JP2006132355A - 内燃機関及び内燃機関の運転制御装置 - Google Patents

内燃機関及び内燃機関の運転制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】排ガスと燃料との混合気の改質ガスを還流させる内燃機関において、内燃機関の空燃比を迅速かつ正確にストイキに維持すること。
【解決手段】この内燃機関1は、改質用燃料噴射弁24から供給される改質用燃料Frと、前記混合気が燃焼した後の排ガスExとの改質用混合気Gmrを改質触媒で改質して、水素を含む改質ガスExrを生成する改質器20を備える。そして、内燃機関1の空燃比が、三元触媒である浄化触媒16の必要とする要求空燃比から外れた場合には、内燃機関1の空燃比が前記要求空燃比となるように、ポート噴射弁6から供給する機関用燃料Feの供給量のみを変更する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、排ガスと燃料との混合気を改質して得られた改質ガスを還流させる内燃機関及び内燃機関の運転制御装置に関するものである。
内燃機関の排ガス中に燃料を添加し、両者の混合気を改質触媒で改質した改質ガスを内燃機関の吸気管に供給するものが知られている(例えば特許文献1)。
特開2004−92520号公報
ところで内燃機関から排出される排ガスを浄化するときには、内燃機関1の空燃比を、浄化触媒の必要とする要求空燃比で運転する必要がある。この要求空燃比は、いわゆる三元触媒を用いた場合にはストイキとなる。特許文献1に開示されているような、排ガスと燃料との混合気の改質ガスを還流させる内燃機関において、その運転中に空燃比をストイキに制御するためには、内燃機関又は改質触媒に供給する燃料の量を制御することが想定される。
本発明者らは、前記内燃機関の運転中に空燃比をストイキに制御する技術について鋭意研究を重ねた。その結果、改質触媒へ供給する燃料の量を制御すると、改質の応答遅れにより、最適な空燃比制御をすることは極めて困難であることを見出した。そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、排ガスと燃料との混合気の改質ガスを還流させる内燃機関において、内燃機関の空燃比を迅速かつ正確に排ガス浄化手段の必要とする要求空燃比に維持できる内燃機関及び内燃機関の運転制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る内燃機関は、空気と、機関用燃料供給手段から供給される機関用燃料との混合気を燃焼させて駆動力を取り出す内燃機関であり、改質用燃料供給手段から供給される改質用燃料と、前記混合気が燃焼した後の排ガスとの改質用混合気を改質触媒により改質して、水素を含む改質ガスを生成する改質手段と、前記内燃機関の空燃比に関するパラメータを検出する空燃比検出手段と、前記排ガスを浄化する排ガス浄化手段と、前記空燃比に関するパラメータに基づき、前記内燃機関の空燃比が、前記排ガス浄化手段の必要とする要求空燃比から外れたと判断される場合には、前記内燃機関の空燃比が前記要求空燃比となるように、前記機関用燃料供給手段から供給する機関用燃料の供給量のみを変更する燃料供給量制御手段と、を含むことを特徴とする。
この内燃機関は、内燃機関の空燃比が、排ガス浄化手段の必要とする要求空燃比に対して許容できない程度に外れていた場合には、改質手段又は内燃機関に供給する燃料のうち、内燃機関に供給する機関用燃料の供給量のみを変更する。そして、内燃機関の空燃比を、前記要求空燃比に合わせる。これによって、改質手段によって内燃機関の空燃比を制御する際の応答遅れを排除できるので、内燃機関の空燃比を迅速かつ正確に排ガス浄化手段の必要とする要求空燃比に維持できる。
次の本発明に係る内燃機関は、前記内燃機関において、前記内燃機関の空燃比の、前記要求空燃比からの平均的な偏りは、前記機関用燃料供給手段から供給する機関用燃料の供給量、又は前記改質用燃料供給手段から供給する改質用燃料の供給量の少なくとも一方を変更することにより、前記要求空燃比に合わせられることを特徴とする。
次の本発明に係る内燃機関の運転制御装置は、排ガスと改質用燃料との混合気を改質触媒により改質し、そのとき生成される水素を含む改質ガスが吸気通路に還流する内燃機関を制御する際に用いるものであり、前記内燃機関の空燃比と、前記排ガスを浄化するための排ガス浄化手段が必要とする要求空燃比とを比較する運転状態判定部と、前記内燃機関の空燃比が前記要求空燃比から外れた場合には、前記内燃機関の空燃比が前記要求空燃比となるように、前記内燃機関へ供給する機関用燃料の供給量のみを変更する空燃比制御部と、を含んで構成されることを特徴とする。
この内燃機関の運転制御装置は、内燃機関の空燃比が、排ガス浄化手段の必要とする要求空燃比に対して許容できない程度に外れていた場合には、改質手段又は内燃機関に供給する燃料のうち、内燃機関に供給する機関用燃料の供給量のみを変更する。そして、この状態で内燃機関を運転することによって、内燃機関の空燃比を前記要求空燃比に合わせる。これによって、改質手段によって内燃機関の空燃比を制御する際の応答遅れを排除できるので、内燃機関の空燃比を迅速かつ正確に排ガス浄化手段の必要とする要求空燃比に維持できる。
次の本発明に係る内燃機関の運転制御装置は、前記内燃機関の運転制御装置において、前記空燃比制御部は、前記内燃機関の空燃比の、前記要求空燃比からの平均的な偏りを求めるとともに、前記偏りを前記要求空燃比に合わせるために、前記機関用燃料供給手段から供給する機関用燃料の供給量、又は前記改質用燃料供給手段から供給する改質用燃料の供給量の少なくとも一方を変更することを特徴とする。
この発明に係る内燃機関及び内燃機関の運転制御装置は、排ガスと燃料との混合気の改質ガスを還流させる内燃機関において、内燃機関の空燃比を迅速かつ正確にストイキに維持できる。
以下、この発明につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、以下の実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、本発明は、特に乗用車やバス、あるいはトラック等の車両に搭載される内燃機関に対して好ましく適用できる。
実施例1に係る内燃機関は、排ガスと燃料との混合気を改質して生成された改質ガスを内燃機関へ還流させるものであり、内燃機関の空燃比が、排ガス浄化手段の必要とする要求空燃比に対して許容できない程度に外れていた場合には、改質手段又は内燃機関に供給する燃料のうち、内燃機関に供給する機関用燃料の供給量のみを変更することにより、内燃機関の空燃比を、前記要求空燃比に合わせる点に特徴がある。
図1は、実施例1に係る内燃機関の全体構成図である。図1を用いて、この実施例に係る内燃機関の構成について説明する。この実施例に係る内燃機関1は、改質手段である改質器20に排ガスExの一部を導き、この排ガスExに炭化水素(CH)を含む燃料を供給することによって水素(H2)を生成する。そして、この改質反応によって得られた水素を含むガス(以下改質ガスという)Exrを内燃機関1に還流させる。
内燃機関1は、4個の気筒が直列に配置されているが、気筒数及び気筒配置はこれに限られるものではない。また、内燃機関1は、いわゆるロータリー式の内燃機関であってもよい。内燃機関1に供給される燃料(機関用燃料)Feは、燃料タンク70内のフィードポンプ71によって吐出され、機関用燃料供給通路74を通ってポート噴射弁6に供給される。そして、ポート噴射弁6から吸気通路3内に噴射され、吸気通路3を通る空気Aと混合気を形成する。この混合気は、吸気通路を構成するインテークマニホールド71〜74を通って各気筒1s1〜1s4へ導入される。ここで、ポート噴射弁6が機関用燃料供給手段に相当する。
この実施例においては、単独のポート噴射弁6により内燃機関1の各気筒へ機関用燃料Feを供給するが、ポート噴射弁を気筒数分用意して、各気筒1s1〜1s4のインテークマニホールド71〜74へ機関用燃料Feを噴射してもよい。また、ポート噴射弁の代わりに、気筒内へ直接燃料を噴射する、いわゆる直噴噴射弁を機関用燃料供給手段として用いて、内燃機関1へ機関用燃料Feを供給してもよい。さらに、機関用燃料供給手段としてポート噴射弁と直噴噴射弁とを備え、内燃機関1の運転条件に応じて両者の燃料噴射割合を変更して、内燃機関1へ機関用燃料Feを供給してもよい。
内燃機関1に供給される空気Aは、吸気通路3の入口に取り付けられるエアクリーナ13でごみ等が除去されてから、内燃機関1へ送られる。内燃機関1へ供給される空気Aは、吸気通路3に設けられるスロットル弁4によって流量が調整される。スロットル弁4の開度は、アクセル17と連動する。実施例1において、アクセル17の開度はアクセル開度センサ47で検出されて、機関ECU50に取り込まれる。アクセル開度センサ47からのアクセル開度情報を元に、機関ECU50はスロットル弁4の開度を調整する。
ポート噴射弁6を備える内燃機関の場合、通常、アクセル開度が大きくなると、スロットル弁4の開度は大きくなり、アクセル開度が小さくなると、スロットル弁4の開度は小さくなる。内燃機関1へ供給される空気は、吸気通路3であってスロットル弁4とエアクリーナ13側との間に設けられるエアフローセンサ42で流量が計測される。その計測値は機関ECU(Electronic Control Unit)50に取り込まれる。機関ECU50は、エアフローセンサ42により計測された吸入空気量Gaと、回転数センサ43で計測される内燃機関1の機関回転数NEとから、内燃機関1に供給する機関用燃料Feの供給量τeを決定する。
内燃機関1の各気筒1s1〜1s4で燃焼した混合気は、排ガスExとなってエキゾーストマニホールド8へ排出される。この排ガスExは、内燃機関1と改質器20との間に配置される浄化触媒16を通過した後、排気通路9を通って改質器20の排気通路22へ導入され、排ガスExを改質するための熱を与える。改質器20から排出された排ガスExは、大気中へ放出される。なお、浄化触媒16は、改質器20の出口側(下流側)に配置してもよい。ここで、浄化触媒16が排ガス浄化手段に相当し、実施例1では浄化触媒16に三元触媒を用いる。三元触媒は、内燃機関1の空燃比がストイキ(14.7前後)で運転されないと、所期の浄化性能を発揮できない。このため、実施例1に係る内燃機関1の空燃比はストイキとなるように制御される。この制御については後述する。
排気通路9には、空燃比検出手段であるO2センサ45が取り付けられており、この検出信号から内燃機関1の空燃比を判定する。そして、判定した内燃機関1の空燃比から内燃機関1の燃焼状態を判定し、所定の空燃比から外れた場合には、機関ECU50で決定される燃料噴射量を補正する。O2センサ45は、浄化触媒16の上流又は下流いずれに取り付けてもよいが、実施例1では、O2センサ45の検出信号に基づいて内燃機関1の空燃比がストイキになるようにフィードバック制御する。このため、できるだけ排気通路9の内燃機関1側、すなわち排気通路9の上流側に取り付けることが好ましい。また、O2センサ45の代わりにA/F(Air/Fuel:空燃比)センサ48(図1中の点線で示すもの)を用いてもよい。A/Fセンサ48を用いれば、空燃比の大きさを知ることができるので、より正確かつ迅速に前記フィードバック制御をすることができる。
ここで、実施例1においては、内燃機関1の空燃比が、排ガス浄化手段である浄化触媒16の必要とする要求空燃比から外れた場合には、前記内燃機関1の空燃比が前記要求空燃比となるように、機関用燃料Feの供給量のみを変更する機能を備えるものが燃料供給量制御手段に相当する。燃料供給量制御手段は、機械的な構成の組み合わせによって実現してもよいし、後述する実施例1に係る内燃機関の運転制御装置の一機能として実現してもよい。この場合、ソフトウェアによって前記機能を実現してもよい。
排気通路9からは改質用導管11が分岐しており、改質用導管11は、改質器20の改質室21と接続されている。改質用導管11には改質用燃料噴射弁24が取り付けられている。この改質用燃料噴射弁24が改質用燃料供給手段に相当し、改質用導管11へ導かれた排ガスExへ改質用燃料Frを噴射して、改質触媒へ改質用燃料Frを供給する。なお、改質用燃料噴射弁24とともに、改質用燃料Frを気化させる燃料蒸発手段を備えてもよい。これによって、改質用燃料Frの気化が促進されて改質用混合気Gmrの均質性が向上するので、改質の効率が向上する。
改質用燃料噴射弁24には、燃料タンク70内のフィードポンプ71から改質用燃料Frが供給される。改質用燃料Frは、改質用燃料供給通路75を通って改質用燃料噴射弁へ供給される。ここで、改質用燃料Frは、排ガスExと改質用混合気Gmrを形成して、改質触媒での改質に供される燃料である。改質用燃料Frは、機関用燃料Feと同じものであり、機関用燃料Feの一部が改質用燃料Frとなる。
改質器20は、改質室21と排気通路22とで構成される。改質室21の内壁面には改質触媒が担持されており、排気通路22を流れる排ガスExの熱により改質触媒が加熱されて、活性温度Ta以上に保持される。改質器20は、複数の改質室21を備え、各改質室21はそれぞれ連通しており、排ガスExと改質用燃料Frとの混合気(改質用混合気)Gmrは、改質室21を通過する間に改質される。ここで、改質触媒には、例えばロジウム系の触媒が用いられる。
改質器20には、改質触媒の温度を測定するため、改質触媒床温度センサ44が取り付けられる。改質触媒そのものの温度を測定することは困難であるため、改質触媒を担持する触媒床の温度を測定して、改質触媒温度とする。改質触媒温度が低い場合、改質ガスExr中の水素濃度は低く、改質触媒温度が高くなるほど改質ガスExr中の水素濃度は高くなる。このため、改質触媒温度が活性温度Ta以上になってから、排ガスExの改質を開始するように、改質触媒床温度センサ44により改質触媒の温度を監視する。なお、ロジウム系の改質触媒を用いる場合、活性温度Taは600℃程度である。
改質室21の出口21oには、ガス還流通路10が取り付けられている。このガス還流通路10は、改質室21と、吸気通路3とを接続する。そして、ガス還流通路10は、排ガスEx又は改質ガスExrを内燃機関1の吸気側、すなわち吸気通路3へ還流させる機能を持つ。ガス還流通路10には、冷却器12が設けられており、改質室21で改質された排ガス(改質ガスExr)を冷却する。また、冷却器12とガス還流通路10の出口10oとの間には、還流流量調整手段である還流流量調整弁5が設けられており、機関ECU50からの指令により、吸気通路3へ還流させる改質ガスExrの流量を調整する。
排気通路9から改質用導管11へ導かれた排ガスExは、改質用燃料噴射弁24から改質用燃料Frが噴射される。改質用燃料Frは、内燃機関1へ供給される機関用燃料Feの一部であり、内燃機関1の運転条件に応じて改質用燃料Frの供給量τrが決定される。改質用燃料Frと排ガスExとの改質用混合気Gmrは、改質用導管11から改質室21へ導入され、改質室21の内壁面に担持された改質触媒により、式(1)に示す改質反応により改質されて改質ガスExrとなる。
1.56(7.6CO2+6.8H2O+40.8N2)+3C7.613.6+4122kJ→31H2+34.7CO+63.6N2・・・(1)
ここで、左辺第1項が排ガスEx、左辺第2項が燃料(炭化水素CHであり、この実施例ではガソリン)、右辺が改質ガスExrを示す。右辺の改質ガスExrに含まれる水素は、全改質ガスの体積に対して24vol%である。また、この改質反応は吸熱反応であり、これにより排ガスExの熱エネルギを回収することになる。このように、吸熱反応により排ガスExが改質されるため、内燃機関1に供給する燃料の量が同一であっても、排ガスExの熱を吸収した分だけ内燃機関1での燃焼における発熱量が増加する。
また、水素(H2)の発熱量は241.7kJ/molであり、ガソリン(CH1.869)の発熱量は596.5kJ/molである。しかし、式(1)の改質反応により、3モルのガソリン(燃料)から31モルの水素が発生する。したがって、前記発熱量と、式(1)の改質によるモル数変化とを乗ずると、ガソリン単独を燃焼させる場合と比較して、改質ガスExrの発熱量は大幅に増加する。これにより、内燃機関1の出力トルクが増加し、また燃料消費は低減される。
改質室21で生成された改質ガスExrは、ガス還流通路10を通って、吸気通路3へ導入される。改質ガスExrは、700℃前後の高温になるため、ガス還流通路10の途中に設けられた冷却器12で冷却されてから吸気通路3へ導入される。吸気通路3へ導入される改質ガスExrの流量(還流流量)は、還流流量調整弁5で制御される。吸気通路3へ導入される改質ガスExrの流量は、内燃機関1の運転条件に基づき、当該運転条件における最大限の改質ガスを内燃機関1に導入できるように決定されるが、その詳細については後述する。この場合、改質ガスExrに含まれる水素、一酸化炭素(CO)の量を考慮し、ポート噴射弁6の燃料噴射量を補正して空燃比A/Fを最適化する。
改質ガスExrに含まれる水素(H2)は、ガソリンと比較して最大点火エネルギが1/10程度であり、最大燃焼速度が10倍弱である。このため、水素はガソリンと比較して急速燃焼する。上記改質反応によって得られた水素を含む改質ガスExrを内燃機関1に供給すると、改質ガスExr中の水素により、燃焼改善効果が得られる。内燃機関1の運転においては、排ガスExを吸気側に還流させる、いわゆるEGR(Exhaust Gas Recirculation)を実行することがある。
内燃機関1が軽負荷で運転されているときにEGRを実行すると、ポンプロスが低減されて燃料消費を低減できるが、排ガスExの環流量(EGR量)が多すぎると燃焼速度が遅くなって燃焼が悪化する。その結果、内燃機関1の出力トルクが低下し、ドライバビリティが悪化する。この実施例に係る内燃機関1は、水素を含む改質ガスExrを内燃機関1に還流させるので、改質ガスExrの還流量を増加させた場合でも、水素が急速燃焼することで、燃焼悪化が抑制される。その結果、燃焼悪化に起因する出力トルクの低下を抑制して、ドライバビリティの悪化を抑えることができる。
また、内燃機関1が高負荷(例えばWOT(Wide Open Throttle)領域での運転や負荷率で80%程度を超える領域での運転)においてEGRを実行すると、燃焼室の温度を低下させることができるので、ストイキ(λ=1)で運転できる領域が拡大する。しかし、EGRにより燃焼が悪化して、出力トルクが低下し、ドライバビリティを悪化させることがある。この実施例に係る内燃機関1は、排ガスExだけではなく、水素を含む改質ガスExrを内燃機関1に還流させるので、改質ガスExr中の水素が急速燃焼することで燃焼悪化が抑制される。また、水素の急速燃焼によりノッキングを改善できるので、点火時期を進角させて、内燃機関1の出力トルクを向上させることができる。その結果、燃焼悪化に起因する出力トルクの低下を抑制して、ドライバビリティの悪化を抑えることができる。
次に、実施例1に係る内燃機関の運転制御装置について説明する。図2は、実施例1に係る内燃機関の運転制御装置を示す説明図である。実施例1に係る内燃機関の運転制御は、実施例1に係る内燃機関の運転制御装置30によって実現できる。図2に示すように、内燃機関の運転制御装置30は、機関ECU50に組み込まれて構成されている。機関ECU50は、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)50pと、記憶部50mと、入力及び出力ポート55、56と、入力及び出力インターフェース57、58とから構成される。
なお、機関ECU50とは別個に、実施例1に係る内燃機関の運転制御装置30を用意し、これを機関ECU50に接続してもよい。そして、実施例1に係る内燃機関の運転制御方法を実現するにあたっては、機関ECU50が備える内燃機関1の制御機能を、前記内燃機関の運転制御装置30が利用できるように構成してもよい。
内燃機関の運転制御装置30は、運転状態判定部31と、空燃比制御部32とを含んで構成される。これらが、実施例1に係る内燃機関の運転制御を実行する部分となる。なお、空燃比制御部32が燃料供給量制御手段に相当する。実施例1において、内燃機関の運転制御装置30は、機関ECU50を構成するCPU(Central Processing Unit:中央演算装置)50pの一部として構成される。この他に、CPU50pには、改質に関する制御を司る改質制御部33や、内燃機関1の運転制御全般を司る制御部53が含まれている。
CPU50pと、記憶部50mとは、バス541〜543を介して、入力ポート55及び出力ポート56を介して接続される。これにより、内燃機関の運転制御装置30を構成する運転状態判定部31と空燃比制御部32とは、相互に制御データをやり取りしたり、一方に命令を出したりできるように構成される。また、内燃機関の運転制御装置30は、機関ECU50が有する内燃機関1の負荷KLや機関回転数NEその他の内燃機関の運転制御データを取得したり、内燃機関の運転制御装置30の制御を機関ECU50の内燃機関の運転制御ルーチンに割り込ませたりすることができる。
入力ポート55には、入力インターフェース57が接続されている。入力インターフェース57には、エアフローセンサ42、回転数センサ43、改質触媒床温度センサ44、A/Fセンサ45、冷却水温センサ46、アクセル開度センサ47その他の、燃料供給制御や内燃機関1の運転制御に必要な情報を取得するセンサ類が接続されている。これらのセンサ類から出力される信号は、入力インターフェース57内のA/Dコンバータ57aやディジタルバッファ57dにより、CPU50pが利用できる信号に変換されて入力ポート55へ送られる。これにより、CPU50pは、燃料供給制御や内燃機関1の運転制御に必要な情報を取得することができる。
出力ポート56には、出力インターフェース58が接続されている。出力インターフェース58には、ポート噴射弁6、改質用燃料噴射弁24その他の、内燃機関1の運転制御に必要な制御対象が接続されている。出力インターフェース58は、制御回路581、582等を備えており、CPU50pで演算された制御信号に基づき、前記制御対象を動作させる。このような構成により、前記センサ類からの出力信号に基づき、機関ECU50のCPU50pは、内燃機関1の運転を制御することができる。
記憶部50mには、実施例1に係る燃料供給制御の処理手順を含むコンピュータプログラムや制御マップ、あるいは内燃機関1の運転制御に用いる燃料噴射量のデータマップ等が格納されている。ここで、記憶部50mは、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。
上記コンピュータプログラムは、CPU50pへすでに記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、実施例1に係る燃料供給制御の処理手順を実現できるものであってもよい。また、この内燃機関の運転制御装置30は、前記コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアを用いて、運転状態判定部31及び空燃比制御部32の機能を実現するものであってもよい。次に、実施例1に係る燃料供給制御及び内燃機関の運転制御装置等の動作について説明する。この説明においては、適宜図1、図2を参照されたい。
図3は、実施例1に係る内燃機関の運転制御を説明するフローチャートである。実施例1に係る内燃機関の運転制御を実行するにあたり、内燃機関の運転制御装置30が備える運転状態判定部31は、改質条件を満たしているか否かを判定する(ステップS101)。例えば、改質触媒の温度が、活性温度Taを超えているか否かによって、前記改質条件を満たしているか否かを判定できる。改質条件を満たしていない場合(ステップS101;No)、STARTに戻って内燃機関1の運転を監視する。
改質条件を満たしている場合(ステップS101;Yes)、改質制御部33は、改質を開始する(ステップS102)。このときの内燃機関1へ供給する機関用燃料Feの供給量τeと、改質器20へ供給する改質用燃料Frの供給量τrとは、例えば次のように決定される。機関用燃料Feの供給量τeと、改質用燃料Frの供給量τrとの和が、内燃機関1及び改質器20へ供給する総燃料量τallとなる(τall=τe+τr)。この総燃料量τallに対して、内燃機関1の空燃比がストイキとなるようにする。
ここで、水素を含んだ改質ガスExrを内燃機関1に還流させた場合、ポンピングロスを低減させて、燃料消費を効果的に抑制でき、このときの燃焼悪化は、改質ガスExrに含まれる水素によって抑制される。また、水素は、燃焼速度が速く可燃限界が広いため、改質ガスExrを還流させるとノッキングも改善されるとともに、改質して得られた水素による発熱量の増加によるトルク増加効果も得られ、さらに燃焼温度低減によるNOx低減効果も得られる。したがって、ある機関回転数NE、吸入空気量Gaにおいて内燃機関1が運転されている場合、可能な限り多くの改質ガスExrを内燃機関1へ還流させることが好ましい。
このため、実施例1では、次のような手順によって改質ガスExrの還流率(改質ガス還流率)を決定し、決定した改質ガス還流率GRrから、機関用燃料Feの供給量τeと改質用燃料Frの供給量τrとを決定する。ここで、改質ガス還流率とは、改質ガス還流量/(改質ガス還流量+吸入空気量)である。また、「改質ガス還流率」とは、水素を含む改質ガスExrを内燃機関1に還流させる場合のガス還流率をいう。
図4は、改質ガス還流率と燃料消費率との関係を示す説明図である。図4中の実線は、改質ガスExrを還流させた場合の燃料消費率とガス還流率との関係を示している。実施例1において、改質ガス還流率は、改質ガスExrを内燃機関1に還流させる場合において、内燃機関1のある機関回転数NEとある負荷(吸入空気量Ga)との組み合わせに対して、燃料消費率ρが最も少なくなるとき(ρmin)のガス還流率として設定する。このガス還流率は、図4中のGRr_minとなる。
図5は、実施例1に係る改質ガス還流率マップの一例を示す説明図である。改質ガス還流率マップ61は、吸入空気量Gamと機関回転数NEnとの複数の組み合わせにおいて求めた改質ガス還流率GRrmnが記述されている。なお、改質ガス還流率マップ61には、改質ガス還流率GRrmnの代わりに当該改質ガス還流率に相当する改質ガスExrの還流流量を記述してもよいし、当該改質ガス還流率になる還流流量調整弁5の開度を記述してもよい。改質制御部33は、改質ガス還流率マップに内燃機関1の機関回転数NEと吸入空気量Gaとを与え、当該運転条件における改質ガス還流率を取得する。
内燃機関1の機関回転数NEと吸入空気量Gaとが決定されれば、そのときの改質触媒温度Tcも決まる。改質触媒温度Tcが決まれば、その改質触媒温度Tcにおいて得られる改質ガスExr中に含まれる水素濃度(改質ガス水素濃度)DH(vol%)も決まる。すなわち、内燃機関1の機関回転数NEと吸入空気量Gaとが決定されると、改質ガス水素濃度DHが決定される。
改質ガス還流率を決定するにあたっては、例えば、内燃機関1の機関回転数NEと吸入空気量Gaとから決定される改質触媒温度Tc及び改質ガス水素濃度DHを考慮した実験をして、例えば燃料消費率ρが最も小さくなるガス還流率を、改質ガス還流率として決定する。そして、それぞれの機関回転数NEと吸入空気量Gaとの組み合わせに対して改質ガス還流率を求め、改質ガス還流率マップ61を作成する。このように、改質ガス還流率は、改質触媒温度Tc及び改質ガス水素濃度DHの情報も含んで決定される。そして、予め定めた改質ガス還流率から、改質器20に供給する改質用燃料Frの供給量τrを決定するため、改質ガス還流率マップ61には、改質ガス還流率の他に、改質ガス水素濃度DHも記述されている。
なお、この実施例では、内燃機関1の燃料消費を低減する目的から燃料消費率ρが最も小さくなるガス還流率を改質ガス還流率として改質ガス還流率マップを作成したが、例えば、内燃機関1が搭載される車両のドライバビリティに着目して、内燃機関1のトルク変動の許容限度におけるガス還流率を改質ガス還流率として改質ガス還流率マップを作成してもよい。このように、目的に応じて、改質ガス還流率を決定することができる。
このようにして決定された改質ガス還流率は、排ガスExのみを還流させるときのガス還流率よりも大きくなる。すなわち、改質ガス還流率を用いて決定される改質ガスExrの還流量は、排ガスExのみの還流量よりも大きくなる。これにより、改質ガスExrを還流させるときは、排ガスExのみを還流させるときよりも多くの改質ガスExrを、内燃機関1に還流させることができる。
ある機関回転数NE、吸入空気量Gaがわかれば、内燃機関1が排出する総排ガス量がわかる。また、前記機関回転数NE、吸入空気量Gaのときにおける改質ガス還流率及びそのときの改質ガス水素濃度DHもわかるので、総排ガス量と改質器20に導入される排ガス量とがわかる。すなわち、改質ガス還流率に内燃機関1が排出する総排ガス量を乗じた値が、改質器20に導入される排ガス量である。そして、改質器20に導入される排ガス量と、改質ガス水素濃度DHとから、改質器20に供給する改質用燃料Frの量を決定できる。上記手順によれば、ある機関回転数NE、吸入空気量Gaにおいて得られる改質ガスExrに含まれる水素濃度が最大となるように、改質用燃料が改質器20に供給されることになる。
改質ガス還流率を決定したら、改質制御部33は、決定した改質ガス還流率GRr及びそのときの改質ガス水素濃度DHに基づいて、改質用燃料Frの供給量τrを決定する。改質ガスExrの還流量を決定する際、内燃機関1の運転条件は機関回転数NE及び吸入空気量Gaであり、かつλ=1(ストイキ)なので、このときに内燃機関1から排出される総排ガス量Qex_allがわかる。また、改質ガス還流率は改質ガス還流率マップ61により決定されているので、この総排ガス量Qex_allに改質ガス還流率を乗ずれば、改質器20へ導かれる排ガスExの量、すなわち、改質器20で改質される排ガス量Qexrを求めることができる。
この実施例においては、ある機関回転数NEと吸入空気量Gaとにおいて、改質ガス水素濃度DHが最大となるように、改質用混合気Gmrを改質する。このため、改質される排ガス量Qexrが決定されれば、改質用燃料Frの供給量τrは一義的に決定される。すなわち、改質ガスExrの改質ガス水素濃度DHが最大になるように、例えば、式(1)に、ある機関回転数NEと吸入空気量Gaとにおける、改質される排ガス量Qexrと改質用燃料Frの供給量τrとを与え、計算によって改質用燃料Frの供給量τrを決定する。
また、機関回転数NEと吸入空気量Gaとを変化させた条件下において改質用燃料Frの供給量τrを予め実験により求め、機関回転数NEと吸入空気量Gaとの組み合わせに対して、前記供給量τrをマップ化しておいてもよい。図6は、改質用燃料の供給量を決定するマップ例を示す説明図である。改質用燃料Frの供給量τrのマップは、例えば図6に示すような改質用燃料制御マップ62となる。
改質ガスExrの還流量を決定したとき、内燃機関1は機関回転数NE及び吸入空気量Gaであり、λ=1(ストイキ)なので、このときに内燃機関1へ供給する全燃料噴射量τallがわかる。上記手順により、改質用燃料Frの供給量τrが決定されるので、内燃機関1へ供給する機関用燃料Feの供給量τeはτall−τrで求めることができる。このような手順により、内燃機関1へ供給する機関用燃料Feの供給量τeと、改質用燃料Frの供給量τrと、改質される排ガス量Qexrを決定する改質ガス還流率とが決定される。このような手順で、内燃機関1へ供給する機関用燃料Feの供給量τeと、改質器20へ供給する改質用燃料Frの供給量τrとを決定することができる。
改質を開始したら(ステップS102)、運転状態判定部31は、空燃比検出手段であるO2センサ45から空燃比に関するパラメータを取得する(ステップS103)。そして、運転状態判定部31は、取得した前記信号から、内燃機関1の空燃比がストイキであるか否か、すなわち改質触媒16が必要とする要求空燃比から外れているか否かを判定する(ステップS104)。内燃機関1の空燃比がストイキである場合(ステップS104;Yes)、浄化触媒16は内燃機関1が排出する排ガスExを浄化できるので、実施例1に係る内燃機関の運転制御を終了する。なお、内燃機関1の空燃比がストイキであれば、この排ガスExと改質用燃料Frとの改質用混合気Gmrを改質器20で改質することができる。
内燃機関1の空燃比がストイキでない場合(ステップS104;No)、浄化触媒16は排ガスExを浄化できない。この場合、内燃機関の運転制御装置30が備える空燃比制御部32は、内燃機関1の空燃比がストイキになるように制御する。例えば、内燃機関1の空燃比がリーンである場合、内燃機関1及び改質器20へ供給する総燃料供給量τallを増加させればよい。このとき、実施例1では、内燃機関1に供給する機関用燃料Feの供給量τeのみを増加させ、改質器20へ供給する改質用燃料Frの供給量τrは変化させない。また、内燃機関1の空燃比がリッチである場合、実施例1では、内燃機関1に供給する機関用燃料Feの供給量τeのみを減少させ、改質器20へ供給する改質用燃料Frの供給量τrは変化させない。
改質器20へ供給する改質用燃料Frの供給量を変更して内燃機関1の空燃比をストイキに制御すると、改質反応の進行にある程度の時間を要するため、内燃機関1の空燃比制御の応答遅れが発生するおそれがある。上述したように、内燃機関1に供給する機関用燃料の供給量τeのみを変化させ、改質器20へ供給する改質用燃料Frの供給量τrは変化させないフィードバック制御とすることで、前記応答遅れを極めて小さくすることができる。その結果、内燃機関1の空燃比を迅速かつ正確にストイキに維持できる。
空燃比制御部32は、機関用燃料Feの現時点における供給量τe_pに補正量Δτeを加算した値を、機関用燃料Feの新たな供給量τe_nとして設定する(ステップS105)。すなわち、τe_n=τe_p+Δτeとなる。ここで、補正量Δτeには、符号も含まれる。すなわち、補正量Δτeが負の符号を持つ場合、新たな供給量τe_nは、現時点における供給量τe_pよりも少なくなる。このときは、現時点における内燃機関1の空燃比がリッチの場合における設定である。また、補正量Δτeが正の符号を持つ場合、新たな供給量τe_nは、現時点における供給量τe_pよりも多くなる。このときは、現時点における内燃機関1の空燃比がリーンの場合における設定である。この補正量Δτeは、実験や解析等によって予め求められる。
空燃比制御部32が、新たな供給量τe_n(=τe_p+Δτe)を設定したら(ステップS105)、空燃比制御部32は、この新たな供給量τe_nでポート噴射弁6から内燃機関1へ機関用燃料Feを供給する(ステップS106)。その後、内燃機関1の空燃比がストイキになるまで、ステップS103〜ステップS106を繰り返す。内燃機関1の空燃比がストイキになったら(ステップS104;Yes)、STARTに戻り、内燃機関1の運転を監視する。
図7−1は、空燃比検出手段としてA/Fセンサを用いた場合における、機関用燃料の新たな供給量を決定する手順の一例を示すフローチャートである。この手順は、図3に示すステップS105に含まれる。また、図7−1の手順は、エアフローセンサ42の測定値を基準として機関用燃料Feの新たな供給量τe_nを決定するものである。
まず、空燃比制御部32は、A/Fセンサ48から取得した測定空燃比A/F_m(空燃比に関するパラメータに相当)、及び吸入空気量Gaから、そのときの全燃料供給量τall_Rを求める(ステップS105_1)。A/Fセンサ48から取得した測定空燃比A/F_mは、その測定時における内燃機関1の空燃比である。また、吸入空気量Gaは、前記測定時におけるエアフローセンサ42の出力信号から求めたものであり、前記測定時における内燃機関1の吸入空気量を表す。
したがって、前記測定時における全燃料供給量τall_Rは、Ga/(A/F_m)で求めることができる。この全燃料供給量τall_Rを、前記測定時における真の全燃料供給量とする。なお、前記測定時において、ポート噴射弁6及び改質用燃料噴射弁24の両方から供給されている機関用燃料Fe及び改質用燃料Frの和が、前記測定時において実際に内燃機関1及び改質器20へ供給される全燃料供給量(実際の全燃料供給量)τall(=τe+τr)となる。
A/Fセンサ48で検出された測定空燃比A/F_mが、浄化触媒16の要求する要求空燃比(ここではストイキ)の許容範囲にあれば、前記全燃料供給量τallと、前記真の全燃料供給量τall_Rとはほぼ一致することになる。しかし、実際には、A/Fセンサ48で検出された測定空燃比A/F_mは、前記要求空燃比の許容範囲から外れているので(ステップS104;No)、τallとτall_Rとは異なり、その程度は許容範囲を超える。このため、τallとτall_Rとの差Δτall分だけ、内燃機関1及び改質器20に供給する全燃料供給量を補正する必要がある。
内燃機関1の空燃比をストイキに制御するにあたり、実施例1においては、内燃機関1に供給する機関用燃料の供給量τeのみを変化させ、改質器20へ供給する改質用燃料Frの供給量τrは変化させない。したがって、前記Δτall(=τall−τall_R)が、補正量Δτeとなる。空燃比制御部32は、τallとτall_Rとの差Δτallを求め(ステップS105_2)、このΔτallを補正量Δτeとして設定する(ステップS105_3)。
そして、空燃比制御部32は、機関用燃料Feの現時点における供給量τe_pに、上記手順によって設定した補正量Δτeを加算した値を、機関用燃料Feの新たな供給量τe_nとして設定する(ステップS104、図3)。A/Fセンサ48は、運転中における内燃機関1の空燃比を知ることができる。このように、A/Fセンサ48によって測定した空燃比によって内燃機関1の空燃比をフィードバック制御するので、内燃機関1の空燃比をさらに迅速かつ精密にストイキに維持できる。
図7−2は、空燃比検出手段としてA/Fセンサを用いた場合における、機関用燃料の新たな供給量を決定する他の手順を示すフローチャートである。この手順は、図3に示すステップS105に含まれる。また、図7−2の手順は、内燃機関1及び改質器20へ供給される全燃料供給量τallを基準として、機関用燃料Feの新たな供給量τe_nを決定するものである。
まず、空燃比制御部32は、A/Fセンサ48から取得した測定空燃比A/F_m(空燃比に関するパラメータに相当)、及びそのときの全燃料供給量τallから、そのときの吸入空気量Ga_Rを求める(ステップS105_1')。A/Fセンサ48から取得した測定空燃比A/F_mは、その測定時における内燃機関1の空燃比である。また、全燃料供給量τallは、ポート噴射弁6から内燃機関1へ供給される機関用燃料Feの供給量τeと、改質用燃料噴射弁24から改質器20へ供給される改質用燃料Frの供給量τrとの和である。この全燃料供給量τall(=τe+τr)が、前記測定時において実際に内燃機関1及び改質器20へ供給される実際の全燃料供給量となる。前記測定時における吸入空気量Ga_Rは、τall×(A/F_m)で求めることができる。この吸入空気量Ga_Rを、前記測定時における真の吸入空気量とする。
次に、空燃比制御部32は、真の吸入空気量Ga_Rと、浄化触媒16の要求する要求空燃比A/F_i(ここではストイキであり、14.7前後)とから、τall_Rを求める(ステップS105_2')。すなわち、τall_R=Ga_R/(A/F_i)となる。このτall_Rを、前記測定時における真の全燃料供給量とする。
A/Fセンサ48で検出された測定空燃比A/F_mが、浄化触媒16が必要とする要求空燃比(ここではストイキ)の許容範囲にあれば、前記全燃料供給量τallと、前記真の全燃料供給量τall_Rとはほぼ一致することになる。しかし、実際には、A/Fセンサ48で検出された測定空燃比A/F_mは、前記要求空燃比の許容範囲から外れているので(ステップS104;No)、τallとτall_Rとは異なり、その程度は許容範囲を超える。このため、τallとτall_Rとの差Δτall分だけ、内燃機関1及び改質器20に供給する全燃料供給量を補正する必要がある。
内燃機関1の空燃比をストイキに制御するにあたり、実施例1においては、内燃機関1に供給する機関用燃料の供給量τeのみを変化させ、改質器20へ供給する改質用燃料Frの供給量τrは変化させない。したがって、前記Δτall(=τall−τall_R)が、補正量Δτeとなる。空燃比制御部32は、τallとτall_Rとの差Δτallを求め(ステップS105_3')、このΔτallを補正量Δτeとして設定する(ステップS105_4')。
空燃比制御部32は、機関用燃料Feの現時点における供給量τe_pに、上記手順によって設定した補正量Δτeを加算した値を、機関用燃料Feの新たな供給量τe_nとして設定する(ステップS104、図3)。このように、A/Fセンサ48によって測定した空燃比によって内燃機関1の空燃比をフィードバック制御するので、内燃機関1の空燃比をさらに迅速かつ正確にストイキに維持できる。
ここでは、空燃比検出手段としてA/Fセンサ48を用いた場合における、機関用燃料Feの新たな供給量τeを決定する手順として、吸入空気量Gaを基準とする例と、内燃機関1及び改質器20へ供給される全燃料供給量τallを基準とする例とを説明した。内燃機関1の仕様や使用条件等によって、いずれか一方の手順を用いたり、両者から一方を選択して用いたりすることができる。
以上、実施例1では、内燃機関の空燃比をストイキに制御する際には、改質手段又は内燃機関に供給する燃料のうち、内燃機関に供給する機関用燃料の供給量のみを変更する。これによって、改質手段によって内燃機関の空燃比を制御する際の応答遅れを排除して、内燃機関の空燃比を迅速かつ正確にストイキに維持できる。なお、実施例1において開示した構成と同様の構成を備える以上、実施例1及びその変形例と同様の作用、効果を奏する。
実施例2は、実施例1と略同様の構成であるが、浄化触媒が必要とする要求空燃比からのばらつきに対しては、内燃機関へ供給する機関用燃料の供給量のみを変更して空燃比を制御し、ストイキからの偏りに対しては、前記機関用燃料の供給量及び改質器へ供給する改質用燃料の供給量のうち少なくとも一方を変更して、内燃機関の空燃比を制御する点が異なる。他の構成は実施例1と同様なので説明を省略するとともに、同一の構成に対しては同一の符号を付す。なお、以下の説明においては、適宜図1、図2を参照されたい。
図8は、時間に対する空燃比の変化を示す概念図である。A/F_iは、浄化触媒16が必要とする要求空燃比(ここではストイキ)を示す。また、A/F_mは、改質して運転しているときにおける、内燃機関1の空燃比を示し、空燃比に関するパラメータに相当する。なお、前記A/F_mは、A/Fセンサ48で測定した実測空燃比である。図8に示すように、内燃機関1の空燃比(A/F_m)は、時間tの経過とともに変動する。浄化触媒16が必要とする要求空燃比A/F_iに対する内燃機関1の空燃比の変動を、内燃機関1の空燃比のばらつき(以下空燃比のばらつきという)と定義する。
A/F_m_avで示す直線は、所定時間t1が経過する間における内燃機関1の空燃比(A/F_m)の平均値を示す。この、所定時間における内燃機関1の空燃比のばらつきを平均した平均値A/F_m_avと、浄化触媒16の要求空燃比A/F_iとの差ΔA/Fを、内燃機関1の空燃比の偏り(以下空燃比の偏りという)と定義する。空燃比の偏りは、所定時間内における内燃機関1の空燃比が、浄化触媒16の要求する要求空燃比A/F_iとどの程度異なるかを示すものである。そして、空燃比の偏りは、内燃機関1の空燃比A/F_mの、前記要求空燃比A/F_iからの平均的な偏りを表す尺度となる。すなわち、内燃機関1の平均的な空燃比が、浄化触媒16の要求する要求空燃比A/F_iに対してどの程度ずれているかを表す尺度となる。
実施例1で説明したように、浄化触媒16の浄化性能を十分に発揮させるため、運転中における内燃機関1の空燃比はストイキに保つ必要がある。このために、内燃機関1の空燃比が時間の経過とともに変動した場合には、取得した空燃比に関するパラメータに基づいて機関用燃料Feの供給量τeのみを変化させる。これによって、内燃機関1の空燃比を迅速かつ正確にストイキにフィードバック制御する。すなわち、空燃比のばらつきが発生した場合には、取得した空燃比に関するパラメータに基づいて、機関用燃料Feの供給量τeのみを変化させる。
空燃比の偏りが発生している場合、次のような原因が考えられる。まず、改質触媒への被毒やコーキング、あるいは改質用燃料噴射弁24の燃料噴射特性が変化することによって、改質器20の改質性能が変化していることが考えられる。他には、内燃機関1が備えるポート噴射弁6の燃料噴射特性に変化が生じたり、内燃機関1に経時変化が生じたりすることに起因して、内燃機関1の燃焼特性が変化することが考えられる。さらには、エアフローセンサ42の経時変化に起因して、これによって測定される吸入空気量が変化していることも考えられる。これらは、内燃機関1の運転条件が変化しても同じように発生し、これが前記空燃比の偏りを発生させると考えられる。
空燃比の偏りとともに空燃比のばらつきが発生している場合、空燃比のばらつきは、機関用燃料Feの供給量τeのみを変化させることにより、内燃機関1の空燃比がストイキに維持される。しかし、この状態では、空燃比の偏りは解消されておらず、改質器20の改質性能の変化や内燃機関1の燃焼特性変化に対応する最適な燃料供給量で改質や内燃機関1の運転が行われている訳ではない。
実施例2では、空燃比の偏りが発生している場合には、改質器20の改質性能の変化や内燃機関1の燃焼特性変化が発生している判断して、前記変化に対応した新たな燃料供給量を設定する。このため、空燃比の偏りが発生した場合には、取得した空燃比に関するパラメータに基づいて、機関用燃料Feの供給量τe及び改質用燃料Frの供給量τrのうち少なくとも一方を変化させて、内燃機関1の空燃比をストイキに維持する。次に、実施例2に係る内燃機関の運転制御について説明する。なお、実施例2に係る内燃機関の運転制御は、実施例1に係る内燃機関の運転制御装置30によって実現できる。
図9は、実施例2に係る内燃機関の運転制御を説明するフローチャートである。実施例2に係る内燃機関の運転制御を実行するにあたり、内燃機関の運転制御装置30が備える運転状態判定部31は、改質条件を満たしているか否かを判定する(ステップS201)。改質条件を満たしていない場合(ステップS201;No)、STARTに戻って内燃機関1の運転状態の監視を継続する。
改質条件を満たしている場合(ステップS201;Yes)、空燃比制御部32は、制御カウント数nを0にリセットする(ステップS202)。次に、改質制御部33は、改質を開始する(ステップS203)。改質が始まったら、空燃比制御部32は、制御カウント数nを1にセットし(ステップS204)、機関ECU50の記憶部50mへ格納する。次に、運転状態判定部31は、空燃比検出手段であるA/Fセンサ48から空燃比に関するパラメータを取得し(ステップS205)、これを、機関ECU50の記憶部50mへ格納する(ステップS206)。ここで、実施例2においては、空燃比の偏りを求めるため、内燃機関1の運転中における空燃比の値が必要になる。このため、実施例2においては、空燃比検出手段としてA/Fセンサ48を用いる。
運転状態判定部31は、機関ECU50の記憶部50mへ格納された制御カウント数nを取得し、規定値Nと比較する(ステップS207)。実施例2においては、空燃比の偏りを評価するため、所定時間t1が経過する間における内燃機関1の空燃比の平均値を求める。規定値Nは、所定時間t1(図8)が経過する間に、運転状態判定部31がΔt(図8)毎に内燃機関1の空燃比を取得する回数である。
n≦Nである場合(ステップS207;Yes)、所定時間t1が経過していないと判断できる。この場合、内燃機関1に発生する空燃比のばらつきは、機関用燃料Feの供給量τeのみを変化させることにより制御され、内燃機関1の空燃比はストイキに維持される。このときの制御(ステップS208〜ステップS210)は、実施例1に係る内燃機関の運転制御のステップS104〜ステップS106(図3)と同様なので、その説明を省略する。空燃比のばらつきの制御が終了したら、空燃比制御部32は、現在の制御カウント数nに1を加算した値を、新たな制御カウント数にセットする(ステップS211)。
n>Nである場合(ステップS207;No)、所定時間t1が経過したと判断できる。この場合、所定時間t1における内燃機関1の空燃比の平均値を求め、空燃比の偏りを評価する。空燃比制御部32は、記憶部50mに格納したN個の空燃比A/F_mから、所定時間t1における内燃機関1の空燃比の平均値A/F_m_avを求める(ステップS212)。空燃比制御部32は、求めた前記平均値A/F_m_avと、浄化触媒16の要求空燃比A/F_iとから、空燃比の偏りΔA/Fを求める。ここで、ΔA/F=A/F_m_av−A/F_iである。
空燃比制御部32は、空燃比の偏りΔA/Fが、所定の許容範囲に入っているか否かを判定する(ステップS213)。空燃比の偏りΔA/Fが、所定の許容範囲に入っている場合(ステップS213;Yes)、改質器20や内燃機関1は正常に動作していると判断できる。この場合には、STARTに戻って内燃機関1の運転を監視する。
空燃比の偏りΔA/Fが、所定の許容範囲に入っていない場合(ステップS213;No)、空燃比の偏りΔA/Fが許容範囲に入るように、内燃機関1及び改質器20へ供給する燃料の供給量を補正する必要がある。実施例2においては、空燃比の偏りΔA/Fに基づいて、内燃機関1及び改質器20へ供給する燃料の補正割合を求める。これに基づき、機関用燃料Feの供給量τe、又は改質用燃料Frの供給量τrのうち少なくとも一方を補正する。
空燃比制御部32は、全燃料補正割合Δτall_dを求める(ステップS214)。Δτall_dは、内燃機関1の空燃比の平均値A/F_m_avとストイキとのずれの程度に等しいので、(ΔA/F)/(A/F_i)で求めることができる。実施例2では、機関用燃料Feの供給量τe及び改質用燃料Frの供給量τrの両方を補正する。このため、前記全燃料補正割合Δτall_dを、機関用燃料補正割合Δτe_dと改質用燃料補正割合Δτr_dとに分配する。すなわち、Δτall_d=Δτe_d+Δτr_dとなるように、全燃料補正割合Δτall_dを分配する(ステップS215)。
例えば、予めΔτe_dとΔτr_dとの分配割合を定めておき、それにしたがって前記分配をしてもよい。また、Δτe_dとΔτr_dとの分配割合は一定ではなく、例えば、空燃比の偏りΔA/Fの大きさに応じて前記分配割合を変化させてもよい。また、許容できない空燃比の偏りの発生原因が内燃機関1にあるか、改質器20にあるかを特定して、その原因となっているものの燃料供給量のみを補正してもよい。この場合には、機関用燃料Feの供給量τe、又は改質用燃料Frの供給量τrのうち少なくとも一方を補正することになる。
許容できない空燃比の偏りが発生する原因を特定するための方法には、例えば次のようなものがある。改質しないときにおいては内燃機関1のみに機関用燃料Feを供給するが、改質しないときの同一運転条件における機関用燃料Feの供給量変化から、前記発生原因が内燃機関1にあるか否かを特定する。前記発生原因が内燃機関1にない場合、前記発生原因は改質器20にあると特定できる。前記発生原因が内燃機関1にある場合、例えば水素濃度センサ等によって改質ガスExrの水素濃度を検出し、所定の水素濃度が得られている場合には、前記発生原因が内燃機関1のみにあると特定する。所定の水素濃度が得られていない場合には、前記発生原因は内燃機関1及び改質器20の両方にあると特定する。
機関用燃料補正割合Δτe_dと改質用燃料補正割合Δτr_dとを決定したら(ステップS215)、空燃比制御部32は、決定した前記割合を用いて、機関用燃料Feの新たな供給量τe_n及び改質用燃料Frの新たな供給量τr_nを決定する(ステップS216)。具体的には、式(2)、式(3)に示す通りである。ここでτe_p、τr_pは、現在の供給量を示す。
τe_n=τe_p+τe_p×Δτe_d・・・(2)
τr_n=τr_p+τe_r×Δτr_d・・・(3)
そして、内燃機関1及び改質器20は、決定された新たな供給量で運転される(ステップS217)。その後はSTARTに戻って、内燃機関1の運転を監視する。
以上、実施例2では、空燃比のばらつきは機関用燃料の供給量のみを変化させることにより、内燃機関の空燃比を浄化触媒が必要とする要求空燃比に維持する。そして、空燃比の偏りは、取得した空燃比に関するパラメータに基づいて、機関用燃料の供給量及び改質用燃料の供給量を変化させて、内燃機関の空燃比を前記要求空燃比に維持する。これによって、改質中における内燃機関1の空燃比を、迅速かつ正確に前記要求空燃比に維持できるとともに、改質器の改質性能の変化や内燃機関の燃焼特性変化に対応した、最適な燃料供給量で改質や内燃機関の運転を行うことができる。
以上のように、本発明に係る内燃機関及び内燃機関の運転制御装置は、排ガスに燃料を供給して、水素を含む改質ガスを生成する内燃機関に有用であり、特に、内燃機関の空燃比を迅速かつ正確に、排ガス浄化手段の必要とする要求空燃比に維持することに適している。
実施例1に係る内燃機関の全体構成図である。 実施例1に係る内燃機関の運転制御装置を示す説明図である。 実施例1に係る内燃機関の運転制御を説明するフローチャートである。 改質ガス還流率と燃料消費率との関係を示す説明図である。 実施例1に係る改質ガス還流率マップの一例を示す説明図である。 改質用燃料の供給量を決定するマップ例を示す説明図である。 空燃比検出手段としてA/Fセンサを用いた場合における、機関用燃料の新たな供給量を決定する手順の一例を示すフローチャートである。 空燃比検出手段としてA/Fセンサを用いた場合における、機関用燃料の新たな供給量を決定する他の手順を示すフローチャートである。 時間に対する空燃比の変化を示す概念図である。 実施例2に係る内燃機関の運転制御を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
3 吸気通路
5 還流流量調整弁
6 ポート噴射弁
9 排気通路
10 ガス還流通路
11 改質用導管
16 浄化触媒
20 改質器
21 改質室
22 排気通路
24 改質用燃料噴射弁
30 内燃機関の運転制御装置
31 運転状態判定部
32 空燃比制御部
33 改質制御部
42 エアフローセンサ
45 O2センサ
48 A/Fセンサ
50 機関ECU

Claims (4)

  1. 空気と、機関用燃料供給手段から供給される機関用燃料との混合気を燃焼させて駆動力を取り出す内燃機関であり、
    改質用燃料供給手段から供給される改質用燃料と、前記混合気が燃焼した後の排ガスとの改質用混合気を改質触媒により改質して、水素を含む改質ガスを生成する改質手段と、
    前記内燃機関の空燃比に関するパラメータを検出する空燃比検出手段と、
    前記排ガスを浄化する排ガス浄化手段と、
    前記空燃比に関するパラメータに基づき、前記内燃機関の空燃比が、前記排ガス浄化手段の必要とする要求空燃比から外れたと判断される場合には、前記内燃機関の空燃比が前記要求空燃比となるように、前記機関用燃料供給手段から供給する機関用燃料の供給量のみを変更する燃料供給量制御手段と、
    を含むことを特徴とする内燃機関。
  2. 前記内燃機関の空燃比の、前記要求空燃比からの平均的な偏りは、前記機関用燃料供給手段から供給する機関用燃料の供給量、又は前記改質用燃料供給手段から供給する改質用燃料の供給量の少なくとも一方を変更することにより、前記要求空燃比に合わせられることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 排ガスと改質用燃料との混合気を改質触媒により改質し、そのとき生成される水素を含む改質ガスが吸気通路に還流する内燃機関を制御する際に用いるものであり、
    前記内燃機関の空燃比と、前記排ガスを浄化するための排ガス浄化手段が必要とする要求空燃比とを比較する運転状態判定部と、
    前記内燃機関の空燃比が前記要求空燃比から外れた場合には、前記内燃機関の空燃比が前記要求空燃比となるように、前記内燃機関へ供給する機関用燃料の供給量のみを変更する空燃比制御部と、
    を含んで構成されることを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  4. 前記空燃比制御部は、前記内燃機関の空燃比の、前記要求空燃比からの平均的な偏りを求めるとともに、前記偏りを前記要求空燃比に合わせるために、前記機関用燃料供給手段から供給する機関用燃料の供給量、又は前記改質用燃料供給手段から供給する改質用燃料の供給量の少なくとも一方を変更することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の運転制御装置。
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