JP2006291901A - 内燃機関及び内燃機関の運転制御装置 - Google Patents

内燃機関及び内燃機関の運転制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】改質ガスが濃い領域の偏りを抑制して、燃焼改善効果の低下を抑制すること。
【解決手段】この内燃機関1は、改質用燃料Frと、内燃機関1から排出される排ガスExとの改質用混合気Gmrを改質触媒により改質して、水素を含む改質ガスExrを生成する改質器20を備える。改質ガスExrは、ガス還流通路10を通って内燃機関1の燃焼室へ還流する。改質器20は、改質用燃料噴射弁24により改質用燃料Frが噴射される。改質用燃料噴射弁24は、一回の噴射における改質用燃料Frの噴射期間を、内燃機関1の運転条件に関わらず一定とする。そして、内燃機関1の運転条件に応じて改質用燃料Frを噴射する間隔を変更して、改質器20へ改質用燃料Frを供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、排ガスと燃料との混合気を改質して得られた改質ガスを還流させる内燃機関及び内燃機関の運転制御装置に関するものである。
内燃機関の排ガス中に燃料を添加し、両者の混合気を改質触媒で改質した改質ガスを内燃機関の吸気管に供給するものが知られている。このような内燃機関において、特許文献1には、内燃機関の機関回転数に同期して、改質ガスを内燃機関に供給する燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置が開示されている。
特開2002−39022号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、機関回転数と同期して改質ガスを内燃機関に供給するため、例えば、高負荷時のように改質ガスの要求量が多いときには、改質ガスの濃い領域と薄い領域とが存在する。その結果、燃焼が改善する領域と燃焼が不安定となる領域が発生して、改質ガスを供給することによる燃料消費の改善効果が低減する。そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、改質ガスが濃い領域の偏りを抑制して、燃料消費の低減効果が低下することを抑制できる内燃機関及び内燃機関の運転制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る内燃機関は、空気と燃料との混合気に点火手段で着火して、燃焼室内で燃焼させることにより駆動する内燃機関であって、改質用燃料と、前記内燃機関から排出される排ガスとの改質用混合気を改質触媒により改質して、水素を含む改質ガスを生成し、この改質ガスを前記燃焼室へ還流させる改質手段と、一回の噴射における前記改質用燃料の噴射期間を、前記内燃機関の運転条件に関わらず一定とし、かつ、前記内燃機関の運転条件に応じて前記改質用燃料を噴射する間隔を変更して、前記改質手段へ改質用燃料を供給する改質用燃料供給手段と、を含むことを特徴とする。
この内燃機関は、改質用燃料を供給するにあたり、一回の噴射における改質用燃料の噴射期間を、内燃機関の運転条件に関わらず一定とし、かつ、内燃機関の運転条件に応じて改質用燃料を噴射する間隔を変更する。これによって、改質用混合気中へ、より均質に改質用燃料を分布させることができるので、生成される改質ガスの濃度に偏りが生じにくくなる。その結果、改質ガスが還流した燃焼室内では、全体的に燃焼が改善されるので、燃料消費の低減効果の減少が抑制される。
次の本発明に係る内燃機関は、前記内燃機関において、前記噴射期間は、前記改質用燃料供給手段からの噴射量のばらつきが許容値以下となる最低の噴射期間とすることを特徴とする。
次の本発明に係る内燃機関は、前記内燃機関において、前記改質用燃料を噴射する間隔を、前記改質用燃料供給手段の温度に応じて変更することを特徴とする。
次の本発明に係る内燃機関の運転制御装置は、空気と燃料との混合気に点火手段で着火して、燃焼室内で燃焼させることにより駆動され、改質用燃料供給手段によって供給される改質用燃料と、内燃機関から排出される排ガスとの改質用混合気を改質触媒により改質して、水素を含む改質ガスを生成し、この改質ガスを前記燃焼室へ還流させる改質手段と、を備える内燃機関を制御するものであり、前記改質用燃料供給手段の一回の噴射における前記改質用燃料の噴射期間を、前記内燃機関の運転条件に関わらず一定に設定し、かつ、前記内燃機関の運転条件に応じて前記改質用燃料供給手段が前記改質用燃料を噴射する間隔を変更することを特徴とする。
この内燃機関の運転制御装置は、改質用燃料を供給するにあたり、改質用燃料供給手段の一回の噴射における噴射期間を、内燃機関の運転条件に関わらず一定とし、かつ、内燃機関の運転条件に応じて、改質用燃料供給手段が改質用燃料を噴射する間隔を変更する。これによって、改質用混合気中へ、より均質に改質用燃料を分布させることができるので、生成される改質ガスの濃度に偏りが生じにくくなる。その結果、改質ガスが還流した内燃機関の燃焼室内では、全体的に燃焼が改善されるので、燃料消費の低減効果の減少が抑制される。
次の本発明に係る内燃機関の運転制御装置は、前記内燃機関の運転制御装置において、前記噴射期間は、前記改質用燃料供給手段からの噴射量のばらつきが許容値以下となる最低の噴射期間であることを特徴とする。
次の本発明に係る内燃機関の運転制御装置は、前記内燃機関の運転制御装置において、前記改質用燃料を噴射する間隔を、前記改質用燃料供給手段の温度に応じて変更することを特徴とする。
この発明に係る内燃機関及び内燃機関の運転制御装置は、改質ガスが濃い領域の偏りを抑制して、燃料消費の低減効果が低下することを抑制できる。
以下、この発明につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、以下の実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、本発明は、特に乗用車やバス、あるいはトラック等の車両に搭載される内燃機関に対して好ましく適用できる。
この実施例は、改質用燃料と、内燃機関から排出される排ガスとの改質用混合気を改質触媒により改質して生成した改質ガスを、内燃機関の燃焼室へ還流させるものである。そして、改質用燃料を供給するにあたっては、一回の噴射における改質用燃料の噴射期間を、内燃機関の運転条件に関わらず一定とし、かつ、内燃機関の運転条件に応じて改質用燃料を噴射する間隔を変更する点に特徴がある。
図1は、この実施例に係る内燃機関の全体構成図である。図1を用いて、この実施例に係る内燃機関の構成について説明する。この実施例に係る内燃機関1は、改質手段である改質器20に内燃機関1から排出される排ガスExの一部を導き、この排ガスExに炭化水素(HC)を含む燃料を供給することによって水素(H2)を生成する。そして、改質器20は、この改質反応によって得られた水素を含むガス(以下改質ガスという)Exrを、内燃機関1に還流させる。
この実施例に係る内燃機関1は、4個の気筒が直列に配置されているが、気筒数及び気筒配置はこれに限られるものではない。また、内燃機関1は、いわゆるロータリー式の内燃機関であってもよい。内燃機関1に供給される燃料Fは、燃料タンク70内のフィードポンプ71によってポート噴射弁6に供給される。そして、ポート噴射弁6から吸気通路3内に噴射され、吸気通路3を通る空気Aと燃焼用混合気を形成する。この燃焼用混合気は、吸気通路を構成するインテークマニホールド71〜74を通って各気筒1S1〜1S4内の燃焼室へ導入される。
なお、この実施例においては、単独のポート噴射弁6により内燃機関1の各気筒へ燃料Fを供給するが、ポート噴射弁を気筒数分用意して、各気筒1S1〜1S4のインテークマニホールド71〜74へそれぞれ独立して燃料Fを噴射してもよい。また、ポート噴射弁の代わりに、気筒内へ直接燃料を噴射する、いわゆる直噴噴射弁を用いて、内燃機関1へ燃料Fを供給してもよい。さらに、ポート噴射弁と直噴噴射弁との両方を備え、内燃機関1の運転条件に応じて両者の燃料噴射割合を変更して、内燃機関1へ燃料を供給してもよい。
内燃機関1に供給される空気Aは、吸気通路3の入口に取り付けられるエアクリーナ13でごみ等が除去されてから、内燃機関1へ送られる。内燃機関1へ供給される空気Aは、吸気通路3に設けられるスロットル弁4によって流量が調整される。スロットル弁4の開度は、アクセル17と連動する。この実施例において、アクセル17の開度はアクセル開度センサ47で検出されて、機関ECU(Electronic Control Unit)50に取り込まれる。そして、アクセル開度センサ47からのアクセル開度情報を基に、機関ECU50はスロットル弁4の開度を調整する。
アクセル17の開度が大きくなるとスロットル弁4の開度は大きくなり、アクセル17の開度が小さくなるとスロットル弁4の開度は小さくなる。内燃機関1へ供給される空気Aは、吸気通路3であってスロットル弁4の上流に設けられるエアフローセンサ42で流量が計測される。その計測値は機関ECU50に取り込まれる。機関ECU50は、エアフローセンサ42により計測された吸入空気量Gaと、回転数センサ43で計測される内燃機関1の機関回転数Neとから、内燃機関1に対する燃料供給量を決定する。
内燃機関1の各気筒1S1〜1S4で燃焼した混合気は、排ガスExとなってエキゾーストマニホールド8へ排出される。この排ガスExは、排気通路9を通って改質器20の排気通路22へ導入され、排ガスExを改質するための熱を与える。改質器20から排出された排ガスExは、浄化触媒16で浄化された後、大気中へ放出される。なお、浄化触媒16は、改質器20と内燃機関1との間に配置してもよい。排気通路9には、A/F(Air/Fuel:空燃比)センサ45が取り付けられており、排ガスExの空燃比を計測する。そして、排ガスExの空燃比から内燃機関1の燃焼状態を判定し、所定の空燃比から外れた場合には、機関ECU50で決定される、内燃機関1に対する燃料供給量を補正する。
排気通路9からは改質用導管11が分岐しており、改質用導管11は、改質器20の改質室21と接続されている。改質用導管11には、改質用燃料供給手段である改質用燃料噴射弁24が取り付けられており、この改質用燃料噴射弁24から、改質用導管11へ導かれた排ガスExへ改質用燃料Frが噴射される。改質用燃料噴射弁24には、燃料タンク70内のフィードポンプ71から燃料が供給される。なお、この実施例では、改質用燃料噴射弁24の周囲温度を測定する温度センサ48が、改質用燃料噴射弁24に設けられている。
改質器20は、改質室21と排気通路22とで構成される。改質室21の内壁面には改質用触媒が担持されており、排気通路22を流れる排ガスExの熱により改質用触媒が加熱されて、活性温度θa以上に保持される。改質器20は、複数の改質室21を備え、各改質室21はそれぞれ連通しており、排ガスExと改質用燃料Frとの混合気(改質用混合気)Gmrは、改質室21を通過する間に改質される。ここで、改質用触媒には、例えばジルコニア系の触媒や、ロジウム系の触媒が用いられる。
改質器20には、改質触媒の温度を測定するため、改質触媒床温度センサ44が取り付けられる。改質触媒そのものの温度を測定することは困難であるため、改質触媒を担持する触媒床の温度を測定して、改質触媒温度とする。改質触媒温度が低い場合、改質ガスExr中の水素濃度は低く、改質触媒温度が高くなるほど改質ガスExr中の水素濃度は高くなる。このため、改質触媒温度が活性温度θa以上になってから排ガスExの改質を開始するように、改質触媒床温度センサ44により改質触媒の温度を監視する。なお、ロジウム系の改質触媒を用いる場合、活性温度θaは600℃程度である。
改質室21の出口21oには、改質室21と、吸気通路3とを接続する、ガス還流通路10が取り付けられている。ガス還流通路10は、排ガスEx又は改質ガスExrを、内燃機関1の吸気側、すなわち吸気通路3へ還流させる機能を持つ。ガス還流通路10には、冷却器12が設けられており、改質室21で改質された排ガス(改質ガスExr)を冷却する。また、冷却器12とガス還流通路10の出口10oとの間には、還流流量調整手段である還流流量調整弁5が設けられており、機関ECU50からの指令により、吸気通路3へ還流させる改質ガスExrの流量を調整する。
排気通路9から改質用導管11へ導かれた排ガスExは、改質用燃料噴射弁24から改質用燃料Frが噴射される。改質用燃料Frは、内燃機関1の各気筒1S1〜1S4へ供給される燃料Fの一部であり、内燃機関1の運転条件に応じて改質用燃料Frの供給量が決定される。改質用燃料Frと排ガスExとの改質用混合気Gmrは、改質用導管11から改質室21へ導入され、改質室21の内壁面に担持された改質触媒により、式(1)に示す改質反応により改質されて改質ガスExrとなる。
1.56(7.6CO2+6.8H2O+40.8N2)+3C7.613.6+4122kJ→31H2+34.7CO+63.6N2・・・(1)
ここで、左辺第1項が排ガスEx、左辺第2項が燃料(炭化水素CHであり、この実施例ではガソリン)、右辺が改質ガスExrを示す。右辺の改質ガスExrに含まれる水素は、全改質ガスの体積に対して24vol%である。また、この改質反応は吸熱反応であり、これにより排ガスExの熱エネルギを回収することになる。このように、吸熱反応により排ガスExが改質されるため、内燃機関1に供給する燃料の量が同一であっても、排ガスExの熱を吸収した分だけ内燃機関1での燃焼における発熱量が増加する。
また、水素(H2)の発熱量は241.7kJ/molであり、ガソリン(CH1.869)の発熱量は596.5kJ/molである。しかし、式(1)の改質反応により、3モルのガソリン(燃料)から31モルの水素が発生する。したがって、前記発熱量と、式(1)の改質によるモル数変化とを乗ずると、ガソリン単独を燃焼させる場合と比較して、改質ガスExrの発熱量は大幅に増加する。これにより、内燃機関1の出力トルクが増加し、また燃料消費は低減される。
改質室21で生成された改質ガスExrは、ガス還流通路10を通って、吸気通路3へ導入される。改質ガスExrは、700℃前後の高温になるため、ガス還流通路10の途中に設けられた冷却器12で冷却されてから吸気通路3へ導入される。吸気通路3へ導入される改質ガスExrの流量(還流流量)は、還流流量調整弁5で制御される。吸気通路3へ導入される改質ガスExrの流量は、内燃機関1の運転条件に基づき、当該運転条件における最大限の改質ガスを内燃機関1に導入できるように決定される。この場合、改質ガスExrに含まれる水素、一酸化炭素(CO)の量を考慮し、ポート噴射弁6の燃料噴射量を低減して空燃比A/Fを最適化する。
改質ガスExrに含まれる水素(H2)は、ガソリンと比較して最大点火エネルギが1/10程度であり、最大燃焼速度が10倍弱である。このため、水素はガソリンと比較して急速燃焼する。上記改質反応によって得られた水素を含む改質ガスExrを内燃機関1に供給すると、改質ガスExr中の水素により、燃焼改善効果が得られる。
内燃機関1の運転においては、排ガスExを吸気側に還流させる、いわゆるEGR(Exhaust Gas Recirculation)を実行することがある。内燃機関1が軽負荷で運転されているときにEGRを実行すると、ポンプロスが低減されて燃料消費を低減できるが、排ガスExの還流量(EGR量)が多すぎると燃焼速度が遅くなって燃焼が悪化する。その結果、内燃機関1の出力トルクが低下し、ドライバビリティが悪化する。この実施例に係る内燃機関1は、水素を含む改質ガスExrを内燃機関1に還流させるので、改質ガスExrの還流量を増加させた場合でも、水素が急速燃焼することで、燃焼悪化が抑制される。その結果、燃焼悪化に起因する出力トルクの低下を抑制して、ドライバビリティの悪化を抑えることができる。
また、内燃機関1が高負荷(例えばWOT領域での運転や負荷率で80%程度を超える領域での運転)においてEGRを実行すると、燃焼室の温度を低下させることができるので、ストイキ(λ=1)で運転できる領域が拡大する。しかし、EGRにより燃焼が悪化して、出力トルクが低下し、ドライバビリティを悪化させることがある。この実施例に係る内燃機関1は、排ガスExだけではなく、水素を含む改質ガスExrを内燃機関1に還流させるので、改質ガスExr中の水素が急速燃焼することで燃焼悪化が抑制される。また、水素の急速燃焼によりノッキングを改善できるので、点火時期を進角させて、内燃機関1の出力トルクを向上させることができる。その結果、燃焼悪化に起因する出力トルクの低下を抑制して、ドライバビリティの悪化を抑えることができる。
次に、この実施例に係る内燃機関の運転制御装置について説明する。図2は、この実施例に係る内燃機関の運転制御装置を示す説明図である。この実施例に係る内燃機関の運転制御は、この実施例に係る内燃機関の運転制御装置30によって実現できる。図2に示すように、内燃機関の運転制御装置30は、機関ECU50に組み込まれて構成されている。機関ECU50は、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)50pと、記憶部50mと、入力及び出力ポート55、56と、入力及び出力インターフェイス57、58とから構成される。
なお、機関ECU50とは別個に、この実施例に係る内燃機関の運転制御装置30を用意し、これを機関ECU50に接続してもよい。そして、この実施例に係る内燃機関の運転制御を実現するにあたっては、機関ECU50が備える内燃機関1の制御機能を、前記内燃機関の運転制御装置30が利用できるように構成してもよい。
内燃機関の運転制御装置30は、運転状態判定部31と、制御パラメータ設定部32と、改質制御部33とを含んで構成される。これらが、この実施例に係る内燃機関の運転制御方法を実行する部分となる。この実施例において、内燃機関の運転制御装置30は、機関ECU50を構成するCPU(Central Processing Unit:中央演算装置)50pの一部として構成される。この他に、CPU50pには、内燃機関1の運転を制御する制御部53が含まれている。
CPU50pと、記憶部50mとは、バス541〜543を介して、入力ポート55及び出力ポート56を介して接続される。これにより、内燃機関の運転制御装置30を構成する運転状態判定部31と制御パラメータ設定部32と改質制御部33とは、相互に制御データをやり取りしたり、一方に命令を出したりできるように構成される。また、内燃機関の運転制御装置30は、機関ECU50が有する内燃機関1の負荷率KLや機関回転数Neその他の内燃機関の運転制御データを取得したり、内燃機関の運転制御装置30の制御を機関ECU50の内燃機関の運転制御ルーチンに割り込ませたりすることができる。
入力ポート55には、入力インターフェイス57が接続されている。入力インターフェイス57には、エアフローセンサ42、回転数センサ43、改質触媒床温度センサ44、A/Fセンサ45、冷却水温センサ46、アクセル開度センサ47、温度センサ48その他の、内燃機関1に対する燃料供給制御や内燃機関1の運転制御に必要な情報を取得するセンサ類が接続されている。これらのセンサ類から出力される信号は、入力インターフェイス57内のA/Dコンバータ57aやディジタル入力バッファ57dにより、CPU50pが利用できる信号に変換されて入力ポート55へ送られる。これにより、CPU50pは、燃料供給制御や内燃機関1の運転制御に必要な情報を取得することができる。
出力ポート56には、出力インターフェイス58が接続されている。出力インターフェイス58には、還流流量調整弁5、改質用燃料噴射弁24その他の、内燃機関1に対する燃料供給制御や内燃機関1の運転制御に必要な制御対象が接続されている。出力インターフェイス58は、制御回路581、582等を備えており、CPU50pで演算された制御信号に基づき、前記制御対象を動作させる。このような構成により、前記センサ類からの出力信号に基づき、機関ECU50のCPU50pは、内燃機関1に対する燃料の供給を制御したり、内燃機関1の運転を制御したりすることができる。
記憶部50mには、この実施例に係る内燃機関の運転制御の処理手順を含むコンピュータプログラムや制御マップ、あるいは内燃機関1の運転制御に用いる燃料噴射量のデータマップ等が格納されている。ここで、記憶部50mは、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。
上記コンピュータプログラムは、CPU50pへすでに記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、この実施例に係る内燃機関の運転制御の処理手順を実現できるものであってもよい。また、この内燃機関の運転制御装置30は、前記コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアを用いて、運転状態判定部31、制御パラメータ設定部32及び改質制御部33の機能を実現するものであってもよい。次に、この実施例に係る内燃機関の運転制御について説明する。この説明においては、適宜図1、図2を参照されたい。
図3は、この実施例に係る内燃機関の運転制御の手順を説明するフローチャートである。この実施例に係る内燃機関を運転するにあたり、内燃機関の運転制御装置(以下運転制御装置)30が備える運転状態判定部31は、内燃機関1の運転条件を取得して(ステップS101)、改質要求があるか否かを判定する(ステップS102)。取得した運転条件から、改質要求がないと運転状態判定部31が判定した場合(ステップS102:No)、STARTに戻って、運転制御装置30が内燃機関1の運転状態を監視する。
取得した運転条件から、改質要求があると運転状態判定部31が判定した場合(ステップS102:Yes)、次に運転状態判定部31は、改質が可能な条件であるか否かを判定する(ステップS103)。例えば、内燃機関1の暖機が完了していない場合や、暖機完了後であっても改質触媒の温度が活性温度よりも低い場合には、十分な改質ガスExrが得られないため、このような場合には改質要求があっても改質をしない。
例えば、改質触媒床温度センサ44から取得した改質触媒の温度が所定の温度以下である場合には、運転状態判定部31が改質可能な条件ではないと判定する(ステップS103:No)。このような場合には、STARTに戻って、運転制御装置30が内燃機関1の運転状態を監視する。なお、改質をしない場合、改質制御部33は、還流流量調整弁5を閉じて改質器20側からのガスの還流を中止するとともに、改質用燃料噴射弁24からの燃料供給を停止して、改質可能になるまで改質を中止する。これにより、含有される水素が不十分な改質ガスExrの還流を中止して燃焼を安定させるとともに、改質されない燃料が改質室21内やガス還流通路10内に付着することを抑制できる。その結果、これらに起因する燃料消費の増加を抑制できる。
内燃機関1の暖機が完了し、かつ改質触媒の温度が所定の温度よりも高い場合には、運転状態判定部31が改質可能な条件であると判定する(ステップS103:Yes)。次に、制御パラメータ設定部32は、内燃機関1の機関回転数Neと負荷率(負荷に相当)KLを取得して、その条件において改質器20に対する燃料供給量を算出し(ステップS104)、決定する。次に、改質器20に対する燃料供給量、すなわち、改質用燃料Frの供給量τrを決定する方法の一例を説明する。
この実施例においては、内燃機関1の燃料消費を低減する目的から、内燃機関1の燃料消費率ρが最も小さくなるように、改質ガスの還流率(改質ガス還流率)を決定している。なお、例えば、内燃機関1が搭載される車両のドライバビリティに着目して、内燃機関1のトルク変動の許容限度における改質ガス還流率を決定してもよい。このように、目的に応じて、改質ガス還流率を決定することができる。ここで、改質ガス還流率とは、改質ガス還流量/(改質ガス還流量+吸入空気量)である。
内燃機関1の機関回転数Neと吸入空気量Gaとが決定されれば、そのときの改質触媒温度Tcも決まる。改質触媒温度Tcが決まれば、その改質触媒温度Tcにおいて得られる改質ガスExr中に含まれる水素濃度(改質ガス水素濃度)DH(vol%)も決まる。すなわち、内燃機関1の機関回転数Neと吸入空気量Gaとが決定されると、改質ガス水素濃度DHが決定される。
改質ガス還流率を決定するにあたっては、例えば、改質触媒温度Tcと改質ガス水素濃度DHとを考慮した実験をして、例えば内燃機関1の燃料消費率ρが最も小さくなるガス還流率を改質ガス還流率として決定する。そして、それぞれの機関回転数Neと吸入空気量Gaとの組み合わせに対して改質ガス還流率を求める。このため、改質ガス還流率は、改質触媒温度Tc及び改質ガス水素濃度DHが考慮されて決定されるため、改質ガス還流率と改質触媒温度Tc及び改質ガス水素濃度DHとは、相関がある。ここで、改質触媒温度Tcは、内燃機関1の機関回転数Neと吸入空気量Gaとから決定され、また、吸入空気量Gaは、エアフローセンサ42から求められる。
内燃機関1のある運転条件下における機関回転数Ne及び吸入空気量Gaが分かれば、内燃機関1が排出する総排ガス量が分かる。改質ガス還流率は、上記手順により予め決定されているため、前記運転条件下における機関回転数Ne及び吸入空気量Gaが分かれば、そのときの改質ガス還流率を求めることができる。また、上述したように、改質ガス水素濃度DHは、改質ガス還流率と相関があるので、ある運転条件下における改質ガス還流率が求まれば、そのときの改質ガス水素濃度DHを求めることができる。
改質器20に導入される排ガスExの量は、改質ガス還流率に、内燃機関1が排出する総排ガス量を乗じた値である。また、改質ガス還流率が求まれば、その改質ガス還流率に対する改質ガス水素濃度DHも分かるので、内燃機関1から排出される総排ガス量と改質器20に導入される排ガスExの量とが分かる。そして、改質器20に導入される排ガスExの量と、改質ガス水素濃度DHとから、改質器20に供給する改質用燃料Frの量を決定できる。
改質ガスExrを還流させるときには、λ=1(ストイキ)となる。したがって、改質ガスExrを還流させるときにおける内燃機関1の機関回転数Ne及び吸入空気量Gaが分かれば、このときに内燃機関1から排出される総排ガス量Qex_allが分かる。また、改質ガス還流率は、機関回転数Ne及び吸入空気量Gaから決定されるので、前記総排ガス量Qex_allに決定された改質ガス還流率を乗ずれば、改質器20へ導かれる排ガスExの量、すなわち、改質器20で改質される排ガス量Qexrを求めることができる。次に、改質用燃料Frの供給量τrを決定する。
例えば、ある機関回転数Neと吸入空気量Gaとにおいて、改質ガス水素濃度DHが最大となるように、改質用燃料Frと排ガスExとの改質用混合気Gmrを改質するようにする。この場合、改質用燃料Frの供給量τrは、改質される排ガス量Qexrが決定されれば、一義的に決定される。すなわち、改質ガスExr中に含まれる水素濃度(改質ガス水素濃度)DHが最大になるように、例えば、式(1)を用いて改質用燃料Frの供給量τrを決定する。このようにして、改質用燃料Frの供給量τrが決定される。
ここで、改質用燃料Frの供給量τrを決定したときにおける内燃機関1の機関回転数Ne及び吸入空気量Gaを用いれば、λ=1(ストイキ)なので、内燃機関1へ供給する全燃料供給量τallが分かる。上記手順により、改質用燃料Frの供給量τrが決定されるので、内燃機関1へ供給する燃料Feの供給量τeはτall−τrで求めることができる。次に、この実施例に係る内燃機関1が備える改質用燃料噴射弁24の燃料噴射方式を説明する。
図4−1は、この実施例に係る改質用燃料の噴射方法を示す説明図である。図4−2は、内燃機関の機関回転数に同期させて改質用燃料を噴射する例を示す説明図である。図5は、この実施例に係る改質用燃料噴射弁の噴射量と燃料噴射期間との関係を示す説明図である。
図4−1に示すように、この実施例に係る改質用燃料噴射弁24は、ONの信号が流れている期間だけ開弁する。そして、この期間に改質用燃料Frを噴射する。この実施例に係る改質用燃料噴射弁24は、改質用燃料Frを噴射する期間(噴射期間)を、内燃機関1の運転条件に関わらず一定値tmとする。そして、改質用燃料Frを噴射する間隔(以下噴射間隔)ΔtをΔt1、Δt2、Δt3等に変化させることにより、改質用燃料噴射弁24は、所定の時間内に、ステップS104で決定した改質用燃料Frの供給量τrを噴射する。
改質用燃料の噴射開始から次の噴射開始までを燃料噴射の1周期とすると、この実施例においては、内燃機関1の運転条件に関わらず燃料の噴射期間を一定とし、燃料噴射の周期(噴射周期)TをT1、T2、T3等に変化させる。ここで、噴射周期Tの逆数1/Tは、燃料噴射の周波数(噴射周波数)fとなるので、この実施例においては、内燃機関1の運転条件に関わらず燃料の噴射期間を一定とし、噴射周波数fを変化させて、必要な燃料供給量を得る。
図4−2は、内燃機関1の機関回転数Neに同期させて、改質用燃料Frを噴射する例を示している。図4−2に示す例では、噴射周波数1/T=1/(tO+Δt4)は機関回転数Neの回転周波数(n/60)と同期して変化する(nは1分あたりの機関回転数)。そして、改質用燃料の供給量を増加させたい場合には、噴射期間tOを変化させる。すなわち、改質用燃料噴射弁24の開弁時間を長くし、相対的に噴射間隔Δt4は短くなる。
このような燃料噴射方法では、内燃機関1の高負荷運転時のように改質用燃料の供給量が増加すると、改質用混合気Gmrに改質用燃料Frの濃い部分と薄い部分との偏りが増加する。その結果、内燃機関1に還流される改質ガスExrには、改質ガスExrが濃い領域と薄い領域とが存在する。これによって、改質ガスExrが還流した燃焼室内では、燃焼が改善する領域と燃焼が不安定となる領域が発生して、改質ガスを供給することによる燃料消費の改善効果が低減する。また、改質用混合気Gmrに改質用燃料Frの濃い部分と薄い部分との偏りが増加することにより改質効率が低下して、燃料消費の低減効果が低下する。
この実施例においては、改質用燃料Frの供給量τrが少ない場合、噴射間隔Δtを大きく、すなわち噴射周波数fを小さくする。一方、改質用燃料Frの供給量τrが増加するにしたがって、噴射間隔Δtを小さく、すなわち噴射周波数fを大きくする。これにより、この実施例においては、同じ量の改質用燃料Frを供給する場合でも、少ない噴射量で複数回噴射することになるので、改質用混合気Gmr中における改質用燃料Frの偏りを低減し、改質用混合気Gmr中へより均質に改質用燃料Frを分布させることができる。そして、改質用混合気Gmrに存在する改質用燃料Frの濃い部分と薄い部分との偏りを低減できるので、生成される改質ガスExr中には、改質ガスExrの濃い領域と薄い領域とは生じにくくなる。
その結果、改質ガスExrが還流した燃焼室内では、全体的に燃焼が改善される。その結果、改質ガスを供給することによる燃料消費の低減効果の減少は抑制されて、効果的に燃料消費を抑制できる。また、改質用混合気Gmrには、改質用燃料Frがより均質に分布するので改質効率の低下が抑制される。その結果、燃料消費の低減効果の減少は抑制されて、効果的に燃料消費を抑制できる。特に、改質用燃料Frの供給量が増加したとき(例えば高負荷時)に、燃料消費の低減効果の減少を抑制する効果は大きい。
改質用混合気Gmr中における改質用燃料Frの偏りを低減するため、改質用燃料噴射弁24の一回あたりの噴射量qはできるだけ小さく設定することが好ましい。したがって、改質用燃料噴射弁24の噴射期間はできるだけ小さい方がよい。図5に示すように、改質用燃料噴射弁24は、噴射期間(開弁時間)が短くなるにしたがって、噴射量qのばらつきが大きくなる。噴射量qのばらつきが大きくなると、正確に改質用燃料を供給できないので、改質用燃料噴射弁24の噴射期間は、噴射量qのばらつきが許容値以下となる最低の噴射期間(最低噴射期間)tmとする。これによって、改質用燃料噴射弁24は、噴射量qのばらつきが許容できる範囲で、できる限り少ない噴射量qmで改質用燃料Frを供給できる。最低噴射期間tmは、例えば、複数の改質用燃料噴射弁24を試験することによって予め決定する。なお、最低噴射期間tmのときの噴射量はqmであり、これを改質用燃料噴射弁24の最低噴射量qmとする。
図6は、この実施例に係る内燃機関の運転制御に用いる噴射間隔を記述したマップの一例を示す説明図である。改質用燃料Frの供給量τrを決定したら(ステップS104)、改質用燃料噴射弁24による噴射間隔Δtを決定する(ステップS105)。改質器20へ供給する改質用燃料Frの供給量τrは、内燃機関1の負荷率KLと機関回転数Neとで決定される。通常、負荷率KL及び機関回転数Neの増加とともに、改質用燃料Frの供給量τrは増加する。したがって、負荷率KL及び機関回転数Neの増加とともに、噴射間隔Δtを小さく、すなわち噴射周波数fを大きくする。
このように、改質用燃料噴射弁24の噴射間隔Δtは、内燃機関1の負荷率KL及び機関回転数Neによって決定される。例えば、図6に示すような噴射間隔マップ60に、負荷率KLと機関回転数Neとに対する噴射間隔Δtを記述しておき、この噴射間隔マップ60を、機関ECU50の記憶部50mに格納しておく。なお、図6における同一の実線上は、同一の噴射間隔である。噴射間隔Δtを決定する場合(ステップS105)、運転制御装置30の制御パラメータ設定部32が、内燃機関1の負荷率KLと機関回転数Neとを取得し、これらを噴射間隔マップ60に与える。そして、制御パラメータ設定部32は、対応する噴射間隔Δtを取得する。これによって、噴射間隔Δtが決定される(ステップS105)。
図7は、この実施例に係る改質用燃料噴射弁の最低燃料噴射量と温度との関係の一例を示す説明図である。図7に示すように、改質用燃料噴射弁24は、改質用燃料噴射弁24の温度θの上昇とともに、最低噴射量qmが上昇する傾向があるものがある。したがって、温度センサ48によって改質用燃料噴射弁24の温度θを測定し、最低噴射量qmの変化に応じて、噴射間隔Δtを変更するようにしてもよい。なお、この実施例では、図1に示すように、改質用燃料噴射弁24に温度センサ48を取り付けることにより、直接改質用燃料噴射弁24の温度θを測定しているが、改質用燃料噴射弁24の周囲温度から改質用燃料噴射弁24の温度θを推定してもよい。
例えば、温度θの上昇とともに最低噴射量qmが増加する傾向がある場合、温度θが高いときにおいても、温度θが低いときと同じ噴射間隔Δtで燃料を噴射すると、要求よりも多い改質用燃料Frを供給することになる。この場合、制御パラメータ設定部32は、温度θの上昇とともに、温度θが低い場合と比較して噴射間隔Δtが短くなるように変更する。これによって、温度θが変化しても、要求通りの改質用燃料Frを供給できる。なお、温度θの上昇とともに最低噴射量qmが減少する傾向がある場合、温度θの上昇とともに、温度θが低い場合と比較して噴射間隔Δtが長くなるように変更する。
噴射間隔Δtが決定されたら(ステップS105)、改質制御部33は、決定された噴射間隔Δtで改質用燃料噴射弁24から改質用燃料Frを噴射する(ステップS106)。また、改質制御部33は、還流流量調整弁5を所定の開度に開き、決定した改質ガス還流率で改質ガスExrを還流させる。
以上、この実施例では、改質用燃料を供給するにあたり、一回の噴射における改質用燃料の噴射期間を、内燃機関の運転条件に関わらず一定とし、かつ、内燃機関の運転条件に応じて改質用燃料を噴射する間隔を変更する。これによって、改質用混合気中へ、より均質に改質用燃料を分布させることができるので、生成される改質ガス中には、改質ガスの濃い領域と薄い領域とは生じにくくなる。その結果、改質ガスが還流した燃焼室内では、全体的に燃焼が改善されるので、改質ガスを供給することによる燃料消費の低減効果の減少は抑制されて、効果的に燃料消費を抑制できる。また、改質用混合気には、改質用燃料がより均質に分布するので改質効率の低下が抑制される。その結果、燃料消費の低減効果の減少は抑制されて、効果的に燃料消費を抑制できる。
以上のように、本発明に係る内燃機関及び内燃機関の運転制御装置は、排ガスに燃料を供給して、水素を含む改質ガスを生成する内燃機関に有用であり、特に、改質ガスが濃い領域の偏りを抑制して、燃料消費の低減効果が低下することを抑制することに適している。
この実施例に係る内燃機関の全体構成図である。 この実施例に係る内燃機関の運転制御装置を示す説明図である。 この実施例に係る内燃機関の運転制御の手順を説明するフローチャートである。 この実施例に係る改質用燃料の噴射方法を示す説明図である。 内燃機関の機関回転数に同期させて改質用燃料を噴射する例を示す説明図である。 この実施例に係る改質用燃料噴射弁の噴射量と燃料噴射期間との関係を示す説明図である。 この実施例に係る内燃機関の運転制御に用いる噴射間隔を記述したマップの一例を示す説明図である。 この実施例に係る改質用燃料噴射弁の最低燃料噴射量と温度との関係の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 内燃機関
5 還流流量調整弁
9 排気通路
10 ガス還流通路
11 改質用導管
20 改質器
21 改質室
24 改質用燃料噴射弁
30 内燃機関の運転制御装置
31 運転状態判定部
32 制御パラメータ設定部
33 改質制御部
42 エアフローセンサ
43 回転数センサ
48 温度センサ
50 機関ECU
60 噴射間隔マップ

Claims (6)

  1. 空気と燃料との混合気に点火手段で着火して、燃焼室内で燃焼させることにより駆動する内燃機関であって、
    改質用燃料と、前記内燃機関から排出される排ガスとの改質用混合気を改質触媒により改質して、水素を含む改質ガスを生成し、この改質ガスを前記燃焼室へ還流させる改質手段と、
    一回の噴射における前記改質用燃料の噴射期間を、前記内燃機関の運転条件に関わらず一定とし、かつ、前記内燃機関の運転条件に応じて前記改質用燃料を噴射する間隔を変更して、前記改質手段へ改質用燃料を供給する改質用燃料供給手段と、
    を含むことを特徴とする内燃機関。
  2. 前記噴射期間は、前記改質用燃料供給手段からの噴射量のばらつきが許容値以下となる最低の噴射期間とすることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記改質用燃料を噴射する間隔を、前記改質用燃料供給手段の温度に応じて変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関。
  4. 空気と燃料との混合気に点火手段で着火して、燃焼室内で燃焼させることにより駆動され、改質用燃料供給手段によって供給される改質用燃料と、内燃機関から排出される排ガスとの改質用混合気を改質触媒により改質して、水素を含む改質ガスを生成し、この改質ガスを前記燃焼室へ還流させる改質手段と、を備える内燃機関を制御するものであり、
    前記改質用燃料供給手段の一回の噴射における前記改質用燃料の噴射期間を、前記内燃機関の運転条件に関わらず一定に設定し、かつ、前記内燃機関の運転条件に応じて前記改質用燃料供給手段が前記改質用燃料を噴射する間隔を変更することを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  5. 前記噴射期間は、前記改質用燃料供給手段からの噴射量のばらつきが許容値以下となる最低の噴射期間であることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の運転制御装置。
  6. 前記改質用燃料を噴射する間隔を、前記改質用燃料供給手段の温度に応じて変更することを特徴とする請求項4又は5に記載の内燃機関の運転制御装置。
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