JP2006278572A - マルチスポット型面発光レーザおよびその製造方法 - Google Patents

マルチスポット型面発光レーザおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ビームプロファイルを単峰性に保ちながら高出力を得ることができるマルチスポット型の面発光型半導体レーザを提供する。
【解決手段】 本発明に係るVCSEL10は、基板上に少なくとも2つのメサ20および30を含む。メサ20および30の酸化アパーチャ112(導電領域)の径D1とD2は等しく、メサ20の出射開口の径P1よりもメサ30の出射開口の径P2が小さく、かつ、出射開口P2は、D2よりも小さい関係にある。これにより、合成されたビームプロファイルは、単峰性に近くなり、光伝送用の光源としての精度を高めることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光インターコネクション、光メモリ、光交換、光情報処理、レーザビームプリンター、複写機等の光源などに用いられる面発光型半導体レーザに関する。
面発光型半導体レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser diode:以下適宜VCSELと称する)は、半導体基板と垂直方向に共振器を構成し、光を基板と垂直方向に出射する光デバイスであり、2次元的に高密度な集積化をすることができる並列光源として注目されている。
VCSELにおいて、効率よくレーザを発振させるために、垂直共振器間でキャリアと光の閉じこめが行われる。基板の水平方向の狭窄構造を作製する手段として、基板上に細いポストを作製し、ポスト自体を電流経路とするエアポスト型、ポスト構造を作製した後に、コントロール層と呼ぶAlAs層の一部を酸化して電流経路を制限する選択酸化型、プロトンインプラにより絶縁領域を形成し電流経路を制限するプロトン照射型などがある。これらの中で、選択酸化型のVCSELが、しきい電流値も低く、電流−光特性も優れているという特性があり、実用化が進められている。
特許文献1は、半導体基板上に形成された第1光ガイド層、活性層、円形の回折格子を備えた第2光ガイド層が順次形成されるとともに、第2光ガイド層上に窓を有し、かつ活性層より発振されるレーザ光に対して透明な電流ブロック層が形成され、窓に第3光ガイド層が形成された面発光型半導体レーザを開示している。この構成により、第2光ガイド層に形成された円形の回折格子によりレーザ光は回折され、光が半導体基板に対して平行な方向に2次元的に閉じ込められ、さらに半導体基板表面に対して法線方向に非点収差の小さいレーザ光の出射を可能にしている。
また、特許文献2は、半導体レーザの出射光を光ファイバ等に容易に結合することを可能とする光通信システムを開示している。半導体レーザチップ上に2次元的に配列された各面発光半導体レーザによる光のスポットは、チップ配列を反映した形で光ファイバの端面に集光されるが、このスポット間隔を適切に設定することで、必ず一つ以上のスポットがコアに入射されるようにしている。例えば光ファイバのコア径をDとしたとき、スポット間隔をD/√2以下にすれば、必ず1つ以上のスポットがコアに入射される。
特開平9−246660号 特開2002−252416号
従来のVCSELには次のような課題がある。特に、空間伝送用の光源などにVCSELを用いる場合、大きな光出力が要求される。VCSELの光出力を大きくするには、酸化アパーチャを大きくする必要があるが、酸化アパーチャ径を大きくすると、高次モードが支配的になるために、図2(a)に示すように、スポット径のビームプロファイルの中心部に、出力が大きく低下した領域が生じる。このようなビームプロファイルのVCSELを光源として用いた場合、受光装置側の受光素子によって検出される場所が、ビームプロファイルの周辺部の光出力を持つ領域であれば問題はないが、一般に、通信可能領域は光源の広がり角で規定することから、図2(a)のように光源の中心部に光出力が低下した部分があると、想定した通信可能領域内であっても、通信不可能な領域が生じてしまう不具合が発生する。
一方、特許文献1のように、高出力で単峰性の遠視野像を得るVCSELを得ることは可能であるが、回折格子などの特殊な構造を必要とし、製造コストが増加してしまう。一方、たとえ回折格子を含まないVCSELであっても、高出力で単峰性のビームプロファイルをもつレーザ素子を歩留まりよく製造することは困難である。
また、特許文献2のように、マルチスポット型のVCSELを光源に用いることも可能であるが、構成が同じレーザ発光部から出射されるレーザ光のビームプロファイルは基本的に共通するので、上記した図2(a)に示すようなビームプロファイルの欠点を解決するには至らない。
本発明は、上記従来の課題を解決するために成されたもので、ビームプロファイルを単峰性に保ちながら高出力を得ることができるマルチスポット型の面発光型半導体レーザを提供することを目的とする。
さらに本発明は、光通信に適したビームプロファイルを持つマルチスポット型の面発光型半導体レーザを提供することを目的とする。
本発明に係る面発光型半導体レーザ装置は、駆動回路と、複数の出射口を有し、前記駆動回路により同一信号で駆動されたレーザ光を前記各出射口からそれぞれ出射する面発光型半導体レーザとを有し、前記出射口から出射される複数のレーザ光のうち、少なくとも1つの出射口から出射されるレーザ光の遠視野におけるビームプロファイルが他の出射口から出射されるレーザ光の遠視野におけるビームプロファイルと異なるものである。
好ましくは前記複数のレーザ光は、マルチモードである。また、複数の出射口から出射された複数のレーザ光は合成され、1つ光信号として作用する。これにより、高出力でありながら所望のビームプロファイルのレーザ光を得ることができる。
本発明に係る面発光型半導体レーザ装置は、駆動回路と、基板上に第1導電型の第1の半導体ミラー層、第1の半導体ミラー層上の電流狭窄層、第1の半導体ミラー層上の活性領域、活性領域上の第2導電型の第2の半導体ミラー層、第2の半導体ミラー層の上方の複数の出射開口を含み、各出射開口から駆動回路により同一の駆動信号で駆動されたレーザ光を出射可能であり、電流狭窄層は、選択酸化された領域によって囲まれた少なくとも第1、第2の導電領域を含み、複数の出射開口は、第1、第2の導電領域に対応する位置に少なくとも第1、第2の出射開口を含み、第1、第2の導電領域の径はほぼ等しく、第2の出射開口の径は、第1の出射開口の径より小さく、かつ、第2の導電領域の径より小さいものである。これにより、第2の出射開口からは単峰性のビームプロファイルを得ることができ、仮に、第1の出射開口のレーザ光のビームプロファイルの中心部に出力が低下する部分があったとしても、第1、第2の出射開口からのレーザ光のビームプロファイルが合成されることで、中心部に窪みの低減されたビームプロファイルのレーザ光を得ることができる。
さらに本発明に係る面発光型半導体レーザ装置において、電流狭窄層は、選択酸化された領域によって囲まれた少なくとも第1、第2の導電領域を含み、複数の出射開口は、第1、第2の導電領域に対応する位置に少なくとも第1、第2の出射開口を含み、第1、第2の出射開口の径はほぼ等しく、第2の導電領域の径は、第1の導電領域の径より小さく、かつ、第2の出射開口より小さいものである。このような条件を満足させることで、第1、第2の出射開口からのレーザ光の合成ビームプロファイルは、中心部に出力の低下が抑制された窪みの少ないレーザ光となる。
さらに本発明に係る面発光型半導体レーザ装置において、電流狭窄層は、選択酸化された領域によって囲まれた複数の導電領域を含み、複数の導電領域は2つ以上の異なる径の導電領域を含み、複数の出射開口は、複数の導電領域に対応する位置に2つ以上の異なる径の出射開口を含むものである。これにより、全体として中心部に窪みの少ないビームプロファイルのマルチスポットのレーザ光を得ることができる。
好ましくは、第1、第2の導電領域、および第1、第2の出射開口は、基板上に形成された第1、第2のメサ内に形成されている。メサが円柱状であるとき、メサ側面からの酸化により第1、第2の導電領域は円形状(但し、一定の膜厚を有する)となる。このとき、第1、第2の導電領域の径は、円形状の直径である。メサが矩形状であるときは、第1、第2の導電領域は、その形状に応じた形状となるが、その場合の径は、例えば対角線上の長さとすることができる。第1、第2の出射開口は、第1、第2の導電領域の形状に対応することが望ましい。第1、第2の出射開口の径は、形状が円形であればその直径であり、矩形状であればその対角線上の長さである。また、径がほぼ等しいとは、作成誤差を勘案して±1μm程度を含むものである。
好ましくは、電流狭窄層は、AlAs層を含み、第1および第2の半導体ミラー層は、AlGaAs層を含む。AlAs層の一部が選択的に酸化されたとき、その酸化領域によって囲まれた領域が導電領域(酸化アパーチャ)となる。また、第1、第2の出射開口は、第2の半導体ミラー層上の電極層に形成することができる。例えば、第1、第2の導電領域の径は、約12μmであり、第1の出射開口は約12μm、第2の出射開口は約10μmである。
本発明に係る、基板上に複数のメサを備えたマルチスポット型の面発光型半導体レーザの製造方法は、第1導電型の第1の半導体ミラー層、第2導電型の第2の半導体ミラー層、第1の半導体ミラー層と第2の半導体ミラー層に挟まれた電流狭窄層および活性層を含む複数の半導体層を基板上に積層し、複数の半導体層をエッチングし、基板上に複数のメサを形成し、メサ側面から電流狭窄層を選択的に酸化し、第2の半導体ミラー層上のメサ頂部に出射開口の径が異なる電極層を形成するステップを含むものである。
本発明に係るマルチスポット型の面発光型半導体レーザ装置によれば、導電領域の径と出射開口の径を適宜組み合わせることで、中心部の出力低下が抑制されたビームプロファイルを持つマルチスポットのレーザ光を得ることができ、これにより、通信精度の高い並列光源を提供することができる。
以下、本発明のマルチスポット型のVCSELについて、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係るVCSELを示し、図1(a)は模式的な平面図、図1(b)はそのX−X線断面矢視図である。なお本実施例に係るマルチスポット型のVCSELは、基板上に並列光源として複数のメサ(レーザ出射部)を形成することができるが、ここでは、便宜上2つのメサを示している。メサの個数や配列は、光源の用途等に応じて適宜選択される。
本実施例に係るVCSEL10は、例えば図2(a)に示すように双峰性のビームプロファイルを持つレーザ光を出射するメサ20(第1のメサ)と、図2(b)に示すように比較的単峰性に近い、または中心部の出力が低下していないビームプロファイルを持つレーザ光を出射するメサ30(第2のメサ)とを同一の基板上に形成している。このような2つのビームプロファイルを持つレーザ光を合成することで、図2(c)に示すような中心部の出力低下が軽減された合成ビームプロファイルのレーザ光を得ることができる。
図1に示すように、VCSEL10は、n型のGaAs基板100上に、n型のバッファ層102、n型の下部DBR(Distributed Bragg Reflector:分布ブラック型反射鏡)層103、アンドープの下部スペーサ層104とアンドープの量子井戸活性層105とアンドープの上部スペーサ層106とを含む活性領域107、p型の上部DBR層108、及びp型のコンタクト層109を順次積層している。基板上に積層された複数の半導体層を所定の深さまで異方性エッチングすることにより、基板上にメサ20および30が形成される。第1の実施例では、メサ20および30はそれぞれ円筒状を有し、その外形は同一サイズである。
メサ20および30のp型の上部DBR層108の最下層には、p型のAlAs層110が形成されている。AlAs層110は、メサ20および30の側面から一部が酸化された酸化領域111と、酸化領域111によって囲まれた円形状の酸化アパーチャ(導電領域)112とを有する。AlAs層110は、酸化領域111によって囲まれた酸化アパーチャ112内に光およびキャリアを閉じ込める電流狭窄層として働く。メサ20およびメサ30に形成された両酸化アパーチャ112の径はほぼ等しく、それぞれ約12μmである。ここで、酸化アパーチャの径は、当該酸化アパーチャを基板と水平方向の面で測定したときの直径である。
メサ20および30の側壁および上面は、層間絶縁膜113によって覆われている。層間絶縁膜113には、メサの一部であるコンタクト層109を露出するためのコンタクトホール114が形成されている。メサ20において、層間絶縁膜113上にp側電極層115aが形成され、p側電極層115aはコンタクトホール114を介してコンタクト層109にオーミック接続される。p側電極層115aの中央には、酸化アパーチャ112と整合するように円形状の出射開口116aが形成されている。出射開口116aの径は、約12μmである。
一方、メサ30において、層間絶縁膜113上にp側電極層115bが形成され、p側電極層115bはコンタクトホール114を介してコンタクト層109にオーミック接続される。p側電極層115bの中央には、酸化アパーチャ112と整合するように円形状の出射開口116bが形成されている。出射開口116bの径は、約10μmである。
p側電極層115bは、メサ底部において金属層115cによってp側電極層115aと接続され、金属層115cは、図示しない電極パッドに接続されている。また、基板100の裏面には、メサ20および30に共通のn側電極117が形成されている。
VCSEL10を駆動するとき、p側電極層115a、115bとn側電極117に順方向電圧が印加され、メサ20およびメサ30に電流が注入される。活性領域107の厚さに応じた波長のレーザ発振が生じ、メサ20の出射開口116aからは、図2(a)に示すように、中心部に出力低下の見られる双峰性のビームプロファイルのレーザ光が、基板と垂直方向に所定の放射角で出射される。一方、メサ30の出射開口116bからは、図2(b)に示すように、マルチモード発振でありながら、比較的単峰性に近い中心部に窪みのないビームプロファイルのレーザ光が、基板と垂直方向に所定の放射角で出射される。図2(b)のようなビームプロファイルの形成は、出射開口116bの径を、酸化アパーチャ112の径よりも幾分小さくすることで、レーザ光の両側の裾部分がp側電極層115bによってカットされたためと考えられる。メサ20およびメサ30から出射されたレーザ光が合成されることで、図2(c)に示すように、中心部の出力低下が抑制された比較的単峰性に近いビームプロファイルのレーザ光を得ることができる。
第1の実施例によれば、VCSEL10のメサ20およびメサ30の酸化アパーチャ112の径をそれぞれD1、D2、出射開口116a、116bの径をそれぞれP1、P2としたとき、D1=D2、かつ、P2<P1、かつ、P2<D2の条件が満足されれば、中心部に出力低下の小さな合成ビームプロファイルのレーザ光を得ることができる。中心部の出力低下の許容範囲は、設計事項によるものであるが、好ましくは、光出力の最大値の1/2である。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第1の実施例は、同一の酸化アパーチャ径(D1=D2)に対して出射開口の径(P1、P2)を異ならせたものであるが、第2の実施例は、同一の出射開口の径(P1=P2)に対して酸化アパーチャの径(D1、D2)を異ならせたものである。
図3は、第2の実施例に係るVCSELの平面図と断面図を示している。VCSEL12は、基板上に、サイズの異なる円筒状のメサ22とメサ32を有している。メサ32の外径は、メサ22の外径よりも小さく、メサ32のAlAs層110(電流狭窄層)に形成された酸化アパーチャ112bの径(D2)が、メサ22の酸化アパーチャ112aの径(D1)よりも小さくなっている。これは、メサ22およびメサ32のAlAs層の酸化工程において、AlAs層110がメサ側面からそれぞれ等しい距離だけ内部に向けて酸化されることで酸化領域111a、111bが形成されるためである。従って、酸化アパーチャ112aおよび112bの径の差(D1−D2)は、メサ22および32の外径の差となって表れる。メサ22の酸化アパーチャ112aの径(D1)を14μm、出射開口116a(P1)の径を14μmとし、メサ32の酸化アパーチャ112bの径(D2)を10μm、出射開口116b(P2)の径を14μmとしている。なお、径の値は適宜選択すれば足り、上記値に必ずしも限定されるものではない。
メサ22およびメサ32は、駆動時にそれぞれマルチモードでレーザ光を出射する。それらの合成されたビームプロファイルは、図2(d)に示すように、中心部にピークを含む、3つのピークをもつビームプロファイルを得ることができる。これは、メサ32の酸化アパーチャ112bの径(D2)を、メサ22の酸化アパーチャ112aの径(D1)より小さく、かつ出射開口116bの径(P2)より小さくしたため、メサ32から出射されるレーザ光が中心部にピークが形成されたビームプロファイルを持つようになったためと考えられる。従って、第2の実施例によれば、P1=P2、かつ、D2<D1、かつ、D2<P2の条件を満足するとき、図2(d)に示すような合成ビームプロファイルを得ることができる。
次に本発明の第3の実施例について説明する。第3の実施例に係るマルチスポット型の面発光型半導体レーザは、複数のメサにおいて、出射開口(P1、P2)を異ならせ、さらに酸化アパーチャの径(D1、D2)を異ならせるものである。例えば、酸化アパーチャの径D1を12μm、D2を10μmとし、出射開口の径P1を12μm、P2を14μmとすることができる。
次に、第1の実施例に係るVCSELの製造方法について説明する。図4(a)に示すように、有機金属気相成長(MOCVD)法により、n型GaAs基板100に、キャリア濃度が1×1018cm-3、膜厚が0.2μm程度のn型GaAsバッファ層102を積層する。その上に、各層の厚さがλ/4n(但し、λは発振波長、nは媒質の屈折率)であるAl0.9Ga0.1AsとAl0.3Ga0.7Asとを交互に40.5周期積層した下部n型DBR層103を形成する。下部n型DBR層103は、キャリア濃度は、1×1018cm-3であり、総膜厚が約4μmである。その上に、アンドープ下部Al0.5Ga0.5Asスペーサ層104とアンドープ量子井戸活性層105(膜厚90nmのAl0.11Ga0.89As量子井戸層3層と膜厚50nmのAl0.3Ga0.7As障壁層4層とで構成されている)とアンドープ上部Al0.5Ga0.5Asスペーサ層106とで構成された膜厚が媒質内波長となる活性層領域107が形成される。
活性領域107上に、Al0.9Ga0.1AsとAl0.3Ga0.7Asとをそれぞれの膜厚が媒質内波長の1/4となるように交互に30周期積層された上部DBR層108が形成される。キャリア濃度は、1×1018cm-3であり、総膜厚は約3μmである。また上部p型DBR層108の最下層には、低抵抗のp型AlAs層110が含まれている。さらに、上部DBR層108上の最上部に、キャリア濃度が1×1019cm-3となる膜厚20nm程のp型GaAsコンタクト層109が積層される。なお、上部DBR層108の電気的抵抗を下げるために、Al0.9Ga0.1AsとAl0.3Ga0.1Asの界面にAl組成を90%から30%に段階的に変化させた膜厚が9nm程度の領域を設けることも可能である。
本実施例では、原料ガスとしては、トリメチルガリウム、トリメチルアルミニウム、アルシン、ドーパント材料としてはp型用に四臭化炭素、n型用にシランを用い、成長時の基板温度は750℃とし、真空を破ることなく、原料ガスを順次変化し、連続して成膜を行った。
続いて図4(b)に示すように、フォトリソグラフィーにより結晶成長層上に、レジストマスクRを形成し、三塩化ホウ素をエッチングガスを用いた反応性イオンエッチングにより下部n型DBR層103の途中までエッチングし、複数の径の円柱もしくは角柱のメサ20および30(またはポスト)を形成する。メサ20および30の径は、10〜30μm程度である。
次に、図4(c)に示すように、基板をアニール炉内に挿入し、水蒸気を導入してメサ側面からAlAs層110の選択酸化を行う。その時のアニール温度は、300〜350℃程度である。また、水蒸気は、熱水タンク内の70〜100℃の熱水を窒素キャリアガスでバブリングして炉内に輸送する。水蒸気酸化を行うと、Al組成の高いAlGaAsとAlAs層がアルミ酸化物(AlxOy)に変化するが、AlAsの方がAlGaAsに比べて酸化速度が圧倒的に速いため、AlAsのみが選択的にポスト側壁端部からポスト中心部へ向っての酸化が進行し、最終的にメサの外形を反映した酸化領域111a、111bが形成される。
酸化領域111a、111bによって囲まれた酸化アパーチャ(導電領域)112a、112bの径(D1、D2)は、それぞれほぼ等しい。酸化領域111a、111bは、導電性が低下し電流狭窄部となるが、同時に周囲の半導体層に比べ光学屈折率が半分程度(〜1.6)である関係から、光閉じ込め領域としても機能し、光およびキャリアが酸化アパーチャ(導電領域)112a、112b内に閉じ込められる。なお、アニール時間を制御することで、AlAs層110の中央部に所望サイズの酸化アパーチャを残すことができる。
次に、レジストマスクRを除去した後、図4(d)に示すように、プラズマCVD装置を用いて、層間絶縁膜としてSiNを蒸着した後、通常のフォトリソ工程とバッファーフッ酸を用いたSiNのエッチングによりメサ上部にコンタクトホール114が形成される。
その後、フォトリソ工程を用いてメサ頂部の中央にレジストパターンを形成する。このレジストパターンは、p側電極層に形成される出射開口のサイズを規定する。レジストパターンの上方からEB蒸着機を用いて、p側電極材料としてAuを100〜1000nm、望ましくは600nm蒸着する。次に、レジストパターンが剥離され、レジストパターン上のAuが取り除かれる。その後、アニール温度250℃〜500℃、望ましくは300℃〜400℃で10分間アニールを行う。これにより、図1に示すようにp側電極層115a、115bの中央に出射開口116a、116bが形成される。ここでは、詳しく述べないが、メサ上部に形成される出射開口を形成する電極のみを始めに形成し、最後にその電極をp側電極層で接続することに追ってp側電極を形成することも可能である。
尚、アニール時間は10分に限定されるわけではなく、0〜30分の間であればよい。また、蒸着方法としてEB蒸着機に限定されるものではなく、抵抗加熱法、スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、CVD法を用いてもよい。さらに、アニール方法として通常の電気炉を用いた熱アニールに限定されるものではなく、赤外線によるフラッシュアニールやレーザアニール、高周波加熱、電子ビームによるアニール、ランプ加熱によるアニールにより、同等の効果を得ることも可能である。
最後に、基板裏面には、n電極としてAu/Geが蒸着され、n側電極117が形成され、図1に示すようなVCSEL10が完成する。
また、第2の実施例に係るVCSELを製造する場合には、図4(b)の工程で形成されるレジストマスクRのサイズを異ならせ、メサ22よりもメサ32の外形を小さくする。これにより、図3に示したように、メサ32の酸化アパーチャ112bの径(D2)が、メサ22の酸化アパーチャ112aの径(D1)より小さくなる。D1−D2の差は、メサの外形の差によって制御することができる。
図5は、マルチスポット型のVCSELが形成されたn型のGaAsウエハを示す図である。ウエハ200には、複数のチップ210が形成され、各チップ210には、複数のメサ(またはポスト)220を含むマルチスポット型のVCSELが形成されている。図5には、一例として3×3のマトリックス状に配列したメサ220を示しているが、このメサの数および配列は、目的に応じて適宜変更される。但し、本発明に係るチップ210は、第1の実施例で説明した同一の酸化アパーチャ径に対して出射開口の径が異なるメサ20および30、あるいは第2の実施例で説明した同一の出射開口の径に対して酸化アパーチャの径が異なるメサ22および32を含んでいる。チップ210上のすべてのメサが、第1の実施例のメサ、または第2の実施例のメサであっても良いし、それ以外の構成のメサを併せ持つものであっても良い。
各チップ210は、スクライブラインに沿ってダイシングされた後、図6に示すようにパッケージ化(モジュール化)される。図6に示すように、パッケージ300は、マルチスポット型のVCSELを含むチップ310を、導電性接着剤320を介して円盤状の金属ステム330上に固定する。導電性のリード340、342は、ステム330に形成された貫通孔(図示省略)内に挿入され、一方のリード340は、チップ310の裏面に形成されたn側電極に電気的に接続され、他方のリード342は、チップ310の表面に形成されたp側電極にボンディングワイヤ等を介して電気的に接続される。
チップ310を含むステム330上に矩形状の中空のキャップ350が固定され、キャップ350の中央の開口内にボールレンズ360が固定されている。ボールレンズ360の光軸は、チップ310のマトリックスアレイ状に形成されたメサアレイのほぼ中心と一致するように位置決めされる。リード340、342間に順方向の電圧が印加されると、チップ310の各メサからレーザ光が出射される。チップ310とボールレンズ360との距離は、チップ310からのレーザ光の放射角度θ内にボールレンズ360が含まれるように調整する。なお、キャップ内に、VCSELの発光状態をモニターするための受光素子を含ませるようにしてもよい。
図7は、図6に示すパッケージまたはモジュールを光送信装置に適用したときの構成を示す断面図である。光送信装置400は、ステム330に固定された円筒状の筐体410と、筐体410の端面に一体に形成されたスリーブ420と、スリーブ420の開口422内に保持されるフェルール430と、フェルール430によって保持される光ファイバ440とを含んで構成される。
ステム330の円周方向に形成されたフランジ332には、筐体410の端部が固定される。フェルール430は、スリーブ420の開口422に正確に位置決めされ、光ファイバ440の光軸がボールレンズ360の光軸に整合される。フェルール430の貫通孔432内に光ファイバ440の芯線が保持されている。
チップ310の表面から出射されたレーザ光は、ボールレンズ360によって集光され、集光された光は、光ファイバ440の芯線に入射され、送信される。上記例ではボールレンズ360を用いているが、これ以外にも両凸レンズや平凸レンズ等の他のレンズを用いることができる。さらに、光送信装置400は、リード340、342に電気信号を印加するための駆動回路を含むものであってもよい。さらに、光送信装置400は、光ファイバ440を介して光信号を受信するための受信機能を含むものであってもよい。
図8は、他のパッケージの構成を示す図である。好ましくは、後述する空間伝送システムに使用される。図8に示すパッケージ302は、マルチスポット型のVCSELを含むチップ310を、導電性接着剤320を介して円盤状の金属ステム330上に固定する。導電性のリード340、342は、ステム330に形成された貫通孔(図示省略)内に挿入され、一方のリード340は、チップ310の裏面に形成されたn側電極に電気的に接続され、他方のリード342は、チップ310の表面に形成されたp側電極にボンディングワイヤ等を介して電気的に接続される。
チップ310を含むステム330上に矩形状の中空のキャップ350が固定され、キャップ350の中央の開口内に平板ガラス362が固定されている。平板ガラス362の中心は、チップ310のマトリックス状に形成されたメサアレイのほぼ中心と一致するように位置決めされる。リード340、342間に順方向の電圧が印加されると、チップ310の各メサからレーザ光が出射される。チップ310と平板ガラス362との距離は、平板ガラス362の開口径がチップ310からのレーザ光の放射角度θ以上になるように調整する。なお、キャップ内に、VCSELの発光状態をモニターするための受光素子を含ませるようにしてもよい。
図9は、マルチスポット型VCSELを駆動する回路の構成を示す図である。同図に示すように、レーザーダイオード・ドライバ(LDD)370は、入力された駆動制御信号に応答して基板上に形成された複数のメサ380−1〜380−nに対して同一の駆動信号372を供給する。この同一の駆動信号372は、例えば図6や図8に示すリード340、342を介してVCSELのn側電極117(図1を参照)および各メサ部のp側電極115(図1を参照)に与えられる。これにより、各メサ頂部の出射開口を介して基板と垂直方向にレーザ光を出射される。LDD370の駆動信号372は、光信号に変換され、全体として1つの光信号として、例えば、光ファイバ等に入射される。
図10は、図8に示すパッケージを空間伝送システムに用いたときの構成を示す図である。空間伝送システム500は、パッケージ300と、集光レンズ510と、拡散板520と、反射ミラー530とを含んでいる。空間伝送システム500では、パッケージ300に用いられたボールレンズ360を用いる代わりに、集光レンズ510を用いている。集光レンズ510によって集光された光は、反射ミラー530の開口532を介して拡散板520で反射され、その反射光が反射ミラー530へ向けて反射される。反射ミラー530は、その反射光を所定の方向へ向けて反射させ、光伝送を行う。本発明のマルチスポット型のVCSELを用いることで、高出力でありながら単峰性のレーザ光を光伝送に用いることができる。
図11は、VCSELを光源に利用した光伝送システムの一構成例を示す図である。光伝送システム600は、マルチスポット型VCSELが形成されたチップ310を含む光源610と、光源610から放出されたレーザ光の集光などを行う光学系620と、光学系620から出力されたレーザ光を受光する受光部630と、光源610の駆動を制御する制御部640とを有する。制御部640は、VCSELを駆動するための駆動パルス信号を光源610に供給する。光源610から放出された光は、光学系620を介し、光ファイバや空間伝送用の反射ミラーなどにより受光部630へ伝送される。受光部630は、受光した光をフォトディテクターなどによって検出する。受光部630は、制御信号650により制御部640の動作(例えば光伝送の開始タイミング)を制御することができる。本発明によるマルチスポット側のVCSELは、すべての領域において大きな出力低下のないビームプロファイルを有しているため、受光部630は、どの領域においても適切にレーザ光の検出を行うことができる。
次に、光伝送システムに利用される光伝送装置の構成について説明する。図12は、光伝送装置の外観構成を示す図であり、図13はその内部構成を模式的に示す図である。光伝送装置700は、ケース710、光信号送信/受信コネクタ接合部720、発光/受光素子730、電気信号ケーブル接合部740、電源入力部750、動作中を示すLED760、異常発生を示すLED770、DVIコネクタ780、送信回路基板/受信回路基板790を有している。
光伝送装置700を用いた映像伝送システムを図14および図15に示す。これらの図において、映像伝送システム800は、映像信号発生装置810で発生された映像信号を、液晶ディスプレイなどの画像表示装置820に伝送するため、図10に示す光伝送装置を利用している。すなわち、映像伝送システム800は、映像信号発生装置810、画像表示装置820、DVI用電気ケーブル830、送信モジュール840、受信モジュール850、映像信号伝送光信号用コネクタ860、光ファイバ870、制御信号用電気ケーブルコネクタ880、電源アダプタ890、DVI用電気ケーブル900を含んでいる。
上記映像伝送システムでは、映像信号発生装置810と送信モジュール840、および受信モジュール850と画像表示装置820の間を電気ケーブル830、900による電気信号の伝送としたが、これらの間の伝送を光信号により行うことも可能である。例えば、電気−光変換回路および光−電気変換回路をコネクタに含む信号送信用ケーブルを電気ケーブル830、900の代わりに用いるようにしてもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明に係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明に係るマルチスポット型面発光レーザは、プリンタや複写装置の光源や光通信、光ネットワーク等の光源として、広く利用することができる。
本発明の第1の実施例に係るマルチスポット型のVCSELの構成を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)はX−X線断面図である。 第1および第2の実施例に係るVCSELのビームプロファイルを説明する図である。 本発明の第2の実施例に係るマルチスポット型のVCSELの構成を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)はX−X線断面図である。 本発明の第1の実施例に係るVCSELの製造工程を示す断面図である。 マルチスポット型のVCSELが形成されたウエハを示す図である。 マルチスポット型のVCSELが形成された半導体チップを実装したパッケージの構成を示す概略断面図である。 図6に示すパッケージを用いた光送信装置の構成を示す断面図である。 マルチスポット型のVCSELが形成された半導体チップを実装した他のパッケージの構成を示す概略断面図である。 図8に示すパッケージを空間伝送システムに用いたときの構成を示す図である。 マルチスポット型のVCSELを駆動する回路構成例を示す図である。 光伝送システムの構成を示すブロック図である。 光伝送装置の外観構成を示す図である。 光伝送装置の内部構成を示し、同図(a)は上面を切り取ったときの内部構造を示し、同図(b)は側面を切り取ったときの内部構造を示している。 図12の光伝送装置を利用した映像伝送システムを示す図である。 図12の映像伝送システムを裏側から示した図である。
符号の説明
10、12:VCSEL
20、22、30、32:メサ
100:n−GaAs基板
102:バッファ層
103:下部DBRミラー層
107:活性領域
108:上部DBRミラー層
109:コンタクト層
110:AlAs層(電流狭窄層)
111、111a、111b:酸化領域
112、112a、112b:酸化アパーチャ
113:層間絶縁膜
114:コンタクトホール
115a、115b:p側電極層
116a、116b:出射開口
117:n側電極

Claims (21)

  1. 駆動回路と、複数の出射口を有し、前記駆動回路により同一信号で駆動されたレーザ光を前記各出射口からそれぞれ出射する面発光型半導体レーザとを有する面発光型半導体レーザ装置であって、
    前記出射口から出射される複数のレーザ光のうち、少なくとも1つの出射口から出射されるレーザ光の遠視野におけるビームプロファイルが他の出射口から出射されるレーザ光の遠視野におけるビームプロファイルと異なる面発光型半導体レーザ装置。
  2. 前記複数のレーザ光は、マルチモードである請求項1に記載の面発光型半導体レーザ装置。
  3. 前記複数の出射口から出射された複数のレーザ光は合成され、1つ光信号として作用する請求項1に記載の面発光型半導体レーザ装置。
  4. 駆動回路と、基板上に、第1導電型の第1の半導体ミラー層、第1の半導体ミラー層上の電流狭窄層、第1の半導体ミラー層上の活性領域、活性領域上の第2導電型の第2の半導体ミラー層、第2の半導体ミラー層の上方の複数の出射開口を含み、各出射開口から前記駆動回路により同一信号で駆動されたレーザ光を出射可能な面発光型半導体レーザとを備えた面発光型半導体レーザ装置であって、
    電流狭窄層は、選択酸化された領域によって囲まれた少なくとも第1、第2の導電領域を含み、
    複数の出射開口は、第1、第2の導電領域に対応する位置に少なくとも第1、第2の出射開口を含み、
    第1、第2の導電領域の径はほぼ等しく、第2の出射開口の径は、第1の出射開口の径より小さく、かつ、第2の導電領域の径より小さい、面発光型半導体レーザ装置。
  5. 駆動回路と、基板上に、第1導電型の第1の半導体ミラー層、第1の半導体ミラー層上の電流狭窄層、第1の半導体ミラー層上の活性領域、活性領域上の第2導電型の第2の半導体ミラー層、第2の半導体ミラー層の上方の複数の出射開口を含み、各出射開口から前記駆動回路により同一信号で駆動されたレーザ光を出射可能な面発光型半導体レーザとを備えた面発光型半導体レーザ装置であって、
    電流狭窄層は、選択酸化された領域によって囲まれた少なくとも第1、第2の導電領域を含み、
    複数の出射開口は、第1、第2の導電領域に対応する位置に少なくとも第1、第2の出射開口を含み、
    第1、第2の出射開口の径はほぼ等しく、第2の導電領域の径は、第1の導電領域の径より小さく、かつ、第2の出射開口より小さい、面発光型半導体レーザ装置。
  6. 駆動回路と、基板上に、第1導電型の第1の半導体ミラー層、第1の半導体ミラー層上の電流狭窄層、第1の半導体ミラー層上の活性領域、活性領域上の第2導電型の第2の半導体ミラー層、第2の半導体ミラー層の上方の複数の出射開口を含み、各出射開口から前記駆動回路により同一駆動信号で駆動されたレーザ光を出射可能な面発光型半導体レーザとを備えた面発光型半導体レーザ装置であって、
    電流狭窄層は、選択酸化された領域によって囲まれた複数の導電領域を含み、複数の導電領域は2つ以上の異なる径の導電領域を含み、
    複数の出射開口は、複数の導電領域に対応する位置に2つ以上の異なる径の出射開口を含む、面発光型半導体レーザ装置。
  7. 複数の導電領域は、径がほぼ等しい第1、第2の導電領域を含み、複数の出射開口は、第1、第2の出射開口を含み、第2の出射開口の径は、第1の出射開口の径より小さく、かつ、第2の導電領域の径より小さい、請求項6に記載の面発光型半導体レーザ装置。
  8. 複数の出射開口は、径がほぼ等しい第1、第2の出射開口を含み、複数の導電領域は、第1、第2の導電領域を含み、第2の導電領域の径は、第1の導電領域の径より小さく、かつ、第2の出射開口の径より小さい、請求項6に記載の面発光型半導体レーザ装置。
  9. 第1、第2の導電領域、および第1、第2の出射開口は、基板上に形成された第1、第2のメサ内にそれぞれ形成されている、請求項1ないし8いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ装置。
  10. 第1、第2の出射開口は、第2の半導体ミラー層上の電極層に形成される、請求項1ないし9いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ装置。
  11. 第1、第2の導電領域の径は、約12μmであり、第1の出射開口は約12μm、第2の出射開口は約10μmである、請求項1または7に記載の面発光型半導体レーザ装置。
  12. 電流狭窄層は、AlAs層を含み、第1および第2の半導体ミラー層は、AlGaAs層を含み、AlAs層の一部が選択的に酸化される、請求項1ないし11いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ装置。
  13. 第1、第2の出射開口から、基板と垂直方向に一定の放射角でレーザ光が同時に出射される、請求項1ないし11いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ装置。
  14. 請求項1ないし13いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザが形成された半導体チップが実装されたモジュール。
  15. 請求項14に記載されたモジュールと、モジュールから発せられたレーザ光を送信する送信手段とを備えた、光送信装置。
  16. 請求項14に記載されたモジュールと、モジュールから発せられた光を空間伝送する伝送手段とを備えた、光空間伝送装置。
  17. 請求項14に記載されたモジュールと、モジュールから発せられたレーザ光を送信する送信手段とを備えた、光送信システム。
  18. 請求項14に記載されたモジュールと、モジュールから発せられた光を空間伝送する伝送手段とを備えた、光空間伝送システム。
  19. 基板上に複数のメサを備えたマルチスポット型の面発光型半導体レーザの製造方法であって、
    第1導電型の第1の半導体ミラー層、第2導電型の第2の半導体ミラー層、第1の半導体ミラー層と第2の半導体ミラー層に挟まれた電流狭窄層および活性層を含む複数の半導体層を基板上に積層し、
    複数の半導体層をエッチングし、基板上に複数のメサを形成し、
    メサ側面から電流狭窄層を選択的に酸化し、
    第2の半導体ミラー層上のメサ頂部に出射開口の径が異なる電極層を形成するステップを含む、マルチスポット型の面発光型半導体レーザの製造方法。
  20. 複数のメサは、少なくとも第1及び第2のメサを含み、第1のメサの電流狭窄層は、酸化領域によって囲まれた第1の導電領域を含み、第2のメサの電流狭窄層は、酸化領域によって囲まれ、かつ第1の導電領域とほぼ等しい径の第2の導電領域を含み、第2のメサの頂部に形成された第2の出射開口の径は、第1のメサの頂部に形成された第1の出射開口の径より小さく、かつ第2の導電領域の径より小さい、請求項19に記載の面発光型半導体レーザの製造方法。
  21. 複数のメサは、少なくとも第1および第2のメサを含み、第1のメサの頂部に形成された第1の出射開口の径は、第2のメサの頂部に形成された第2の出射開口の径とほぼ等しく、第2のメサの電流狭窄層の酸化領域によって囲まれた第2の導電領域の径は、第1のメサの電流狭窄層の酸化領域によって囲まれた第1の導電領域の径より小さく、かつ、第2の出射開口の径より小さい、請求項16に記載の面発光型半導体レーザの製造方法。
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