手段20Hを介して、サイド突当8、9を所定の角度だけ旋回しておく。
また、作業者Sは、操作画面20B1上の(図1)必要な情報(例えば図8(B))を見て、曲げ順1に使用される金型P1 とD1 を、曲げ順1の例えば金型レイアウトa(図1)における上部テーブル12と下部テーブル13の所定の金型位置に装着する。
そして、作業者Sは、ワークWの前方突当面W3を、突当10、11に突き当てた後、左右方向に移動させ、そのワークW上の基準位置Kを前記投光されている可視光線Lである基準線と一致させると共に、側方の突当面W2をサイド突当9に突き当てる。
これにより、ワークWの位置決めは完了したので、作業者Sがフットペダル19を踏むと、それを検知したCPU20Aは(図7)、ラム駆動制御手段20Jを介して油圧シリンダ14、15を作動させてラム12を下降させ、位置決めされたワークWが曲げ加工される(図10のステップ111)。
この場合、加工後のワークWの姿勢状態(図9の破線)を、前記ワークWの位置決め完了後(図10のステップ110)、操作画面20B1上(図1)に表示すれば、作業者Sはそれを見ながら曲げ加工後のワークWの形状を確認できる。
その後は、全ての加工が終了したか否かが判断され(図10のステップ112)、前記したように、曲げ順1だけについて、加工が終了したときには、次の曲げ順2のために、ステップ105に戻り、前記と同じ動作を繰り返す。
このようにして、順次曲げ順1、2、3、4ごとに、前記ステップ106〜ステップ111の動作を行い、全ての加工が終了した場合には(図10のステップ112のYES)、動作を停止する(図8のEND)。
本発明は、ワークの突当面がどのような形状であっても、該ワークの位置決めを正確に行うことにより、位置決め精度を向上させると共に、簡単な構成を有する曲げ加工におけるワーク位置決め装置及びその方法に利用され、バックゲージ突当上に設けられた可視光線投光手段から、基準線としての可視光線を金型の前後方向に投光し、該基準線と、ワーク上に予め設定された基準位置とが一致したときに、ワークが金型の左右方向に位置決めされる場合に有用であり、具体的には、下降式プレスブレーキのみならず、ラムである下部テーブルが上昇することによりパンチとダイでワークを曲げ加工する上昇式プレスブレーキにも適用される。
1 ワーク位置決め装置
2 可視光線投光手段
3 回転軸
4 駆動ギア
5 旋回軸
6 従動ギア
7 サイドゲージ
8、9 サイド突当
10、11 突当
12 上部テーブル
13 下部テーブル
14、15 油圧シリンダ
16、17 側板
18 ストレッチ
19 フットペダル
20 NC装置
20A CPU
20B 入出力手段
20C 記憶手段
20D 曲げ順等決定手段
20E ワーク位置決め姿勢状態図作成手段
20F バックゲージ駆動制御手段
20G 可視光線制御手段
20H サイド突当駆動制御手段
20J ラム駆動制御手段
D ダイ
K 基準位置
M モータ
P パンチ
W ワーク
2 可視光線投光手段
3 回転軸
4 駆動ギア
5 旋回軸
6 従動ギア
7 サイドゲージ
8、9 サイド突当
10、11 突当
12 上部テーブル
13 下部テーブル
14、15 油圧シリンダ
16、17 側板
18 ストレッチ
19 フットペダル
20 NC装置
20A CPU
20B 入出力手段
20C 記憶手段
20D 曲げ順等決定手段
20E ワーク位置決め姿勢状態図作成手段
20F バックゲージ駆動制御手段
20G 可視光線制御手段
20H サイド突当駆動制御手段
20J ラム駆動制御手段
D ダイ
K 基準位置
M モータ
P パンチ
W ワーク
Claims (4)
- ワークを金型の前後方向に位置決めするバックゲージ突当上に設けられ、該前後方向に基準線としての可視光線を投光する可視光線投光手段と、
ワークが金型の左右方向に位置決めされたときに、前記基準線が通過するように、該ワーク上に予め設定された基準位置を有することを特徴とする曲げ加工におけるワーク位置決め装置。 - 上記可視光線投光手段が、レーザ発振器により構成されている請求項1記載の曲げ加工におけるワーク位置決め装置。
- 上記基準位置が、ワーク上に形成された穴の中心である請求項1記載の曲げ加工におけるワーク位置決め装置。
- 上記請求項1記載の可視光線投光手段と基準位置を有する曲げ加工におけるワーク位置決め装置において、
(1)ワークを金型の左右方向に移動させ、
(2)該ワーク上の基準位置が、前記基準線としての可視光線と一致したときに、該ワークの金型左右方向の位置決めが行われることを特徴とする曲げ加工におけるワーク位置決め方法。
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---|---|---|---|---|
JP2013158787A (ja) * | 2012-02-03 | 2013-08-19 | Amada Co Ltd | 板状ワーク加工装置及びワークの位置決め支援方法 |
JP2019042766A (ja) * | 2017-09-01 | 2019-03-22 | 村田機械株式会社 | プレス機械及びプレス機械の制御方法 |
CN111822610A (zh) * | 2020-07-22 | 2020-10-27 | 芜湖市夯福机械模具有限公司 | 一种汽车零部件生产用的自动定位式冲压机 |
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2005
- 2005-04-18 JP JP2005119933A patent/JP2006297424A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013158787A (ja) * | 2012-02-03 | 2013-08-19 | Amada Co Ltd | 板状ワーク加工装置及びワークの位置決め支援方法 |
JP2019042766A (ja) * | 2017-09-01 | 2019-03-22 | 村田機械株式会社 | プレス機械及びプレス機械の制御方法 |
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