JP2006296339A - 農用作業車の制御装置 - Google Patents

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Toshio Tamai
玉井  利男
Hisashi Kamiya
神谷  寿
Satoru Kato
哲 加藤
Hideyuki Kusamoto
英之 草本
Toru Fukui
亨 福井
Yasuhito Nakanishi
康仁 中西
Makoto Yamaguchi
信 山口
Yasuhiro Hayashi
靖浩 林
Makoto Kawada
誠 川田
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Abstract

【課題】田植機において畔際での苗植付部の自動旋回制御を安定させる。
【解決手段】旋回走行しうる田植機(1)に対して昇降可能な苗植付部(7)を設け、田植機(1)には苗植付部(7)の非作業位置への上昇及び作業位置への下降の各動作を旋回走行過程における所定のタイミングで行なう自動旋回制御装置を備え、田植機(1)の左右両側には外側に突出状態としたり、内側に収納状態とすることのできる予備苗載せ台14を設け、予備苗載せ台14の機体内側への収納状態のときには、自動旋回制御装置の作動を牽制する牽制手段を設ける。
【選択図】図5

Description

本発明は、機体の走行と共に自動的に昇降して苗の植付作業等をする農用作業車の制御装置に関するものである。
苗の植付作業をする田植機において、進行方向左右に配置される車輪を備え、更に操向手段の操作によって操向される車輪への伝動を各別に入切する左右のサイドクラッチを設け、旋回内側の車輪の回転数の検出に基づいて、旋回時の苗植付作業等を自動的に行なわせる旋回連動制御装置を設けたものは公知である(特許文献1)。
特開2004−344020号公報
前記旋回連動制御装置にあっては、通常の往復植付作業が終了し畔に沿った枕地を回りながらの植付作業になると、苗植付部が不適切に制御されることがあり、枕地での苗植付作業が乱れるという不具合が発生していた。そこで、本発明はこのような不具合を解消しようとするものである。
請求項1の発明は、旋回走行しうる走行機体(1)に対して昇降可能な作業装置(7)を設け、前記走行機体(1)には前記作業装置(7)の非作業位置への上昇及び作業位置への下降の各動作を旋回走行過程における所定のタイミングで行なう自動旋回制御装置を備え、前記走行機体(1)に左右側方に突出状態で設けられている構成部材を機体内側に移動させて収納可能に構成し、前記構成部材の機体内側への収納状態にあるときには、前記自動旋回制御装置の作動を牽制する牽制手段を設けたことを特徴とする農作業車の制御装置とする。
前記構成によると、走行機体(1)の直進走行につれて作業装置(7)により作業がなされ、また、走行機体(1)の旋回走行過程では作業装置(7)は所定のタイミングで非作業位置への上昇及び作業位置への下降の各動作が自動的に実行され、次いで、旋回走行が終了すると直進走行に移行し作業装置(7)により作業がなされる。また、走行機体(1)に左右側方に突出状態で設けられている構成部材が機体内側への収納状態にあるときには、畔際作業と判断して自動旋回制御装置の作動が停止される。
請求項2の発明は、構成部材を走行機体(1)の次行程の直進走行位置の指標となる基準線を引く線引きマーカ(24),(24)とし、該線引きマーカ(24),(24)を機体内側に退避起立させた非作用位置から更に内側の収納状態にあるときには、前記牽制手段が作動するように構成したことを特徴とする請求項1記載の農作業車の制御装置とする。
前記構成によると、走行機体(1)の直進走行につれて作業装置(7)により作業がなされ、また、走行機体(1)の旋回走行過程では作業装置(7)は所定のタイミングで非作業位置への上昇及び作業位置への下降の各動作が自動的に実行され、次いで、旋回走行が終了すると直進走行に移行し作業装置(7)により作業がなされる。また、走行機体(1)の直進走行時には左右の線引きマーカ(24),(24)が左右いずれかの方向に突出して次行程の直進走行位置の指標となる基準線を引き、走行機体(1)の旋回走行過程では作業位置にある線引きマーカ(24)は所定のタイミングで非作業位置へ上昇され、旋回走行が終了し次行程の直進走行に移行すると、他方の線引きマーカ(24)が所定のタイミングで作業位置に下降し、次行程の直進走行位置の指標となる基準線が引かれる。また、線引きマーカ(24),(24)が機体内側に退避起立した非作用位置から更に内側の収納位置に移動されると、牽制手段が作動し自動旋回制御装置の作動が停止される。
請求項3の発明は、前記作業装置(7)を苗植付部(7)とし、前記構成部材を予備苗収容用の予備苗載せ台(14)とし、前記予備苗載せ台(14)を機体内側の収納位置にあるときには前記牽制手段が作動するように構成したことを特徴とする請求項1記載の農作業車の制御装置とする。
前記構成によると、走行機体(1)の直進走行につれて苗植付部(7)により植付作業がなされ、また、走行機体(1)の旋回走行過程では苗植付部(7)は所定のタイミングで非作業位置への上昇及び作業位置への下降の各動作が自動的に実行され、旋回走行が終了すると直進走行に移行し苗植付部(7)により植付作業がなされる。また、走行機体(1)に左右側方に突出状態で設けられている予備苗載せ台(14)が機体内側への収納状態にあるときには、自動旋回制御装置の作動は停止される。
請求項1の発明は、走行機体(1)に左右側方に突出状態としたり機体内側に収納状態に移動可能に構成されている構成部材が、機体内側への収納状態にあるときには畔際作業と判断して、自動旋回制御装置の作動を牽制する牽制手段を設けたので、作業装置(7)の不要な昇降作動を停止し、安全性及び操作性の向上を図りながら作業装置(7)の破損を防止することができる。
請求項2の発明は、走行機体(1)に設けられている線引きマーカ(24),(24)を機体内側に退避起立させた非作用位置から更に内側の収納位置に移動させると、畔際作業と判断して自動旋回制御装置の作動を停止するので、作業装置(7)の不要な昇降作動を停止し、安全性及び操作性の向上を図りながら作業装置(7)の破損を防止することができる。
請求項3の発明は、走行機体(1)に左右側方に突出可能に設けられている予備苗載せ台(14)が機体内側への収納状態にあるときには、畔際の植付作業と判断して自動旋回制御装置の作動を停止するので、苗植付部(7)の不要な昇降作動を停止し、安全性及び操作性の向上を図りながら苗植付部(7)の破損を防止することができる。
本発明の実施形態について以下図面に基づき説明する。
図1には本発明を具備する田植機全体の側面図、図2には田植機全体の平面図が図示されている。田植機1の前後部には四輪駆動可能の左右前輪2,2及び左右後輪3,3を設け、操舵ハンドル4、座席5、エンジン6、苗植付部7及び各種機器を制御する制御部(図示省略)を備えている。また、田植機1の前部左右両側には予備苗載置用の予備苗載せ台14,14を左右の設け、この予備苗載せ台14,14を内外方向に回動自在に構成して、機体内側の収納姿勢と左右外側に張出姿勢に切替できるように構成している。
苗植付部7は農作業装置の一実施例を示すもので、機体後部に昇降リンク機構8を介して苗植付部7は昇降可能に連結している。この苗植付部7は苗送り出し装置9、複数条の苗植付装置10,…、肥料や薬剤を散布する施肥部11、圃場を均平整地するフロート12等を備え、植付クラッチ(図示省略)を介して作業動力を伝達し、機体の走行に合わせて多条の苗を植え付けるものである。フロート12のセンターフロート12aは、苗植付部7に対して傾斜検出可能に設けられた平板状の浮き体であり、圃場面を均平整地すると共に植付面の高さを検出するものである。また、前記昇降リンク機構8は昇降シリンダ32の伸縮により昇降され、昇降シリンダ32には昇降シリンダ圧力センサ57が設けられている。また、植付クラッチケース33には植付クラッチが内装されている。
次に、図3により苗植付部7のローリング構成及び左右の線引きマーカ24,24について説明する。
苗植付部7は例えば6条植えに構成されていて、フレームを兼ねる伝動ケース16と、苗を載せて左右に往復移動し所定の苗取出口に苗を供給する苗載せ台17と、苗取出口に供給される苗を圃場に植え付ける苗植付装置10,…と、苗載せ台17に載置されている苗を苗取出口に向けて繰り出す苗送り出し装置9と、機体の進行に伴って泥面を整地するセンターフロート12a及び左右サイドフロート12b,12c等により構成されている。
また、前記昇降リンク8の取付部18下部にはローリング軸19を介して苗植付部7の伝動ケース16が左右ローリング自在に支持されていて、取付部18上部にローリングシリンダ21の中央部を前後方向のピン21aで軸支し、苗植付部7の左右連結部22,22と、ローリングシリンダ21の左右の伸縮部21b,21cを連結し苗植付部7を左右にローリング可能に構成している。
また、伝動ケース16にはローリングセンサ55が設けられていて、ローリングセンサ55の検出情報に基づき制御部41から制御指令をローリングシリンダ21の駆動手段に出力し、左右のサイドフロート12b,12c及び複数条の苗植付装置10,…が圃場面に沿うようにローリング制御する構成である。
また、苗植付部7の左右両側には左右の線引きマーカ24,24を上下回動自在に軸支し、左右の線引きマーカ24,24を下方に回動した作動位置、及び、上方に回動した非作動姿勢とに切替可能に構成し、更に、路上走行時には非作動位置よりも内側の収納位置に回動し左右のフック26,26に引っ掛けて機体幅内に納めるように構成している。また、左右の線引きマーカ24,24の下部には左右の線引きマーカセンサ59,59が設けられていて、作動状態、非作動状態及び収納状態を検出するように構成している。
また、苗植付部7の左側の連結部22には線引きマーカモータ28により切替作動される操作カム29を設け、操作カム29の周辺部に左右の操作アーム31,31を設け、左右の操作アーム31,31と左右の線引きマーカ24,24とを左右の操作ワイヤ27,27により連結している。
図4に示すように、制御部41の入力側には、次のように各種スイッチ類及びセンサ類が接続されている。即ち、自動スイッチ42、フィンガーレバー13による苗植付部7の昇降操作位置を検出するフィンガーレバースイッチ43、ホイルベース設定ダイヤル44、株間レバーセンサ46、HSTレバーセンサ47、ハンドル切れ角センサ48、苗植付部7の下降タイミングを設定するn1の設定ダイヤル49、施肥部11の施肥タイミングを設定するn5の設定ダイヤル51、左右の後輪伝動軸回転数センサ52、センターフロートセンサ54、昇降リンクセンサ56、昇降シリンダ圧力センサ57、植付クラッチセンサ58、左右の線引きマーカセンサ59,59、左右の予備苗載せ台回動位置センサ61、ローリングシリンダ圧力センサ62が、制御部41の入力側に接続されていて、各種信号が制御部41に入力される。
また、制御部41の出力側には、HSTレバー用モータ66、昇降リンク機構8作動用の昇降制御弁作動ソレノイド67、植付クラッチ作動ソレノイド68、モニタ69、施肥クラッチ作動ソレノイド71、ローリング制御弁ソレノイド72、線引きマーカモータ28、ホイルベースシリンダ作動ソレノイド73が接続されていて、制御部41から各種機器に制御指令が出力される。
n1の設定ダイヤル49は、「標準」を中心に「早い」から「遅い」までの所定範囲内で調節可能なダイヤルであり、その指示に対応する後輪伝動軸(ドライブシャフト)の回転数n1が苗植付部7の下降タイミングとして設定される。また、所定値n3は圃場の直線植付走行距離と対応する回転距離であり、予めn3の設定ダイヤル50により設定することにより、圃場端の畔際との接近を判定することができる。
また、n5の設定ダイヤル22で施肥タイミング「n5」を設定するにあたり、車速が速いときには大に補正し、車速が遅いときには小に補正するようにすると、旋回制御時の走行速度が変化しても施肥タイミングを苗の植付位置に合わせることができて適確な施肥をすることができる。
また、これらの一連の作動パターンに必要な制御値、例えば、直進走行距離、旋回時操舵量、旋回時変速値は、エンジンキーを切っても記憶が維持され、また、その一方で全制御値をリセットするスイッチを設けることにより、圃場が変わった場合に新たな制御値を設定可能に構成している。
前記のように構成することにより、左または右の旋回制御処理により、機体の旋回作動と連動して苗植付部7が関連的に作動し、旋回終了後の直進走行により苗植付作業が再開される。
次ぎに、制御部41の制御内容を図5のフローチャートに基づき説明する。
制御が開始すると、まず、各種センサの検出値を読み込み(ステップS1)、自動スイッチ42の入/切を判定し(ステップS2)、自動スイッチ42が切りのときには苗植付部7の植付クラッチ入りか否かを判定し(ステップS3)、植付クラッチ入りのときには、操舵ハンドル4を所定角度以上操作したか否かを判定し(ステップS4)、操舵ハンドル4を所定角度以上操作しているときには、警報を出力し(ステップS5)、ステップS1に戻る。
しかして、直進植付作業後の旋回走行において自動スイッチ42が切りであると、苗植付部7を手動操作で上昇させずに操舵ハンドル4を所定角度以上操作すると警報を発することにより、勘違いでの旋回操作を防止し苗植付部7の破損を防止することができる。
また、自動スイッチ42が入りのときには(ステップS2)、機体走行速度が植付速度になると(S7)、次いで、苗植付部7の植付クラッチ切りか否かを判定し(ステップS7)、植付クラッチ切りのときには、警報を出力し(ステップS8)、線引きマーカ24を非作動位置に移動し(ステップS9)、ドライブシャフト(後輪伝動軸)の回転数カウントをクリアし(ステップS10)、ステップS1に戻る。
また、苗植付部7の植付クラッチ入りか否かを判定し(ステップS3)、植付クラッチ入りでないときには、操舵ハンドル4を所定角度以上操作したか否かを判定し(ステップS3a)、操舵ハンドル4を所定角度以上操作すると、ドライブシャフトの回転数カウントをクリアし、前記ステップS1に戻る。
また、操舵ハンドル4を所定角度以上操作していないときには(ステップS3a)、次いで、ドライブシャフトの回転数がn6になったか否かを判定し(ステップS3c)、ドライブシャフトの回転数がn6になっていないと、前記ステップS3bに戻る。また、ドライブシャフトの回転数がn6になると(ステップS3c)、警報を出力し(ステップS3d)、前記ステップS1に戻る。
しかして、自動スイッチ42の切り状態で所定距離(ドライブシャフトのn6に相当する回転数)直進走行しても苗植付部7の植付クラッチ入り操作がない場合に、「苗植付なし」の警報を発することにより、植付作業なしでの直進走行を防止することができる。
また、植付クラッチ切りか否かを判定し(ステップS7)、植付クラッチ切りでないときには、左右いずれかの予備苗載せ台14,14が機体内側の収納姿勢にあるか否かを判定し(ステップS11)、左右いずてかの予備苗載せ台14,14が収納姿勢であると、畔際の植付作業と判定し、旋回制御を停止しステップS1に戻る。従って、畔際植付作業時において苗植付部4を自動的に昇降する旋回制御が停止され、苗植付部7の畔への干渉を防止することができる。
また、左右いずれかの予備苗載せ台14,14が収納姿勢でないと(ステップS11)、次いで、左右いずれかの線引きマーカ24,24が左右のフック26,26に係止され機体幅内の収納状態にあるか否かの判定をし(ステップS12)、収納状態であると畔際の植付作業と判定し、旋回制御を停止しステップS1に戻る。従って、畔際植付作業時において苗植付部4を自動的に昇降する旋回制御が停止され、苗植付部7の畔への干渉を防止することができる。
また、左右のいずれかの線引きマーカ24,24が収納状態でないと、次いで、ドライブシャフトの回転数がn3になったか否かの判定をし(ステップS13)、回転数がn3でないとステップS1に戻る。また、回転数がn3であり(ステップS13)、次いで、操舵ハンドル4が所定角度α操作されると(ステップS14)、操舵ハンドル4の操作方向の判定をし(ステップS15)、左操作であると、ドライブシャフトの回転数カウントを開始し(ステップS16)、左旋回制御を実行する(ステップS17)。また、操舵ハンドル4が右旋回制御であると(ステップS15)、ドライブシャフトの回転数カウントを開始し(ステップS18)、右旋回制御を実行する(ステップS19)。
なお、旋回制御における田植機1の作動内容と制御部41の電気的制御内容は次のとおりである。〔1〕フィンガーレバー14の操作で植付クラッチを切り苗植付部7を上昇させると、制御部41では植付クラッチ「切り」を検出し、後輪ドライブシャフトの回転数センサにより回転数のカウントを開始する。〔2〕田植機1の旋回のために操舵ハンドル4を切り操作し、ハンドル切れ角センサ48がハンドル切れ角の所定値以上を検出すると、制御部41の信号出力によりハンドルを切るまでのドライブシャフトの回転数を記憶する。〔3〕制御部41でのハンドル操作切り操作の信号出力から田植機1が90度旋回するまでドライブシャフトが回転したところで、苗植付部7の「下げ」信号を出力し、田植機1は旋回開始後90度回転したところで、苗植付部7が自動的に下降を開始する。〔4〕ハンドルを直進状態に戻すと、制御部41では前記「〔2〕」で記憶した回転数とハンドル切り操作から植付を開始するまでの間のドライブシャフトの回転数を足しところで、植付クラッチ「入り」の信号を出力し、苗植付部7は隣接条の植付終了位置と同じ所から自動的に植付を開始する。
次いで、センターフロートセンサ54の検出値が接地状態で所定時間以上経過したか否かの判定をし(ステップS20)、所定時間経過していないときには、旋回制御を停止して前記「ステップS1」に戻り、また、所定時間経過していると、自動スイッチ42を「切り」状態に切り替え、旋回制御を停止状態として前記「ステップS1」に戻る。なお、この「所定時間」とは、例えば、圃場での直進植付作業距離(n3)を走行するのに要する時間である。
しかして、例えば、苗植付作業の終了後に圃場外を所定距離走行すると、旋回制御が自動的に切りとなり、操舵ハンドル4の操作時に不用意な苗植付部7の昇降を回避し安全性を高めることができる。
次に、図6に基づき旋回制御の他の実施例について説明する。
制御が開始すると、昇降リンクセンサ56の検出値が「上昇」状態で所定時間以上経過したか否かを判定し(ステップS31)、所定時間経過していると、自動スイッチ42を「切り」状態に切り替え(ステップS32)、旋回制御を停止状態として制御を終了する。なお、前記所定時間とは例えば旋回制御時における苗植付部7の上昇に要する時間である。
しかして、圃場外で所定時間よりも長く苗植付部7を上昇していると旋回制御を自動的に停止するので、植付作業終了時に自動スイッチ42を切り忘れても、圃場外での安全性を高めることができる。
また、所定時間が経過していないときには(ステップS31)、ドライブシャフトの回転数がn1になったか否かの判定をし(ステップS33)、回転数n1に到達していないときには、苗植付部7を上昇し(ステップS34)、次いで、昇降シリンダ圧力センサ57の検出値が所定値以上か否かを判定し(ステップS35)、検出値が所定値以上のときには、HST用モータ66へ中立の出力をして走行を停止し(ステップS37)、制御を終了する。
しかして、苗植付部7の昇降シリンダ32に所定値以上の負荷がかかると、苗植付部7が畔等に干渉していると判断して、田植機1の走行伝動経路に設けられているHST(油圧無段変速装置)を中立に戻し走行を停止することにより、苗植付部7の破損を防止することができる。
また、昇降シリンダ圧力センサ57の検出値が所定値以上か否かを判定し(ステップS35)、検出値が所定値以上でないときには、ローリングシリンダ圧力センサ62の検出値が所定値以上か否かを判定し(ステップS36)、検出値が所定値以上のときには、HST用モータ66へ中立の出力をし(ステップS37)制御を終了する。
しかして、苗植付部7のローリングシリンダセンサ62に所定値以上の負荷がかかると、苗植付部7が畔等に干渉していると判断して、田植機1の走行伝動経路に設けられているHST(油圧無段変速装置)を中立にし走行を停止することにより、苗植付部7の破損を防止することができる。
また、ドライブシャフトの回転数n1になると(ステップS33)、次いで、苗植付部7を下げ(ステップS38)、次いで、センターフロートセンサ54の検出値が接地状態か否かを判定し(ステップS39)、検出値が接地状態であると、次いで、ドライブシャフトの回転数が「n2−n5」(但しn2>n5)に相当する旋回距離になる(ステップS40)と、施肥クラッチ入りにし(ステップS41)て施肥部11の施肥を開始し、ドライブシャフトの回転数がn2になると(ステップS42)、苗植付部7のクラッチを入りにし(ステップS43)て苗の植付作業を開始し、ドライブシャフトの回転数カウントをクリアし(ステップS44)、制御を終了する。
また、ドライブシャフトの回転数が「n2−n5」でないと、前記ステップS31に戻り、また、ドライブシャフトの回転数がn2にならない(ステップS42)と、前記ステップS31に戻る。
また、センターフロートセンサ54の検出値が接地状態か否かを判定し(ステップS39)、接地状態でないと、次いで、昇降リンクセンサ56の検出値が変化しているか否かを判定し(ステップS45)、検出値が変化していると、次いで、ローリングシリンダ圧力センサ62の検出値が所定値以上か否かを判定し(ステップS46)、検出値が所定値以下で、ドライブシャフトの回転数が変化していないと(ステップS48)、苗植付部7を固定状態とし(ステップS49)、前記ステップS48に戻る。また、昇降リンクセンサ56の検出値が変化していないと(ステップS45)、HST用モータ66へ中立の出力をし(ステップS47)制御を終了し、また、ローリングシリンダ圧力センサ62の検出値が所定値以上か否かを判定し(ステップS46)、所定値以上であると、HST用モータ66へ中立の出力をし(ステップS47)制御を終了する。
しかして、苗植付部7の昇降シリンダ32に所定値以上の負荷がかかると、苗植付部7が畔等に干渉していると判断して、田植機1の走行伝動経路に設けられているHST(油圧無段変速装置)を中立に戻し走行を停止することにより、苗植付部7の破損を防止することができる。
また、苗植付部7のローリングシリンダセンサ62に所定値以上の負荷がかかると、苗植付部7が畔等に干渉していると判断して、田植機1の走行伝動経路に設けられているHST(油圧無段変速装置)を中立に戻し走行を停止することにより、苗植付部7の破損を防止することができる。
また、図1に示すように、走行車体を前輪2を軸架している前側部走行車体76と後輪3を軸架している後側部走行車体77とに分割構成して、ホイルベース伸縮シリンダ78によりホイルベースを伸縮調節自在に構成している。そして、ホイルベースの長いときには、短いものに比較して、前記旋回制御後の植付クラッチ入りタイミングを遅らすようにする。このようにすることにより、旋回走行後の直進姿勢と植付開始位置を同期させることができる。なお、図7(A)は前後輪ホイルベースの伸長量と旋回走行距離n2との補正関係を示すグラフである。
また、ホイルベースの長短により、長いときには短い場合に比較して、前記旋回制御開始時の植付クラッチ「切り」及び苗植付部7の上昇タイミングを遅らせるようにする。しかして、ホイルベースを長くすると、機体の旋回走行性が落ちるが、旋回走行前の直進姿勢と植付終了位置及び苗植付部7の上昇開始時期を同期させて畔際まで植付ることができる。なお、図7(B)は前後輪ホイルベースの伸長量と操舵ハンドル4の操作角度αとの補正関係を示すグラフである。
また、左右の車輪のトレッドの長いときには、短いものに比較して、前記旋回走行後の直進走行開始時における苗植付部7の下降及び植付クラッチ入りタイミングを遅らすようにする。このようにすることにより、旋回後の直進姿勢と植付開始位置を同期させることができる。なお、図8はトレッドの長さと旋回走行距離n2との補正関係を示すグラフである。
なお、5条植えでは中央寄り3条を左右の車輪が跨いだ状態で走行し、6条植えでは中央寄り4条を左右の車輪が跨いだ状態で走行し、7条植えでは中央寄り5条を左右の車輪が跨いだ状態で走行する。そして、植付条数の違いは、例えば、植付クラッチの個数、あるいは、苗載せ台の苗減少センサ63,…(図2に示す)の個数により判定するものである。
また、左右の車輪のトレッドの長いときには、短い場合に比較して、前記旋回制御開始時の植付クラッチ「切り」及び苗植付部7の上昇タイミングを遅らせるようにする。しかして、トレッドを長くすると、機体の旋回走行半径が大きくなるが、旋回走行前の直進姿勢と植付終了位置及び苗植付部7の上昇開始時期を同期させて畔際まで植付ることができる。なお、図9はトレッドの長さ、操舵ハンドル4の操作角度αと制御開始時の補正関係を示すグラフである。
旋回制御において、植付株間の長短に応じて旋回制御のタイミングを補正してもよい。即ち、植付株間長いときには短いときに比較して、直進植付作業後の旋回走行に移行する際に苗植付部7の植付クラッチ「切り」及び苗植付部7の上昇作動タイミングを早くし、また、旋回走行終了後の直進植付作業開始時における苗植付部7の下降及び植付クラッチ入りタイミングを遅くする。
植付クラッチが定位置停止クラッチであると、植付停止の入力(操舵ハンドル4による所定角度への操舵)から遅れて定位置に到達した時点で植付クラッチが停止するから、特に植付株間が長い場合には畔際寄りに植えられる可能性が高くなる。しかし、前記のように苗植付部7の植付クラッチ「切り」の作動タイミングを早くすることにより、畔際寄りへの植え付けを抑えて畔際の植付位置(植え終わり位置)を揃えることができる。そして、上記の植付クラッチ「切り」の作動タイミングを早くした分、旋回後の植付入りのタイミングを遅らせることにより、次行程の植付開始位置(植え始め位置)の適正化が図れて前記植付開始位置を揃えることができる。なお、図10は植付株間の長短、操舵ハンドル4の操作角度α、及び、苗植付部7の下降及び植付クラッチ入りタイミングの補正関係を示すグラフである。
尚、植付開始の入力(後輪ドライブシャフトの回転数がn2に到達)で定位置で停止している植付クラッチが伝動し始めるが、実際に苗を植え付けるのは植付クラッチが伝動し始めてから所定位置まで作動したときであるから、特に植付株間が長く設定されている場合には植付開始位置(最初の苗が植え付けられる位置)が畔際から離れた位置になる傾向がある。そこで、植付株間が長く設定されている場合には旋回走行終了後の苗植付部7の下降及び植付クラッチ入りタイミングを早くし、植付開始位置(最初の苗が植え付けられる位置)の適正化を図って前記植付開始位置を揃えるようにしてもよい。
次に、図11に基づき旋回制御における線引きマーカ24の作動状態について説明する。
制御が開始すると、苗植付部7の植付クラッチが「入り」か否かを判定し(ステップS1)、植付クラッチ「入り」であると、ドライブシャフトの回転数がn3になったか否かを判定し(ステップS2)、回転数がn3であると、線引きマーカ24を非作動位置に上昇する(ステップS4)。
また、植付クラッチが「入り」でないと(ステップS1)、苗植付部7が上昇位置か否かを判定し(ステップS5)、苗植付部7が上昇位置のときには前記ステップS4に移行し、また、苗植付部7が上昇位置でないときには後述のステップS6に移行する。
次いで、記憶している線引きマーカ24,24の作動状態は「両出し」か否かを判定し(ステップS6)、「両出し」のときには、操舵ハンドル4の右方向操作か否かを判定し(ステップS7)、右旋回操作であると、苗植付部7は「下げ」位置か否かを判定し(ステップS8)、苗植付部7が「下げ」のときには、左側の線引きマーカ24を作動状態にする(ステップS9)。
また、操舵ハンドル4が左旋回操作のときには、苗植付部7は「下げ」位置か否かを判定し(ステップS10)、苗植付部7が「下げ」のときには、右側の線引きマーカ24を作動状態にし(ステップS11)、苗植付部7が「下げ」でないときには(ステップS10)、前記ステップS1に戻る。
また、記憶している線引きマーカ24,24の作動状態は「両出し」か否かを判定し(ステップS6)、「両出し」でないときには、苗植付部7は「下げ」位置か否かを判定し(ステップS12)、「下げ」位置のときには、線引きマーカ24,24を前回とは左右反対側の線引きマーカ24を作動位置に移動し(ステップS13)、また、苗植付部7が「下げ」位置でないとき(ステップS12)には前記ステップS1に戻る。
田植機の全体側面図。 田植機の全体平面図。 苗植付部の背面図。 制御ブロック図。 フローチャート。 フローチャート。 (A)前後輪ホイルベースの伸長量と旋回走行距離n2との補正関係を示すグラフ。(B)前後輪ホイルベースの伸長量と操舵ハンドル4の操作角度αとの補正関係を示すグラフ。 トレッドの長さと旋回走行距離n2との補正関係を示すグラフ。 図9はトレッドの長さ、操舵ハンドル4の操作角度αと制御開始の補正関係を示すグラフ。 植付株間の長短、操舵ハンドル4の操作角度α、及び、苗植付部7の下降及び植付クラッチ入りタイミングの補正関係を示すグラフ。 フローチャート。
符号の説明
1 走行機体(田植機)
7 作業装置(苗植付部)
24 線引きマーカ
14 予備苗載せ台
41 制御部
48 ハンドル切れ角センサ
56 昇降リンクセンサ

Claims (3)

  1. 旋回走行しうる走行機体(1)に対して昇降可能な作業装置(7)を設け、前記走行機体(1)には前記作業装置(7)の非作業位置への上昇及び作業位置への下降の各動作を旋回走行過程における所定のタイミングで行なう自動旋回制御装置を備え、前記走行機体(1)に左右側方に突出状態で設けられている構成部材を機体内側に移動させて収納可能に構成し、前記構成部材の機体内側への収納状態にあるときには、前記自動旋回制御装置の作動を牽制する牽制手段を設けたことを特徴とする農作業車の制御装置。
  2. 構成部材を走行機体(1)の次行程の直進走行位置の指標となる基準線を引く線引きマーカ(24),(24)とし、該線引きマーカ(24),(24)を機体内側に退避起立させた非作用位置から更に内側の収納状態にあるときには、前記牽制手段が作動するように構成したことを特徴とする請求項1記載の農作業車の制御装置。
  3. 前記作業装置(7)を苗植付部(7)とし、前記構成部材を予備苗収容用の予備苗載せ台(14)とし、前記予備苗載せ台(14)を機体内側の収納位置にあるときには前記牽制手段が作動するように構成したことを特徴とする請求項1記載の農作業車の制御装置。
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