JP2006296120A - リラクタンスモータの駆動装置及び方法 - Google Patents

リラクタンスモータの駆動装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モータの全損失は最小としながら、巻線の温度が上昇しても、出力を低下させずに定格時間を延長することができ、また、巻線を含むステータを効率良く冷却することができるリラクタンスモータの駆動装置及び方法を提供する。
【解決手段】ステータに複数相からなる巻線を備え、巻線に電流を流すことにより生ずる起磁力でリラクタンストルクを発生するリラクタンスモータの駆動方法において、巻線12が巻回された鉄心部の任意の箇所の磁束が、モータ運転状態に応じて交番磁束若しくは直流磁束のいずれか一方となるように、巻線12に流れる電流の方向を切り換え、切り換えによって任意の箇所の鉄損を変化させる。少なくとも1つの相の通電方向を切り換え可能にし、切り換えられる通電方向に基づく順方向通電モードと逆方向通電モードのいずれか一方のモードを選択して駆動する。
【選択図】図1

Description

この発明は、リラクタンスモータの駆動装置及び方法に関し、特に、巻線に流す電流による起磁力でリラクタンストルクを発生するリラクタンスモータの駆動装置及び方法に関する。
従来、複数相からなる集中巻の巻線を備え、この巻線に流す電流による起磁力でリラクタンストルクを発生するリラクタンスモータが知られている。このようなリラクタンスモータとして、「スイッチドリラクタンスモータおよびその制御方法」(特許文献1参照)及び「Switched Reluctance Motors and their Control」(非特許文献1参照)がある。
この「スイッチドリラクタンスモータおよびその制御方法」は、リラクタンスモータの効率を改善するものであり、ロータ突極の先端形状の変更により磁束流入角度を周方向側へ変更させ、ロータ回転トルクの変動を抑制すると共に、回転トルクを増加させて効率の向上を図っている。また、「Switched Reluctance Motors and their Control」には、通電する電流位相や電流値によりリラクタンスモータの効率が向上することが説明されている。
特開平11−308828号公報 T.J.E.MILLER著"Switched Reluctance Motors and their Control"(ISBN 0−19−859387−2)
しかしながら、このような従来のリラクタンスモータにおいては、銅損、鉄損、及び機械損の合計で表される全損失を低減することは可能であったが、この全損失によりモータが発熱した場合、特に、巻線の温度が耐熱仕様上限に達したとき、モータの駆動を停止するか或いはモータの出力を低下させる等といった処置をする必要があった。このため、モータには、回転速度と出力トルクで決まる動作点において定格時間が定められている。従って、例えば、回転速度1000rpm、出力トルク100Nmの動作点では定格時間120秒であるモータを120秒以上使用するには、出力を低下させる等により、全損失、つまり、発熱を低下させて、巻線を熱から保護する必要があった。
この発明の目的は、モータの全損失は最小としながら、巻線の温度が上昇しても、出力を低下させずに定格時間を延長することができ、また、巻線を含むステータを効率良く冷却することができるリラクタンスモータの駆動装置及び方法を提供することである。
上記目的を達成するため、この発明に係るリラクタンスモータの駆動方法は、ステータに複数相からなる巻線を備え、前記巻線に電流を流すことにより生ずる起磁力でリラクタンストルクを発生するリラクタンスモータの駆動方法において、前記巻線が巻回された鉄心部の任意の箇所の磁束が、モータ運転状態に応じて交番磁束若しくは直流磁束のいずれか一方となるように、前記巻線に流れる電流の方向を切り換え、切り換えによって前記任意の箇所の鉄損を変化させる。
また、この発明に係るリラクタンスモータの駆動装置は、ステータに複数相からなる巻線を備え、前記巻線に電流を流すことにより生ずる起磁力でリラクタンストルクを発生するリラクタンスモータの駆動装置において、前記巻線が巻回された鉄心部の任意の箇所の磁束が、モータ運転状態に応じて交番磁束若しくは直流磁束のいずれか一方となるように、前記巻線に流れる電流の方向を切り換える切り換え手段を有し、前記切り換え手段よって前記任意の箇所の鉄損を変化させる。
この発明によれば、ステータに複数相からなる巻線を備え、巻線に電流を流すことにより生ずる起磁力でリラクタンストルクを発生するリラクタンスモータの駆動方法において、巻線が巻回された鉄心部の任意の箇所の磁束が、モータ運転状態に応じて交番磁束若しくは直流磁束のいずれか一方となるように、巻線に流れる電流の方向が切り換えられ、切り換えられることによって任意の箇所の鉄損が変化する。これにより、モータの全損失は最小としながら、巻線の温度が上昇しても、出力を低下させずに定格時間を延長することができ、また、巻線を含むステータを効率良く冷却することができる。
また、この発明に係るリラクタンスモータの駆動装置により、上記リラクタンスモータの駆動方法を実現することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
(第1実施の形態)
図1は、この発明の第1実施の形態に係るリラクタンスモータの駆動装置の構成を示す回路図である。図1に示すように、リラクタンスモータの駆動装置10は、リラクタンスモータの各相において、U相は、半導体スイッチング素子11a,11b,11c,11dをHブリッジ配列したバイポーラ駆動回路により、V相及びW相は、半導体スイッチング素子11a,11bをハーフブリッジ配列したユニポーラ駆動回路により、それぞれ構成されている。
つまり、V相及びW相には、それぞれの巻線12v,12wに直列に、2つの半導体スイッチング素子11a,11bが接続されており、U相の巻線12uには、4個の半導体スイッチング素子11a,11b,11c,11dの内のそれぞれ直列接続された半導体スイッチング素子11a,11cと半導体スイッチング素子11b,11dの各接続端Up,Unが、直列に接続されている。各半導体スイッチング素子11a,11b,11c,11dには、電源13からモータ電流が供給される。
図2は、図1のリラクタンスモータの巻線構成及び磁極極性を示す、回動軸に直交する面による断面説明図である。図2に示すように、リラクタンスモータ14は、ステータ15、及びステータ15の内部に回動自在に配置されたロータ16を有しており、ロータ16は、その表面中心を貫通する回動軸(図示しない)を有している。
ステータ15及びロータ16は、何れも、例えば、0.5mm厚程度の電磁鋼板を所定の形状(図2に示す平面形状)にプレスで打ち抜き、打ち抜き形状の電磁鋼板を回動軸の中心軸方向に積層して形成されている。ステータ15の外周側には、ステータヨークSy(後述する突極U1と突極V1にかかる部分のみ図示)が設けられており、ステータ15の内周側には、ステータ磁極(ステータポール)Spとなる複数のティース部が放射状に突設されている。ロータ16の外周側には、複数のロータ磁極(ロータポール)Rpが放射状に突設されている。
このリラクタンスモータ14は、例えば、ステータ15に12極、ロータ16に8極の突極構造を有し、ステータ15の各突極にはU、V、Wの3相の巻線12が巻回されている。巻線12は、突極に集中巻きされており、突極U1、U2、U3、U4にそれぞれ巻かれた4つの巻線12uは、直列若しくは並列に接続されてU相巻線となる。突極V1、V2、V3、V4及び突極W1、W2、W3、W4についても同様であり、それぞれ巻かれた4つの巻線12v,12wがV相巻線、W相巻線となる。これらの巻線12に電流を流すことにより生ずる起磁力で、リラクタンストルクが発生する。
ここで、巻線の極性について説明する。例えば、U相を例に取ると、U相の巻線12uが巻かれる突極U1、U2、U3、U4のエアギャップ面(ロータ16の突極との対向面)の磁極が、N、S、N、SとN極とS極が交互に配列されるように、巻線12uの巻き方向が決められる。つまり、突極U1については、巻線12u1に通電したときの電流方向が、図2において、突極U1の左側では図面表から裏に抜ける方向(図中の記号参照)、突極U1の右側では図面裏から表に抜ける方向(図中の記号参照)となり、他の突極U2、U3、U4についても同様である。そして、各突極のエアギャップ面における磁極は、N、S、N、S、……とN極とS極が交互に配列される(図2参照)。
上述した構成を有するリラクタンスモータ14(図2参照)にあって、リラクタンスモータの駆動装置10(図1参照)のV相及びW相それぞれの半導体スイッチング素子11a,11bの両方をオン(ON)すると、図1において図面左から右へ電流が流れる。U相の半導体スイッチング素子11a,11bをオン、半導体スイッチング素子11c,11dをオフ(OFF)すると、V相、W相と同様に、図1において図面左から右へと電流が流れる。このスイッチ状態及びその結果である電流方向を、以後、順方向通電モードと称する。この順方向通電モードにおいて、全ての相の電流は図1において図面左から右へと流れ、この電流方向に対し上述した磁極の並び(図2参照)になるように、構成されている。
一方、上述した構成において、U相の半導体スイッチング素子11a,11bをオフ、半導体スイッチング素子11c,11dをオンすると、V相、W相と同様に、図1において図面右から左へと電流が流れる。このスイッチ状態及びその結果である電流方向を、以後、逆方向通電モードと称する。
図3は、逆方向通電モードの磁極極性を示す図2と同様の断面説明図である。図3に示すように、逆方向通電モードでは、U相の通電方向が逆になっているので、U相で発生する磁極が反転させられる。つまり、磁極配置が、N、N、N、S、S、S、……とN極とS極が3極ずつ交互に配列される。
このように、リラクタンスモータの駆動装置10は、U相のみにバイポーラ駆動回路を備えることにより、順方向通電モード(図1参照)と逆方向通電モード(図2参照)で磁極配置を切り換えることが可能になる。つまり、リラクタンスモータ14は、3相の内の少なくとも1つの相の通電方向を切り換える通電方向切り換え手段(バイポーラ駆動回路)を有するインバータにより、電圧が印加され駆動される。
ここで、リラクタンスモータ14におけるU相のみ順方向通電モード時とU相のみ逆方向通電モード時の鉄損分布の違いについて説明する。
図4は、順方向通電モードにおけるモータ各部の磁束の変化をグラフで示し、(a)はステータポールでの変化状態の説明図、(b)はステータヨークでの変化状態の説明図である。順方向通電モード(図2参照)の場合、図4に示すように、ステータ磁極(ステータポール)Spにおける磁束は、巻線への通電サイクルに応じて増減する波形、即ち、巻線の励磁により片振幅の三角波形状((a)参照)となる。別のステータ磁極Spにおいても、位相や正負極性は異なるものの波形としては同様である。
また、ステータヨークSy(図2参照)における磁束は、U相、V相、W相の全ての磁束が鎖交し合成磁束としての波形((b)参照)となる。これは、同極間のステータヨークSyaではU相、V相、W相の全ての磁束が鎖交するためである。別のステータヨークにおいても、位相や正負極性は異なるものの波形としては同様である。
図5は、U相のみ逆方向通電モードでの磁極極性を示す図2と同様の断面説明図である。図6は、逆方向通電モードにおけるモータ各部の磁束の変化をグラフで示し、(a)はステータポールでの変化状態の説明図、(b)はステータヨーク(同極間)での変化状態の説明図、(c)はステータヨーク(異極間)での変化状態の説明図である。
逆方向通電モード(図5参照)の場合、図6に示すように、ステータ磁極(ステータポール)Spにおける磁束は、巻線への通電サイクルに応じて増減する波形((a)参照)となる。別のステータ磁極においても、位相や正負極性は異なるものの波形としては同様である。これらの波形は、順方向通電モード(図2参照)の場合と同等である。
また、ステータヨークSy(図5参照)における磁束は、U相、V相、W相の全ての磁束の合成磁束としての波形((b)参照)となる。これは、ステータヨークSyではU相、V相、W相の全ての磁束が鎖交するためである。別のステータヨークにおいては、隣り合うステータ磁極Spが同極(N・N若しくはS・S)箇所の背面のステータヨークSyでは、位相や正負極性は異なるものの波形としては同様であるが、隣り合うステータ磁極Spが異極(N・S)箇所の背面のステータヨークSy´(図5参照)では、各相の鎖交磁束の極性が同じになり結果としてほぼ直流磁束になる((c)参照)。
以上説明したように、順方向通電モードから逆方向通電モードに切り換えると、ステータヨークの全体積の1/3分の鉄損をほぼゼロにすることができる。これは、ステータヨークの発熱量を2/3に低減できることを意味している。なお、ロータ16における鉄損等も勘案すると、一般的に順方向通電モードの方が全損失は小さいと言われており、通常の運転中は順方向通電モードで駆動することが望ましい。従って、逆方向通電モードは以下に示す場合に使用する。
ステータ15の巻線は、エナメル被覆が熱でダメージを受け絶縁が劣化することから、一般的に使用温度の上限を設定する等により熱害から保護している。この例では、巻線近傍のステータヨークに、或いは巻線に直接、温度検知手段としてサーミスタを設置し、巻線温度を監視する。
図7は、温度閾値によるモード遷移における巻線温度の変化をグラフで示す説明図である。図7に示すように、巻線温度は、駆動時間の経過に伴って上昇することがある。このとき、コントローラ(図示しない)では巻線規定の上限温度より低く設定した巻線温度の所定値Tsと、サーミスタで計測された巻線温度の実際値とを比較している。巻線温度が所定値Tsより低いときは、全損失の小さい、即ち、モータ効率の良い順方向通電モードでモータを駆動する。
図8は、通電方向によるU相、V相、W相の通電状態を示すタイムチャートである。図8に示すように、順方向通電モードでは、U相、V相、W相が何れも順方向電流の通電を順番に繰り返す。そして、巻線温度が所定値Tsより大きくなると、逆方向通電モードに切り換えて通電する。このとき、U相の通電だけ電流方向が反転される。これにより、ステータヨークの発熱が最大2/3に低減されて温度上昇が抑制され(図7参照)、巻線規定の上限温度に達する時間を延ばすことができ、定格時間の延長が可能になる。
(第2実施の形態)
図9は、この発明の第2実施の形態に係る駆動装置の動作点と通電モードをグラフで示す説明図である。なお、リラクタンスモータ及び駆動回路の構成は、第1実施の形態のリラクタンスモータ及び駆動回路の構成と同様である。
これまでの説明で、通常の運転中は順方向通電モードでリラクタンスモータを駆動することが望ましいと説明したが、可変速用モータとして広い駆動領域で運転する場合、それが逆転する領域がある。例えば、図9に示すように、モータの運転領域aは、逆方向通電モードで駆動する領域b(図中、ハッチングして示す)と、それ以外の順方向通電モードで駆動する領域cからなる。
逆方向通電モードで駆動する領域bは、銅損の支配的な回転速度Nの低速域であり、逆方向通電モードにおいてステータヨーク鉄損が2/3に低減され巻線の温度上昇が抑えられた結果として、銅損が順方向通電モードに比較して小さくなったために、逆方向通電モードで効率が勝った領域である。この領域bは、モータの運転領域a及びモータの磁気設計により大きく変化するので、実際には、順方向通電モードと逆方向通電モードの両方について、モータの運転領域aの全域で実験的若しくは解析的に効率を求め、両者を比較して効率の勝る領域をもって設定する。
また、この実施の形態においても、巻線温度が所定値より大きくなった場合は、上述した第1実施の形態が適用できる。
(第3実施の形態)
図10は、この発明の第3実施の形態に係るリラクタンスモータにおける磁極の配置と冷却水路を示す、回動軸に直交する面による断面説明図である。なお、リラクタンスモータ及び駆動回路の構成は、第1実施の形態のリラクタンスモータ及び駆動回路の構成と同様である。
図10に示すように、リラクタンスモータ20は、ステータ15及びロータ16を内包しモータ外装部を形成する、外形が立方体状に形成されたモータハウジング21を有している。モータハウジング21の4箇所の角部には、回動軸(図示しない)の中心軸方向に沿ってモータハウジング21を貫通する穴からなる、冷却用水を循環させるための冷却水路22が形成されている。この冷却水路22は、順方向と逆方向に通電方向を切り換えるバイポーラ駆動回路を備えるU相の磁極(突極U)背面側に配置されており、モータハウジング21の局部(U相の磁極背面のみ)を集中的に冷却するので、ステータ15の発熱部位を効果的に冷却することが可能になる。
なお、冷却水路22から位置的に遠方となるV相とW相の磁極(突極V,W)背面側、即ち、異極間の背面側に位置するステータヨークSy´の発熱は抑制できるので、冷却水路22による冷却は必要としない。
このように、モータハウジング21の通電方向切り換え手段を有する相の磁極近傍に、冷却対象箇所を局部的に冷却する冷却手段として、冷却水路22を設けたが、冷却手段としては冷却水路22に限定されるものではなく、同様の効果を得ることができる、例えば、放熱フィンや放熱マス等でも良い。
(第4実施の形態)
図11は、この発明の第4実施の形態に係るリラクタンスモータの駆動装置の構成を示す回路図である。図11に示すように、リラクタンスモータの駆動装置25は、リラクタンスモータのU相、V相、W相の3相全てに、通電方向切り換え手段としてHブリッジを配置した。即ち、U相のみをバイポーラ駆動回路により構成した(第1実施の形態、図1参照)のではなく、V相とW相も、半導体スイッチング素子11をHブリッジ配列したバイポーラ駆動回路により構成している。
これにより、各相の順方向通電モードと逆方向通電モードを適宜選択して駆動することができるので、ステータヨークにおける任意の箇所の鉄損をほぼゼロにすることが可能となり、発熱部位に応じてその部分の温度上昇を局所的に抑制することができる。
図12は、図11のリラクタンスモータの巻線構成及び磁極極性を示す、回動軸に直交する面による断面説明図である。ここでは、リラクタンスモータのステータ15における、逆方向通電モードを適用した相と、その結果、鉄損をほぼゼロにできるステータヨーク箇所を示している。図12に示すように、U相に逆方向通電モードを適用したとき、鉄損をほぼゼロにできるのは、ステータヨークSy2,Sy5,Sy8,Sy11、また、V相に逆方向通電モードを適用したとき、鉄損をほぼゼロにできるのは、ステータヨークSy3,Sy6,Sy9,Sy12、そして、W相に逆方向通電モードを適用したとき、鉄損をほぼゼロにできるのは、ステータヨークSy1,Sy4,Sy7,Sy10である。
このモータを、自動車駆動用モータとして使用した場合について説明する。例えば、上り坂の発進時に、アクセルを軽く踏んで車両を静止させておく場合、モータは、同一の相が連続して通電されて車両を静止させるだけのトルクを発生している。これがU相とすると、U相の巻線温度は他の相の巻線に比較して温度が高くなる。その後、車両は走行状態に移るが、U相の巻線温度は比較的高いままである。
このような状況において、従来は1つの相でも温度上限に達すればその出力を低下させる等の対処を講じる必要があったが、この発明に係るリラクタンスモータの駆動方法にあっては、1つの相の温度上昇を効率的に抑制することができる。即ち、U相巻線が高温になり所定温度を超えたとき、V相とW相を交互に順方向通電モードと逆方向通電モードで駆動する。
図13は、この発明に係るモータを駆動する際の通電パターンの第1例を説明するタイムチャートであり、図14は、この発明に係るモータを駆動する際の通電パターンの第2例を説明するタイムチャートである。
図13に示すように、U相を順方向通電モードで通電した後、順次、V相を逆方向通電モードで、W相を順方向通電モードで、それぞれ通電し、続けて、U相を順方向通電モードで通電した後、今度は、V相を順方向通電モードで、W相を逆方向通電モードで、それぞれ通電する。これに続けて、U相を順方向通電モードで通電した後、今度は、V相を逆方向通電モードで、W相を順方向通電モードで、それぞれ通電する。
つまり、U相は、1パルス毎に順方向通電モードを繰り返して通電を行うが、U相の通電に続けて、V相は、1パルス毎に逆方向通電モードと順方向通電モードを交互に繰り返して通電し、W相は、1パルス毎に順方向通電モードと逆方向通電モードを交互に繰り返して通電する。
これにより、U相磁極の背面のステータヨークSy3,Sy6,Sy9,Sy12と、ステータヨークSy1,Sy4,Sy7,Sy10は、交互に発熱がほぼゼロとなり、U相巻線の温度上昇が抑えられる。
なお、温度上昇の時定数は、駆動周波数のそれに比較して十分遅いので、V相とW相の通電を、1パルス毎に順方向通電モードと逆方向通電モードとを切り換えるパターン(図13参照)ではなく、例えば、図14に示すように、2パルス毎等、複数パルス毎に、順方向通電モードと逆方向通電モードを切り換えるパターンでも、同様の効果を得ることができる。
(第5実施の形態)
図15は、この発明に係るモータを駆動する際の通電パターンの第3例を説明するタイムチャートである。この実施の形態では、第1実施の形態に示す、駆動回路(図1参照)によるリラクタンスモータ(図2参照)の駆動方法において、U相,V相,W相の各相の通電パターンが異なっている。
図15に示すように、この実施の形態での通電パターンは、U相を正側波形で通電した後、順次、V相を正側波形で、W相を負側波形で、それぞれ通電し、続けて、U相を今度は負側波形で通電した後、V相を正側波形で、W相を今度は正側波形で、それぞれ通電する。その後、正側波形と負側波形が2つずつ交互に繰り返すように通電する。
この通電パターンにより、U相において、波形が正側の期間は、半導体スイッチング素子11a,11bがオン、半導体スイッチング素子11c,11dがオフで、接続端Up→接続端Un方向に通電され、波形が負側の期間は、半導体スイッチング素子11a,11bがオフ、半導体スイッチング素子11c,11dがオンで、接続端Un→接続端Up方向に通電される。
U相について、ロータ16の回転角度に応じた時系列で見ると、正側2回、負側2回を1周期とした通電パターンであって、これは、V相、W相についても同様である。つまり、全ての相についてロータ16の回転角度に応じた時系列で見ると、U相正側、V相正側、W相負側、U相負側、V相正側、W相正側、U相負側、V相負側、W相正側、……となる。
図16は、図15の通電パターンにおけるモータ各部の磁束の変化をグラフで示し、(a)はステータポールでの変化状態の説明図、(b)はステータヨークでの変化状態の説明図、(c)はロータポールでの変化状態の説明図、(d)はロータヨークでの変化状態の説明図である。図17は、順方向通電モードにおけるモータ各部の磁束の変化をグラフで示し、(a)はステータポールでの変化状態の説明図、(b)はステータヨークでの変化状態の説明図、(c)はロータポールでの変化状態の説明図、(d)はロータヨークでの変化状態の説明図である。図18は、ロータヨークにおける直流磁束波形となる箇所を示す、図2と同様の断面説明図である。
図16に示す、図15の通電パターンにおけるステータポールSp、ステータヨークSy、ロータポールRp、ロータヨークRyの磁束の変化を、図17に示す、順方向通電モード(第1実施の形態、図4参照)におけるステータポールSp、ステータヨークSy、ロータポールRp、ロータヨークRyの磁束の変化と比較する。
図16に示すように、ロータ16の磁束、特に、ロータヨークRyの磁束波形が略直流になっていることが分かる。鉄損は、(磁束)・(周波数)に比例することから、直流であれば鉄損は生じない。また、ロータポールRpについても、周波数は2倍になっているものの、磁束の波高値は1/4程度であり、鉄損は、(1/4)・2=1/4に低減される。更に、ステータヨークSyに関しては、磁束の波高値は約2倍になっているものの、周波数は1/4であり、鉄損は、2・(1/4)=1/4に低減される。
なお、ロータヨークRyに関し、前述した直流磁束波形となるのは、図18に示す全ヨーク体積の1/2に当る箇所dに限定される。その他のヨーク部は、交番磁束となって鉄損を生じるが、これ以外の箇所、即ち、直流磁束波形となる箇所dの鉄損低減代が大きく、モータ全体として鉄損を大幅に低減することができる。
従来、リラクタンスモータのロータは、磁束の周波数が大きくなる高速回転領域で鉄損が大きくなり、その熱によって、ロータを支持するベアリングの温度が上昇するため、例えば、ロータの回動軸を中空にして冷却用水を通すことにより、ロータの温度上昇を抑制する等の対策が講じられていた。しかしながら、冷却用水を通す場合、回転部材におけるシール性の確保や循環ポンプの設置等が必要となって構造的に高価にならざるを得ず、モータコストの上昇を招いていた。これに対し、この実施の形態では、ロータの鉄損を大幅に低減することができるので、コスト上昇を招く冷却構造を省略することが可能になり、モータを安価に提供することができる。
(第6実施の形態)
図19は、この発明に係るモータを駆動する際の通電パターンの第4例を説明するタイムチャートである。図20は、図19の通電パターンと巻線電流の関係を説明するタイムチャートである。この実施の形態におけるリラクタンスモータ及び駆動回路の構成は、第5実施の形態と同様であるが、U相,V相,W相の各相の通電パターンが、第5実施の形態の通電パターンとは異なっている。
図19に示すように、この実施の形態での通電パターンは、U相を正側波形で通電した後、V相に通電せず、連続することなくW相を負側波形で通電し、次に、U相に通電せず、連続することなくV相を正側波形で通電する。その後、各相が一つ置きに、連続することなく、正側波形と負側波形が交互に繰り返すように通電する。
U相について、ロータ16の回転角度に応じた時系列で見ると、正側1回、負側1回を1周期とした通電パターンであって、これは、V相、W相についても同様である。つまり、全ての相についてロータ16の回転角度に応じた時系列で見ると、U相正側、W相負側、V相正側、U相負側、W相正側、V相負側、U相正側、……となる。この通電パターンは、第5実施の形態における通電パターンの各相の一部(点線参照)を無くした、即ち、一時的に各相の通電を休止したパターンである。
これにより、通電を休止する期間があるので連続したトルクを発生することはできないが、ロータヨークRyの磁束波形は、図18に示す全ヨーク体積の1/2に当る箇所dのみならず、全てのヨーク部に対し略直流とすることができる。従って、ロータの鉄損を低減する効果は、第5実施の形態に比べ更に増大する。
ロータヨークRyの磁束を略直流にするには、U相とW相、W相とV相、V相とW相、それぞれの通電電流(巻線電流)波形を、図20に示すように、オーバラップさせることが有効である(図中、オーバラップ期間参照)。つまり、回転速度と発生トルクで規定されるモータ動作範囲において、U相、V相、W相の各相の巻線電流が時間的にオーバラップする範囲を設定し、リラクタンスモータの動作状態がこの設定範囲にかかった場合、ロータ16の回転角度に応じて通電方向を切り換えると共に通電休止期間を設け、ロータ16の鉄心部の磁束を直流磁束とする。
このような電流波形(図20参照)は、モータを高速に回転するときに得られる波形であり、この実施の形態に示す通電パターンは、高速回転領域で用いた場合に、より大きな効果を得ることができる。高速回転領域は、元々、磁束の周波数が高いので、鉄損が大きくなるが、この実施の形態に示す通電パターンにより、その鉄損を効果的に低減することができる。
なお、一時的な通電休止に伴うトルクの不連続性は、高速回転域でのロータの慣性、及びロータ出力軸に接続される負荷の慣性によってロータ回転が補われるため、ロータ回転に影響を及ぼさない。
このように、この発明によれば、ステータに複数相からなる巻線を備え、巻線に電流を流すことにより生ずる起磁力でリラクタンストルクを発生するリラクタンスモータの駆動方法において、巻線が巻回された鉄心部の任意の箇所の磁束が、モータ運転状態に応じて交番磁束若しくは直流磁束のいずれか一方となるように、巻線に流れる電流が調整され、調整によって任意の箇所の鉄損が変化するので、モータの全損失は最小としながら、巻線の温度が上昇しても、出力を低下させずに定格時間を延長することができ、また、巻線を含むステータを効率良く冷却することができる。
特に、前記鉄心部における任意の箇所の磁束を直流磁束にすることで、その箇所の鉄損を低減することができ、その周囲の温度上昇を抑制することができる。これにより、その周囲にある耐熱温度が比較的低い部品の温度上昇が抑制され、結果としてモータの定格時間を長らえることが可能となる。
また、複数相の少なくとも1つの相の通電方向を切り換え可能にし、切り換えられる通電方向に基づく順方向通電モードと逆方向通電モードのいずれか一方のモードを選択して駆動することで、巻線に流す電流を逆転させ、その結果、鉄心部における所定の箇所の磁束を直流磁束にすることができる。通電方向を切り換える切り換え手段は、少なくとも1つの相に設ければ良いので、低コストで上記効果を得ることができる。
また、モータ運転状態の前記任意の箇所の温度が所定値を超えたとき、前記複数相の内の所定相を前記逆方向通電モードにより駆動することで、鉄心部の温度によってその部位の温度上昇を抑制することができるので、当該鉄心部の温度を所定値に制御することが可能になり、上記効果を得ることができる。
また、モータ運転状態の前記巻線の温度が所定値を超えたとき、前記所定相を前記逆方向通電モードにより駆動することで、巻線の温度によってその部位の温度上昇を抑制することができるので、当該巻線の温度を所定値に制御することが可能になり、上記効果を得ることができる。
また、モータ運転状態の回転速度及び出力トルクで定まるモータ動作点において、前記順方向通電モードと前記逆方向通電モードの内のモータ入出力効率が高いモードを選択し駆動することで、上記各効果に加え、モータの運転領域の全域で全損失を最小にすることが可能になり、エネルギの損失または発熱を最小限に抑えることができる。
また、前記複数相の全ての相の通電方向を切り換え可能にし、前記順方向通電モードと前記逆方向通電モードの内の前記任意の箇所の鉄損を低下させるモードを選択して駆動することで、モータの鉄心における任意の箇所の鉄損、つまり発熱を低減する部位を制御可能になる。
また、前記鉄心部及び前記巻線の鉄損を低下させるように、前記複数相の隣り合う相について前記順方向通電モードと前記逆方向通電モードを交互に選択して駆動することで、任意の箇所の温度上昇を抑制することができる。
また、前記複数相の内の一つの相の前記鉄心部及び前記巻線の温度が所定値を超えたとき、前記一つの相以外の相について前記順方向通電モードと前記逆方向通電モードを交互に選択して駆動することで、局所的な温度上昇に対してその部分の温度上昇を効率良く抑制することが可能になる。
また、前記複数相の少なくとも1つの相の通電方向を切り換え可能にし、ロータの鉄心部における所定箇所の磁束が直流磁束になるように、前記ロータの回転角度に応じて通電方向を切り換えることで、特に、ロータの鉄損を低減することができるので、構造が複雑となるロータ冷却のための装置を省略することができ、安価にモータを提供することが可能になる。
また、前記ロータの回転角度に応じた通電休止期間を有し、前記ロータの鉄心部の磁束を直流磁束とすることで、高速回転時におけるロータの鉄損を略ゼロにすることが可能になり、高速回転時における効率の改善及び運転時間の延長が可能になる。
また、モータ外装部を形成するモータハウジングの前記切り換え手段を有する相の磁極近傍に、冷却対象箇所を局部的に冷却する冷却手段を設けたことで、モータの設置上の都合によりモータ外周の一部にしか冷却手段を配置できない構造であっても、冷却手段の位置の内側に通電方向を切り換える切り換え手段を有する相の磁極を配置するようにしたので、その他の磁極の発熱を低減しつつ効率の良い冷却が可能になる。
この発明の第1実施の形態に係るリラクタンスモータの駆動装置の構成を示す回路図である。 図1のリラクタンスモータの巻線構成及び磁極極性を示す、回動軸に直交する面による断面説明図である。 逆方向通電モードの磁極極性を示す図2と同様の断面説明図である。 順方向通電モードにおけるモータ各部の磁束の変化をグラフで示し、(a)はステータポールでの変化状態の説明図、(b)はステータヨークでの変化状態の説明図である。 U相のみ逆方向通電モードでの磁極極性を示す図2と同様の断面説明図である。 逆方向通電モードにおけるモータ各部の磁束の変化をグラフで示し、(a)はステータポールでの変化状態の説明図、(b)はステータヨーク(同極間)での変化状態の説明図、(c)はステータヨーク(異極間)での変化状態の説明図である。 温度閾値によるモード遷移における巻線温度の変化をグラフで示す説明図である。 通電方向によるU相、V相、W相の通電状態を示すタイムチャートである。 この発明の第2実施の形態に係る駆動装置の動作点と通電モードをグラフで示す説明図である。 この発明の第3実施の形態に係るリラクタンスモータにおける磁極の配置と冷却水路を示す、回動軸に直交する面による断面説明図である。 この発明の第4実施の形態に係るリラクタンスモータの駆動装置の構成を示す回路図である。 図11のリラクタンスモータの巻線構成及び磁極極性を示す、回動軸に直交する面による断面説明図である。 この発明に係るモータを駆動する際の通電パターンの第1例を説明するタイムチャートである。 この発明に係るモータを駆動する際の通電パターンの第2例を説明するタイムチャートである。 この発明に係るモータを駆動する際の通電パターンの第3例を説明するタイムチャートである。 図15の通電パターンにおけるモータ各部の磁束の変化をグラフで示し、(a)はステータポールでの変化状態の説明図、(b)はステータヨークでの変化状態の説明図、(c)はロータポールでの変化状態の説明図、(d)はロータヨークでの変化状態の説明図である。 順方向通電モードにおけるモータ各部の磁束の変化をグラフで示し、(a)はステータポールでの変化状態の説明図、(b)はステータヨークでの変化状態の説明図、(c)はロータポールでの変化状態の説明図、(d)はロータヨークでの変化状態の説明図である。 ロータヨークにおける直流磁束波形となる箇所を示す、図2と同様の断面説明図である。 この発明に係るモータを駆動する際の通電パターンの第4例を説明するタイムチャートである。 図19の通電パターンと巻線電流の関係を説明するタイムチャートである。
符号の説明
10,25 リラクタンスモータの駆動装置
11a,11b,11c,11d 半導体スイッチング素子
12u,12u1,12v,12w 巻線
13 電源
14,20 リラクタンスモータ
15 ステータ
16 ロータ
21 モータハウジング
22 冷却水路
Rp ロータ磁極
Ry ロータヨーク
Sp ステータ磁極
Sy,Sya,Sy´ ステータヨーク
U1、U2、U3、U4、V1、V2、V3、V4、W1、W2、W3、W4 突極
Up,Un 接続端
a モータの運転領域
b 逆方向通電モードで駆動する領域
c 順方向通電モードで駆動する領域

Claims (21)

  1. ステータに複数相からなる巻線を備え、前記巻線に電流を流すことにより生ずる起磁力でリラクタンストルクを発生するリラクタンスモータの駆動方法において、
    前記巻線が巻回された鉄心部の任意の箇所の磁束が、モータ運転状態に応じて交番磁束若しくは直流磁束のいずれか一方となるように、前記巻線に流れる電流の方向を切り換え、切り換えによって前記任意の箇所の鉄損を変化させるリラクタンスモータの駆動方法。
  2. 前記複数相の少なくとも1つの相の通電方向を切り換え可能にし、切り換えられる通電方向に基づく順方向通電モードと逆方向通電モードのいずれか一方のモードを選択して駆動する請求項1に記載のリラクタンスモータの駆動方法。
  3. モータ運転状態の前記任意の箇所の温度が所定値を超えたとき、前記複数相の内の所定相を前記逆方向通電モードにより駆動する請求項2に記載のリラクタンスモータの駆動方法。
  4. モータ運転状態の前記巻線の温度が所定値を超えたとき、前記所定相を前記逆方向通電モードにより駆動する請求項2に記載のリラクタンスモータの駆動方法。
  5. モータ運転状態の回転速度及び出力トルクで定まるモータ動作点において、前記順方向通電モードと前記逆方向通電モードの内のモータ入出力効率が高いモードを選択し駆動する請求項2に記載のリラクタンスモータの駆動方法。
  6. 前記複数相の全ての相の通電方向を切り換え可能にし、前記順方向通電モードと前記逆方向通電モードの内の前記任意の箇所の鉄損を低下させるモードを選択して駆動する請求項1に記載のリラクタンスモータの駆動方法。
  7. 前記鉄心部及び前記巻線の鉄損を低下させるように、前記複数相の隣り合う相について前記順方向通電モードと前記逆方向通電モードを交互に選択して駆動する請求項6に記載のリラクタンスモータの駆動方法。
  8. 前記複数相の内の一つの相の前記鉄心部及び前記巻線の温度が所定値を超えたとき、前記一つの相以外の相について前記順方向通電モードと前記逆方向通電モードを交互に選択して駆動する請求項6に記載のリラクタンスモータの駆動方法。
  9. 前記複数相の少なくとも1つの相の通電方向を切り換え可能にし、ロータの鉄心部における所定箇所の磁束が直流磁束になるように、前記ロータの回転角度に応じて通電方向を切り換える請求項1に記載のリラクタンスモータの駆動方法。
  10. 前記ロータの回転角度に応じた通電休止期間を有し、前記ロータの鉄心部の磁束を直流磁束とする請求項9に記載のリラクタンスモータの駆動方法。
  11. ステータに複数相からなる巻線を備え、前記巻線に電流を流すことにより生ずる起磁力でリラクタンストルクを発生するリラクタンスモータの駆動装置において、
    前記巻線が巻回された鉄心部の任意の箇所の磁束が、モータ運転状態に応じて交番磁束若しくは直流磁束のいずれか一方となるように、前記巻線に流れる電流の方向を切り換える切り換え手段を有し、前記切り換え手段よって前記任意の箇所の鉄損を変化させるリラクタンスモータの駆動装置。
  12. 前記切り換え手段は、前記複数相の少なくとも1つの相の通電方向を切り換え可能にし、切り換えられる通電方向に基づく順方向通電モードと逆方向通電モードのいずれか一方のモードを選択して駆動する請求項11に記載のリラクタンスモータの駆動装置。
  13. 前記切り換え手段は、モータ運転状態の前記任意の箇所の温度が所定値を超えたとき、前記複数相の内の所定相を前記逆方向通電モードにより駆動する請求項12に記載のリラクタンスモータの駆動装置。
  14. 前記切り換え手段は、モータ運転状態の前記巻線の温度が所定値を超えたとき、前記所定相を前記逆方向通電モードにより駆動する請求項12に記載のリラクタンスモータの駆動装置。
  15. 前記切り換え手段は、モータ運転状態の回転速度及び出力トルクで定まるモータ動作点において、前記順方向通電モードと前記逆方向通電モードの内のモータ入出力効率が高いモードを選択し駆動する請求項12に記載のリラクタンスモータの駆動装置。
  16. 前記切り換え手段は、前記複数相の全ての相の通電方向を切り換え可能にし、前記順方向通電モードと前記逆方向通電モードの内の前記任意の箇所の鉄損を低下させるモードを選択して駆動する請求項11に記載のリラクタンスモータの駆動装置。
  17. 前記切り換え手段は、前記鉄心部及び前記巻線の鉄損を低下させるように、前記複数相の隣り合う相について前記順方向通電モードと前記逆方向通電モードを交互に選択して駆動する請求項16に記載のリラクタンスモータの駆動装置。
  18. 前記切り換え手段は、前記複数相の内の一つの相の前記鉄心部及び前記巻線の温度が所定値を超えたとき、前記一つの相以外の相について前記順方向通電モードと前記逆方向通電モードを交互に選択して駆動する請求項16に記載のリラクタンスモータの駆動装置。
  19. 前記切り換え手段は、前記複数相の少なくとも1つの相の通電方向を切り換え可能にし、ロータの鉄心部における所定箇所の磁束が直流磁束になるように、前記ロータの回転角度に応じて通電方向を切り換える請求項11に記載のリラクタンスモータの駆動装置。
  20. 前記切り換え手段は、前記ロータの回転角度に応じた通電休止期間を有し、前記ロータの鉄心部の磁束を直流磁束とする請求項19に記載のリラクタンスモータの駆動装置。
  21. モータ外装部を形成するモータハウジングの前記切り換え手段を有する相の磁極近傍に、冷却対象箇所を局部的に冷却する冷却手段を設けた請求項11から20のいずれか一項に記載のリラクタンスモータの駆動装置。
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