JP2006288059A - 昇圧用駆動回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力電流の大きさにかかわらず、起動時に突入電流が発生することを防止する。
【解決手段】電源電圧が印加される一次巻線、補助巻線、二次巻線を有するトランスの前記二次巻線側に前記電源電圧より高い昇圧電圧を発生させる昇圧用駆動回路において、前記一次巻線と直列接続されるスイッチングトランジスタと、電源電圧が印加されるとともに、前記補助巻線に出力電圧を印加する時定数回路と、前記補助巻線に発生する電圧に基づいた制御電流を前記スイッチングトランジスタに供給する第1インピーダンス素子と、前記第1インピーダンス素子と並列接続されるとともに、前記補助巻線の極性の切り替わりの周波数が高くなるにつれてインピーダンスが減少し、前記補助巻線の極性の切り替わりが所定周波数より高くなった場合に、前記第1インピーダンス素子よりインピーダンスが小さくなる第2インピーダンス素子と、を備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】電源電圧が印加される一次巻線、補助巻線、二次巻線を有するトランスの前記二次巻線側に前記電源電圧より高い昇圧電圧を発生させる昇圧用駆動回路において、前記一次巻線と直列接続されるスイッチングトランジスタと、電源電圧が印加されるとともに、前記補助巻線に出力電圧を印加する時定数回路と、前記補助巻線に発生する電圧に基づいた制御電流を前記スイッチングトランジスタに供給する第1インピーダンス素子と、前記第1インピーダンス素子と並列接続されるとともに、前記補助巻線の極性の切り替わりの周波数が高くなるにつれてインピーダンスが減少し、前記補助巻線の極性の切り替わりが所定周波数より高くなった場合に、前記第1インピーダンス素子よりインピーダンスが小さくなる第2インピーダンス素子と、を備えた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、昇圧用駆動回路に関する。
カメラ(例えば、デジタルスチルカメラ)には、例えば撮像時に閃光を発するための閃光発生回路が設けられている。閃光発生回路は、例えば電池電源の電圧を昇圧する昇圧回路と、昇圧された電圧を発光指示に基づいて放電する発光回路とを有している。そして、閃光発生回路は、例えば3〜5ボルトの電池電源から、例えば300ボルトの昇圧電圧を発生させ、その昇圧電圧を放電して閃光を発する。また、昇圧回路には、昇圧トランスと、当該昇圧トランスの巻線に発生する電圧を切り替えるためのトランジスタとを有しているものがある。さらに、このような昇圧回路として、トランジスタが自らオンオフ動作を繰り返すものと、例えば制御部からの制御信号に基づいてオンオフ動作を繰り返すものがある。前者を自励式と呼び、後者を他励式と呼ぶ。自励式であっても、他励式であっても、昇圧トランスの一次巻線の電圧を切り替えることによって、昇圧トランスの二次巻線側に電流を誘導することが行われる。なお、自励式昇圧回路(リンギング・チョーク・コンバータ回路、以下RCC回路とする)は、回路が簡単であり、また少ない回路部品で構成できるという特徴があり、低コストのスイッチング電源等に多く使用されている(例えば特許文献1参照)。昇圧用駆動回路は、例えばRCC回路に備えられ、昇圧トランスの各巻線に発生する電圧の切り替えを制御している。
図4を参照しつつ従来の昇圧用駆動回路について説明する。
図4は、従来の昇圧用駆動回路を適用したRCC回路300を有する閃光発生回路の一例を示す回路図である。
図4は、従来の昇圧用駆動回路を適用したRCC回路300を有する閃光発生回路の一例を示す回路図である。
電源100は、例えば電池電源であり、電源100の正極は、電源スイッチ101を介して、昇圧トランス110の一次巻線110aの一端P1と接続されている。また、電源100の負極は接地されている。
NPNトランジスタ108のコレクタは、昇圧トランス110の一次巻線110aの他端P2と接続され、エミッタは接地されている。またNPNトランジスタ108のベースは、起動抵抗102及び電源スイッチ101を介して電源100の正極と接続されている。昇圧トランス110のドライブ巻線110bの一端P3は、コンデンサ106の一方の電極と接続され、他端P4は接地されている。昇圧トランス110の二次巻線110cの一端P5は、ダイオード120のアノードと接続され、他端P6は接地されている。
なお、巻線には巻き始めと巻き終わりがあり、この巻き始めと巻き終わりによってトランスの相互誘導によって生じる電圧の極性が変化する。図中の黒丸は、巻線の極性を示している。例えば、一次巻線110aの一端P1が正の極性の場合、ドライブ巻線110bの一端P3および二次巻線110cの他端P6は正の極性となる。また、このとき一次巻線110aの他端P2、ドライブ巻線110bの他端P4および二次巻線110cの一端P5は負の極性となる。
コンデンサ106は、昇圧トランス110のドライブ巻線110bへの直流バイアスをカットするとともに、NPNトランジスタ108がオンオフ動作しているときのベース電流を制御するためのものである。コンデンサ106の他方の電極は抵抗104を介してNPNトランジスタ108のベースと接続されている。
メインコンデンサ122は、極性を有するコンデンサ(例えば電界コンデンサ)であり、非接地側の電極はダイオード120のカソードと接続されている。
トリガ用コンデンサ126の非接地側の電極は、抵抗124を介してメインコンデンサ122の非接地側の電極と接続されている。なお、抵抗124は、トリガトランス128の一次巻線128aに供給する電流を制限するためのものであり、トリガ用コンデンサ126は、抵抗124と接地間の直流バイアスをカットするとともに、メインコンデンサ122の電荷をトリガトランス128の一次巻線128aに印加するためのものである。
トリガトランス128は、キセノン管132の表面に、例えば5Kボルトの高電圧を与えるためのトランスであり、一次巻線128aと二次巻線128bを有している。一次巻線128aの一端はコンデンサ126の一端と接続され、二次巻線128bの一端はキセノン管132のトリガ電極と接続されている。そして、一次巻線128aと二次巻線128bの他端は、ともにキセノン管132の陰極と接続されている。
キセノン管132は、閃光発光を行うためのランプである。キセノン管132の陽極はメインコンデンサ122の非接地側の電極と接続され、陰極はパワートランジスタ134のコレクタと接続されている。
パワートランジスタ(以下IGBTとする)134は、例えばカメラのシャッターをトリガとしてキセノン管132を閃光発光させるものである。IGBT134のゲートには、例えば不図示の制御部から閃光発光を指示する発光信号が印加され、IGBT134のエミッタは接地されている。なお、IGBT134に印加される発光信号の大きさに応じて、キセノン管132に流れる電流を制御することで、キセノン管132の発光の明るさの調整を行うことができる。
図4において、抵抗124、コンデンサ126、トリガトランス128、キセノン管132、IGBT134は発光回路を構成している。また、RCC回路300において、起動抵抗102、104、コンデンサ106、NPNトランジスタ108は昇圧用駆動回路を構成している。
まず、発光回路の動作について説明する。メインコンデンサ122の充電電圧は、キセノン管132を発光させるのに必要な電圧、例えば300ボルトであるものとする。撮像時に、例えばカメラのシャッターが押されることによって発光信号がIGBT134のゲートに印加され、IGBT134がオンする。IGBT134がオンすることによって、メインコンデンサ122の放電が行われ、キセノン管132の陽極と陰極間には、メインコンデンサ122の充電電圧(例えば300ボルト)が印加される。
また、IGBT134がオンすると、トランス128の一次巻線128aには、メインコンデンサ122の充電電圧が抵抗124およびトリガ用コンデンサ126で制御されて印加される。そして、トリガトランス128の二次巻線128bには、一次巻線128aとの巻数比に応じた、例えば5Kボルトの高電圧が発生する。
キセノン管132は、両端に例えば300ボルトが印加され、管表面に例えば5Kボルトの高電圧が印加されることによって、内部のキセノンが励起されて導通し、発光する。
次に、RCC回路300の動作について説明する。
まず、電源スイッチ101をオンとすることで、電源100から起動抵抗102を介した電流がNPNトランジスタ108のベースに供給される。そしてNPNトランジスタ108のベース電流が増加することによって、NPNトランジスタ108の導通が開始する。NPNトランジスタ108が導通することで、昇圧トランス110の一次巻線110aに電圧が発生し、同時にドライブ巻線110bおよび二次巻線110cにも一次巻線110aとの巻数比に応じた電圧が発生する。ドライブ巻線110bに発生する電圧は、コンデンサ106および抵抗104を介して、NPNトランジスタ108をさらに導通させる正帰還の電圧となる。よって、NPNトランジスタ108は急速にオンする。NPNトランジスタ108がオンとなる場合では、図中黒丸の側が正の極性となる。つまり、二次巻線110cは他端P6が正の極性となり、一端P5が負の極性となる。よって、この場合、昇圧トランス110の二次巻線110cに発生する電圧はダイオード120に対し逆方向電圧となるため、二次巻線110cには電流が流れないこととなる。
なお、電源100の電圧をV1とし、NPNトランジスタ108のコレクタ−エミッタ間電圧をVCE1とすると、1次巻線110aに発生する電圧V2は、V2=V1−VCE1となる。
なお、電源100の電圧をV1とし、NPNトランジスタ108のコレクタ−エミッタ間電圧をVCE1とすると、1次巻線110aに発生する電圧V2は、V2=V1−VCE1となる。
やがて、NPNトランジスタ108のコレクタ電流が増大し、NPNトランジスタ108の飽和を保つベース電流が供給されなくなる。すると、NPNトランジスタ108は飽和からはずれ、NPNトランジスタ108のVCE1が増大する。VCE1が増大すると、昇圧トランス110の一次巻線110aに発生する電圧V2が低下する。さらに、一次巻線110aの電圧V2が低下することによって、ドライブ巻線110bに発生する電圧も低下することになる。ドライブ巻線110bの電圧低下はNPNトランジスタ108のベースに正帰還されるので、NPNトランジスタ108は急速にオフする。
NPNトランジスタ108がオフとなる場合では、図中黒丸の側が負の極性となる。つまり、二次巻線110cの一端P5が正の極性となり、他端P6が負の極性となる。よって、昇圧トランス110の二次巻線110cに発生する電圧はダイオード120に対し順方向電圧となるため、ダイオード120に電流が流れ、メインコンデンサ122に充電が行われる。
昇圧トランス110に蓄積されていたエネルギがすべてメインコンデンサ122に移されると、ダイオード120に流れる電流はゼロになる。この瞬間、昇圧トランス110の一次巻線110a、二次巻線110c、ドライブ巻線110bの電圧はゼロになるが、NPNトランジスタ108は、電源100から起動抵抗102を介した電流がベースに供給されることによって、再度導通が開始する。以下、同様の発振動作を繰り返し行うことによって、昇圧トランス110の二次巻線110cに発生する電圧をメインコンデンサ122に順次蓄えていくことができ、例えば3ボルトの電源100の電圧を、例えば300ボルトに昇圧することができる。
特開2004−14237号公報
図5(a)、(b)は、図4に示すRCC回路300の入力電流と、充電電圧の時間変化を示す図である。なお、入力電流とは、電源100から昇圧トランス110の一次巻線110aの一端P1に供給される電流のことであり、NPNトランジスタ108のベース電流の大きさに応じて変化する。従って、入力電流は、起動抵抗102、抵抗104の抵抗値を大きくするほど小さくなり、逆に、起動抵抗102、抵抗104の抵抗値を小さくするほど大きくなる。また、充電電圧とは、メインコンデンサ122の充電電圧のことである。
図5(a)および図5(b)において実線は入力電流を示し、破線は充電電圧を示している。また、横軸(時間)の左端は起動開始の時刻を示している。
図5(a)は、入力電流が所定値の場合の入力電流と充電電圧の時間変化を示す図である。図5(a)において、メインコンデンサ122の充電電圧はRCC回路300の発振動作によって、起動開始から時間とともに増加し、図中の時刻Taで例えば300ボルトに達する。一方、入力電流には、図5(a)および図5(b)に示すように、起動時に、例えば突起状のピーク電流が発生する(以下、このピーク電流を突入電流と呼ぶ)。この突入電流は、起動時のNPNトランジスタ108のベース電流の増加が急激なことと、起動時には発振動作を行っていないため、昇圧トランス110の一次巻線110aのインピーダンスが小さいことによって発生するものである。突入電流が発生すると、電池電圧の低下、電源の寿命の低下、回路動作の不具合などの原因となる可能性がある。
図5(b)は、入力電流を所定値より大きく設定した場合の入力電流と充電電圧の時間変化を示す図である。図5(b)に示すように入力電流を所定値より大きく設定した場合には、メインコンデンサ122の充電電圧は図5(a)の場合よりも急激に増加する。そして、メインコンデンサ122の充電電圧は、時刻Taより短い時刻Tbで、例えば300ボルトに達する。しかし、図5(b)における突入電流は、図5(a)に比べて大きくなる。
このように、従来の昇圧用駆動回路を適用したRCC回路では、起動時に突入電流が発生するという問題点があった。特に、昇圧電圧に達するまでの時間を短くするため、入力電流を大きく設定するほど、突入電流の電流値が大きくなり突入電流の発生を防止することが困難であった。
そこで、本発明は、入力電流の大きさにかかわらず、起動時に突入電流が発生することを防止する昇圧用駆動回路を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための主たる発明は、電源電圧が印加される一次巻線、補助巻線、二次巻線を有するトランスの前記二次巻線側に前記電源電圧より高い昇圧電圧を発生させる昇圧用駆動回路において、前記一次巻線と直列接続されるスイッチングトランジスタと、電源電圧が印加されるとともに、前記補助巻線に出力電圧を印加する時定数回路と、前記補助巻線に発生する電圧に基づいた制御電流を前記スイッチングトランジスタに供給する第1インピーダンス素子と、前記第1インピーダンス素子と並列接続されるとともに、前記補助巻線の極性の切り替わりの周波数が高くなるにつれてインピーダンスが減少し、前記補助巻線の極性の切り替わりが所定周波数より高くなった場合に、前記第1インピーダンス素子よりインピーダンスが小さくなる第2インピーダンス素子と、を備えたことを特徴とする。
また、電源電圧が印加される一次巻線、補助巻線、二次巻線を有するトランスの前記二次巻線側に前記電源電圧より高い昇圧電圧を発生させる昇圧用駆動回路において、前記一次巻線と直列接続されるスイッチングトランジスタと、前記電源電圧と前記補助巻線の一端との間に接続された起動抵抗と、前記起動抵抗とともに時定数回路を構成する時定数設定用コンデンサを前記起動抵抗と直列接続するための第1端子と、前記第1端子に発生する前記時定数回路の出力が前記補助巻線の一端に印加されることによって前記補助巻線に発生する電圧に基づいて、前記スイッチングトランジスタに制御電流を供給する第1インピーダンス素子と、前記補助巻線の極性の切り替わりの周波数が高くなるにつれてインピーダンスが減少し、前記補助巻線の極性の切り替わりが所定周波数より高くなった場合に、前記第1インピーダンス素子よりインピーダンスが小さくなる第2インピーダンス素子を構成する制御電流設定用コンデンサを、前記第1インピーダンス素子と並列接続するための第2端子と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、起動時のスイッチングトランジスタの導通を緩やかにするとともに、昇圧電圧に達するまでの時間を短縮することができる。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
図1を参照しつつ、本発明の昇圧用駆動回路について説明する。図1は、本発明の昇圧用駆動回路を適用したRCC回路200を有する閃光発生回路の一例を示す回路図である。なお、図1において図4と同一の構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
===RCC回路の構成===
本発明の昇圧用駆動回路を適用したRCC回路200の構成について説明する。
本発明の昇圧用駆動回路を適用したRCC回路200の構成について説明する。
昇圧トランス16の一次巻線16aの一端Aは電源スイッチ101を介して電源100の正極と接続され、他端BはNPNトランジスタ24のコレクタと接続されている。昇圧トランス16のドライブ巻線16b(『補助巻線』)の一端Cは、起動抵抗12および電源スイッチ101を介して電源100の正極と接続され、他端Dは直列抵抗20、22を介して接地されている。また、昇圧トランス16の二次巻線16cの一端Eはダイオード120のアノードと接続され、他端Fは接地されている。
なお、巻線には巻き始めと巻き終わりがあり、この巻き始めと巻き終わりによってトランスの相互誘導によって生じる電圧の極性が変化する。図中の黒丸は、巻線の極性を示している。例えば一次巻線16aの一端Aが正の極性のとき、ドライブ巻線16bの他端D、および二次巻線16cの他端Fが正の極性となる。
コンデンサ14(『時定数設定用コンデンサ』)の非接地側の電極は、昇圧トランス16のドライブ巻線16bの一端Cと接続されている。
NPNトランジスタ24(『スイッチングトランジスタ』)のベースは、直列抵抗20、22の接続点と接続され、エミッタは接地されている。直列抵抗20、22において、抵抗20(『第1インピーダンス素子』)は、NPNトランジスタ24のベース電流を設定するための抵抗であり、抵抗22(『バイアス設定抵抗』)は、NPNトランジスタ24のバイアスを設定するための抵抗である。
抵抗26の一端は昇圧トランス16のドライブ巻線16bの他端Dと接続され、抵抗26の他端はコンデンサ28(『制御電流設定用コンデンサ』)の一方の電極と接続されている。なお、抵抗26は、抵抗20より抵抗値の小さい抵抗である。
コンデンサ28の他方の電極は、NPNトランジスタ24のベースと接続されている。
RCC回路200において、起動抵抗12、直列抵抗20、22、コンデンサ14、NPNトランジスタ24は昇圧用駆動回路を構成している。また、抵抗12およびコンデンサ14は時定数回路を構成しており、抵抗12とコンデンサ14の接続点の電圧が時定数回路の出力電圧となる。
図1において一点鎖線で囲んだ起動抵抗12、直列抵抗20、22およびNPNトランジスタ24は、例えばチップ上に集積化することが可能である。集積化する場合には、コンデンサ14を接続するための端子、及びコンデンサ28を接続するための端子が必要となる。コンデンサ14を接続するための端子は、コンデンサ14と起動抵抗12との間に設けられる。当該端子に発生する電圧は、昇圧トランス16のドライブ巻線16bの一端Cに印加されることとなる。また、コンデンサ28を接続するための端子は、図1の場合、コンデンサ28の一方の電極と抵抗26の他端との間、およびコンデンサ28の他方の電極と、直列抵抗20、22の接続部との間に設けられる。
===RCC回路の動作===
次に、本発明の昇圧用駆動回路を適用したRCC回路200の動作について説明する。
次に、本発明の昇圧用駆動回路を適用したRCC回路200の動作について説明する。
まず、電源スイッチ101をオンとすることで、電源100から起動抵抗12に電流が供給される。電源100とドライブ巻線16bの一端Cとの間に、起動抵抗12およびコンデンサ14による時定数回路が設けられていることによって、ドライブ巻線16bの電圧は徐々に上昇することになる。
そして、ドライブ巻線16bの電圧が上昇することによって、直列抵抗20、22の接続点に現れる電圧も徐々に上昇し、NPNトランジスタ24のベース電流が徐々に増加する。そしてNPNトランジスタ24のベース電流の増加に伴い、NPNトランジスタ24の導通が開始する。NPNトランジスタ24が導通することで、昇圧トランス110の一次巻線16aに電圧が発生する。また一次巻線16aに電圧が発生することによって、ドライブ巻線16bおよび二次巻線16cにも一次巻線16aとの巻数比に応じた電圧が発生する。ドライブ巻線16bに発生する電圧は、NPNトランジスタ24をさらに導通させる正帰還の電圧となる。よって、NPNトランジスタ24は急速にオンする。
NPNトランジスタ24がオンする場合では、図1中の黒丸の側が正の極性となる。つまり、二次巻線16cは他端Fが正の極性となり一端Eが負の極性となる。よって、昇圧トランス16の二次巻線16cに発生する電圧はダイオード120に対し逆方向となるため、二次巻線16cには電流が流れないこととなる。なお、電源100の電圧をV1とし、NPNトランジスタ24のコレクタ−エミッタ間電圧をVCE2とすると、1次巻線16aに発生する電圧V3は、V3=V1−VCE2となる。
やがて、NPNトランジスタ24のコレクタ電流が増大し、ベース電流がNPNトランジスタ24の飽和を保つことが出来なくなる。すると、NPNトランジスタ24は飽和からはずれ、NPNトランジスタ24のVCE2が増大する。VCE2が増加し、昇圧トランス16の一次巻線16aの電圧V3が低下すると、ドライブ巻線16bの電圧も低下することになる。このドライブ巻線16bの電圧低下はNPNトランジスタ24のベースに正帰還されるので、NPNトランジスタ24は急速にオフする。
NPNトランジスタ24がオフとなる場合、図1中の黒丸の側が負の極性となる。つまり、二次巻線16cは一端Eが正の極性となり、他端Fが負の極性となる。よって、昇圧トランス16の二次巻線16cに発生する電圧はダイオード120に対し順方向となるためダイオード120に電流が流れ、メインコンデンサ122に充電が行われる。
昇圧トランス16に蓄積されていたエネルギがすべてメインコンデンサ122に移されると、ダイオード120に流れる電流はゼロになる。この瞬間、昇圧トランス16の一次巻線16a、二次巻線16c、ドライブ巻線16bの電圧はゼロになるが、電源100によって、NPNトランジスタ24のベースに電流が供給され始め、再度NPNトランジスタ108の導通が開始する。以下、同様の発振動作を繰り返し行うことによって、メインコンデンサ122に昇圧トランス16の二次巻線16cに発生する電圧を順次蓄えていくことができ、例えば3ボルトの電源100の電圧を、例えば300ボルトに昇圧することができる。なお、昇圧用駆動回路に起動がかけられてからの発振動作において、各巻線の極性の切り替わりの周波数は次第に高くなっていく。そして、ドライブ巻線16bの極性の切り替わりの周波数に応じて、抵抗26とコンデンサ28のインピーダンスが変化することになる。
図2は、抵抗20のインピーダンスと、直列接続された抵抗26とコンデンサ28(『第2インピーダンス素子』)のインピーダンスの周波数特性を示す図である。図2において、一点鎖線は抵抗20のインピーダンスを示しており、実線は抵抗26とコンデンサ28のインピーダンスを示している。
抵抗20のインピーダンスは、抵抗20の抵抗値をR1(Ω)とすると、周波数に関係なくR1(Ω)である。
抵抗20のインピーダンスは、抵抗20の抵抗値をR1(Ω)とすると、周波数に関係なくR1(Ω)である。
直列接続された抵抗26とコンデンサ28のインピーダンスZは、抵抗26の抵抗値をR2(Ω)、コンデンサ28の容量をC(F)、ドライブ巻線16bの極性の切り替わりの周波数をf(Hz)とすると、
Z=√{R22+〔1/(2・π・f・C)〕2}
となる。
よって、インピーダンスZは、周波数が高くなるにつれて減少し、図2に示すようにR2(<R1)に近付いていく。なお、抵抗20の抵抗値R1とインピーダンスZが等しくなる周波数をfa(『所定周波数』)とする。図2に示すように、周波数がfaより低い場合にはR1<インピーダンスZとなり、周波数がfaより高い場合ではR1>インピーダンスZとなる。前述のように、昇圧用駆動回路の起動時には周波数がfaより低いため抵抗20側からNPNトランジスタ24にベース電流が供給されることになる。そして、発振動作を繰り返すことによって周波数がfaより高くなると、抵抗26とコンデンサ28側からNPNトランジスタ24にベース電流が供給されるようになる。
Z=√{R22+〔1/(2・π・f・C)〕2}
となる。
よって、インピーダンスZは、周波数が高くなるにつれて減少し、図2に示すようにR2(<R1)に近付いていく。なお、抵抗20の抵抗値R1とインピーダンスZが等しくなる周波数をfa(『所定周波数』)とする。図2に示すように、周波数がfaより低い場合にはR1<インピーダンスZとなり、周波数がfaより高い場合ではR1>インピーダンスZとなる。前述のように、昇圧用駆動回路の起動時には周波数がfaより低いため抵抗20側からNPNトランジスタ24にベース電流が供給されることになる。そして、発振動作を繰り返すことによって周波数がfaより高くなると、抵抗26とコンデンサ28側からNPNトランジスタ24にベース電流が供給されるようになる。
図3(a)、(b)は、図1に示すRCC回路200の入力電流と、充電電圧の時間変化を示す図である。なお、入力電流とは、電源100から昇圧トランス16の一次巻線16aの一端Aに供給される電流のことであり、NPNトランジスタ24のベース電流の大きさに応じて変化する。従って、入力電流は、起動抵抗12の抵抗値、抵抗20の抵抗値R1、抵抗26とコンデンサ28のインピーダンスZを小さくするほど、また、抵抗22の抵抗値を大きくするほど大きくなる。また、充電電圧とは、メインコンデンサ122の充電電圧のことである。
図3(a)および図3(b)において実線は入力電流を示し、破線は充電電圧を示している。また、横軸(時間)の左端は起動開始の時刻を示している。
図3(a)は、入力電流が所定値の場合の入力電流と充電電圧の時間変化を示す図である。図3(a)において、メインコンデンサ122の充電電圧はRCC回路200の発振動作によって、起動開始から時間とともに増加し、図中の時刻Taで例えば300ボルトに達する。
図3(b)は、入力電流を所定値より大きく設定した場合の入力電流と充電電圧の時間変化を示す図である。図3(b)に示すように入力電流を所定値より大きく設定した場合には、メインコンデンサ122の充電電圧は図3(a)の場合よりも急激に増加する。よって、メインコンデンサ122の充電電圧は、時刻Taより短時間の時刻Tbで、例えば300ボルトに達する。
本発明の昇圧用駆動回路では、前述したように、ドライブ巻線16bの極性の切り替わりの周波数がfaより低い起動時には、抵抗20側からNPNトランジスタ24のベース電流が供給される。従って、抵抗20の抵抗値R1を大きくするほど起動時の突入電流を抑止することができる。さらに、本発明の昇圧用駆動回路では、ドライブ巻線16bの極性の切り替わりの周波数がfaより高くなった場合には、抵抗26とコンデンサ28側からNPNトランジスタ24のベース電流が供給される。よって、抵抗26とコンデンサ28のインピーダンスZを小さくするほど入力電流を大きくすることができる。従って本発明の昇圧駆動用回路を適用したRCC回路200では、図3(a)、(b)に示すように、入力電流の大きさに関わらず、突入電流の発生を防止ことができる。従って、入力電流を所定値より大きく設定して、メインコンデンサ122の充電時間を短縮することが可能である。
以上、説明したように、本発明の昇圧用駆動回路は、ドライブ巻線16bの極性の切り替わりの周波数がfaより低い起動時には抵抗20側からNPNトランジスタ24のベース電流を供給し、周波数がfaより高くなった場合に、抵抗26とコンデンサ28側からNPNトランジスタ24のベース電流を供給する。よって、突入電流の発生を抑止しつつ入力電流を所定値より大きく設定することができ、メインコンデンサ122の充電時間を短縮することができる。
また、起動抵抗12とコンデンサ14からなる時定数回路を設けているので、起動時のNPNトランジスタ24に供給されるベース電流の増加を緩やかにすることができ、起動時に突入電流が発生することを防止することができる。
また、コンデンサ28を有しているので、図2に示すように、ドライブ巻線16bの極性の切り替わりの周波数が高くなるにつれてインピーダンスZを小さくすることができ、周波数がfaより高くなった場合のNPNトランジスタ24の電流を制御することができる。
コンデンサ14とコンデンサ28を接続するための端子を設けることによって本発明の昇圧用駆動回路を集積化することができ、集積化する場合においても、入力電流の大きさにかかわらず起動時の突入電流の発生を防止することができる。
さらに、抵抗20の抵抗値R1の設定によって、ドライブ巻線16bの極性の切り替わりの周波数がfaより低い起動時における、NPNトランジスタ24のベース電流を制御することができる。
また、抵抗22の抵抗値の設定によって、NPNトランジスタ24のバイアスを制御することができる。
以上、本実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
12 起動抵抗
14、28 コンデンサ
16 昇圧トランス
20、22、26、124 抵抗
24 NPNトランジスタ
120 ダイオード
122 メインコンデンサ
126 トリガ用コンデンサ
128 トリガトランス
132 キセノン管
135 IGBT
100 電源
101 電源スイッチ
200 RCC回路
14、28 コンデンサ
16 昇圧トランス
20、22、26、124 抵抗
24 NPNトランジスタ
120 ダイオード
122 メインコンデンサ
126 トリガ用コンデンサ
128 トリガトランス
132 キセノン管
135 IGBT
100 電源
101 電源スイッチ
200 RCC回路
Claims (6)
- 電源電圧が印加される一次巻線、補助巻線、二次巻線を有するトランスの前記二次巻線側に前記電源電圧より高い昇圧電圧を発生させる昇圧用駆動回路において、
前記一次巻線と直列接続されるスイッチングトランジスタと、
電源電圧が印加されるとともに、前記補助巻線に出力電圧を印加する時定数回路と、
前記補助巻線に発生する電圧に基づいた制御電流を前記スイッチングトランジスタに供給する第1インピーダンス素子と、
前記第1インピーダンス素子と並列接続されるとともに、前記補助巻線の極性の切り替わりの周波数が高くなるにつれてインピーダンスが減少し、前記補助巻線の極性の切り替わりが所定周波数より高くなった場合に、前記第1インピーダンス素子よりインピーダンスが小さくなる第2インピーダンス素子と、
を備えたことを特徴とする昇圧用駆動回路。 - 前記時定数回路は、
前記電源電圧と前記補助巻線の一端との間に接続された起動抵抗と、
前記起動抵抗と直列接続された時定数設定用コンデンサと、からなり、
前記起動抵抗と前記時定数設定用コンデンサの接続点は、前記補助巻線の一端と接続されることを特徴とする請求項1に記載の昇圧用駆動回路。 - 前記第2インピーダンス素子は、
制御電流設定用コンデンサを有する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の昇圧用駆動回路。 - 電源電圧が印加される一次巻線、補助巻線、二次巻線を有するトランスの前記二次巻線側に前記電源電圧より高い昇圧電圧を発生させる昇圧用駆動回路において、
前記一次巻線と直列接続されるスイッチングトランジスタと、
前記電源電圧と前記補助巻線の一端との間に接続された起動抵抗と、
前記起動抵抗とともに時定数回路を構成する時定数設定用コンデンサを前記起動抵抗と直列接続するための第1端子と、
前記第1端子に発生する前記時定数回路の出力が前記補助巻線の一端に印加されることによって前記補助巻線に発生する電圧に基づいて、前記スイッチングトランジスタに制御電流を供給する第1インピーダンス素子と、
前記補助巻線の極性の切り替わりの周波数が高くなるにつれてインピーダンスが減少し、前記補助巻線の極性の切り替わりが所定周波数より高くなった場合に、前記第1インピーダンス素子よりインピーダンスが小さくなる第2インピーダンス素子を構成する制御電流設定用コンデンサを、前記第1インピーダンス素子と並列接続するための第2端子と、
を備えた、ことを特徴とする昇圧用駆動回路。 - 前記第1インピーダンス素子は、
前記補助巻線の他端と前記スイッチングトランジスタの制御電極との間に設けられた制御電流設定用抵抗である、
ことを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の昇圧用駆動回路。 - 前記制御電流設定用抵抗と直列接続され、前記スイッチングトランジスタのバイアスを設定するバイアス設定用抵抗を備えた、
ことを特徴とする請求項5に記載の昇圧用駆動回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005103754A JP2006288059A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 昇圧用駆動回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005103754A JP2006288059A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 昇圧用駆動回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006288059A true JP2006288059A (ja) | 2006-10-19 |
Family
ID=37409389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005103754A Pending JP2006288059A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 昇圧用駆動回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006288059A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012186884A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-27 | Shindengen Electric Mfg Co Ltd | 電源制御回路、電源制御装置、および、電源制御システム |
-
2005
- 2005-03-31 JP JP2005103754A patent/JP2006288059A/ja active Pending
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JP2012186884A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-27 | Shindengen Electric Mfg Co Ltd | 電源制御回路、電源制御装置、および、電源制御システム |
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