以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、再生機能を有する再生装置に関するものであるが、近年では、再生機能と記録機能の両方を有する記録再生装置が主流となりつつある。このため、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダーなどの記録再生装置について、本発明の実施形態を説明する。
《発明の実施形態》
図1に示すように、本実施形態の記録再生装置1には、デジタル多目的ディスク(DVD)などの脱着可能な光ディスク10が記録再生媒体として用いられる。そして、この光ディスク10には、映像データや音声データ(以下、映像データと音声データを合わせて「データ」と呼ぶ)が記録される。
また、この記録再生装置1は、図1に示すように、光ディスク10にレーザ光を照射することにより光ディスク10に対して記録を行うとともに光ディスク10に記録されたデータを読み取るための光学ヘッド20と、光ディスク10の記録または再生を行う位置に光学ヘッド20を移動させるとともに光ディスク10に対して光学ヘッド20のフォーカス制御及びトラッキング制御などを行うサーボ制御部21と、光ディスク10に記録するためのデータの変調や光ディスク10から読み取ったデータの復調をサーボ制御部21と連携しながら行うデータ変復調部22と、データ変復調部22へ送信するデータに対して誤り訂正符号を付加し、或いは、データ変復調部22から送信されたデータに対して、データと一緒に記録された誤り訂正符号を用いてデータの誤りの検出や誤ったデータの訂正を行うためのECC(Error Correcting Code)回路23と、ECC回路23の作業領域であるECC用メモリ24と、ECC回路23に接続されるとともに圧縮伸張回路30で処理されるデータを蓄える記録再生バッファ25と、パソコン等の外部機器(不図示)に接続される入力端子26及び出力端子27と、アンテナ28を有するとともにテレビ放送を受信するためのTVチューナ29と、入力端子26やTVチューナ29に入力されたデータの圧縮を行うとともに出力端子27から出力されるデータの伸張を行う圧縮伸張回路30と、記録再生装置1の動作を制御するシステムコントロールマイコン31と、を備えている。
そして、記録再生バッファ25は、光ディスク10の再生速度または記録速度と、記録再生装置1と外部機器との間のデータ転送速度と、が異なる場合に、データを一時的に保持するために用いられる。
また、この記録再生装置1は、図1に示すように、光ディスク10の再生や光ディスク10へのデータの記録などを行うためにユーザによって操作される操作部40と、液晶表示画面(以下、「表示画面」と呼ぶ)が設置されるとともにユーザの操作により設定された内容や記録再生装置1の動作状態を表示画面に表示する表示部50と、を備えている。そして、この操作部40と表示部50とがシステムコントロールマイコン31に接続されており、操作部40よりユーザが入力した情報に基づきシステムコントロールマイコン31が記録再生装置1の動作を制御するとともに、システムコントロールマイコン31において確認されるユーザの操作により設定された内容や記録再生装置1の動作状態が表示画面に表示される。
具体的に、操作部40には、図2に示すように、ユーザが各種設定を行うための操作キーとして、再生キー41、停止キー42、一時停止キー43、早送りキー44、早戻しキー45、頭出しを行うための次ステップキー46や前ステップキー47、及び録画キー48などが形成されている。また、操作部40には、図2に示すように、光ディスク10における任意のチャプターの最終部分を再生するための早戻し再生キーであるエンドレビューキー49が形成されている。このエンドレビューキー49が押下されたときの記録再生装置1の動作については、後で詳細に説明する。
尚、操作部40が備える複数の操作キーは、記録再生装置1の本体に形成されるようにしてもよいし、或いは、記録再生装置1の本体に付属するリモートコントローラ(不図示)に形成されるようにしてもよい。そして、記録再生装置1の本体にリモートコントローラが付属されるとき、ユーザがリモートコントローラに形成された複数の操作キーの中から1つの操作キーを選択して押下すると、ユーザが押下した操作キーの情報が赤外線通信によりリモートコントローラから記録再生装置1の本体に送信される。
また、表示部50に設置される表示画面には、記録再生装置1の動作状態として、光ディスク10の再生が行われているか、或いは、光ディスク10の再生が一時停止されているか、などの状態が図2に示す操作キーに描かれたイメージで表示されるとともに、光ディスク10の再生が行われている場合には、再生が行われているチャプターの番号や再生を開始してからの経過時間なども表示画面に表示される。
そして、この記録再生装置1に用いられる光ディスク10には、複数のブロック、即ち、複数のチャプターから成るデータが記録されている。図3(A)及び図3(B)に示すように、光ディスク10の最内周側にはリードインエリア11が形成されており、このリードインエリア11には管理情報が記録されている。また、図3(A)及び図3(B)に示すように、光ディスク10の最外周側には、データがこれ以上外周側に記録されていないことを示すためのリードアウトエリア12が形成されており、このリードアウトエリア12には何の情報も記録されていない。
そして、光ディスク10に記録される各チャプターは、分と秒とから成るアドレスにより管理されており、管理情報として、光ディスク10の種類、光ディスク10に記録されるチャプターの数、各チャプターの記録時間、各チャプターの開始位置を示す絶対アドレス、及び各チャプターのチャプター内アドレスなどが、このリードインエリア11に記録されている。
具体的に、絶対アドレスは、例えば、図3(A)に示すように、リードインエリア11の外周側に隣接するチャプター#1の開始位置を基準とし、チャプター#1の開始位置からチャプター#4の終了位置にかけて光ディスク10の最外周側まで所定の間隔(例えば、75分の1秒刻み)でカウントアップされていく数値とされている。また、チャプター内アドレスは、各チャプターの開始位置を基準とし、各チャプターの開始位置から終了位置まで所定の間隔(例えば、75分の1秒刻み)でカウントアップされていく数値とされている。即ち、チャプター内アドレスは、チャプターごとに与えられる。
このように光ディスク10が構成されるとき、再生専用型や追記型の光ディスク10では、図3(A)に示すように、リードインエリア11とリードアウトエリア12の間の領域に、光ディスク10の内周側から外周側に向かって、例えば、4個のチャプターがチャプター#1、チャプター#2、チャプター#3、チャプター#4の順に記録される。
また、書き換え型の光ディスク10では、光ディスク10からのデータの消去や光ディスク10へのデータの追加を繰り返す間に、チャプターの並び順が変更される場合や1つのチャプターが複数に分割される場合が生じる。このため、図3(B)に示すように、リードインエリア11とリードアウトエリア12の間の領域に、光ディスク10の内周側から外周側に向かって、例えば、チャプター#2、チャプター#1、チャプター#4の順にデータが記録されるとともに、チャプター#3が2つのチャプターに分割された状態で、即ち、チャプター#3−1とチャプター#3−2とに分割された状態で光ディスク10に記録される。
このように構成された記録再生装置1の動作を図1〜図3(A)を参照しながら説明する。初めに、記録再生装置1に装着される光ディスク10の再生を行う場合について説明し、後で記録再生装置1に装着される光ディスク10へデータの記録を行う場合などについて説明する。
まず、記録再生装置1に装着される光ディスク10の再生が停止されているときにこの光ディスク10の再生を開始する場合、ユーザは、図2に示す操作部40に形成された複数の操作キーの中から再生キー41を選択して押下する。すると、操作部40からシステムコントロールマイコン31にユーザの指示に従った情報が送信される。システムコントロールマイコン31がユーザが再生キー41を押下したことを確認すると、システムコントロールマイコン31の指示により、光ディスク10の回転制御が行われる。また、光ディスク10のリードインエリア11に光学ヘッド20を移動させる旨の信号がシステムコントロールマイコン31からサーボ制御部21に送信される。
そして、サーボ制御部21により光ディスク10のリードインエリア11に光学ヘッド20が移動されるとともに、このリードインエリア11に光学ヘッド20からレーザ光が照射されることにより、このリードインエリア11に記録された管理情報が読み出される。システムコントロールマイコン31は、光ディスク10のリードインエリア11から読み出された管理情報に基づき、光ディスク10におけるチャプター#1の開始位置を示す絶対アドレスに対応する地点へ光学ヘッド20を移動させる旨の信号をサーボ制御部21に送信する。これにより、サーボ制御部21は、光ディスク10におけるチャプター#1の開始位置を示す絶対アドレスに対応する地点へ光学ヘッド20を移動させる。
その後、光学ヘッド20から光ディスク10にレーザ光が照射されるとともに、サーボ制御部21が、光ディスク10におけるチャプター#1の開始位置を示す絶対アドレスに対応する地点から光ディスク10の外周側へ向けて光学ヘッド20を移動させてゆくことにより、光ディスク10におけるレーザ光が照射された部分に記録されたデータが読み取られる。
光ディスク10から読み取られたデータは、データ変復調部22において8/16復調方式などにより復調され、その後にECC用メモリ24に一時的に記憶される。また、ECC回路23において、ECC用メモリ24内のデータに対して、データとともに含まれる誤り訂正符号を用いてデータの誤りの検出や誤ったデータの訂正が行われる。ECC回路23を通過したデータは、記録再生バッファ25に蓄えられる。そして、圧縮伸張回路30において記録再生バッファ25から取り出されたデータが伸張されるとともに、出力端子27から映像信号と音声信号とが外部機器へ出力される。
また、光ディスク10におけるチャプター#1の再生が行われているとき、システムコントロールマイコン31の指示により、図2に示す再生キー41に描かれたイメージが表示部50の表示画面に表示されるとともに、再生が行われているチャプターの番号として「Chapter1」の表示や光ディスク10の再生を開始してからの経過時間の表示などが表示画面に成される。
次に、記録再生装置1に装着される光ディスク10へデータの記録を行う場合、ユーザは、図2に示す操作部40に形成された複数の操作キーの中から録画キー48を選択して押下する。すると、操作部40からシステムコントロールマイコン31にユーザの指示に従った情報が送信される。システムコントロールマイコン31が、ユーザが録画キー48を押下したことを確認すると、システムコントロールマイコン31の指示により、光ディスク10の回転制御が行われる。また、光ディスク10のリードインエリア11に光学ヘッド20を移動させる旨の信号がシステムコントロールマイコン31からサーボ制御部21に送信される。
そして、サーボ制御部21により光ディスク10のリードインエリア11に光学ヘッド20が移動されるとともに、このリードインエリア11に光学ヘッド20からレーザ光が照射されることにより、このリードインエリア11に記録された管理情報が読み出される。システムコントロールマイコン31は、光ディスク10のリードインエリア11から読み出された管理情報に基づき、光ディスク10におけるデータが記録されていないエリアのうち最内周側の絶対アドレスに対応する地点へ光学ヘッド20を移動させる旨の信号をサーボ制御部21に送信する。これにより、サーボ制御部21は、光ディスク10におけるデータが記録されていないエリアのうち最内周側の絶対アドレスに対応する地点へ光学ヘッド20を移動させる。
また、システムコントロールマイコン31がユーザが録画キー48を押下したことを確認すると、システムコントロールマイコン31の指示により、外部機器と接続される入力端子26から映像信号と音声信号とが入力される。或いは、テレビ放送を録画するとき、アンテナ28が受信した映像信号と音声信号とがTVチューナ29に入力される。そして、入力端子26に入力されたデータ、或いは、TVチューナ29に入力されたデータが、圧縮伸張回路30において圧縮される。圧縮されたデータは、記録再生バッファ25に蓄えられるとともに、この記録再生バッファ25から取り出されてECC用メモリ24に一時的に記憶される。
そして、ECC回路23において、ECC用メモリ24内のデータに対して誤り訂正符号が付加される。ECC回路23を通過したデータは、データ変復調部22において8/16変調方式などにより変調される。その後、光学ヘッド20から光ディスク10にレーザ光が照射されるとともに、サーボ制御部21が、光ディスク10におけるデータが記録されていないエリアのうち最内周側の絶対アドレスに対応する地点から光ディスク10の外周側へ向けて光学ヘッド20を移動させてゆくことにより、光ディスク10におけるレーザ光が照射された部分へデータの記録が行われる。
また、光ディスク10へのデータの記録が行われているとき、システムコントロールマイコン31の指示により、図2に示す録画キー48に描かれたイメージが表示部50の表示画面に表示されるとともに、録画を開始してからの経過時間の表示などが表示画面に成される。
また、光ディスク10の再生が行われているときに、ユーザが図2に示す操作部40に形成された複数の操作キーの中から次ステップキー46または前ステップキー47を選択して押下すると、各チャプターの開始位置をサーチして頭出しが行われる。
具体的に、図3(A)に示すチャプター#2の再生が行われているときにユーザが操作部40の次ステップキー46を押下すると、操作部40からシステムコントロールマイコン31にユーザの指示に従った情報が送信される。システムコントロールマイコン31が、ユーザが次ステップキー46を押下したことを確認すると、光ディスク10のリードインエリア11に記録された管理情報に基づき、光ディスク10におけるチャプター#3の開始位置を示す絶対アドレスに対応する地点へ光学ヘッド20を移動させる旨の信号をサーボ制御部21に送信する。これにより、サーボ制御部21は、光ディスク10におけるチャプター#3の開始位置を示す絶対アドレスに対応する地点へ光学ヘッド20を移動させる。
その後、光学ヘッド20から光ディスク10にレーザ光が照射されるとともに、サーボ制御部21が、光ディスク10におけるチャプター#3の開始位置を示す絶対アドレスに対応する地点から光ディスク10の外周側へ向けて光学ヘッド20を移動させてゆくことにより、光ディスク10におけるレーザ光が照射された部分に記録されたデータが読み取られる。よって、光ディスク10におけるチャプター#3の開始位置から光ディスク10の再生が行われる。
また、光ディスク10の再生が行われているときに、ユーザが図2に示す操作部40に形成された複数の操作キーの中から早送りキー44または早戻しキー45を選択して押下すると、操作部40からシステムコントロールマイコン31にユーザの指示に従った情報が送信される。システムコントロールマイコン31が、ユーザが早送りキー44を押下したことを確認すると、システムコントロールマイコン31の指示により、現在再生中のアドレスから所定のアドレスだけ先に進んだ地点で少しの時間再生を行い、その後に再び所定のアドレスだけ先に進んだ地点で少しの時間再生を行う、といった動作を繰り返すキュー再生が行われる。或いは、システムコントロールマイコン31が、ユーザが早戻しキー45を押下したことを確認すると、システムコントロールマイコン31の指示により、現在再生中のアドレスから所定のアドレスだけ前に戻った地点で少しの時間再生を行い、その後に再び所定のアドレスだけ前に戻った地点で少しの時間再生を行う、といった動作を繰り返すレビュー再生が行われる。
このような動作を行う記録再生装置1において、ユーザが図2に示す操作部40に形成された複数の操作キーの中からエンドレビューキー49を選択して押下したときのシステムコントロールマイコン31の動作について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。尚、上述したシステムコントロールマイコン31の動作と重複する部分については、その詳細な説明を省略する。
まず、ユーザが操作部40に形成された複数の操作キーの中から再生キー41を選択して押下し、システムコントロールマイコン31がユーザが再生キー41を押下したことを確認すると(ステップS11)、システムコントロールマイコン31からサーボ制御部21に指示が成されることにより、光ディスク10のリードインエリア11に記録された管理情報が読み出される。そして、光ディスク10のリードインエリア11に記録された管理情報に基づき、光ディスク10の再生が開始される(ステップS12)。また、次に、システムコントロールマイコン31において、ユーザがエンドレビューキー49を押下したか否かの判断が行われる(ステップS13)。
このとき、光ディスク10の再生中にユーザが操作部40に形成されたエンドレビューキー49を押下しないと、システムコントロールマイコン31においてユーザがエンドレビューキー49を押下したことが確認されない(ステップS13でNo)。
続いて、システムコントロールマイコン31において、ユーザが停止キー42を押下したか否かの判断が行われる(ステップS14)。このとき、光ディスク10の再生中にユーザが操作部40に形成された複数の操作キーの中から停止キー42を選択して押下し、システムコントロールマイコン31が、ユーザが停止キー42を押下したことを確認すると(ステップS14でYes)、光ディスク10の再生が停止されて(ステップS15)、処理を終了する。
一方、このとき、光ディスク10の再生中にユーザが操作部40に形成された停止キー42を押下しないと、システムコントロールマイコン31においてユーザが停止キー42を押下したことが確認されない(ステップS14でNo)。よって、光ディスク10の再生が継続して行われるとともに(ステップS12参照)、ステップS13に戻って、システムコントロールマイコン31においてユーザがエンドレビューキー49を押下したか否かの判断が再び行われる。
また、ステップS13において、光ディスク10の再生中にユーザが操作部40に形成された複数の操作キーの中からエンドレビューキー49を選択して押下し、システムコントロールマイコン31が、ユーザがエンドレビューキー49を押下したことを確認すると(ステップS13でYes)、システムコントロールマイコン31において、エンドレビューキー49が押下された時点で再生が行われているチャプターの番号が確認される(ステップS16)。
そして、ステップS16においてエンドレビューキー49が押下された時点で再生が行われているチャプターの番号が確認された後、システムコントロールマイコン31のブロック判定手段において、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターが光ディスク10における最後のチャプターであるか否かの判断が行われる(ステップS17)。
このとき、システムコントロールマイコン31のブロック判定手段が、光ディスク10のリードインエリア11に記録された管理情報に基づき、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターが光ディスク10における最後のチャプターでないことを確認すると(ステップS17でNo)、システムコントロールマイコン31のアドレス算出手段により、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターの次のチャプターの開始位置を示す絶対アドレスが目的アドレスに決定される(ステップS18)。
一方、このとき、システムコントロールマイコン31のブロック判定手段が、光ディスク10のリードインエリア11に記録された管理情報に基づき、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターが光ディスク10における最後のチャプターであることを確認すると(ステップS17でYes)、システムコントロールマイコン31のアドレス算出手段が、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターの開始位置を示す絶対アドレスと当該チャプターの記録時間とから当該チャプターの終了位置を示す絶対アドレスを算出する。そして、システムコントロールマイコン31のアドレス算出手段が算出した、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターの終了位置を示す絶対アドレスが目的アドレスに決定される(ステップS19)。
ここで、一般に、光ディスク10のリードインエリア11には、管理情報として各チャプターの開始位置を示す絶対アドレスや各チャプターの記録時間などが記録されているが、各チャプターの終了位置を示す絶対アドレスは記録されていない。そして、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターが光ディスク10における最後のチャプターであることが確認されたとき、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターの次のチャプターが存在しないため、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターの開始位置を示す絶対アドレスと当該チャプターの記録時間とから当該チャプターの終了位置を示す絶対アドレスが算出される。
尚、光ディスク10における複数のチャプターは連続しており、任意のチャプターの終了位置を示す絶対アドレスと任意のチャプターの次のチャプターの開始位置を示す絶対アドレスとは同じ位置を表すものとする。
そして、ステップS18とステップS19のそれぞれのおいて目的アドレスが決定された後、システムコントロールマイコン31からサーボ制御部21へ指示が成されることにより、目的アドレスへの光学ヘッド20の移動が実行される(ステップS20)。続いて、光学ヘッド20から光ディスク10にレーザ光が照射されるとともに、目的アドレスからこのチャプターの開始位置へ向けて光学ヘッド20が移動されることにより、システムコントロールマイコン31の早戻し再生手段が、任意のチャプターの終了位置から光ディスク10の早戻し再生を行う(ステップS21)。
その後、システムコントロールマイコン31において、ユーザが再生キー41を押下したか否かの判断が行われる(ステップS22)。このとき、光ディスク10の早戻し再生中にユーザが操作部40に形成された複数の操作キーの中から再生キー41を選択して押下し、システムコントロールマイコン31がユーザが再生キー41を押下したことを確認すると(ステップS22でYes)、システムコントロールマイコン31の早戻し再生手段による光ディスク10の早戻し再生が中断され、ステップS12に戻って再生キー41が押下された時点での位置から光ディスク10の再生が開始される。
一方、このとき、光ディスク10の早戻し再生中にユーザが操作部40に形成された再生キー41を押下しないと、システムコントロールマイコン31においてユーザが再生キー41を押下したことが確認されない(ステップS22でNo)。よって、システムコントロールマイコン31の早戻し再生手段による光ディスク10の早戻し再生が継続して行われる(ステップS21参照)。
続いて、システムコントロールマイコン31において、ユーザが停止キー42を押下したか否かの判断が行われる(ステップS23)。このとき、光ディスク10の早戻し再生中にユーザが操作部40に形成された複数の操作キーの中から停止キー42を選択して押下し、システムコントロールマイコン31が、ユーザが停止キー42を押下したことを確認すると(ステップS23でYes)、システムコントロールマイコン31の早戻し再生手段による光ディスク10の早戻し再生が停止されて(ステップS24)、処理を終了する。
一方、このとき、光ディスク10の早戻し再生中にユーザが操作部40に形成された停止キー42を押下しないと、システムコントロールマイコン31においてユーザが停止キー42を押下したことが確認されない(ステップS23でNo)。よって、システムコントロールマイコン31の早戻し再生手段による光ディスク10の早戻し再生が継続して行われるとともに(ステップS21参照)、ステップS22に戻って、システムコントロールマイコン31においてユーザが再生キー41を押下したか否かの判断が再び行われる。
また、システムコントロールマイコン31が図4の処理を実行することで行われる光ディスク10の動作を図5に模式的に示す。尚、以下では、図4のステップS17でNoの処理が実行された場合について説明する。
今、図5にPB1として示すように、光ディスク10におけるチャプター#2からチャプター#3に亘って再生が行われているとする。このように光ディスク10の再生が行われているとき、図5にKEY1で示すタイミングで操作部40に形成されたエンドレビューキー49が押下されたとすると、システムコントロールマイコン31は、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターの番号を確認する。そして、システムコントロールマイコン31は、光ディスク10のリードインエリア11に記録された管理情報からチャプター#3の終了位置を示す絶対アドレスを求め、チャプター#3の終了位置を示す絶対アドレスに対応する地点へ光学ヘッド20のサーチ(SRCH)を実行させる。
そして、チャプター#3の終了位置を示す絶対アドレスに対応する地点への光学ヘッド20のサーチが終了すると、システムコントロールマイコン31の指示により、図5にREVとして示すように、チャプター#3の終了位置からチャプター#3の開始位置に向けて光ディスク10の早戻し再生が行われる。
また、チャプター#3の早戻し再生REVが行われている途中に、図5にKEY2で示すタイミングで操作部40に形成された再生キー41が押下されたとすると、システムコントロールマイコン31の指示により、図5にPB2として示すように、再生キー41が押下された時点での位置からチャプター#3の終了位置に向けて光ディスク10の再生が行われる。
更に、通常の再生時に光ディスク10におけるチャプター#3の最終部分の再生が行われているとき、或いは、図5にPB2として示すように、チャプター#3の早戻し再生REVの後に光ディスク10におけるチャプター#3の最終部分の再生が行われているとき、チャプター#3の最終部分を繰り返し視聴したいにもかかわらずチャプター#3の再生が終了してチャプター#4の再生が開始された場合、以下のようにしてチャプター#3の最終部分の再生を行う。
具体的に、光ディスク10におけるチャプター#3の再生が終了してチャプター#4の再生が開始された場合、ユーザが操作部40に形成された前ステップキー47を2回続けて押下すると、システムコントロールマイコン31の指示により、チャプター#4の開始位置を飛び越えてチャプター#3の頭出しが行われる。そして、光ディスク10におけるチャプター#3の開始位置からチャプター#3の終了位置に向けて光ディスク10の再生が行われる。このとき、ユーザが操作部40に形成されたエンドレビューキー49を押下すると、システムコントロールマイコン31の指示により、図5にREVとして示すように、チャプター#3の終了位置からチャプター#3の開始位置に向けて光ディスク10の早戻し再生が行われる。
また、チャプター#3の早戻し再生REVが行われている途中に、図5にKEY2で示すタイミングで操作部40に形成された再生キー41が押下されたとすると、システムコントロールマイコン31の指示により、図5にPB2として示すように、再生キー41が押下された時点での位置からチャプター#3の終了位置に向けて光ディスク10の再生が行われる。
このように、本実施形態では、光ディスク10の再生が行われているとき、ユーザが操作部40に形成されたエンドレビューキー49を押下すると、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターの終了位置から当該チャプターの開始位置に向けて光ディスク10の早戻し再生が行われる。そして、光ディスク10の早戻し再生が行われているとき、目標とする再生位置に到達したところでユーザが操作部40に形成された再生キー41を押下すると、早戻し再生が中断され、再生キー41が押下された時点での位置から光ディスク10の再生が行われる。
従って、本実施形態によれば、光ディスク10における任意のチャプターの最終部分の再生を行う場合に、操作部40に形成されたエンドレビューキー49を1回押下するだけで任意のチャプターの終了位置から光ディスク10の早戻し再生が行われるため、ユーザは目標とする再生位置を簡単な操作で素早く見つけ出すことができ、目標とする再生位置の検索性を高めることができる。
尚、上記記録再生装置1では、記録再生装置1が光ディスク10の再生を行っているときに操作部40のエンドレビューキー49が押下された場合の処理について図4を参照しながら説明したが、これに限るものではない。即ち、記録再生装置1が光ディスク10の早送り再生や早戻し再生を行っているときに操作部40のエンドレビューキー49が押下されても、図4に示すステップS16からステップS21までの動作が同様に行われる。
また、上記記録再生装置1では、図4に示すように、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターが光ディスク10における最後のチャプターでないとき(ステップS17でNo)、ステップS18に移ってエンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターの次のチャプターの開始位置を示す絶対アドレスを目的アドレスとしたが、これに限るものではない。
即ち、図4に示すステップS18において、システムコントロールマイコン31のアドレス算出手段は、光ディスク10のリードインエリア11に記録された管理情報に基づき、ステップS19と同様に、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターの開始位置を示す絶対アドレスと当該チャプターの記録時間とから当該チャプターの終了位置を示す絶対アドレスを算出する。そして、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターの終了位置を示す絶対アドレスを目的アドレスとするようにしてもよい。
また、図4に示すステップS21における早戻し再生は、エンドレビューキー49が押下されるまで行われていた再生動作に加えて早戻し再生動作を行うものである。そして、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターの終了位置を示す絶対アドレスに対応する地点へ、または、次のチャプターの開始位置を示す絶対アドレスに対応する地点へ光学ヘッド10が移動した後、システムコントロールマイコン31の指示により早戻し再生が開始されるまでの間に、次のチャプターの先頭部分が再生される現象が起こり得る。
このため、図4に示すステップS18において、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターの次のチャプターの開始位置を示す絶対アドレスより所定時間(最小となる絶対アドレスの数倍から数十倍)だけ前のアドレスを目的アドレスとすることで、次のチャプターの先頭部分、即ち、早戻し再生をする必要のない部分が再生される現象を確実に防止することができる。同様に、図4に示すステップS19において、エンドレビューキー49が押下された時点で再生中のチャプターの終了位置を示す絶対アドレスより所定時間(最小となる絶対アドレスの数倍から数十倍)だけ前のアドレスを目的アドレスとすることで、次のチャプターの先頭部分、即ち、早戻し再生をする必要のない部分が再生される現象を確実に防止することができる。よって、ユーザが所望する再生位置まで光ディスク10の早戻し再生を行う時間を短縮することができる。
また、上記記録再生装置1に用いられる脱着可能な光ディスク10として、映像データや音声データを記録するデジタル多目的ディスク(DVD)の他に、音声データを記録するコンパクトディスク(CD[Compact Disc])やミニディスク(MD[Mini Disc])などが挙げられる。