JP2006273074A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 ランフラット耐久性の向上を可能にした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 トレッド部1とビード部3との間に延在するサイドウォール部2に、断面三日月状の補強ゴム層9を埋設した空気入りタイヤにおいて、補強ゴム層9のタイヤ軸方向内側の部位に、タイヤ周方向に間欠的に延在する少なくとも1列の凹部12を設け、該凹部12を補強ゴム層9の最大厚さ位置Pを中心とする補強ゴム層9の幅Wの20%の範囲内に配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】 トレッド部1とビード部3との間に延在するサイドウォール部2に、断面三日月状の補強ゴム層9を埋設した空気入りタイヤにおいて、補強ゴム層9のタイヤ軸方向内側の部位に、タイヤ周方向に間欠的に延在する少なくとも1列の凹部12を設け、該凹部12を補強ゴム層9の最大厚さ位置Pを中心とする補強ゴム層9の幅Wの20%の範囲内に配置する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、サイドウォール部に断面三日月状に補強ゴム層を設けることでランフラット性能を付与した空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、ランフラット耐久性を向上するようにした空気入りタイヤに関する。
サイド補強型のランフラットタイヤは、サイドウォール部に断面三日月状の補強ゴム層を備え、パンク等によりタイヤ充填内圧が低下したとき、補強ゴム層の剛性により荷重を支えるものであり、その補強ゴム層の形状は応力が集中すると想定される部分を相対的に厚くして荷重に耐え得る剛性を確保するように設計されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、サイド補強型のランフラットタイヤでは、使用条件等により、断面三日月状の補強ゴム層の比較的薄い箇所に応力が集中し、そこから補強ゴム層に亀裂が発生し、その亀裂が拡大し、最終的にカーカス層の破壊等の致命的な故障に至ることがある。そのため、補強ゴム層における亀裂の発生状態によっては、必ずしも十分なランフラット耐久性を発揮することができない場合がある。
特開2003−191725号公報
本発明の目的は、ランフラット耐久性を向上することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、トレッド部とビード部との間に延在するサイドウォール部に、断面三日月状の補強ゴム層を埋設した空気入りタイヤにおいて、前記補強ゴム層のタイヤ軸方向内側の部位に、タイヤ周方向に間欠的に延在する少なくとも1列の凹部を設け、該凹部を前記補強ゴム層の最大厚さ位置を中心とする該補強ゴム層の幅の20%の範囲内に配置したことを特徴とするものである。
本発明では、補強ゴム層のタイヤ軸方向内側の部位に、タイヤ周方向に間欠的に延在する少なくとも1列の凹部を設け、その凹部を補強ゴム層の最大厚さ位置の近傍に配置している。そのため、パンク等によりタイヤ充填内圧が低下したとき、これら凹部を起点として補強ゴム層の最も厚い部分に優先的に亀裂が生じるようになる。つまり、補強ゴム層の最も厚い部分を犠牲にすることにより、カーカス層の破壊等の致命的な故障を回避することができ、それによってランフラット耐久性を向上することができる。しかも、凹部はタイヤ周方向に不連続であるので、ランフラット走行時に荷重を支えるための補強ゴム層の剛性を実質的に損なうことはない。
本発明においては、凹部のタイヤ周方向の長さが5mm〜50mmであり、これら凹部が配列される部位の周長に対する前記凹部の占有率が3%〜80%であることが好ましい。これにより、ランフラット走行時の荷重支持能力を低下させることなく、補強ゴム層において亀裂を効果的に誘発させることができる。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示し、図2はそのサイドウォール部の要部を示し、図3はそのサイドウォール部の内面を示すものである。図1において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右一対のビード部3,3間には2層のカーカス層4A,4Bが装架され、これらカーカス層4A,4Bの端部がビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。より具体的には、外側のカーカス層4Aはビードコア5の外周側に配置されたビードフィラー6の中腹まで巻き上げられ、内側のカーカス層4Bはビードフィラー6を包み込むようにベルト端付近まで巻き上げられている。
トレッド部1におけるカーカス層4A,4Bの外周側には、複数層のベルト層7がタイヤ全周にわたって配置されている。これらベルト層7は、タイヤ周方向に対して傾斜する補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。更に、ベルト層7の外周側にはベルトカバー層8が配置されている。
サイドウォール部3におけるカーカス層4A,4Bのタイヤ軸方向内側には、断面三日月状の補強ゴム層9が配置されている。補強ゴム層9は、例えば、JIS-A 硬度が65〜85のゴム組成物から構成されている。また、補強ゴム層9の最大厚さは7mm〜12mmにすることが望ましい。この補強ゴム層9を覆うようにタイヤ内面にはインナーライナー層10が形成されている。そして、ビード部3の廻りにはチェーファー11が配置されている。
上記空気入りタイヤにおいて、補強ゴム層9のタイヤ軸方向内側の部位には、図1〜図3に示すように、タイヤ周方向に間欠的に延在する少なくとも1列の凹部12が形成されている。これら凹部12は、補強ゴム層9の最大厚さ位置Pを中心とする該補強ゴム層9の幅Wの20%の範囲内に配置されている。つまり、凹部12の形成範囲は、最大厚さ位置Pから上下にそれぞれ0.1Wまでの範囲である。ここで、補強ゴム層の最大厚さ位置とは、補強ゴム層に隣接するカーカス層と直交する方向に測定される補強ゴム層の肉厚が最大となる位置である。また、補強ゴム層の幅とは、タイヤ内面に沿って測定される補強ゴム層のタイヤ径方向の寸法である。
上記空気入りタイヤでは、補強ゴム層9のタイヤ軸方向内側の部位に、タイヤ周方向に間欠的に延在する少なくとも1列の凹部12を設け、その凹部12を補強ゴム層9の最大厚さ位置Pの近傍に配置しているので、パンク等によりタイヤ充填内圧が低下したとき、これら凹部12を起点として補強ゴム層9の最も厚い部分に優先的に亀裂が生じるようになる。ランフラット走行時の亀裂発生位置が補強ゴム層9の最も厚い部分であれば、その亀裂がカーカス層4A,4Bに到達するまでの距離が長くなり、カーカス層4A,4Bの破壊等の致命的な故障を回避することができる。これにより、ランフラット耐久性を向上することができる。ここで、凹部12が補強ゴム層9の最大厚さ位置Pを中心とする補強ゴム層9の幅Wの20%の範囲から外れた位置に存在すると、ランフラット耐久性の改善効果が不十分になる。また、凹部12はタイヤ周方向に不連続であるので、ランフラット走行時に荷重を支えるための補強ゴム層9の剛性を実質的に損なうことはない。
上記空気入りタイヤにおいて、凹部12のタイヤ周方向の長さは5mm〜50mmであり、これら凹部12が配列される部位の周長に対する凹部12の占有率(凹部12が配列される部位の周長に対する凹部12のタイヤ周方向の長さの総和の比率)は3%〜80%であることが好ましい。凹部12のタイヤ周方向の長さは5mm未満であるとランフラット走行時に亀裂が優先的に発生し難くなり、逆に50mmを超えると剛性低下に起因してランフラット耐久性が低下する恐れがある。また、凹部12の周長に対する占有率が3%未満であるとランフラット走行時に亀裂が優先的に発生し難くなり、逆に80%を超えると剛性低下に起因してランフラット耐久性が低下する恐れがある。凹部12のタイヤ周方向の長さの最も好ましい範囲は10mm〜30mmであり、凹部12の周長に対する占有率の最も好ましい範囲は30%〜60%である。
凹部12の深さ及び幅は特に限定されるものではないが、深さを0.5mm〜2.5mmとし、幅を1mm〜5mmとすれば良い。例えば、凹部12の断面形状を直径1mm〜5mmの半円形又はそれに近似した形状にすると良い。
図4は補強ゴム層の変形例を示すものである。図4において、補強ゴム層9の内部の凹部12に対応する位置には、補強コード層13が埋設されている。このように凹部12を有する補強ゴム層9に補強コード層13を設けた場合、ランフラット走行時に補強ゴム層9の最も厚い部分に亀裂を発生させ、その亀裂の進行を補強コード層13によって妨げることができる。この場合、ランフラット耐久性を更に向上することができる。
タイヤサイズ245/40R18の空気入りタイヤにおいて、サイドウォール部に断面三日月状の補強ゴム層を埋設すると共に、補強ゴム層のタイヤ軸方向内側の部位に、タイヤ周方向に間欠的に延在する1列の凹部を設け、これら凹部のタイヤ周方向の長さ及び凹部の周長に対する占有率を種々異ならせた実施例1〜5のタイヤをそれぞれ作製した。但し、実施例5のタイヤでは補強ゴム層の内部の凹部に対応する位置に、補強ゴム層の幅の50%に相当する幅を有するスチールコードからなる補強コード層を埋設した。また、比較のため、凹部を設けていない従来例のタイヤを用意した。
これら試験タイヤについて、下記試験方法により、ランフラット耐久性を評価し、その結果を表1に示した。
ランフラット耐久性:
試験タイヤをリムサイズ18×8JJのホイールに組付け、バルブコアを抜いた空気圧0kPaの状態で後輪駆動車の前輪右側に装着し、楕円形の周回コースを4名乗車の条件で90km/hの速度で反時計廻りに走行し、試験タイヤに故障を生じるまでの走行距離を測定した。各試験タイヤについて、上記と同様の測定を5回ずつ実施し、その最低距離に基づいてランフラット耐久性を評価した。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほどランフラット耐久性が優れていることを意味する。
試験タイヤをリムサイズ18×8JJのホイールに組付け、バルブコアを抜いた空気圧0kPaの状態で後輪駆動車の前輪右側に装着し、楕円形の周回コースを4名乗車の条件で90km/hの速度で反時計廻りに走行し、試験タイヤに故障を生じるまでの走行距離を測定した。各試験タイヤについて、上記と同様の測定を5回ずつ実施し、その最低距離に基づいてランフラット耐久性を評価した。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほどランフラット耐久性が優れていることを意味する。
この表1に示すように、実施例1〜5のタイヤは、従来例との対比において、ランフラット耐久性が大幅に改善されていた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4A,4B カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルトカバー層
9 補強ゴム層
10 インナーライナー層
11 チェーファー
12 凹部
13 補強コード層
2 サイドウォール部
3 ビード部
4A,4B カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルトカバー層
9 補強ゴム層
10 インナーライナー層
11 チェーファー
12 凹部
13 補強コード層
Claims (2)
- トレッド部とビード部との間に延在するサイドウォール部に、断面三日月状の補強ゴム層を埋設した空気入りタイヤにおいて、前記補強ゴム層のタイヤ軸方向内側の部位に、タイヤ周方向に間欠的に延在する少なくとも1列の凹部を設け、該凹部を前記補強ゴム層の最大厚さ位置を中心とする該補強ゴム層の幅の20%の範囲内に配置した空気入りタイヤ。
- 前記凹部のタイヤ周方向の長さが5mm〜50mmであり、これら凹部が配列される部位の周長に対する前記凹部の占有率が3%〜80%である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005093896A JP2006273074A (ja) | 2005-03-29 | 2005-03-29 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005093896A JP2006273074A (ja) | 2005-03-29 | 2005-03-29 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006273074A true JP2006273074A (ja) | 2006-10-12 |
Family
ID=37208232
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005093896A Pending JP2006273074A (ja) | 2005-03-29 | 2005-03-29 | 空気入りタイヤ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006273074A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008273354A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
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2005
- 2005-03-29 JP JP2005093896A patent/JP2006273074A/ja active Pending
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JP2008273354A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
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