JP2006270560A - 原稿読取装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】原稿読取装置は、原稿搬送路に沿って原稿を1枚ずつ搬送する原稿送り手段と、搬送されてきた原稿の画像を走査して読み取る画像読取手段とを備え、原稿搬送路は、その一部に画像読取手段による画像の走査を許容する被走査部を有すると共に、被走査部よりも上流側に設けられ原稿の搬送方向と直交する方向に移動して原稿の斜行を搬送方向と平行な方向に矯正する斜行矯正部材とを有する。
【選択図】図9
Description
原稿固定方式では、透明なプラテン上にユーザーが原稿を載置し、プラテンの下に設けられた光源、ミラー群、レンズおよびCCDから構成される画像読取手段のうち、光源とミラー群を原稿に対して移動させながら原稿の画像を走査し、ミラーから反射してきた走査光をレンズを介してCCDに結像させ、原稿の画像を電子化する。
一方、原稿移動方式では、自動原稿送り装置(以下、「ADF」と称する)によって搬送され透明なプラテン上(被走査部)を通過する原稿に対し、画像読取手段の光源とミラー群を静止させた状態で原稿の画像を走査し、画像の読取を行う。
つまり、A4サイズの原稿と、B5サイズの原稿からなる異型原稿の場合、画像読取手段はA4サイズの原稿が搬送されてくるものと判断し、A4サイズの原稿に対応するように読取領域を決定してしまう。
これは、不必要に制御部の負担を増加させ、画像読取から画像データを出力するまでに要する時間が長くなるという不都合を招く。
原稿詰まりは、原稿が何らかの要因により正規の搬送方向に沿って搬送されず、正規の搬送方向に対して斜めに搬送され、原稿の一部に過剰な搬送力が加えられる状況(以下、「斜行」と称する)で生じ易い。
異型原稿の場合、規制板で原稿束を整えても、それは異型原稿を構成する原稿のうち、最も大きいサイズの原稿の原稿搬送方向を整えているに過ぎず、小さい原稿の向きは整えられない。
異型原稿が、このような状態のまま搬送されれば、異型原稿を構成する原稿中、小さい原稿に斜行が生じるのは必至であり、原稿詰まりを発生させる大きな要因となる。
これによって、サイズの異なる異型原稿であっても、原稿詰まりを引き起こすことなく安定して搬送できるようになる。
画像読取手段とは、搬送されてくる原稿の画像を走査し電子的な画像データに変換できるものであればよく、その構成は特に限定されないが、例えば、走査光を発する光源、ミラー群、レンズ、CCDとから構成される縮小光学系の画像読取手段を挙げることができる。
原稿の斜行とは、原稿が正規の搬送方向に沿って搬送されず、正規の搬送方向に対して斜めに搬送される状況を意味する。
斜行矯正部材とは、斜行する原稿に物理的に作用して斜行を正規の搬送方向に矯正できる可動部材であればよく、その構成は特に限定されないが、例えば、電動モータによって駆動され、原稿搬送路の一部に搬送方向と平行な方向に立設される板状部材から構成されてもよい。
また、上記構成において、給紙ローラは原稿に対して離接自在に移動でき、給紙ローラは斜行矯正部材の移動中に原稿から離れることが好ましい。
このような構成によれば、搬送が停止され給紙ローラからの押圧が解かれた状態の原稿に対して斜行矯正部材が作用するので、原稿に過度の矯正力を加えることなく確実かつスムーズに斜行を矯正でき、原稿の破れや皺などの損傷を防ぐことができる。
このような構成によれば、サイズの異なる原稿が入り混じった異型原稿であっても、原稿読取手段は原稿サイズに応じた適切な画像読取領域で画像を読み取ることができる。
これにより、異型原稿であっても、読み取られた画像データには余分な余白がなくなり、画像データを取り扱う制御部の負担が軽減され、画像読取から画像データの出力までに要する時間が短縮される。
このような構成によれば、原稿幅センサが直線状のラインセンサからなるので、正確な原稿幅を検出できる。
このような構成によれば、複数の通過センサが原稿幅センサの役割を担うので、原稿幅センサに係るコストを削減することができる。
この発明の実施例1による原稿読取装置について図1〜14に基づいて説明する。図1は実施例1による原稿読取装置100の概略的な構成を示す説明図、図2は図1に示される原稿読取装置100を搭載した複写機200の概略的な構成を示す説明図である。
両面読取が行われる場合、被走査部7にて表面側の画像が読み取られた原稿Dは、下側のホームポジションに移動した揺動板10に案内されながら中間トレイ11上に排出される。
この際、原稿Dの後端は可逆回転可能な排紙ローラ9によってチャックされ、逆回転する排紙ローラ9によってスイッチバック搬送路12へ送り出されて表裏が反転され、レジストローラ6を経て再び被走査部7を通過し、裏面側の画像が読み取られる。
その後、逆回転する排紙ローラ9によって再びスイッチバック搬送路12へ送り出されて表裏が反転され、原稿搬送路4に沿って搬送された後、上側のホームポジションに移動した揺動板10に案内されて排紙トレイ13上に排紙される。
3回目に被走査部7を通過する際には画像の読取は行われない。3回目の搬送は、原稿載置台1に載置された通りの順番で排紙トレイ13に原稿Dを排紙するための空送りと呼ばれる搬送で、これによって原稿Dの表裏が元通りに整えられてから排紙トレイ13上に排紙されることとなる。
また、原稿固定方式にて画像読取を行う際に、ユーザーによって原稿が載置される第2プラテンガラス38は、排紙トレイ13の下部に配置されている。
ADF20は、画像読取手段30に対して、ヒンジ(図示せず)によって開閉可能に設置されている。
両面印刷が行われる際、排紙ローラ59は、片面の印刷が完了した記録用紙の後端をチャックし、逆回転して記録用紙をスイッチバック搬送路60へ送り出す。
図3に示されるように、斜行矯正部材40は、原稿搬送路4の両脇に互いに対向するように立設され、搬送方向に対して直交する方向に移動できる一対の矯正板41a,41bで構成されている。
一対の矯正板41a,41bは、非作動時には原稿搬送路4の両脇で互いの対向間隔が最も広くなるホームポジションで待機している。
なお、図4に示される一対の矯正板41a,41bは、制御部50からモータドライバ回路52を介して制御される電動モータ53(図14参照)によってラックアンドピニオン方式により駆動され、同じ速度と距離でそれぞれ反対方向に移動することにより、一対の矯正板41a,41bの対向間隔は自在に変化する。
この際、制御部50は、原稿Dの幅が漸増していくか否かを判断し、第1原稿幅センサ5aが原稿Dの幅の漸増を検出した場合、原稿Dが斜行搬送されていると判断し(ステップ3)、原稿Dの先端の一角が通過した時点からの時間を計測すると共に、給紙ローラ2の回転速度に基づいて原稿Dの搬送速度vを算出する。
なお、この際に画像読取手段30が画像を読み取るべき領域は、第1および第2原稿幅センサ5a,5bによって検出された原稿Dの先端の幅に基づいて制御部50が判断した原稿Dの定型サイズによって決定される。
一方、ステップ7において、原稿載置台1に原稿Dが残っていないと判断されると、一連のフローが終了する。
この際、制御部50は、原稿Dの先端の一角が最初に第1原稿幅センサ5aを通過した時点から別の一角が第1原稿幅センサ5aを通過し最大原稿幅c2を検出した時点までの時間tを算出する。
次いで、制御部50は、検出した最大原稿幅c2を直角三角形の斜辺とみなし、原稿先端の幅b2を同直角三角形の底辺とみなし、b2=cosθ×c2の式により原稿先端の幅b2を算出する(ステップ10)。
その後、図13に示されるように、制御部50は、第1原稿幅センサ5aの検出結果に基づいて先に算出された原稿先端の幅b2と、第2原稿幅センサ5bの検出結果に基づいて後で算出された原稿先端の幅b2とを比較し(ステップ15)、それらの値が所定値以上異なっているか否かを判断し(ステップ16)、所定値以上異なっている場合には原稿Dに皺や破れなどの異常が生じたか、或いは方形でないエラー原稿であると判断し、ユーザーにADF20(図1参照)から該原稿Dを取り除くように操作部51にメッセージを表示する(ステップ17)。
その後、制御部50は、原稿Dが取り除かれたか否かを判断し(ステップ18)、取り除かれたと判断すると図12に示すステップ7に戻って原稿載置台センサ15の出力に基づいて原稿載置台1に原稿Dが残っているか否かを判断する。
このように、第1および第2原稿幅センサ5a,5bの出力に基づいてそれぞれ原稿Dの先端の幅b2を算出し、算出された原稿Dの先端の幅b2の平均値を求めることにより、より正確な原稿Dの先端の幅b2を算出することができる。
この際、上述の通り、原稿Dはフリーな状態にあるので、矯正板41a,41bが原稿Dの側端に当接することにより原稿Dの斜行はスムーズに矯正される。
また、矯正板41a,41bは、原稿Dの側端の近傍までは高速で移動し、原稿Dの側端の近傍まで接近すると低速で移動し所定の距離を移動した時点で停止させられる。
これにより、矯正板41a,41bは斜行した原稿Dの側端に穏やかにゆっくり接触することになり、原稿Dの斜行を矯正する際に皺や破れなどの損傷を与えることが防止される。また、原稿Dの斜行を矯正する際に要する時間も最小限に抑えられる。
また、これと同時に制御部50は、矯正板41a,41bの移動距離に基づいて原稿Dの定型サイズを決定し、画像読取手段30が画像を読み取るべき領域を決定する。
次いで、被走査部7(図1参照)にて画像読取手段30による原稿Dの画像の読取が開始されると(ステップ23)、制御部50は原稿Dの後端が第2原稿幅センサ5bを通過したか否かを判断し(ステップ24)、図11に示されるように、原稿Dの後端が第2原稿幅センサ5bを通過したと判断すると次の原稿Dの搬送に備えて矯正板41a,41bを元のホームポジションに戻す(ステップ25)。
その後、制御部50は、原稿載置台センサ15の出力に基づいて原稿載置台1に原稿Dが残っているか否かを判断し(ステップ26)、残っていると判断した場合には図12に示すステップ1に戻って次の原稿Dの給紙を開始し、残っていないと判断した場合には図13に示されるように一連のフローを終了する。
この発明の実施例2による原稿読取装置について図15に基づいて説明する。図15は、実施例2による原稿読取装置300の平面図であり、実施例1の図3に相当する図である。
図15に示されるように、実施例2による原稿読取装置300は、実施例1による原稿読取装置100(図3参照)において、ラインセンサでそれぞれ構成されていた第1および第2原稿幅センサ5a,5bの代わりに、搬送方向と直交する方向に間隔を空けて並べられた複数の通過センサ306を第1および第2原稿幅センサ305a,305bとして用いたものであり、その他の構成は実施例1による原稿読取装置100と同じである。
制御方法では、第1原稿幅センサ305aを構成する複数の通過センサ306のうち、いずれか1つの通過センサ306のみが原稿の通過を検知し、その後、複数の通過センサ306が原稿の通過を検知した場合に原稿が斜行搬送されていると判断し、最も多くの通過センサ306が原稿の通過を検知した場合にその幅を原稿の最大原稿幅c2(図6参照)と推定する点が異なり、他の制御方法を同じである。また、第2原稿幅センサ305bについても同様である。
2・・・給紙ローラ
3・・・摺接部材
4・・・原稿搬送路
5a・・・第1原稿幅センサ
5b・・・第2原稿幅センサ
5c,5e・・・読取ライン
6・・・レジストローラ
8・・・搬送ローラ
9,59・・・排紙ローラ
10・・・揺動板
11・・・中間トレイ
12,60・・・スイッチバック搬送路
13,57・・・排紙トレイ
14・・・規制板
15・・・原稿載置台センサ
20・・・自動原稿送り装置(ADF)
30・・・画像読取手段
31・・・光源
32・・・第1ミラー
33・・・第2ミラー
34・・・第3ミラー
35・・・レンズ
36・・・CCD
37・・・第1プラテンガラス
38・・・第2プラテンガラス
40・・・斜行矯正部材
41a,41b・・・矯正板
51・・・給紙カセット
52・・・ピックアップローラ
53・・・用紙搬送路
54・・・レジストローラ
55・・・加熱ローラ
56・・・加圧ローラ
58・・・搬送ローラ
61・・・感光体ドラム
62・・・帯電器
63・・・レーザスキャニングユニット
64・・・現像器
65・・・転写器
66・・・クリーナユニット
100,300・・・原稿読取装置
200・・・複写機
D・・・原稿
Claims (7)
- 原稿搬送路に沿って原稿を1枚ずつ搬送する原稿送り手段と、搬送されてきた原稿の画像を走査して読み取る画像読取手段とを備え、原稿搬送路は、その一部に画像読取手段による画像の走査を許容する被走査部を有すると共に、被走査部よりも上流側に設けられ原稿の搬送方向と直交する方向に移動して原稿の斜行を搬送方向と平行な方向に矯正する斜行矯正部材とを有することを特徴とする原稿読取装置。
- 原稿送り手段は、原稿搬送路に沿って原稿を搬送する給紙ローラと、被走査部よりも上流側に設けられ、原稿を被走査部へ送り出す時機を調節するレジストローラとを有し、斜行矯正部材は給紙ローラとレジストローラとの間に配置され、搬送が一時停止された状態の原稿に対して斜行の矯正を行うことを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。
- 給紙ローラは原稿に対して離接自在に移動でき、給紙ローラは斜行矯正部材の移動中に原稿から離れることを特徴とする請求項2に記載の原稿読取装置。
- 画像読取手段は、斜行矯正部材の移動距離に基づいて搬送されてくる原稿のサイズを判断し、画像を読み取るべき領域を決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の原稿読取装置。
- 原稿送り手段は、斜行矯正部材の移動を制御する制御部と、原稿の通過を検知すると共に搬送方向に直交する方向の原稿幅を検出する原稿幅センサを有し、制御部は、原稿幅センサが原稿の先端を検知してから時間の経過にしたがって検出される原稿幅が漸増した場合に原稿が斜行搬送されていると判断し、原稿先端の一角の通過を検知してから同先端の別の一角を検知するまでの時間差と搬送速度から正規の搬送方向に対する原稿の傾斜角を算出し、検出された最大原稿幅を直角三角形の斜辺とみなし三角関数を利用して原稿先端の幅を算出し、算出された原稿先端の幅に基づいて斜行矯正部材を移動させる距離を決定し前記部材を移動させる請求項1〜4のいずれか1つに記載の原稿読取装置。
- 原稿幅センサは直線状のラインセンサからなる請求項5に記載の原稿読取装置。
- 原稿幅センサは搬送方向と直交する方向に間隔を空けて並べられた複数の通過センサからなる請求項5に記載の原稿読取装置。
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