JP2006292022A - 自動変速機の変速モード制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速モード制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、手動変速モードスイッチの故障を判定し、該スイッチの故障後でも、自動変速モードから手動変速モードに変更される自動変速機の変速モード制御装置を提供する。
【解決手段】 少なくとも自動変速モードスイッチDと、アップ・ダウン変速要求スイッチSu、Sdを含む手動変速モードスイッチMとを備えた変速操作装置を有し、自動変速機の変速モードを制御する電子制御装置は、スイッチDとスイッチSu、SdとによりスイッチMの故障を検出したとき、自動変速から手動変速へのモード変更条件又は手動変速から自動変速へのモード変更条件を、スイッチMとスイッチSu、Sdの入力状態に応じて切り換え制御する。スイッチMの故障が検出されないときには、スイッチDとスイッチMの入力状態で変速モードを変更する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動変速機の変速モード制御装置に関し、特に、車両に搭載されたエンジンに連結された自動変速機の制御であり、該変速機に関わるレバーの操作に連動する変速モードスイッチの入力状態を検知して、種々の変速モードに切り換えられる場合であって、手動変速モードスイッチの故障を判定することができ、故障判定後においても、手動変速モードで変速制御することができる自動変速機の変速モード制御装置に関する。
従来から使用されている無段変速機は、入力部材と出力部材との間に設けられている伝動機構の状態を変化させることにより、これら入力部材と出力部材との回転数の比率を連続的に、即ち、無段階に変更できるように構成された動力伝達装置である。ベルト式無段変速機やトロイダル式無段変速機などが知られている。この種の無段変速機を搭載した車両では、走行中に変速比を適宜に変更することにより、無段変速機の入力側の回転数、即ち、エンジン回転数を燃費が最小となる回転数に設定できるので、車両の燃費を向上させることができる。
燃費を重視した無段変速機の制御は、要求駆動力や車速などの車両の運転状態に基づいて自動的に実行することになるが、その制御は、飽くまでも燃費を重視した制御となるので、必ずしも運転者の意図した加速力や制動力を得ることができない。そこで、変速比の制御の自由度を高めて意図した加速力や制動力を得るために、手動操作に基づいて無段変速機の変速比を変更するように構成した制御装置が、従来、開発されている。
その一例として、シフトレバー装置の操作ストロークをポテンショメータで検出し、そのシフトレバー装置のハイポジション側からローポジション側へのストローク量が多いほど、無段変速機による最小トルク比を大きく設定するように構成されている。ここで、トルク比は、無段変速機の変速比に相当する比率若しくは変速比に応じて増減する比率となっている。この制御装置では、変速比を走行状態に基づいて自動的に設定する運転(D)レンジと、変速比を手動操作によって設定する手動(M)レンジとを選択できることに加えて、Mレンジでは、変速比の下限値を任意に設定することができる。
ところで、自動変速モードであるDポジションと手動変速モードであるMポジションとを切り換えるための操作系と、変速レンジを選択するための操作系とを備えた自動変速機が近年知られている(例えば、特許文献1を参照のこと)。その自動変速機の変速モード制御装置の構成例を、図4に示し、以下に、その自動変速機の変速モード制御装置について説明する。
図4には、変速モード制御装置で制御される動力伝達系統の全体構成例が示されており、車両の駆動力源であるエンジン1が、自動変速機2に連結され、その変速機2の出力軸が、ディファレンシャルギア3を介して左右の駆動輪(図示なし)に連結されている。ここで、エンジン1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関、或いは、モータなどの電動機、さらには、これら内燃機関と電動機とを組み合わせた装置など、車両に使用可能な種々の駆動力源を含む。図4に示した駆動力減として、スロットル開度を電気的に制御する電子スロットルバルブを備え、かつ燃料をシリンダの内部に直接噴射し、その噴射量およびタイミングを制御することにより均質燃焼や成層燃焼の可能な直噴ガソリンエンジンを採用することができる
このエンジン1は、電気的に制御できるように構成されており、その制御のためのマイクロコンピュータを主体とする電子制御装置(ECU1)4が設けられている。この電子制御装置4は、少なくともエンジン1の出力を制御するように構成されており、その制御のためのデータとして、例えば、エンジンの出力軸回転数(エンジン回転数)やアクセル開度θが入力され、その他にも、エンジン制御に必要な制御情報が入力される。
これらのエンジン回転数やアクセル開度は、エンジン1の出力の増大・減少のための主要な信号であり、運転者が操作するアクセルペダルなどの加減速操作装置7の操作量信号やその操作量を電気的に処理して得た信号を採用することができ、またそれ以外に、電子スロットルバルブの開度制御信号や、車速を設定車速に維持するためのクルーズコントロールシステム(図示せず)などからの制御要求信号を含む。
また、自動変速機2は、流体伝動機構21と、歯車変速機構22と、無段変速機(CVT)23とから構成されている。その流体伝動機構21は、オイルなどの流体を介して入力側の部材と出力側の部材との間でトルクを伝達するように構成され、一例として、一般の車両に採用されているトルクコンバータを挙げることができる。また、この流体伝動機構21内には、直結クラッチが備えられている。この直結クラッチは、入力側の部材と出力側の部材とを摩擦板などの機械的手段で直接連結するように構成されたクラッチであって、緩衝をおこなうためのコイルスプリングなどの弾性体からなるダンパーも備えられている。
その流体伝動機構21の入力部材がエンジン1の出力部材に連結され、また、流体伝動機構8の出力部材が歯車変速機構22の入力部材に連結されている。この歯車変速機構22は、複数の歯車を有し、それらの歯車によって形成されるトルクの伝達経路を変更することにより、入力部材と出力部材との回転数の比率すなわち変速比を適宜に変更し、また、出力部材を入力部材に対して反対方向に回転させるように構成されている。
この歯車変速機構22として、例えば、シングルピニオン型遊星歯車機構やダブルピニオン型遊星歯車機構もしくはラビニョ型遊星歯車機構を用いた機構、あるいは常時噛み合っている複数対のギヤ対を同期連結機構(シンクロナイザー)によって選択的に出力部材や入力部材に連結するように構成された機構などを採用することができる。
なお、この歯車変速機構22は、無段変速機23で設定できる変速比の幅が小さいことと、無段変速機23では、構造上、その出力部材を入力部材に対して反対方向に回転させるいわゆる後進機能がないこととを補うために設けられている。従って、無段変速機23で設定可能な変速比が、車両に対する要求を満たす場合には、歯車変速機構22として後進機能のみを備えた機構を採用してもよい。
図4に示した無段変速機10は、その入力部材の回転数と出力部材の回転数との比率、即ち、変速比を無段階に(連続的に)変化させることのできる機構であり、前述したベルト式無段変速機やトロイダル式無段変速機などを採用することができる。なお、無段変速機の代わりに、有段変速機が使用される場合もある。
自動変速機構2における直結クラッチの係合・解放並びに滑りを伴う半係合の各状態の制御及び歯車変速機構22での変速比の制御並びに無段変速機23での変速比の制御は、基本的には、車両の走行状態に基づいて制御されるようになっている。その制御のためには、マイクロコンピュータを主体として構成された電子制御装置(ECU2)5が設けられている。
この電子制御装置5は、前述したエンジン用の電子制御装置4とデータ通信可能に連結される一方、制御に必要なデータとして、車速検出器8で検出された車速や、出力回転数検出器9で検出された自動変速機2の出力回転数などのデータが入力される。また、自動変速機2を、停止状態(パーキング:P)、後進状態(リバース:R)、中立状態(ニュートラル:N)、車両の走行状態に応じて変速比を自動的に設定する前進運転状態(ドライブ:D)、変速状態を手動操作で設定可能な手動変速運転状態(マニュアル:M)の各状態を選択する変速操作装置であるシフト装置10が設けられており、このシフト装置10が電子制御装置15に電気的に連結されている。また、シフト装置10によって手動変速モードを選択した場合には、変速比幅(変速レンジ)を適宜に設定することができるように構成されており、その変速レンジのアップ・ダウンを選択するレンジ選択装置11が設けられている。
シフト装置10は、運転席の近傍のフロアーやインストルメントパネル或いはステアリングコラムに設けられたシフトレバー、シフトアーム又はダイヤル、さらには、スティックなどの手動操作装置によって、前述した各変速状態を選択でき、かつ、その選択された各変速状態に応じた信号を出力するように構成されている。その一例を挙げると、シフトレバーによって、各変速状態を選択できるように構成された装置が一般的であり、そのシフト装置におけるシフトポジションの配列の一例を、図5に示した。
図5には、オートマチック車に備えられた変速操作装置における各状態に対応したレバー操作位置が示されている。ここで、P、R、N、Dの各符号で示された四角枠は、停止状態のパーキングポジジョン、後進状態のリバースポジション、中立状態のニュートラルポジション、前進運転状態のドライブポジションのそれぞれを示しており、これらの各ポジションが直線的に配列され、これらにより、シフト装置10が構成されている。シフト装置10のレバーを直線的に移動させることにより、これらの各シフトポジションを選択できるようになっている。
各ポジションには、レバー操作によりオン(通電)とオフ(非通電)とに作動するスイッチが配置され、各スイッチの入力状態が、電子制御装置に送信されている。停止状態のパーキングポジジョンには、停止モードスイッチP、後進状態のリバースポジションには、後進モードスイッチR、中立状態のニュートラルポジションには、中立モードスイッチN、前進運転状態のドライブポジションには、自動変速モードスイッチDがそれぞれ設けられている。当該ポジションがレバー操作で選択されると、当該スイッチがオンとなり、このオン動作によって、選択されたモード信号が電子制御装置5に送信される。
また、前述したような自動変速モードでは得られない駆動力や制動力を、人為的に設定するために、手動変速モードが用意されている。この手動変速モードを選択できるようにするため、各ポジションの配列方向に対して直交する方向であり、ドライブポジションから屈曲した位置に、手動運転状態(マニュアル:M)とするためのポジションが設けられ、レンジ選択装置11が構成される。このマニュアルポジションには、手動変速モードスイッチM が設けられており、シフトレバーをこのマニュアルポジションに移動させることにより、そのスイッチM がオン動作させられ、手動変速モードが選択されたことを示す信号が出力される。
このマニュアルポジションを挟んで、パーキング乃至ドライブの各ポジションの配列方向と平行な方向に、アップポジション(u)とダウンポジション(d)とが設けられている。これらのアップポジションとダウンポジションとのそれぞれには、シフトレバーによってオン動作させられるアップ変速要求スイッチSuと、ダウン変速要求スイッチSdとが設けられている。
アップ変速要求スイッチSuは、オン動作させられることにより、設定可能な変速比の下限値即ち高速側の変速比の限界値を低下させて変速比幅を増大させる信号を出力し、また、ダウン変速要求スイッチSdは、これとは反対に、オン動作させられることにより、設定可能な変速比の下限値すなわち高速側の変速比の限界値を増大させて変速比幅を減少させる信号を出力するように構成されている。
ここで、シフトレバーをドライブポジションの位置にすると、自動変速モードスイッチDがオン動作するが、そこで、シフトレバーを右側方向に移動させてマニュアルポジションにすると、自動変速モードスイッチDがオン動作のままで、手動変速モードスイッチMがオン動作するように構成され、この構成によって、アップ・ダウン変速モードの選択を有効化している。なお、レンジ選択装置11を、シフト装置10のドライブポジションに併設されることに加えて、例えば、手動操作によるアップ変速要求スイッチSuとダウン変速要求スイッチSdとステアリングホイールに設けるようにすると、運転者の利便性を向上することができる。
次に、図6には、図4に示された自動変速機の制御装置における自動変速モードから手動変速モードへ、又は、手動変速モードから自動変速モードへの変更処理に関するフローチャートが示されている。そこで、このフローチャートを参照して、変更処理の手順について説明する。
先ず、電子制御装置5は、運転者によるシフトレバーの移動位置をシフト装置10から検出する。このとき、停止モードスイッチP、後進モードスイッチR、中立モードスイッチN、自動変速モードスイッチDのうち、自動変速モードスイッチDのみが、オン動作しているかどうかを判断する(ステップS1)。ここでは、スイッチP、R、Nがオン動作しているときには、変速モードの変更処理を必要としない。
次いで、スイッチDのみがオン動作でない場合、即ち、スイッチP、R、Nのいずれかがオン動作している場合には(ステップS1のN)、変速モードの変更処理が必要ないことを示し、変速モードを変更せず、停止モード、後進モード、自動変速モードのいずれかが設定されている(ステップS6)。
一方、スイッチDのみがオン動作である場合、即ち、シフトレバーがドライブポジションにある場合には(ステップS1のY)、このときに、スイッチMがオフ動作からオン動作に変化したかどうかが判断される(ステップS2)。
ここで、スイッチMが、オフ動作からオン動作に変化したことが検出された場合には(ステップS2のY)、運転者が、手動変速モードに変更することを希望しているとして、変速モードを、自動変速モードから手動変速モードに切り換える制御が行われる(ステップS3)。
そこで、運転者は、手動変速モードになったことを受けて、アップ変速要求モード又はダウン変速要求モードを選択することができ、車両を手動運転状態に移行して走行させる。また、この状態において、電子制御装置5は、スイッチMがオン動作からオフ動作に変化したかどうかを判断する(ステップS4)。
スイッチMについて、オン動作からオフ動作に変化したことが検出されない場合には(ステップS4のN)、スイッチDがオン動作し、スイッチMがオン動作のままであるだけであり、運転者が、自動変速モードで走行している状態であるので、変速モードは変更されない(ステップS6)。
スイッチMが、オン動作からオフ動作に変化したことが検出された場合には(ステップS4のY)、運転者がシフトレバーを操作して、手動変速モードから自動変速モードに切り換えたことを意味し、電子制御装置5は、変更モードを、手動変速モードから自動変速モードに切り換える制御を行う(ステップS5)。このとき、スイッチP、スイッチR、スイッチNのいずれかがオン動作したことを検出してもよい。
この様に、図6のフローチャートの処理手順に従って、自動変速機の制御装置における自動変速モードから手動変速モードへ、又は、手動変速モードから自動変速モードへの変更処理が行われ、運転者は、シフトレバーの操作により、必要とする変速モードを適宜選択して、車両を快適走行させることができる。
特開2001−221338号公報
以上に説明した自動変速機の変速モード制御装置における自動変速モードから手動変速モードへの変更処理の制御においては、自動変速モードから手動変速モードへの変更条件として、自動変速モードスイッチDがオン動作中であり、かつ、手動変速モードスイッチMがオフ動作からオン動作に変化したことを検出することであった。そして、手動変速モードに移行後においては、アップ又はダウンシフトの変速要求を、シフトレバーの操作により、アップ変速要求スイッチSu又はダウン変速要求スイッチSdをオン動作させることで行っている。
つまり、自動変速モードから手動変速モードへの移行と、その後の変速制御の実行とにおいては、自動変速モードスイッチD、手動変速モードスイッチM、アップ変速要求スイッチSu又はダウン変速要求スイッチSdの全てが正常に動作することが、前提条件になっている。そこで、スイッチMに異常があった場合には、運転者の運転操作上、次に説明するような不都合が発生する。
運転者は、車両を運転するとき、先ず、シフトレバーがパーキングポジションにあることを確かめ、停止モードスイッチPがオン動作しているとき、エンジンを始動する。エンジンが始動したならば、シフトレバーを操作して、自動変速モードスイッチDをオン動作させ、アクセルを踏み込んで、発進させ、さらに、加速運転を行う。電子制御装置は、自動変速モードで、自動変速機をアップシフトし、4速の出力制御を行う。
自動変速運転している途中で、運転者が、例えば、上り坂を走行するため、運転状態を手動変速モードに変更したい場合、シフトレバーをドライブポジションからマニュアルポジションにシフトさせたとき、自動変速モードスイッチDは、オン動作のままであるが、手動変速モードスイッチMが故障しているため、スイッチMは、オン動作にならない。
しかし、運転者は、スイッチMの故障を知らないため、レバー操作により手動変速モードに移行したものと思い、レバー操作して、ダウン変速モードにシフトさせる。ところが、電子制御装置では、ダウン変速要求スイッチSdがオン動作しても、スイッチMのオン動作を検知できないので、自動変速機を手動変速モードに移行して変速制御せず、自動変速モードのままで制御を続ける。
そのため、1回のダウン変速要求スイッチのオン動作で上限変速段が1段減少される場合にあっては、運転者は、ダウンシフトしないことに気づき、レバー操作を再度操作し、マニュアルポジションに戻してからダウン変速モードにシフトさせてみる。この様なレバー操作を繰り返しても、ダウンシフトしないと感じたときに始めて、レバー操作系に異常があるのではないかと気づく。そこで、車両の速度を減速させ、停車させてから異常チェックをすることになる。
以上では、スイッチ自体の故障が断線(非導通)の場合であるが、その故障が短絡(導通)の場合でも問題が発生する。つまり、電子制御装置が、手動変速モードに移行し続けていると判断し、自動変速機の変速制御を誤って実行してしまう可能性がある。この様に、運転者にとっては、手動変速モードスイッチの故障について的確に把握することが難しいため、故障に気づくまでに無駄なレバー操作を行うことになる。さらには、スイッチ自体の故障によって、運転性能を低下させるばかりでなく、運転の安全性を損なうことにもなりかねない。
そこで、本発明は、自動変速機の変速制御装置の制御ロジックを改良して、アップ変速要求スイッチ又はダウン変速要求スイッチの入力状態から、手動変速モードスイッチの信号状態を検出し、該スイッチが断線又は短絡している状態でも、運転者が要求する自動変速モードから手動変速モードへの変更することができ、該変更後においてもアップ変速要求モード又はダウン変速要求モードに制御できる自動変速機の変速モード制御装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明では、自動変速機の変速モード制御装置において、自動変速機の変速モードを制御する電子制御装置と、少なくとも自動変速モードスイッチと、アップ・ダウン変速要求スイッチを含む手動変速モードスイッチとを備えた変速操作装置とを有し、前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの故障を検出したとき、自動変速から手動変速へのモード変更又は手動変速から自動変速へのモード変更条件を、自動変速モードスイッチとアップ・ダウン変速要求スイッチの入力状態に応じて切り換えるようにして、前記自動変速機の変速モードを制御することとした。
前記電子制御装置は、自動変速モードスイッチのオン、手動変速モードスイッチのオフ、且つ、前記アップ・ダウン変速要求スイッチのオンを検知したとき、該手動変速モードスイッチの断線故障を判定することとした。
また、前記変速操作装置が、停止モードスイッチ、後進モードスイッチ、中立モードスイッチを少なくとも一つさらに備えている場合であって、前記電子制御装置は、前記停止モードスイッチ、前記後進モードスイッチ、前記中立モードスイッチ、前記自動変速モードスイッチの少なくともいずれか一つのオンを検知したとき、前記手動変速モードスイッチのオンを検知した場合に、該手動変速モードスイッチの短絡故障を判定することとした。
前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの故障を判定したとき、自動変速制御から手動変速制御への変速モード変更条件を、前記自動変速モードスイッチのオン、且つ、前記アップ・ダウン変速要求スイッチのオンとすることとした。
前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの故障を判定したとき、手動変速制御から自動変速制御への変速モード変更条件を、前記自動変速モードスイッチのオン、且つ、前記手動変速モードスイッチのオンからオフへの変化時から、前記自動変速モードスイッチのオフ、且つ、前記変速操作装置に備えられた停止モードスイッチ、後進モードスイッチ、中立モードスイッチの何れかがオンであることに変更することとした。
前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの故障を判定したとき、手動変速制御から自動変速制御への変速モード変更条件を、前記自動変速モードスイッチのオン、且つ、前記手動変速モードスイッチのオンからオフに変化時から、停車状態を検出後、前記変速操作装置に少なくとも一つ備えられた停止モードスイッチ、後進モードスイッチ、中立モードスイッチの何れか一つがオンとされたことを検知できた場合とすることとした。
前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの故障を判定したとき、手動変速制御から自動変速制御への変速モード変更条件を、前記自動変速モードスイッチのオン、且つ、停車状態の検出された場合とすることを検知できた場合とすることとした。
前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの故障を判定したとき、該故障の報知を指示することとした。
前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの断線故障を判定したとき、前記自動変速モードスイッチのオンであり、且つ、前記手動変速モードスイッチがオフからオンに変化したことを検知した場合、該手動変速モードスイッチが正常状態に復帰したと判定することとした。
前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの短絡故障を判定したとき、前記自動変速モードスイッチのオンであり、且つ、前記手動変速モードスイッチがオンからオフに変化したことを検知した場合、該手動変速モードスイッチが正常状態に復帰したと判定することとした。
前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチが正常状態に復帰したと判定できた場合、正常復帰の報知を指示することとした。
前記電子制御装置は、前記自動変速から前記手動変速へのモード変更条件又は前記手動変速から前記自動変速へのモード変更条件を切り換えたとき、該切り換えの報知を指示することとした。
従来のシフトレバーとスイッチ構造と自動変速機の変速モード制御装置の制御ロジックにおいては、手動変速モードスイッチに断線又は短絡の異常が発生している場合、アップ変速要求スイッチ又はダウン変速要求スイッチが正常に作動可能であっても、出力変速段の変更や、出力上限変速段の変更を行うことができず、手動変速モードを備えていることによるメリット、例えば、マニュアルシフト感覚での走行できることを享受できない。
また、エンジンブレーキの有無を、自動変速モード又は手動変速モードで切り分けている場合などでは、手動変速モードスイッチが故障しているときには、ダウンシフト要求を行っても、エンジンブレーキの効果を得ることができなかいばかりか、安全性能も低下することになった。
そこで、上述した構成を有する本発明によれば、手動変速モードスイッチが故障した場合に、自動変速モードと手動変速モードとの変更の仕方を切り換えることにより、運転者が、手動変速モードスイッチが正常状態であるときと同様に、アップ変更要求モード又はダウン変速要求モードへの変更操作を行うことができ、マニュアルシフト感覚が得られるばかりか、安全性能を損なうことなく車両の走行が可能となる。
また、電子制御装置が、レバー及びスイッチの構造上、有り得ない信号入力パターンを検出するようにしたので、手動変速モードスイッチの故障検出を正確に行うことができる。そして、手動変速モードスイッチからの入力信号の正常な変化を検出することにより、該スイッチが正常復帰したことを正確に検出することができ、運転者に本来の走行性能を提供することができる。
さらに、手動変速モードスイッチの故障又は正常復帰、及び変速モード変更条件の変更を運転者に報知するようにしたので、運転者に安全運転を促すことができる。
なお、自動変速機に、無段変速機と有段変速機のどちらが使用されている場合であっても、本発明は、上述と同様の効果を奏する。
次に、本発明による自動変速機の変速モード制御装置に係る実施形態について、図を参照しながら説明する。本実施形態の変速モード制御装置は、図4に示された自動変速機の変速制御装置に適用することができるものであり、その変速モード制御ロジックは、変速制御装置に備えられた電子制御装置において実行される。
従前の自動変速機に対する変速制御ロジックでは、手動変速モードスイッチに断線又は短絡の異常が発生している場合に、アップ変速要求スイッチ又はダウン変速要求スイッチが正常に作動することが可能でも、出力変速段の変更や、出力上限変速段の変更を行うことができず、手動変速モードを備えているのに、例えば、マニュアルシフト感覚での走行ができない。或いは、エンジンブレーキの有無を、自動変速モード又は手動変速モードで切り分けている場合などでは、手動変速モードスイッチが故障しているときには、ダウンシフト要求を行っても、エンジンブレーキの効果を得ることができないものであった。
そこで、本実施形態による自動変速機に対する変速モード制御では、手動変速モードスイッチが故障した場合に、自動変速モードと手動変速モードとの変更の仕方を切り換えることにより、運転者が、手動変速モードスイッチが正常状態であるときと同様に、アップ変更要求モード又はダウン変速要求モードへの変更操作を行うことができるようにした。
また、電子制御装置が、レバー及びスイッチの構造上、有り得ない信号入力パターンを検出するようにして、手動変速モードスイッチの故障検出を正確に行い、そして、手動変速モードスイッチからの入力信号の正常な変化を検出することにより、該スイッチが正常復帰したことを正確に検出することができるようにした。さらに、手動変速モードスイッチの故障又は正常復帰、及び変速モード変更条件の変更を運転者に報知するようにした。
先ず、図4に示された電子制御装置5において、レンジ選択装置11に備えられている手動変速モードスイッチMの断線故障に係る判定の仕方と、スイッチMの故障復帰の判定動作を、図1のフローチャートを参照しながら説明する。
電子制御装置5は、現時点において、手動変速モードスイッチMが断線(OFF)故障であることを検出しているかどうか判断する(ステップS11)。ここで、既に、スイッチMの断線故障を検出している場合には(ステップS11のY)、シフト装置10における自動変速モードスイッチDのみがオン動作であるかどうかを判断する(ステップS12)。
スイッチDのみがオン動作している場合(ステップS12のY)、さらに、スイッチMがオフ動作からオン動作に変化しているかどうかを判断する(ステップS13)。スイッチMがオフ動作からオン動作に変化している場合には(ステップS13のY)、スイッチMの断線故障無しと判定する(ステップS14)。ここで、スイッチMが、正常動作に復帰していることが確認されたことになる。
ステップS12において、スイッチDのみがオン動作していない場合(ステップS12のN)、さらには、ステップS13において、スイッチDのみがオン動作であっても、スイッチMがオフ動作からオン動作に変化していない場合には(ステップS13のN)、スイッチMが復帰しているかどうかの判定動作を終了する。
一方、ステップS11において、現時点で、スイッチMの断線故障が検出されていない場合には(ステップS11のN)、スイッチDのみがオン動作であるかどうかを判断する(ステップS15)。ここで、スイッチDのみがオン動作している場合(ステップS15のY)、アップ変速要求スイッチSu又はダウン変速要求スイッチSdのオフ動作からオン動作への変化時であるかどうかが判断される(ステップS16)。
次いで、スイッチSu又はスイッチSdのオフ動作からオン動作への変化時である場合には(ステップS16のY)、スイッチMがオフ動作になっているかどうかが判断される(ステップS17)。ここで、スイッチMがオフ動作になっている場合には(ステップS17)、スイッチMに断線故障が有ると判定する(ステップS18)。そこで、スイッチMに関する断線故障の判定動作を終了するとともに、運転者に、スイッチMの断線故障を報知する。報知の仕方としては、ランプ点灯、パネルへのメッセージ表示、音声通報などが挙げられる。
また、ステップS15において、スイッチDのみがオン動作していない場合(ステップS15のN)、さらには、ステップS16において、スイッチDのみがオン動作であっても、スイッチSu又はスイッチSdのオフ動作からオン動作への変化時でない場合(ステップS16のN)、そして、スイッチMがオフ動作していない場合には(ステップS17のN)、スイッチMの断線故障に係る判定動作を終了する。
以上において、レンジ選択装置11に備えられている手動変速モードスイッチMの断線故障に係る判定の仕方と、スイッチMの故障復帰の判定動作が説明されたが、次に、手動変速モードスイッチMの短絡(ショート)故障に係る判定の仕方と、スイッチMの故障復帰の判定動作について、図2のフローチャートを参照して説明する。
電子制御装置5は、現時点において、手動変速モードスイッチMが短絡(ON)故障であることを検出しているかどうか判断する(ステップS21)。ここで、既に、スイッチMの短絡故障を検出している場合には(ステップS21のY)、シフト装置10における自動変速モードスイッチDのみがオン動作であるかどうかを判断する(ステップS22)。
スイッチDのみがオン動作している場合(ステップS22のY)、さらに、スイッチMがオン動作からオフ動作に変化しているかどうかを判断する(ステップS23)。スイッチMがオン動作からオフ動作に変化している場合には(ステップS23のY)、スイッチMの短絡故障無しと判定する(ステップS24)。ここで、スイッチMが、正常動作に復帰していることが確認されたことになる。
ステップS22において、スイッチDのみがオン動作していない場合(ステップS22のN)、さらには、ステップS23において、スイッチDのみがオン動作であっても、スイッチMがオン動作からオフ動作に変化していない場合には(ステップS23のN)、スイッチMが復帰しているかどうかの判定動作を終了する。
一方、ステップS21において、現時点で、スイッチMの短絡故障が検出されていない場合には(ステップS21のN)、停止スイッチP、後進スイッチR、中立スイッチNのいずれかがオン動作しているかどうかを判断する(ステップS25)。ここで、スイッチP、R、Nのいずれかがオン動作している場合に(ステップS25のY)、スイッチMがオン動作しているかどうかが判断される(ステップS26)。
次いで、スイッチMのオン動作を検出している場合には(ステップS26のY)、スイッチMに短絡故障有りと判定する(ステップS27)。そこで、スイッチMに関する短絡故障の判定動作を終了するとともに、運転者に、スイッチMの短絡故障を報知する。報知の仕方としては、ランプ点灯、パネルへのメッセージ表示、音声通報などが挙げられる。
また、ステップS25において、スイッチP、R、Nのいずれもオン動作していない場合(ステップS25のN)、さらには、ステップS26において、スイッチP、R、Nのいずれかがオン動作していても、スイッチMがオフ動作している場合には(ステップS26のN)、スイッチMの短絡故障に係る判定動作を終了する。
以上により、レンジ選択装置11に備えられている手動変速モードスイッチMの短絡故障に係る判定の仕方と、スイッチMの故障復帰の判定動作が説明された。次に、このスイッチMに断線又は短絡の故障があっても、自動変速モードから手動変速モードへ、或いは、手動変速モードから自動変速モードへの切り換えの仕方について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
ここで、先ず、変速モードの切り換えの仕方に採用されている変速モード変更条件について説明する。従前の自動変速機に対する変速制御ロジックでは、自動変速モードから手動変速モードへの切り換えにおいて、自動変速モードスイッチDがオン動作で、手動変速モードスイッチMがオフ動作からオン動作に変化することを変速モード変更条件とし、手動変速モードから自動変速モードへの切り換えにおいて、自動変速モードスイッチDがオン動作で、手動変速モードスイッチMがオン動作からオフ動作に変化することを変速モード変更条件としている。
この従前の制御ロジックにおける変速モード変更条件では、スイッチMが正常に作動していることを前提としているため、スイッチMが故障すると、変速モードの切り換えに支障を来たすものであったので、本実施形態の変速モード制御装置の制御ロジックでは、変速モード変更条件に、スイッチMが故障している場合には、スイッチMの作動状態を含めないようにし、他のスイッチの作動状態に基づいた変速モード変更条件とした。
そこで、自動変速モードから手動変速モードへの変速モード変更条件は、スイッチDがオン動作であるときに、アップ変速要求スイッチSu又はダウン変速要求スイッチSdのオフ動作からオン動作への変化時を検出したこととしている。また、手動変速モードから自動変速モードへの変速モード変更条件は、スイッチDがオン動作からオフ動作になったとき、アップ変速要求スイッチSu又はダウン変速要求スイッチSdがオフ動作していることとしている。この様な変速モード変更条件を取り入れた制御ロジックに基づいて、自動変速機の変速モード制御の手順について、以下に説明する。
図3のフローチャートにおいて、先ず、電子制御装置5では、図1及び図2に示された手動変速モードスイッチMの故障判定の手順に従って、該スイッチMの短絡又は断線の故障を検出したかどうかの判断が行われる(ステップS31)。ここで、スイッチMに故障が検出されないときには(ステップS31のN)、通常の変速モード変更条件、即ち、図6のフローチャートで示された自動・手動の変速モードの変更動作に従って、自動変速機が変速制御される。
図3のフローチャートにおけるステップS32乃至S37のそれぞれは、図6のフローチャートにおけるステップS1乃至S6に対応しており、スイッチMの故障が検出されないときには、通常の変速モード変更条件と同じ自動・手動の変速モードの変更動作になるため、ここでは、その説明を省略する。
一方、ステップS31において、スイッチMに故障が検出されたときには(ステップS31のY)、スイッチDのみがオン動作しているかどうかが判断される(ステップS41)。ここで、アップ変速要求スイッチSu又はダウン変速要求スイッチSdがオフ動作からオン動作に変化時であるかどうかが判断される(ステップS42)。
スイッチSu又はスイッチSdがオフ動作からオン動作に変化時である場合には(ステップS42のY)、変速モードを、手動変速モードに変更して、変速制御が行われ(ステップS43)、変速モードの変更処理が、終了となる。また、ステップS42において、スイッチSu又はスイッチSdがオフ動作からオン動作に変化時でない場合には(ステップS42のN)、変速モードを、変更せず、自動変速モードのままとし(ステップS44)、変速モードの変更処理を終了する。
一方、ステップS41において、スイッチDがオン動作していないとき(ステップS41のN)、停止スイッチP、後進スイッチR、中立スイッチNのいずれかがオン動作しているかどうかが判断される(ステップS45)。このとき、スイッチP、R、Nのいずれもオン動作していないときには(ステップS45のN)、変速モードの変更動作を行わない(ステップS44)。
また、スイッチP、R、Nのいずれかがオン動作している場合には(ステップS45のY)、変速モードが、自動変速モードにされて、変速制御が行われ(ステップS46)、変速モードの変更処理が終了する。
以上のような自動変速機に対する変速モードの変更制御ロジックとした場合に、変速モードの変更状態と、車両を運転している運転者の心理状態とについて、次に説明する。
運転者は、車両の走行運転を開始するとき、先ず、シフトレバーが、パーキングポジションにあることを確かめ、停止モードスイッチPがオン動作であるとき、エンジンを始動する。エンジンが始動したならば、シフトレバーを操作して、自動変速モードスイッチDをオン動作させ、アクセルを踏み込んで、発進させ、さらに、加速運転を行う。電子制御装置は、自動変速モードで、自動変速機をアップシフトし、4速の出力制御を行う。
自動変速運転している途中で、運転者が、例えば、上り坂を走行するため、運転状態を手動変速モードに変更したい場合、シフトレバーをドライブポジションからマニュアルポジションにシフトさせたとき、自動変速モードスイッチDは、オン動作のままであるが、手動変速モードスイッチMが故障している場合には、スイッチMは、オン動作にならない。
しかし、運転者は、スイッチMの故障を知らないため、レバー操作により手動変速モードに移行したものと思い、レバー操作して、ダウン変速モードにシフトさせる。ところが、電子制御装置では、スイッチDのオン動作と、ダウン変速要求スイッチSdのオン動作とにより、スイッチMが故障していることを検出し、電子制御装置は、警告を出力し、運転者にそのことを報知する。
電子制御装置がスイッチMの故障を検出すると、スイッチSdのオン動作で、手動変速モードに移行したものとし、例えば、4速から3速へダウンシフトする制御が実行される。運転者は、このダウンシフトが行われたことを体感することで、シフト要求どおりに制御されたことが分かる。そして、このとき、報知により、変速モード変更条件が切り換えられたことを知ることができる。
そのため、従来では、1回のダウン変速要求スイッチのオン動作で上限変速段が1段減少される場合にあっては、運転者は、ダウンシフトしないことに気づき、レバー操作を再度操作し、マニュアルポジションに戻してからダウン変速モードにシフトさせてみるといったレバー操作の繰り返しを行う必要がなくなり、レバー操作系に異常があることを的確に知ることができ、車両の安全運転を向上させることになる。
以上において、本発明の実施形態は、図4に示された自動変速機を搭載した車両の車輪駆動系統と制御系統の構成に適用された場合について説明された。同図に示された自動変速機では、無段変速機が使用されているが、この無段変速機の代わりに、有段変速機が使用される場合もある。本発明は、自動変速機に有段変速機が使用されている場合であっても、自動変速機に無段変速機が使用されている場合と同様に適用される。
本実施形態の自動変速機の制御装置における変速モードスイッチのOFF(断線)故障に係る判定動作を説明するフローチャートである。 本実施形態の自動変速機の制御装置における変速モードスイッチのON(短絡)故障に係る判定動作を説明するフローチャートである。 本実施形態の自動変速機の制御装置における自動・手動の変速モードに係る変更動作を説明するフローチャートである。 自動変速機を搭載した車両の車輪駆動系統と制御系統の構成例を概略ブロックで説明する図である。 自動変速機を搭載した車両に備えられるシフトレバーの操作位置関係とシフトレバースイッチの配置を説明する図である。 従来の自動変速機を搭載した車両における自動・手動の変速モードの変更動作を説明する図である。
符号の説明
1 エンジン
2 自動変速機
3 ディファレンシャルギア
4、5 電子制御装置
6 エンジン回転数検出器
7 加減速操作装置
8 車速検出器
9 出力回転数検出器
10 シフト装置
11 レンジ選択装置

Claims (12)

  1. 自動変速機の変速モードを制御する電子制御装置と、
    少なくとも自動変速モードスイッチと、アップ・ダウン変速要求スイッチを含む手動変速モードスイッチとを備えた変速操作装置と、を有し、
    前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの故障を検出したとき、自動変速から手動変速へのモード変更条件又は手動変速から自動変速へのモード変更条件を、自動変速モードスイッチとアップ・ダウン変速要求スイッチの入力状態に応じて切り換え、前記自動変速機の変速モードを制御することを特徴とする自動変速機の変速モード制御装置。
  2. 前記電子制御装置は、自動変速モードスイッチのオン、手動変速モードスイッチのオフ、且つ、前記アップ・ダウン変速要求スイッチのオンを検知したとき、該手動変速モードスイッチの断線故障を判定することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の変速モード制御装置。
  3. 前記変速操作装置が、停止モードスイッチ、後進モードスイッチ、中立モードスイッチを少なくとも一つさらに備えている場合であって、
    前記電子制御装置は、前記停止モードスイッチ、前記後進モードスイッチ、前記中立モードスイッチ、前記自動変速モードスイッチの少なくともいずれか一つのオンを検知したとき、前記手動変速モードスイッチのオンを検知した場合に、該手動変速モードスイッチの短絡故障を判定することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の変速モード制御装置。
  4. 前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの故障を判定したとき、自動変速制御から手動変速制御への変速モード変更条件を、前記自動変速モードスイッチのオン、且つ、前記アップ・ダウン変速要求スイッチのオンとすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の自動変速機の変速モード制御装置。
  5. 前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの故障を判定したとき、手動変速制御から自動変速制御への変速モード変更条件を、前記自動変速モードスイッチのオン、且つ、前記手動変速モードスイッチのオンからオフに変化時であることから、前記自動変速モードスイッチのオフ、且つ、前記変速操作装置に備えられた停止モードスイッチ、後進モードスイッチ、中立モードスイッチの何れかがオンであることに変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の自動変速機の変速モード制御装置。
  6. 前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの故障を判定したとき、手動変速制御から自動変速制御への変速モード変更条件を、前記自動変速モードスイッチのオン、且つ、前記手動変速モードスイッチのオンからオフに変化時であることから、停車状態を検出後、前記変速操作装置に少なくとも一つ備えられた停止モードスイッチ、後進モードスイッチ、中立モードスイッチの何れか一つがオンとされたことを検知できた場合とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の自動変速機の変速モード制御装置。
  7. 前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの故障を判定したとき、手動変速制御から自動変速制御への変速モード変更条件を、前記自動変速モードスイッチのオン、且つ、停車状態の検出された場合とすることを検知できた場合とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の自動変速機の変速モード制御装置。
  8. 前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの故障を判定したとき、該故障の報知を指示することを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一項に記載の自動変速機の変速モード制御装置。
  9. 前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの断線故障を判定したとき、前記自動変速モードスイッチのオンであり、且つ、前記手動変速モードスイッチがオフからオンに変化したことを検知した場合、該手動変速モードスイッチが正常状態に復帰したと判定することを特徴とする請求項2乃至8のいずれか一項に記載の自動変速機の変速モード制御装置。
  10. 前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチの短絡故障を判定したとき、前記自動変速モードスイッチのオンであり、且つ、前記手動変速モードスイッチがオンからオフに変化したことを検知した場合、該手動変速モードスイッチが正常状態に復帰したと判定することを特徴とする請求項3乃至8のいずれか一項に記載の自動変速機の変速モード制御装置。
  11. 前記電子制御装置は、前記手動変速モードスイッチが正常状態に復帰したと判定できた場合、正常復帰の報知を指示することを特徴とする請求項9又は10に記載の自動変速機の変速モード制御装置。
  12. 前記電子制御装置は、前記自動変速から前記手動変速へのモード変更条件又は前記手動変速から前記自動変速へのモード変更条件を切り換えたとき、該切り換えの報知を指示することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の自動変速機の変速モード制御装置。
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