JP2006282741A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】可使時間と硬度発現のバランスに優れ、ガラスへの接着性、特に耐温水接着性に優れる硬化性樹脂組成物および該硬化性樹脂組成物からなる複層ガラス用シール剤の提供。
【解決手段】酸無水物基を有するポリブタジエンと、該ポリブタジエンと相溶可能な水酸基含有化合物と、酸無水物基およびアルコキシシリル基を有するシランカップリング剤(A)と、潜在性アミノ基およびアルコキシシリル基を有するシランカップリング剤(B)とを含有する硬化性樹脂組成物であって、
前記ポリブタジエン100質量部に対して、前記水酸基含有化合物を1〜100質量部含有し、前記シランカップリング剤(A)と前記シランカップリング剤(B)とを合計して0.1〜10.0質量部含有する硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物およびそれを用いてなる複層ガラス用シール剤に関する。
近年、室内や車内等の温度を維持するなどのうえで、断熱性に優れる複層ガラスが、建築分野や、自動車等の車両製造分野等で注目されてきており、複層ガラス用シール剤として、ポリサルファイド系、シリコーン系、ポリブタジエンウレタン系、ホットメルト系のものが一般的に使用されている。
しかしながら、ポリサルファイド系のシール剤は、主剤と硬化剤の混合比ぶれに対する許容度が大きいものの、硬化剤として用いる二酸化マンガンの原料、製造方法による触媒機能としてのばらつきにより、硬化特性やガラスへの接着性、特に、耐温水接着性が劣る場合があった。また、シリコーン系のシール剤は、耐候性に優れるものの、ガラスへの耐水接着性が不十分であった。また、ポリブタジエンウレタン系のシール剤は、ガラスへの耐水接着性は良好であるものの、主剤と硬化剤の混合比ぶれに対する許容度が小さく、また可使時間と硬度発現のバランスの調整が困難であり、更に硬化剤成分として含有するイソシアネートが湿気に敏感であるため吐出機内部でイソシアネートが硬化してしまう場合があり、吐出機のメンテナンス性が悪いという問題があった。また、ホットメルト系のシール剤は、温度変化に伴う高耐熱性および耐候接着性に劣り、ガラスの種類、最初のガラス表面の洗浄度合い等に対する許容度、信頼性に問題があることが知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
特開平11−209539号公報 特開平11−209736号公報 特開2002−38128号公報
そこで、本発明は、可使時間と硬度発現のバランスに優れ、ガラスへの接着性、特に耐温水接着性に優れる硬化性樹脂組成物および該硬化性樹脂組成物からなる複層ガラス用シール剤を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、酸無水物基を有するポリブタジエンと、該ポリブタジエンと相溶可能な水酸基含有化合物と、特定の置換基を有する2種のシランカップリング剤とを含有する硬化性樹脂組成物が、可使時間と硬度発現のバランスに優れ、ガラスとの耐温水接着性に優れることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の(1)および(2)に示す硬化性樹脂組成物、(3)に示す複層ガラス用シール剤ならびに(4)〜(6)に示す複層ガラスを提供するものである。
(1)酸無水物基を有するポリブタジエンと、該ポリブタジエンと相溶可能な水酸基含有化合物と、酸無水物基およびアルコキシシリル基を有するシランカップリング剤(A)と、潜在性アミノ基およびアルコキシシリル基を有するシランカップリング剤(B)とを含有する硬化性樹脂組成物であって、
上記ポリブタジエン100質量部に対して、上記水酸基含有化合物を1〜100質量部含有し、上記シランカップリング剤(A)と上記シランカップリング剤(B)とを合計して0.1〜10.0質量部含有する硬化性樹脂組成物。
(2)上記ポリブタジエンおよび/または上記シランカップリング剤(A)の酸無水物基が、無水マレイン酸基である上記(1)に記載の硬化性樹脂組成物。
(3)上記(1)または(2)に記載の硬化性樹脂組成物からなる複層ガラス用シール剤。
(4)2枚以上のガラス板が中空層を形成するようにスペーサを介して対向配置され、該スペーサと該ガラス板との間に一次シール剤が充填され、該ガラス板の周縁部とスペーサの外周部とで形成された凹部に二次シール剤が充填されてなる複層ガラスであって、
上記二次シール剤が、上記(3)に記載の複層ガラス用シール剤である複層ガラス。
(5)上記スペーサが金属または樹脂により形成され、上記一次シール剤がブチルシーラーにより形成された上記(4)に記載の複層ガラス。
(6)上記ガラス板が、フロートガラス、型板ガラス、網入りガラス、熱線反射ガラス、および、酸化チタン系光触媒を被覆してなるガラスのいずれかである上記(4)または(5)記載の複層ガラス。
以下に説明するように、本発明によれば、可使時間と硬度発現のバランスに優れ、ガラスへの接着性、特に耐温水接着性に優れる硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、この硬化性樹脂組成物からなる複層ガラス用シール剤は、作業性に優れ、ガラスとの耐温水接着性に優れることは勿論、湿気管理、吐出機のメンテナンス性が容易となることから非常に有用である。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明の第1の態様に係る硬化性樹脂組成物(以下、単に「本発明の組成物」ともいう。)は、酸無水物基を有するポリブタジエンと、該ポリブタジエンと相溶可能な水酸基含有化合物と、酸無水物基およびアルコキシシリル基を有するシランカップリング剤(A)と、潜在性アミノ基およびアルコキシシリル基を有するシランカップリング剤(B)とを含有する硬化性樹脂組成物であって、該ポリブタジエン100質量部に対して、該水酸基含有化合物を1〜100質量部含有し、該シランカップリング剤(A)と該シランカップリング剤(B)とを合計して0.1〜10.0質量部含有する硬化性樹脂組成物である。
次に、本発明の組成物に用いるポリブタジエン、水素基含有化合物、シランカップリング剤(A)およびシランカップリング剤(B)について詳述する。
<ポリブタジエン>
本発明に用いられるポリブタジエンは、酸無水物基を有するポリブタジエン(以下、「酸無水物変性ポリブタジエン」ともいう。)であれば特に限定されない。
ここで、酸無水物基は、2分子のカルボン酸を脱水縮合させた構造(R−CO−O−CO−R)を有する置換基のことをいい、このような酸無水物基を有するポリブタジエンとしては、ポリブタジエンの主鎖および/または側鎖に、カルボン酸無水物(例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸等)を直接または有機基を介して導入させることで形成されるものが挙げられる。なお、本明細書においては、例えば無水マレイン酸を導入して形成された酸無水物基を無水マレイン酸基ということとし、他のカルボン酸無水物由来の酸無水物基についても同様とする。
これらのうち、無水マレイン酸基を有するポリブタジエン(マレイン化ポリブタジエン)であることが、後述する水酸基含有化合物との高い反応性を示す理由から好ましい。
本発明においては、酸無水物基は、ポリブタジエンの主鎖および/または側鎖に、無水フタル酸、無水マレイン酸を直接または有機基を介して導入させることで形成されるものであるが、その導入方法は特に限定されず、不飽和二重結合同士のエン反応により導入することができる。
本発明に用いられるポリブタジエンの数平均分子量は500〜10000であることが好ましい。数平均分子量がこの範囲であることが、そのようなポリブタジエンを含有する本発明の組成物の硬化前の粘度があまり高くならないため、作業性に悪い影響を与えず、かつ、ガラス等の被着体へのぬれ性も確保でき、良好な接着性が発現することから好ましい。
また、本発明に用いられるポリブタジエンに対する酸無水物基の導入率(付加比)は、0.5〜10.0(mol/mol)であることが好ましい。酸無水物基の導入率が0.5(mol/mol)以上であると、硬化時に架橋が十分に形成されゴム状の硬化物となり、また、10.0(mol/mol)以下であると、硬化物のモジュラスが良好となり、このようなポリブタジエンを含有する本発明の組成物が複層ガラス用シール剤として良好な性状を発現する理由から好ましい。
本発明においては、上記酸無水物変性ポリブタジエンとして市販品を用いてもよく、その具体例としては、後述する実施例で用いるPolyvestOC800(デグサ社製)や、コルノバMAH−1(日本シーマ社製)等が挙げられる。
<水酸基含有化合物>
本発明に用いられる水酸基含有化合物は、上記酸無水物変性ポリブタジエンと相溶可能な水酸基含有化合物であれば特に限定されない。
このような水酸基含有化合物としては、具体的には、水酸基を有する、ポリブタジエン(ブタジエンゴム)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)や、グリセリン、ポリエーテルポリオール、ひまし油系ポリオール等が好適に例示される。
これらのうち、水酸基を有するポリブタジエンであることが、上述した酸無水物基を有するポリブタジエンに対する相溶性が良好である理由から好ましい。
このような水酸基含有化合物を含有する本発明の組成物は、酸無水物基との反応後に生成するカルボキシ基によりガラスへの接着性(特に、耐温水接着性)が向上し、また、湿気との反応性がイソシアネートと比較して低いため貯蔵安定性が高く、更に、酸無水物基を有するポリブタジエンと水酸基含有化合物との混合比ぶれに対する許容度が大きく(接着性能が安定し)、可使時間と硬度発現のバランスにも優れるという利点を有している。
本発明においては、上記水酸基含有化合物として市販品を用いてもよく、その具体例としては、後述する実施例で用いる水酸基を有するポリブタジエン(Poly Bd R45HT、出光石油化学社製)や、ひまし油ポリオール(URIC Hシリーズ、伊藤製油社製)、グリセリン、ビニルエーテルオリゴマー(TOE2000H、協和発酵工業社製)等が挙げられる。
また、本発明においては、上記水酸基含有化合物の含有量は、上記酸無水物変性ポリブタジエン100質量部に対して、1〜100質量部であり、5〜60質量部であるのが好ましく、10〜40質量部であるのがより好ましい。
<シランカップリング剤(A)>
本発明に用いられるシランカップリング剤(A)は、酸無水物基およびアルコキシシリル基を有するシランカップリング剤である。
ここで、酸無水物基は、上記酸無水物変性ポリブタジエンにおいて説明したものと同様、2分子のカルボン酸を脱水縮合させた構造(R−CO−O−CO−R)を有する置換基のことをいう。
また、アルコキシシリル基は、湿気や架橋剤の存在下、必要に応じて触媒等を使用することにより縮合反応を起こしてシロキサン結合を形成することにより架橋しうるケイ素含有基であって、下記一般式(1)で表される置換基のことをいう。
Figure 2006282741

(式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、nは0〜2の整数である。また、複数のR1またはR2はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
1およびR2の炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基等が挙げられ、これらの基が二重結合または三重結合を含んでいてもよい。これらのうち、原料の入手が容易な観点からメチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
このような上記一般式(1)で表されるアルコキシシリル基としては、具体的には、下記式で表される基が好適に例示される。
Figure 2006282741
本発明に用いられるシランカップリング剤(A)は、上記酸無水物基および上記アルコキシシリル基を有するシランカップリング剤であれば特に限定されず、その具体例としては、酸無水物基として無水マレイン酸基を有し、アルコキシシリル基としてメチルジメトキシシリル基、トリメトキシシリル基もしくはトリエチルシリル基を有する下記式(2)〜(4)で表される化合物が好適に挙げられる。
Figure 2006282741
本発明においては、上記シランカップリング剤(A)として市販品を用いてもよく、その具体例としては、後述する実施例で用いるGF20(WackerChemical社製等が挙げられる。
<シランカップリング剤(B)>
本発明に用いられるシランカップリング剤(B)は、潜在性アミノ基およびアルコキシシリル基を有するシランカップリング剤である。
ここで、潜在性アミノ基とは、アミノ基の保護基の導入により活性水素をブロッキングした状態のアミノ基のことをいい、その具体例としては、ケトンまたはアルデヒドと、アミンとから導かれるケチミン(C=N)基等が好適に挙げられる。
また、アルコキシシリル基は、上記シランカップリング剤(A)において説明したものと同様、上記一般式(1)で表される置換基である。
本発明に用いられるシランカップリング剤(B)は、上記潜在性アミノ基および上記アルコキシシリル基を有するシランカップリング剤であれば特に限定されず、下記一般式(5)で表されるケチミンシラン化合物が好適に例示される。
Figure 2006282741

(式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、R3は炭素数1〜12の二価の有機基であり、R4およびR5は、それぞれ独立に炭素数1〜12の一価の有機基であり、nは0〜2の整数である。また、複数のR1またはR2はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
1およびR2は、上記一般式(1)で説明したものと基本的に同一である。
3は、炭素数1〜12の二価の有機基であり、炭素数2〜6のアルキレン基であることが好ましい。このようなR3としては、具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基等が挙げられ、入手が容易で接着性が優れる観点からトリメチレン基がより好ましい。
4およびR5は、それぞれ独立に炭素数1〜12の一価の有機基であり、それぞれ独立に炭素数1〜6の一価の有機基(脂肪族基、脂環式基、芳香族基)であることが好ましく、それぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましい。このようなR4およびR5としては、R1およびR2で例示したアルキル基を好適に挙げることができる。
ここで、上記一般式(5)で表されるケチミンシラン化合物としては、具体的には、例えば、N−(1,2−ジメチルプロピリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,2−ジメチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,2−ジメチルプロピリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,2−ジメチルプロピリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン等が挙げられる。
本発明においては、上記シランカップリング剤(B)として市販品を用いてもよく、その具体例としては、後述する実施例で用いるS340(チッソ社製)や、KBE−9103(信越化学工業社製)等が挙げられる。
このようなシランカップリング剤(A)および(B)をいずれも含有する本発明の組成物は、ガラスへの接着性、特に、耐温水接着性が優れることになる。これは、アルコキシシリル基の加水分解により得られるシラノール基がガラスへの接着性を発現し、その一方で、シランカップリング剤(A)の酸無水物基が、酸無水物基を有するポリブタジエンとの結合を介して組成物全体とガラスとの強固な接着性を示すためであると考えられる。
本発明においては、上記シランカップリング剤(A)および上記シランカップリング剤(B)の合計含有量は、上記酸無水物変性ポリブタジエン100質量部に対して、0.1〜10.0質量部であり、0.2〜5.0質量部であるのが好ましく、0.3〜3.0質量部であるのがより好ましく、0.5〜2.0質量部であるのが特に好ましい。
本発明の組成物は、アミン系化合物を含有するのが好ましい態様の一つである。
アミン系化合物としては、具体的には、例えば、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、オレイルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、ブチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロプレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、グアニジン等の鎖状脂肪族アミン、シクロヘキシルアミン、トリエチレンジアミン、モルホリン、N−メチルホルホリン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、3,3−ジメチル−4,4−ジアミノジシクロヘキシルメタン、メンセンジアミン、イソフオロンジアミン、製鉄化学社製のS Cure 211、S Cure 212、4,4−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等の環状脂肪族アミン、および、ベンジルアミン、m−キシレンジアミン、昭和電工社製のショーアミンX、アミンブラック、ショーアミンブラック、ショーアミンN、ショーアミン1001、ショーアミン1010等の脂肪芳香族アミンなどの脂肪族アミン;
m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジフェニルグアニジンなどの芳香族アミン;
アミンアダクト(ポリアミンエポキシ樹脂アダクト)、ポリアミン−エチレンオキシドアダクト、脂肪族アミンとケトンとの反応物であるケチミン;
ジブチルアミン、ベンジルジメチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルグアニジン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ピペリジン、ピリジンなどの第2級アミンまたは第3級アミン;
これらのアミン化合物のカルボン酸塩;
ダイマー酸とジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミンとを反応させてなるポリアミドアミン;
ベンジルトリエチルアンモニウムアセタートなどの第四級アンモニウム塩;等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、第3級アミンを用いることが、得られる本発明の組成物の可使時間と硬度発現のバランスがより向上する理由から好ましい。
アミン系化合物の含有量は、上記酸無水物変性ポリブタジエン100質量部に対して、1.0〜3.0質量部であるのが好ましい。
本発明の組成物は、炭酸カルシウムを含有するのが好ましい態様の一つである。
本発明に用いられる炭酸カルシウムは、特に限定されず、例えば、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム)、コロイダル炭酸カルシウムが挙げられる。
また、脂肪酸、樹脂酸、脂肪酸エステル、高級アルコール付加イソシアネート化合物等により表面処理された表面処理炭酸カルシウムも用いることができる。具体的には、脂肪酸で表面処理された炭酸カルシウムとして、ホワイトン305(重質炭酸カルシウム、白石カルシウム社製)、白艶華CCR(コロイダル炭酸カルシウム、白石工業社製)、カルファイン200(コロイダル炭酸カルシウム、丸尾カルシウム社製)、カルファイン500(コロイダル炭酸カルシウム、丸尾カルシウム社製)、変性脂肪酸で表面処理された炭酸カルシウムとして、ライトンA−4(重質炭酸カルシウム、備北粉化工業社製)、ライトン26A(重質炭酸カルシウム、備北粉化工業社製)、脂肪酸エステルで表面処理された炭酸カルシウムとして、スノーライトSS(重質炭酸カルシウム、丸尾カルシウム社製)、シーレッツ200(コロイダル炭酸カルシウム、丸尾カルシウム社製)等が好適に用いられる。これらのうち、脂肪酸、変性脂肪酸、脂肪酸エステル、高級アルコール付加イソシアネート化合物等で表面処理されたものが、特に好ましい。表面処理炭酸カルシウムは、粘度を高くするため形状保持性および作業性に寄与し、また、表面が疎水性であるため貯蔵安定性に寄与する。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
炭酸カルシウムの含有量は、上記酸無水物変性ポリブタジエン(A)100質量部に対し、50〜400質量部であるのが好ましい。
本発明の組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、上記各種成分以外に、必要に応じて、各種の添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、炭酸カルシウム以外の充填剤、可塑剤、軟化剤、チクソトロピー性付与剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着性付与剤、分散剤、溶剤、抗菌抗カビ剤が挙げられる。
炭酸カルシウム以外の充填剤としては、各種形状のものを使用することができる。例えば、炭酸カルシウム;ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;けいそう土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム;炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;カーボンブラック等の有機または無機充填剤;これらの脂肪酸、樹脂酸、脂肪酸エステル処理物、脂肪酸エステルウレタン化合物処理物が挙げられる。
可塑剤または軟化剤としては、例えば、フタル酸ジイソノニル(DINP)、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル;アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル;ジエチレングリコールジペンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル;パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、アロマ系オイル等の石油系軟化剤が挙げられる。
チクソトロピー性付与剤としては、例えば、乾式シリカ、ホワイトカーボン、水素添加ひまし油、炭酸カルシウム、テフロン(登録商標)が挙げられる。
顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等の無機顔料;アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料等の有機顔料が挙げられる。
老化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)が挙げられる。
帯電防止剤としては、例えば、第四級アンモニウム塩;ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物が挙げられる。
難燃剤としては、例えば、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイド−ポリエーテル、臭素化ポリエーテルが挙げられる。
接着性付与剤としては、例えば、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂が挙げられる。
上記の各添加剤は適宜、組み合わせて用いることができる。
このような各成分を含有する本発明の組成物を製造する方法は、特に限定されないが、上記各成分を、減圧下または窒素等の不活性ガス雰囲気下で、混合ミキサー等のかくはん装置を用いて十分に混練し、均一に分散させる方法が好ましい。
また、本発明の組成物は、湿気硬化型であり、1液型の組成物として使用することができる。また、必要に応じて、上記酸無水物変性ポリブタジエンを主剤成分(A液)とし、上記水酸基含有化合物、上記シランカップリング剤(A)および(B)ならびに所望に含有させることができるアミン系化合物等を硬化剤成分(B液)とした2液型の組成物として使用することもできる。なお、シランカップリング剤(A)および(B)については、いずれか一方または両方を主剤成分に含有させることもできる。
本発明の組成物は、湿気にさらすと、シランカップリング剤(A)および(B)中のアルコキシシリル基の加水分解により、硬化反応が進行する。また、適宜水分を供給して、硬化反応を進行させることもできる。
本発明の第2の態様に係る複層ガラス用シール剤(以下、単に「本発明の複層ガラス用シール剤」ともいう。)は、本発明の第1の態様に係る硬化性樹脂組成物からなる複層ガラス用シール剤である。
本発明の複層ガラス用シール剤は、上述したように本発明の組成物がガラスとの接着性、特に耐温水接着性に優れることから、複層ガラスを構成するガラス板同士をスペーサーを介して良好に接着し、また高温、高湿の夏場においてもその接着を十分に保持することができるため非常に有用である。
本発明の第3の態様に係る複層ガラス(以下、単に「本発明の複層ガラス」ともいう。)は、2枚以上のガラス板が中空層を形成するようにスペーサを介して対向配置され、該スペーサと該ガラス板との間に一次シール剤が充填され、該ガラス板の周縁部とスペーサの外周部とで形成された凹部に二次シール剤が充填されてなる複層ガラスであって、該二次シール剤が、上述した本発明の第2の態様に係る複層ガラス用シール剤である複層ガラスである。
ここで、本発明の複層ガラスの好適な実施態様の一例を図1を用いて説明する。図1は、本発明の複層ガラスの一例を示す概略断面図である。
図1に示すように、複層ガラス10は、2枚のガラス板1を、スペーサ5を介して対向させ、ガラス板1の間に中空層(空気層)2を形成させ、スペーサ5とガラス板1との間に一次シール剤3を介在させて中空層2を外気からしゃ断し、更に、スペーサ5と、一次シール剤3と、対向するガラス板1とで囲まれる端部の空隙に、本発明の複層ガラス用シール剤を二次シール剤4として設けてなる構造を有する。
本発明においては、上記スペーサは、金属または樹脂により形成されるのが好ましく、具体的には、アルミニウム等の金属を折り曲げて形成したスペーサの内部空間にモレキュラーシーブ等の吸湿剤を充填してなる金属スペーサや、後述する樹脂により形成された樹脂スペーサであるのが好ましい。
上記樹脂としては、熱可塑性樹脂であることが好ましく、具体的には、ポリオレフィン系樹脂(例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体樹脂);ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン6(N6)、ナイロン6,6(N6,6)、ナイロン4,6(N4,6)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン6,10(N6,10)、ナイロン6,12(N6,12)、ナイロン6/6,6共重合体(N6/6,6)、ナイロン6/6,6/6,10共重合体(N6/6,6/6,10)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン6,6/PP共重合体、ナイロン6,6/PPS共重合体);ポリエステル系樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の芳香族ポリエステル);ポリエーテル系樹脂(例えば、ポリフェニレンオキシド(PPO)、変性ポリフェニレンオキシド(変性PPO)、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK));ポリメタクリレート系樹脂(例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル);ポリビニル系樹脂(例えば、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体);フッ素系樹脂(例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE))、ポリアクリロニトリル樹脂(PAN)が挙げられ、1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
これらのうち、複層ガラスのスペーサとして用いた場合に外気温等に対する耐熱変形性が良好であり、吸水による水蒸気透過性の低下を抑えられるなどの点で、熱変形温度が50℃以上である、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、フッ素系樹脂が好ましい。
また、上記樹脂は、樹脂を含有する組成物(樹脂組成物)であってもよく、具体的には、上記で例示した熱可塑性樹脂と未加硫のゴム成分(例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、1,2−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)等)とを混練しながら加硫する、即ち動的加硫して得られる熱可塑性樹脂組成物が好適に例示される。
このうような樹脂組成物は、本発明の組成物で例示した各種添加剤を含有していてもよく、特に、モレキュラーシーブ等の吸湿剤を含有するのが好ましい。
本発明においては、上記一次シール剤は、従来公知のものであれば特に限定されないが、ブチルゴムもしくはポリイソブチレン(PIB)を主体とした押出成形シーリング材により形成されるのが好ましく、ブチルゴムを主体とした押出成形シーリング材であるブチルシーラーにより形成されるのがより好ましい。
また、本発明においては、上記ガラス板は特に限定されないが、フロートガラス、型板ガラス、網入りガラス、熱線反射ガラス、および、酸化チタン系光触媒を被覆してなるガラスのいずれかであるのが好ましい。
本発明の複層ガラスを製造する方法は、特に限定されないが、例えば、図1に示す複層ガラス10を製造する場合は、まず、対向するガラス板1間にスペーサ5を配設してガラス板1間の幅を所定間隔にセットし、一次シール剤3を打設してガラス板1とスペーサ5とを接着させる。接着後、対向するガラス板1と、一次シール剤3と、スペーサ5とで囲まれる端部の空隙に、二次シール剤4を打設することにより作製することができる。
本発明の複層ガラスは、上述した本発明の複層ガラス用シール剤を二次シール剤として用いているため、接着強度が非常に高く、湿分の透過を防ぐことができ、多湿環境下においても中空膜側からガラス板が曇ることのない複層ガラスとなる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限られるものではない。
(実施例1〜4、比較例1〜7)
下記第1表に示す各成分を、第1表に示す組成(質量部)で、かくはん機を用いて混合し分散させ、第1表に示される各硬化性樹脂組成物を得た。なお、比較例5では、ポリサルファイド系シーラント(SM8000/B800、横浜ゴム社製)を用い、比較例6では、イソシアネートプレポリマーと不飽和二重結合を骨格とするポリオールとを主成分とする2液型複層ガラス用シーラントであって、通常は炭酸カルシウム等の無機充填材、接着付与剤を適宜含有し、これらを適宜混練して得られたウレタン系シーラントを用い、比較例7では、ウレタン系シーラント(IGS203A/B、サンユレック社製)を用い、同様の評価を行った。
<接着性>
(1)常態接着性
得られた硬化性樹脂組成物をH型に組まれたフロートガラスに充填し、20℃3日間および50℃3日間、硬化養生することでH型試験体を作製した。
作製したH型試験体を用い、JIS A1439-1997に準じて、50mm/分の引張速度で2枚のガラス板を垂直方向に引張る接着面のはく離試験を行い、はく離時の引張強度(N/cm2)を測定し、はく離面の破壊形態を目視により確認した。その結果を下記第1表に示す。第1表中、はく離の状態をCF(凝集破壊)、AF(界面はく離)で示した。
(2)耐温水(80℃14日後)接着性
常態接着性の試験で作製したH型試験体を80℃の温水中に14日間浸漬し、その後、20℃で1日放置した。
放置後の試験体を用い、常態接着性と同様のはく離試験を行い、はく離時の引張強度(N/cm2)を測定し、はく離面の破壊形態を目視により確認した。その結果を下記第1表に示す。
(3)耐温水(90℃14日後)接着性
常態接着性の試験で作製したH型試験体を90℃の温水中に14日間浸漬し、その後、20℃で1日放置した。
放置後の試験体を用い、常態接着性と同様のはく離試験を行い、はく離時の引張強度(N/cm2)を測定し、はく離面の破壊形態を目視により確認した。その結果を下記第1表に示す。
Figure 2006282741
上記第1表に示される各成分は、以下のとおりである。
・酸無水物変性ポリブタジエン1:PolyvestOC800、デグサ社製
・水酸基含有化合物1:Poly Bd R45HT、出光石油化学社製
・シランカップリング剤A1:GF20、WackerChemical社製
・シランカップリング剤B1:S340、チッソ社製
・エポキシシラン:A187、日本ユニカー社製
・イソシアネートシラン:A1310、日本ユニカー社製
・アミン系化合物:N,N,N′,N′−テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、和光純薬工業社製
・可塑剤1:フタル酸ジイソノニル(DINP、新日本理化社製)
・重質炭酸カルシウム:ライトン26A、備北粉化工業社製
・コロイダル炭酸カルシウム:カルファイン500、丸尾カルシウム社製
第1表から明らかなように、本発明の硬化性樹脂組成物(実施例1〜4)は、主剤と硬化剤の混合比ぶれに対する許容度が大きいことが分かり、比較例1〜4で得られた硬化性樹脂組成物に比べ、ガラスとの耐温水接着性が優れることが分かった。また、比較例5〜7の従来のシーラントに比べても、強度保持率の観点からガラスとの耐温水接着性が同等以上に優れていることも分かり、特に、比較例5で用いたポリサルファイド系シーラントと比べ、耐温水(90℃14日後)接着性に優れていることが分かった。
<可使時間と硬度発現のバランス>
図2は、実施例1で得られた硬化性樹脂組成物、比較例5で用いたポリサルファイド系シーラントおよび比較例7で用いたウレタン系シーラントの可使時間と硬度発現のバランスを示す粘度−時間グラフである。なお、粘度は、20℃下、1rpmで測定したmPas値である。
図2に示すグラフから、実施例1で得られた硬化性樹脂組成物は、比較例7で用いたウレタン系シーラントに比べ、可使時間と硬度発現のバランスが格段に良好であることが分かった。
<硬化剤成分の経時安定性>
2液型の硬化剤成分として、上記第1表における水酸基含有化合物1、シランカップリング剤B1、アミン系化合物および可塑剤1を、それぞれ、40.0:1.0:1.6:19.0の質量比で含有する硬化剤成分1を調整した。
調整した硬化剤成分1を下記第2表に示す時間放置し、その際の外観変化を目視により確認することで硬化剤成分の経時安定性を評価した。同様の評価を比較例6で用いたウレタン系シーラントの硬化剤成分2(TDIウレタンプレポリマー:可塑剤=40:5(質量比))についても行った。その結果を下記第2表に示す。
Figure 2006282741
第2表から明らかなように、本発明の硬化性樹脂組成物を2液型として用いた際の硬化剤成分は、従来公知のウレタン系シーラントに用いられる硬化剤成分と比べ、その安定性が優れていることが分かり、シール剤として用いた際の湿気管理、吐出機のメンテナンス性が容易となることが分かる。
図1は、本発明の複層ガラスの一例を示す概略断面図である。 図2は、実施例1で得られた硬化性樹脂組成物、比較例5で用いたポリサルファイド系シーラントおよび比較例7で用いたウレタン系シーラントの可使時間と硬度発現のバランスを示す粘度−時間グラフである。
符号の説明
1 ガラス板
2 空気層(中空層)
3 一次シール材
4 二次シール材
5 スペーサ
10 複層ガラス

Claims (6)

  1. 酸無水物基を有するポリブタジエンと、該ポリブタジエンと相溶可能な水酸基含有化合物と、酸無水物基およびアルコキシシリル基を有するシランカップリング剤(A)と、潜在性アミノ基およびアルコキシシリル基を有するシランカップリング剤(B)とを含有する硬化性樹脂組成物であって、
    前記ポリブタジエン100質量部に対して、前記水酸基含有化合物を1〜100質量部含有し、前記シランカップリング剤(A)と前記シランカップリング剤(B)とを合計して0.1〜10.0質量部含有する硬化性樹脂組成物。
  2. 前記ポリブタジエンおよび/または前記シランカップリング剤(A)の酸無水物基が、無水マレイン酸基である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物からなる複層ガラス用シール剤。
  4. 2枚以上のガラス板が中空層を形成するようにスペーサを介して対向配置され、該スペーサと該ガラス板との間に一次シール剤が充填され、該ガラス板の周縁部とスペーサの外周部とで形成された凹部に二次シール剤が充填されてなる複層ガラスであって、
    前記二次シール剤が、請求項3に記載の複層ガラス用シール剤である複層ガラス。
  5. 前記スペーサが金属または樹脂により形成され、前記一次シール剤がブチルシーラーにより形成された請求項4に記載の複層ガラス。
  6. 前記ガラス板が、フロートガラス、型板ガラス、網入りガラス、熱線反射ガラス、および、酸化チタン系光触媒を被覆してなるガラスのいずれかである請求項4または5に記載の複層ガラス。
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