JP2006291759A - エンジン - Google Patents
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Abstract
【課題】 捩れに対する剛性が高く、且つ暖機性が良好な多気筒のエンジンを提供する。
【解決手段】 複数のシリンダ20bを有するシリンダブロック20aの下端にロワーブロック31が接合されている。ロワーブロック31のうちの変速機構から遠い2気筒の下方に相当する部分には、下方に開口する凹部からなる筒状のオイルパン接合部31aが形成され、変速機構寄りの2気筒の下方に相当する部分には、上方に開口する凹部からなる筒状のボックス部31bが形成されている。オイルパン接合部31aの下端にオイルパン32が接合されている。ロワーブロック31のうちのシリンダブロック20aにロワーブロック31が接合されることにより、エンジン10の下部に、オイルパン接合部31aとオイルパン32との接合体と、シリンダブロック20aとボックス部31bとの接合体との2つのボックス構造が形成される。
【選択図】 図2
【解決手段】 複数のシリンダ20bを有するシリンダブロック20aの下端にロワーブロック31が接合されている。ロワーブロック31のうちの変速機構から遠い2気筒の下方に相当する部分には、下方に開口する凹部からなる筒状のオイルパン接合部31aが形成され、変速機構寄りの2気筒の下方に相当する部分には、上方に開口する凹部からなる筒状のボックス部31bが形成されている。オイルパン接合部31aの下端にオイルパン32が接合されている。ロワーブロック31のうちのシリンダブロック20aにロワーブロック31が接合されることにより、エンジン10の下部に、オイルパン接合部31aとオイルパン32との接合体と、シリンダブロック20aとボックス部31bとの接合体との2つのボックス構造が形成される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ピストン等の被潤滑部材を内蔵した多気筒のエンジンに関する。
一般に、エンジンには、エンジンブロックに内蔵された複数の被潤滑部材(例えば、ギヤ、カムシャフト、シリンダ、ピストン等)の潤滑のためのオイルを貯留するためのオイルパンが備えられている。そして、オイルパン内に貯留されているオイルが、オイルポンプによって吸い出されて、エンジンブロック内の前記被潤滑部材に供給され、当該被潤滑部材にて潤滑作用を奏するとともに当該被潤滑部材から摩擦熱等の熱を吸収した後、重力の作用で被潤滑機構からオイルパン内に還流するように、当該エンジンが構成されている。
また、エンジンの暖機運転時間を短縮するためのエンジンの構造として、所謂2槽式オイルパン構造が広く知られている(例えば特許文献1)。この2槽式オイルパン構造は、内側の空間内にオイルを貯留可能なバスタブ状のオイルパンと、そのオイルパンの内側の空間を「第1室」と「第2室」とに2分割するために当該オイルパンの内側の空間内に配置されたオイルパンセパレーターとからなる。ここで、「第1室」とは、エンジンブロックに向けて開口していて、当該エンジンブロックから当該オイルパンに向けて還流して来るオイルを受容し得るように当該エンジンブロックと連通して設けられた空間をいう。この第1室の内部には、前記オイルポンプと接続されていて当該第1室内のオイルの吸い込み口を構成するオイルストレーナーが配置されている。また、「第2室」は、前記第1室に隣接していて、所定のオイル連通路を介して前記第1室との間でオイルが交流可能になっている。
この2槽式オイルパン構造を備えたエンジンは、暖機運転中における前記第1室と前記第2室との間のオイルの交流が暖機運転後に比べて制限されるように構成されている。すなわち、暖機運転中においては、エンジンブロックと第1室との間でオイルが循環しつつ、第2室から第1室へのオイルの流入が制限されるようになっている。これにより、暖機運転中のエンジンの内部におけるオイルの循環量が少なくなるので、速やかにオイル(及び被潤滑部材)の温度が上昇し、エンジンの暖機運転時間が短縮され得る。
特開2003−222012号公報
しかしながら、上述の2槽式オイルパン構造を備えたエンジンにおいて、暖機運転時間の短縮と、エンジンを含めたパワートレインの剛性とを両立させることは従来困難であった。
すなわち、パワートレインの剛性の向上のためには、エンジンブロックの下端部の全体をオイルパンで覆うことでエンジンブロック下部にボックス構造を形成する必要がある。すると、オイルパンの容積が大きくなって、エンジン内に大量のオイルが貯留されることになり、暖機運転時間の短縮が阻害される。
一方、オイルパンの容積を小さくすると、(特に多気筒エンジンにおいては)エンジンの長手方向(気筒配列方向)における一部分にて上述のボックス構造が形成されない箇所が生じ、パワートレインの捩れに対する剛性が低くなる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、捩れに対する剛性が高く、且つ暖機性が良好な多気筒のエンジンを提供することにある。
(1)上述の目的を達成するため、本発明の特徴は、多気筒のエンジンが、以下の通りに構成されたエンジンブロック、ロワーブロック、オイルパン、及びオイル誘導部材を備えたことにある。また、本発明の特徴は、前記エンジンブロックに装着されるオイル貯留部が、前記ロワーブロック、前記オイルパン、及び前記オイル誘導部材を備えたことにある。
前記エンジンブロックには、気筒配列方向に複数のシリンダが形成されていて、当該シリンダ内にて往復運動可能に内蔵されたピストンを含む複数の被潤滑部材が内蔵されている。
前記ロワーブロックは、エンジンブロックの下方に接合されていて、オイルパン接合部と、前記気筒配列方向に沿って前記オイルパン接合部と隣接するボックス部とから構成されている。
前記オイルパン接合部は、下方に向けて開口する凹部として構成されていて、具体的には、筒状の側板と、その側板の上方を覆うように当該側板の上部に設けられた上板とから構成されている。前記上板には貫通孔が形成されている。このオイルパン接合部は、前記気筒配列方向における一端側に設けられている。
前記ボックス部は、上方に向けて開口する凹部として構成されていて、具体的には、筒状の側板と、その側板の下方を塞ぐように当該側板の底部に設けられた底板から構成されている。このボックス部は、前記気筒配列方向に沿って前記オイルパン接合部と隣接するように設けられている。
前記オイルパンは、前記オイルパン接合部の内側の空間内に前記被潤滑部材の潤滑のためのオイルを貯留し得るように、前記オイルパン接合部における前記側板の下端部に接合されている。
前記オイル誘導部材は、前記エンジンブロックに内蔵された前記被潤滑部材から落下してきた前記オイルが前記ボックス部に流入することを防止し得るように、前記エンジンブロックと前記ボックス部との間に介在するように設けられている。また、当該オイル誘導部材は、前記被潤滑部材から落下してきた前記オイルを前記貫通孔に誘導し得るように、前記ロワーブロックの前記上板を覆うように設けられている。
かかる構成を備えた本発明によれば、前記オイルパン接合部と前記オイルパンとの接合体、及び当該接合体と前記気筒配列方向に沿って隣接する前記ボックス部によって、前記エンジンブロックの下部の全体にボックス構造が形成される。これにより、エンジンを含めたパワートレインの捩れに対する良好な剛性を確保することができる。
また、本発明によれば、オイルを貯留するためのオイルパン接合部が、気筒配列方向におけるエンジンの長さのうちの一部分に相当する長さで形成され、残りの部分には、オイル貯留に供されないボックス部が形成される。そして、前記ボックス部の上方に配置されたオイル誘導部材によって、当該ボックス部内へのオイルの侵入が抑制され得るとともに、エンジンブロックから落下してきたオイルが、前記貫通孔を介して、オイルパン接合部とオイルパンとで囲まれた空間内へ誘導される。これにより、オイル貯留部のオイル貯留量を過大にすることなく、上述のボックス構造が形成され得る。よって、パワートレインの捩れに対する剛性を高めるための構造を実現するにあたって、暖機性を損なうことが抑制され得る。
また、本発明によれば、オイルを貯留し得る空間である前記オイルパン接合部と前記オイルパンとで囲まれた空間の上端部には、前記上板が配置されていて、当該上板には、前記空間と前記エンジンブロックとを連通させるように前記貫通孔が形成されている。すなわち、当該上板は、前記オイルパン接合部と前記オイルパンとで囲まれた空間に貯留されたオイルの油面近くに配置され得る。よって、当該上板に、エンジンの急旋回等の際の油面の乱れを抑制するバッフル板としての機能を果たさせることができる。そして、当該バッフル板として機能し得る前記上板を前記ロワーブロックと一体に形成することによって、簡易な製造工程及び装置構成でバッフル板を形成することができる。
(2)前記(1)の構成において、さらに、前記ボックス部の内側の空間にて前記底板から立設されたリブを備えていてもよい。これにより、前記ボックス部の剛性がさらに向上する。
(3)前記(1),(2)の構成において、さらに、前記ボックス部の内側の空間内に充填された充填部材を備えていてもよい。この充填部材としては、例えば、単泡タイプの発泡スポンジや発泡スチロール等の発泡樹脂が好適に用いられ得る。
かかる構成によれば、前記ボックス部の内側の空間内にオイルが侵入しようとしても、当該空間が前記充填部材によって占められているので、当該空間内へのオイルの侵入が抑制される。これにより、前記ボックス部におけるオイル侵入防止のためのシール構造が簡略化され得る。
(4)前記(1)ないし(3)の構成において、さらに、前記ロワーブロックの前記上板の下側の面を覆うバッフル板被覆部材を備えていてもよい。これにより、バッフル板として機能する前記上板が直接オイルに接触することが防止され、暖機性が向上する。
(5)前記(4)の構成において、さらに、前記ロワーブロックの前記上板に形成された前記貫通孔の内縁を覆う貫通孔被覆部材を備えていてもよい。これにより、前記ロワーブロックの前記上板に形成された前記貫通孔の内縁が直接オイルに接触することが防止され、暖機性が向上する。
(6)前記(5)の構成における前記貫通孔被覆部材が、前記オイル誘導部材又は前記バッフル板被覆部材と一体に形成されていてもよい。
(7)前記(1)ないし(6)の構成において、さらに、前記オイルパン接合部と前記オイルパンとで囲まれた空間を2分割するように当該空間の内側に配置されたオイルパンセパレーターを備えていることが好適である。
かかる構成によれば、前記オイルパン接合部と前記オイルパンとで囲まれた空間を2分割するように、当該空間の内側に前記オイルパンセパレーターを配置するだけで、暖機運転時間を短縮し得る2槽式オイルパン構造が、簡易な製造工程及び装置構成で実現され得る。また、当該2槽式オイルパン構造が、高い捩れ剛性で実現される。
(8)前記(7)の構成において、前記オイルパンセパレーターが、上方に開口するバスタブ状の部材から構成されていて、当該オイルパンセパレーターの上端部が前記ロワーブロックの前記上板に固定されていてもよい。
かかる構成によれば、当該オイルパンセパレーターの内側の空間によって、上述の「第1室」が形成され、当該オイルパンセパレーターの外側の空間によって、上述の「第2室」が形成される。これにより、暖機運転時間を短縮し得る2槽式オイルパン構造がより簡易な製造工程及び装置構成で実現される。
以下、本発明の実施形態(本願の出願時点において取り敢えず出願人が最良と考えている実施形態)について図面を参照しつつ説明する。
<エンジンの概略構成>
図1は、本発明の実施形態である4気筒のエンジン10の概略構成を示す図である。また、図2は、図1に示されている前記エンジン10における、オイル貯留部30の周辺を拡大した側断面図である。まず図1を参照すると、エンジン10は、シリンダヘッド及びシリンダブロックを含むエンジンブロック20と、そのエンジンブロック20の下端部に接合されたオイル貯留部30と、当該エンジン10の内部の潤滑のためのオイルを当該エンジン10内で循環させるための潤滑系統40とを備えている。
図1は、本発明の実施形態である4気筒のエンジン10の概略構成を示す図である。また、図2は、図1に示されている前記エンジン10における、オイル貯留部30の周辺を拡大した側断面図である。まず図1を参照すると、エンジン10は、シリンダヘッド及びシリンダブロックを含むエンジンブロック20と、そのエンジンブロック20の下端部に接合されたオイル貯留部30と、当該エンジン10の内部の潤滑のためのオイルを当該エンジン10内で循環させるための潤滑系統40とを備えている。
エンジンブロック20には、ピストン21、クランクシャフト22、カムシャフト23等の複数の被潤滑部材が内蔵されている。ここで図2を参照すると、シリンダブロック20aには、4つのシリンダ20bが形成されていて、当該4つのシリンダ20bは、気筒配列方向(図中左右方向)に沿って配列されている。ピストン21は、シリンダ20b内にて図中上下方向に往復運動可能に内蔵されている。
図2を参照すると、オイル貯留部30は、シリンダブロック20aの下端面であるシリンダブロック底面20a1に接合されたロワーブロック31と、そのロワーブロック31と接合されたオイルパン32とを備えている。
ロワーブロック31は、下方に向けて開口する凹部からなるオイルパン接合部31aと、上方に向けて開口する凹部からなるボックス部31bとから構成されている。このロワーブロック31は、アルミニウム合金等の金属材料から一体に成形されている。オイルパン接合部31aは、4気筒のうちの図示しない動力伝達・変速機構から遠い側(図中左側)の2気筒の下方に配置されている。ボックス部31bは、そのオイルパン接合部31aと気筒配列方向に沿って隣接し且つ接合されていて、4気筒のうちの前記動力伝達・変速機構に近い側(図中右側)の2気筒の下方に配置されている。
オイルパン32は、上方に開口した平鍋状の部材であって、その上端縁部には、水平方向に沿って外側に延びるようにフランジ部32aが形成されている。このオイルパン32は、鋼板をプレス加工することによって一体に成形されている。オイルパン接合部31aの下端部にはオイルパン32のフランジ部32aが接合されていて、当該オイルパン接合部31aとオイルパン32との接合体の内側の空間内に前記被潤滑部材の潤滑のためのオイルが貯留され得るように、オイル貯留部30が構成されている。オイル貯留部30の詳細な構成については後述する。
再び図1を参照すると、潤滑系統40は、オイル貯留部30に貯留されているオイルが当該オイル貯留部30内から吸い出されて前記被潤滑部材へ供給されて当該被潤滑部材からオイル貯留部30内に還流し得るように、以下の通りに構成されている。
オイル貯留部30の内側に貯留されているオイルを吸い込むための吸込口41aを有するオイルストレーナー41が、オイル貯留部30の内側に配置されており、当該オイルストレーナー41は、エンジンブロック20に設けられたオイルポンプ42とストレーナー流路43によって接続されている。
オイルポンプ42は、周知のロータリーポンプから構成されており、そのローター42aは、クランクシャフト22と共に回転するように当該クランクシャフト22と機械的に結合されている。このオイルポンプ42は、エンジンブロック20の外部に設けられたオイルフィルター44のオイル入口と、オイル輸送路45を介して接続されている。また、オイルフィルター44のオイル出口は、前記各被潤滑部材に向かうオイル流路として設けられたオイル供給路46と接続されている。
<実施形態のオイル貯留部の構成>
以下、本実施形態のオイル貯留部30の構成の詳細について、図2及び図3を参照しつつ説明する。図3(a)は、図2におけるA−A断面図であり、図3(b)は、図2におけるB−B断面図である。まず図2を参照すると、本実施形態のオイル貯留部30は、ロワーブロック31と、オイルパン32と、オイルパンセパレーター33と、被覆部材34と、サーモスタット弁装置36と、オイル誘導部材37とから構成されている。
以下、本実施形態のオイル貯留部30の構成の詳細について、図2及び図3を参照しつつ説明する。図3(a)は、図2におけるA−A断面図であり、図3(b)は、図2におけるB−B断面図である。まず図2を参照すると、本実施形態のオイル貯留部30は、ロワーブロック31と、オイルパン32と、オイルパンセパレーター33と、被覆部材34と、サーモスタット弁装置36と、オイル誘導部材37とから構成されている。
<<ロワーブロックの構成>>
オイルパン接合部31aは、筒状の側板31a1と、その側板31a1の上方を覆うように当該側板31a1の上部にて水平方向に沿って内側に延びるように設けられた上板31a2とから構成されている。この側板31a1の下端部には、オイルパン32の上端縁部に形成されたフランジ部32aが接合されていて、側板31a1とオイルパン32とで囲まれた空間内に所定量のオイルが貯留され得るようになっている。上板31a2は、オイルを貯留可能な側板31a1とオイルパン32とで囲まれた前記空間内に所定量のオイルが貯留されている場合(図示しないオイルレベルゲージによる油面表示が「F(FULL)」と「L(LOW)」との間である場合)における、油面近傍となるような位置に形成されている。上板31a2には、前記被潤滑部材を内蔵するシリンダブロック20aの内側の空間と、側板31a1によって囲まれた空間とを連通させるように、貫通孔31a3が形成されている。貫通孔31a3は、当該ロワーブロック31をシリンダブロック20aに対して接合する際にオイルストレーナー41を挿通し得る程度の大きさで形成されている。この貫通孔31a3にはストレーナー流路43が挿通されていて、当該ストレーナー流路43の下端部に接続されたオイルストレーナー41及び吸込口41aは、オイルを貯留可能な側板31a1とオイルパン32とで囲まれた空間における底部近傍(すなわちオイルパン32の近傍)に配置されている。
オイルパン接合部31aは、筒状の側板31a1と、その側板31a1の上方を覆うように当該側板31a1の上部にて水平方向に沿って内側に延びるように設けられた上板31a2とから構成されている。この側板31a1の下端部には、オイルパン32の上端縁部に形成されたフランジ部32aが接合されていて、側板31a1とオイルパン32とで囲まれた空間内に所定量のオイルが貯留され得るようになっている。上板31a2は、オイルを貯留可能な側板31a1とオイルパン32とで囲まれた前記空間内に所定量のオイルが貯留されている場合(図示しないオイルレベルゲージによる油面表示が「F(FULL)」と「L(LOW)」との間である場合)における、油面近傍となるような位置に形成されている。上板31a2には、前記被潤滑部材を内蔵するシリンダブロック20aの内側の空間と、側板31a1によって囲まれた空間とを連通させるように、貫通孔31a3が形成されている。貫通孔31a3は、当該ロワーブロック31をシリンダブロック20aに対して接合する際にオイルストレーナー41を挿通し得る程度の大きさで形成されている。この貫通孔31a3にはストレーナー流路43が挿通されていて、当該ストレーナー流路43の下端部に接続されたオイルストレーナー41及び吸込口41aは、オイルを貯留可能な側板31a1とオイルパン32とで囲まれた空間における底部近傍(すなわちオイルパン32の近傍)に配置されている。
ボックス部31bは、筒状の側板31b1と、その側板31b1の下方を塞ぐように当該側板31b1の底部に設けられた底板31b2とを備えている。
オイルパン接合部31aの側板31a1のうちの、図示しない前記動力伝達・変速機構側(図中右側)の部分である隔壁板31cは、ボックス部31bの側板31b1をも構成する部材であって、且つオイルパン接合部31aとボックス部31bとの隔壁を構成する部材である。側板31a1の上方には、板状部材からなる延長部31dが接続されていて、その上端部から水平方向に沿って外側に延びるようにフランジ部31fが形成されている。このフランジ部31fの内縁部には、当該フランジ部31fの上端面から下方にオフセットした段差部31f1が形成されている。この段差部31f1は、シリンダブロック底面20a1と当該フランジ部31fとが接合された場合に、水平方向に沿って配置された板状部材(後述するオイル誘導部材37)の端部を収容することで、当該板状部材を支持しつつ、当該シリンダブロック底面20a1と当該フランジ部31fと板状部材とを液密的に接合し得るように形成されている。
ボックス部31bの底板31b2から上方に延びるように、側板31b1の内側の空間30c内にて、リブ31gが立設されている。このリブ31gは、図3(a)に示されているように、エンジンの幅方向に沿って互いに対向する側板31b1の間に架け渡されるように、当該各側板31b1と一体に接合されている。
<<オイルパン接合部の内側の空間内の構成>>
オイルパンセパレーター33は、上板31a2に向けて上方に開口するバスタブ状の部材から構成されていて、合成樹脂を射出成形することにより一体に形成されている。オイルパンセパレーター33の上端縁部には、水平方向に沿って外側に延びるようにフランジ部33aが形成されている。このオイルパンセパレーター33は、オイルパン接合部31aとオイルパン32とで囲まれた空間を、オイルストレーナー41が配置されていてシリンダブロック20aと連通している第1室30aと、その第1室30aに隣接する第2室30bとに2分割するように、当該空間の内側に、上板31a2及び貫通孔31a3と対向して配置されている。
オイルパンセパレーター33は、上板31a2に向けて上方に開口するバスタブ状の部材から構成されていて、合成樹脂を射出成形することにより一体に形成されている。オイルパンセパレーター33の上端縁部には、水平方向に沿って外側に延びるようにフランジ部33aが形成されている。このオイルパンセパレーター33は、オイルパン接合部31aとオイルパン32とで囲まれた空間を、オイルストレーナー41が配置されていてシリンダブロック20aと連通している第1室30aと、その第1室30aに隣接する第2室30bとに2分割するように、当該空間の内側に、上板31a2及び貫通孔31a3と対向して配置されている。
上板31a2の、オイルパンセパレーター33の内側の空間と対向する部分は、被覆部材34によって覆われている。この被覆部材34は、上板31a2の下面を覆うミドルプレート34a(バッフル板被覆部材)と、上板31a2の貫通孔31a3に対応してミドルプレート34aに形成された貫通孔の内縁から上方に延びるように立設したアウターパイプ34b(貫通孔被覆部材)とから構成されていて、合成樹脂を射出成形することにより一体に形成されている。このアウターパイプ34bは、上板31a2の貫通孔31a3の内縁を覆うために、当該貫通孔31a3のほぼ全周と接するように形成されていて、その上端は上板31a2の上面と同じ高さに設定されている。
そして、被覆部材34が上板31a2の下面及び貫通孔31a3の内縁を覆うように装着され、その被覆部材34のミドルプレート34aの下面にオイルパンセパレーター33の上端縁部のフランジ部33aが接合された状態で、当該ミドルプレート34a及びフランジ部33aがボルト35によって上板31a2に固定されることで、オイルパンセパレーター33が、オイルパン接合部31aの側板31a1とオイルパン32とで囲まれた空間内の所定の位置に支持されている。また、オイルパンセパレーター33の下端面とオイルパン32との間には所定の間隙(例えば数〜10mm程度)が設けられている。このオイルパンセパレーター33と上板31a2(被覆部材34)とで囲まれた空間によって前記第1室30aが構成され、当該第1室30aの外側(側方及び下方)の空間であってオイルパン接合部31aの側板31a1とオイルパン32とオイルパンセパレーター33とで囲まれた空間によって前記第2室30bが構成されている。
オイルパンセパレーター33の上部には、第1室30aの上部と第2室30bの上部との間でオイルが常時交流可能な上部連通孔33bが形成されている。この上部連通孔33bは、暖機運転中の低温で粘度の高いオイルであっても通過が困難でない程度の大きさ(例えば直径8〜10mm程度の円形又はこれに相当する面積の多角形若しくは楕円形)の貫通孔として形成されている。この上部連通孔32cは、エンジン10が停止中の場合における第1室30aと第2室30bとの間の油面調整、及び暖機運転後において第1室30a内のオイルがオイルストレーナー41を介して吸い出された場合における第1室30aと第2室30bとの間のオイルの交流(循環)を行うために設けられている。
オイルパンセパレーター33の底部には、サーモスタット弁装置36が当該オイルパンセパレーター33を貫通するように設けられている。このサーモスタット弁装置36は、オイルストレーナー41の吸込口41aの上端部とほぼ同じ高さに配置されている。このサーモスタット弁装置36は、温度上昇に応じて開弁率が高くなるように構成されている。すなわち、当該サーモスタット弁装置36の近傍における第1室30a内のオイル温度に応じて、当該サーモスタット弁装置36の内部を通ったオイル連通路が形成され、当該温度に応じて当該オイル連通路におけるオイルの交流状態が変化するように、当該サーモスタット弁装置36が構成されている。
<<オイル誘導部材の構成>>
オイル誘導部材37は、シリンダブロック20aに向けて上方に開口するバスタブ状の部材から構成されていて、合成樹脂を射出成形することにより一体に形成されている。オイル誘導部材37の底板を構成するアッパープレート37aは、上板31a2の上面と接触して当該上面を覆うように配置されている。このアッパープレート37aの外側の側端縁部から斜め上方に延びるように、スロープ部37bが形成されている。このスロープ部37bのうち、ロワーブロック31の隔壁板31cよりも気筒配列方向における図示しない前記動力伝達・変速機構側(図中右側)の部分は、シリンダブロック20aに内蔵された前記被潤滑部材から落下してきたオイルがボックス部31bの内側の空間30c内に流入することを防止し得るように、シリンダブロック20aとボックス部31bとの間に介在するように配置されている。スロープ部37bの外側の側端縁部から上方に延びるように、側板37cが形成されている。この側板37cの上端から水平方向に沿って外側に延びるように、フランジ部37dが形成されている。
オイル誘導部材37は、シリンダブロック20aに向けて上方に開口するバスタブ状の部材から構成されていて、合成樹脂を射出成形することにより一体に形成されている。オイル誘導部材37の底板を構成するアッパープレート37aは、上板31a2の上面と接触して当該上面を覆うように配置されている。このアッパープレート37aの外側の側端縁部から斜め上方に延びるように、スロープ部37bが形成されている。このスロープ部37bのうち、ロワーブロック31の隔壁板31cよりも気筒配列方向における図示しない前記動力伝達・変速機構側(図中右側)の部分は、シリンダブロック20aに内蔵された前記被潤滑部材から落下してきたオイルがボックス部31bの内側の空間30c内に流入することを防止し得るように、シリンダブロック20aとボックス部31bとの間に介在するように配置されている。スロープ部37bの外側の側端縁部から上方に延びるように、側板37cが形成されている。この側板37cの上端から水平方向に沿って外側に延びるように、フランジ部37dが形成されている。
図2及び図3(a)に示されているように、フランジ部37dの外縁部が、ロワーブロック31のフランジ部31に形成された段差部31f1に収容されることで、オイル誘導部材37がシリンダブロック20aとロワーブロック31との間で支持されている。また、図2及び図3(b)に示されているように、隔壁板31cの上端部に相当する上板31a2の上面と、オイル誘導部材37の下面との間には、シール材39aが設けられていて、当該オイル誘導部材37とシール材39aと上板31a2とはボルト38によって共締めされている。そして、シリンダブロック底面20a1とオイル誘導部材37のフランジ部37dとロワーブロック31の段差部31f1との接合部、及びシール材39aによって、ボックス部31bの内側の空間30c内へのオイルの侵入を防止するためのシール構造が構成されている。
アッパープレート37aには、オイルパン接合部31aの上板31a2に形成された貫通孔31a3と対応するように貫通孔が形成されていて、当該貫通孔の内縁から下方に延びるようにインナーパイプ37e(貫通孔被覆部材)が設けられている。このインナーパイプ37eの外側面は、被覆部材34のアウターパイプ34bの内側面のほぼ全周と接するように形成されている。
すなわち、シリンダブロック20aの内側の空間内にて支持された前記被潤滑部材から落下してきたオイルが、アッパープレート37a及びスロープ部37bに受け止められ、貫通孔31a3に挿通されたインナーパイプ37eに誘導され、当該インナーパイプ37eを介して第1室30a内に流入し得るように、オイル誘導部材37が構成されている。
<実施形態のエンジンの動作>
上述の構成を有する本実施形態のエンジン10の動作の様子について、図1〜図3を用いて説明する。
上述の構成を有する本実施形態のエンジン10の動作の様子について、図1〜図3を用いて説明する。
エンジン10の運転が開始されると、内燃機関のサイクル運動に基づいてオイルポンプ42が駆動される。オイルポンプ42は、オイルストレーナー41の吸込口41aを介して、オイル貯留部30の第1室30a内に貯留されているオイルを吸入し、この吸入されオイルを、エンジンブロック20に内蔵された前記被潤滑部材に向けて送出する。このようにして被潤滑部材に供給されたオイルは、当該被潤滑部材にて潤滑油として機能するとともに、当該被潤滑部材の動作時に生じる摩擦熱等の熱を吸収した後、重力により落下することでオイル誘導部材37によって収集される。このオイル誘導部材37によって収集されたオイルは、貫通孔31a3を介して第1室30aに還流する。
暖機運転中は、サーモスタット弁装置36が閉弁状態となっている。このため、オイルポンプ42の作動に伴って第1室30a内のオイルストレーナー41の吸込口41aにて発生する負圧によって、専ら第1室30a内のオイルが吸込口41aから吸い込まれ、オイルポンプ42を介して被潤滑機構に再度供給される。このように、暖機運転中においては、サーモスタット弁装置36の内部の前記オイル連通路を通して第2室30bの下部の低温のオイルが第1室30aへ流入することが効果的に阻止されている(第2室30bから第1室30aへのオイルの流入は、第1室30aの油面が低下した場合における、上部連通孔33bを通った第2室30bの上部の(前記第2室30bの下部の低温のオイルよりは温度が高い)オイルの流入に限定される。)。よって、暖機運転中において前記被潤滑部材へ供給されるオイルは、ほとんど第1室30a内のオイルに限定される。したがって、暖機運転の進行が促進され得る。
暖機運転終了後は、サーモスタット弁装置36が開弁状態となり、当該サーモスタット弁装置36の内部にてオイル連通路が形成される。このとき、オイルストレーナー41の吸込口41aにて発生する前記負圧の影響が当該オイル連通路に及ぼされ、当該オイル連通路を介して第2室30bから第1室30aへのオイルの流入が可能になる。また、この第2室30bから第1室30aへの前記オイル連通路を通したオイルの流入に伴い、第1室30aの上部のオイルが上部連通孔33bを介して第2室30bへ流出する。このように、第2室30bの底部の低温のオイルが前記オイル連通路を通して第1室30aに流入すると同時に、第1室30aの上部の高温のオイルが上部連通孔33bを介して第2室30bへ流出することで、オイル貯留部30内におけるオイルの循環が行われる。
特に、上述の通り、サーモスタット弁装置36は、開弁率が温度上昇とともに次第に増大する構成を有している。よって、暖機運転終了直後であって当該サーモスタット弁装置36の周囲のオイルの温度がまだ開弁温度に達した直後である場合、サーモスタット弁装置36の開弁率が低く、第2室30bの下側に貯留している低温のオイルの流入量は小さい。この結果、低温のオイルが第1室30a内に多量に流入してオイルストレーナー41の吸込口41aに吸い込まれることがない。したがって、低温のオイルが前記被潤滑部材に多量に供給されることで当該被潤滑部材が急冷されてしまうことが防止される。
一方、暖機運転が終了してから充分時間が経過して、第1室30a内のオイルの温度がかなり高くなってきた場合、第2室30b内のオイルの温度も適度に上昇している。この場合、サーモスタット弁装置36の開弁率が高くなり、上述のオイルの循環が盛んになる。したがって、この場合、オイル貯留部30内のオイルの全量が偏りなく潤滑に供されることになるので、オイルの耐久性が悪化することなく、エンジン10のオーバーヒートが抑制される。
<<実施形態の構成による作用・効果>>
上述の構成を有する本実施形態のエンジン10の底部には、気筒配列方向について2つのボックス構造が形成されている。すなわち、4気筒のうちの気筒配列方向における図示しない前記動力伝達・変速機構側(図中右側)の2気筒の下方には、シリンダブロック20aの下端部と、上方に開口した凹部からなるロワーブロック31のボックス部31bとの接合体によって、捩れに対する剛性の高いボックス構造が形成されている。また、気筒配列方向における前記動力伝達・変速機構から遠い側(図中左側)の2気筒の下方には、下方に開口した凹部からなるオイルパン接合部31aとオイルパン32との接合体によって、前記ボックス構造が形成されている。そして、これら2つのボックス構造は隔壁板31cを介して接合された状態となっている。さらに、ボックス部31b内にはリブ31gが立設されている。したがって、当該エンジン10を含めたパワートレインの捩れに対する良好な剛性を確保することができる。
上述の構成を有する本実施形態のエンジン10の底部には、気筒配列方向について2つのボックス構造が形成されている。すなわち、4気筒のうちの気筒配列方向における図示しない前記動力伝達・変速機構側(図中右側)の2気筒の下方には、シリンダブロック20aの下端部と、上方に開口した凹部からなるロワーブロック31のボックス部31bとの接合体によって、捩れに対する剛性の高いボックス構造が形成されている。また、気筒配列方向における前記動力伝達・変速機構から遠い側(図中左側)の2気筒の下方には、下方に開口した凹部からなるオイルパン接合部31aとオイルパン32との接合体によって、前記ボックス構造が形成されている。そして、これら2つのボックス構造は隔壁板31cを介して接合された状態となっている。さらに、ボックス部31b内にはリブ31gが立設されている。したがって、当該エンジン10を含めたパワートレインの捩れに対する良好な剛性を確保することができる。
また、オイルを貯留するためのオイルパン接合部31aが、気筒配列方向におけるエンジン10の長さのうちの一部分に相当する長さで形成され、残りの部分には、オイル貯留に供されないボックス部31bが形成される。そして、オイル誘導部材37によってボックス部31bの上方が覆われることで、当該ボックス部31b内へのオイルの侵入が抑制される。これにより、オイル貯留部30のオイル貯留量を過大にすることなく、上述のような高剛性のボックス構造が形成され得る。したがって、パワートレインの捩れに対する剛性を高めるための構造を実現するにあたって、暖機性を損なうことが抑制され得る。
また、第1室30aの油面近傍にはロワーブロック31の上板31a2が配置されているので、当該上板31a2が、エンジンの急旋回等の際の油面の乱れを抑制するバッフル板として機能し得る。そして、当該バッフル板として機能し得る上板31a2は、ロワーブロック31と一体に形成されている。よって、簡易な製造工程及び装置構成でバッフル板を形成することができる。このとき、上板31a2及び貫通孔31a3の内縁は、上板31a2(ロワーブロック31)を構成する金属よりも熱伝導率の低い合成樹脂からなる被覆部材34とインナーパイプ37eとによって被覆されている。よって、第1室30a内の断熱性が確保される。したがって、暖機運転時間の短縮効果が損なわれない。
さらに、上板31a2にバスタブ状のオイルパンセパレーター33を装着するだけで、暖機運転時間を短縮し得る2槽式オイルパン構造が実現される。よって、当該2槽式オイルパン構造が簡易な製造工程及び装置構成で実現され得る。
<変形例の示唆>
なお、上述の実施形態は、上述した通り、出願人が本願の出願時点において最良であると考えた本発明の実施形態を単に例示したものにすぎないのであって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において種々の変形を施すことができることは当然である。以下、変形例について幾つか例示するが、変形例とて下記のものに限定されるものではないことはいうまでもない。
なお、上述の実施形態は、上述した通り、出願人が本願の出願時点において最良であると考えた本発明の実施形態を単に例示したものにすぎないのであって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において種々の変形を施すことができることは当然である。以下、変形例について幾つか例示するが、変形例とて下記のものに限定されるものではないことはいうまでもない。
例えば、本発明は、上述した実施形態のような4気筒エンジンに限定されず、直列3気筒、直列6気筒、V型6気筒、V型8気筒等の複数気筒のエンジンに対して好適に適用され得る。
リブ31gの数は特に制限がない。リブ31gは気筒配列方向に沿って設けられていてもよい。エンジンの幅方向に沿って設けられたリブ31gの他に、気筒配列方向に沿って設けられたリブをさらに備えていてもよい。リブ31gの上端はオイル誘導部材37と接触していてもよいし、離隔していてもよい。
オイルパンセパレーター33が側板31a1に対して固定されるようにしてもよい。被覆部材34は合成樹脂の塗装膜から構成されていてもよい。
本発明の貫通孔被覆部材を構成するインナーパイプ37eとアウターパイプ34bのいずれか一方は省略可能である。インナーパイプ37eのみの場合、当該インナーパイプ37eが貫通孔31a3の内縁と接するように形成される。
サーモスタット弁装置36に代えて、電磁弁装置や、オイルの温度(粘度)によって当該オイルの通過可能性が変化し得る小径(例えば直径2〜3mm程度の円形、又はこれと同等の面積を有する楕円形ないし多角形)の貫通孔を用いてもよい。
上述した実施形態における、ボックス部31bの内側の空間30cに、オイルの侵入を排除するための充填部材が充填されていてもよい。図4は、当該変形例に係る構成を示した側断面図である。なお、上述の実施形態と同一の部材に対しては、同一の符号が付されるものとし、上述の実施形態における説明が援用されるものとする。
図4に示されているように、ボックス部31bの内側の空間には、充填材39bが充填されている。この充填材39bとして、例えば、単泡タイプ(隣り合う気泡と気泡との間が物理的に隔離されていて流体の往来が不能ないし著しく困難な構成)の発泡スポンジや発泡スチロールが好適に用いられ得る。この変形例の構成によれば、ボックス部31bの内側の空間30c(図1参照)に対するオイルの侵入が充填材39bによって排除され得る(ボックス部31bの内面と充填材39bとの間の極めて狭い間隙にはオイルが侵入し得るものの、極めて少量である)ため、図1に示されている実施形態におけるシール材39aやボルト38が省略され得る。
なお、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。
10…エンジン、 20…エンジンブロック、 20a…シリンダブロック、
20b…シリンダ、 21…ピストン、 22…クランクシャフト、
23…カムシャフト、 30…オイル貯留部、 30a…第1室、
30b…第2室、 31…ロワーブロック、 31a…オイルパン接合部、
31a1…側板、 31a2…上板、 31a3…貫通孔、
31b…ボックス部、 31b1…側板、 31b2…底板、
31c…隔壁板、 31d…リブ、 32…オイルパン、
33…オイルパンセパレーター、34…被覆部材、 34a…ミドルプレート、
34b…アウターパイプ、 37…オイル誘導部材、 37a…アッパープレート、
37b…スロープ部、 37e…インナーパイプ
20b…シリンダ、 21…ピストン、 22…クランクシャフト、
23…カムシャフト、 30…オイル貯留部、 30a…第1室、
30b…第2室、 31…ロワーブロック、 31a…オイルパン接合部、
31a1…側板、 31a2…上板、 31a3…貫通孔、
31b…ボックス部、 31b1…側板、 31b2…底板、
31c…隔壁板、 31d…リブ、 32…オイルパン、
33…オイルパンセパレーター、34…被覆部材、 34a…ミドルプレート、
34b…アウターパイプ、 37…オイル誘導部材、 37a…アッパープレート、
37b…スロープ部、 37e…インナーパイプ
Claims (8)
- 気筒配列方向に複数のシリンダが配列されたエンジンにおいて、
前記シリンダが形成されていて、当該シリンダ内にて往復運動可能に内蔵されたピストンを含む複数の被潤滑部材を内蔵するエンジンブロックと、
筒状の側板及びその側板の上方を覆うように当該側板の上部に設けられていて貫通孔が形成された上板から構成された、下方に向けて開口する凹部からなり、前記気筒配列方向における一端側に設けられたオイルパン接合部と、筒状の側板及びその側板の下方を塞ぐように当該側板の底部に設けられた底板から構成された、上方に向けて開口する凹部からなり、前記気筒配列方向に沿って前記オイルパン接合部と隣接するように設けられたボックス部とを有し、前記エンジンブロックの下方に接合されたロワーブロックと、
前記オイルパン接合部の内側の空間内に前記被潤滑部材の潤滑のためのオイルを貯留し得るように、前記オイルパン接合部における前記側板の下端部に接合されたオイルパンと、
前記エンジンブロックに内蔵された前記被潤滑部材から落下してきた前記オイルが前記ボックス部に流入することを防止し得るように、前記エンジンブロックと前記ボックス部との間に介在するように設けられるとともに、前記被潤滑部材から落下してきた前記オイルを前記貫通孔に誘導し得るように前記ロワーブロックの前記上板を覆うオイル誘導部材と、
を備えたことを特徴とするエンジン。 - 請求項1に記載のエンジンであって、
前記ボックス部の内側の空間にて前記底板から立設されたリブをさらに備えたことを特徴とするエンジン。 - 請求項1又は請求項2に記載のエンジンであって、
前記ボックス部の内側の空間内に充填された充填部材をさらに備えたことを特徴とするエンジン。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のエンジンであって、
前記ロワーブロックの前記上板の下側の面を覆うバッフル板被覆部材をさらに備えたことを特徴とするエンジン。 - 請求項4に記載のエンジンであって、
前記ロワーブロックの前記上板に形成された前記貫通孔の内縁を覆う貫通孔被覆部材をさらに備えたことを特徴とするエンジン。 - 請求項5に記載のエンジンであって、
前記貫通孔被覆部材は、前記オイル誘導部材又は前記バッフル板被覆部材と一体に形成されていることを特徴とするエンジン。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のエンジンであって、
前記オイルパン接合部と前記オイルパンとで囲まれた空間を2分割するように当該空間の内側に配置されたオイルパンセパレーターをさらに備えたことを特徴とするエンジン。 - 請求項7に記載のエンジンであって、
前記オイルパンセパレーターは、上方に開口するバスタブ状の部材から構成されていて、その上端部が前記ロワーブロックの前記上板に固定されていることを特徴とするエンジン。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008255955A (ja) * | 2007-04-09 | 2008-10-23 | Toyota Motor Corp | オイル貯留装置 |
JP2011214578A (ja) * | 2011-08-01 | 2011-10-27 | Toyota Motor Corp | オイル貯留装置 |
US10557721B2 (en) | 2010-04-28 | 2020-02-11 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Device and method for anonymising smart metering data |
-
2005
- 2005-04-07 JP JP2005110504A patent/JP2006291759A/ja active Pending
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