JP2002027269A - 画像データ変換装置、印刷制御装置、印刷装置、画像データ変換方法、および記録媒体 - Google Patents

画像データ変換装置、印刷制御装置、印刷装置、画像データ変換方法、および記録媒体

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JP2002027269A
JP2002027269A JP2000208698A JP2000208698A JP2002027269A JP 2002027269 A JP2002027269 A JP 2002027269A JP 2000208698 A JP2000208698 A JP 2000208698A JP 2000208698 A JP2000208698 A JP 2000208698A JP 2002027269 A JP2002027269 A JP 2002027269A
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color
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dots
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JP2000208698A
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Yukimitsu Fujimori
幸光 藤森
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の表示に関わる要因と、画像の粒状性と
を合理的に両立させることで好ましい画像を表示する。 【解決手段】 第1の画像データを受け取り、所定の媒
体上に各色のドットを形成して画像を表現するための第
2の画像データに変換するに際して、該ドットの目立ち
易さを許容する程度に関わる設定を検出し、検出した許
容度に基づいて、前記許容されたドットの目立ち易さの
範囲内で前記第1の画像データを前記第2の画像データ
に変換する。こうして変換した第2の画像データに基づ
いて画像を表示すれば、色の再現範囲や画像の表示速度
といった画像の表示に関わる要因と、画像の粒状性とを
合理的に両立させて、好ましい画像を表示することが可
能となる。画像は印刷媒体上に印刷するものであっても
よく、液晶表示装置などに表示するものであってもよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高画質の画像を
表現するために、画像データを変換する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷媒体や液晶画面などの表示媒体上に
各色のドットを形成してカラー画像を表現可能な画像表
示装置は、各種画像機器の出力装置として広く使用され
ている。かかる表示装置では、各色のドットを混在させ
て画像を形成しているために、ドットが目立つとザラザ
ラした感じの画像となって画質の悪化を引き起こす。こ
のように、ドットが目立つことにより画質が悪化する現
象は、粒状性の悪化と呼ばれる。
【0003】これら画像表示装置では、ドットが目立っ
て画像の粒状性が悪化することを避けるために淡い色の
ドットを形成可能としたり、できるだけ小さいドットを
形成したり、あるいはドットの分散性を改善するといっ
た方法が採用されている。すなわち、淡い色のドットは
濃い色のドットに比べてドットが目立ち難いので、濃い
色のドットに代えて淡い色のドットを形成すればそれだ
けドットが目立ち難くなって、画像の粒状性が改善され
る。また、小さなドットはドットが目立ち難いので、小
さなドットを形成することによっても、同様に画像の粒
状性を改善することができる。一方、例え個々のドット
は目立ち難くとも、いくつかのドットが集まった状態で
形成されれば、それらドットの集まりが目立ってしま
う。また、ドットが周期的に形成される場合にも、周期
的に現れるドットが目立ってしまい、粒状性を悪化させ
ることがある。このことから、粒状性の悪化を避けるた
めにはドットの分散性をよくすることも重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、表示媒体上に
形成可能なドットの密度には自ずから上限値が存在する
ので、淡い色のドットを形成すると表示装置上に表現可
能な色の再現範囲が狭くなるという問題があった。ま
た、ドットをできるだけ分散して形成しようとすると、
それだけ複雑な画像処理が必要となるので、画像を迅速
に表示することが困難になるという問題があった。
【0005】すなわち、濃いドットに代えて淡いドット
を形成する場合、同じ色を表現するには、当然、淡いド
ットは濃いドットよりも多数のドットを必要とする。と
ころが、例えば印刷媒体上にインクドットを形成して画
像を印刷する場合、インクのにじみなどによる画質の悪
化を避けるためには、ドットの形成密度が所定の上限値
(インクデューティ制限値)を超えないようにする必要
があり、また液晶画面などに表示する場合にも、画面の
構造上の制約を超えてドットを形成することはできな
い。このため、粒状性の悪化を避けるために淡いドット
を形成すると、例えば濃いドットを、許容された上限値
近くまで形成してはじめて表現可能となる色彩などは、
再現することができなくなってしまう。また、ドットの
分散性を改善するためには、ドットが周期的に形成され
ることなく、かつドット同士ができるだけ離れて形成さ
れるように画像処理上の工夫が必要となるので、それだ
け処理が複雑となって、迅速な処理が困難となってい
た。
【0006】本発明は、従来技術における上述の課題を
解決するためになされたものであり、色再現範囲や表示
速度といった画像の表示に関わる要因と、画像の粒状性
とを合理的に両立させることが可能な技術の提供を目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の画
像データ変換装置は、次の構成を採用した。すなわち、
第1の画像データを受け取り、所定の媒体上に各色のド
ットを形成して画像を表現するための第2の画像データ
に変換する画像データ変換装置であって、前記ドットの
目立ち易さを許容する程度に関わる設定を検出する許容
度設定検出手段と、前記検出した許容度に基づいて、前
記許容されたドットの目立ち易さの範囲内で前記第1の
画像データを前記第2の画像データに変換するデータ変
換手段とを備えることを要旨とする。
【0008】上記の画像データ変換装置に対応する本発
明の画像データ変換方法は、第1の画像データを受け取
り、所定の媒体上に各色のドットを形成して画像を表現
するための第2の画像データに変換する画像データ変換
方法であって、前記ドットの目立ち易さを許容する程度
に関わる設定を検出し、前記検出した許容の程度に基づ
いて、前記許容されたドットの目立ち易さの範囲内で前
記第1の画像データを前記第2の画像データに変換する
ことを要旨とする。
【0009】かかる画像データ変換装置および画像デー
タ変換方法においては、ドットの目立ち易さを許容する
程度に関わる設定を検出し、検出した結果に基づいて、
許容されたドットの目立ち易さの範囲内で画像データを
変換する。このように許容されたドットの目立ち易さの
範囲内で画像データを変換するので、画像の粒状性と、
画像の表示に関わる他の要因とを合理的に両立させるこ
とが可能となる。
【0010】かかる画像データ変換装置においては、少
なくとも色空間を構成する3つの変数で表現された画像
データを変換するものとしてもよい。あるいは、受け取
った画像データを、少なくとも色空間を構成する3つの
変数で表現された画像データに変換するものとしても良
い。色空間を表現する変数としては、例えば、XYZ色
空間を構成するX,Y,Zの各刺激値や、Lab色空間
を構成するL,a,b等の各変数、更には、HSV色空
間を構成するH,S,Vの各変数など、周知の種々の変
数とすることができる。画像データは、これら各変数で
表現されていることが多いので、これら各変数で表現さ
れた画像データを適切に変換することができれば、種々
の画像を適切に表示することが可能となって好ましい。
あるいは、画像データを、これら各変数で表現された画
像データに変換することができれば、変換した画像デー
タを種々に画像機器で用いることができるので好まし
い。
【0011】かかる画像データ変換装置は、光の三原色
を構成する各色についての画像データを変換するものと
してもよい。カラー画像データは、光の三原色を構成す
る各色による画像データとして表現されることが多いの
で、かかる光の三原色で表現された画像データを適切に
変換することができれば、種々の画像を適切に表示する
ことが可能となって好ましい。
【0012】また、画像データ変換装置は、画像データ
をインクの三原色を構成する各色についての画像データ
に変換するものとしてもよい。カラー画像の印刷に際し
ては、カラー画像データをインクの三原色による画像デ
ータに一旦変換してから印刷する場合が多いので、画像
データをインクの三原色による画像データに適切に変換
することができれば、種々の画像を適切に印刷すること
が可能となって好ましい。
【0013】尚、上記の光の三原色による画像データ、
あるいはインクの三原色による画像データは、階調デー
タであってもよいし、ドットの形成有無を示すデータで
あってもよい。画像の表現に際しては、階調データをド
ットの形成有無を示すデータに一旦変換されることが多
いので、これら画像データを適切に変換することができ
れば、種々の画像を適切に表現することが可能となって
好ましい。
【0014】上記の画像データ変換装置においては、検
出した粒状性許容度に応じて、第1の画像データを構成
する第1の各色についての階調値の組合せを、媒体上に
形成されるドットの第2の各色についての階調値の組合
せに色変換するものとしても良い。また、かかる色変換
は、第1の各色階調値の組合せと、第2の各色階調値の
組合せとを対応付けて記録した色変換テーブルを参照し
て行うものとして、粒状性許容度に応じて適切な色変換
テーブルを参照するものとしてもよい。あるいは、基準
となる色変換テーブルを記憶しておき、粒状性許容度に
応じて基準の色変換テーブルを修正することにより、適
切に色変換を行うものとしてもよい。更には、第1の画
像データを粒状性許容度に応じて補正してから色変換す
るものとしてもよい。
【0015】これらの方法を適用して、粒状性許容度の
設定値に応じて適切に色変換処理を行えば、画像の粒状
性と、画像の表示に関わる他の要因とを合理的に両立さ
せることが可能となるので好ましい。
【0016】上記の画像データ変換装置に、媒体上に形
成される各色ドットの形成有無を判断するドット形成判
断手段を設けることとして、粒状性許容度に応じてドッ
ト形成有無を判断するようにしてもよい。また、かかる
ドット形成判断手段においては、粒状性許容度が所定値
以上の場合に組織的ディザ法を用いてドットの形成有無
を判断するものとしてもよい。あるいは、粒状性許容度
が所定値以下の場合に誤差拡散法を用いてドットの形成
有無を判断するものとしてもよい。
【0017】こうすれば、検出した粒状性許容度に応じ
て、適切な方法でドットの形成有無を判断することがで
きるので、画像の粒状性と画像の表示に関わる他の要因
とを合理的に両立させることが可能となって好ましい。
【0018】上記の画像データ変換装置においては、画
像を表現するための媒体の種類に関する設定を検出し
て、粒状性許容度と媒体種類とに基づいて、画像データ
を変換するものとしてもよい。また、かかる媒体の種類
としては、媒体の大きさに関する設定を検出するものと
してもよい。
【0019】媒体の種類によってはドットの目立ち易さ
の度合いが異なっている場合がある。また、大きな媒体
に表現される画像は離れた位置から観察されることが多
いので、媒体の大きさが異なれば、粒状性の悪化を許容
する度合いも実際には異なる場合がある。そこで、粒状
性許容度の設定に加えて、これら要因も考慮して画像デ
ータを変換すれば、より適切に変換することが可能とな
って好ましい。
【0020】印刷媒体上に各色のインクドットを形成し
て画像を印刷する印刷装置においては、印刷可能な色範
囲や印刷速度といった画像の印刷に関わる他の要因と、
画像の粒状性とを両立させることが困難な場合が多いの
で、かかる印刷装置に、本発明の画像データ変換装置を
好適に適用することができる。また、各色のインクドッ
トを形成する印刷部に、該インクドットの形成を制御す
る制御情報を出力する印刷制御装置においては、受け取
った画像データを該制御情報に変換しているので、本発
明の画像データ変換装置を適用することによって、印刷
可能な色範囲や印刷速度といった画像の印刷に関わる他
の要因と、画像の粒状性とを合理的に両立させることが
可能となって好適である。
【0021】また、本発明は、上述した画像データの変
換方法を実現するプログラムをコンピュータに組み込む
ことで、コンピュータを用いて実現することも可能であ
る。従って、本発明は次のような記録媒体として把握す
ることも可能である。すなわち、第1の画像データを受
け取り、所定の媒体上に各色のドットを形成して画像を
表現するための第2の画像データに変換するプログラム
を、コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体で
あって、前記ドットの目立ち易さを許容する程度に関わ
る設定を検出する機能と、前記検出した許容の程度に基
づいて、前記許容されたドットの目立ち易さの範囲内で
前記第1の画像データを前記第2の画像データに変換す
る機能とを実現するプログラムを記録した記録媒体とし
ての態様である。
【0022】これら記録媒体に記録されたプログラムを
コンピュータで読み取り、該コンピュータを用いて上述
の各機能を実現すれば、受け取ったカラー画像データを
適切に変換して、粒状性と画像の表示に関わる要因と合
理的に両立させることが可能となる。
【0023】
【発明の他の態様】また、本発明は、前述した画像デー
タ変換装置内で行われる機能を実現するためのプログラ
ムコードをコンピュータに記憶させ、該プログラムコー
ドに記述された各種機能をコンピュータを用いて実現す
ることで、実施することも可能である。従って、本発明
は次のようなプログラムコードとしての構成を採ること
もできる。すなわち、第1の画像データを受け取り、所
定の媒体上に各色のドットを形成して画像を表現するた
めの第2の画像データに変換する方法を記述したプログ
ラムコードであって、前記ドットの目立ち易さを許容す
る程度に関わる設定を検出する機能と、前記検出した許
容の程度に基づいて、前記許容されたドットの目立ち易
さの範囲内で前記第1の画像データを前記第2の画像デ
ータに変換する機能とを実現する方法を記述したプログ
ラムコードとしての態様である。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の作用・効果をより明確に
説明するために、本発明の実施の形態を、次のような順
序に従って説明する。 A.実施の形態: B.第1実施例: B−1.装置構成: B−2.画像データ変換処理の概要: B−3.第1実施例の色変換処理: B−4.粒状性許容度に応じた色変換テーブルの作成方
法: B−5.第1実施例の変形例: C.第2実施例:
【0025】A.実施の形態:図1を参照しながら、本
発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の
実施の形態の概要を説明するための印刷システムを概念
的に示した説明図である。本印刷システムは、画像デー
タ変換装置としてのコンピュータ10と、カラープリン
タ20とから構成されている。コンピュータ10は、デ
ジタルカメラやカラースキャナなどの画像機器からカラ
ー画像データを受け取ると、プリンタドライバ12と呼
ばれる専用のプログラムを用いて印刷データに変換す
る。尚、カラー画像データは、各種アプリケーションプ
ログラムを用いてコンピュータ10が生成することもで
きる。プリンタドライバ12は、解像度変換モジュー
ル,色変換モジュール,階調数変換モジュール,インタ
ーレースモジュールといった複数のモジュールから構成
されていて、各モジュールで次々に所定の処理を施すこ
とによって画像データを印刷データに変換している。ま
た色変換モジュールでは、色変換テーブル(LUT)と
呼ばれる数表を参照することによって迅速に色変換が行
われている。各モジュールの処理内容については後述す
る。
【0026】カラープリンタ20は、後述するように、
印刷用紙上に各色のインクドットを形成して画像を印刷
するが、本発明の印刷システムにおいては、画像の印刷
に際して、インクドットの目立ち易さをどの程度許容す
るかを設定しておくことが可能となっている。かかる設
定は粒状性許容度設定モジュール14に設定され、プリ
ンタドライバ12は、カラー画像データを印刷データに
変換するに際して、粒状性許容度設定モジュール14の
設定を検出し、設定内容に応じて適切に画像データを変
換する。
【0027】詳細には後述するが、ドットができるだけ
目立たない粒状性の良好な画像を印刷しようとすると、
印刷用紙上に表現可能な色の再現範囲が狭くなったり、
あるいは印刷時間が長くなったりする。これに対して、
本発明の印刷システムにおいては、粒状性許容度の設定
内容に応じて画像データを印刷データに変換するので、
広い色再現範囲で印刷する必要があったり迅速に印刷す
る必要がある場合などに、これらを犠牲にしてまで必要
以上に粒状性の良好な画像を印刷することがない。もち
ろん、できるだけ粒状性の良好な画像を印刷する必要が
ある場合には、その旨を設定することによって、粒状性
が充分に良好な画像を印刷することも可能である。粒状
性許容度の設定に応じて適切に画像データを変換する方
法については種々の態様が存在しており、これら各種の
態様について、各種の実施例を用いて以下に説明する。
【0028】B.第1実施例:第1実施例の印刷システ
ムにおいては、プリンタドライバ内に複数のLUTが記
憶されており、粒状性許容度の設定に応じて、参照する
LUTを使い分けることで、粒状性許容度に応じて画像
データを印刷データに変換する。以下では、このような
第1実施例の印刷システムについて説明する。
【0029】B−1.装置構成:図2は、第1実施例の
画像データ変換装置としてのコンピュータ100の構成
を示す説明図である。コンピュータ100は、CPU1
02を中心に、ROM104やRAM106などを、バ
ス116で互いに接続して構成された周知のコンピュー
タである。コンピュータ100には、フロッピーディス
ク124やコンパクトディスク126のデータを読み込
むためのディスクコントローラDDC109や、周辺機
器とデータの授受を行うための周辺機器インターフェー
スP・I/F108、CRT114を駆動するためのビ
デオインターフェースV・I/F112等が接続されて
いる。P・I/F108には、後述するカラープリンタ
200や、ハードディスク118等が接続されている。
また、デジタルカメラ120や、カラースキャナ122
等をP・I/F108に接続すれば、デジタルカメラ1
20やカラースキャナ122で取り込んだ画像を印刷す
ることも可能である。図2に示すように、ネットワーク
インターフェースカードNIC110を装着すれば、コ
ンピュータ100を通信回線300に接続して、通信回
線に接続された記憶装置310に記憶されているデータ
を取得することもできる。
【0030】図3は、第1実施例のカラープリンタ20
0の概略構成を示す説明図である。尚、以下では、カラ
ープリンタ200はシアン,マゼンタ,イエロ,ブラッ
クの4色インクのドットに加えて、染料濃度の低いシア
ン(淡シアン)と染料濃度の低いマゼンタ(淡マゼン
タ)の2色のインクを含めた合計6色のインクドットを
形成可能なインクジェットプリンタである。尚、以下で
は場合によって、シアンインク,マゼンタインク,イエ
ロインク,ブラックインク,淡シアンインク,淡マゼン
タインクのそれぞれを、Cインク,Mインク,Yイン
ク,Kインク,LCインク,LMインクと略称するもの
とする。
【0031】カラープリンタ200は、図示するよう
に、キャリッジ240に搭載された印字ヘッド241を
駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、
このキャリッジ240をキャリッジモータ230によっ
てプラテン236の軸方向に往復動させる機構と、紙送
りモータ235によって印刷用紙Pを搬送する機構と、
ドットの形成やキャリッジ240の移動および印刷用紙
の搬送を制御する制御回路260とから構成されてい
る。
【0032】キャリッジ240にはKインクを収納する
インクカートリッジ242と、Cインク,LCインク,
Mインク,LMインク,Yインクの各種インクを収納す
るインクカートリッジ243とが装着されている。キャ
リッジ240にインクカートリッジ242,243を装
着すると、カートリッジ内の各インクは図示しない導入
管を通じて、印字ヘッド241の下面に設けられた各色
毎のインク吐出用ヘッド244ないし249に供給され
る。各色毎のインク吐出用ヘッド244ないし249に
は、48個のノズルNz が一定のノズルピッチkで配列
されたノズル列が1組ずつ設けられている。
【0033】制御回路260は、CPU261とROM
262とRAM263等から構成されており、キャリッ
ジモータ230と紙送りモータ235の動作を制御する
ことによってキャリッジ240の主走査と副走査とを制
御するとともに、コンピュータ100から供給される印
刷データに基づいて、各ノズルから適切なタイミングで
インク滴を吐出する。こうして、制御回路260の制御
の下、印刷媒体上の適切な位置に各色のインクドットを
形成することによって、カラープリンタ200はカラー
画像を印刷することができる。
【0034】尚、各色のインク吐出ヘッドからインク滴
を吐出する方法には、種々の方法を適用することができ
る。すなわち、ピエゾ素子を用いてインクを吐出する方
式や、インク通路に配置したヒータでインク通路内に泡
(バブル)を発生させてインク滴を吐出する方法などを
用いることができる。また、インクを吐出する代わり
に、熱転写などの現象を利用して印刷用紙上にインクド
ットを形成する方式や、静電気を利用して各色のトナー
粉を印刷媒体上に付着させる方式のプリンタであっても
構わない。
【0035】B−2.画像データ変換処理の概要:図4
は、第1実施例の画像データ変換装置としてのコンピュ
ータ100が、受け取った画像データに所定の画像処理
を加えて印刷データに変換する処理の流れを示すフロー
チャートである。かかる処理は、コンピュータ100の
オペレーティングシステムがプリンタドライバを起動す
ることによって開始される。以下、図4に従って、第1
実施例の画像データ変換処理について説明する。
【0036】プリンタドライバは、画像データ変換処理
を開始すると、先ず初めに、変換すべきRGBカラー画
像データの読み込みを開始する(ステップS100)。
次いで、取り込んだ画像データの解像度を、カラープリ
ンタ200が印刷するための解像度に変換する(ステッ
プS102)。カラー画像データの解像度が印刷解像度
よりも低い場合は、線形補間を行って隣接画像データ間
に新たなデータを生成し、逆に印刷解像度よりも高い場
合は、一定の割合でデータを間引くことによって、画像
データの解像度を印刷解像度に変換する。
【0037】こうして解像度を変換すると、カラー画像
データの色変換処理を行う(ステップS104)。色変
換処理とは、R,G,Bの階調値の組み合わせによって
表現されているカラー画像データを、C,M,Y,Kな
どのカラープリンタ200で使用する各色の階調値の組
み合わせによって表現された画像データに変換する処理
である。色変換処理は、色変換テーブル(LUT)と呼
ばれる3次元の数表を参照することで迅速に行うことが
できる。図5は、LUTを概念的に示した説明図であ
る。図示するように、LUTはRGB各色の階調値の組
合せで示される各格子点に、C,M,Y,Kなどの各色
階調値の組合せを記憶した3次元の数表と考えることが
できる。尚、各格子点に記憶される各色階調値は、C,
M,Y各色の階調値に限らず、例えば本実施例のカラー
プリンタ200では、C,LC,M,LM,Y,Kの合
計6色のインクドットを形成して画像を印刷することに
対応して、これら6色の階調値の組合せが記憶されてい
る。色変換処理では、このようなLUTを参照すること
により、更には必要に応じて補間演算を行うことによっ
て、RGB階調値で表現された画像データを、C,L
C,M,LM,Y,Kの各色階調値で表現された画像デ
ータに色変換することができる。
【0038】詳細は後述するが、第1実施例のプリンタ
ドライバは粒状性の許容度に応じて複数組のLUTを記
憶しており、色変換処理を行うにあたっては粒状性許容
度の設定内容を検出して適したLUTを選択した後に、
かかるLUTを参照して色変換を行っている。
【0039】色変換処理を行ったら、続いて階調数変換
処理を開始する(図4のステップS106)。階調数変
換処理とは次のような処理である。色変換処理によって
変換された階調データは、各色毎に256階調幅を持つ
データとして表現されている。これに対し、本実施例の
カラープリンタ200では、「ドットを形成する」,
「ドットを形成しない」のいずれかの状態しか採り得な
い。すなわち、本実施例のカラープリンタ200は局所
的には2階調しか表現し得ない。そこで、256階調を
有する画像データを、カラープリンタ200が表現可能
な2階調で表現された画像データに変換する必要があ
る。このような階調数の変換を行う処理が階調数変換処
理である。第1実施例のカラープリンタ200では、い
わゆる誤差拡散法と呼ばれる方法を用いて階調数変換処
理を行っている。もちろん、組織的ディザ法などの周知
の種々の方法を適用しても構わない。
【0040】こうして階調数変換処理を終了したら、プ
リンタドライバはインターレース処理を開始する(ステ
ップS108)。インターレース処理は、ドットの形成
有無を表す形式に変換された画像データを、ドットの形
成順序を考慮しながらカラープリンタ200に転送すべ
き順序に並べ替える処理である。プリンタドライバは、
インターレース処理を行って最終的に得られた画像デー
タを、印刷データとしてカラープリンタ200に出力す
る(ステップS110)。カラープリンタ200は、印
刷データに従って、各色のインクドットを印刷媒体上に
形成する。その結果、画像データに対応したカラー画像
が印刷媒体上に印刷される。
【0041】以下では、第1実施例の色変換処理におい
て、粒状性許容度の設定を検出して適切なLUTを選択
する処理について説明する。
【0042】B−3.第1実施例の色変換処理:図6
は、第1実施例の色変換処理の流れを示すフローチャー
トである。この処理は、コンピュータ100のプリンタ
ドライバによって行われる。以下、図6のフローチャー
トに従って、第1実施例の色変換処理について説明す
る。
【0043】色変換処理を開始すると、プリンタドライ
バは粒状性許容度の設定値を取得する(ステップS20
0)。粒状性許容度とは、ドットの目立ち易さをどの程
度まで許容するかを示す設定値であり、カラープリンタ
200の操作者が予め設定しておく。図7は、コンピュ
ータ100のCRT画面上でプリンタドライバに対して
粒状性許容度を設定している様子を示す説明図である。
本実施例では、マウスなどのポインティングディバイス
を用いて、設定バー150をスライドさせることによっ
て粒状性許容度を設定する。標準の設定では、設定バー
150は中央の位置に設定されている。色の再現範囲が
多少狭くなって鮮やかな色彩を印刷することができなく
なっても、できるだけドットが目立って欲しくない場合
には、設定バー150を「許容度小」の側に移動させ
る。逆に、多少ドットが目立っても鮮やかな色彩を表現
できる方が好ましい場合には、設定バー150を「許容
度大」の側に移動させる。
【0044】図7に示す「自動」と表示されたボタン1
52をクリックすると、印刷用紙のサイズに合わせて、
自動的に粒状性許容度を自動的に設定することもでき
る。すなわち、大判の用紙に印刷する場合、印刷画像は
離れた位置から観察するのが普通であり、このような場
合はドットが目立ち難いので、粒状性の悪化を多少許容
してでも鮮やかな色彩を再現可能とする方が、より好ま
しい画像を印刷することができる。これに対して、小さ
な用紙に印刷する場合は、印刷画像は至近距離から観察
される場合が多く、ドットが目立つと画質が大きく悪化
するので、印刷可能な色彩の範囲が多少狭くなっても、
できるだけドットを目立たなくする方が好ましい画像を
印刷することができる。このことから、印刷用紙の大き
さが大きくなるほど粒状性許容度の設定値を大きな設定
値とし、印刷用紙が小さくなるほど小さな設定値とする
のである。
【0045】本実施例では、カラープリンタ200の操
作者が「自動」と表示されたボタン152をクリックす
ると(図7参照)、設定されている用紙サイズを読みと
り、A4サイズが設定されている場合には設定バー15
0が「標準」の位置に自動的にセットされる。用紙サイ
ズは、図7に示すように、粒状性許容度を設定するのと
同じ画面で設定することができる。設定されている用紙
サイズがA4サイズより大きくなるに従って、設定バー
150が自動的にセットされる位置は「許容度大」側に
移動し、逆に、用紙サイズがA4より小さくなるに従っ
て「許容度小」側に移動する。
【0046】また本実施例では、図7に示した「用紙サ
イズで補正」と表示されたボタン154をクリックする
ことによって、設定バー150で設定されている粒状性
許容度を、用紙サイズを考慮した設定に補正することが
できる。すなわち、設定されている用紙サイズがA4サ
イズよりも大きい場合は、設定バー150の設定位置を
「許容度大」側に補正し、用紙サイズがA4サイズより
も小さい場合は「許容度小」側に補正する。A4サイズ
の用紙が設定されている場合は、設定バー150の設定
をそのまま採用する。
【0047】図6のステップS200では、以上のよう
にして設定された設定バー150の位置を検出して、検
出した位置に応じて粒状性許容度の設定値を取得する。
具体的には、設定バー150の位置が最も「許容度小」
の側にある場合は設定値0を取得し、「標準」の位置に
ある場合は設定値5を、最も「許容度大」の側に位置す
る場合は設定値10を取得する。
【0048】次いで、設定値が所定の閾値Th1より大
きいか否かを判断し(ステップS202)、設定値が閾
値Th1よりも大きい場合は色変換テーブルLUT1を
選択する(ステップS204)。設定値が閾値Th1よ
りも小さい場合は(ステップS202:no)、閾値T
h2より大きいか否かを判断し(ステップS206)、
設定値が閾値Th2よりも大きい場合は色変換テーブル
LUT2を選択し(ステップS208)、閾値Th2よ
りも小さい場合は色変換テーブルLUT3を選択する
(ステップS210)。それぞれのLUTの格子点に
は、粒状性許容度の設定値に応じて適切な階調値が記憶
されている。このようなLUTの設定方法については後
述する。このように、粒状性許容度の設定値に応じて適
切なLUTを選択することで、適切に色変換を行って好
ましい画像を印刷することができる。尚、本実施例で
は、粒状性許容度の最も大きな画像用のLUT1と、標
準的なLUT2と、粒状性許容度の最も小さな画像用の
LUT3とを記憶しておき、これら3段階のLUTを粒
状性許容度の設定値に応じて使い分けているが、より多
数のLUTを記憶しておき、粒状性許容度の設定値に応
じてより細かくLUTを使い分けても構わない。
【0049】以上のようにして、粒状性許容度の設定値
に応じて適切なLUTが選択されたら、一画素分のRG
B画像データを読み込み(ステップS212)、選択し
たLUTを参照して各色の階調データに色変換する(ス
テップS214)。一画素分の画像データを色変換した
ら、全ての画素について色変換したか否かを判断し(ス
テップS216)、未変換の画素が残っていればステッ
プS212に戻って続く一連の処理を繰り返す。こうし
て全ての画素の画像データを変換したら、図6に示した
色変換処理を終了して、図4に示す画像データ変換処理
に復帰する。
【0050】B−4.粒状性許容度に応じた色変換テー
ブルの設定方法:粒状性許容度に応じて適切に色変換す
ることのできるLUTの設定方法について説明する。図
8は、このようなLUTを設定する処理の流れを示した
フローチャートである。
【0051】LUTの作成にあたっては、先ず初めに、
LUTの各格子点の色彩をCMY階調値で等色する(ス
テップS300)。すなわち、図5に示したように、L
UTの各格子点はRGB各軸の座標に相当する色彩を示
しており、その色彩を表現するためのCMY各色階調値
を各格子点毎に設定していく。各格子点の色彩を表現す
るCMY階調値の組合せは次のようにして見つけ出すこ
とができる。C,M,Yの階調値の任意の組合せで印刷
媒体上に測色用の小さな画像(パッチ画像)を印刷して
測色する。この測色結果に基づいてC,M,Yの各階調
値を修正し、修正した階調値で印刷したパッチ画像を測
色して再び各色階調値を修正する。このような操作を繰
り返していけば、各格子点に対応するCMY各色階調値
の組合せを見つけ出すことができる。尚、画質の点か
ら、印刷用紙には形成可能なインクドットの上限値(イ
ンクデューティ制限値)が定められているが、パッチ画
像を印刷する場合は格子点の色彩と同じ測色値が得られ
ればよく、インクデューティ制限値を越えていても構わ
ない。
【0052】こうして得られたCMY階調値の組合せの
中には、インクデューティ制限値を越えているものがあ
るので、このような階調値をLUTの各格子点に設定し
ただけでは、良好な画質を印刷することはできない。そ
こで、ステップS300で得られたCMY各色階調値の
組合せに対して、下色除去と呼ばれる処理を行う(ステ
ップS302)。
【0053】下色除去とは次のような処理である。先
ず、印刷用紙上にC,M,Y各色のドットをほぼ等量ず
つ混在させて形成すると、網膜上でいわゆる減法混色が
起こって黒い色として認識される。このように、減法混
色によって表現されている黒色はコンポジットブラック
と呼ばれる。印刷用紙上に混在して形成されたC,M,
Y各色のドットの中、コンポジットブラックを表現して
いる部分を黒色(K)ドットで置き換えても表現されて
いる色彩は変わらない。Kドットを用いて表現された黒
色は、コンポジットブラックに対してリアルブラックと
呼ばれる。このように、CMY各色のドットの中で、コ
ンポジットブラックを表現している部分の少なくとも一
部をリアルブラックに置き換える処理を下色除去処理と
いう。コンポジットブラックを表現するにはC,M,Y
の3種類のドットが必要となるのに対して、リアルブラ
ックはKドットのみで表現することができるので、下色
除去処理を行えば全体としてのドット形成密度を減少さ
せることができる。図6に示したステップS302の処
理では、ステップS300で設定した各格子点のCMY
階調値がインクデューティ制限値を満足するか、あるい
は全てのコンポジットブラックをリアルブラックに置き
換えてしまうかのいずれかが成立するまで、格子点毎に
下色除去処理を行う。
【0054】下色除去処理を終了したら、次は、LUT
の各格子点に設定されているCMYK階調値がインクデ
ューティ制限値を満足しているか否かを判断する(ステ
ップS304)。格子点がインクデューティ制限値を満
足していないと判断された場合は、満足するまで色味成
分を減少させる処理を行う(ステップS306)。図9
は、ステップS306で行う処理の内容を説明するため
の説明図である。
【0055】図9(a)は、LUTの格子点の色彩を等
色して得られたCMY各色の階調値の一例を示してい
る。図の縦軸は各色についての階調値であり、これら
C,M,Y各色の階調値は、印刷用紙上に形成される
C,M,Y各色ドットの密度と対応している。図9
(b)は、図9(a)の各色階調値に対して下色除去処
理を行った結果を示した説明図であり、C,M,Y各色
階調値の重複している部分がKの階調値に置き換えられ
ている。下色除去処理後に残った各色の階調値、すなわ
ち図9(b)で斜線を施した部分は、有彩色を表現して
いる成分である。これが色味成分である。図9(b)に
示す例では、色味成分はCおよびYの成分で構成され、
Y成分の方が僅かに多いので、黄色がかった緑色の色彩
を表現していることになる。
【0056】図9(b)の右側には色味成分のCおよび
Yの階調値と,K各色階調値との合計値が示されてい
る。図示した例では、下色除去処理後の各色階調値の合
計は、インクデューティ制限値を満足していない。この
ような場合には、図9(c)に示すように、各色階調値
の合計がインクデューティ制限値以下となるまで、色味
成分を圧縮する。ここで、圧縮の際に色味成分間の比率
(ここでは、CとYとの比率)が変わると、色の色相が
変わって圧縮したことが容易に判ってしまうので、比率
を保ったまま圧縮する。また、K成分は圧縮せずに色味
成分のみを圧縮するのは、次のような理由による。K成
分を圧縮すると、色が明るくなって圧縮したことが容易
に判ってしまう。これに対して色味成分のみを圧縮した
場合は、色の彩度が低下して鮮やかさが若干損なわれる
が、彩度が低下しても色の明るさが変わる場合に比べれ
ば圧縮したことが比較的わかりにくい。このため、K成
分は圧縮せずに色味成分のみ圧縮するのである。
【0057】図8のステップS306では、以上に説明
したようにして、インクデューティ制限値を満足するま
で色味成分を圧縮する。
【0058】一方、図8のステップS304において、
格子点に記憶されている各色階調値がインクデューティ
制限値よりも小さいと判断された場合(ステップS30
4:yes)は、淡ドットを発生させる処理を行う(ス
テップS308)。図10は、淡ドットを発生させる処
理の内容を説明するための説明図である。
【0059】図10(a)は、LUTの格子点の色彩を
等色して得られた各色階調値の一例を示している。ここ
では、格子点に設定されている各色階調値は、C階調値
およびM階調値のみである場合を図示している。図の右
側には、C階調値とM階調値の合計値が示されており、
合計値はインクデューティ制限値に対してまだ余裕あ
る。そこで、Cの階調値をより淡い色彩のLCの階調値
に、Mの階調値をより淡い色彩のLMの階調値に、それ
ぞれ置き換えていく。CドットあるいはMドットを淡い
色彩のLCドットあるいはLMドットに置き換えるに
は、より多くのドットが必要となるので、インクデュー
ティ制限値に対して余裕がある場合のみ、このような置
き換えを行う。本実施例では、Cドットは2倍の密度の
LCドットで置き換えられ、Mドットは2倍の密度のL
Mドットで置き換えられるものとする。こうしてCおよ
びMの階調値の一部を、それぞれLCおよびLMの階調
値に置き換えていくと、やがてC,LC,M,LMの各
色階調値の合計がインクデューティ制限値に達する。図
8のステップS308では、このようにしてインクデュ
ーティ制限値に達するまで、あるいはC,Mの階調値を
全て置き換えてしまうまで、LC,LMの階調値に置き
換えていく。
【0060】以上のようにして、LUTを構成する全て
の格子点について、インクデューティ制限値を満足する
まで色味成分を圧縮するか、淡ドットを発生させるかの
いずれかの処理を終了すると、各格子点にはインクデュ
ーティ制限値を満足するC,LC,M,LM,Y,Kの
各色階調値の組み合わせが設定されていることになる。
そこで、各格子点に設定されたこれら各色階調値をLU
T1として記憶する(ステップS310)。
【0061】こうして得られたLUT1は、インクデュ
ーティ制限値を満足する範囲内で、できるだけ色味成分
を圧縮せずに設定されており、彩度の高い色彩まで含め
た広い色範囲を表現可能なLUTとなっている。しかし
高彩度領域では、色味成分を圧縮せずにすむように、コ
ンポジットブラックができるだけKドットに置き換えら
れており、Kドットはたいへんにドットが目立ち易いこ
とから、LUT1は高彩度領域での粒状性が悪いLUT
ともなっている。そこでステップS310では、このよ
うなLUTを、粒状性許容度が大きいときに参照される
LUT1として記憶するのである。
【0062】LUT1を記憶したら、今度はLUT2を
作成すべく、第1段階目のマッピング処理を行う(ステ
ップS312)。以下に、マッピング処理の内容につい
て説明するが、その準備として、先ずRGB色立体とC
MY色立体との関係について説明する。
【0063】図11は、RGB色立体を概念的に示した
説明図である。前述したようにRGB色立体は、直交す
る3辺にR,G,Bの各軸をとった1辺の長さが255
の立方体である。これら各軸が直交する頂点は、R,
G,B各軸の階調値が0であるからK(黒色)に相当す
る。この頂点に対向する頂点は、R,G,B各軸の階調
値が255となるからW(白色)に相当する。また、R
とGの階調値が255でBの階調値が0となる頂点はY
(イエロ色)に相当し、RとBの階調値が255でGの
階調値が0の頂点はM(マゼンタ色)に、BとGの階調
値が255でRの階調値が0の頂点はC(シアン色)に
相当する。W,C,M,Yに相当する各頂点がこのよう
な位置関係となっているので、図11に示すように、R
GB色立体は、Wを原点として互いに直交する3辺に
C,M,Yの各軸をとった1辺の長さ255のCMY色
立体としても表すことができる。RGBの各軸とCMY
の各軸とは、互いに向かい合わせに組み合わさった位置
関係にある。
【0064】このようなRGB色立体とCMY色立体と
の関係に着目すれば、LUTを視覚的に理解することが
できる。例えば、図11に示した色立体中のP点を考え
ると、RGB各軸の座標値によってP点を表すことがで
きるが、それと同時にCMY各軸の座標値によっても表
すことができる。このことから、RGB階調値の組は、
色立体中でその階調値の組に相当する座標点を介して、
必ず一つのCMY階調値の組と対応付けられていること
になる。LUTは、RGB色立体を格子状に細分して、
各格子点のCMY座標値を読み出しているものと考える
こともできる。
【0065】以上の内容を踏まえて、図8のステップS
312で行うマッピング処理について説明する。本実施
例のマッピング処理では、図12に示すように、R,
G,Bの各頂点がRGB色立体の内側に移動するように
色立体を所定量だけ変形させる。色立体の変形に際して
は、RGB階調値に相当するRGB色立体中の座標点を
考え、この座標点毎RGB色立体を変形させて、変形に
よって移動した座標点の位置でのCMY座標値を読み出
す。このような操作によって、RGB階調値の組が、色
立体の変形とともに移動した座標点を介してCMY階調
値の組に対応付けられたことになる。マッピング処理
は、こうして、RGB階調値の組をCMY階調値の組に
対応付ける処理である。ステップS310で得られたL
UT1に対して、このようなマッピング処理を施して得
られたLUTは、LUT1ほどには高彩度の色彩を表現
することはできないが、その分だけ粒状性が改善された
LUTとなっている。そこで、ステップS312では、
LUT1に図12に示すようなマッピング処理を施して
得られたLUTをLUT2として記憶する。
【0066】LUT1にマッピング処理を施すことで、
色再現範囲は狭くなるが、その分だけ粒状性が改善され
たLUTが得られる理由について説明する。図11の色
立体上で、Kの頂点からWの頂点を結んだ一点鎖線上の
座標点は、いずれも無彩色を表している。座標点の位置
が一点鎖線から離れるにつれて色味成分が増加し、色彩
の彩度が高くなっていく。色立体の最表面は色味成分が
もっとも大きくなり、もっとも彩度の高い色彩を表して
いる部分である。LUT1では、かかる部分で色味成分
をできるだけ大きくするために、コンポジットプラック
はできるだけKドットに置き換えられている。ところが
Kドットはたいへん目立ち易いドットであるため、彩度
の高い画像中に形成されるとドットが目立って粒状性を
悪化させる。すなわち、LUT1において、色立体の最
表面付近の領域は高彩度の色彩を表現可能としている領
域であるが、同時に粒状性をもっとも悪化させている領
域でもある。そこで、図12に示すようなマッピング処
理を行うことで、かかる領域を用いないようにRGB色
立体を変形してLUTを作成すれば、色再現範囲は狭く
なるがその分だけ粒状性が改善されたLUTが得られる
のである。
【0067】尚、図12に示したマッピング処理中で色
立体を変形させる際に、R,G,Bの各頂点のみを内側
に移動させ、C,M,Yの各頂点を移動させていないの
は次の理由による。例えば、色立体のWの頂点からCの
頂点に至る稜線は、印刷用紙上に形成されるCドットの
密度が次第に増加していく部分に相当する。このように
1種類のドットが形成される領域では、粒状性を改善し
ようとすると同時に彩度も改善される。すなわち、濃ド
ットを淡ドットで置き換えれば粒状性を改善することが
できるが、濃ドットはより多数の淡ドットで置き換えら
れるので、印刷用紙上に濃ドットがまばらに形成された
画像は、印刷用紙上に淡ドットが一面に形成された画像
に置き換えられる。濃ドットがまばらに形成された場合
は、印刷用紙の地色が混ざる分だけドットの色の鮮やか
さが損なわれるが、淡ドットが一面に形成された場合は
用紙の地色が混ざらないので、ドットの色の鮮やかさが
損なわれることなく、高彩度の色を表現することができ
る。このように、色立体のWの頂点からC,M,Yの各
頂点へ至る稜線の領域では、粒状性を改善すると同時に
彩度も改善されるのである。そこで、マッピング処理中
で色立体を変形させる際には、C,M,Yの各頂点の位
置は移動させずに、R,G,Bの各頂点のみ移動させる
のである。図8のステップS314では、以上のように
してLUT1にマッピング処理を施して得られたLUT
をLUT2として記憶する。
【0068】続くステップS316においては、LUT
2に対してステップS312と同様のマッピング処理を
行う。こうして得られたLUTは、LUT2よりも色再
編範囲は更に狭くなるが、その分だけ粒状性が更に改善
されたLUTとなっている。ステップS318では、こ
のLUTをLUT3として記憶する。以上のようにし
て、色再編範囲がもっとも広いLUT1,色再現範囲と
粒状性のバランスが取れたLUT2,粒状性がもっとも
改善されたLUT3の3種類のLUTを記憶したら、図
8の色変換テーブル設定処理を終了する。
【0069】尚、上述のマッピング処理では、RGB色
立体の変形にともなって色立体内部の座標点も移動する
ものとして説明したが、色立体内部の座標点は移動させ
ずに、変形によって色立体の外部に出てしまう座標点の
み色立体の表面に移動させる様にしても良い。こうして
得られたLUTの色変換の精度は多少悪化するが、色立
体内部の座標点は移動しないので、LUTを算出するた
めの計算が単純化するという利点がある。
【0070】また、図13に示すように、RGB色立体
を変形させる際に、R,G,Bの各頂点に加えて、Kの
頂点も色立体の内側に移動するように変形させても良
い。このようなマッピング処理を行えば、コントラスト
は若干低下するが、無彩色における粒状性の改善された
LUTを得ることができる。
【0071】上述ではRGB色立体を変形させてマッピ
ング処理を行うものとして説明したが、色立体を変形さ
せる変わりに、RGB座標値を他のRGB座標値に変換
し、変換した座標値に対応するCMY座標値を読み出す
ことによって、RGB階調値とCMY階調値とを対応付
けるようにしても構わない。
【0072】以上説明した方法を用いることにより、粒
状性許容度に応じた適切なLUTを作成することができ
る。前述した図6の色変換処理においては、こうして粒
状性許容度の設定値に応じた複数種類のLUTを作成し
ておき、これらの中から適切なLUTを選択して色変換
処理を行っている。このため、常に同じLUTを使用し
て色変換処理を行う場合に比べて、より好ましい画像を
印刷することが可能となる。
【0073】B−5.第1実施例の変形例:第1実施例
には種々の変形例が存在する。以下、これら変形例につ
いて簡単に説明する。
【0074】上述した第1実施例においては、粒状性許
容度の設定値に対応した各種のLUTを設定してプリン
タドライバに記憶しておき、色変換処理の際には粒状性
許容度の設定値を検出して、適切なLUTを選択して色
変換を行った。これに対して、粒状性許容度の設定値に
対応するLUTを、色変換処理中で作成してもよい。す
なわち、前述のLUT1に相当する基準のLUTを予め
記憶しておき、粒状性許容度の設定値に応じて、色立体
を変形させることにより、設定値に応じたLUTを作成
しても良い。こうすれば、粒状性許容度の設定値応じて
適切なLUTをその都度作成して使用することができる
ので、カラープリンタの操作者の設定にきめ細かく対応
した好ましい画像を表現することができる。
【0075】上述した実施例では、粒状性許容度の設定
値に関わらず、LUTはRGB階調値の組をC,LC,
M,LM,Y,Kの6色の階調値の組に変換するものと
して説明したが、必ずしも6色の階調値の組に変換する
必要はない。例えば、粒状性許容度の設定値が大きい場
合には、C,M,Y,Kの4色の階調値の組に変換する
LUTを使用しても良い。このようなLUTは、図6の
ステップS308の処理(淡ドット発生処理)をスキッ
プさせれば、LUT1として作成することができる。R
GB階調値をCMYKの4色の階調値に変換するLUT
を用いれば、淡ドットを形成することができなくなるの
でその分だけ粒状性が悪化するが、その反面、次の理由
から画像を迅速に印刷することが可能となる。
【0076】図4を用いて前述したように、プリンタド
ライバは、色変換処理の終了後は階調数変換処理を開始
するが、階調数変換処理は各色毎に行われる。このた
め、色変換処理で多色の階調値に変換するほど階調数変
換処理に要する時間は長くなり、逆に色変換処理で変換
する色の種類が少なくなるほど、階調数変換処理に要す
る時間が短くなって、延いては画像を迅速に印刷するこ
とが可能となるのである。もちろん、LCドットやLM
ドットよりも更に淡い色彩の極LCドットや極LMドッ
トを形成可能とし、粒状性許容度が小さい場合には、
C,LC,M,LM,Y,Kの6色に、極LCおよび極
LMを加えた8色に変換するLUTを使用するようにし
てもよい。
【0077】C.第2実施例:第1実施例のプリンタド
ライバは、粒状性許容度の設定に応じて、色変換処理の
内容を変更したが、階調数変換処理の内容を変更しても
良い。以下では、このような第2実施例のプリンタドラ
イバについて説明する。
【0078】図14は、第2実施例の階調数変換処理の
流れを示すフローチャートである。以下、このフローチ
ャートに従って、第2実施例の階調数変換処理について
簡単に説明する。
【0079】階調数変換処理を開始すると、第1実施例
と同様に、プリンタドライバは粒状性許容度の設定値を
取得する(ステップS400)。粒状性許容度は、第1
実施例と同様にカラープリンタ200の操作者が予め設
定しておく。
【0080】次いで、設定値が所定の閾値Thより大き
いか否かを判断し(ステップS402)、設定値が閾値
Thよりも大きい場合は組織的ディザ法と呼ばれる方法
を用いて階調数変換処理を行う(ステップS404)。
逆に、設定値が閾値Thよりも小さい場合は誤差拡散法
と呼ばれる方法を用いて階調数変換処理を行う(ステッ
プS406)。
【0081】組織的ディザ法あるいは誤差拡散法は、い
ずれも階調数変換処理を行うための周知の方法であるた
め、ここでは詳細な説明は省略する。尚、誤差拡散法
は、ドットの配置に周期性が現れることなく、かつ画像
データの階調値によらずドットを互いに離して形成する
ことができるが、ドットの形成判断に複雑な計算が必要
である。これに対して組織的ディザ法は、ドットの配置
に周期性が現れることがあり、また画像データの階調値
によってはドット同士が互いに近づいて形成される場合
があるが、ディザマトリックスに設定された閾値と画像
データとを比較するだけでドットの形成判断を行うこと
ができる。従って、一般に、誤差拡散法を用いて階調数
変換処理を行えば、処理に時間がかかるが高画質の画像
を得ることができ、組織的ディザ法を用いて階調数変換
処理を行えば、画質は誤差拡散法に対して若干低下する
が、迅速な処理が可能になるという傾向がある。そこ
で、粒状性許容度の設定値が大きい場合には、画質より
も印刷時間の優先度が高いと考えられることから高速処
理の可能な組織的ディザ法を使用して階調数変換処理を
行う。逆に、粒状性許容度の設定値が小さい場合には、
印刷時間よりも画質の優先度が高いと考えられるので、
画質に優れる誤差拡散法を用いて階調数変換処理を行う
のである。このように、粒状性許容度の設定値に応じて
適切な階調数変換処理の方法を使い分ければ、画像を印
刷する者の意図に則した印刷を行うことができるので好
適である。
【0082】上述の第2実施例では、粒状性許容度の設
定値を、1つの閾値Thのみと比較しているが、多数の
閾値を比較することによって、粒状性許容度の設定値に
応じて階調数変換処理の内容をきめ細かく変更しても良
い。例えば、誤差拡散法においては、階調数変換の結果
生じた誤差を誤差拡散マトリックスに設定された割合で
周辺画素の拡散させるが、大きさの異なる幾つかの誤差
拡散マトリックスを記憶しておき、粒状性許容度の設定
値に応じて、適した誤差拡散マトリックスを使用するよ
うにしても良い。一般的には、誤差拡散マトリックスが
大きくなるほど画質は向上し、反面、処理に時間がかか
る傾向があるので、粒状性許容度の設定値が小さいとき
には大きなマトリックスを使用するようにしてもよい。
【0083】以上、各種の実施例について説明してきた
が、本発明は上記すべての実施例に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実
施することができる。
【0084】例えば、カラープリンタはインクジェット
プリンタに限られず、例えばレーザプリンタなど、何ら
かの方法を用いて印刷媒体上に各色のインクを塗布する
ことによって、カラー画像を印刷する種々の方式の印刷
装置にも適用することができる。
【0085】更には、上述した実施例では、印刷用紙上
にカラー画像を印刷する場合を例にとって説明したが、
これに限らず液晶表示画面上に各色のドットを形成し
て、カラー画像を表示させる表示装置に適用することも
できる。
【0086】また、上述の機能を実現するソフトウェア
プログラム(アプリケーションプログラム)を、通信回
線を介してコンピュータシステムのメインメモリまたは
外部記憶装置に供給し実行するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の印刷システムの概略構成図である。
【図2】本実施例の画像データ変換装置としてのコンピ
ュータの構成を示す説明図である。
【図3】本実施例のプリンタの概略構成図である。
【図4】本実施例のプリンタドライバが行う画像処理の
流れを示すフローチャートである。
【図5】色変換テーブルを概念的に示す説明図である。
【図6】第1実施例のプリンタドライバが行う色変換処
理の内容を示すフローチャートである。
【図7】プリンタドライバに対して粒状性許容度を設定
する様子を示す説明図である。
【図8】第1実施例の色変換処理で用いられる各種の色
変換テーブルの設定方法を示すフローチャートである。
【図9】各種の色変換テーブルを設定する処理中で、イ
ンクデューティ制限値を満足させるために色味成分を圧
縮している様子を示す説明図である。
【図10】各種の色変換テーブルを設定する処理中で、
インクデューティ制限値の範囲内で淡ドットを発生させ
る様子を示す説明図である。
【図11】RGB色立体とCMY色立体との位置関係を
示す説明図である。
【図12】マッピング処理を行うためにRGB色立体を
変形した様子を示す説明図である。
【図13】マッピング処理を行うためにRGB色立体を
他の態様で変形した様子を示す説明図である。
【図14】第2実施例のプリンタドライバが行う階調数
変換処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…コンピュータ 12…プリンタドライバ 14…粒状性許容度設定モジュール 20…カラープリンタ 100…コンピュータ 102…CPU 104…ROM 106…RAM 108…P−I/F 109…ディスクコントローラDDC 110…ネットワークインターフェースカードNIC 112…V−I/F 114…CRT 116…バス 118…ハードディスク 120…デジタルカメラ 122…カラースキャナ 124…フロッピー(登録商標)ディスク 126…コンパクトディスク 150…設定バー 152…ボタン 154…ボタン 200…カラープリンタ 230…キャリッジモータ 235…紙送りモータ 236…プラテン 240…キャリッジ 241…印字ヘッド 242,243…インクカートリッジ 244…インク吐出用ヘッド 260…制御回路 261…CPU 262…ROM 263…RAM 300…通信回線 310…記憶装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/23 101 B41J 3/00 A 5C079 1/405 H04N 1/40 B 1/46 1/46 Z Fターム(参考) 2C262 AA02 AB13 AB19 AC02 BA02 BB03 BB06 BB08 BB16 BC01 BC19 EA11 5B021 AA01 LG07 5B057 AA11 BA23 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB07 CB12 CB16 CC01 CE14 CE17 CH18 5C074 AA02 AA12 BB16 DD23 FF05 FF15 HH04 HH08 5C077 LL18 LL19 MP08 NN08 NN11 NN19 NP05 PP31 PP32 PP33 PP37 PP60 PP74 PQ08 PQ20 PQ23 SS02 SS06 TT05 5C079 HB01 HB02 HB03 HB12 KA15 LA31 LB02 LC04 LC09 MA01 MA04 MA17 NA03 NA11 PA03 PA05

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の画像データを受け取り、所定の媒
    体上に各色のドットを形成して画像を表現するための第
    2の画像データに変換する画像データ変換装置であっ
    て、前記ドットの目立ち易さを許容する程度に関わる設
    定を検出する許容度設定検出手段と、 前記検出した許容度に基づいて、前記許容されたドット
    の目立ち易さの範囲内で前記第1の画像データを前記第
    2の画像データに変換するデータ変換手段とを備える画
    像データ変換装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像データ変換装置であ
    って、前記第1の画像データあるいは前記第2の画像デ
    ータのいずれかは、少なくとも色空間を構成する3つの
    変数で表現された画像データである画像データ変換装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の画像データは、少なくとも光
    の三原色を構成する各色についての画像データである請
    求項1記載の画像データ変換装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の画像データは、少なくともイ
    ンクの三原色を構成する各色についての画像データであ
    る請求項1記載の画像データ変換装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の画像データ変換装置であ
    って、 前記データ変換手段は、前記第1の画像データを構成す
    る第1の各色についての階調値の組合せを、前記ドット
    の第2の各色についての階調値の組合せに色変換するに
    際して、前記検出された許容度に応じた該色変換を行う
    色変換手段を備える画像データ変換装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の画像データ変換装置であ
    って、 前記色変換手段は、 前記第1の各色階調値の組合せと、該組合せにより定ま
    る色彩を表現するための前記第2の各色階調値の組合せ
    とを対応付けて記録した色変換テーブルを、複数組記憶
    している色変換テーブル記憶手段を備えるとともに、 前記複数の色変換テーブルの中から、前記検出された許
    容度に応じた色変換テーブルを選択し、該選択した色変
    換テーブルを参照しながら前記色変換を行う手段である
    画像データ変換装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の画像データ変換装置であ
    って、 前記色変換手段は、 前記第1の各色階調値の組合せと、該組合せにより定ま
    る色彩を表現するための前記第2の各色階調値の組合せ
    とを対応付けて記憶した基準色変換テーブルを記憶して
    いる基準色変換テーブル記憶手段と、 前記検出された許容度に基づいて、前記基準色変換テー
    ブルに記憶された前記第2の各色階調値の組合せを修正
    する基準色変換テーブル修正手段とを備えるとともに、 前記修正された基準色変換テーブルを参照することによ
    り前記色変換を行う手段である画像データ変換装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の画像データ変換装置であ
    って、 前記色変換手段は、前記検出された許容度に応じて前記
    第1の画像データを補正してから前記色変換することに
    よって、該許容度に応じた色変換を行う手段である画像
    データ変換装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の画像データ変換装置であ
    って、 前記データ変換手段は、前記媒体上に形成される前記各
    色ドットの形成有無を、前記検出された許容度に応じて
    判断するドット形成判断手段を備えた画像データ変換装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の画像データ変換装置で
    あって、 前記ドット形成判断手段は、前記検出された許容度が所
    定値以上の場合には、組織的ディザ法を適用して前記各
    色ドットの形成有無を判断する手段である画像データ変
    換装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の画像データ変換装置で
    あって、 前記ドット形成判断手段は、前記検出された許容度が所
    定値以下の場合には、誤差拡散法を適用して前記各色ド
    ットの形成有無を判断する手段である画像データ変換装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の画像データ変換装置で
    あって、 前記画像を表現するための前記媒体の種類に関する設定
    を検出する媒体種類検出手段を備え、 前記データ変換装置は、前記検出された媒体種類と前記
    検出された許容度とに基づいて、前記第1の画像データ
    を前記第2の画像データに変換する手段である画像デー
    タ変換装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の画像データ変換装置
    であって、 前記媒体種類検出手段は、前記媒体種類として、該媒体
    の大きさに関する設定を検出する手段である画像データ
    変換装置。
  14. 【請求項14】 印刷媒体上に各色のインクドットを形
    成して画像を印刷する印刷部に、該インクドットの形成
    を制御する制御情報を出力することによって、該印刷部
    を制御する印刷制御装置であって、 前記印刷される画像において前記インクドットの目立ち
    易さを許容する程度に関わる設定を検出する許容度設定
    検出手段と、 画像データを受け取って前記画像を印刷するための印刷
    データに変換するに際して、前記検出した許容度に基づ
    きドットの目立ち易さの許容範囲内で、該画像データを
    該印刷データに変換する画像データ変換手段と、 前記印刷データを前記制御情報として前記印刷部に出力
    する制御情報出力手段とを備える印刷制御装置。
  15. 【請求項15】 印刷媒体上に各色のインクドットを形
    成して画像を印刷する印刷装置であって、 前記印刷される画像において前記インクドットの目立ち
    易さを許容する程度に関わる設定を検出する許容度設定
    検出手段と、 画像データを受け取って前記インクドットの形成を制御
    するための印刷データに変換するに際して、前記検出し
    た許容度に基づきドットの目立ち易さの許容範囲内で、
    該画像データを該印刷データに変換する画像データ変換
    手段と、 前記印刷データに基づいて前記印刷媒体上に前記各色の
    インクドットを形成して画像を印刷するドット形成手段
    とを備える印刷装置。
  16. 【請求項16】 第1の画像データを受け取り、所定の
    媒体上に各色のドットを形成して画像を表現するための
    第2の画像データに変換する画像データ変換方法であっ
    て、 前記ドットの目立ち易さを許容する程度に関わる設定を
    検出し、 前記検出した許容の程度に基づいて、前記許容されたド
    ットの目立ち易さの範囲内で前記第1の画像データを前
    記第2の画像データに変換する画像データ変換方法。
  17. 【請求項17】 第1の画像データを受け取り、所定の
    媒体上に各色のドットを形成して画像を表現するための
    第2の画像データに変換するプログラムを、コンピュー
    タで読み取り可能に記録した記録媒体であって、 前記ドットの目立ち易さを許容する程度に関わる設定を
    検出する機能と、 前記検出した許容の程度に基づいて、前記許容されたド
    ットの目立ち易さの範囲内で前記第1の画像データを前
    記第2の画像データに変換する機能とを実現するプログ
    ラムを記録した記録媒体。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2012222712A (ja) * 2011-04-13 2012-11-12 Seiko Epson Corp 印刷用データの生成装置、印刷装置およびその方法
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JP7378702B2 (ja) 2020-02-21 2023-11-14 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成制御装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラム

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