JP2008127439A - 湿気硬化型接着剤を用いた接着方法及び接着構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】被着体の飽和吸水量に関係なく、養生乾燥室を必要とせず、1年を通じて処方や作業方法を変更させる必要もなく、効率良く硬化を促進でき、確実に接着できる技術を提供する。
【解決手段】自動車用ガラスGと被着体1とを、湿気硬化型接着剤Bを介して接着するにあたり、被着体1の接着面2fに排水溝4を形成し、被着体1の接着面2fと湿気硬化型接着剤Bとの間に水分Wを介在させた状態で、被着体1を湿気硬化型接着剤2fを介して自動車用ガラスGに押し付けて接着するようにする。
【選択図】図7
【解決手段】自動車用ガラスGと被着体1とを、湿気硬化型接着剤Bを介して接着するにあたり、被着体1の接着面2fに排水溝4を形成し、被着体1の接着面2fと湿気硬化型接着剤Bとの間に水分Wを介在させた状態で、被着体1を湿気硬化型接着剤2fを介して自動車用ガラスGに押し付けて接着するようにする。
【選択図】図7
Description
本発明は、湿気硬化型接着剤を用いた接着方法及び接着構造に関するものである。
自動車用ガラスに対し、インナーミラー取付用ブラケット、モール、プロテクター、位置決め用基準ピン、ホルダー、ヒンジ等の被着体を取り付ける場合、自動車ガラス用接着剤が使用される(例えば特許文献1参照)。
被着体は、ナイロン6、ナイロン66に代表されるポリアミド樹脂のような、飽和吸水量が10%近くある素材の他、飽和吸水量が1%以下の素材、例えばポリブチレンテレフタレート樹脂等のように約0.5%程度の素材で製造されているものもある。
一方、自動車ガラス用接着剤としては、通常、エポキシ系、ウレタン系、シリコーン系、変性シリコーン系等の接着剤が使用されている。また、自動車には様々な振動が加わる為、比較的柔らかい接着剤が好ましく、特にウレタン系やシリコーン系がその大半を占めているのが現状である。
中でもポリウレタン組成物からなる接着剤は、ポリウレタンを主成分とした可塑剤、顔料等を配合したものであり、一般には目地材、シーリング材、接着剤および被覆材等に使用されており、自動車ガラスの分野では自動車ガラスと自動車ボディーを接着する際のダイレクトグレージング用として広く使用されている。こうした用途に用いられるポリウレタン組成物は湿気硬化型接着剤であり、一液型と二液型に分けられているが、どちらの場合も空気中の湿気によって架橋反応が進み硬化するものである。
しかしながら、従来の湿気硬化型接着剤は、冬季の低湿状態では硬化の速度が非常に遅く、架橋が終結するには数日を必要としており、特に一液型ポリウレタン接着剤はその傾向が顕著である。よって、気候等の環境条件に左右されず、安定して効率の良い接着を可能にする技術が要望されている。
本発明者らは、湿気硬化型接着剤の硬化を早める方法として、高湿の養生室に入れる方法を考えたが、前者は小さい部品を接着するために大きいスペースの養生乾燥室を設置する必要があり、養生室に搬入する手間も増えるため好ましくない。
また、被着体がナイロン6、ナイロン66に代表されるポリアミド樹脂のような、飽和吸水量が10%近くあるものであれば、その吸水量を利用し、予め樹脂自体に水分を多量に含有させた状態で接着することにより、ある程度の硬化促進は可能であるが、自動車用ガラスに対する被着体には、飽和吸水量が1%以下の樹脂(例えばポリブチレンテレフタレート樹脂は飽和吸水量が約0.5%程度)を用いたものも多くあるため、この手法は被着体の材質によっては使用できないという欠点がある。
そこで、本発明者らは、水分を含んだ繊維状シートを接着面に存在させ、接着する方法(特許文献2参照)を提案した。この方法は、極めて有効な方法であったが、非常に手間がかかる点が問題である。
さらにまた別な方法としては、霧吹きのようなもので被着体表面に直接、水分を付着させる方法も考えられた。しかし、この方法は、空気中の水分が極端に少ない冬場に関してはかなり有効な手法であったが、春から夏場にかけて、気温が上昇し、空気中の水分が多くなると、接着面にある水分が過剰となり、接着の際に水分が接着剤と被着体との間に残り、接着剤の一部が被着体に非接触の状態で硬化する結果、強度低下及び剥がれ等の不具合を生じるという問題点を有していた。また、その場合、夏季に霧吹きによる方法を中止することも考えられたが、どの時点で霧吹きの開始、中止を判断するかが非常に難しい問題であった。
特開平11−92735号公報
特開2005−146126号公報
被着体は、ナイロン6、ナイロン66に代表されるポリアミド樹脂のような、飽和吸水量が10%近くある素材の他、飽和吸水量が1%以下の素材、例えばポリブチレンテレフタレート樹脂等のように約0.5%程度の素材で製造されているものもある。
一方、自動車ガラス用接着剤としては、通常、エポキシ系、ウレタン系、シリコーン系、変性シリコーン系等の接着剤が使用されている。また、自動車には様々な振動が加わる為、比較的柔らかい接着剤が好ましく、特にウレタン系やシリコーン系がその大半を占めているのが現状である。
中でもポリウレタン組成物からなる接着剤は、ポリウレタンを主成分とした可塑剤、顔料等を配合したものであり、一般には目地材、シーリング材、接着剤および被覆材等に使用されており、自動車ガラスの分野では自動車ガラスと自動車ボディーを接着する際のダイレクトグレージング用として広く使用されている。こうした用途に用いられるポリウレタン組成物は湿気硬化型接着剤であり、一液型と二液型に分けられているが、どちらの場合も空気中の湿気によって架橋反応が進み硬化するものである。
しかしながら、従来の湿気硬化型接着剤は、冬季の低湿状態では硬化の速度が非常に遅く、架橋が終結するには数日を必要としており、特に一液型ポリウレタン接着剤はその傾向が顕著である。よって、気候等の環境条件に左右されず、安定して効率の良い接着を可能にする技術が要望されている。
本発明者らは、湿気硬化型接着剤の硬化を早める方法として、高湿の養生室に入れる方法を考えたが、前者は小さい部品を接着するために大きいスペースの養生乾燥室を設置する必要があり、養生室に搬入する手間も増えるため好ましくない。
また、被着体がナイロン6、ナイロン66に代表されるポリアミド樹脂のような、飽和吸水量が10%近くあるものであれば、その吸水量を利用し、予め樹脂自体に水分を多量に含有させた状態で接着することにより、ある程度の硬化促進は可能であるが、自動車用ガラスに対する被着体には、飽和吸水量が1%以下の樹脂(例えばポリブチレンテレフタレート樹脂は飽和吸水量が約0.5%程度)を用いたものも多くあるため、この手法は被着体の材質によっては使用できないという欠点がある。
そこで、本発明者らは、水分を含んだ繊維状シートを接着面に存在させ、接着する方法(特許文献2参照)を提案した。この方法は、極めて有効な方法であったが、非常に手間がかかる点が問題である。
さらにまた別な方法としては、霧吹きのようなもので被着体表面に直接、水分を付着させる方法も考えられた。しかし、この方法は、空気中の水分が極端に少ない冬場に関してはかなり有効な手法であったが、春から夏場にかけて、気温が上昇し、空気中の水分が多くなると、接着面にある水分が過剰となり、接着の際に水分が接着剤と被着体との間に残り、接着剤の一部が被着体に非接触の状態で硬化する結果、強度低下及び剥がれ等の不具合を生じるという問題点を有していた。また、その場合、夏季に霧吹きによる方法を中止することも考えられたが、どの時点で霧吹きの開始、中止を判断するかが非常に難しい問題であった。
そこで、本発明は、被着体の飽和吸水量に関係なく、養生乾燥室を必要とせず、1年を通じて処方や作業方法を変更させる必要もなく、効率良く硬化を促進でき、確実に接着できる技術を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
自動車用ガラスと被着体とを、湿気硬化型接着剤を介して接着する方法であって、
前記被着体の接着面に排水溝を形成し、
前記被着体の接着面と前記湿気硬化型接着剤との間に水分を介在させた状態で、前記被着体を前記湿気硬化型接着剤を介して自動車用ガラスに押し付けて接着する、
ことを特徴とする湿気硬化型接着剤を用いた接着方法。
<請求項1記載の発明>
自動車用ガラスと被着体とを、湿気硬化型接着剤を介して接着する方法であって、
前記被着体の接着面に排水溝を形成し、
前記被着体の接着面と前記湿気硬化型接着剤との間に水分を介在させた状態で、前記被着体を前記湿気硬化型接着剤を介して自動車用ガラスに押し付けて接着する、
ことを特徴とする湿気硬化型接着剤を用いた接着方法。
(作用効果)
このように本発明では、単に被着体の接着面と前記湿気硬化型接着剤との間に水分を介在させて接着するだけではなく、被着体の接着面に予め排水溝を形成しておくことで、水分が過剰となっても、被着体を押し付けて接着する際、余分な水分を排水溝に逃がすことにより、少なくとも排水溝以外の部分において接着剤と被着体との間に余分な水分が残り難くなり、接着阻害が起こり難くなる。よって、被着体の飽和吸水量に関係なく、養生乾燥室を必要とせず、1年を通じて処方や作業方法を変更させる必要もなく、効率良く硬化を促進でき、確実に接着できるようになる。
このように本発明では、単に被着体の接着面と前記湿気硬化型接着剤との間に水分を介在させて接着するだけではなく、被着体の接着面に予め排水溝を形成しておくことで、水分が過剰となっても、被着体を押し付けて接着する際、余分な水分を排水溝に逃がすことにより、少なくとも排水溝以外の部分において接着剤と被着体との間に余分な水分が残り難くなり、接着阻害が起こり難くなる。よって、被着体の飽和吸水量に関係なく、養生乾燥室を必要とせず、1年を通じて処方や作業方法を変更させる必要もなく、効率良く硬化を促進でき、確実に接着できるようになる。
<請求項2記載の発明>
前記被着体が、飽和吸水量が1%以下のエンジニアリングプラスチックである、請求項1記載の接着方法。
前記被着体が、飽和吸水量が1%以下のエンジニアリングプラスチックである、請求項1記載の接着方法。
(作用効果)
本発明は、特に被着体の飽和吸水量が1%以下の場合に好適なものである。
本発明は、特に被着体の飽和吸水量が1%以下の場合に好適なものである。
<請求項3記載の発明>
前記被着体の接着面に、側面に連通するように前記排水溝を形成する、請求項1または2記載の方法接着方法。
前記被着体の接着面に、側面に連通するように前記排水溝を形成する、請求項1または2記載の方法接着方法。
(作用効果)
排水溝が被着体の側面に連通していると、余分な水分を排水溝を介して被着体の外部に押し出すことができる。よって、排水溝以外の部分はもちろんのこと、排水溝内であっても接着剤により水分を押し出すことにより、接着剤と被着体との間に余分な水分が残ることによる接着阻害を防止できるようになる。
排水溝が被着体の側面に連通していると、余分な水分を排水溝を介して被着体の外部に押し出すことができる。よって、排水溝以外の部分はもちろんのこと、排水溝内であっても接着剤により水分を押し出すことにより、接着剤と被着体との間に余分な水分が残ることによる接着阻害を防止できるようになる。
<請求項4記載の発明>
請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法により形成したことを特徴とする接着構造。
請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法により形成したことを特徴とする接着構造。
(作用効果)
対応する請求項記載の発明と同様の作用効果を奏する。
対応する請求項記載の発明と同様の作用効果を奏する。
以上のとおり本発明によれば、被着体の飽和吸水量に関係なく、養生乾燥室を必要とせず、1年を通じて処方や作業方法を変更させる必要もなく、効率良く硬化を促進でき、確実に接着できるようになる、等の利点がもたらされる。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら詳説する。
(湿気硬化型接着剤)
本発明に使用する接着剤としては、湿気により硬化が促進されるものであれば特に限定されず、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系、シリコーン系、変性シリコーン系など公知の接着剤が使用でき、一液でも、二液であっても構わない。
(湿気硬化型接着剤)
本発明に使用する接着剤としては、湿気により硬化が促進されるものであれば特に限定されず、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系、シリコーン系、変性シリコーン系など公知の接着剤が使用でき、一液でも、二液であっても構わない。
自動車用接着剤としての実績からは、一液湿気硬化型ウレタン接着剤が特に好ましい。一液湿気硬化型ウレタン接着剤は、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーであり、水の存在によりイソシアネート基部分がウレタン結合を形成しながら、架橋、硬化して高分子となる化合物であり、ポリヒドロキシル化合物とポリイソシアネート化合物との反応生成物である。このようなウレタンポリマーは、例えばポリヒドロキシル化合物およびポリイソシアネート化合物を主原料として製造することができる。
ポリヒドロキシル化合物としては、一般にウレタン化合物の製造に用いられる種々のポリエーテルポリオール、もしくはポリエステルポリオール、またはポリマーポリオールが挙げられる。ポリエーテルポリオールとは、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドの1種または2種以上を、2個以上の活性水素を有する化合物に付加重合させた生成物である。ここで、2個以上の活性水素を有する化合物としては、例えば、多価アルコール類、アミン類、アルカノールアミン類、多価フェノール類等が挙げられる。多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が、また、アミン類としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が、アルカノールアミン類としては、エタノールアミン、プロパノールアミン等が、そして多価フェノール類としては、レゾルシン、ビスフェノール類等を挙げることができる。また、ポリエステルポリオールとは、多価アルコールと多塩基性カルボン酸の縮合物、多価アルコールとヒドロキシカルボン酸の縮合物、ラクトンの重合物等であり、これらに使用される多価アルコール類としては、先にポリエーテルポリオールの項で例示した化合物等が挙げられる。多塩基性カルボン酸類としては、例えば、アジピン酸、グルタール酸、アゼライン酸、フマール酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ダイマー酸、ピロメリット酸等が挙げられる。さらに、多価アルコールとヒドロキシカルボン酸の縮合物としては、ヒマシ油、ヒマシ油とエチレングリコールの反応生成物、ヒマシ油とプロピレングリコールの反応生成物等も有効である。また、ラクトンの重合物とは、ε−カプロラクタム、α−メチル−ε−カプロラクタム、ε−メチル−ε−カプロラクタム等を適当な重合開始剤で開環重合させた物をいう。ポリマーポリオールとは、例えば、前記ポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオールに、アクリロニトリル、スチレン、メチル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させたものや、1,2−ポリブタンジオールまたは1,4−ポリブタンジオール、またはこれらの水素添加物等をいう。これらのヒドロキシル化合物としては上記の物があり、単独あるいは2種以上を併用してもよいが、重量平均分子量は100〜10,000程度のものが好ましく、500〜5,000程度のものがさらに好ましい。
ポリイソシアネート化合物としては、通常のポリウレタン樹脂の製造に用いられている種々のものがある。具体的には、2,4−トリレンジイソシアナートまたは2,6−トリレンジイソシアナート、フェニレンジイソシアナート、キシレンジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアナート、ナフチレン−1,5−ジイソシアナート、およびこれらに水素添加した化合物、エチレンジイソシアナート、プロピレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、1−メチル−2、4−ジイソシアナートシクロヘキサン、1−メチル−2、6−ジイソシアナートシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、トリフェニルメタントリイソシアナート等が挙げられる。これらのポリイソシアナート化合物は単独でも2種以上を併用してもよい。
ポリヒドロキシル化合物とポリイソシアネート化合物の量比は、ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基1個あたり、ポリヒドロキシル化合物中のヒドロキシル基が1個以下、特に0.95〜0.75個となるように配合するのが好ましい。また、ウレタンポリマーの製造条件は、通常のウレタンポリマーの製造条件を採用することができ、例えば前述のヒドロキシル化合物とポリイソシアネート化合物とを反応温度50〜100℃程度で、常圧下で反応させることで製造できる。
これらポリヒドロキシル化合物およびポリイソシアネート化合物以外に、充填剤、可塑剤、酸化防止剤、顔料、シランカップリング剤、分散剤、溶剤等を配合してもよい。以下、順に説明する。
充填剤としては炭酸カルシウム、シリカ等が挙げられる。炭酸カルシウムは重質炭酸カルシウムと沈降性炭酸カルシウムに大別されるが、イソシアネート基と水分との反応を妨げ貯蔵安定性を向上させるために、脂肪酸エステルで表面を処理してなる沈降性炭酸カルシウムであることが好ましい。この表面処理を行う脂肪酸エステルとしては、これを構成する脂肪酸、エステル共に限定されず、例えば、ステアリン酸ステアレート、ステアリン酸ラウレート、パルミチン酸ステアレート、パルミチン酸ラウレートを用いることができる。また、一価アルコールから得られるエステルも有用である。表面処理に使用する脂肪酸エステルの量は、特に限定されないが、炭酸カルシウムの粒度に応じて増減することが好ましい。一般的には、炭酸カルシウム重量の1〜20%程度を使用する。脂肪酸エステルで表面処理した沈降性炭酸カルシウムの添加量は、ウレタンポリマー100重量部に対して50〜150重量部の範囲であることが好ましい。シリカは親水性グレードのものと疎水性グレードのものとがあるが、いずれのグレードのものを用いてもよい。
可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジラウリルフタレート(DLP)、ジブチルベンジルフタレート(BBP)、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペート、トリオクチルフォスフェート、トリス(クロロエチル)フォスフェート、トリス(ジクロロプロピル)フォスフェート、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル、エポキシステアリン酸アルキル、エポキシ化大豆油が挙げられ、単独、あるいは混合して使用することができる。
酸化防止剤は種々の自動酸化性物質に対し、光や熱などの条件下における酸素の作用を防止ないし抑制する性質をもつ有機化合物をいい、例えばラジカル連鎖禁止剤を用いることができる。ラジカル連鎖禁止剤としては、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等のフェノール誘導体、ジフェニルアミン、フェニレンジアミン等の芳香族アミン、亜リン酸トリフェニル等の亜リン酸エステルなどを挙げることができる。
顔料には無機顔料と有機顔料とがあるがいずれも使用できる。無機顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ等の金属酸化物、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム等の硫黄物、塩酸塩、硫酸塩等を挙げることができる。有機顔料としては、アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料等を挙げることができる。
シランカップリング剤は、一般に、相互になじみの悪いガラス、シリカ、金属、粘土等の無機材料と高分子等の有機材料とを化学結合できる官能基を有する下記式(1)で表される有機ケイ素化合物をいう。
Y〜CH2SiX3 ・・・(1)
ここで、式中のXはアルコキシ基やアセトキシ基、イソプロポキシ基、アミノ基、ハロゲン等の加水分解性の置換基で、無機物質と反応し、Yは有機物質と反応しやすいビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基などである。
Y〜CH2SiX3 ・・・(1)
ここで、式中のXはアルコキシ基やアセトキシ基、イソプロポキシ基、アミノ基、ハロゲン等の加水分解性の置換基で、無機物質と反応し、Yは有機物質と反応しやすいビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基などである。
分散剤は、固体を微細な粒子にして液中に分散させる物質をいい、ヘキサメタリン酸ナトリウム、縮合ナフタレンスルホン酸ナトリウム、界面活性剤等を用いることができる。
溶剤の使用は任意であるが、好ましくはキシレン、トルエン等の芳香族系炭化水素溶媒を用いる。
以上に述べた一液湿気硬化型ウレタン接着剤としては、横浜ゴム(株)よりハマタイトWS−95、WS−292、Henkel社よりTerostat−8899、Dow Chemical社よりEssex U−400HV、U−414という商品名で市販されている。特に、ガラスとの接着に有効であるシラン化合物含有型のハマタイトWS−292やEssex U−414、また、ウレタン骨格に反応性の高い置換基を導入し、より硬化を促進したDow Chemical社のEssex Express等が好ましい。
本発明の接着剤の塗布量は、ガラスに付着させる被着体の質量や形状等に応じて適宜変更可能であるが、通常の場合、接着後に0.01〜0.1g/cm2の割合となるように塗布するのが好ましい。また、接着剤は被着体の接着面全体にわたるように塗布するのが好ましい。
(被着体)
本発明の被着体においては、接着面に排水溝が設けられる。この排水溝としては、側面に連通しない窪み(細長い形状の他、円孔等の形状も含む)であっても良いが、側面に連通する溝が好ましい。
本発明の被着体においては、接着面に排水溝が設けられる。この排水溝としては、側面に連通しない窪み(細長い形状の他、円孔等の形状も含む)であっても良いが、側面に連通する溝が好ましい。
図1及び図2に、位置決め用基準ピン(被着体)1における適用例を示した。この位置決め用基準ピン1は、円盤状の基部2と、その上面の中心部に同軸的に立設された丸軸状のピン部3とからなり、基部2の底面が平坦な接着面2fをなすものである。接着面2fには、径方向中央部(あるいは長手方向の中央かつ幅方向の中央の部分)から放射状に排水溝4が連通しており、排水溝4の先端は側面2sに開口されている。図示例では、接着面2fの中心周りに等間隔(120度の回転間隔)で3本の排水溝4が形成されているが、図3に示すように四本としたり、図4に示すようにそれ以上としたりすることができる。
また、図5に示すように、接着面2fに直線状の溝4を直交させて碁盤状(行列状)に配列した形態や、図6に示すように、直線状の溝4を所定の間隔を空けて平行に複数形成した形態も採用することができる。これらの例では、各溝4の端部が被着体1の側面に開口しているが、前述のとおり、開口していなくても良い。
排水溝4の幅、深さは被着体1の接着面積と、被着体1の強度、硬化後の強度を考慮して、任意に選択できるが溝4の幅及び深さは0.5〜5mm程度、特に0.5〜1.5mm程度が好ましい。溝4の寸法が小さ過ぎると効果が乏しくなり、大き過ぎると接着面積の減少におり接着力が低下するおそれがある。接着形状、面積や必要強度にも関係するが、溝4の総面積が接着面積の30%以下であるのが好ましい。溝4の断面形状は、円弧状や矩形状等、適宜の形状とすることができる。
このような溝4は金型による成型時に形成することも、また成型後に切削形成しても良いが、前者の方が容易かつ安価に作製できるため好ましい。成型法としては、公知の方法を特に限定無く用いることができる。
また、接着面2fには、接着剤の厚みを規制するためにリブ(突起)5を設けるのが好ましい。リブ5の高さH3は、0.2〜1.0mmであるのが好ましく、特に0.3〜0.7mmであるのが好ましい。リブが低過ぎるとシーラントのクッション効果が減少し、ガラスの割れに繋がり易く、リブが高すぎると中心部の硬化が極端に遅れる。リブの数及び配置は適宜定めることができるが、図示のように、接着面2fの中心周りに等間隔で3個以上設けるのが好ましい。
被着体1の材料としては、飽和吸水量が1%以下のエンジニアリングプラスチックに特に有効であるが、1%を超えるものや金属であっても構わない。好適なエンジニアリングプラスチックの例としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート等を挙げることができる。強度を上げる為に、ガラス繊維を含有させても良い。このようなポリブチレンテレフタレート樹脂の具体例としては、ポリプラスチックス(株)の商品名:ジュラネックス3300、ジュラネックス2002を挙げることができ、ポリアセタール樹脂の具体例としてはポリプラスチック(株)の商品名:ジュラコンを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
被着体1は、埃や油分を除去する為に、接着前に脱脂をしても良い。脱脂は通常、有機溶剤で行うことができる。有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコールや、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類が代表的であるが、これらに限定されるものではない。
また、接着に先立って、被着体1の接着面2fに物理的な改質を行うこともできる。このような改質技術としては、紫外線照射、コロナ放電、プラズマ処理が知られている。コロナ放電やプラズマ処理は2極間で電子を飛ばすものであり、フィルム等の薄いものには適しているが、位置決めピン1等のような自動車用ガラスの被着体の場合には紫外線照射方式が適している。紫外線照射方式とは次のようなものである。すなわち、酸素に185nmの紫外線を照射してオゾンに変化させ、更にそのオゾンに254nmの紫外線を照射する。これにより、オゾンは酸素と活性酸素に分かれ、この活性酸素により部材表面にある有機汚染物質が水や二酸化炭素に分解され、洗浄される。更に、部材の表面層の化学結合が切断されるとともに、活性酸素がその切断された表面層の分子に結合し、接着に有効な親水性の高い官能基に変換される。光源ランプの照度や照射対象との距離、照射対象の材質により、照射時間は任意に変更できる。このような紫外線照射システムは市販されている。
また、接着助剤としてポリイソシアネート組成物や前述したシランカップリング剤などの、一般的にプライマーと呼ばれるものを接着面2fに塗布しても良い。特に好ましいのはポリイソシアネート組成物を用いたイソシアネート含有プライマーである。
イソシアネート化合物には特に限定はなく、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、水添(水素添加)MDI、水添TDI、水添XDI、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、芳香族脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス−p−イソシアネートフェニルチオフォスフェイト等や、これらを適宜組み合せて混合したものが各種例示されるが、単独で使用するよりも上記イソシアネート化合物を数種組み合せて使用することが好ましく、芳香族と脂肪族のイソシアネート化合物を併用することが望ましい。
イソシアネート含有プライマーは、各種の溶剤にイソシアネート化合物を溶解・拡散させることにより製造でき、必要に応じて各種添加剤を添加することができる。この溶剤としては、イソシアネート化合物に対して不活性なものであれば公知の各種溶剤が使用できる。具体例としては酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤やメチルエチルケトン、アセトンなどのケトン類やトルエンなどの芳香族系を挙げることができる。中でも、酢酸エチルなどのエステル系やメチルエチルケトンなどのケトン系が人体に対する影響の点から好ましく、特に酢酸エチルなどのエステル系溶剤が好ましい。
また、イソシアネート含有プライマーには、耐候性を付与する為にカーボンブラックを添加するのが好ましい。
イソシアネート含有プライマー中の総固形分は2〜30重量%であるのが好ましく、塗布時の粘度や接着性を考慮すると、特に5〜20重量%であるのが好ましい。
このようなイソシアネート含有プライマーは通常のプライマーと呼ばれるものと同様に被着体1に塗布でき、塗布後適切な時間放置することにより接着に供することができる。塗布方法は特に限定されないが、例えばスプレー塗布、筆や刷毛による塗布等を使用できる。
イソシアネート含有プライマーを使用する際の被着体1における乾燥膜厚は、1〜30μmであるのが好ましく、特に5〜15μmであるのが好ましい。膜圧が薄過ぎても、厚過ぎてもプライマーとしての効果が発現し難くなる。
以上に述べたイソシアネート含有プライマーとしては、Dow Chemical社よりBP5404という商品名で市販されているものや、横浜ゴム(株)よりRC−50E、GS−81という商品名で市販されているものを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
(自動車用ガラス)
自動車用ガラスとは自動車用の強化ガラス、黒色セラミックプリントガラス、中間層にポリビニルブチラールを使用した合せガラス等を指し、特に限定されない。自動車用ガラスには、前述したポリイソシアネート組成物やシランカップリング剤を用いて、接着前にプライマーを塗布することができる。また自動車用ガラスは、被着体1と同様に接着前に脱脂することができる。
自動車用ガラスとは自動車用の強化ガラス、黒色セラミックプリントガラス、中間層にポリビニルブチラールを使用した合せガラス等を指し、特に限定されない。自動車用ガラスには、前述したポリイソシアネート組成物やシランカップリング剤を用いて、接着前にプライマーを塗布することができる。また自動車用ガラスは、被着体1と同様に接着前に脱脂することができる。
(接着手順)
接着に際しては、図7に示すように、被着体1の接着面2fと湿気硬化型接着剤との間に水分を介在させた状態で、被着体1を湿気硬化型接着剤を介して自動車用ガラスに押し付けるようにする。例えば、被着体1の接着面2fに霧吹き等で水を付着させ、次いでその上に接着剤を塗布し(載せ)、しかる後に自動車用ガラスに接着剤を押し付けるといった方法を採用することができる。
接着に際しては、図7に示すように、被着体1の接着面2fと湿気硬化型接着剤との間に水分を介在させた状態で、被着体1を湿気硬化型接着剤を介して自動車用ガラスに押し付けるようにする。例えば、被着体1の接着面2fに霧吹き等で水を付着させ、次いでその上に接着剤を塗布し(載せ)、しかる後に自動車用ガラスに接着剤を押し付けるといった方法を採用することができる。
被着体への水の付着は、接着剤の塗布直前に行うのが好ましい。また、イソシアネート含有プライマーを塗布した接着面に水分を滴下し、経時させると、イソシアネートと水分とが反応を開始し、接着力が低下するため、プライマー塗布直後に接着を行うのが好ましい。
接着面2fにおける水分付着量は適宜定めれば良いが、通常の場合、0.05〜1mg/mm2であるのが好ましい。水分付着量が少な過ぎると硬化促進が不十分になるおそれがあり、また多過ぎると排水溝の硬化が半減する。
以上のように接着を行うことによって、図7に示すように、被着体1をガラスGに押し付けて接着する際、余分な水Wが排水溝4に押し出され、少なくとも排水溝4以外の部分において接着剤Bと被着体1との間に余分な水Wが残り難くなる。特に、排水溝4が被着体1の側面に連通していると、排水溝4内に接着剤Bが充填されることにより、余分な水Wが排水溝4を介して被着体1の外部に押し出され、排水溝4内に水が残るとしてもその量が顕著に低減するため、排水溝4部分も接着面として機能し、接着面全体において接着阻害を防止できるようになる。
これに対して、排水溝4が無い場合、図8に示すように、接着の際に水Wが接着剤Bと被着体1との間に残り、接着剤Bの一部が被着体1に非接触の状態で硬化する。その結果、被着体1の接着面2fと接着剤Bとの間に空洞部が形成され、強度低下や剥がれが発生する。
(本発明例1)
ポリブチレンテレフタレート樹脂(ポリプラスチックス(株)製、グレード名:ジュラネックス2002)を用いて、公知の方法で射出成型を行い、図1に示す形状の位置決め用基準ピンを作製した。なお、ピン部3の直径φ1は10mm及び高さH1は20mmとし、基部の直径φ2は20mm及び厚さH2は3mmとし、リブ5の直径φ3は1.0mm及び高さH3は0.5mmとし、かつ排水溝4の幅及び深さはそれぞれ1mmとした。
作製した位置決め用基準ピンを、紫外線洗浄・改質装置(商品名OC−2506/岩崎電気(株)製)を用いて処理した。この際、照射ランプと被着体の接着面の距離が5mmになるように設定し、4分間の照射を行った。
さらに、被着体の接着面2fにイソシアネートポリマーが主成分のプライマー組成物である横浜ゴム(株)製・RC−50E(固形分:約20%)を乾燥後の膜厚が約10μmになるように塗布した。
一方、自動車用ガラスの接着面に、イソシアネートポリマーが主成分のプライマー組成物である横浜ゴム(株)製・GS−81(固形分:約20%)を乾燥後の膜厚が約10μmになるように塗布し、自動車用ガラスを準備した。
以上のように準備した位置決めピンに対して、接着面2fに市販の霧吹きにて、約0.5mg/mm2の水を吹きかけ、1液湿気硬化型ウレタン接着剤(Dow Chemical社製 商品名Essex Express)を約0.5g吐出した後、0.2MPaの圧着力で自動車用ガラスの接着面に接着し、試料を作製した。この試料を5℃/80%RH及び40℃/80%RHの環境下で24時間養生乾燥させた。
作製した試料について、40℃/60%RHの環境下で、引張試験機「オートグラフ AGS−10KNG(島津製作所製)」を用い、剪断強度及び破壊モードを確認した。
ポリブチレンテレフタレート樹脂(ポリプラスチックス(株)製、グレード名:ジュラネックス2002)を用いて、公知の方法で射出成型を行い、図1に示す形状の位置決め用基準ピンを作製した。なお、ピン部3の直径φ1は10mm及び高さH1は20mmとし、基部の直径φ2は20mm及び厚さH2は3mmとし、リブ5の直径φ3は1.0mm及び高さH3は0.5mmとし、かつ排水溝4の幅及び深さはそれぞれ1mmとした。
作製した位置決め用基準ピンを、紫外線洗浄・改質装置(商品名OC−2506/岩崎電気(株)製)を用いて処理した。この際、照射ランプと被着体の接着面の距離が5mmになるように設定し、4分間の照射を行った。
さらに、被着体の接着面2fにイソシアネートポリマーが主成分のプライマー組成物である横浜ゴム(株)製・RC−50E(固形分:約20%)を乾燥後の膜厚が約10μmになるように塗布した。
一方、自動車用ガラスの接着面に、イソシアネートポリマーが主成分のプライマー組成物である横浜ゴム(株)製・GS−81(固形分:約20%)を乾燥後の膜厚が約10μmになるように塗布し、自動車用ガラスを準備した。
以上のように準備した位置決めピンに対して、接着面2fに市販の霧吹きにて、約0.5mg/mm2の水を吹きかけ、1液湿気硬化型ウレタン接着剤(Dow Chemical社製 商品名Essex Express)を約0.5g吐出した後、0.2MPaの圧着力で自動車用ガラスの接着面に接着し、試料を作製した。この試料を5℃/80%RH及び40℃/80%RHの環境下で24時間養生乾燥させた。
作製した試料について、40℃/60%RHの環境下で、引張試験機「オートグラフ AGS−10KNG(島津製作所製)」を用い、剪断強度及び破壊モードを確認した。
(本発明例2)
溝の配置を図5に示す形態に変えた以外は、本発明例1と同様に試料を作製し、試験を行った。なお、排水溝4の中心間隔Dは10mmとした。
溝の配置を図5に示す形態に変えた以外は、本発明例1と同様に試料を作製し、試験を行った。なお、排水溝4の中心間隔Dは10mmとした。
(本発明例3)
1液湿気硬化型ウレタン接着剤を、横浜ゴム社製の商品名ハマタイトWS292に変更し、ガラス側にはプライマーを塗布しないようにしたこと以外は、本発明例1と同様に試料を作製し、試験を行った。尚、この1液湿気硬化型ウレタン接着剤は遅効性であるため、養生時間は倍の48時間とした。
1液湿気硬化型ウレタン接着剤を、横浜ゴム社製の商品名ハマタイトWS292に変更し、ガラス側にはプライマーを塗布しないようにしたこと以外は、本発明例1と同様に試料を作製し、試験を行った。尚、この1液湿気硬化型ウレタン接着剤は遅効性であるため、養生時間は倍の48時間とした。
(本発明例4)
1液湿気硬化型ウレタン接着剤を、横浜ゴム社製の商品名ハマタイトWS292に変更し、ガラス側にはプライマーを塗布しないようにしたこと以外は、本発明例2と同様に試料を作製し、試験を行った。尚、この1液湿気硬化型ウレタン接着剤は遅効性であるため、養生時間は倍の48時間とした。
1液湿気硬化型ウレタン接着剤を、横浜ゴム社製の商品名ハマタイトWS292に変更し、ガラス側にはプライマーを塗布しないようにしたこと以外は、本発明例2と同様に試料を作製し、試験を行った。尚、この1液湿気硬化型ウレタン接着剤は遅効性であるため、養生時間は倍の48時間とした。
(比較例1)
水を拭きかけないこと以外は、本発明例1と同様に試料を作製し、試験を行った。
水を拭きかけないこと以外は、本発明例1と同様に試料を作製し、試験を行った。
(比較例2)
水を拭きかけないこと以外は、本発明例2と同様に試料を作製し、試験を行った。
水を拭きかけないこと以外は、本発明例2と同様に試料を作製し、試験を行った。
(比較例3)
排水溝を作らずに、接着面を平坦なままとした以外は、本発明例1と同様に試料を作製し、試験を行った。
排水溝を作らずに、接着面を平坦なままとした以外は、本発明例1と同様に試料を作製し、試験を行った。
(比較例4)
排水溝を作らずに、接着面を平坦なままとした以外は、比較例1と同様に試料を作製し、試験を行った。
排水溝を作らずに、接着面を平坦なままとした以外は、比較例1と同様に試料を作製し、試験を行った。
(比較例5)
1液湿気硬化型ウレタン接着剤を、横浜ゴム社製の商品名ハマタイトWS292に変更し、ガラス側にはプライマーを塗布しないようにしたこと以外は、比較例1と同様に試料を作製し、試験を行った。尚、この1液湿気硬化型ウレタン接着剤は遅効性であるため、養生時間は倍の48時間とした。
1液湿気硬化型ウレタン接着剤を、横浜ゴム社製の商品名ハマタイトWS292に変更し、ガラス側にはプライマーを塗布しないようにしたこと以外は、比較例1と同様に試料を作製し、試験を行った。尚、この1液湿気硬化型ウレタン接着剤は遅効性であるため、養生時間は倍の48時間とした。
(比較例6)
1液湿気硬化型ウレタン接着剤を、横浜ゴム社製の商品名ハマタイトWS292に変更し、ガラス側にはプライマーを塗布しないようにしたこと以外は、比較例2と同様に試料を作製し、試験を行った。尚、この1液湿気硬化型ウレタン接着剤は遅効性であるため、養生時間は倍の48時間とした。
1液湿気硬化型ウレタン接着剤を、横浜ゴム社製の商品名ハマタイトWS292に変更し、ガラス側にはプライマーを塗布しないようにしたこと以外は、比較例2と同様に試料を作製し、試験を行った。尚、この1液湿気硬化型ウレタン接着剤は遅効性であるため、養生時間は倍の48時間とした。
(比較例7)
1液湿気硬化型ウレタン接着剤を、横浜ゴム社製の商品名ハマタイトWS292に変更し、ガラス側にはプライマーを塗布しないようにしたこと以外は、比較例3と同様に試料を作製し、試験を行った。尚、この1液湿気硬化型ウレタン接着剤は遅効性であるため、養生時間は倍の48時間とした。
1液湿気硬化型ウレタン接着剤を、横浜ゴム社製の商品名ハマタイトWS292に変更し、ガラス側にはプライマーを塗布しないようにしたこと以外は、比較例3と同様に試料を作製し、試験を行った。尚、この1液湿気硬化型ウレタン接着剤は遅効性であるため、養生時間は倍の48時間とした。
(比較例8)
1液湿気硬化型ウレタン接着剤を、横浜ゴム社製の商品名ハマタイトWS292に変更し、ガラス側にはプライマーを塗布しないようにしたこと以外は、比較例4と同様に試料を作製し、試験を行った。尚、この1液湿気硬化型ウレタン接着剤は遅効性であるため、養生時間は倍の48時間とした。
1液湿気硬化型ウレタン接着剤を、横浜ゴム社製の商品名ハマタイトWS292に変更し、ガラス側にはプライマーを塗布しないようにしたこと以外は、比較例4と同様に試料を作製し、試験を行った。尚、この1液湿気硬化型ウレタン接着剤は遅効性であるため、養生時間は倍の48時間とした。
(試験結果)
結果を表1及び表2に示す。
結果を表1及び表2に示す。
実施例1より、接着面に水分を用いることで、養生乾燥室を用いずに夏場及び冬場の環境下でも硬化促進が得られることが判明したので、実施例1における本発明例1及び比較例3について、それぞれ50個作製し、手押しによる強度を確認し、手押しで問題のないものはプライヤーを用いて故意に剥がし、接着面に空洞が発生していないか目視で観察した。このとき、接着面への水分は0.05〜1mg/mm2となるように不規則に供給した。結果を表3に示す。
本発明は、自動車用ガラスに対し、インナーミラー取付用ブラケット、モール、プロテクター、位置決め用基準ピン、ホルダー、ヒンジ等の被着体を取り付ける際に適用できるものである。
1…位置決め用基準ピン、2…基部、3…ピン部、4…排水溝、5…リブ、B…接着剤、G…自動車用ガラス、W…水。
Claims (4)
- 自動車用ガラスと被着体とを、湿気硬化型接着剤を介して接着する方法であって、
前記被着体の接着面に排水溝を形成し、
前記被着体の接着面と前記湿気硬化型接着剤との間に水分を介在させた状態で、前記被着体を前記湿気硬化型接着剤を介して自動車用ガラスに押し付けて接着する、
ことを特徴とする湿気硬化型接着剤を用いた接着方法。 - 前記被着体が、飽和吸水量が1%以下のエンジニアリングプラスチックである、請求項1記載の接着方法。
- 前記被着体の接着面に、側面に連通するように前記排水溝を形成する、請求項1または2記載の方法接着方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法により形成したことを特徴とする接着構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006312219A JP2008127439A (ja) | 2006-11-17 | 2006-11-17 | 湿気硬化型接着剤を用いた接着方法及び接着構造 |
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ID=39553621
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010043739A (ja) * | 2008-08-08 | 2010-02-25 | Nie Wieder Bohren Ag | 壁に物体を定常的に取り付けるための固定エレメント、並びに壁に固定エレメントを固定する接着・結合剤を硬化させる方法 |
JP2010229344A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Hori Glass Kk | 自動車ガラスにおける位置決め用スペーサーの接着方法 |
JP2017194094A (ja) * | 2016-04-19 | 2017-10-26 | 日産自動車株式会社 | 繊維強化樹脂材の締結構造 |
-
2006
- 2006-11-17 JP JP2006312219A patent/JP2008127439A/ja active Pending
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