JP2017000095A - 作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】行車体がより安定して直進走行することができ、作業精度を向上させることのできる作業車両を提供すること。
【解決手段】圃場での作業を行う対地作業装置50を後部に取り付け可能な走行車体2と、走行車体2の走行輪4を操舵する操作を受け付ける操舵部材32と、走行車体2の位置情報を取得する位置情報取得装置120と、操舵部材32に対する操作量を検出する操作量検出部材112と、位置情報取得装置120が取得した位置情報に基づき、走行輪4を操舵して走行車体2の走行向きを直進方向に維持する自動操舵装置110と、自動操舵装置110を制御する制御装置150とを備える。制御装置150は、位置情報取得装置120が取得した位置情報から走行車体2が直進していると判定した場合、操舵部材32に対する操作を走行輪4の操舵に反映しない。
【選択図】図9

Description

本発明は、圃場で作業を行いながら走行する作業車両に関する。
従来、圃場等で所定の作業を行いながら走行する作業車両として、GPS(Global Positioning System)を利用して走行精度の向上を図り、作業者がハンドル操作に気をつかうことなく適切な圃場作業を行えるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。
これらの作業車両では、GPSによる位置座標や、機体の操作角度の変化に基づいてハンドルを自動操舵することにより、自動的に直進方向に機体の進行方向を修正することができる。また、自動操舵機構による進行方向は、作業者によるハンドルの手動操作により修正が可能となっており、所望する方向から外れたとしても、作業者の意思によって修正することが可能である。
特開2013−74815号公報 特開2005−71142号公報
しかしながら、作業車両が直進方向から外れたと作業者が感覚的に思ったとしても、実際には、GPSによる位置座標は正確である場合が多い。そのような場合に、作業者によるハンドル操作が受け付けられると、かえって進行方向が直進方向から外れ、作業位置が重複したり、作業されない位置が発生したりする問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、走行車体がより安定して直進走行することができ、作業精度を向上させることのできる作業車両を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、圃場での作業を行う対地作業装置(50)を後部に取り付け可能な走行車体(2)と、前記走行車体(2)の走行輪(4)を操舵する操作を受け付ける操舵部材(32)と、前記走行車体(2)の位置情報を取得する位置情報取得装置(120)と、前記操舵部材(32)に対する操作量を検出する操作量検出部材(112)と、前記位置情報取得装置(120)が取得した位置情報に基づき、前記走行輪(4)を操舵して前記走行車体(2)の走行向きを直進方向に維持する自動操舵装置(110)と、前記自動操舵装置(110)を制御する制御装置(150)とを備える。前記制御装置(150)は、前記位置情報取得装置(120)が取得した前記位置情報から前記走行車体(2)が直進していると判定した場合、前記操舵部材(32)に対する前記操作を前記走行輪(4)の操舵に反映しないことを特徴とする作業車両とした。
請求項2の発明は、圃場の深さを測定するための深度検出部材(114)をさらに備え、前記制御装置(150)は、前記位置情報取得装置(120)が取得した前記位置情報が圃場端付近であることを示す場合は、前記自動操舵装置(110)による操舵量を所定の基準量よりも大きくし、圃場端付近以外で直進走行していることを示す場合は、前記自動操舵装置(110)による操舵量を前記基準量よりも小さくするとともに、前記圃場の深さに応じて、前記自動操舵装置(110)による操舵量の大小の度合を変更することを特徴とする請求項1に記載の作業車両とした。
請求項3の発明は、前記走行車体(2)の加速度を検出する加速度検出部材(117)をさらに備え、前記制御装置(150)は、前記加速度検出部材(117)が検出した前記加速度が所定値以上である場合、前記自動操舵装置(110)による前記走行輪(4)の操舵量を所定の基準量よりも小さくすることを特徴とする請求項1または2に記載の作業車両とした。
請求項4の発明は、圃場の凹凸による前記走行輪(4)の上下動を吸収するサスペンション機構(14)と、前記サスペンション機構(14)の作動量を検出する伸縮検出部材(141)とをさらに備え、前記制御装置(150)は、前記伸縮検出部材(141)が検出した前記作動量の所定時間内における変化が、予め設定された閾値よりも大きい場合は、前記自動操舵装置(110)による前記走行輪(4)の操舵量を所定の基準量よりも小さくすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の作業車両とした。
請求項5の発明は、前記制御装置(150)は、前記操作量検出部材(112)が検出した前記操作量に基づき、前記操舵部材(32)に対して第1所定時間内に第1所定角度以上の前記操作が行われたと判定した場合は、前記自動操舵装置(110)による前記走行輪(4)の操舵量を所定の基準量よりも小さくする一方、前記操舵部材(32)に対して第2所定時間以上継続した前記操作が行われたと判定した場合、または前記操舵部材(32)に対して第2所定角度以上の前記操作が行われたと判定した場合は、前記自動操舵装置(110)による前記走行輪(4)の操舵量を前記基準量よりも大きくすることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の作業車両とした。
請求項6の発明は、前記制御装置(150)は、所定時間内に取得した前記位置情報が、前記走行車体(2)の直進方向として設定された方向に対して横ずれしている場合、前記走行車体(2)が横滑りしていると判定し、横滑り量に応じて前記自動操舵装置(110)による操舵量を所定の基準量よりも大きくすることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の作業車両とした。
請求項7の発明は、前記制御装置(150)は、前記位置情報取得装置(120)から取得した前記位置情報から、前記走行車体(2)が圃場端部に沿う方向に移動していると判定した場合、前記自動操舵装置(110)による走行輪(4)の操舵量を所定の基準量よりも小さくすることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の作業車両とした。
請求項1に記載の作業車両は、位置情報取得装置(120)が取得した位置情報から走行車体(2)が直進していると判断した場合、操舵部材(32)に対する操作を走行輪(4)の操舵に反映しないようにしている。したがって、作業者による操舵部材(32)の操作によって直進走行状態が解除されることが防止できるため、直進走行が維持されて作業精度が向上する。
請求項2に記載の作業車両は、請求項1の発明の効果に加えて、圃場端付近では走行輪(4)の操舵量を基準量よりも大きくすることにより、適切な旋回開始位置に走行車体(2)を移動させることができ、旋回後の作業位置が旋回前の作業位置と重複することが防止され、余分な作業が行われることが防止される。あるいは、旋回後の作業位置が旋回前の作業位置から離間することが防止され、作業が行われない位置が生じることが防止される。また、圃場端付近以外での直進走行時は操舵量を基準量よりも小さくすることにより、直進方向から大幅にずれることを防止できるので、作業位置が蛇行することが防止され、作業精度や作業能率が向上する。しかも、圃場の深さに合わせて操舵量が増減することにより、走行輪(4)に抵抗がかかりやすい深い場所ほど操舵量を減らすことができるので、走行輪(4)などに負荷がかかりにくくなり、耐久性が向上する。また、走行抵抗がかかりにくい浅い場所ほど操舵量を増やすことができるので、走行輪(4)を直進方向に早く復帰させることができ、作業精度や作業能率が向上する。
請求項3に記載の作業車両は、請求項1または2の発明の効果に加えて、加速時には走行輪(4)の操舵量を基準量よりも小さくすることにより、かえって進行方向が乱れることを防止できるため、直進性や作業能率が向上する。
請求項4に記載の作業車両は、請求項1から3のいずれか1項の発明の効果に加えて、サスペンション機構(14)が頻繁に作動する場所では走行輪(4)の操舵量を基準量よりも小さくすることにより、圃場の凸凹により進行方向が乱れることを防止できるため、直進性や作業能率が向上する。
請求項5に記載の作業車両は、請求項1から4のいずれか1項の発明の効果に加えて、操舵部材(32)が第1所定時間内に所定角度以上操作されたときは、自動操舵装置(110)による走行輪(4)の操舵量を基準量よりも小さくすることにより、急激に走行輪(4)が舵取りされることで走行車体(2)が揺れることが防止され、直進性や安全性が向上する。また、操舵部材(32)が第2所定時間以上の連続操作や第2所定角度以上の操作が行われた場合は、自動操舵装置(110)による操舵量を基準量よりも大きくすることにより、進行方向の修正や旋回走行の開始が速やかに行われるため、蛇行が防止されて作業精度が向上する。
請求項6に記載の作業車両は、請求項1から5のいずれか1項の発明の効果に加えて、走行車体(2)が横滑りしているときは自動操舵装置(110)による操舵量を基準量よりも大きくすることにより、走行車体(2)を速やかに直進走行位置に復帰させることができ、作業位置の蛇行が防止されて作業精度が向上する。
請求項7に記載の作業車両は、請求項1から6のいずれか1項の発明の効果に加えて、圃場端部に沿う方向に移動しているときは走行輪(4)の操舵量を基準量よりも小さくすることにより、対地作業装置(50)が圃場端部に接触することを防止できるため、対地作業装置(50)の破損や圃場外で作業が行われてしまうことが防止される。
図1は、実施形態に係る苗移植機の側面図である。 図2は、同上の苗移植機の平面図である。 図3は、図1のA−A断面視による説明図である。 図4は、図3のB詳細図である。 図5は、図4のC−C断面図である。 図6は、前輪ファイナルケースとサスペンション機構の検出部を示す説明図である。 図7は、アンテナフレームの正面視による説明図である。 図8はコントローラを中心とした機能ブロック図である。 図9は、第1の自動操舵処理を示すフローチャートである。 図10は、第2の自動操舵処理を示すフローチャートである。 図11は、第3の自動操舵処理を示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態に係る作業車両を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、作業車両を施肥装置を搭載した乗用型の苗移植機としている。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
図1は、実施形態に係る作業車両としての苗移植機1の側面図、図2は、同苗移植機1の平面図である。なお、以下の説明においては、前後、左右の方向基準は、苗移植機1の操縦座席28からみて、走行車体2の走行方向を基準とする。また、以下では、苗移植機1を指して機体と記す場合がある。
苗移植機1は、作業者が搭乗することのでき、圃場で作業を行う対地作業装置である苗植付部50を後部に取り付け可能な走行車体2を備えている。走行車体2は、走行輪として、左右一対の前輪4と、左右一対の後輪5とを有する。本実施形態に係る苗移植機1は、走行時には前・後輪4,5が共に駆動する四輪駆動車としており、圃場や道路を走行することが可能になっている。また、走行車体2の後部には、苗植付部50が苗植付部昇降機構40によって昇降可能に取付けられている。
走行車体2は、車体の略中央に配置されたメインフレーム7と、このメインフレーム7の上に搭載されたエンジン10と、エンジン10の動力を駆動輪と苗植付部50とに伝える動力伝達装置15とを備える。また、本実施形態に係るこの苗移植機1では、動力源であるエンジン10には、ディーゼル機関やガソリン機関等の熱機関が用いられ、発生した動力は、走行車体2を前進や後進させるために用いるのみでなく、苗植付部50を駆動させるためにも使用される。
また、エンジン10は、走行車体2の左右方向における略中央で、且つ、作業者が乗車時に足を載せるフロアステップ26よりも上方に突出させた状態で配置される。フロアステップ26は、走行車体2の前部とエンジン10の後部との間に亘って設けられてメインフレーム7上に取り付けられており、その一部が格子状になることにより、靴に付いた泥を圃場に落とすことができる。また、フロアステップ26の後方には、後輪5のフェンダを兼ねたリアステップ27が設けられる。リアステップ27は、後方に向うに従って上方に向う方向に傾斜した傾斜面を有し、エンジン10の左右それぞれの側方に配置される。
エンジン10は、これらのフロアステップ26とリアステップ27とから上方に突出しており、これらのステップから突出している部分には、エンジン10を覆うエンジンカバー11が配設される。すなわち、エンジンカバー11は、フロアステップ26とリアステップ27とから上方に突出した状態で、エンジン10を覆っている。
また、走行車体2には、エンジンカバー11の上部に、作業者が着席する操縦座席28が設置され、かかる操縦座席28の前方で、且つ走行車体2の前側中央部には、操縦部30が配設される。操縦部30は、フロアステップ26の床面から上方に突出した状態で配置されており、フロアステップ26の前部側を左右に分断している。また、操縦座席28には、作業者の着座を検知する着座検知部材である感圧センサ130(図8参照)が設けられる。感圧センサ130は、圧力センサによって構成されると共に、操縦座席28の座面内に配設されており、作業者の着座した際における圧力を検知することにより、作業者の着座を検知することができる。
操縦部30の前部には、開閉可能なフロントカバー31が設けられる。また、操縦部30の上部には、操作装置を作動させる操作レバー等や計器類、ハンドル32が配設される。このハンドル32は、作業者が前輪4を操舵操作することにより、操縦部30内の操作装置等を介して前輪4を操舵することができ、図示しないステアリングアームと共に操舵部材を構成する。また、操作レバーとしては、走行車体2の前後進と走行出力を切替操作する変速操作部材である変速レバー35と、走行車体2の走行速度を、走行する場所に応じた速度に切り替える副走行操作部材である副変速レバー38とが、機体右側と左側に配設される。
また、フロアステップ26における操縦部30の左右それぞれの側方に位置する部分には、補給用の苗を載せておく予備苗載台65が配置される。この予備苗載台65は、フロアステップ26の床面から突出した支持軸(鉛直軸)によって回転自在に支持され、作業者による手動、あるいは電動モータ等によって回動させることが可能である。
エンジン10の動力を、走行輪4,5を含む走行装置と苗植付部50とに伝える動力伝達装置15は、エンジン10から伝達される駆動力を変速する変速装置としての油圧式無段変速機16と、この油圧式無段変速機16にエンジン10からの動力を伝えるベルト式動力伝達機構17とを有する。油圧式無段変速機16は、いわゆるHST(Hydro Static Transmission)と云われる静油圧式の無段変速装置である。このため、油圧式無段変速機16は、エンジン10からの動力で駆動する油圧ポンプによって油圧を発生させ、この油圧を油圧モータで機械的な力(回転力)に変換して出力する。これにより、油圧式無段変速機16は、エンジン10で発生する動力を、走行車体2を走行させる力に変換することができる。
また、油圧式無段変速機16は、回転力の方向や回転速度を変更することにより、走行車体2の前後進及び走行速度を変更することが可能である。したがって、変速レバー35を操作して油圧式無段変速機16の出力及び出力方向を変更することにより、走行車体2の前後進及び走行速度を操作することができる。
かかる油圧式無段変速機16は、エンジン10よりも前方で、且つ、フロアステップ26の床面よりも下方に配置されており、本実施形態に係る苗移植機1では、走行車体2の上面から見て、エンジン10の前方に配置されている。
また、ベルト式動力伝達機構17は、エンジン10の出力軸に取り付けたプーリと、油圧式無段変速機16の入力軸に取り付けたプーリと、双方のプーリに巻き掛けたベルトと、さらには、このベルトの張力を調整するテンションプーリとを備える。これにより、ベルト式動力伝達機構17は、エンジン10で発生した動力を、ベルトを介して油圧式無段変速機16に伝達することができる。
さらに、動力伝達装置15は、ベルト式動力伝達機構17を介して油圧式無段変速機16に伝達され、油圧式無段変速機16で変速したエンジン10からの駆動力を各部に伝達する伝動装置であるミッションケース18を有する。かかるミッションケース18は、路上走行時や植付時等における走行車体2の作業速度を切り替える副変速機構(図示省略)を内設しており、メインフレーム7の前部に取り付けられる。副変速レバー38は、ミッションケース18内の副変速機構を操作することにより、走行車体2の走行速度を切り替えることが可能である。ミッションケース18は、ベルト式動力伝達機構17と油圧式無段変速機16とを介して伝達されたエンジン10からの出力を、当該ミッションケース18内の副変速機構で変速して、前輪4と後輪5への走行用動力と、苗植付部50への駆動用動力とに分けて出力することができる。
このうち、走行用動力は、一部が左右の前輪ファイナルケース13を介して前輪4に伝達可能であり、残りが左右の後輪ギヤケース22を介して後輪5に伝達可能である。左右それぞれの前輪ファイナルケース13は、ミッションケース18の左右それぞれの側方に配設される。左右の前輪4は、車軸を介して左右の前輪ファイナルケース13に連結されており、かかる前輪ファイナルケース13は、ハンドル32の操舵操作に応じて駆動し、前輪4を転舵させることが可能である。同様に、左右それぞれの後輪ギヤケース22には、車軸を介して後輪5が連結されている。一方、駆動用動力は、走行車体2の後部に設けた植付クラッチ(図示省略)に伝達され、かかる植付クラッチの係合時に植付伝動軸(図示省略)によって苗植付部50へ伝達される。
また、前輪ファイナルケース13には、サスペンション機構14が設けられる。図6は、前輪ファイナルケース13とサスペンション機構14の検出部を示す説明図である。図示するように、左右の前輪ファイナルケース13は、上部ケース13aと、この上部ケース13aを中心に左右方向に回動可能で、且つ上下摺動可能に設ける下部ケース13bで構成される。そして、下部ケース13bの機体外側に前輪4が回転可能に装着される。
上部ケース13aと下部ケース13bの内部には、前輪4に伝動するキングピン13cが回転可能且つ上下摺動可能に配置される。このキングピン13cの外周で、且つ上部ケース13aと下部ケース13bの間に、当該下部ケース13bを下方に向かって押し下げるサスペンションスプリング13dが設けられる。なお、キングピン13cは、機体外側に向かう傾斜姿勢で配置されている。
サスペンションスプリング13dは、サスペンション機構14を構成するもので、前輪4が地面の凹凸や石等の障害物の上を通過する際に伸縮して下部ケース13bを上下動させる。サスペンション機構14は、キングピン13cが上下摺動して機能するので、キングピン13cの上部には、サスペンション機構14の作動量を検出す伸縮検出部材としてのストロークセンサ141が設けられる。
また、走行車体2の後部に設けた苗植付部50を昇降させる苗植付部昇降機構40は、昇降リンク装置41を有している。そして、苗植付部50は、昇降リンク装置41を介して走行車体2に取り付けられる。昇降リンク装置41は、走行車体2の後部と苗植付部50とを連結させる平行リンク機構を備える。かかる平行リンク機構は、上リンク42aと下リンク42bとを有し、これらのリンク42a,42bが、メインフレーム7の後部端に立設した背面視門型のリンクベースフレーム43に回動自在に連結される。そして、リンク42a,42bの他端側が苗植付部50に回転自在に連結されることによって、苗植付部50を昇降可能に走行車体2に連結する。
また、苗植付部昇降機構40は、油圧によって伸縮する油圧昇降シリンダ44を有し、油圧昇降シリンダ44の伸縮動作によって、苗植付部50を昇降させることができる。苗植付部昇降機構40は、その昇降動作によって、苗植付部50を非作業位置まで上昇させたり、対地作業位置(対地植付位置)まで下降させたりすることができる。
また、苗植付部50は、苗を植え付ける範囲を複数の区画、或いは複数の列で植え付けることができる。すなわち、本実施形態に係る苗移植機1は、苗を6つの区画で植え付ける、いわゆる6条植の苗植付部50である。苗植付部50は、苗植付装置60と、苗載置台51及びフロート47(48,49)を備える。このうち、苗載置台51は、走行車体2の後部に複数条の苗を積載する苗載置部材として設けられており、走行車体2の左右方向において仕切られた植付条数分の苗載せ面52を有し、それぞれの苗載せ面52に土付きのマット状苗を載置することが可能である。これにより、苗載置台51に載置した苗が植え付けられて無くなるたびに、圃場外に用意している苗を取りに戻る必要が無く、連続した作業を行えるので、作業能率が向上する。
また、苗植付装置60は、苗載置台51の下部に配設されており、当該苗載置台51の前面側に配設される植付支持フレーム55によって支持される。苗植付装置60は、苗載置台51に載置された苗を苗載置台51から取って圃場に植え付ける装置になっており、植付伝動ケース64と植付体61とを有する。このうち、植付体61は、苗載置台51から苗を取って圃場に植え付けることができるように構成されており、植付伝動ケース64は、植付体61に駆動力を供給することが可能である。
また、植付伝動ケース64は、エンジン10から苗植付部50に伝達された動力を、植付体61に供給可能に構成されており、植付体61は、植付伝動ケース64に対して回転可能に連結される。また、植付体61は、苗載置台51から苗を取って圃場に植え付ける植込杆62と、植込杆62を回転可能に支持すると共に植付伝動ケース64に対して回転可能に連結されるロータリケース63とを有する。ロータリケース63は、植付伝動ケース64から伝達された駆動力によって植込杆62を回転させる際に、回転速度を変化させながら回転させることのできる不等速伝動機構(図示省略)を内装している。これにより、植付体61の回転時には、植込杆62は、ロータリケース63に対する回転角度によって回転速度が変化しながら回転をすることができる。
このように構成される苗植付装置60は、2条毎に1つずつ配設されている。すなわち、複数の苗植付装置60は、それぞれ植付条が割り当てられている。また、各植付伝動ケース64は、2条分の植付体61を回転可能に備えている。つまり、1つの植付伝動ケース64には、2つのロータリケース63が、機体左右方向の両側に連結される。本実施形態に係る苗移植機1が有する苗植付装置60は、この植付伝動ケース64を3つ備えており、6条分の植付体61を備えている。
また、フロート47は、走行車体2の移動と共に、圃場面上を滑走して整地するものであり、走行車体2の左右方向における苗植付部50の中央に位置するセンターフロート48と、左右方向における苗植付部50の両側に位置するサイドフロート49とを有する。
また、苗植付部50の下方側の位置における前側には、圃場の整地を行う整地用ロータ67が設けられる。この整地用ロータ67は、後輪ギヤケース22を介して伝達されるエンジン10からの出力によって回転可能に構成される。
また、苗植付部50の左右両側には、次の植付条に進行方向の目安になる線を形成する線引きマーカ68が備えられる。線引きマーカ68は、苗移植機1が圃場内における直進前進時に、圃場の畦際で転回した後に直進前進する際の目印を圃場上に線引きする。かかる線引きマーカ68は、マーカモータ69(図8参照)によって作動し、走行車体2が旋回するごとに、左右の線引きマーカ68が入れ替わって作動することができるように構成される。左右の線引きマーカ68の入れ替えは、マーカモータ69が接続されるコントローラ150(図8参照)によって行う。すなわち、コントローラ150は、走行車体2の旋回時に、左右の線引きマーカ68を交互に作動状態と非作動状態とに切り替えるマーカ切替装置としても設けられる。なお、左右の線引きマーカ68の線引き作用部は、図1及び図2に示す通り、円盤の外周部に複数の突起体を設け、回転自在にロッド部に装着したものとすると、圃場面との接地抵抗により確実に圃場面に線を形成することができ、次の植付作業位置での直進作業が行い易くなり、作業能率が向上する。
また、走行車体2における操縦座席28の後方には、施肥装置70が搭載される。施肥装置70は、肥料を貯留する貯留ホッパ71と、貯留ホッパ71から供給される肥料を設定量ずつ繰り出す繰出し装置72と、繰出し装置72により繰り出される肥料を圃場に供給する施肥通路である施肥ホース74と、施肥ホース74に搬送風を供給するブロア73とを有し、このブロア73により、施肥ホース74内の肥料を苗植付部50側に移送することができる。さらに、施肥装置70は、苗植付部50の下方に配設されると共に、施肥ホース74によって肥料が移送される施肥ガイド75と、施肥ガイド75の前側に設けられると共に、施肥ホース74によって移送された肥料を苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に落とし込む作溝器76とを有する。
また、苗移植機1は、苗植付部50を機体前後方向の軸を中心に回動させるローリング機構80を備える。図3は、図1のA−A断面視による説明図、図4は、図3のB詳細図、図5は、図4のC−C断面図である。ローリング機構80は、植付支持フレーム55に配設されるローリングフレームである縦枠82と、ローリングアクチュエータである電動モータ84とを有する。詳しくは、植付支持フレーム55は、機体左右方向における両側にそれぞれ位置して機体上下方向に延びる左右支持部材56を有して構成され、縦枠82は、この左右支持部材56同士の間で、且つ機体の左右方向における中心付近の位置に機体上下方向に延在している。
この縦枠82は、機体前後方向の軸に延び、苗植付部50を機体左右方向に揺動自在に支持する軸であるローリング軸81に、下端側が連結される。また、縦枠82の上部には、支持板83が溶接固定され、電動モータ84は、支持板83にボルトによって取り付けられる。この電動モータ84の回転駆動軸85には、小径の駆動歯車86が正逆回転駆動されるように装着される。
また、支持板83には、大径の従動歯車88が回動軸87を中心として回動自在に設けられ、電動モータ84の回転駆動軸85に取り付けられた駆動歯車86に噛み合う。これにより、従動歯車88は、電動モータ84の回転駆動を減速して回転する。また、従動歯車88には、ローリング駆動ピン90の基端部が溶接固定されており、その先端部は、支持板83に枢支軸91を中心として回動自在に設けられた回動アーム95の長孔96に嵌合する。
回動アーム95の揺動先端部には、機体左右方向における支持板83の左右両側に配設される左右引張バネ100のそれぞれの一端、すなわち、左右引張バネ100における、機体左右方向内側に位置するそれぞれの端部が係合する。また、左右の左右引張バネ100の他端、すなわち、左右引張バネ100における、機体左右方向外側に位置するそれぞれの端部は、植付支持フレーム55の左右支持部材56に係合する。このため、電動モータ84の回転駆動軸85の正逆転によって、回動アーム95がL−R方向に揺動し、左右引張バネ100を介して、苗植付部50を、走行車体2に対してローリング作動させることが可能になる。すなわち、ローリング軸81を中心に、苗植付部50を回動させることが可能となる。
また、苗植付部50は、苗の植え付け作業時には、苗載置台51が左右に往復移動しながら植え付け動作を行う。このため、苗載置台51が中央部に位置する時と右端に位置する時と左端に位置するときとでは、苗植付部50の重心が左右に大きく変動し、ローリング機構80による制御が適正に行ない難くなることがある。このため、ローリング機構80では、支持板83の先端部に、機体左右方向における支持板83の左右両側に配設される補正用左右引張バネ101のそれぞれの一端、すなわち、補正用左右引張バネ101における、機体左右方向内側に位置するそれぞれの端部が係合している。また、左右の補正用左右引張バネ101の他端、すなわち、補正用左右引張バネ101における、機体左右方向外側に位置するそれぞれの端部は、苗植付部50の苗載置台51に係合している。こうして、苗載置台51が左端付近及び右端付近に移動しているときは苗載置台51の重みで、苗植付部50の苗載置台51が移動している側が下がりぎみになるが、補正用左右引張バネ101は、苗載置台51が移動して下がりぎみになる側を引き上げる方向に作用して適正なローリング動作を行うことができる。
また、ローリング機構80は、水平センサ105と、中央位置センサ106と、最大揺動位置センサ107とを備える(図4参照)。このうち、水平センサ105は、苗植付部50の水平に対する左右傾斜を電気信号の変動として検出することが可能である。ローリング機構80は、この水平センサ105の検出値に応じて電動モータ84を正逆転作動させることにより、苗植付部50を水平となる姿勢にすることができる。
また、中央位置センサ106は、回動アーム95を左右中央位置で停止させるために、従動歯車88の位置を検出するためのセンサである。この中央位置センサ106により、回動アーム95が左右中央位置であるか否かを検出し、この検出結果はローリング制御を停止する際等の各種制御に用いられる。また、最大揺動位置センサ107は、回動アーム95を左右最大揺動位置で停止させるために、従動歯車88の位置を検出するためのセンサである。この最大揺動位置センサ107が、回動アーム95が左右最大揺動位置であることを検出した場合、電動モータ84が停止し、それ以上左右方向にローリング動作が行われることが停止される。
また、本実施形態に係る苗移植機1は、GPS(Global Positioning System)によって苗移植機1の位置情報を取得するGPS制御装置120(図8参照)を備える。走行車体2には、GPS制御装置120を構成する受信アンテナ121が配設される。この受信アンテナ121は、時間的に所定の間隔でGPS座標を取得することにより、地球上での位置情報を所定間隔で取得することができる。受信アンテナ121を有するGPS制御装置120は位置情報取得装置として設けられる。この受信アンテナ121は、予備苗載台65を支持する支柱である予備苗載台支柱66に連結されるアンテナフレーム124に取り付けられる。
図7は、アンテナフレーム124の正面視による説明図である。アンテナフレーム124は、下側が開放された向きの門型の形状で形成されており、門型の2箇所の下端部が、左右の予備苗載台支柱66に連結される。つまり、アンテナフレーム124は、機体左右方向に延びるフレーム水平部125と、フレーム水平部125の両端から下方に延びる2箇所のフレーム垂直部126とを有し、フレーム垂直部126の下端が、予備苗載台支柱66に連結される。フレーム垂直部126と予備苗載台支柱66とは、軸方向が機体前後方向に延びる回動部128によって連結されている。かかる構成により、フレーム垂直部126は、回動部128を中心として機体左右方向に回動自在に、予備苗載台支柱66に連結される。
また、左右のフレーム垂直部126のうち、一方のフレーム垂直部126には、フレーム垂直部126が延びる方向に伸縮自在な伸縮シリンダ127が設けられる。伸縮シリンダ127は、油圧によって全長が伸縮可能である。かかる構成により、伸縮シリンダ127が設けられる側のフレーム垂直部126は、全長が伸縮することが可能である。また、受信アンテナ121は、フレーム水平部125の上面において、長さ方向における中央付近の位置に取り付けられる。
また、図1に示すように、左右の予備苗載台支柱66には、機体前方に突出するように深度センサ114が各々設けられており、圃場の深度を検出可能としている。
深度センサ114は、超音波やレーザー光の反射により水面、または土壌表面までの深さを測定するものであり、測定されたその場の深さがコントローラ150に送信される(図8参照)。
なお、深度センサ114は、圃場水面からの反射波を検出しているため、水面が高いほど反射時間は短くなり、コントローラ150は深度が「深い」と判定する。しかし、水面と深度センサ114との距離は、波などの影響を受けて変動するため、その影響を可及的に排除するために、ここでは、0.01秒ごとに20個の検出値を取得し、その中で最大値とその次に大きな値、および最小値とその次に小さな値の4つを捨て、残りの16の検出値の平均を用いて深度を検出している。
図8は、苗移植機1のコントローラ150を中心とした機能ブロック図である。本実施形態に係る苗移植機1は、電子制御によって各部を制御することが可能になっており、苗移植機1は、各部を制御する制御装置としてのコントローラ150を備える。このコントローラ150は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理部や、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の記憶部、さらには入出力部が設けられ、これらは互いに接続されて互いに信号の受け渡しが可能である。記憶部には、苗移植機1を制御するコンピュータプログラムが格納される。図示するように、コントローラ150には、モータ等のアクチュエータ類や、各部の情報を取得するセンサ類等が接続される。
例えば、コントローラ150には、アクチュエータ類として、エンジン10の吸気量を調節するスロットル(図示省略)を作動させることにより、エンジン10の回転数を増減させるスロットルモータ12や、線引きマーカ68を作動させるマーカモータ69、ローリング機構80の電動モータ84、アンテナフレーム124に設けられる伸縮シリンダ127等が接続される。
また、コントローラ150に接続されるセンサ類としては、後輪回転センサ23、作業クラッチセンサ58、水平センサ105、中央位置センサ106、最大揺動位置センサ107、深度センサ114、ジャイロセンサ115、傾斜センサ116、加速度センサ117、感圧センサ130、およびストロークセンサ141が接続される。
後輪回転センサ23は、後輪5の回転速度を検知することにより、走行車体2の車速を検知する車速検知部材として設けられる。作業クラッチセンサ58は、苗植付部50に動力を伝達するクラッチ(図示省略)の接続状態を検知することにより、苗植付部50の作動を検知する作業検知部材として設けられる。深度センサ114は、圃場の深さを測定する深度検出部材として設けられる。ジャイロセンサ115は、走行車体2の進行方向の変化を検知する方向変化検知部材として設けられる。傾斜センサ116は、走行車体2の前後傾斜を検知する傾斜検知部材として設けられている。加速度センサ117は、走行車体2の加減速を検出する加速度検出部材として設けられる。また、ストロークセンサ141は、前輪4の上下動を吸収するサスペンション機構14の作動量を検出する伸縮検出部材として設けられる。
また、苗移植機1は、自動操舵装置110と、GPS制御装置120と、情報記憶端末140とを備えており、これらはコントローラ150に接続される。自動操舵装置110は、GPS制御装置120が取得した位置情報に基づき、ハンドル32を自動操縦して走行車体2を直進方向に維持することが可能になっている。このため、自動操舵装置110は、任意の回転力をハンドル32に付与することにより、ハンドル32を回転させる操舵モータ111と、ハンドル32の操作量を示す回転角度を検知するハンドルポテンショメータ112とを有する。操舵モータ111は、ハンドル32の回転軸に対して回転力を付与してハンドル32を操作することができ、操作量検出部材としてのハンドルポテンショメータ112は、ハンドル32の回転軸の回転角度を検知して、ハンドル32の回転角度を検知することが可能である。
なお、自動操舵装置110の操舵モータ111は、ハンドル32に回転力を付与するのではなく、例えば、ハンドル32に連動連結したステアリングアーム(不図示)を動作させるように構成することもできる。
また、GPS制御装置120は、GPSを用いることにより地球上における苗移植機1の位置情報、或いは座標情報を取得することができ、GPS制御装置120で取得した位置情報は、コントローラ150に伝達することができる。GPS制御装置120は、このようにGPSを用いることにより苗移植機1の位置情報を取得するため、GPSで使用される人工衛星からの信号を受信する受信アンテナ121を有する(図1、図2、図7および図8を参照)。
また、情報記憶端末140は、情報を表示する表示部と、各種の入力操作を行う入力操作部と、情報を記憶する記憶部とを有している。このうち、表示部と入力操作部とは、別体で構成されていてもよく、タッチパネル式のディスプレイによって一体で構成されていてもよい。また、情報記憶端末140の記憶部は、一または複数の圃場の位置情報、及び圃場での以前の作業時における位置情報を記憶する。
本実施形態に係る苗移植機1は、上述してきた構成を有するが、ここで、その作用について説明する。
苗移植機1の運転時は、エンジン10で発生する動力によって、走行車体2の走行と、苗載置台51に載せた苗の植付作業を行う。この植付作業は、回転軸が左右方向になる向きで、苗植付装置60の植付体61全体が回転しながら、植込杆62も回転することにより、苗載置台51に載せられた苗を順次植込杆62で取り、取った苗を徐々に圃場に植え付ける。その際に、苗載置台51を、苗載置台51に載置する1条分の機体左右方向の幅の範囲内で機体左右方向に往復移動させることにより、各苗植付装置60は、苗載置台51においてそれぞれの苗植付装置60に対応する部分から苗を取り出し、圃場に植え付ける。すなわち、各苗植付装置60は、苗載置台51の所定の条に対応する部分から苗を取り出して、所定の条に苗を植え付ける。植付作業時は、このように苗植付装置60を作動させながら圃場内を走行車体2で走行することにより、複数の列状に苗を植え付ける。
走行車体2の走行時には、エンジン10で発生した動力はベルト式動力伝達機構17に伝達され、ベルト式動力伝達機構17から油圧式無段変速機16に伝達されて、油圧式無段変速機16で所望の回転速度や回転方向、トルクに変換されて出力される。油圧式無段変速機16から出力された動力は、ミッションケース18に伝達され、路上走行時の走行速度に適した回転速度、または苗の植え付け時の走行速度に適した回転速度にミッションケース18内で変速されて、前輪4側や後輪5側に出力される。また、ミッションケース18から出力される動力の一部は、苗植付部50側にも伝達され、苗植付部50での植え付け作業にも用いられる。
また、本実施形態に係る苗移植機1は、圃場で植え付け作業を行う際には、GPS制御装置120で苗移植機1の位置情報を取得しつつ、自動操舵装置110で操舵を行う通常の自動操舵処理を実行することにより、直進しながら植え付け作業を行うことが可能になっている。詳しくは、苗移植機1は、GPSで使用される人工衛星からの信号をGPS制御装置120の受信アンテナ121で受信することにより、地球上における苗移植機1の位置情報を、所定の時間間隔ごとに取得する。
情報記憶端末140には、圃場内で効率良く植え付け作業を行うための走路である直進走路の情報が記憶されており、コントローラ150は、情報記憶端末140に記憶されている直進走路の情報と、受信アンテナ121で取得した位置情報とを比較し、自動操舵装置110を制御する。
また、図8に示すように、苗移植機1は、走行車体2の進行方向の変化を検知するジャイロセンサ115を備えているため、コントローラ150は、自動操舵装置110の制御について、受信アンテナ121で取得した位置情報のみならず、ジャイロセンサ115による検出値を参照しながら行うようにすれば、制御の正確性が向上する。すなわち、自動操舵装置110は、受信アンテナ121とジャイロセンサ115の検出値に基づいて作動し、情報記憶端末140に記憶されている直進走路に沿って、走行車体2を直進走行させることが可能である。
苗の植え付け作業時において、自動操舵装置110は、GPS制御装置120で所定間隔ごとに取得した苗移植機1の位置情報に基づいて走行車体2を直進走行させるが、GPS制御装置120は、走行車体2の車速に応じて、位置情報を取得する間隔を変更するようにしている。具体的には、GPS制御装置120の受信アンテナ121は、後輪回転センサ23で検知した車速が所定速度以上であるときは、位置情報の情報取得間隔を短くし、後輪回転センサ23で検知した車速が、位置情報の情報取得間隔を短くする際の所定速度よりも遅い、所定速度未満であるときは、位置情報の情報取得間隔を長くする。例えば、後輪回転センサ23で検知した車速が1.0〜1.6km/h以上であるときは、位置情報を取得する際の周期を短くし、後輪回転センサ23で検知した車速が0.5〜0.9km/h未満であるときは、位置情報を取得する際の周期を長くする。
また、自動操舵装置110で走行車体2を直進走行させているときには、自動操舵装置110の作動回数に基づいて車速に規制をかけ、所定時間内の自動操舵装置110の作動回数が所定回数以上になると、動力伝達装置15は、走行車体2の車速を減速させる。すなわち、所定時間内の自動操舵装置110の作動回数が所定回数以上になった場合には、例えば、スロットルモータ12を作動させてエンジン10の吸気量を低下させることにより、走行車体2の車速を減速させ、車速が低くなった状態で、自動操舵装置110で走行車体2を直進走行させる動作を継続する。
さらに、自動操舵装置110は、走行車体2を直進走行させる際には、操舵速度を車速に合わせて比例させる。すなわち、自動操舵装置110は、ハンドル32を操作する際における作動速度を、後輪回転センサ23で検知した車速に合わせて増減する。具体的には、自動操舵装置110は、後輪回転センサ23で検知した車速が高くなるに従って、操舵モータ111の作動速度が速くなって、ハンドル32を操作する際における作動速度が速くなり、車速が低くなるに従って、操舵モータ111の作動速度が遅くなって、ハンドル32を操作する際における作動速度が遅くなる。
また、自動操舵装置110で走行車体2を直進走行させているときに、後輪回転センサ23で検知した車速が一定以上である場合は、自動操舵装置110によるハンドル32の回動角度を、所定範囲内に規制する。例えば、後輪回転センサ23で検知した車速が、高速であると判断できる所定の車速以上である場合は、自動操舵装置110は、ハンドル32の回動角度を左右共に15度に規制して、操舵の操作を行う。
上述したように、実施形態に係る苗移植機1は、自動操舵装置110によりで走行車体2の直進を維持することができるが、走行させているときに、作業者が直進方向から外れたと勘違いして、ハンドル32を操作してしまう場合がある。しかし、実際には、直進状態が維持されていることも多く、そのような場合に作業者によるハンドル操作が受け付けられると、かえって進行方向が直進方向から外れてしまう場合がある。
そこで、本実施形態では、コントローラ150は、GPS制御装置120の受信アンテナ121により取得した位置情報から機体が直進していると判断した場合、ハンドル32の手動操作を受け付けないこととした。
以下、ハンドル32の手動操作の禁止を伴う自動操舵処理について、図面を参照しながら説明する。図9は、ハンドル32の手動操作の禁止を伴う自動操舵処理における第1の自動操舵処理を示すフローチャート、図10は、第2の自動操舵処理を示すフローチャート、図11は、第3の自動操舵処理を示すフローチャートである。
図9に示す第1の自動操舵処理は、通常自動操舵処理が開始されると自動的に開始される。そして、通常自動操舵処理が開始されると、図示するように、コントローラ150は、GPS制御装置120の受信アンテナ121により取得した位置情報に基いて、走行車体2すなわち機体が直進しているか否かを判定する(ステップS110)。
そして、直進していると判定すると(ステップS110:Yes)、コントローラ150は、作業者によるハンドル32の手動操作を禁止する(ステップS120)。すなわち、コントローラ150は、ハンドル32に対する作業者による操作を、前輪4の操作に反映しないようにする。例えば、ハンドルポテンショメータ112の検出値が所定値(例えば、15度〜30度)未満である場合、コントローラ150は、操舵モータ111を逆方向に駆動させ、手動操作に相反するステアリング操作を実行し、直進状態を維持する。
また、例えば、ハンドル32にグリップセンサ(不図示)を設け、GPS座標のずれが上述したように小さい状態(例えば、ハンドルポテンショメータ112の検出値が15度〜30度未満)で、かつグリップセンサが作業者の手を検知している状態であれば、操舵モータ111を逆方向に駆動させ、作業者による手動操作に相反するステアリング操作を実行したり、あるいは、操舵モータ111をロックするなどしてもよい。
一方、直進していないと判定すると(ステップS110:No)、コントローラ150は、通常自動操舵を実行し(ステップS130)、例えば、ハンドルポテンショメータ112の検出値が30度以上の回動量を検出した場合は、作業者の手動によるハンドル操作に従う。
このように、作業者の勘や思い違いなどによってハンドル操作がなされ、本来行われるべき直進走行制御が阻害されることを防止することができるため、苗の植付が重複してしまうといったことも防止され、作業精度が向上する。
なお、ここでは、第1の自動操舵処理を通常自動操舵処理が開始されると自動的に開始されるようにしたが、例えば操縦部30に専用スイッチなどを設け、スイッチ操作により第1の自動操舵処理を選択的に行うようにすることもできる。
次に、圃場深度と、圃場における機体の位置とに応じて、操舵量を通常の自動操舵とは異ならせた第2の自動操舵処理について説明する。すなわち、直進している苗移植機1が、まもなく旋回する必要のある位置、すなわち圃場端の手前に位置した場合と、そうでない位置で直進している場合とで、自動操舵装置110は操舵量を異ならせ、しかも、圃場の深さに応じて操舵量の増減度合を変更するようにしている。
図10に示すように、第2の自動操舵処理では、コントローラ150は、深度センサ114から検出値を取得する(ステップS210)。次いで、コントローラ150は、GPS制御装置120の受信アンテナ121で取得した位置情報により、機体が圃場端付近に位置しているか否かを判定する(ステップS220)。
そして、圃場端付近に位置していると判定すると(ステップS220:Yes)、自動操舵装置110による操舵量を、例えば予め設定した所定の基準量よりも大きくする(ステップS230)。このとき、コントローラ150は、深度センサ114により検出した値に応じて操舵量の度合を変更する。すなわち、操舵量を基準量よりも大きくするにしても、例えば、操舵モータ111による単位動作量の大きさを増減して、操舵量の大きさの度合を深度センサ114により検出した値に応じて変更する。検出深度が基準深度よりも深い場合は、操舵量を一定量だけ減じ、検出深度が基準深度よりも浅い場合は、操舵量を一定量だけ増加させる。
ここで、基準深度は、例えばティーチング作業により取得した圃場深度から決定することができる。すなわち、苗の植付作業を開始する前に、所定距離だけ走行しながら所定間隔で深度センサ114から深度を検出し、その検出値の平均を、基準深度としてコントローラ150の記憶部に記憶させておくとよい。
一方、コントローラ150は、機体が圃場端付近以外の位置で直進走行していると判定すると(ステップS220:No)、自動操舵装置110による操舵量を前記基準量よりも小さくする(ステップS240)。このときも、前述したように、コントローラ150は、深度センサ114により検出した値に応じて操舵量の大きさの度合を変更する。
こうして、第2の自動操舵処理を行うことにより、直進中の苗移植機1が圃場端付近に位置した場合、前輪4の操舵量を大きくすることができ、かかる制御により、適切な旋回開始位置に走行車体2を移動させることができる。したがって、機体が旋回した後の作業位置が旋回前の作業位置と重複することがなく、余分な作業を行う必要がなくなる。あるいは、機体が旋回した後の作業位置が、旋回前の作業位置から離間することが防止されるので、作業が行われない位置が生じることを防止することができる。
また、圃場端の近傍以外における直進走行時は、操舵量を基準量よりも小さくすることによって、直進方向から大幅にずれることを防止することができ、作業位置が蛇行することが防止され、作業精度や作業能率が向上する。
しかも、圃場の深さに合わせて操舵量の大小度合を増減するようにしたので、前輪4に抵抗がかかりやすい深い場所では、深いほど操舵量を減らすことができ、前輪4に負荷がかかりにくくなって耐久性が向上する。反対に、走行抵抗がかかりにくい浅い場所ほど操舵量を増やすことができるので、前輪4を直進方向に早く復帰させることができ、作業精度や作業能率を向上させることができる。
本実施形態に係る苗移植機1では、走行車体2の加速度合や、圃場の凸凹度合、ハンドル32の操作状態、さらには、機体の走行状態などに応じて、操舵量を通常の自動操舵とは異ならせる第3の自動操舵処理を行うようにしている。
すなわち、図11に示すように、コントローラ150は、先ず、加速度センサ117で検出した加速度が、所定値、すなわち基準加速度より大きいか否かを判定する(ステップS310)。ここで、基準加速度とは、予め設定された加速度の値であり、コントローラ150の記憶部に記憶されている。
そして、検出加速度が基準加速度より大きいと判定した場合(ステップS310:Yes)、コントローラ150は、自動操舵装置110による操舵量を所定の基準量よりも小さくする(ステップS320)。
このように、加減速時には走行輪である前輪4の操舵量を小さくすることができるため、進行方向が乱れることを防止でき、直進性や作業能率を向上させることができる。
一方、検出加速度が基準加速度より大きくないと判定した場合(ステップS310:No)、コントローラ150は、サスペンション機構14による上下動が大きいか否かを判定する(ステップS330)。すなわち、前輪4が圃場の凸凹を通過する際に、上下動を吸収するためにサスペンション機構14が作用した場合の作動量を、ストロークセンサ141で検出し、その検出値と閾値とを比較して上下動が大か否かを判定する。この場合の閾値も予め設定された値であり、コントローラ150の記憶部に記憶されていることとする。
そして、上下動が大きいと判定した場合(ステップS330:Yes)、コントローラ150は、処理をステップS320に移し、自動操舵装置110による操舵量を所定の基準量よりも小さくする。
このように、サスペンション機構14が頻繁に作動するような凸凹がある場合、前輪4の操舵量を小さくすることができるため、圃場の凸凹により進行方向が乱れることを防止でき、直進性や作業能率を向上させることができる。
一方、上下動は大きくないと判定した場合(ステップS330:No)、コントローラ150は、操舵量の変化が第1条件を満たすか否かを判定する(ステップS340)。そして、操舵量の変化が第1条件を満たすと判定した場合(ステップS340:Yes)、コントローラ150は、処理をステップS320に移し、自動操舵装置110による操舵量を小さくする。
ここで、操舵量の変化とは、ハンドルポテンショメータ112による検出値の所定時間内の変化であり、第1条件とは、例えば、第1の所定時間内にハンドル32の回転角度が第1の所定角度以上となるように操作された場合を指す。なお、第1の所定時間としては、例えば、0.05秒〜0.1秒などに設定することができる。また、第1の所定角度としては、例えば、10度〜20度に設定することができる。
一方、操舵量の変化が第1条件を満たさないと判定した場合(ステップS340:No)、コントローラ150は、操舵量の変化が第2条件を満たすか否かを判定する(ステップS350)。そして、操舵量の変化が第2条件を満たすと判定した場合(ステップS350:Yes)、コントローラ150は、処理をステップS360に移し、自動操舵装置110による操舵量を大きくする。
ここで、第2条件とは、例えば、第2の所定時間以上継続してハンドル32の操作が行われているか、ハンドル32の回転角度が第2の所定角度以上となるように操作された場合を指す。なお、第2の所定時間としては、例えば、1秒以上に設定することができる。また、第2の所定角度としては、例えば、20度〜30度に設定することができる。
一方、操舵量の変化が第2条件を満たさないと判定した場合(ステップS350:No)、コントローラ150は、機体がドリフトしているか否かを判定する(ステップS370)。
ここで、ドリフトとは、機体の横滑りのことであり、GPS制御装置120の受信アンテナ121で取得した位置情報から、機体が所定時間の間に直進方向に対して直交方向へ一定値以上ずれている場合を指す。
コントローラ150は、機体がドリフトしていると判定すると(ステップS370:Yes)、処理をステップS360に移して自動操舵装置110による操舵量を所定の基準量よりも大きくする。一方、機体はドリフトしていないと判定すると(ステップS370:No)、コントローラ150は、処理を終え、通常自動操舵処理に移す。
このように、ハンドル32が比較的短時間の間(第1所定時間内)に、ある程度の角度(第1の所定角度)まで回転するほど操作された場合、自動操舵装置110による前輪4の操舵量は基準量よりも小さくなるように制御される。したがって、前輪4が急激に舵取りされて走行車体2が揺れることが防止され、直進性や安全性が向上する。
また、ハンドル32が、例えば1秒程度の相対的に長い時間(第2所定時間)以上の連続操作や、第1の所定角度よりも大きな第2の所定角度以上の操作が行われた場合、自動操舵装置110による操舵量を基準量よりも大きくすることにより、進行方向の修正や旋回走行の開始が速やかに行われることになり、蛇行が防止されて作業精度が向上する。
さらに、走行車体2が横滑りしている場合、自動操舵装置110による操舵量を基準量よりも大きくすることによって、走行車体2を速やかに直進走行位置に復帰させることができるため、作業位置の蛇行が防止されて作業精度が向上する。
次に、上述してきた自動操舵処理を実行中に、特定の条件に合致した場合、苗移植機1のコントローラ150は、自動操舵装置110を用いて第4の自動操舵処理を行う。すなわち、コントローラ150は、受信アンテナ121から取得した位置情報から、走行車体2が圃場端部に沿う方向に移動していると判定した場合、自動操舵装置110による前輪4の操舵量を所定の基準量よりも小さくする。
かかる制御は、苗植付部50などが畔圃場端部の畦畔などに接触することを未然に防止するために行うもので、かかる制御を行うことにより、苗植付部50を破損させたり、圃場外で意図せぬ作業が行われたりすることを防止する。
上述してきたように、本実施形態に係る苗移植機1は、走行車体2の位置情報と進行方向の変化、並びに圃場条件などの変化に合わせて自動操舵装置110を作動させることにより、走行車体2を正確に直進走行させることができる。
ところで、操舵量の大小度合については、例えば、設定ダイヤルなどを操縦部30などに設けておき、作業者の好みによって選択可能とすることもできる。例えば、基準操舵量をダイヤルゼロとして、度合が大きくなるにつれてダイヤル1,2,・・と設定するとともに、度合が小さくなるにつれてダイヤル-1,-2,・・と設定することができる。
なお、自動操舵装置110による直進走行を維持する動作は、他の機能と連動させてもよい。例えば、植付作業時に走行車体2を旋回させる際に、旋回に連携して苗植付部50を昇降させる機構が備えられている場合には、旋回して苗植付部50が下がり、植え付け動作が「入」になったら、自動操舵装置110による直進走行を維持する動作が「入」になるようにしてもよい。これにより、旋回時には、旋回完了後に、自動操舵装置110による直進走行が自動的に行われるので、自動操舵装置110によって直進走行させる際における使い勝手を向上させることができる。
また、走行車体2の後進時は、自動操舵装置110による直進走行は停止させるのが好ましい。後進は、走行車体2の向きを変える場合等に行われるため、作業者が手動で操舵を行わなければ、任意の向きにする際における姿勢変化の追従性が悪くなる。また、後進後に再度前進をする場合には、作業者の操作に基づいて、自動操舵装置110による直進走行が再開されるのが好ましい。後進後に再度前進する際に、すぐ直進走行が行われると、軌道修正がし難くなるためである。したがって、後進後に再度前進をする場合には、作業者の操作に基づいて直進走行が再開されるようにすれば、走行車体2の向きを、自動操舵装置110による直進走行を行うことが可能な向きに、容易に変えることができる。
上述した実施形態では、作業車両の一例として苗移植機1を用いて説明したが、作業車両は、苗移植機1以外のものでもよい。作業車両は、圃場での作業を行う播種装置やロータリ等の作業装置を、走行車体の後部に配設するものであれば、その種類は問わない。
すなわち、上述してきた実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、表示要素などのスペック(構造、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質など)は、適宜に変更して実施することができる。
1 苗移植機
2 走行車体
4 前輪(走行輪)
5 後輪(走行輪)
14 サスペンション機構
32 ハンドル(操舵部材)
110 自動操舵装置
112 ハンドルポテンショメータ(操作量検出部材)
114 深度センサ(深度検出部材)
117 加速度センサ(加速度検出部材)
120 GPS制御装置(位置情報取得装置)
141 ストロークセンサ(伸縮検出部材)
150 コントローラ(制御装置)

Claims (7)

  1. 圃場での作業を行う対地作業装置を後部に取り付け可能な走行車体と、
    前記走行車体の走行輪を操舵する操作を受け付ける操舵部材と、
    前記走行車体の位置情報を取得する位置情報取得装置と、
    前記操舵部材に対する操作量を検出する操作量検出部材と、
    前記位置情報取得装置が取得した前記位置情報に基づき、前記走行輪を操舵して前記走行車体の走行向きを直進方向に維持する自動操舵装置と、
    前記自動操舵装置を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記位置情報取得装置が取得した前記位置情報から前記走行車体が直進していると判定した場合、前記操舵部材に対する前記操作を前記走行輪の操舵に反映しないことを特徴とする作業車両。
  2. 圃場の深さを測定する深度検出部材をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記位置情報取得装置が取得した前記位置情報が圃場端付近であることを示す場合は、前記自動操舵装置による操舵量を所定の基準量よりも大きくし、圃場端付近以外で直進走行していることを示す場合は、前記自動操舵装置による操舵量を前記基準量よりも小さくするとともに、前記圃場の深さに応じて、前記自動操舵装置による操舵量の大小の度合を変更することを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記走行車体の加減速を検出する加速度検出部材をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記加速度検出部材が検出した前記加速度が所定値以上である場合、前記自動操舵装置による前記走行輪の操舵量を所定の基準量よりも小さくすることを特徴とする請求項1または2に記載の作業車両。
  4. 圃場の凹凸による前記走行輪の上下動を吸収するサスペンション機構と、
    前記サスペンション機構の作動量を検出する伸縮検出部材と、
    をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記伸縮検出部材が検出した前記作動量の所定時間内における変化が、予め設定された閾値よりも大きい場合は、前記自動操舵装置による前記走行輪の操舵量を所定の基準量よりも小さくすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の作業車両。
  5. 前記制御装置は、
    前記操作量検出部材が検出した前記操作量に基づき、前記操舵部材に対して第1所定時間内に第1所定角度以上の前記操作が行われたと判定した場合は、前記自動操舵装置による前記走行輪の操舵量を所定の基準量よりも小さくする一方、
    前記操舵部材に対して第2所定時間以上継続した前記操作が行われたと判定した場合、または前記操舵部材に対して第2所定角度以上の前記操作が行われたと判定した場合は、前記自動操舵装置による前記走行輪の操舵量を前記基準量よりも大きくすることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の作業車両。
  6. 前記制御装置は、
    前記位置情報取得装置が所定時間内に取得した前記位置情報が、前記走行車体の直進方向として設定された方向に対して横ずれしている場合、前記走行車体が横滑りしていると判定し、横滑り量に応じて前記自動操舵装置による前記走行輪の操舵量を所定の基準量よりも大きくすることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の作業車両。
  7. 前記制御装置は、
    前記位置情報取得装置が取得した前記位置情報に基づき、前記走行車体が圃場端部に沿う方向に移動していると判定した場合、前記自動操舵装置による前記走行輪の操舵量を所定の基準量よりも小さくすることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の作業車両。
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