JP2006270162A - 印刷装置、画像処理装置、印刷方法、画像処理方法、および変換テーブルの作成方法 - Google Patents

印刷装置、画像処理装置、印刷方法、画像処理方法、および変換テーブルの作成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006270162A
JP2006270162A JP2005081204A JP2005081204A JP2006270162A JP 2006270162 A JP2006270162 A JP 2006270162A JP 2005081204 A JP2005081204 A JP 2005081204A JP 2005081204 A JP2005081204 A JP 2005081204A JP 2006270162 A JP2006270162 A JP 2006270162A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image data
gradation
display image
gradation value
printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005081204A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4107302B2 (ja
Inventor
Nao Ozawa
奈緒 小澤
Susumu Murayama
進 村山
Seishin Yoshida
世新 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005081204A priority Critical patent/JP4107302B2/ja
Priority to US11/385,838 priority patent/US8488221B2/en
Publication of JP2006270162A publication Critical patent/JP2006270162A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4107302B2 publication Critical patent/JP4107302B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/60Colour correction or control
    • H04N1/6027Correction or control of colour gradation or colour contrast
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/60Colour correction or control
    • H04N1/603Colour correction or control controlled by characteristics of the picture signal generator or the picture reproducer

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Color, Gradation (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】 モニタ画面に表示された画像を画像から受ける印象を損なうことなくしかも簡便に印刷する。
【解決手段】 画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された表示画像データを受け取ると、画面上に表示される出力輝度が、画像データの階調値に対して下に凸となっている領域では、階調値と出力輝度とが略直線的な関係となるように、表示画像データの階調値を補正し、得られた画像データに基づいて、印刷画像データを生成して画像を印刷する。一般には、表示画像データをそのまま用いて印刷画像データを生成した方が、より画面の表示に近い印刷画像となるが、出力輝度が下に凸となっている領域では、このような補正を行った方が、より画面上の表示に近い印象の画像を印刷することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画面上に表示された画像を印刷する技術に関する。
コンピュータを初めとするいわゆるデジタル技術の進歩に伴って、画像はデジタルデータ(いわゆる画像データ)として取り扱われることが多くなっている。例えば、絵画や、写真、文書などをスキャナーで画像データに変換したり、あるいはデジタルカメラなどの撮影機器で直接、画像データを生成したり、更にはコンピュータ上で画像データを作成することも、今日では比較的容易に実行することが可能となっている。もちろん、人間は、画像データのままでは画像として認識することはできないから、画像データをモニタ画面上に表示させて、モニタ画面上で画像を確認することになる。また、モニタ画面に表示した画像を印刷媒体上に印刷することも広く行われている。
ここで、モニタ画面に画像を表示する場合には、画像データをそのままモニタに供給するのではなく、適当な階調変換を行ってから供給することが行われている。これは、次のような理由によるものである。先ず、モニタ画面が出力可能な輝度のダイナミックレンジは、画像データの取り得る階調範囲に対して必ずしも十分な広さを有しているわけではない。このため、画像データの取り得る階調範囲を、モニタ画面の比較的狭いダイナミックレンジに圧縮して表示したのでは、コントラストの無いメリハリに乏しい画像となってしまう。そこで、モニタ画面の狭いダイナミックレンジを有効に活用して、より自然な画像を表示するために、画像データに次のような補正を加えてからモニタに供給する。すなわち、画像の見栄えに比較的大きな影響を与える低階調から中階調領域では、画像データのコントラストを少なくとも保存、できれば強調しながら、その一方で、見栄えに与える影響の少ない極低階調領域および高階調領域では画像データのコントラストを圧縮するように補正することが行われている。こうすれば、画像の見栄えを損なうことなく、画像全体のダイナミックレンジをモニタ画面で表示可能な範囲に抑制することができる。こうした階調特性の補正は、いわゆるガンマ補正と言われる処理の一環として行われており、補正のパラメータであるガンマ値を変更することにより、低階調領域および高階調領域でのコントラストの圧縮程度を種々に設定することが可能となっている。
このように、モニタに供給される画像データは、いわゆるガンマ補正に代表されるように階調特性が補正されて、コントラストが調整された画像データとなっていることから、モニタ画面上に表示された画像を印刷する場合には、同じ様にコントラストが調整された画像データを用いて画像を印刷することが前提となる。また、ホストコンピュータに複数のモニタが接続されており、各モニタに設定されているガンマ値が異なっている場合には、何れのモニタで表示された画像かによってコントラストの調整程度が違ってしまうから、画像が表示されたモニタを識別し、そのモニタで用いられているガンマ値を検出することにより、印刷装置に供給する画像データに、モニタに応じた適切なガンマ補正を加える技術も提案されている(特許文献1)。
特開平7−79356号公報
しかし、モニタ画面に表示された画像データと、全く同じようにコントラストを調整した画像データを用いて印刷しているにも拘わらず、実際に印刷される画像は、モニタ画面に表示された画像とは異なる印象の画像になってしまう場合があるという問題があった。
この発明は、従来技術が有する上述した課題を解決するためになされたものであり、モニタ画面に表示された画像を、そのままの印象を保ったまま、印刷することが可能な技術の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の印刷装置は次の構成を採用した。すなわち、
画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って、該画像を印刷する印刷装置であって、
前記表示画像データを受け取る表示画像データ受取手段と、
前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する印刷画像データ生成手段と、
前記印刷画像データに基づいて前記画像を印刷する画像印刷手段と
を備え、
前記印刷画像データ生成手段は、
前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する手段であることを要旨とする。
また、上記の印刷装置に対応する本発明の印刷方法は、
画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って、該画像を印刷する印刷方法であって、
前記表示画像データを受け取る第1の工程と、
前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する第2の工程と、
前記印刷画像データに基づいて前記画像を印刷する第3の工程と
を備え、
前記第2の工程は、
前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する工程であることを要旨とする。
かかる本発明の印刷装置および印刷方法においては、画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された表示画像データを受け取ると、該表示画像データに対して次のように階調補正を行うことによって印刷画像データを生成する。すなわち、表示画像データの階調値を横軸に取り、該表示画像データにより画面上に表示される出力輝度を縦軸にとって、表示画像データに対する出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、階調値と出力輝度とが略直線的な関係となるように、表示画像データの階調値を補正する。このような階調補正を行うことによって生成した印刷画像データに基づいて画像を印刷する。
表示画像データは、画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データであるから、表示画像データに対して更に階調補正を加えることによって生成した印刷画像データは、もはや画像を画面上に表示させるために行われる所定の階調変換とは異なった階調変換が施されていることになる。従って、一般的には、このような画像データを用いて画像を印刷しても、画面上に表示された画像を、そのままの印象を保ったまま印刷することはできない。しかし、表示画像データに対する出力輝度の変化を表すグラフが、下に凸となっている領域で、階調値と出力輝度との関係が略直線的な関係となるように、表示画像データの階調値を補正してやれば、表示画像データをそのまま印刷した場合よりも、画面上に表示された画像に近い印象の印刷画像が得られることが見出された。しかも、こうした階調変換は簡単に実施することができるから、結局、画面に表示された画像の印象により近い画像を、簡便に印刷することが可能となる。
このような印刷装置においては、表示画像データの階調値と印刷画像データの階調値との対応関係を予め記憶しておき、表示画像データを受け取ると、かかる対応関係に基づいて、該表示画像データの階調値を補正することにより、印刷画像データを生成することとしても良い。
このように予め記憶しておいた対応関係に基づいて表示画像データの階調値を補正してやれば、簡便に印刷画像データを生成することができる。また、予め適切な対応関係を記憶しておけば、表示画像データから適切な印刷画像データを生成することができるので、結局、画面上に表示された画像の印象をそのまま保ったままの印刷画像を、迅速に出力することが可能となる。
また、互いに色相の異なる複数種類のインクを用いて画像を印刷する場合には、表示画像データの階調値を補正するとともに、該補正した表示画像データを、インクの種類毎の階調値によって表現された画像データに変換することによって、印刷画像データを生成することとしてもよい。
こうすれば、単色のインクを用いて単色の画像を印刷する場合に限らず、互いに色相の異なる複数種類のインクを用いて画像を印刷する印刷装置においても、画面上に表示された画像を、そのままの印象を保ったまま印刷することが可能となる。
また、画面上に表示された画像を、このように複数のインクを用いて画像を印刷する印刷装置によって印刷する場合には、次のようにして印刷しても良い。先ず、表示画像データの階調値と、インクの種類毎の階調値の組合せとが対応付けられた対応テーブルを記憶しておく。そして、表示画像データの階調値に対応付けられる階調値の組合せとしては、次のようにして得られた組合せを記憶する。先ず、表示画像データの階調値を補正する。次いで、該補正した表示画像データを、前記複数種類のインクによる階調データを用いて表現し、そのインクの種類毎の階調値を、表示画像データの階調値に対応付けられる階調値の組合せとして記憶する。そして、表示画像データを受け取ったら、かかる対応テーブルを参照することにより、印刷画像データを生成する。
このような対応テーブルを参照して表示画像データを変換すれば、複数種類のインク毎の階調値による印刷画像データを直ちに得ることができるので、画面上に表示された画像の印象をそのまま保った画像を、迅速に印刷することが可能となる。
また、印刷装置が画像を印刷する動作は制御データによって制御されていることに着目すれば、本願の発明は、印刷装置を制御するための制御データを生成する画像処理装置として把握することも可能である。すなわち、本願発明の画像処理装置は、
画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って、該表示画像データに所定の画像処理を施すことにより、印刷装置の印刷動作を制御するための制御データを生成する画像処理装置であって、
前記表示画像データを受け取る表示画像データ受取手段と、
前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する印刷画像データ生成手段と、
前記印刷画像データに基づいて前記制御データを生成する制御データ生成手段と
を備え、
前記印刷画像データ生成手段は、
前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する手段であることを要旨とする。
また、上記の画像処理装置に対応する本発明の画像処理方法は、
画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って、該表示画像データに所定の画像処理を施すことにより、印刷装置の印刷動作を制御するための制御データを生成する画像処理方法であって、
前記表示画像データを受け取る工程(A)と、
前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する工程(B)と、
前記印刷画像データに基づいて前記制御データを生成する工程(C)と
を備え、
前記工程(B)は、
前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する工程であることを要旨とする。
かかる本発明の画像処理装置および画像処理方法においては、画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された表示画像データを受け取ると、表示画像データの階調値に対して画面上に表示される出力輝度が下に凸となる階調領域では、階調値と出力輝度とが略直線的な関係となるように、表示画像データの階調値を補正する。そして、補正された表示画像データに基づいて、印刷装置の制御データを生成する。
一般的には、画面上に表示された画像をそのままの状態で印刷するためには、画面の表示に用いられたデータと同様な階調特性を有する表示画像データを用いて、制御データを生成することが望ましい。従って、表示画像データに更なる階調変換を施して、得られた画像データに基づいて制御データを生成したのでは、得られる印刷画像は、追加の階調変換が施されている分だけ、画面に表示された画像とは異なる画像となっているしまうことが通常である。しかし、表示画像データに対する出力輝度の変化を表すグラフが、下に凸となっている領域で、階調値と出力輝度との関係が略直線的な関係となるように、表示画像データの階調値を補正してから制御データを生成した場合には、表示画像データからそのまま制御データを生成するよりも、画面上に表示された画像に近い印象の印刷画像を得ることができる。加えて、こうした階調変換は簡単に実施することが可能であり、その結果、画面に表示された印象により一層近い印象の画像を、簡便に印刷することが可能となる。
また、画面上に画像を表示させるための表色系と、印刷するための表色系とは、一般的に異なる表色系が用いられており、かかる表色系の変換は、第1の表色系による画像データと、第2の表色系による画像データとを対応付けた変換テーブルを参照することによって行われている。かかる変換テーブルが、画面上に画像を表示させるための画像データを、該画像を印刷するための画像データに変換するために用いられている点に着目すれば、本願の発明は、次のような変換テーブルを生成する方法として把握することも可能である。すなわち、本願発明の変換テーブルの生成方法は、
画面上に画像を表示させるための第1の表色系による画像データと、該画像を印刷するための第2の表色系による画像データとが対応付けて記憶されており、該画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された該第1の表色系による表示画像データを、該第2の表色系の画像データに変換するために参照される変換テーブルの生成方法であって、
前記変換テーブルに記憶される複数の前記第1の表色系の画像データを設定する工程と、
前記設定された第1の表色系の画像データの階調値を補正することによって補正画像データを生成する工程と、
前記第1の表色系による前記補正画像データを、前記第2の表色系による画像データに色変換した後、得られた第2の表色系の画像データを、前記設定された第1の表色系の画像データに対応付けて前記変換テーブルに記憶する工程と
を備え、
前記補正画像データを生成する工程は、
前記所定の階調変換が施された前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように前記第1の表色系の画像データの階調値を補正することによって、前記補正画像データを生成する工程であることを要旨とする。
画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された表示画像データを受け取って、このような変換テーブルを参照することにより、該画像データの表色系を第1の表色系から第2の表色系に変換してやれば、単に表色系を変換するだけでなく、表示画像データの階調値が次のように適切に補正された状態で、表色系が変換された印刷画像データを得ることができる。すなわち、表示画像データの階調値に対して画面上に表示される出力輝度が下に凸となる階調領域では、階調値と出力輝度とが略直線的な関係となるように、表示画像データの階調値が補正され、その後、表色系を第1の表色系から第2の表色系に変換した印刷画像データを得ることができる。このようにして得られた印刷画像データに基づいて画像を印刷してやれば、画面上に表示された画像を、そのままの印象で印刷することが可能となる。加えて、このような変換テーブルを参照することによって表示画像データを印刷画像データに変換してやれば、表示画像データの階調値を補正する処理と、表色系を変換する処理とを一度の処理で実施することができるので、簡便に且つ迅速に画像を印刷することが可能となる。
更に本発明は、上述した印刷方法あるいは画像処理方法を実現するためのプログラムをコンピュータに読み込ませ、所定の機能を実行させることにより、コンピュータを用いて実現することも可能である。従って、本発明は次のようなプログラム、あるいは該プログラムを記録した記録媒体としての態様も含んでいる。すなわち、上述した印刷方法に対応する本発明のプログラムは、
画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って該画像を印刷する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
前記表示画像データを受け取る第1の機能と、
前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する第2の機能と、
前記印刷画像データに基づいて前記画像を印刷する第3の機能と
をコンピュータを用いて実現させるとともに、
前記第2の機能は、
前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する機能であることを要旨とする。
また、上記のプログラムに対応する本発明の記録媒体は、
画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って該画像を印刷するためのプログラムを、コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、
前記表示画像データを受け取る第1の機能と、
前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する第2の機能と、
前記印刷画像データに基づいて前記画像を印刷する第3の機能と
を実現させるプログラムを記録しているとともに、
前記第2の機能は、
前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する機能であることを要旨とする。
更に、上述した画像処理方法に対応する本発明のプログラムは、
画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って、該表示画像データに所定の画像処理を施すことにより、印刷装置の印刷動作を制御するための制御データを生成する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
前記表示画像データを受け取る機能(A)と、
前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する機能(B)と、
前記印刷画像データに基づいて前記制御データを生成する機能(C)と
をコンピュータを用いて実現させるとともに、
前記機能(B)は、
前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する機能であることを要旨とする。
また、上記のプログラムに対応する本発明の記録媒体は、
画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って、該表示画像データに所定の画像処理を施すことにより、印刷装置の印刷動作を制御するための制御データを生成するプログラムを、コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、
前記表示画像データを受け取る機能(A)と、
前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する機能(B)と、
前記印刷画像データに基づいて前記制御データを生成する機能(C)と
を実現させるプログラムを記録しているとともに、
前記機能(B)は、
前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する機能であることを要旨とする。
これらのプログラムをコンピュータに読み込んで、上記の各種機能を実現させれば、モニタ画面に表示された画像を、そのままの印象で、しかも簡単に印刷することが可能となる。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.実施例の概要:
B.装置構成:
C.画像表示処理:
D.第1実施例の表示画像印刷処理:
E.第2実施例の表示画像印刷処理:
F.変形例:
A.実施例の概要 :
実施例の詳細な説明に入る前に、図1を参照しながら、実施例の概要について説明しておく。図1は、印刷システムを例に取って、本実施例の概要を示した説明図である。図示した印刷システムは、コンピュータ10とプリンタ20とから構成されており、全体が一体となって印刷装置として機能する。また、コンピュータ10にはモニタ15が接続されており、画像データをプリンタ20に供給して画像を印刷する前に、モニタ15の上に画像を表示させて画像を確認することが可能となっている。あるいは、コンピュータ10上でアプリケーションソフトを用いて画像を作成する場合には、モニタ15上で画像を確認しながら作成し、必要に応じて画像データをプリンタ20に供給して、出来上がった画像を印刷することも可能となっている。
ここでモニタ15としては、従来から広く用いられてきたCRT(Cathode Ray Tube)や、液晶モニタ、プラズマ方式のモニタ、更には各種プロジェクタなど、画像データを視覚的に認識可能な状態で表示することができるものであれば、どのような機器でも使用することができる。もっとも、これら機器のほとんどは、画像データの取り得る階調範囲に比べて、表示可能な輝度の範囲(ダイナミックレンジ)が十分に広いわけではなく、このため、画像データをそのままモニタに表示したのでは、全体のコントラストが圧縮されてしまい、メリハリのない画像となってしまう。そこで、モニタ15に表示しても自然な画像が得られるように、見栄えに与える影響の比較的少ない階調領域(極低階調領域および高階調領域)ではコントラストを圧縮し、見栄えに大きな影響を与える階調領域(低階調領域から中階調領域)ではコントラストを少なくとも保存、場合によっては強調するような階調変換を画像データに施してから、モニタ15に表示させることが行われている。また、モニタ15の各種設定や画像を表示する方式によっては、モニタ15で表示可能なダイナミックレンジが異なる場合もあり、このような場合には、モニタ毎に適した階調変換が画像データに施されることになる。こうした階調変換を画像データに施してモニタ15に供給する処理は、コンピュータ10内に設けられたビデオドライバと呼ばれる専用プログラム(または専用回路)によって行われる。
このようにモニタ15に表示される画像は、階調変換が施されてコントラストが調整された画像となっているため、モニタ15に表示された画像を、そのままの状態で印刷しようとする場合には、モニタ15で適切に表示するための階調変換が施された画像データ(表示画像データ)をビデオドライバから受け取って、あるいは画像データにビデオドライバと同様な階調変換を施して表示画像データを生成して、その画像データに画像を印刷するための所定の変換を施してやる。こうして得られた印刷画像データをプリンタ20に供給することによって画像を印刷する。印刷画像データを生成するために行われる一連の変換は、コンピュータ10内に設けられたプリンタドライバと呼ばれる専用プログラム(または専用回路)によって行われる。
ここで、本実施例のプリンタドライバでは、表示画像データを受け取ると、更に、この画像データに対して所定の階調変換を施している。図1中に概念的に示されたグラフには、表示画像データに対して階調変換を施す様子が示されている。グラフ中に破線で示した曲線は、表示画像データによって表現される画像のコントラストを例示したものである。本実施例では、この表示画像データに対して更に階調変換を施すことにより、実線で例示した様なコントラストを有する画像データに変換する。階調変換の詳細な内容(どのような階調領域をどのように階調変換するか)については後ほど詳しく説明する。こうしてコントラストを変更した画像データに、画像を印刷するための所定の変換を施すことによって印刷画像データを生成して画像を印刷する。もちろん、表示画像データのコントラストを変更すれば、モニタに表示された画像のコントラストとは異なったものとなってしまう。しかし、それにも関わらず、モニタに表示されたコントラストのまま画像を印刷した場合よりも、モニタ上に表示された画像により近い印象の画像を印刷することが可能となる。このように、表示画像データに階調変換を施してコントラストを変換した状態で画像を印刷する方法には、種々の方法が存在している。以下では、これら各種の方法について、実施例に基づき詳しく説明する。
B.装置構成 :
図2は、画像データに階調変換を加えて表示画像データを生成したり、あるいは表示画像データから画像を印刷するための印刷画像データを生成するコンピュータ100の構成を示す説明図である。コンピュータ100は、CPU102を中心に、ROM104やRAM106などを、バス116で互いに接続することによって構成されている。コンピュータ100には、フレキシブルディスク124やコンパクトディスク126などからデータを読み込むためのディスクコントローラDDC109や、周辺機器との間でデータの授受を行うために用いられる周辺機器インターフェースPIF108、モニタ114を駆動するためのビデオインターフェースVIF112等が接続されている。PIF108には、ハードディスク118や、後述するカラープリンタ200等が接続されている。また、デジタルカメラ120や、カラースキャナ122等をPIF108に接続すれば、デジタルカメラ120やカラースキャナ122で取り込んだ画像を印刷することも可能である。また、ネットワークインターフェースカードNIC110を装着すれば、コンピュータ100を通信回線300に接続して、通信回線に接続された記憶装置310に記憶されているデータを取得してカラープリンタ200から印刷したり、あるいは取得したプログラムを動かすことも可能である。
図3は、印刷用紙上に画像を印刷するカラープリンタ200の概略構成を示す説明図である。カラープリンタ200にはシアン,マゼンタ,イエロ,ブラックの4色のインクが搭載されており、それぞれのインクによる4色のインクドットを形成可能なインクジェットプリンタである。また、これら4色のインクに加えて、シアンの染料あるいは顔料の濃度が低い淡シアンインクや、マゼンタの染料あるいは顔料の濃度が低い淡マゼンタインクなど、他のインクを搭載しておき、これらインクによるドットを形成することとしてもよい。尚、以下では、シアンインク,マゼンタインク,イエロインク,ブラックインク,淡シアンインク,淡マゼンタインクを、必要に応じて、それぞれCインク,Mインク,Yインク,Kインク,LCインク,LMインクと略称することがあるものとする。また、以下では、画像はもっぱらインクジェットプリンタを用いて印刷するものとして説明するが、もちろん、インクジェットプリンタに限らず、各色のトナーを用いて画像を印刷するレーザープリンタや、インクシートに熱を加えてインクを昇華させることによって印刷用紙上に移したり、あるいはインクシートに物理的な力を加えて印刷用紙上に転写させるなど、異なる方式で画像を印刷するプリンタに対しても、同様に適用することが可能である。
カラープリンタ200は、図示するように、キャリッジ240に搭載された印字ヘッド241を駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、このキャリッジ240をキャリッジモータ230によってプラテン236の軸方向に往復動させる機構と、紙送りモータ235によって印刷用紙Pを搬送する機構と、ドットの形成やキャリッジ240の移動および印刷用紙の搬送を制御する制御回路260などから構成されている。
キャリッジ240には、Kインクを収納するインクカートリッジ242と、Cインク,Mインク,Yインクの各種インクを収納するインクカートリッジ243とが装着されている。キャリッジ240にインクカートリッジ242,243を装着すると、カートリッジ内の各インクは図示しない導入管を通じて、印字ヘッド241の下面に設けられた各色毎のインク吐出用ヘッド244ないし247に供給される。各色毎のインク吐出用ヘッド244ないし247は、こうして供給されたインクを用いてインク滴を吐出することにより、印刷媒体上にインクドットを形成する。尚、図3に示したカラープリンタ200では、Cインク,Mインク,Yインクについては一つのインクカートリッジ243に一体に収納されているものとして説明したが、これらインクをそれぞれ別体に形成された専用のインクカートリッジに収納することも可能である。
制御回路260は、CPUを中心として、ROMや、RAM、周辺機器インターフェースPIF等に加えて、デジタルデータをアナログ信号に変換するD/A変換器等から構成されている。もちろん、CPUを搭載せずに、ハードウェアあるいはファームウェアによって同様の機能を実現することとしても良い。制御回路260は、キャリッジモータ230および紙送りモータ235の動作を制御することによって、キャリッジ240の主走査動作および副走査動作の制御を行う。また、キャリッジ240の主走査および副走査に合わせて、適切なタイミングで印字ヘッド241を駆動することによってインク滴を吐出する。こうして制御回路260の制御の下で、各色のインク吐出用ヘッド244ないし247から適切なタイミングで各色のインク滴が吐出され、その結果、印刷用紙P上に各色のインクドットが適切な分布で形成されて、カラー画像が印刷されることになる。
尚、各色のインク吐出ヘッドからインク滴を吐出する方法には、種々の方法を適用することができる。すなわち、ピエゾ素子を用いてインクを吐出する方式や、インク通路に配置したヒータでインク通路内に泡(バブル)を発生させてインク滴を吐出する方法などを用いることができる。また、インクを吐出する代わりに、熱転写などの現象を利用して印刷用紙上にインクドットを形成する方式や、静電気を利用して各色のトナー粉を印刷媒体上に付着させてドットを形成する方式のプリンタを使用することも可能である。
図4は、各色のインク吐出用ヘッド244ないし247の底面に、インク滴を吐出する複数のノズルNzが形成されている様子を示した説明図である。図示するように、各色のインク吐出用ヘッドの底面には、各色毎のインク滴を吐出する4組のノズル列が形成されており、1組のノズル列には、48個のノズルNzがノズルピッチpの間隔を空けて千鳥状に配列されている。これらノズルは、制御回路260の制御の下で駆動され、インク滴を吐出することによって印刷用紙上にインクドットを形成する。
以上のようなハードウェア構成を有するカラープリンタ200は、キャリッジモータ230を駆動することによって、各色のインク吐出用ヘッド244ないし249を印刷用紙Pに対して主走査方向に移動させ、また紙送りモータ235を駆動することによって、印刷用紙Pを副走査方向に移動させる。制御回路260は、キャリッジ240の主走査および副走査を繰り返しながら、適切なタイミングでノズルを駆動してインク滴を吐出する。こうすることで、印刷用紙P上の適切な位置にインクドットが形成されて、その結果、画像が印刷されることになる。
また、以上のようにコンピュータ100とカラープリンタ200とが接続された構成では、コンピュータ100のモニタ114に表示されている画像を、カラープリンタ200から印刷することもしばしば起こり得る。もちろん、モニタ114の画像も、元々はコンピュータ100内の画像データに基づいて表示されたものであるから、コンピュータ100内の画像データを使用すれば、モニタ114上に表示されている画像を、カラープリンタ200から印刷することができる。しかし、モニタ114に表示されている画像は、モニタ114上で自然な画像に見えるように、コントラストが調整された画像となっている。従って、カラープリンタ200で印刷する場合にも、同様なコントラストの調整を行っておかなければ、モニタ114上で表示された画像とは、大きく印象の異なった画像となってしまう。すなわち、モニタ114上に表示された画像を印刷する場合には、画像データに対して、モニタ114に表示する場合と同様のコントラスト調整を行った後、得られた画像データに対して、画像を印刷するための一連の変換を行う必要がある。以下では、モニタ114上に表示された画像を印刷するための一連の処理について詳しく説明するが、その準備として、先ず初めに、画像データのコントラストを調整した後、モニタ114で表示するための処理について説明する。
C.画像表示処理 :
図5は、コンピュータ100がモニタ114上に画像を表示するために行う処理(画像表示処理)の流れを示すフローチャートである。かかる処理は、コンピュータ100に搭載されたCPU102を中心として、RAM106、VIF112などによって実行される処理である。以下、フローチャートに従って説明する。
画像表示処理を開始すると、コンピュータ100のCPU102は、モニタ114に表示すべき画像の画像データを取得して、RAM106上の所定の領域に記憶する(ステップS100)。
次いで、この画像データに対して、コントラストを調整する処理を行う(ステップS102)。このコントラスト調整処理とは次のような処理である。先ず、モニタ114は、画面の明るさ(輝度)を変更することが可能となっており、画素毎の輝度を変えることによって画像を表示することが可能となっている。ここで、モニタ114で表示可能な輝度の範囲には限りがあり、画像データの取り得る階調範囲に比べて、十分なダイナミックレンジを有しているわけではない。このため、画像データの取り得る階調範囲を、モニタ114で表示可能な比較的狭い輝度範囲、すなわち、輝度の最小値から最大値の範囲に単純に割り当てたのでは、画像全体のコントラストが圧縮されてしまい、メリハリの無い画像になってしまう。そこで、モニタ114に画像を表示する前に、画像データに適切な階調変換を施すことにより、自然な画像が表示されるようにコントラストを調整する処理を行う。
図6は、モニタに表示する前に画像データのコントラストを調整する様子を示す説明図である。図6では、横軸に画像データの階調値を示し、縦軸にはモニタで表現可能な輝度を示している。また、図中に示した破線は、画像データの取り得る階調範囲を、モニタ114で表示可能な最小輝度値と最大輝度値との範囲に、均等に割り当てた場合を示している。図6に概念的に示されているように、モニタ114で表示可能な輝度範囲(図6の縦軸)は、画像データの取り得る階調範囲(図6の横軸)に比べて狭いので、破線で示されるように、画像データが増加するに従って輝度が直線的に増加するようにしたのでは、モニタ114に表示される画像はコントラストが圧縮されて、メリハリのないものになってしまう。そこで、画像データに対するモニタ114の輝度が図中に実線で示した値となるように、画像データの階調値とモニタ114の輝度との対応関係を変更する。
図6に示した実線と破線とを比較すれば明らかなように、実線で示した対応関係によれば、画像データがたいへんに小さな値の階調領域(図示した例では、階調値がほぼ10以下の領域)では、画像データの階調値が増加してもモニタ114の輝度はさほど大きくは増加していない。同様に、画像データが比較的大きな値となる階調領域(図示した例では、階調値がほぼ160以上の領域)でも、画像データの階調値が増加するほどにはモニタ114の輝度は増加していない。従って、これらの階調領域では、図6中に破線で示した対応関係よりも、画像のコントラストが更に圧縮されていることになる。一方、低階調から中階調にかけての領域(図示した例では、階調値がほぼ10〜80にかけての領域)では、破線よりも実線の方が、輝度が大きく増加している。従って、この領域では、図中に実線で示した対応関係は、破線で示した対応関係よりも画像のコントラストが強調されていることになる。また、中階調領域(図示した例では、階調値がほぼ80〜160にかけての領域)では、実線で示した対応関係も破線で示した対応関係も、ほぼ同じように輝度が増加している。従って、この領域では、破線で示した対応関係のコントラストが維持されていることになる。
一般に、画像データの極低階調領域および高階調領域の部分は、画像の見栄えにさほど大きな影響を与えず、低階調領域および中階調領域の部分は、画像の見栄えに大きく影響する傾向にある。従って、図6中に実線で示したように、見栄えに大きな影響を与える低階調領域および中階調領域ではコントラストを強調あるいは維持するとともに、見栄えに与える影響の小さい極低階調領域および高階調領域では、コントラストを圧縮してやれば、モニタ114の表現可能な輝度範囲を有効に活用して、適度にメリハリの効いた自然な画像を表示することが可能となる。図5に示したコントラスト調整処理(ステップS102)では、このようにモニタ114上で自然な画像を表示するために、画像データのコントラストを調整する処理を行う。
実際には、コントラストの調整は、先に読み込まれてRAM106うえの所定領域に記憶されている画像データの階調値を変換することによって行われる。図7は、画像データの階調値を変換するために参照される階調特性変換テーブルを概念的に示した説明図である。図示されているように、変換テーブルには、コントラスト調整前の画像データの階調値と、コントラスト調整後の画像データの階調値とを関係付ける階調特性変換曲線が設定されている。従って、図7の変換テーブルに設定されている階調特性変換曲線に基づいて画像データの階調値を変換してやれば、コントラストが調整された画像データを得ることができる。すなわち、図7に示した階調特性変換曲線に従って画像データを変換すれば、例えば極低階調領域では、変換前の画像データが変化する程には変換後の画像データは変化しない。このため、変換後の画像データをモニタ114に表示させると、モニタ114上での輝度の変化も小さくなり、画像のコントラストが圧縮されることになる。また、低階調領域では、変換前の画像データが変化する以上に変換後の画像データが変化するため、モニタ114上での輝度の変化が大きくなり、画像のコントラストが強調されることになる。同様に、中階調領域では画像のコントラストが維持され、高階調領域では画像のコントラストが圧縮されることになる。
尚、このように画像のコントラストを圧縮したり強調したりする程度(換言すれば、図7に示した階調特性変換曲線の形状)は、モニタ114で表現可能な輝度範囲によって異なったものとなる。また、モニタが画像データに対して出力する輝度の特性が線形でない場合には、これを補正するために、便宜的に画像のコントラストが調整されることもある。このような補正は、一般にガンマ補正と呼ばれており、補正の程度は、ガンマ値と呼ばれるパラメータによって設定することが可能となっている。すなわち、ガンマ値を大きくするほどコントラストの調整程度は小さくなり、ガンマ値を小さくするほど、コントラストの調整程度が大きくなる。図7に示した階調特性変換曲線は、ガンマ値1.8の設定でコントラストを調整する場合を表している。
図5に示した画像表示処理のステップS102では、ステップS100で読み込んでおいた画像データを、図7に示した階調特性変換曲線を参照しながら階調変換を行うことによってコントラストを調整し、調整した画像データをフレームバッファと呼ばれる専用のメモリに書き込む処理を行う。尚、本実施例では、このようにコントラストが調整された画像データを、「表示画像データ」と呼ぶことにする。
こうしてフレームバッファ上に表示画像データを書き込んだら、フレームバッファから表示画像データを読み出して、モニタ114の仕様に合わせて適切な変換を行った後、順次、モニタ114に出力する処理を行って(ステップS104)、図5に示す画像表示処理を終了する。
図8は、上述した一連の画像表示処理が、コンピュータ100の内部で行われる様子を概念的に示したブロック図である。画像表示処理のステップS100において読み込まれた画像データは、「画像データ記憶部」に記憶される。この画像データ記憶部は、主にRAM106とCPU102とによって実現されている。次いで、「コントラスト調整部」によって、画像データ記憶部に記憶されている画像データの階調値が変換されて、表示画像データが生成される。コントラスト調整部は、CPU102と、図7に示した階調特性変換テーブルが設定されたRAM106とによって実現されている。こうして生成された表示画像データは、ビデオインターフェースVIF112の内部に設けられたフレームバッファに一旦記憶された後、「ビデオ信号出力部」によって読み出されて、モニタ114に出力される。このようにしてモニタ114に供給された表示画像データは、コントラストが適切に調整されているので、モニタ114には自然な画像が表示されることになる。
D.第1実施例の表示画像印刷処理 :
次に、モニタ114に表示された画像をカラープリンタ200から印刷するために行われる表示画像印刷処理について説明する。
図9は、第1実施例の表示画像印刷処理の流れを示すフローチャートである。かかる処理は、コンピュータ100に搭載されたCPU102によって実行される処理である。以下、フローチャートに従って説明する。
第1実施例の表示画像印刷処理を開始すると、先ず初めに、印刷しようとする画像データの読み込みを行う(ステップS200)。このときに読み込む画像データは、前述した画像表示処理で行われたコントラストの調整が行われていない画像データ、換言すれば、デジタルカメラや各種のアプリケーションプログラムで作成したままの画像データである。また、読み込まれた画像データは、モニタ114に供給される画像データと同様に、光の三原色に対応するR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の各色についての階調値で記述された所謂RGB画像データとなっている。
次いで、モニタ114に画像を表示する場合と同様に、読み込んだ画像データに対して、コントラストを調整する処理を行う(ステップS202)。すなわち、モニタ114に表示される画像は、前述したように、モニタ114が表示可能な輝度範囲を有効に活用して自然な画像を表示可能なように、コントラストが調整された画像となっている。そして、ここでは、モニタ114に表示されている画像を印刷することとしているから、カラープリンタ200に供給する画像データも、モニタ114で表示するために用いた画像データと同様にコントラストを調整しておかなければならない。そこで、ステップS202では、前述した画像表示処理と同様に、図7に示した階調特性変換曲線に従って画像データの階調値を変換することにより、コントラストを調整する処理を行う。
こうして画像データのコントラストを、モニタ114で画像を表示する場合と同じように調整したら、今度は、コントラストを調整した画像データ(すなわち、表示画像データ)に対して、階調特性を補正する処理を開始する(ステップS204)。
図10は、コントラストが調整された表示画像データの階調特性を補正している様子を示した説明図である。図中に示した破線の曲線は、前述したコントラスト調整処理(図9のステップS202)において、画像データのコントラストを調整して表示画像データを生成するために用いた階調特性変換曲線を示している。尚、この階調特性変換曲線は、図7に示した階調特性変換曲線、すなわちモニタ114に表示するために画像データのコントラストを調整するために用いられた変換曲線と同じものである。コントラスト調整処理に続いて行われる階調特性補正処理(図9のステップS204)では、補正後の画像データが、図10中に実線で示した変換曲線によって得られるものと同じ画像データとなるように、表示画像データの階調特性を補正する処理を行う。以下、補正のより詳細な内容について説明する。
図10中に破線で示されているように、画像データのコントラストを調整するための階調特性変換曲線は、大まかには、横軸に取った入力側の画像データの階調値が増加するにつれて、縦軸に取った出力側の画像データの階調値が増加するような変換曲線となっている。また、この変換曲線の形状を詳しく見ると、全体的には上に凸な形状になっているが、極低階調領域では下に凸な形状になっている。ちなみに、この下に凸になっている部分は、前述したコントラスト調整処理において、極低階調領域のコントラストを圧縮することに対応して設けられている部分である。
階調特性補正処理では、階調特性変換曲線が下に凸になっている部分で、図10の横軸に取った入力側の画像データと、縦軸に取った出力側の画像データとが、ほぼ線形な関係となるように、表示画像データの階調値を補正する処理を行う。その結果、下に凸になっていた部分が、図10中に実線で示したように、横軸に取った入力側の画像データの階調値が増加するに従って、縦軸に取った出力側の画像データの階調値が直線的に増加するような特性に補正される。
図11は、コントラストを調整するために用いた階調特性変換曲線と、この階調特性変換曲線を補正して得られた変換曲線とで、曲線の傾き(すなわち、変換曲線の微分値)を比較した説明図である。図11中に破線で示されているのは、コントラストを調整するために用いた階調特性変換曲線の微分値であり、実線で示されているのは、補正して得られた階調特性変換曲線の微分値を示している。図11に示されているように、変換曲線の微分値は画像データの階調値によらず常に正の値を取っており、これは、入力側の画像データの階調値が増加するに従って、変換後の画像データの階調値が増加することに対応している。しかし、図中に破線で示されているように、画像データの階調値が低い領域(図11に示した例では、階調値がほぼ「20」より低い領域)では、画像データの増加に従って微分値も増加するが、画像データの階調値がある程度以上になると(図11に示した例では、階調値がほぼ「20」より高い領域)では、画像データの増加に従って微分値は減少していく。このことは、コントラストを調整するために用いた階調特性変換曲線は、低階調側の領域では下に凸な形状となっているが、高階調側の領域では上に凸な形状となっていることを示している。
一方、図11中に実線で示した微分値(すなわち、コントラストを調整するために用いた階調特性変換曲線を補正して得られた変換曲線の傾き)は、低階調側の領域ではほぼ一定値となっており、高階調側の領域では、画像データが増加するに従って減少している。このことは、補正された階調特性変換曲線は、低階調側の領域では正の傾きを有する直線に近い形状となっているが、高階調側の領域では上に凸な形状となっていることを示している。以上に説明したように、図9の表示画像印刷処理の中で行われる階調特性補正処理とは、コントラストが調整された表示画像データの階調値を補正することにより、図10中に実線で示されるような階調特性を有する画像データに変換する処理である。後述するように、本実施例の表示画像印刷処理では、このように、表示画像データの階調特性を更に補正した画像データに基づいて画像を印刷している。そこで、以下では、表示画像データに階調特性補正処理を施すことによって生成された画像データを、「印刷画像データ」と呼ぶことにする。
こうした階調特性補正処理は、実際には、コントラストが調整された表示画像データの階調値を、予め設定しておいた階調特性補正曲線に従って変換することで、簡便に行うことができる。図12は、階調特性補正処理において参照される階調特性補正曲線を示した説明図である。図12では、横軸に階調特性補正前の画像データの階調値を取り、縦軸に階調特性補正後の画像データの階調値を取って、階調特性補正曲線が示されている。このような補正曲線に従って階調値を補正してやれば、コントラストが調整された表示画像データを、図10中に実線で示したような階調特性を有する印刷画像データに変換することができる。図9に示した表示画像印刷処理のステップS204では、ステップS202においてコントラストが調整された表示画像データの階調値を、図12に示すような階調特性補正曲線に従って補正する処理を行う。
以上のようにして、表示画像データの階調値を補正して印刷画像データに変換したら、コンピュータ100のCPU102は、解像度変換処理を開始する(ステップS206)。解像度変換処理とは、画像データの解像度を、カラープリンタ200が印刷するための解像度(印刷解像度)に変換する処理である。画像データの解像度が印刷解像度よりも低い場合は、隣接する画素の間に補間演算を行って新たな画像データを設定することで、より高い解像度に変換する。逆に、画像データの解像度が印刷解像度よりも高い場合は、隣接する画素の間から一定の割合で画像データを間引くことによって、より低い解像度に変換する。このように解像度変換処理では、画像データに対して適切な割合で画像データを生成あるいは間引くことによって、印刷画像データの解像度を印刷解像度に変換する処理を行う。
印刷画像データの解像度を印刷解像度に変換すると、コンピュータ100のCPU102は、色変換処理を開始する(ステップS208)。色変換処理とは、R,G,Bの階調値の組合せによって表現されているRGBカラー画像データを、プリンタに搭載された各色インクの使用量に対応する階調データに変換する処理である。すなわち、前述したように、読み込まれた画像データは、RGB各色についての階調値が設定されたRGB画像データであり、一方、カラープリンタ200は、C,M,Y,Kの4色のインクを用いて画像を印刷している。そこで、色変換処理ではRGB画像データを、C,M,Y,K各色の階調データに変換する処理を行うのである。
色変換処理は、色変換テーブル(LUT)と呼ばれる3次元の数表を参照することによって行われる。図13は、色変換処理のために参照される色変換テーブル(LUT)を概念的に示した説明図である。RGB各色の階調値が0〜255の値を取り得るとすれば、図13に示すように直交する3軸にR,G,B各色の階調値を取った色空間を考えると、全てのRGB画像データは、原点を頂点として一辺の長さが255の立方体(色立体)の内部の点に対応づけることができる。このことから、色立体をRGB各軸に直角に格子状に細分すれば、各格子点を、それぞれのRGB画像データに対応づけることも可能である。そこで、このようにRGB画像データに対応づけられた各々の格子点に、C,M,Y,K各色についての階調値の組合せを予め記憶しておく。こうすれば、RGB画像データが与えられた場合に、格子点に記憶されている階調値を読み出すことにより、そのRGB画像データを、C,M,Y,K各色の階調データに迅速に変換することが可能となる。
例えば、画像データのR成分がRA、G成分がRG、B成分がRBであるとして、この画像データは、色空間内のA点に対応づけられたものとする(図13参照)。そこで、色立体を細分する微細な立方体の中から、A点を内包する立方体dVを検出し、この立方体dVの各格子点に記憶されている各色の階調値を読み出してやる。そして、これら各格子点の階調値から補間演算すれば、A点での各色の階調値を求めることができる。以上に説明したように、色変換テーブルLUTとは、RGB各色の階調値の組合せで示される各格子点に、C,M,Y,K各色の階調値の組合せを記憶した3次元の数表と考えることができ、このような色変換テーブルを参照すれば、RGB画像データをC,M,Y,K各色の階調データに迅速に変換することが可能となる。
こうして色変換処理を終了したら、コンピュータ100のCPU102は、C,M,Y,K各色の階調データに対してハーフトーン処理を実施する(図9のステップS210)。ハーフトーン処理とは、次のような処理である。色変換処理によって得られた階調データは、階調値0から階調値255までの値を取ることができる。これに対してプリンタは、ドットを形成することによって画像を表示しているから、それぞれの画素についてはドットを形成するか否かの状態しか取り得ない。そこで、256階調を有する階調データを、画素毎にドット形成の有無によって表現されたデータ(ドットデータ)に変換しておく必要がある。ハーフトーン処理とは、このように256階調を有するデータを、ドットデータに変換する処理である。
ハーフトーン処理を行う手法としては、誤差拡散法やディザ法などの種々の手法を適用することができる。誤差拡散法は、ある画素についてドットの形成有無を判断したことでその画素に発生する階調表現の誤差を、周辺の画素に拡散するとともに、周囲から拡散されてきた誤差を解消するように、各画素についてのドット形成の有無を判断していく手法である。また、ディザ法は、ディザマトリックスにランダムに設定されている閾値と印刷画像データの階調値とを画素毎に比較して、印刷画像データの方が大きい画素にはドットを形成すると判断し、逆に閾値の方が大きい画素についてはドットを形成しないと判断することで、各画素についてのドットデータを得る手法である。本実施例の表示画像印刷処理では、誤差拡散法あるいはディザ法の何れの方法を用いてハーフトーン処理を行うことも可能であるが、ここでは、ディザ法を用いてハーフトーン処理を行うものとして説明する。
図14は、ディザマトリックスの一部を拡大して例示した説明図である。図示したマトリックスには、縦横それぞれ64画素、合計4096個の画素に、階調値0〜255の範囲から万遍なく選択された閾値がランダムに記憶されている。ここで、閾値の階調値が0〜255の範囲から選択されているのは、本実施例ではインク使用量に対応する階調データが1バイトデータであり、画素に割り当てられる階調値が0〜255の値を取り得ることに対応するものである。尚、ディザマトリックスの大きさは、図14に例示したように縦横64画素分に限られるものではなく、縦と横の画素数が異なるものも含めて、種々の大きさに設定することが可能である。
図15は、ディザマトリックスを参照しながら、画素毎にドット形成の有無を判断している様子を概念的に示した説明図である。ドット形成有無の判断に際しては、先ず、判断の対象として着目している画素(着目画素)の階調値と、ディザマトリックス中の対応する位置に記憶されている閾値とを比較する。図中に示した細い破線の矢印は、着目画素の階調値を、ディザマトリックス中の対応する位置に記憶されている閾値と比較していることを模式的に表したものである。そして、ディザマトリックスの閾値よりも着目画素の階調値の方が大きい場合には、その画素にはドットを形成するものと判断する。逆に、ディザマトリックスの閾値の方が大きい場合には、その画素にはドットを形成しないものと判断する。
図15に示した例では、印刷画像データの左上隅にある画素の階調データは階調値97であり、ディザマトリックス上でこの画素に対応する位置に記憶されている閾値は1である。従って、左上隅の画素については、階調データの階調値97の方がディザマトリックスの閾値1よりも大きいから、この画素にはドットを形成すると判断する。図15中に実線で示した矢印は、この画素にはドットを形成すると判断して、判断結果をメモリに書き込んでいる様子を模式的に表したものである。一方、この画素の右隣の画素については、階調データの階調値は97、ディザマトリックスの閾値は177であり、閾値の方が大きいので、この画素についてはドットを形成しないものと判断する。このように、階調データとディザマトリックスに設定された閾値とを比較することにより、ドットの形成有無を画素毎に決定することができる。
以上に説明したように、図9に示した表示画像印刷処理のステップS210では、色変換処理によって得られたC,M,Y,K各色の階調データに対して、上述した処理を施すことにより、画素毎にドットについての形成有無を判断する処理を行う。こうしたハーフトーン処理を行うことにより、C,M,Y,K各色の階調データは、各色のドットデータに変換される。
ハーフトーン処理を終了したら、今度は、インターレース処理を開始する(ステップS212)。インターレース処理とは、次のような処理である。先ず、ハーフトーン処理では、画像を構成する画素毎にドットを形成するか否かを示すドットデータが得られるが、このデータは画素の順番に並んだデータとなっている。ところが、図4を用いて前述したように、カラープリンタ200のインク吐出用ヘッド244〜247には、インク滴を吐出するノズルNzがノズルピッチkの間隔で設けられており、しかも1本のラスタを複数回に分けて印刷することも行われていることから、実際には画素の順番でドットが形成されるわけではない。そこで、各色のインク吐出用ヘッドが実際にドットを形成する順番を考慮してドットデータを並べ替えた後、ドットを形成する順序でカラープリンタ200に出力する処理が必要となる。インターレース処理では、このようにドットデータを並べ替えて、得られたデータを印刷データとしてカラープリンタ200に出力する処理を行う。
図16は、上述した一連の表示画像印刷処理が、コンピュータ100の内部で行われる様子を概念的に示したブロック図である。表示画像印刷処理のステップS200において読み込まれた画像データは「画像データ記憶部」に記憶され、次いで、「コントラスト調整部」によって、画像データ記憶部に記憶されている画像データの階調値が変換されて、表示画像データが生成される。画像データ記憶部およびコントラスト調整部は、主にRAM106とCPU102とによって実現されている。こうして生成された表示画像データは、「階調特性補正部」で階調特性が補正されて印刷画像データに変換される。次いで、「解像度変換部」、「色変換部」、「ハーフトーン処理部」、「インターレース処理部」で順番にそれぞれの処理が施されて、印刷データに変換されて、カラープリンタ200に出力される。これら各変換部および処理部も、主にCPU102およびRAM106によって実現されている。
カラープリンタ200は、このようにしてコンピュータ100で生成された印刷データを受け取ると、その印刷データに従って、キャリッジ240の主走査と印刷用紙の副走査とに同期させて、適切なタイミングでインク滴を吐出する(ステップS214)。その結果、印刷用紙上に適切な分布でインクドットが形成されて、画像が印刷されることになる。
以上に説明した第1実施例の表示画像印刷処理では、コントラストが調整された表示画像データに対して、更に階調特性の補正を行って印刷画像データを生成し、得られた印刷画像データに一連の処理を施すことによって画像を印刷している。前述したように、表示画像データは、モニタに表示される画像と同様にコントラストが調整された画像データであるから、表示画像データに対して更に階調特性を補正する処理を行うと、画像のコントラストはモニタに表示されている状態とは異なるものになってしまう。それにも関わらず、図10および図11を用いて前述したように、階調特性変換曲線が下に凸となっている部分を直線的に増加するような特性に補正した場合には、モニタ上に表示された画像に、より印象の近い画像を印刷することが可能となる。
このように、階調特性変換曲線が下に凸となっている部分、すなわち表示画像データの階調値に対してモニタ上に表示される輝度の変化が下に凸になる部分では、モニタに表示された画像と全く同じコントラストで画像を印刷した場合よりも、輝度が直線的に増加するようにコントラストを変更した方が、モニタに表示された画像により印象の近い印刷画像が得られる理由は、現時点では明確にはなっていない。しかし、1つの要因としては、モニタと印刷画像とで、画像あるいは色彩を表現するメカニズムが異なることが考えられる。すなわち、モニタは自らがRGBの光を放出しており、加法混色によって色を表現しているのに対し、印刷された画像は、印刷用紙で反射した光の中からインクが特定の波長を吸収し、残りの光の波長に応じて色が認識されるという減法混色によって色を表現している。このように、モニタと印刷画像とでは、画像および色彩を表現するメカニズムが大きく異なることから、コントラストを全く同じにしたからといって、完全に同じような画像が表現されるわけではないことが考えられる。このように考えれば、印刷画像においては、モニタに表示する際に調整されたコントラストを、何らかの基準に従って更に補正した方が、よりモニタの画像に近い印刷画像が得られたとしても、何ら不思議はないとも考えられる。このように考えると、上述した第1実施例の表示画像印刷処理は、階調特性変換曲線の下に凸となっている部分が、ほぼ直線となるようにコントラストを補正するという極めて簡単な処理によって、印刷画像を適切なコントラストに修正する手法と考えることが可能となる。
E.第2実施例の表示画像印刷処理 :
以上に説明した第1実施例の表示画像印刷処理では、表示画像データ、すなわち、モニタ114に表示する画像と同様にコントラストが調整された画像データに対して、図12に示した階調特性補正曲線に従って階調値を変換し、得られた印刷画像データに対して色変換処理を施していた。しかし、色変換処理で参照する色変換テーブルLUTに、予め適切な階調値を設定しておくことで、階調特性を補正する処理と色変換処理とを一度の処理で実施することも可能である。以下では、このような第2実施例の表示画像印刷処理について説明する。
図17は、第2実施例の表示画像印刷処理の流れを示すフローチャートである。前述した第1実施例の表示画像印刷処理と同様に、かかる処理もコンピュータ100に搭載されたCPU102によって実行される処理である。以下、フローチャートに従って説明する。
第2実施例の表示画像印刷処理においても、前述した第1実施例と同様に、先ず初めに、印刷しようとする画像データを読み込んで(ステップS300)、階調特性変換曲線に従って画像データのコントラストを調整することにより、表示画像データに変換する処理を行う(ステップS302)。
前述した第1実施例の表示画像印刷処理では、こうして得られた表示画像データに対して図12に示す階調特性補正曲線を作用させることにより、階調特性を補正する処理を行ったが、第2実施例の表示画像印刷処理では、表示画像データの階調特性を補正することなく、直ちに、解像度変換処理を開始する(ステップS304)。前述したように解像度変換処理とは、画像データの解像度を、カラープリンタ200が印刷するための解像度(印刷解像度)に変換する処理である。
そして、解像度が変換された表示画像データに対して、今度は色変換処理を行う(ステップS306)。色変換処理では、図13に示したような色変換テーブルLUTを参照することにより、RGB画像データの形式の表示画像データを、C,M,Y,K各色の階調データに変換する。ここで、第1実施例で参照した色変換テーブルLUTの各格子点に記憶されているC,M,Y,K各色の階調データは、前述したように、格子点のRGB座標値によって表現される色彩を、カラープリンタ200に搭載された各色のインクを用いて表現するための階調データとなっていた。すなわち、第1実施例で参照する色変換テーブルでは、格子点のRGB座標値によって表現される色彩と、格子点に記憶されているCMYK各色の階調データによって表現される色彩とは、同じ色彩を表していた。
これに対して、第2実施例における色変換処理(ステップS306)で参照する色変換テーブルでは、格子点のRGB座標値によって表現される色彩と、格子点に記憶されているCMYK各色の階調データによって表現される色彩とは、同じ色彩を表現したものとはなっていない。詳細には後述するが、第2実施例で参照される色変換テーブルは、各格子点のRGB座標値を図12中に実線で示した階調特性補正曲線に従って変換し、変換後のRGB座標値が表す色彩を、CMYK各色によって表現した階調データが記憶されたテーブルとなっている。このような第2実施例で参照される色変換テーブルを設定する方法については、別図を用いて詳しく説明する。
図17に示した第2実施例の表示画像印刷処理のステップS306では、このような色変換テーブルを参照しながら表示画像データの色変換処理を行うことにより、RGB各色の階調値によって表現された表示画像データを、C,M,Y,K各色の階調値によって表現された印刷画像データに変換する処理を行う。
こうして、C,M,Y,K各色によって表現された印刷画像データが得られたら、コンピュータ100のCPU102はハーフトーン処理を行って、印刷画像データをC,M,Y,K各色のドットデータ(画素毎にドット形成の有無によって表現されたデータ)に変換する(図17のステップS308)。次いで、前述したインターレース処理を行うことにより、インク吐出用ヘッドが実際にドットを形成する順番を考慮してドットデータが並べ替えられた印刷データを生成し、得られた印刷データをカラープリンタに出力する(ステップS310)。カラープリンタ200は、コンピュータ100から供給された印刷データを受け取ると、印刷データに従ってインク滴を吐出して印刷用紙上にドットを形成する(ステップS312)。その結果、印刷用紙上に画像が印刷されることになる。
ここで、上述した第2実施例の表示画像印刷処理で参照される色変換テーブルLUTを生成する方法について説明しておく。図18は、第2実施例において参照される色変換テーブルLUTを生成する方法の流れを示したフローチャートである。以下、フローチャートに従って説明する。
第2実施例で参照される色変換テーブルを生成するに際しては、先ず初めにベースとする色変換テーブルLUTを読み込んでおく(ステップS400)。ここで、ベースとする色変換テーブルLUTとは、前述した第1実施例で参照した色変換テーブル、すなわち、各格子点のRGB座標値によって表現される色彩と、各格子点に記憶されているCMYK各色の階調データによって表現される色彩とが、同じ色彩を表しているような色変換テーブルである。
次いで、生成しようとする色変換テーブルLUTの格子点を設定する(ステップS402)。色変換テーブルLUTの格子点は、例えば、RGBの各軸を適当な間隔で分割することによって簡単に設定することができる。
こうして複数の格子点を設定したら、それぞれの格子点について、C,M,Y,K各色の階調値を記憶していく。すなわち、先ず初めに、対象とする格子点を1つ選択する(ステップS404)。そして、格子点のRGB座標値を、図12中に実線で示した階調特性補正曲線に従って変換する(ステップS406)。こうして得られた新たなRGB座標値は、元のRGB座標値に対して、第1実施例の階調特性補正処理(図9のステップS204)が施された座標値となっている。
次いで、新たなRGB座標値をRGB画像データと読み替えて、このRGB画像データに対して色変換処理を行う(図18のステップS408)。ステップS400において予め読み込んでおいたベースの色変換テーブルLUTを参照すれば、簡単に、RGB画像データを色変換することができる。こうして、新たなRGB座標値を色変換することによって得られた各色の階調値を、対象として選択した格子点に記憶する(ステップS410)。
以上のようにして、1つの格子点に各色の階調値を記憶したら、設定しておいた全ての格子点に階調値を記憶したか否かを判断する(ステップS412)。そして、未だ階調値を記憶していない格子点が存在すると判断された場合は(ステップS412:no)、ステップS404に戻って、複数の格子点の中から新たな格子点を選択した後、上述した続く一連の処理を行う。こうした処理を繰り返し、全ての格子点について各色の階調値を記憶したと判断されたら(ステップS412:yes)、新たな色変換テーブルLUTが生成されたことになるので、図18に示した色変換テーブル生成処理を終了する。
図17を用いて前述した第2実施例の表示画像印刷処理では、以上のようにして生成された色変換テーブルを参照することによって、表示画像データの色変換を行っている。このため、画像データの階調特性を補正する処理と、色変換処理とを同時に実施しているので、迅速に印刷画像データを生成することができ、延いては、モニタに表示された画像に、より印象の近い画像を迅速に印刷することが可能となる。
F.変形例 :
また、以上に説明した第1実施例および第2実施例の表示画像印刷処理には、種々の変形例が存在している。以下では、これら変形例について簡単に説明する。
上述した各種実施例では、画像データを読み込むと、コントラストを調整する処理を行うことにより、一旦、表示画像データに変換した。そして、第1実施例では、表示画像データに対して更に階調特性を補正した後、色変換処理を行っていた。また、第2実施例では、予め階調特性が補正された色変換テーブルを参照することにより、表示画像データを色変換すると同時に階調特性の補正も行っていた。これに対して、読み込んだ画像データをコントラストが調整された表示画像データに一旦変換することなく、直ちに印刷画像データに変換することとしても良い。
すなわち、前述した第1実施例では、読み込んだ画像データの階調値を、図10中に破線で示した階調特性変換曲線に従って変換することで表示画像データを生成し、次いで、表示画像データの階調値を、図12中に実線で示した階調特性補正曲線に従って変換することで、印刷画像データを生成していた。ここで、図12に示した階調特性補正曲線は、図10中に破線で示した階調特性を、実線で示した階調特性に変換するためのものであるから、読み込んだ画像データの階調値を、図10中に実線で示した階調特性変換曲線に従って変換してやれば、直ちに印刷画像データを生成することが可能である。このように、読み込んだ画像データを直ちに印刷画像データに変換し、次いで、この印刷画像データに対して色変換を行うこととしても良い。
あるいは、前述した第2実施例では、読み込んだ画像データのコントラストを調整して表示画像データに変換した後、予め階調特性が補正された色変換テーブルを参照して色変換することで、直ちに、色変換された印刷画像データを生成していた。ここで、階調特性の補正だけではくコントラストの調整も行った色変換テーブルを予め生成しておき、この色変換テーブルを参照して色変換してやれば、読み込んだ画像データを、色変換された印刷画像データに、直ちに変換することが可能である。
すなわち、図18に示した色変換テーブル生成処理のステップS406においては、図12中に実線で示した階調特性補正曲線を用いて格子点のRGB座標値を変換したが、階調特性補正曲線の代わりに、図10中に実線で示した階調特性変換曲線を用いて、格子点の座標値を変換してやればよい。こうして得られた新たなRGB座標値は、元のRGB座標値に対して、第1実施例のコントラスト調整処理(図9のステップS202)および階調特性補正処理(図9のステップS204)が施された座標値となっている。次いで、新たなRGB座標値をRGB画像データと読み替えて、このRGB画像データに対して色変換処理を行った後、得られた各色の階調値を、格子点に記憶していけばよい。このようにして生成した色変換テーブルを参照して色変換を行えば、読み込んだ画像データを、色変換された印刷画像データに直ちに変換することができる。
以上に説明したように、読み込んだ画像データを、一旦、コントラストが調整された表示画像データに変換することなく、直ちに、印刷画像データに変換してやれば、印刷画像データを迅速に生成することができ、延いては迅速に画像を印刷することが可能となるので好ましい。
以上、各種の実施例について説明したが、本発明は上記すべての実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。
印刷システムを例に取って本実施例の概要を示した説明図である。 画像データの変換を行うコンピュータの構成を示す説明図である。 カラープリンタの概略構成を示す説明図である。 インク吐出用ヘッドの底面にインク滴を吐出する複数のノズルが形成されている様子を示した説明図である。 モニタ上に画像を表示するために行われる画像表示処理の流れを示すフローチャートである。 モニタに表示するために画像データのコントラストを調整する様子を示す説明図である。 コントラストを調整するために参照される階調特性変換テーブルを概念的に示した説明図である。 コンピュータ内で画像表示処理が実行される様子を概念的に示したブロック図である。 第1実施例の表示画像印刷処理の流れを示すフローチャートである。 表示画像データの階調特性を補正する様子を示した説明図である。 階調特性変換曲線および補正された階調特性変換曲線の微分値を比較した説明図である。 階調特性補正処理において参照される階調特性補正曲線を示した説明図である。 色変換テーブルを概念的に示した説明図である。 ディザマトリックスの一部を拡大して例示した説明図である。 ディザマトリックスを参照しながら画素毎にドット形成の有無を判断している様子を概念的に示した説明図である。 コンピュータの内部で表示画像印刷処理が実行される様子を概念的に示したブロック図である。 第2実施例の表示画像印刷処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施例において参照される色変換テーブルを生成する処理の流れを示したフローチャートである。
符号の説明
10…コンピュータ、 15…モニタ、 20…プリンタ、 100…コンピュータ
114…モニタ、 200…プリンタ、 230…キャリッジモータ、
240…キャリッジ、 241…印字ヘッド、260…制御回路

Claims (10)

  1. 画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って、該画像を印刷する印刷装置であって、
    前記表示画像データを受け取る表示画像データ受取手段と、
    前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する印刷画像データ生成手段と、
    前記印刷画像データに基づいて前記画像を印刷する画像印刷手段と
    を備え、
    前記印刷画像データ生成手段は、
    前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する手段である印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記表示画像データの階調値と、前記印刷画像データの階調値との対応関係が記憶された対応関係記憶手段を備えており、
    前記印刷画像データ生成手段は、前記表示画像データの階調値を、前記記憶されている対応関係に基づいて補正することにより、前記印刷画像データを生成する手段である印刷装置。
  3. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記印刷装置は、互いに色相の異なる複数種類のインクを用いて画像を印刷する印刷装置であり、
    前記印刷画像データ生成手段は、前記表示画像データの階調値を補正するとともに、該補正した表示画像データを、前記インクの種類毎の階調値によって表現された画像データに変換することによって、前記印刷画像データを生成する手段である印刷装置。
  4. 請求項3記載の印刷装置であって、
    前記表示画像データの階調値と、前記インクの種類毎の階調値の組合せとが対応付けて記憶されている対応テーブルを備え、
    前記印刷画像データ生成手段は、前記対応テーブルを参照して、前記表示画像データから前記印刷画像データを生成する手段であり、
    前記対応テーブルは、前記表示画像データの階調値を補正して、該補正した表示画像データを、前記複数種類のインクを用いて表現するための該インクの種類毎の階調値を記憶しているテーブルである印刷装置。
  5. 画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って、該表示画像データに所定の画像処理を施すことにより、印刷装置の印刷動作を制御するための制御データを生成する画像処理装置であって、
    前記表示画像データを受け取る表示画像データ受取手段と、
    前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する印刷画像データ生成手段と、
    前記印刷画像データに基づいて前記制御データを生成する制御データ生成手段と
    を備え、
    前記印刷画像データ生成手段は、
    前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する手段である画像処理装置。
  6. 画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って、該画像を印刷する印刷方法であって、
    前記表示画像データを受け取る第1の工程と、
    前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する第2の工程と、
    前記印刷画像データに基づいて前記画像を印刷する第3の工程と
    を備え、
    前記第2の工程は、
    前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する工程である印刷方法。
  7. 画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って、該表示画像データに所定の画像処理を施すことにより、印刷装置の印刷動作を制御するための制御データを生成する画像処理方法であって、
    前記表示画像データを受け取る工程(A)と、
    前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する工程(B)と、
    前記印刷画像データに基づいて前記制御データを生成する工程(C)と
    を備え、
    前記工程(B)は、
    前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する工程である画像処理方法。
  8. 画面上に画像を表示させるための第1の表色系による画像データと、該画像を印刷するための第2の表色系による画像データとが対応付けて記憶されており、該画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された該第1の表色系による表示画像データを、該第2の表色系の画像データに変換するために参照される変換テーブルの生成方法であって、
    前記変換テーブルに記憶される複数の前記第1の表色系の画像データを設定する工程と、
    前記設定された第1の表色系の画像データの階調値を補正することによって補正画像データを生成する工程と、
    前記第1の表色系による前記補正画像データを、前記第2の表色系による画像データに色変換した後、得られた第2の表色系の画像データを、前記設定された第1の表色系の画像データに対応付けて前記変換テーブルに記憶する工程と
    を備え、
    前記補正画像データを生成する工程は、
    前記所定の階調変換が施された前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように前記第1の表色系の画像データの階調値を補正することによって、前記補正画像データを生成する工程である変換テーブルの生成方法。
  9. 画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って該画像を印刷する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
    前記表示画像データを受け取る第1の機能と、
    前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する第2の機能と、
    前記印刷画像データに基づいて前記画像を印刷する第3の機能と
    をコンピュータを用いて実現させるとともに、
    前記第2の機能は、
    前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する機能であるプログラム。
  10. 画面上に画像を表示させるための所定の階調変換が施された画像データである表示画像データを受け取って、該表示画像データに所定の画像処理を施すことにより、印刷装置の印刷動作を制御するための制御データを生成する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
    前記表示画像データを受け取る機能(A)と、
    前記受け取った表示画像データの階調値を補正することによって、前記画像を印刷するための印刷画像データを生成する機能(B)と、
    前記印刷画像データに基づいて前記制御データを生成する機能(C)と
    をコンピュータを用いて実現させるとともに、
    前記機能(B)は、
    前記表示画像データの階調値を横軸に取り、該階調値を有する表示画像データによって前記画面上に表示される画像の輝度たる出力輝度を縦軸に取って、該表示画像データの階調値に対する該出力輝度の変化を表したときに、該変化を表すグラフが下に凸となる階調領域では、該階調値と該出力輝度とが略直線的な関係となるように該表示画像データの階調値を補正することによって、前記印刷画像データを生成する機能であるプログラム。
JP2005081204A 2005-03-22 2005-03-22 印刷装置、画像処理装置、印刷方法、画像処理方法、および変換テーブルの作成方法 Expired - Fee Related JP4107302B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005081204A JP4107302B2 (ja) 2005-03-22 2005-03-22 印刷装置、画像処理装置、印刷方法、画像処理方法、および変換テーブルの作成方法
US11/385,838 US8488221B2 (en) 2005-03-22 2006-03-22 Printing device for printing images with ink and printing method for the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005081204A JP4107302B2 (ja) 2005-03-22 2005-03-22 印刷装置、画像処理装置、印刷方法、画像処理方法、および変換テーブルの作成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006270162A true JP2006270162A (ja) 2006-10-05
JP4107302B2 JP4107302B2 (ja) 2008-06-25

Family

ID=37186555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005081204A Expired - Fee Related JP4107302B2 (ja) 2005-03-22 2005-03-22 印刷装置、画像処理装置、印刷方法、画像処理方法、および変換テーブルの作成方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8488221B2 (ja)
JP (1) JP4107302B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4323526B2 (ja) * 2007-01-23 2009-09-02 シャープ株式会社 画像処理装置
JP5924262B2 (ja) * 2010-06-25 2016-05-25 株式会社ニコン 画像処理装置および画像処理プログラム
DE102017202937B4 (de) * 2017-02-23 2019-08-08 Koenig & Bauer Ag Verfahren zur Steuerung einer mit einer Druckmaschine datentechnisch verbundenen Anzeigeeinrichtung

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0779356A (ja) 1993-06-30 1995-03-20 Canon Inc カラー画像処理方法及びその装置
US6694052B1 (en) * 1995-10-31 2004-02-17 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image reproducing method and apparatus
US6151410A (en) * 1996-11-19 2000-11-21 Seiko Epson Corporation Image processing apparatus, image processing method and medium for storing image-processing control program
JPH11112819A (ja) * 1997-09-30 1999-04-23 Fuji Photo Film Co Ltd 色変換ルックアップテーブル並びにその作成方法および装置並びにそれを用いた画像の色変換方法および装置
FR2790571B1 (fr) * 1999-03-03 2003-04-04 France Telecom Procede de reconnaissance de formes
JP3769463B2 (ja) * 2000-07-06 2006-04-26 株式会社日立製作所 表示装置、表示装置を備えた画像再生装置及びその駆動方法
EP1445941A4 (en) * 2001-11-13 2006-09-20 Seiko Epson Corp COLOR IMPLEMENTATION DEVICE, COLOR IMPLEMENTATION PROCEDURE, COLOR CHANGE PROGRAM AND RECORDING MEDIUM
JP2003219176A (ja) * 2002-01-25 2003-07-31 Canon Inc 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、記憶媒体、及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4107302B2 (ja) 2008-06-25
US8488221B2 (en) 2013-07-16
US20060238834A1 (en) 2006-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3912055B2 (ja) 画像処理装置、印刷制御装置、画像処理方法、および記録媒体
US7738141B2 (en) Image processing device that processes color image data
WO2002032113A1 (fr) Dispositif de traitement d'images, procede de traitement d'images, support d'enregistrement, et programme associe
JP2001138555A (ja) 印刷制御装置、印刷装置、印刷制御方法、印刷方法、記録媒体、および色変換テーブルの設定方法
JP2006335020A (ja) 印刷装置、画像処理装置、印刷方法、および画像処理方法
JP2011259121A (ja) 画像処理装置及びプログラム
JP4107302B2 (ja) 印刷装置、画像処理装置、印刷方法、画像処理方法、および変換テーブルの作成方法
JP2006264305A (ja) 印刷装置、印刷装置制御プログラム、印刷装置制御方法、印刷用データ生成装置、印刷用データ生成プログラム、印刷用データ生成方法、補正情報生成方法及び補正情報生成装置
JP6424696B2 (ja) 印刷装置、印刷方法、及び、印刷システム
JP4206588B2 (ja) 印刷装置および印刷方法ならびに印刷装置の調整方法、更にそのためのプログラムを記録した記録媒体
JP4075241B2 (ja) 印刷装置、印刷方法、および記録媒体
JP4691880B2 (ja) 同時にドットが形成される複数本の画素列のデータを解像度変換しながら画像を出力する画像出力装置
JP3858802B2 (ja) 再構築した色変換テーブルを参照しながら色変換を行う画像処理装置、およびそのための画像処理方法
JP2005067054A (ja) 改善インクの吐出制御
JP2006263938A (ja) 印刷装置、画像処理装置、印刷方法、および画像処理方法
US20050185011A1 (en) Ejection control of quality-enhancing ink
JP4100522B2 (ja) 画像処理装置,画像処理方法およびそのプログラムを記録した記録媒体
JP4300742B2 (ja) 画像データの階調数を変換する画像処理装置
JP2001353888A (ja) 印刷制御装置、画像処理装置
JP4096846B2 (ja) 出力解像度に応じたフィルタ処理を行う画像処理装置
US11201987B2 (en) Image processing method, image processing device, and recording device
US20230385584A1 (en) Printing apparatus, method of controlling printing apparatus, and storage medium
JP2002027269A (ja) 画像データ変換装置、印刷制御装置、印刷装置、画像データ変換方法、および記録媒体
JP2005028661A (ja) 濃淡画像を印刷するための画像処理装置
JP3882502B2 (ja) 画像処理装置、印刷制御装置、画像処理方法、および記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070115

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070404

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080229

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080311

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080324

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110411

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110411

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120411

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130411

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130411

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140411

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees