JP2006272718A - 練り方法及び練り装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】練り材料を載せる水平面21を有した回転する回転体2と、この回転体2の水平面21に当接し、水平面21に載せられた前記練り材料に当接する当接部材3とを備え、回転体2上の前記練り材料を当接部材3に衝突させると共に、衝突した前記練り材料を回転体2の内方へ移動するように当接部材3を傾斜させて前記練り材料を練る練り方法。
【選択図】図1
Description
当接部材が固定されていると、練りが不十分となるが、当接部材を揺動させることにより
、当接部材に衝突させる練り材料の部位を換えることができるため、練りを良好に行うことができる。
1は、練り材料を練る練り装置で、練り装置1は、例えば、墨・藍・赤・黄の4色のインキを使って各種の色、印刷に適した粘度等の調整を図るために印刷の分野において使用することができるものである(図1乃至図9参照)。
練り装置1は、概略的に、練り材料(例えば、インキで、より詳しくは、色の異なる複数のインキ)を載せる水平面21を有した回転する回転体2と、この回転体2の水平面21に当接し、水平面21に載せられた練り材料に当接する当接部材(例えば、へら)3とから構成されている。
回転体2の水平面21は、持ち上げれば、練り装置1から離脱するように、着脱自在に構成しても良いし、また、図10に示すように、水平面21はシートで、このシート21を回転体2の上面に着脱自在になるように構成しても良い。
着脱自在は、例えば、シート21(例えば、ポリエステルシート)の裏面に、必要時に容易に剥離可能となる接着剤を塗布して構成しても良いし、より好ましくは、洗浄後のシート21をそのまま使用できるように、接着、剥離を繰り返すことのできる再接着性の接着剤をシート21の裏面に塗布して構成しても良い。
なお、接着剤は、具体的には、例えば、スリーエム株式社製 商品名 スプレーのり55である。
シート21を図10に示すように、回転体2の上面に着脱自在になるように構成すると、練った後、練りに使用したシート21を取り除いて新たなシート21を回転体2の上面に取り付けることができ、練った後の後処理を容易にすることができる。
当接部材3は、当接支持部材4により支持される。当接支持部材4は、スライド自在な第1のスライド部材41と、この第1のスライド部材41に揺動自在に支持されるアーム42と、このアーム42にスライド自在に支持されると共に当接部材3を支持する第2のスライド部材43とを有し、更に、第1のスライド部材41は、支柱44の上端部に設けられた第1のスライド部材41の受け部45上をスライドするようになっている。なお、支柱44は、練り装置1の本体に取り付けられている。そして、適宜の位置で、第1のスライド部材41を受け部45に、例えば、ネジ46の先端で第1のスライド部材41を係止させ、アーム42と第2のスライド部材43を、例えば、ネジ47の先端で係止させて固定するようにしている。
33、33は、当接部材3の回転体2の水平面21に当接する部位から遠い側を保持するクランプ部で、該クランプ部33、33は、第2のスライド部材43の先端に設けられている。
即ち、図8に示すように、回転体2に当接する当接部材3の長手方向(例えば、A1B1)と、当接部材3に衝突する練り材料の部位(例えば、A1B1 の中点Cに位置する錬り材料)における回転体3の接線方向[例えば、DE(接線1)]との角度の内、回転体2の内に位置する角度θ(θ=∠DCB1)が鈍角となるように傾けられている。
[言い換えれば、当接部材3に衝突する練り材料の部位(例えば、A1B1 の中点C)における練り材料の衝撃力は、回転体3の接線方向であり、該衝撃力は当接部材3に垂直な方向と、当接部材3の長手方向(例えば、A1B1)に沿う力に分解でき、該当接部材3の長手方向(例えば、A1B1)に沿う分力が回転体2の内に向かう場合のことである。]
なお、上述したように、角度θが鈍角となっているため、当接部材3に衝突した練り材料は、当接部材3に沿って回転体2の内方へ移動する。
その結果、練り材料が回転体2より離脱することが防止される。また、当接部材3の上述した角度を鈍角に固定した場合、練りが不十分となるが、当接部材3とは別に、へら(図示せず)を人手により使用すれば、練り装置1を半自動として十分使用することができる。
当接部材3が、図8に示すA2B2 にある場合、練り材料は回転体2の外に向かう。
[当接部材3に衝突する練り材料の部位(例えば、A2B2 の中点F)における練り材料の衝撃力は、回転体3の接線方向[例えば、GH(接線2)]であり、該衝撃力は当接部材3に垂直な方向と、当接部材3の長手方向(例えば、A2B2 )に沿う力に分解でき、該当接部材3の長手方向(例えば、A2B2 )に沿う分力は回転体2の外に向かう。その結果、当接部材3が、図8に示すA2B2 にある場合、練り材料は当接部材3から回転体2の外に向かう。]
当接部材3が、図8に示すA2B2 にある場合、練り材料は当接部材3から回転体2の外に向かうが、当接部材3が、図8に示すA2B2 からA1B1に戻る際に、図8に示すA2B2 から回転体2の外に向かった練り材料は、当接部材3により補足され支障を生じないばかりか、練り材料は回転体3の径方向へも移動し、練りを良好に行うことができる。
なお、図8に示すOは回転体2の回転中心を、Pは当接部材3の揺動中心を、α1はOPとA1B1とのなす角∠CPO(例えば、約75°)を、α2 はPFとA2B2 とのなす角∠FPO[例えば、約50°、α1> α2(∵回転体2の外に向かった練り材料を当接部材3により補足するため。)]をそれぞれ示している。
回転体2の回転中心Oと当接部材3の揺動中心Pとは、異なるものであり、図8に示すように、当接部材3を揺動させて、回転体2上の練り材料を当接部材3に衝突させ、衝突した前記練り材料を回転体2の内方又は外方へ移動させるものであり、当接部材3に衝突した練り材料を回転体2の内方へ移動させる当接部材2の揺動角度(∠CPO)α1を当接部材3に衝突した前記練り材料を回転体2の外方へ移動させる当接部材3の揺動角度(∠FPO)α2より大とするものである。
この不具合を解消するために、練り材料が大の時は、練り材料が小の時に比べ、当接部材3の揺動中心を回転体2の外側に位置させる。具体的に言えば、練り材料が大の時を示す図8において、Pは当接部材3の揺動中心で、練り材料が小の時を示す図9において、P’は当接部材3の揺動中心で、練り材料が大の時の当接部材3の揺動中心Pは、練り材料が小の時の当接部材3の揺動中心P’より回転体2の外側に位置するようになっている。 なお、図8の状態から図9の状態への移行は、例えば、ネジ46の先端と第1のスライド部材41との係止、ネジ47の先端と第2のスライド部材43との係止を解除し、第1のスライド部材41を回転体2に向かって伸ばす共に、揺動半径が小さくなるように第2のスライド部材43を縮めることにより行い、その状態をネジ46、ネジ47で係止させ、それぞれの位置を保つようにする。
つまり、第1のスライド部材41、第2のスライド部材43を使用して、練り材料が大の時は、練り材料が小の時に比べ、当接部材3の揺動中心を回転体2の外側に位置させることができ、練り材料が大の時は、回転体2の水平面21を広く使用し、練り材料が小の時は、回転体2の水平面21を狭く使用して、水平面21を有効活用し、しかも、練った後の練り材料の後処理が容易となるようにすることができる。
21 水平面
3 当接部材
Claims (7)
- 練り材料を載せる水平面を有した回転する回転体と、
この回転体の前記水平面に当接し、前記水平面に載せられた前記練り材料に当接する当接部材とを備え、
前記回転体上の前記練り材料を前記当接部材に衝突させると共に、衝突した前記練り材料を前記回転体の内方へ移動するように前記当接部材を傾斜させて前記練り材料を練ることを特徴とする練り方法。 - 練り材料を載せる水平面を有した回転する回転体と、
この回転体の前記水平面に当接し、前記水平面に載せられた前記練り材料に当接する当接部材とを備え、
前記回転体上の前記練り材料を前記当接部材に衝突させ、衝突した前記練り材料を前記回転体の内方へ移動するように前記当接部材を傾斜させると共に、前記当接部材を揺動させることを特徴とする練り方法。 - 練り材料を載せる水平面を有した回転する回転体と、
この回転体の前記水平面に当接し、前記水平面に載せられた前記練り材料に当接し、揺動する当接部材とを備え、
前記回転体の回転中心と前記当接部材の揺動中心とは、異なるものであり、
前記当接部材を揺動させて、前記回転体上の前記練り材料を前記当接部材に衝突させ、衝突した前記練り材料を前記回転体の内方又は外方へ移動させるものであり、
前記当接部材に衝突した前記練り材料を前記回転体の内方へ移動させる前記当接部材の揺動角度を前記当接部材に衝突した前記練り材料を前記回転体の外方へ移動させる前記当接部材の揺動角度より大となることを特徴とする練り方法。 - 練り材料が大の時は、練り材料が小の時に比べ、当接部材の揺動中心を、回転体の外側に位置させることを特徴とする請求項2又は3記載の練り方法。
- 水平面はシートで、このシートを回転体の上面に着脱自在になるように構成することを特徴とする請求項1〜4記載の練り方法。
- 練り材料を載せる水平面を有した回転する回転体と、
この回転体の前記水平面に当接し、前記水平面に載せられた前記練り材料に当接する当接部材と、
この当接部材を支持する当接支持部材とを備え、
この当接支持部材は、スライド自在な第1のスライド部材と、この第1のスライド部材に揺動自在に支持されるアームと、このアームにスライド自在に支持されると共に前記当接部材を支持する第2のスライド部材とを有する
ことを特徴とする練り装置。 - 水平面はシートで、このシートを回転体の上面に着脱自在になるように構成することを特徴とする請求項6記載の練り装置。
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