JP2006272908A - 生コンクリートの回収水の冷却システム - Google Patents

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洋介 須賀
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Abstract

【課題】 混練水として使用する生コンスラッジ水や上澄水などの回収水をメンテナンスを極力要することなく安定して冷却できるようにした生コンクリートの回収水の冷却システムを提供する。
【解決手段】 筐体8内に複数の中空状のプレート10を立設し、このプレート10内部に冷媒を注入しつつ、その表面に前記回収水が薄い水膜を形成するように流下させて、熱交換によって回収水を冷却させる冷却チラー5を配設する。そして、この冷却チラー5と回収水を貯留する貯水槽2とを循環パイプ6a、6bにて連結して貯水槽2内の回収水を低温に保つように循環させる。また、貯水槽2と生コンクリート製造プラント13の混練水貯留タンク18も循環パイプ19a、19bにて連結し、冷却した回収水を生コンクリートの混練水として供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、生コンスラッジ水や上澄水などの回収水を混練水として使用して生コンクリートを製造する場合に、その回収水を冷却するようにした生コンクリートの回収水の冷却システムに関する。
一般に、生コンクリートの温度が高くなり過ぎると打設後のコンクリートの性状に様々な悪影響を及ぼすことが分かっており、特に気温が25℃以上で製造される暑中コンクリートなどでは、水和反応が早くなって長期強度が低下しやすく、また硬化温度が高いために外気が急激に低下するとひび割れを生じやすく、更に運搬時や打ち込みまでの間にスランプロスを生じやすくて施工性が低下するといった問題を生じる場合がある。
このため、従来より、生コンクリートの温度を低下させるために、コンクリート材料であるセメントや骨材、或いは混練水などを冷却することにより、生コンクリートの温度上昇を抑えるように図ったものが数多く提案されている。例えば、特許文献1には、骨材を冷却チラーにて冷却した冷水に浸漬し、骨材を冷却することによって生コンクリートの温度を低下させるように図ったものが記載されている。ここで、一般的な冷却チラーは、冷媒中に細いチューブを配し、該チューブ内に被冷却物である水を通すことで熱交換させ、水を凍結させない程度に、約5℃前後に冷却するようにしたものである。
特許第2607170号
ところで、上記冷却チラーを用いて混練水を直接冷却させる場合も考えられるが、生コンクリート製造プラントにおいては、運転終了後のミキサや、生コンクリートの出荷を終えて戻ってきたアジテータ車の洗浄を行う際に生じるスラッジ水やその上澄水などの回収水を生コンクリートの混練水として再利用するとなると、これを上記のごとき一般的な冷却チラーにて冷却すれば、熱交換用の細いチューブ内にスラッジが直ぐに閉塞してしまい、頻繁なメンテナンスを強いられることが容易に予想される。また、回収水を低温に冷却することによって、それを供給するパイプ内壁などにも短期間でスラッジスケールが付着成長することが予想される。
本発明は上記の点に鑑み、混練水として使用する生コンスラッジ水や上澄水などの回収水をメンテナンスを極力要することなく安定して冷却できるようにした生コンクリートの回収水の冷却システムを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、請求項1記載の生コンクリートの回収水の冷却システムは、生コンスラッジ水や上澄水などの回収水を貯留する貯水槽を配設すると共に、筐体内に複数の中空状のプレートを立設し、該プレート内部に冷媒を注入しつつ、前記プレート表面に前記回収水を薄い水膜を形成させるように流下して熱交換させることにより回収水を所定温度に冷却させる冷却チラーを配設し、該冷却チラーと前記貯水槽とを循環パイプにて連結して貯水槽内の回収水を所定温度に保つように循環させる一方、前記貯水槽と生コンクリート製造プラントの混練水貯留タンクとを循環パイプにて連結して所定温度に冷却した回収水を生コンクリートの混練水として供給するようにしたことを特徴としている。
また、請求項2記載の生コンクリートの回収水の冷却システムは、前記循環パイプにはケーブルを複数回巻回し、該ケーブルに経時的に周波数が変動する矩形波の交流電流を通電して磁界を発生させることによりパイプ内壁へのスラッジスケールの付着を抑えるようにしたことを特徴としている。
また、請求項3記載の生コンクリートの回収水の冷却システムは、前記交流電流の周波数は、所定の周期にて低周波と高周波とを繰り返し変動するようにしたことを特徴としている。
また、請求項4記載の生コンクリートの回収水の冷却システムは、前記周期は1〜3Hz、低周波の範囲は0.1〜2kHz、高周波の範囲は6〜10kHzであることを特徴としている。
以上のように本発明に係る請求項1記載の生コンクリートの回収水の冷却システムによれば、生コンスラッジ水や上澄水などの回収水を貯留する貯水槽を配設すると共に、筐体内に複数の中空状のプレートを立設し、該プレート内部に冷媒を注入しつつ、前記プレート表面に前記回収水を薄い水膜を形成させるように流下して熱交換させることにより回収水を所定温度に冷却させる冷却チラーを配設し、該冷却チラーと前記貯水槽とを循環パイプにて連結して貯水槽内の回収水を所定温度に保つように循環させる一方、前記貯水槽と生コンクリート製造プラントの混練水貯留タンクとを循環パイプにて連結して所定温度に冷却した回収水を生コンクリートの混練水として供給するようにしたので、冷却チラーにスラッジが付着堆積したとしても開放されたメンテナンスの容易なプレート表面上に生じ、一般的な冷却チラーのように熱交換チューブを閉塞して破損してしまうようなおそれはないため、ごく簡単なメンテナンスだけで安定して回収水を冷却することができる。
また、請求項2記載の生コンクリートの回収水の冷却システムによれば、前記循環パイプにはケーブルを複数回巻回し、該ケーブルに経時的に周波数が変動する矩形波の交流電流を通電して磁界を発生させることによりパイプ内壁へのスラッジスケールの付着を抑えるようにしたので、定期的なメンテナンスをせずともパイプ内の回収水の流れを良好に保て、回収水を安定して冷却することができる。
また、請求項3記載の生コンクリートの回収水の冷却システムによれば、前記交流電流の周波数は、所定の周期にて低周波と高周波とを繰り返し変動するようにしたので、効果的にスラッジスケールの付着を抑えることができ、省メンテナンスにて回収水を安定して冷却することができる。
また、請求項4記載の生コンクリートの回収水の冷却システムによれば、前記周期は1〜3Hz、低周波の範囲は0.1〜2kHz、高周波の範囲は6〜10kHzであるので、効果的にスラッジスケールの付着を抑えることができ、省メンテナンスにて回収水を安定して冷却することができる。
本発明に係わる請求項1記載の生コンクリートの回収水の冷却システムにあっては、生コンスラッジ水や上澄水などの回収水を貯留する貯水槽を配設すると共に、その近傍には筐体内に複数の中空状のプレートを立設し、該プレート内部に冷媒を注入しつつ、プレート表面に回収水を薄い水膜を形成させるように流下させ、その間に効率良く熱交換させることによって回収水を0.5℃程度にまで冷却させられる冷却チラーを配設する。また、この冷却チラーと前記貯水槽とを循環パイプにて連結し、回収水を前記温度に保ちながら循環させる一方、前記貯水槽と、生コンクリート製造プラントに備えた混練水貯留タンクとを循環パイプにて連結し、混練水貯留タンク内には常に低温に保たれた状態となるように回収水を循環供給させる。そして、この低温に保たれた回収水を生コンクリートの出荷に応じてミキサに適宜投入し、生コンクリートの混練水として使用するようにする。
そして、回収水を冷却するにつれて、回収水に含まれるスラッジは次第にプレート表面上に付着堆積していくが、前記各プレートは開放された状態に形成されており、プレート表面に付着堆積したスラッジは、例えば高圧の洗浄水などを噴射してやれば容易に剥離除去することができ、ごく簡単なメンテナンスにて冷却機能を良好に保つことができる。
このように、多量のスラッジを含んだ回収水を冷却する場合であっても、一般的な冷却チラーのように熱交換チューブを閉塞してしまうようなおそれはないため、ごく簡単なメンテナンスを行うだけで安定して回収水を冷却処理することができる。また、一般的な冷却チラーの冷却温度の下限が5℃程度であるのに対して、本発明で採用している冷却チラーであれば0.5℃程度まで冷却可能であるため、混練水として用いる回収水をより低温に冷却でき、生コンクリートの温度を確実に低下させることができる。
また、請求項2記載の生コンクリートの回収水の冷却システムにあっては、循環パイプのパイプ周囲にはケーブルを複数回巻回し、該ケーブルに経時的に周波数が変動するように矩形波の交流電流を通電させ、これによってパイプ内に磁界を発生させる。このとき、この磁界内を回収水が通過すると回収水中に多数の微小結晶が生じ、この微小結晶を核としてスケールの要因となるスラッジ微粒子が次第に凝集されていき、パイプ内壁への付着堆積は抑えられる。
このように、多量のスラッジを含んだ回収水をパイプ内に流すようにしても、パイプ内に発生させた磁界によってパイプ内壁へのスラッジスケールの付着は極力抑えられ、省メンテナンスにて安定して回収水を冷却処理することができる。
また、請求項3記載の生コンクリートの回収水の冷却システムにあっては、パイプ周囲に巻回したケーブルに対して流す交流電流の周波数を、一定の周期にて低周波と高周波とを繰り返し変動するようにする。このとき、磁界強度は周波数に比例して変動し、これによって回収水中にはより多数の微小結晶が生じ、スラッジ粒子を効果的に凝集してパイプ内壁へのスラッジスケールの付着堆積を抑える。
このように、多量のスラッジを含んだ回収水をパイプ内に流すようにしても、強度が一定の周期で変動するようにした磁界によってパイプ内壁へのスラッジスケールの付着はより効果的に抑えられ、省メンテナンスにて安定して回収水を冷却処理することができる。
また、請求項4記載の生コンクリートの回収水の冷却システムにあっては、周波数の周期を1〜3Hzの範囲内で、また低周波時の範囲を0.1〜2kHzとすると共に、高周波時の範囲を6〜10kHzとする。このとき、磁界強度は上記周期でかつ上記周波数に比例して変動し、これによって回収水中にはより多数の微小結晶が生じ、スラッジ粒子を効果的に凝集してパイプ内壁へのスラッジスケールの付着堆積を抑える。
このように、多量のスラッジを含んだ回収水をパイプ内に流すようにしても、強度が上記周期でかつ上記周波数に比例して変動するようにした磁界によってパイプ内壁へのスラッジスケールの付着はより効果的に抑えられ、省メンテナンスにて安定して回収水を冷却処理することができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図面は本発明に係る生コンクリートの回収水の冷却システムの一実施例を示すものであり、図1中の1は生コンクリート製造プラントにおいて作業後のミキサやアジテータ車を洗浄した際に生じる多量の回収水をピット(図示せず)内に貯め置き、回収水中に含まれるスラッジ分をある程度沈降させて分離除去し、残った上澄水やスラッジ水などの回収水を貯留する大型の貯水槽であって、該貯水槽1の下流側にこれよりも小型の貯水槽2を並設しており、該貯水槽2と前記貯水槽1とを供給パイプ3にて連結していると共に、該供給パイプ3の先端部には供給ポンプ4を備え、該供給ポンプ4の駆動により貯水槽1内に貯留した回収水の一部を貯水槽2へ供給するようにしている。なお、貯水槽2の大きさは、後述する生コンクリート製造プラントにて使用する混練水の量などに基づいて決定すれば良く、少なくとも生コンクリートの製造に支障を来さない程度の容量を有したものとするのが好ましい。
前記貯水槽2の上位には、被冷却物である水などを凍結させない程度に冷却する冷却チラー5を配設しており、該冷却チラー5と貯水槽2とを循環パイプ6a、6bにて連結し、循環パイプ6aの途中に介した循環ポンプ7の駆動により冷却チラー5にて冷却した回収水を一定温度に保つように、冷却チラー5と貯水槽2とを循環させるようにしている。
前記冷却チラー5は、図2に示すように、本体である筐体8内の上部に、前記貯水槽2から循環パイプ6aを介して送られてくる回収水を一旦受け止めて、後述する熱交換用のプレートへと流下させる散水パン9を備えていると共に、該散水パン9の下位には複数枚の熱交換用のプレート10を平行に立設している。前記散水パン9は、その底部に下位のプレート10へ向けて散水するための多数の透孔11を穿設していると共に、上部開口部の上位には前記貯水槽2からの循環パイプ6aの排水部を臨ませている。また、前記プレート10は、薄いステンレス製の中空状の板体から成るものであって、その中空部10a下方の冷媒注入パイプ12aより冷媒を注入し、注入した冷媒を中空部10a内部を下から上へと流し、中空部10a上方の冷媒排出パイプ12bより排出するようにしている一方、前記散水パン9より散水される回収水をプレート10表面に薄い水膜を形成させるように流下させ、その間に効率良く熱交換を行わせて回収水を冷却する構造としている。
したがって、被冷却物である回収水の冷却は、プレート10表面といった外部に開放された部分にて行われるため、このプレート10表面にスラッジが付着堆積しても、例えば筐体8の点検扉8aを開放した上で、高圧の洗浄水などを噴射するだけで容易に剥離除去することができ、簡単なメンテナンスで冷却機能を良好な状態に維持することができる。また、プレート10は筐体8から容易に脱着可能としており、スラッジの付着がひどいような場合でも容易に剥離除去することができるように図っている。
なお、被冷却物である回収水の冷却温度は、初期温度が30℃程度の場合、一般的な冷却チラーであれば5℃程度を下限としているのに対し、本発明で採用している前記冷却チラー5であればプレート10に一度流下させるだけで0.5℃程度まで一気に効率良く冷却できるため、この回収水を使用して製造する生コンクリートの温度を確実に低下させることができる。
また、本実施例では、混練水として冷却処理する水を回収水のみとしているが、例えば循環パイプ6aの途中に水道水を供給するパイプを連結し、回収水に代えて水道水を冷却チラー5へ適宜供給して冷却させ、この冷却した水道水を混練水として使用するようにした、回収水と水道水の併用タイプとすることもできる。また、貯水槽2の上位に冷却チラー5を直接搭載し、冷却チラー5にて冷却した回収水を循環パイプ6bを介さずに直接貯水槽2へと戻すようにすることもできる。
13は生コンクリート製造プラント本体であって、その上部には水道水などの清水を貯留する既設の混練水貯留タンク14と、砂利、砂、セメントなどの各貯蔵槽(図示せず)を配設し、それらの下位にはそれぞれ水計量槽15と、砂利、砂、セメントなどの各計量槽(図示せず)を配設していると共に、更にそれらの下位には各コンクリート材料を混合撹拌して生コンクリートを製造するミキサ16、及び製造した生コンクリートを排出するコンクリートホッパ17を配設している。
また、前記混練水貯留タンク14とは別に上澄水やスラッジ水などの回収水を貯留する混練水貯留タンク18を配設しており、該混練水貯留タンク18と前記貯水槽2とを循環パイプ19a、19bにて連結し、循環パイプ19aの先端部に備えた循環ポンプ20の駆動により、混練水貯留タンク18内に供給する回収水を常に一定温度に保つように、生コンクリートの出荷の有無にかかわらず、貯水槽2と混練水貯留タンク18とを循環させるようにしている。
なお、貯水槽2と混練水貯留タンク18とは、必ずしも循環パイプにて連結する必要はなく、混練水貯留タンク18では回収水を長時間貯留せずに直ちに混練水として使用することが明らかであれば、貯水槽2から混練水貯留タンク18へ供給するだけの供給パイプにて連結するようにしてもよい。
21a、21b、21cは温度計であって、このうち21aは貯水槽2内の回収水の温度を計測するためのもの、21bは混練水貯留タンク18内の回収水の温度を計測するための、また21cはコンクリートホッパ17から排出する生コンクリートの温度を計測するためのものである。そして、これらの温度計21a、21b、21cにて計測した各種温度を随時回収水の冷却処理にフィードバックさせ、常に適温の生コンクリートを製造できるようにるように図っている。
なお、前記貯水槽2、冷却チラー5、それらを連結する循環パイプ6a、6b、混練水貯留タンク18、及び冷却チラー5と連結する循環パイプ19a、19bなどの周囲は断熱材にて被覆しており、冷却した回収水の保冷を図っている。
また、前記循環パイプ6a、19aの外周にはそれぞれケーブル22を複数回巻回している一方、該ケーブル22の両端部を電源ユニット23に接続しており、該電源ユニット23から前記ケーブル22に対して、図3に示すような、経時的に周波数が変動するように矩形波の交流電流を通電し、循環パイプ6a、19a内に磁界を発生させるようにしている。
そして、こうして形成した磁界内を回収水が通過すると回収水中には多数の微小結晶が生じ、この微小結晶を核としてスケールの要因となるスラッジの微粒子分が次第に捕捉凝集されていき、その結果、パイプ内壁へのスラッジスケールの付着堆積を抑えることができる構成としている。また、回収水に含まれる混和剤の影響によって冷却チラー5の散水パン9内などには気泡が多量に発生し、この気泡を放置しておくと固まってしまって散水パン9底部の散水用の透孔11を目詰まりさせてしまうおそれがあるが、上記のように回収水を前記磁界内へ通すことにより、前記気泡の発生も抑えることができるという別の効果も兼ね備えている。
したがって、多量のスラッジや混和剤を含んだ回収水を循環パイプ6a、19aや冷却チラー5内に流し続けても、パイプ内壁や冷却チラー5内へのスラッジスケールの付着堆積は抑えられると共に、冷却チラー5の散水パン9内での気泡の発生なども抑えられ、短期間での頻繁な洗浄や取り替え作業などを強いられることなく安定して回収水を流下させることができ、省メンテナンスにて回収水の冷却機能を良好な状態に維持することができる。
なお、前記ケーブル22に通電する交流電流の周波数を、図3に示すように、一定の周期にて低周波と高周波とを繰り返し変動するように設定すると、回収水中にはより多数の微小結晶が生じ、パイプ内壁へのスラッジスケールの付着堆積をより効果的に抑えることができて好ましく、特に電流値の範囲を2〜10A、周波数の周期を1〜3Hz、低周波の範囲を0.1〜2kHz、高周波の範囲を6〜10kHzに設定した場合には、より一層効果的にパイプ内壁へのスラッジスケールの付着堆積を抑えることができて好ましい。
しかして、本発明に係る生コンクリートの回収水の冷却システムにより、スラッジ水や上澄水などの回収水を冷却して混練水として使用し暑中コンクリートを製造する場合には、先ず、既設の大型の貯水槽1に貯留した回収水を冷却処理用の貯水槽2へ適宜供給し、貯水槽2内の回収水の水量を常に一定に維持させるようにしておく。
一方、貯水槽2に供給して貯留した回収水は、図2中の二点鎖線矢印Aに示すように、冷却チラー5へと順次送り込んで散水パン9へと投入し、散水パン9に投入した回収水は透孔11を介してその下位のプレート10表面へと散水させ、図2中の二点鎖線矢印Bに示すように、プレート10表面に薄い水膜を形成するように流下させていく。そして、プレート10内部には、図2中の二点鎖線矢印Cに示すように、下方から上方に向けて冷媒を流しており、プレート10表面を流れる回収水に対してカウンターフローとして効率良く熱交換を行わせ、回収水を一度流下させるだけで、例えば約30℃程度の回収水であれば約0.5℃程度まで一気に冷却する。このとき、プレート10表面には回収水に含まれるスラッジが付着堆積していくが、プレート10は外部に開放された状態に形成しているため、例えばプレート10表面に対して高圧の洗浄水などを噴射するだけで容易に剥離除去させることができ、ごく簡単なメンテナンスにて冷却機能を良好に維持することができる。そして、こうして冷却した回収水は貯水槽2へと戻し、貯水槽2内に残る回収水と混合させた後、再び冷却チラー5へと送り込んでいく。このように、回収水を貯水槽2と冷却チラー5とを繰り返し循環させ、貯水槽2内の回収水の温度を常に約2℃程度の低温に保つようにしている。
また、前記貯水槽2内の低温の回収水は生コンクリート製造プラント13の混練水貯留タンク18へ循環供給しており、貯水槽2から生コンクリート製造プラント13の混練水貯留タンク18へ循環パイプ19aを介して供給する間に回収水の温度が2℃程度上昇し、混練水貯留タンク18内には約4℃程度に保たれた低温の回収水を一定量貯留するようにしている。
そして、生コンクリート製造プラント13において生コンクリートの出荷があれば、前記混練水貯留タンク18内に貯留している低温の回収水を下位の水計量槽15へと排出して所定量計量し、この計量した低温の回収水を別途計量した砂利、砂、セメント、混和剤などと共にミキサ16へ投入して混練し、練り上がった生コンクリートを下位のコンクリートホッパ17を介して排出して出荷する。このとき、混練水として使用する回収水は常に約4℃程度の低温に保たれているため、暑中コンクリートを製造する場合でも生コンクリートの温度を確実に抑えることができ、例えば30℃程度の混練水を使用して製造した生コンクリートの温度が35℃程度となってしまうのに対して29℃程度に抑えることができ、この生コンクリートであれば打設後にひび割れなどは生じにくく、またスランプロスも生じにくくて施工性の低下といったおそれはない。
また、循環パイプ6a及び19aの周囲に巻回したケーブル22に対し、所定の周期にて低周波と高周波とを繰り返し変動するように、例えば1〜3Hzの周期にて、低周波の範囲が0.1〜2kHz、高周波の範囲が6〜10kHzで繰り返し変動するように矩形波の交流電流を通電し、各パイプ内に磁界を発生させている。
そして、形成した磁界内に回収水を通過させて回収水中に多数の微小結晶を生じさせ、この微小結晶を核としてスケールの要因であるスラッジ微粒子を捕捉凝集させていき、パイプ内のメンテナンスをせずともパイプ内壁へのスラッジスケールの付着堆積を極力抑えることができるようにしている。
以上のように、多量のスラッジを含んだ回収水を冷却して混練水として使用する場合であっても、冷却手段として開放状のプレート10を備えた冷却チラー5を採用しているので、一般的な冷却チラーのように熱交換用のチューブを閉塞してしまうといったおそれはなく、ごく簡単なメンテナンスを行うだけで安定して回収水を冷却処理して混練水として有効に使用することができる。
また、循環パイプ6a、19aを巻回したケーブル22に経時的に周波数が変動するように矩形波の交流電流を通電することによって発生させた磁界内を回収水を通過させるようにしたので、回収水中に多数の微小結晶を生じさせ、この微小結晶を核としてスラッジ微粒子を凝集させ、パイプ内壁に対するスラッジスケールの付着堆積を効果的に抑えることができ、省メンテナンスにて安定して回収水を冷却処理して混練水として有効に使用することができる。
なお、本実施例においては、ケーブル22を循環パイプ6a、19aの両方に巻回して磁界を発生させ、どちらのパイプ内壁もスラッジスケールの付着堆積が抑えられるように図っているが、必ずしもこのようにする必要はなく、例えば循環パイプ6a、19aのうちの何れか一方のみにケーブル22を巻回して磁界を発生させるようにしてもよい。また、帰りの循環パイプ6b、19bにケーブル22を巻回して磁界を発生させるようにしてもよい。更に、貯水槽1から貯水槽2へ回収水を供給する供給パイプ3にもケーブル22を巻回して磁界を発生させ、供給パイプ3の内壁に生じるスラッジスケールを抑えるようにしてもよい。
本発明に係る生コンクリートの回収水の冷却システムの一実施例を示す説明図である。 本発明で採用する冷却チラーの詳細図である。 循環パイプに巻回したケーブルに流す電流の周波数の波形を示す説明図である。
符号の説明
1、2…貯水槽 5…冷却チラー
6a、6b、17a、17b…循環パイプ
8…筐体 9…散水パン
10…プレート 13…生コンクリート製造プラント
18…混練水貯留タンク 21a、21b、21c…温度計
22…ケーブル 23…電源ユニット

Claims (4)

  1. 生コンスラッジ水や上澄水などの回収水を貯留する貯水槽を配設すると共に、筐体内に複数の中空状のプレートを立設し、該プレート内部に冷媒を注入しつつ、前記プレート表面に前記回収水を薄い水膜を形成させるように流下して熱交換させることにより回収水を所定温度に冷却させる冷却チラーを配設し、該冷却チラーと前記貯水槽とを循環パイプにて連結して貯水槽内の回収水を所定温度に保つように循環させる一方、前記貯水槽と生コンクリート製造プラントの混練水貯留タンクとを循環パイプにて連結して所定温度に冷却した回収水を生コンクリートの混練水として供給するようにしたことを特徴とする生コンクリートの回収水の冷却システム。
  2. 前記循環パイプにはケーブルを複数回巻回し、該ケーブルに経時的に周波数が変動する矩形波の交流電流を通電して磁界を発生させることによりパイプ内壁へのスラッジスケールの付着を抑えるようにしたことを特徴とする請求項1記載の生コンクリートの回収水の冷却システム。
  3. 前記交流電流の周波数は、所定の周期にて低周波と高周波とを繰り返し変動するようにしたことを特徴とする請求項2記載の生コンクリートの回収水の冷却システム。
  4. 前記周期は1〜3Hz、低周波の範囲は0.1〜2kHz、高周波の範囲は6〜10kHzであることを特徴とする請求項3記載の生コンクリートの回収水の冷却システム。
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