JP2006269798A - Qスイッチレーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 最終的に出力されるレーザ光(Qスイッチパルスレーザ光を含むレーザ光)の特性を簡易にかつ精度良く変更することができるQスイッチレーザ装置を提供する。
【解決手段】 Qスイッチドライバの高周波電力発生部18により、高周波電力強度制御信号発生部22から与えられた高周波電力強度制御信号に基づいて高周波電力の強度が決定され、当該強度の高周波電力が発生される。また、高周波電力出力ゲート部19により、高周波電力発生部18により発生された高周波電力がレーザ発振器11のQスイッチ素子14に選択的に印加される。これにより、レーザ発振器11内に励起エネルギーを蓄積させる一方で、Qスイッチ素子14により所望の出力タイミングにてレーザ発振器11内に蓄積された励起エネルギーを解放してQスイッチパルスレーザ光を出力させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザ光を出力するレーザ装置に係り、とりわけ、Qスイッチパルスレーザ光を出力するQスイッチレーザ装置に関する。
この種のQスイッチレーザ装置は一般に、レーザ発振器のQ値を減少及び増加させるためのQスイッチ素子を備えており、レーザ発振器のQ値を減少させてレーザ発振器内に励起エネルギーを蓄積させた上で、レーザ発振器のQ値を急激に増加させてレーザ発振器内に蓄積された励起エネルギーを解放させることにより、高ピーク出力及び狭パルス幅を持つQスイッチパルスレーザ光を出力させるようになっている(非特許文献1参照)。ここで、このようなQスイッチ素子としては例えば、高周波電力(RF)の印加状態に応じてその内部状態が変化するものを用いることができる。この場合、Qスイッチ素子に高周波電力が印加されると、レーザ発振器のレーザ発振が抑制され、一方、Qスイッチ素子に印加された高周波電力の印加が停止されると、レーザ発振の抑制状態が解かれる。
このようなQスイッチレーザ装置において、高ピーク出力及び狭パルス幅を持つQスイッチパルスレーザ光を出力させるためには、Qスイッチパルスレーザ光を出力させる前にレーザ発振器内にて十分な量の励起エネルギーを蓄積させておく必要があり、このため、Qスイッチ素子の発振抑制時間(Qスイッチ素子によりレーザ発振が抑制されている時間)が十分な時間(固体レーザ媒質等の光学遷移寿命(例えば約200μ秒)よりも長い時間)となるように設定しておく必要がある。ここで、Qスイッチ素子のウィンドウ時間(レーザ発振の抑制状態が解かれている時間)は、Qスイッチパルスレーザ光の出力のためのトリガを受けてからQスイッチパルスレーザ光が実際に出力されるまでの時間及びQスイッチパルスレーザ光のパルス幅に対応する時間を考慮した短い時間(例えば10μ秒)であればよいので、従来においては通常、Qスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間のうち、必要最小限のウィンドウ時間を除いた残りの時間が全て発振抑制時間として設定されている。すなわち、Qスイッチ素子の発振抑制時間は、Qスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間から、固定長であるウィンドウ時間を差し引いた長さとして、あらかじめ固定的に設定されている。なおこの場合、Qスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間自体は当然、発振抑制時間として必要とされる時間を考慮して十分な長さとなるように決められている。
"Solid-state Laser Engineering"、Walter-Koechner著、1976年、397頁
ところで、上述した従来のQスイッチレーザ装置では、Qスイッチ素子の発振抑制時間があらかじめ固定的に設定されているので、Qスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間が発振抑制時間との関係で十分な長さを持っている限り、最終的に出力されるレーザ光(Qスイッチパルスレーザ光を含むレーザ光)の特性(出力ピークやパルス幅、波形等)は一定となる。このような特性は、Qスイッチレーザ装置が必要とされる一部の用途では望ましいものであるが、用途によっては、Qスイッチパルスレーザ光の出力ピークやパルス幅等が適宜変更されることが好ましい場合があり、また、最終的に出力されるレーザ光として、Qスイッチパルスレーザ光に加えて他の形態のレーザ光(連続発振(CW)レーザ光やノーマルパルスレーザ光等)が付加されたものが用いられることが好ましい場合もある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、最終的に出力されるレーザ光(Qスイッチパルスレーザ光を含むレーザ光)の特性を簡易にかつ精度良く変更することができるQスイッチレーザ装置を提供することを目的とする。
本発明は、Qスイッチ素子を有するレーザ発振器と、前記レーザ発振器の前記Qスイッチ素子を駆動するQスイッチドライバであって、前記Qスイッチ素子により所定の発振抑制時間に亘って前記レーザ発振器のQ値を減少させることにより前記レーザ発振器のレーザ発振を抑制させて前記レーザ発振器内に励起エネルギーを蓄積させる一方で、前記Qスイッチ素子により所望の出力タイミングにて前記レーザ発振器のQ値を増加させることにより前記レーザ発振器内に蓄積された励起エネルギーを解放してQスイッチパルスレーザ光を出力させるQスイッチドライバと、前記Qスイッチドライバを制御する制御ユニットであって、所望の出力タイミングにて前記Qスイッチパルスレーザ光を出力させるよう前記Qスイッチドライバを制御する第1制御部と、前記レーザ発振器の前記Qスイッチ素子により前記レーザ発振器のレーザ発振を抑制させる前記発振抑制時間を、前記レーザ発振器から出力される前記Qスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間の範囲内で当該出力インターバル時間と独立して任意に設定するよう、前記Qスイッチドライバを制御する第2制御部とを有する制御ユニットとを備えたことを特徴とするQスイッチレーザ装置を提供する。
なお、本発明においては、前記制御ユニットの前記第2制御部により設定される前記発振抑制時間が、前記制御ユニット以外の外部から与えられた外部信号又は前記制御ユニットの内部で得られた内部信号により変更されることが好ましい。
また、本発明において、前記制御ユニットは、前記レーザ発振器に投入される励起電力の強度を制御する第3制御部をさらに有することが好ましい。
さらに、本発明においては、前記制御ユニットの前記第2制御部により制御される前記発振抑制時間及び前記第3制御部により制御される前記励起電力の強度が互いに関連付けられて制御されることが好ましい。
さらに、本発明においては、前記制御ユニットの前記第2制御部による前記発振抑制時間の制御及び/又は前記制御ユニットの前記第3制御部による前記励起電力の強度の制御が、前記第1制御部による前記Qスイッチパルスレーザ光の出力タイミングの制御と同期して実時間で行われることが好ましい。
さらに、本発明において、前記制御ユニットは、前記レーザ発振器のレーザ発振を所望の発振抑制強度で抑制させるよう前記Qスイッチドライバを制御する第4制御部をさらに有することが好ましい。
さらに、本発明において、前記レーザ発振器は、連続励起方式、パルス励起方式及び変調励起方式からなる群から選択された少なくとも一つの方式により励起されることが好ましい。
さらに、本発明において、前記レーザ発振器は、当該レーザ発振器から出力されるレーザ光に含まれる基本波光を変換して高調波光を発生させる高調波発生機構を有することが好ましい。
さらに、本発明において、前記Qスイッチドライバは、前記レーザ発振器の前記Qスイッチ素子に高周波電力を印加することにより前記レーザ発振器のレーザ発振を抑制させることが好ましい。
本発明によれば、Qスイッチドライバを制御する制御ユニットにおいて、所望の出力タイミングにてQスイッチパルスレーザ光を出力させるよう制御する第1制御部に加えて、Qスイッチドライバからレーザ発振器のQスイッチ素子によりレーザ発振器のレーザ発振を抑制させる発振抑制時間を設定するようQスイッチドライバを制御する第2制御部を設け、レーザ発振器から出力されるQスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間の範囲内で当該出力インターバル時間と独立して発振抑制時間を任意に設定することができるようにしているので、Qスイッチパルスレーザ光のピーク出力及びパルス幅を繰り返し周波数から独立した形で任意に変更することができる。このため、最終的に出力されるレーザ光であるQスイッチパルスレーザ光の特性(ピーク出力及びパルス幅)を簡易にかつ精度良く変更することができる。
また、本発明によれば、Qスイッチ素子による発振抑制時間の設定に伴ってウィンドウ時間を任意に設定することができるので、発振抑制時間に対応してQスイッチパルスレーザ光が出力されるのに加えて、ウィンドウ時間にてレーザ発振器の通常のレーザ発振により発生されたレーザ光が出力されることとなる。このため、最終的に出力されるレーザ光において、Qスイッチパルスレーザ光に加えて他の形態のレーザ光を付加することが可能となり、Qスイッチパルスレーザ光と他の形態のレーザ光とを組み合わせることで各種のレーザ加工を良好に行うことができる。
さらに、本発明によれば、制御ユニットの第2制御部により制御される発振抑制時間及び第3制御部により制御される励起電力の強度が互いに関連付けられて制御されるようにすれば、Qスイッチパルスレーザ光と他の形態のレーザ光とを含むレーザ光のレーザ波形パターンを簡易にかつ精度良く変更することができる。
さらに、本発明によれば、制御ユニットの第2制御部による発振抑制時間の制御及び/又は制御ユニットの第3制御部による励起電力の強度の制御が、第1制御部によるQスイッチパルスレーザ光の出力タイミングの制御と同期して実時間で行われるようにすれば、Qスイッチパルスレーザ光と他の形態のレーザ光とを含むレーザ光のレーザ波形パターンを時間の経過とともに柔軟に変化させることができる。
さらに、本発明によれば、レーザ発振器に高調波発生機構を設け、レーザ光に含まれる基本波光を高調波光に変換するようにすることにより、高いエネルギー密度を有するQスイッチパルスレーザ光の部分ほど高調波光を含み、その後の他の形態のレーザ光の部分は高調波光をそれほど含まないようにすることができるので、基本波光及び高調波光のそれぞれに対して物性が異なるような被加工物をレーザ加工する際に当該レーザ加工を効率良く行うことができる。
発明を実施するための形態
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
まず、図1により、本発明の一実施形態に係るQスイッチレーザ装置の全体構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るQスイッチレーザ装置10は、レーザ発振器11、Qスイッチドライバ17及び総合制御ユニット20を備えている。
このうち、レーザ発振器11は、Qスイッチパルスレーザ光を含むレーザ光を出力するものであり、一対の共振器ミラー12a,12bと、共振器ミラー12a,12bの間に配置された固体レーザ媒質13及びQスイッチ素子14と、固体レーザ媒質13に励起用の光を照射する励起源15とを有している。ここで、励起源15は、励起源駆動装置26により駆動されるようになっている。また、レーザ発振器11は、当該レーザ発振器11から出力されるレーザ光に含まれる基本波光を変換して高調波光を発生させるとともに基本波光と高調波光とを同時に同軸で出力する高調波発生機構16を有している。なお、本実施形態では、固体レーザ媒質13としてNd:YAGレーザロッド(光学遷移寿命が約200μ秒)が用いられ、Qスイッチ素子14として音響光学効果型Qスイッチ素子(A/O−Qスイッチ)が用いられる場合を例に挙げて説明する。また、本実施形態では、レーザ発振器11の励起方式が連続励起方式であり、Qスイッチパルスレーザ光の繰り返し周波数が1kHz(すなわちQスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間が1m秒)である場合を例に挙げて説明する。
Qスイッチドライバ17は、レーザ発振器11のQスイッチ素子14を駆動するものであり、高周波電力発生部18及び高周波電力出力ゲート部19を有している。ここで、高周波電力発生部18は、所定の強度(例えば0〜50W)の高周波電力(RF)を発生するものである。また、高周波電力出力ゲート部19は、高周波電力発生部18により発生された高周波電力をレーザ発振器11のQスイッチ素子14に印加するか否かを選択的に決定するものである。
総合制御ユニット20は、Qスイッチドライバ17及び励起源駆動装置26を制御するものであり、制御中枢部21、高周波電力強度制御信号発生部22、レーザパルス出力信号発生部23、高周波電力停止信号発生部24及び励起電力制御信号発生部25を有している。
以下、制御中枢部21、高周波電力強度制御信号発生部22、レーザパルス出力信号発生部23、高周波電力停止信号発生部24及び励起電力制御信号発生部25の詳細について説明する。
制御中枢部21は、総合制御ユニット20以外の外部から与えられたレーザ要求信号30に基づいて、高周波電力強度制御信号発生部22、レーザパルス出力信号発生部23、高周波電力停止信号発生部24及び励起電力制御信号発生部25を制御するものである。なお、レーザ要求信号30は、レーザ光を出力させるタイミングの基準となる信号であり、例えばパルス信号の形態で与えられる。
高周波電力強度制御信号発生部22は、Qスイッチドライバ17の高周波電力発生部18で発生される高周波電力の強度を決定する信号(高周波電力強度制御信号)を発生するものである。なお、高周波電力強度制御信号は、高周波電力を所定の範囲(例えば0〜50W)で変化させるよう、Qスイッチドライバ17の高周波電力発生部18に、高周波電力に対応する所定の範囲(例えば0〜5V)のレベル信号の形態で与えられる。ここで、制御中枢部21及び高周波電力強度制御信号発生部22により、レーザ発振器11のレーザ発振を所望の発振抑制強度で抑制させるようQスイッチドライバ17を制御する第4制御部が構成されている。
レーザパルス出力信号発生部23は、所望の出力タイミングにてQスイッチパルスレーザ光を出力させる信号(レーザパルス出力信号)を発生するものである。なお、レーザパルス出力信号は、Qスイッチドライバ17の高周波電力出力ゲート部19に例えばパルス信号の形態で与えられ、その結果、レーザ発振器11のQスイッチ素子14に印加されている高周波電力の印加が一時的に停止するようになっている。ここで、制御中枢部21及びレーザパルス出力信号発生部23により、所望の出力タイミングにてQスイッチパルスレーザ光を出力させるようQスイッチドライバ17を制御する第1制御部が構成されている。
高周波電力停止信号発生部24は、レーザパルス出力信号発生部23により発生されるレーザパルス出力信号とは独立して、Qスイッチドライバ17からレーザ発振器11のQスイッチ素子14に印加される高周波電力の印加/停止を切り替える信号(高周波電力停止信号)を発生するものである。なお、高周波電力停止信号は、Qスイッチドライバ17の高周波電力出力ゲート部19に例えばレベル信号の形態で与えられ、その結果、レーザ発振器11のQスイッチ素子14に所定の発振抑制時間に亘って高周波電力が印加される一方で、所定のウィンドウ時間に亘ってその印加が停止されるようになっている。なお、高周波電力停止信号発生部24により発生された高周波電力停止信号により設定される発振抑制時間は、レーザ発振器11から出力されるQスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間の範囲内で、総合制御ユニット20以外の外部から与えられた外部信号により変更されるようになっている。ここで、制御中枢部21及び高周波電力停止信号発生部24により、レーザ発振器11から出力されるQスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間の範囲内で当該出力インターバル時間と独立して発振抑制時間を設定するようQスイッチドライバ17を制御する第2制御部が構成されている。
励起電力制御信号発生部25は、レーザ発振器11の励起源15に投入される励起電力の強度を制御する信号(励起電力制御信号)を発生するものである。なお、励起電力制御信号は、励起源駆動装置26に例えばレベル信号の形態で与えられる。ここで、制御中枢部21及び励起電力制御信号発生部25により、レーザ発振器11の励起源15に投入される励起電力の強度を制御する第3制御部が構成されている。
なお、上述した総合制御ユニット20において、レーザパルス出力信号発生部23、高周波電力停止信号発生部24及び励起電力制御信号発生部25は、制御中枢部21による制御の下で、互いに連携しながら動作するように構成されており、高周波電力停止信号発生部24により制御される発振抑制時間及び励起電力制御信号発生部25により制御される励起電力の強度が互いに関連付けられて制御されるようになっている。また、高周波電力停止信号発生部24による発振抑制時間の制御及び励起電力制御信号発生部25による励起電力の強度の制御は、レーザパルス出力信号発生部23によるQスイッチパルスレーザ光の出力タイミングの制御と同期して実時間で行われるようになっている。
また、上述した総合制御ユニット20は、Qスイッチドライバ17及び励起源駆動装置26を制御するためだけでなく、レーザ加工機等の外部機器を制御したり集中的に監視したりするためにも用いることができる。ここで、後者の場合には、総合制御ユニット20の制御中枢部21は、外部機器との間で信号の授受を行ったり、外部機器の状態(例えば異常の有無等)の検知を行ったりするように構成される。また、後者の場合には、総合制御ユニット20の制御中枢部21は、総合制御ユニット20以外の外部から与えられた外部信号の他、総合制御ユニット20自らが出力する信号(総合制御ユニット20の内部で得られた内部信号)に基づいて、高周波電力強度制御信号発生部22、レーザパルス出力信号発生部23、高周波電力停止信号発生部24及び励起電力制御信号発生部25を制御することができる。なおこの場合、高周波電力停止信号発生部24により発生された高周波電力停止信号により設定される発振抑制時間は、レーザ発振器11から出力されるQスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間の範囲内で、総合制御ユニット20の内部で得られた内部信号により変更されるようにするとよい。
次に、このような構成からなる本実施形態の作用について説明する。
図1に示すQスイッチレーザ装置10のレーザ発振器11において、励起源15が励起源駆動装置26により駆動されると、励起源15から励起用の光が固体レーザ媒質13に照射される。これにより、固体レーザ媒質13が励起状態となり、共振器ミラー12a,12bの間で光が繰り返し反射されることによりレーザ発振が可能な状態となる。
このとき、共振器ミラー12a,12bの間に配置されたQスイッチ素子14は、Qスイッチドライバ17により印加される高周波電力の印加状態に応じてその内部状態が変化するように構成されており、これにより、レーザ発振器11のレーザ発振の状態が切り替えられるようになっている。すなわち、Qスイッチ素子14は、光学スイッチの一種であり、Qスイッチ素子14に高周波電力が印加されると、その内部で散乱が生じる。このため、このような状態のQスイッチ素子14が共振器ミラー12a,12bの間に配置されていると、光学的な損失が生じることとなり、固体レーザ媒質13が励起状態であっても、レーザ発振を抑制することができる。これに対し、Qスイッチ素子14に高周波電力が印加されていなければ、Qスイッチ素子14の内部では散乱が生じないので、レーザ発振の抑制状態が解かれる。
このため、Qスイッチドライバ17による制御の下で、Qスイッチ素子14に印加される高周波電力の印加/停止が切り替えられると、次のような過程を経てQスイッチパルスレーザ光が出力される。すなわち、Qスイッチ素子14により所定の時間(発振抑制時間)に亘って高周波電力が印加されると、当該発振抑制時間に亘って上述した原理に従ってレーザ発振器11のQ値が減少することとなり、レーザ発振器11のレーザ発振が抑制されてレーザ発振器11内に励起エネルギーが蓄積される。この状態で、Qスイッチ素子14により所望の出力タイミングにて高周波電力の印加が停止されると、上述した原理に従ってレーザ発振器11のQ値が急激に増加することとなり、レーザ発振器11内に蓄積された励起エネルギーが解放されて、高ピーク出力及び狭パルス幅を持つQスイッチパルスレーザ光が出力される。すなわち、Qスイッチ素子14により引き起こされた光学的な損失により、レーザ発振器11の固体レーザ媒質13を所定の発振抑制時間に亘って十分に励起して励起準位に十分なエネルギーを蓄積した後、所望のタイミングにてQスイッチ素子14内の光学的な損失を急速に取り除いて一気に光学遷移を引き起こすことにより、高ピーク出力及び狭パルス幅を持つQスイッチパルスレーザ光が出力される。このとき、Nd:YAGレーザロッドからなる固体レーザ媒質13の光学遷移寿命(励起準位寿命)は約200μ秒であるので、発振抑制時間が200μ秒よりも十分に長ければ、励起準位に十分なエネルギーが蓄積されることとなり、その結果、高ピーク出力及び狭パルス幅を持つQスイッチパルスレーザ光が出力される。なお、レーザ発振器11が連続励起方式の場合には、高周波電力が印加されている時間のみ励起エネルギーが蓄積され、その上限は光学遷移寿命であるので、光学遷移寿命よりもQスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間が長いと、その長い分だけ励起電力が自然放出されて無駄となる。また、発振抑制時間が200μ秒よりも短い時間、例えば30μ秒程度であると、その短い時間のみしか励起エネルギーが蓄積されないので、発振抑制時間が200μ秒である場合に比べて、低ピーク出力及び広パルス幅を持つQスイッチパルスレーザ光が出力されることとなる。なお、本実施形態では、主たるQスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間のうち、主たるQスイッチパルスレーザ光を出力させるためにレーザ発振が抑制されている時間を「発振抑制時間」、当該発振抑制時間が経過した後でかつ次の主たるQスイッチパルスレーザ光の出力タイミングが到来するまでの時間を「ウィンドウ時間」という。
ここで、このような構成からなるレーザ発振器11は、総合制御ユニット20による制御の下で、Qスイッチドライバ17及び励起源駆動装置26により駆動される。
より具体的には、総合制御ユニット20に外部からレーザ要求信号30が与えられると、制御中枢部21による制御の下で、次のような動作が行われる。
すなわち、制御中枢部21による制御の下で、高周波電力強度制御信号発生部22により、Qスイッチドライバ17の高周波電力発生部18で発生される高周波電力の強度を決定する高周波電力強度制御信号が発生される。このようにして発生された高周波電力強度制御信号は、Qスイッチドライバ17の高周波電力発生部18に与えられ、その結果、高周波電力発生部18により発生される高周波電力の強度が所定の範囲(例えば0〜50W)で変化する。
また、制御中枢部21による制御の下で、レーザパルス出力信号発生部23により、所望の出力タイミングにてQスイッチパルスレーザ光を出力させるレーザパルス出力信号が発生され、さらに、高周波電力停止信号発生部24により、レーザパルス出力信号発生部23により発生されるレーザパルス出力信号とは独立して、Qスイッチドライバ17からレーザ発振器11のQスイッチ素子14に印加される高周波電力の印加/停止を切り替える高周波電力停止信号が発生される。このようにして発生されたレーザパルス出力信号及び高周波電力停止信号は、Qスイッチドライバ17の高周波電力出力ゲート部19に与えられ、その結果、レーザ発振器11のQスイッチ素子14に印加されている高周波電力の印加が所望の出力タイミングにて一時的に停止される。また、レーザ発振器11のQスイッチ素子14に所定の発振抑制時間に亘って高周波電力が印加される一方で、所定のウィンドウ時間に亘ってその印加が停止される。ここで、高周波電力停止信号発生部24により発生された高周波電力停止信号により設定される発振抑制時間は、レーザ発振器11から出力されるQスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間の範囲内で、総合制御ユニット20以外の外部から与えられた外部信号又は総合制御ユニット20の内部で得られた内部信号により変更される。
さらに、制御中枢部21による制御の下で、励起電力制御信号発生部25により、レーザ発振器11の励起源15に投入される励起電力の強度を制御する励起電力制御信号が発生され、励起源駆動装置26に与えられる。
以上により、Qスイッチドライバ17においては、高周波電力発生部18により、総合制御ユニット20の高周波電力強度制御信号発生部22から与えられた高周波電力強度制御信号に基づいて高周波電力の強度が決定され、当該強度の高周波電力が発生される。また、高周波電力出力ゲート部19により、総合制御ユニット20のレーザパルス出力信号発生部23から与えられたレーザパルス出力信号及び高周波電力停止信号発生部24から与えられた高周波電力停止信号に基づいて、高周波電力発生部18により発生された高周波電力がレーザ発振器11のQスイッチ素子14に選択的に印加される。これにより、Qスイッチ素子14により所定の発振抑制時間に亘ってレーザ発振器のQ値を減少させることによりレーザ発振器11のレーザ発振を抑制させてレーザ発振器11内に励起エネルギーを蓄積させる一方で、Qスイッチ素子14により所望の出力タイミングにてレーザ発振器11のQ値を増加させることによりレーザ発振器11内に蓄積された励起エネルギーを解放してQスイッチパルスレーザ光を出力させることが可能となる。なおこのとき、励起源駆動装置26によりレーザ発振器11の励起源15に投入される励起電力の強度は、総合制御ユニット20の励起電力制御信号発生部25から与えられた励起電力制御信号に基づいて、総合制御ユニット20の高周波電力停止信号発生部24により制御される発振抑制時間に関連付けられて制御される。
ここで、図2(a)(b)により、図1に示すQスイッチレーザ装置10におけるレーザ光の発振態様について説明する。
図2(a)に示すように、総合制御ユニット20の高周波電力停止信号発生部24により高周波電力停止信号の発生タイミングが制御され、1m秒の出力インターバル時間Tのうち、所定の発振抑制時間D(ここでは500μ秒)に亘って所定の強度の高周波電力41が印加され、所定のウィンドウ時間W(ここでは500μ秒)に亘って高周波電力の印加が停止されたとする。この場合には、図2(b)に示すように、発振抑制時間Dにて印加された高周波電力41に対応して、高周波電力41の印加が停止してから約4μ秒後にQスイッチパルスレーザ光51が出力され、さらにそれに続いて、数十μ秒程度の立ち上がり時間の後、ウィンドウ時間Wにてレーザ発振器11の通常のレーザ発振により発生された連続発振(CW)レーザ光52が出力される。このCWレーザ光52の出力は、高周波電力41が再び印加される約500μ秒後まで続く。なお、CWレーザ光52の出力が500μ秒も必要でない場合には、励起源駆動装置26によりレーザ発振器11の励起源15に投入される励起電力の印加を停止して、励起を行わないようにすることも可能である。ここで、発振抑制時間Dにてレーザ発振が抑制されて励起エネルギーが蓄積されるが、発振抑制時間Dが500μ秒あるので、励起準位は飽和状態に達することとなり、通常のQスイッチパルスレーザ光と同様の高ピーク出力及び狭パルス幅を持つQスイッチパルスレーザ光51が出力される。すなわち、発振抑制時間D及びウィンドウ時間Wがそれぞれ500μ秒に設定された場合には、レーザ光の発振態様は、通常のQスイッチパルスレーザ光51の後に500μ秒弱のCWレーザ光52が付随した形となる。なお、本実施形態では、通常のQスイッチパルスレーザ光51の後に続くCWレーザ光52に関し、連続励起方式のレーザ発振器11の通常のレーザ発振に起因するものであるという意味で、「CW(連続発振)」レーザ光として表記しているが、持続時間が約500μ秒弱と短いことから、実際には、ピーク出力の低いパルス状のレーザ光としても捉えることができるものである。
なお、発振抑制時間Dが200μ秒程度(ウィンドウ時間Wが800μ秒程度)までであれば、発振抑制時間Dにて十分な励起エネルギーが蓄積されて、励起準位はほぼ飽和状態に達するので、通常のQスイッチパルスレーザ光と同様の高ピーク出力及び狭パルス幅を持つQスイッチパルスレーザ光が出力される。例えば、図3(a)(b)に示すように、発振抑制時間D及びウィンドウ時間Wがそれぞれ200μ秒及び800μ秒に設定された場合には、レーザ光の発振態様は、通常のQスイッチパルスレーザ光51の後に800μ秒弱のCWレーザ光52が付随した形となる。
これに対し、発振抑制時間Dが200μ秒程度以下(ウィンドウ時間Wが800μ秒程度以上)になると、発振抑制時間Dにて十分な励起エネルギーが蓄積されず、励起準位が飽和しなくなるので、通常のQスイッチパルスレーザ光に比べて低ピーク出力及び広パルス幅を持つQスイッチパルスレーザ光51′が出力される。例えば、図4(a)(b)に示すように、発振抑制時間D及びウィンドウ時間Wがそれぞれ100μ秒及び900μ秒に設定された場合には、レーザ光の発振態様は、通常のQスイッチパルスレーザ光に比べて低ピーク出力及び広パルス幅を持つQスイッチパルスレーザ光51′の後に900μ秒弱のCWレーザ光52が付随した形となる。
ここで、発振抑制時間Dが200μ秒程度以下(ウィンドウ時間Wが800μ秒程度以上)になった場合には、発振抑制時間Dの大きさに応じてQスイッチパルスレーザ光のピーク出力の低下及びパルス幅の増大が引き起こされるので、発振抑制時間Dを制御することにより、Qスイッチパルスレーザ光51′のピーク出力及びパルス幅を制御することができる。また、発振抑制時間Dを制御するとともに、励起電力の強度を制御するようにすれば、従来不可能であった任意のレーザ波形パターンを持つレーザ光を得ることが可能となる。
なお、本実施形態では、レーザ発振器11に高調波発生機構16が設けられているので、レーザ光に含まれる基本波光が高調波光に変換される。この際、基本波光を高調波光に変換する変換効率はエネルギー密度が高いほどよいので、高いエネルギー密度を有するQスイッチパルスレーザ光51,51′の部分ほど高調波光が発生し、その後のCWレーザ光52の部分では高調波光がそれほど発生しない。すなわち、Qスイッチパルスレーザ光51,51′の部分は、変換された高調波パルスと、変換されずに残った僅かな基本波パルスとを含み、CWレーザ光52の部分は、変換された僅かな高調波パルスと、変換されずに残った基本波パルスとを含むこととなる。
ここで、比較のために、図5(a)(b)により、一般的なQスイッチレーザ装置におけるレーザ光の発振態様について説明する。
図5(a)に示すように、一般的なQスイッチレーザ装置においては、Qスイッチ素子のウィンドウ時間Wは、ウィンドウ時間Wの開始時点からQスイッチパルスレーザ光が実際に出力されるまでの時間(例えば約4μ秒)及びQスイッチパルスレーザ光のパルス幅(例えば約数十n秒)に対応する時間を考慮した短い時間(例えば10μ秒)であればよいので、通常、Qスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間Tのうち、ウィンドウ時間W(ここでは10μ秒)を除いた残りの時間が全て発振抑制時間D(ここでは990μ秒)として設定されている。この場合には、発振抑制時間Dにて十分な励起エネルギーが蓄積されて、励起準位は飽和状態に達するので、図5(b)に示すように、レーザ光の発振態様は、高ピーク出力及び狭パルス幅を持つQスイッチパルスレーザ光51のみが出力される形となる。なおこの場合、極めて短いウィンドウ時間W以外の時間が全て発振抑制時間Dとなり、レーザ発振が抑制されているので、図2(b)、図3(b)及び図4(b)に示す場合とは異なり、CWレーザ光は出力されない。
このように本実施形態によれば、Qスイッチドライバ17を制御する総合制御ユニット20において、所望の出力タイミングにてQスイッチパルスレーザ光51,51′を出力させるレーザパルス出力信号を発生するレーザパルス出力信号発生部23に加えて、Qスイッチドライバ17からレーザ発振器11のQスイッチ素子14に印加される高周波電力41の印加/停止を切り替える高周波電力停止信号を発生する高周波電力停止信号発生部24を設け、Qスイッチパルスレーザ光51,51′の出力インターバル時間Tの範囲内で当該出力インターバル時間Tと独立してQスイッチ素子14による発振抑制時間Dを任意に設定することができるようにしているので、Qスイッチパルスレーザ光51,51′のピーク出力及びパルス幅を繰り返し周波数から独立した形で任意に変更することができる。このため、最終的に出力されるレーザ光であるQスイッチパルスレーザ光51,51′の特性を用途に応じて任意に変更することができる。具体的には、Qスイッチパルスレーザ光51,51′の出力インターバル時間Tの範囲内でQスイッチ素子14による発振抑制時間Dを任意に設定することができるので、Qスイッチ素子14による発振抑制時間Dが光学遷移寿命以下であるような範囲内で発振抑制時間Dを制御するようにすれば、最終的に出力されるレーザ光であるQスイッチパルスレーザ光51,51′のピーク出力及びパルス幅を簡易にかつ精度良く変更することができる。
また、本実施形態によれば、Qスイッチ素子14による発振抑制時間Dの設定に伴ってウィンドウ時間Wを任意に設定することができるので、発振抑制時間Dにて印加された高周波電力41に対応してQスイッチパルスレーザ光51,51′が出力されるのに加えて、ウィンドウ時間Wにてレーザ発振器11の通常のレーザ発振により発生されたCWレーザ光52が出力されることとなる。このため、最終的に出力されるレーザ光において、Qスイッチパルスレーザ光51,51′に加えて他の形態のレーザ光であるCWレーザ光52を付加することが可能となり、Qスイッチパルスレーザ光51,51′とCWレーザ光52とを組み合わせることで各種のレーザ加工を良好に行うことができる。
さらに、本実施形態によれば、総合制御ユニット20において、高周波電力停止信号発生部24により制御される発振抑制時間D及び励起電力制御信号発生部25により制御される励起電力の強度が互いに関連付けられて制御されているので、Qスイッチパルスレーザ光51,51′とCWレーザ光52とを含むレーザ光のレーザ波形パターンを簡易にかつ精度良く変更することができる。
さらに、本実施形態によれば、総合制御ユニット20において、高周波電力停止信号発生部24による発振抑制時間Dの制御及び励起電力制御信号発生部25による励起電力の強度の制御が、レーザパルス出力信号発生部23によるQスイッチパルスレーザ光51,51′の出力タイミングの制御と同期して実時間で行われるので、Qスイッチパルスレーザ光51,51′とCWレーザ光52とを含むレーザ光のレーザ波形パターンを時間の経過とともに柔軟に変化させることができる。
さらに、本実施形態によれば、レーザ発振器11に高調波発生機構16を設け、レーザ光に含まれる基本波光を高調波光に変換するようにしているので、高いエネルギー密度を有するQスイッチパルスレーザ光51,51′の部分ほど高調波光を含み、その後のCWレーザ光52の部分は高調波光をそれほど含まないようにすることができる。このため、例えば、Qスイッチレーザ装置10によりレーザ加工される被加工物の物性が高調波光の波長では高い吸収率を持つが、基本波光の波長では吸収率が低い場合であれば、高調波光を多く含むQスイッチパルスレーザ光51,51′でレーザ加工のきっかけを得て、その後のCWレーザ光52によるレーザ加工を良好に進めることができる。具体的には例えば、被加工物として、表面が酸化皮膜に覆われ、この酸化皮膜のために効率良くレーザ加工が行えないものが用いられる場合には、最初に、高ピーク出力及び狭パルス幅を持つQスイッチパルスレーザ光51,51′により被加工物表面の酸化皮膜を除去した後に、CWレーザ光52を続けて照射するようにすれば、レーザ加工を全体として効率良く行うことができる。また、被加工物として、固体状態ではレーザ光の反射率が高くレーザ加工が困難であるが、溶融状態では反射率が激減してレーザ光を十分に吸収するような状態となる材料(例えば銅やアルミニウム等)からなるものが用いられる場合には、最初に、高ピーク出力及び狭パルス幅を持つQスイッチパルスレーザ光51,51′により被加工物表面を僅かに溶融させて、レーザ光の吸収率を上げた後に、CWレーザ光52を続けて照射するようにすれば、レーザ加工を全体として効率良く行うことができる。さらに、被加工物として、基本波光に対しては反射率が高いが、高調波光に対しては反射率が低いようなものが用いられる場合には、最初に、高調波光を多く含むQスイッチパルスレーザ光51,51′により被加工物表面を溶融させた後に、基本波を多く含むCWレーザ光52を続けて照射するようにすれば、レーザ加工を全体として効率良く行うことができる。
なお、上述した実施形態においては、レーザ発振器11から出力されるQスイッチパルスレーザ光51,51′の1回の出力インターバル時間Tにおいて、高周波電力41が発振抑制時間Dにて1回のみ印加される場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、図6(a)(b)に示すように、発振抑制時間Dにて高周波電力41が1回印加されるのに加えて、ウィンドウ時間Wにて高周波電力42が1回以上印加されるようにしてもよい。このような態様は、総合制御ユニット20の高周波電力停止信号発生部24により発生される高周波電力停止信号の発生タイミング及び発生回数を制御することにより実現することが可能である。これにより、発振抑制時間Dにて印加された高周波電力41に対応してQスイッチパルスレーザ光51(及びそれに付随するCWレーザ光52)が出力されるのに加えて、ウィンドウ時間Wにて印加されたそれぞれの高周波電力42に対応して所望のピーク出力及びパルス幅のQスイッチパルスレーザ光53(及びそれに付随するCWレーザ光54)が出力される。なお、Qスイッチパルスレーザ光53のピーク出力及びパルス幅は、Qスイッチパルスレーザ光51,51′の場合と同様に、ウィンドウ時間Wにて印加される高周波電力42の印加時間に依存することとなり、1回の印加時間が200μ秒程度以下では、その印加時間に応じた低ピーク出力及び広パルス幅のパルスレーザ光が出力される。これに対し、1回の印加時間が200μ秒程度以上となると、十分な高ピーク出力及び狭パルス幅のパルスレーザ光が出力されることとなり、見かけ上、Qスイッチパルスレーザ光の繰り返し周波数を上昇させた場合と同様になる。
また、上述した実施形態においては、レーザ発振器11から出力されるQスイッチパルスレーザ光51,51′の1回の出力インターバル時間Tにおいて、高周波電力41が発振抑制時間Dのみにて印加される場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、図7(a)(b)に示すように、ウィンドウ時間Wにて比較的低強度の高周波電力43が印加されるようにしてもよい。このような態様は、総合制御ユニット20の高周波電力強度制御信号発生部22で発生される高周波電力強度制御信号の強度、及び高周波電力停止信号発生部24で発生される高周波電力停止信号の発生タイミング及び発生回数を制御することにより実現することが可能である。これにより、発振抑制時間Dにて印加された高周波電力41に対応してQスイッチパルスレーザ光51(及びそれに付随するCWレーザ光52)が出力されるのに加えて、ウィンドウ時間Wにて印加される比較的低強度の高周波電力43に対応して、CWレーザ光52として、高周波電力が印加されていない部分に対応するCWレーザ光52aと、高周波電力43が印加されている部分に対応するCWレーザ光52b(CWレーザ光52aよりも強度が小さい)とが出力される。なお、ウィンドウ時間Wにて印加される高周波電力43が発振抑制時間Dの経過後において比較的直ぐに印加されるようにすれば、Qスイッチレーザ装置で用いられることがあるファーストパルス除去機能と同様に、Qスイッチパルスレーザ光51のピーク出力及びパルス幅を制御することも可能である。ここで、ウィンドウ時間Wにて印加される高周波電力43の強度は適宜任意の大きさに設定することが可能である。これにより、Qスイッチパルスレーザ光51のピーク出力及びパルス幅や、CWレーザ光52bの強度等を精度良く制御することができる。
さらに、上述した実施形態においては、レーザ発振器11の励起方式が連続励起方式である場合を例に挙げて説明したが、レーザ発振器11の励起方式はこれに限られるものではなく、パルス励起方式や変調励起方式といった任意の励起方式を用いることができる。
まず、図8(a)(b)(c)により、レーザ発振器11の励起方式がパルス励起方式である場合におけるレーザ光の発振態様について説明する。この場合には、図8(a)に示すように、レーザ発振器11にパルス状の励起電力61が投入される。この態様で、図8(b)に示すように、パルス状の励起電力61の投入タイミングに合わせて高周波電力41が印加される。具体的には、パルス状の励起電力61の一部をカバーする所定の発振抑制時間Dに亘って所定の強度の高周波電力41が印加され、所定のウィンドウ時間Wに亘って高周波電力の印加が停止される。これにより、図8(c)に示すように、発振抑制時間Dにて印加された高周波電力41に対応して、高周波電力41の印加が停止してから約4μ秒後にQスイッチパルスレーザ光51が出力され、さらにそれに続いて、ウィンドウ時間Wにてレーザ発振器11の通常のレーザ発振により発生されたパルス状の励起電力61に対応するノーマルパルスレーザ光55が出力される。なお、発振抑制時間Dは、Qスイッチパルスレーザ光51の出力インターバル時間Tの範囲内である必要があり、好ましくは、その上限がパルス状の励起電力61のパルス幅よりも小さいことが好ましい。ここでは、発振抑制時間Dにてレーザ発振が抑制されて励起エネルギーが蓄積され、その蓄積の程度に応じてQスイッチパルスレーザ光51のピーク出力及びパルス幅が決められるので、発振抑制時間Dを制御することにより、Qスイッチパルスレーザ光51のピーク出力及びパルス幅を制御することができる。また、発振抑制時間Dを制御するとともに、パルス状の励起電力61の強度と投入タイミングとを制御するようにすれば、Qスイッチパルスレーザ光51及びノーマルパルスレーザ光55を任意のパターンで出力させることが可能となり、従来不可能であった任意のレーザ波形パターンを持つレーザ光を得ることが可能となる。
なお、図8(a)(b)(c)においては、パルス状の励起電力61が矩形波である場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、任意の波形であってもよい。また、Qスイッチパルスレーザ光51の1回の出力インターバル時間Tにつき、パルス状の励起電力61が1回のみ投入される場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、Qスイッチパルスレーザ光の1回の出力インターバル時間Tにつき、パルス状の励起電力61が複数回投入されてもよい。
次に、図9(a)(b)(c)により、レーザ発振器11の励起方式が変調励起方式である場合におけるレーザ光の発振態様について説明する。この場合には、図9(a)に示すように、レーザ発振器11に、変調励起された励起電力62a,62bが投入される。この態様で、図9(b)に示すように、励起電力62a,62bの投入タイミングに合わせて高周波電力41が印加される。具体的には、一方の励起電力62aの一部をカバーする所定の発振抑制時間Dに亘って所定の強度の高周波電力41が印加され、所定のウィンドウ時間Wに亘って高周波電力の印加が停止される。これにより、図9(c)に示すように、発振抑制時間Dにて印加された高周波電力41に対応して、高周波電力41の印加が停止してから約4μ秒後にQスイッチパルスレーザ光51が出力され、さらにそれに続いて、ウィンドウ時間Wにてレーザ発振器11の通常のレーザ発振により発生された励起電力62aに対応するノーマルパルスレーザ光55が出力され、さらにそれに続いて、励起電力62bに対応するノーマルパルスレーザ光56が出力される。なお、発振抑制時間Dは、Qスイッチパルスレーザ光51の出力インターバル時間Tの範囲内である必要がある。ここでは、発振抑制時間Dにてレーザ発振が抑制されて励起エネルギーが蓄積され、その蓄積の程度に応じてQスイッチパルスレーザ光51のピーク出力及びパルス幅が決められるので、発振抑制時間Dを制御することにより、Qスイッチパルスレーザ光51のピーク出力及びパルス幅を制御することができる。また、発振抑制時間Dを制御するとともに、励起電力62a,62bの強度と投入タイミングとを制御するようにすれば、Qスイッチパルスレーザ光51及びノーマルパルスレーザ光55,56を任意のパターンで出力させることが可能となり、従来不可能であった任意のレーザ波形パターンを持つレーザ光を得ることが可能となる。
なお、図9(a)(b)(c)においては、励起電力62a,62bが矩形波である場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、任意の波形であってもよい。また、Qスイッチパルスレーザ光51の1回の出力インターバル時間Tにつき、励起電力62a,62bが1回のみ投入される場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、Qスイッチパルスレーザ光の1回の出力インターバル時間Tにつき、励起電力62a,62bが複数回投入されてもよい。
以上においては、レーザ発振器11の励起方式が連続励起方式、パルス励起方式及び変調励起方式のいずれかの方式である場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、連続励起方式、パルス励起方式及び変調励起方式のうちの少なくとも2つの方式を組み合わせた方式を用いてもよい。具体的には例えば、図10(a)に示すように、レーザ発振器11に、パルス状の励起電力61及びCW励起電力63が重畳されたものが投入されるようにすることができる。この態様で、図10(b)に示すように、パルス状の励起電力61の投入タイミングに合わせて高周波電力41が印加される。具体的には、パルス状の励起電力61以外の部分に位置するCW励起電力63の一部をカバーする所定の発振抑制時間Dに亘って所定の強度の高周波電力41が印加され、所定のウィンドウ時間Wに亘って高周波電力の印加が停止される。これにより、図10(c)に示すように、発振抑制時間Dにて印加された高周波電力41に対応して、高周波電力41の印加が停止してから約4μ秒後にQスイッチパルスレーザ光51が出力され、さらにそれに続いて、ウィンドウ時間Wにてレーザ発振器11の通常のレーザ発振により発生されたパルス状の励起電力61及びCW励起電力63にそれぞれ対応するノーマルパルスレーザ光55及びCWレーザ光52が重畳されて出力される。なお、図10(a)(b)(c)においては、パルス状の励起電力61が矩形波である場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、任意の波形であってもよい。また、Qスイッチパルスレーザ光51の1回の出力インターバル時間Tにつき、パルス状の励起電力61が1回のみ投入される場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、Qスイッチパルスレーザ光51の1回の出力インターバル時間Tにつき、パルス状の励起電力61が複数回投入されてもよい。
さらに、上述した実施形態においては、Qスイッチパルスレーザ光51,51′の出力インターバル時間Tが1m秒で固定されている場合を例に挙げて説明したが、出力インターバル時間Tごとの発振抑制時間Dが所望の値となっていれば、出力インターバル時間Tは任意の値に設定して構わない。
さらに、上述した実施形態においては、レーザ発振器11のQスイッチ素子14として音響光学効果型Qスイッチ素子が用いられる場合を例に挙げて説明したが、Qスイッチ素子14の種類はこれに限られるものではなく、任意の種類のQスイッチ素子を用いることができる。
さらに、上述した実施形態においては、総合制御ユニット20の1つの励起電力制御信号発生部25によりレーザ発振器11の励起源15及び励起源駆動装置26を制御する場合を例に挙げて説明したが、レーザ発振器11の励起源15及び励起源駆動装置26が複数組ある場合には、それぞれの組ごとに励起電力制御信号発生部25を設けるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態においては、総合制御ユニット20のレーザパルス出力信号発生部23及び高周波電力停止信号発生部24により、レーザパルス出力信号及び高周波電力停止信号を別個の信号として発生するようにしているが、レーザパルス出力信号のパルス幅を十分に広くとることが可能であれば、レーザパルス出力信号と高周波電力停止信号とを単一の信号として実現することも可能である。
さらに、上述した実施形態においては、Qスイッチドライバ17が高周波電力出力ゲート部19を有し、この高周波電力出力ゲート部19により、高周波電力発生部18により発生された高周波電力をレーザ発振器11のQスイッチ素子14に印加するか否かを選択的に決定するようにしているが、高周波電力発生部18のみで高周波電力の強度の変更及び高周波電力の印加/停止の切り替えを十分に高速に行えるのであれば、総合制御ユニット20から与えられる高周波電力強度制御信号のみで全ての動作を制御することができる。すなわち、図11に示すように、Qスイッチドライバ17内に高周波電力発生部18′のみを設けるとともに、総合制御ユニット20内に高周波電力強度制御信号発生部22′を設けるようにするとよい。ここで、総合制御ユニット20の高周波電力強度制御信号発生部22′は、レーザパルス出力信号発生部23で発生されたレーザパルス出力信号と高周波電力停止信号発生部24で発生された高周波電力停止信号とに基づいて、高周波電力の強度の決定及び高周波電力の印加/停止の切り替えを行うことが可能な信号(高周波電力強度制御信号)を発生するものである。なお、高周波電力強度制御信号は、高周波電力の強度の変更及び高周波電力の印加/停止の切り替えを行うよう、Qスイッチドライバ17の高周波電力発生部18′に、高周波電力に対応する所定の範囲(例えば0〜5V)の強度を持つパルス信号の形態で与えられる。
本発明の一実施形態に係るQスイッチレーザ装置の全体構成を示す機能ブロック図。 図1に示すQスイッチレーザ装置においてレーザ発振器の励起方式が連続励起方式である場合におけるレーザ光の発振態様の一例を説明するための図。 図2に示すレーザ光の発振態様の一変形例を説明するための図。 図2に示すレーザ光の発振態様の他の変形例を説明するための図。 一般的なQスイッチレーザ装置におけるレーザ光の発振態様を説明するための図。 図2に示すレーザ光の発振態様のさらに他の変形例を説明するための図。 図2に示すレーザ光の発振態様のさらに他の変形例を説明するための図。 図1に示すQスイッチレーザ装置においてレーザ発振器の励起方式がパルス励起方式である場合におけるレーザ光の発振態様の一例を説明するための図。 図1に示すQスイッチレーザ装置においてレーザ発振器の励起方式が変調励起方式である場合におけるレーザ光の発振態様の一例を説明するための図。 図1に示すQスイッチレーザ装置においてレーザ発振器の励起方式が連続励起方式及びパルス励起方式を組み合わせた方式である場合におけるレーザ光の発振態様の一例を説明するための図。 本発明の他の実施形態に係るQスイッチレーザ装置の全体構成を示す機能ブロック図。
符号の説明
10 Qスイッチレーザ装置
11 レーザ発振器
12a,12b 共振器ミラー
13 固体レーザ媒質
14 Qスイッチ素子
15 励起源
16 高調波発生機構
17 Qスイッチドライバ
18,18′ 高周波電力発生部
19 高周波電力出力ゲート部
20 総合制御ユニット
21 制御中枢部
22,22′ 高周波電力強度制御信号発生部
23 レーザパルス出力信号発生部
24 高周波電力停止信号発生部
25 励起電力制御信号発生部
26 励起源駆動装置
30 レーザ要求信号
41,42,43 高周波電力(RF)
51,51′,53 Qスイッチパルスレーザ光
52,52a,52b,54 CWレーザ光
55,56 ノーマルパルスレーザ光
61 パルス状の励起電力
62a,62b 変調励起された励起電力
63 CW励起電力
T 出力インターバル時間
D 発振抑制時間
W ウィンドウ時間

Claims (12)

  1. Qスイッチ素子を有するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器の前記Qスイッチ素子を駆動するQスイッチドライバであって、前記Qスイッチ素子により所定の発振抑制時間に亘って前記レーザ発振器のQ値を減少させることにより前記レーザ発振器のレーザ発振を抑制させて前記レーザ発振器内に励起エネルギーを蓄積させる一方で、前記Qスイッチ素子により所望の出力タイミングにて前記レーザ発振器のQ値を増加させることにより前記レーザ発振器内に蓄積された励起エネルギーを解放してQスイッチパルスレーザ光を出力させるQスイッチドライバと、
    前記Qスイッチドライバを制御する制御ユニットであって、所望の出力タイミングにて前記Qスイッチパルスレーザ光を出力させるよう前記Qスイッチドライバを制御する第1制御部と、前記レーザ発振器の前記Qスイッチ素子により前記レーザ発振器のレーザ発振を抑制させる前記発振抑制時間を、前記レーザ発振器から出力される前記Qスイッチパルスレーザ光の出力インターバル時間の範囲内で当該出力インターバル時間と独立して任意に設定するよう、前記Qスイッチドライバを制御する第2制御部とを有する制御ユニットとを備えたことを特徴とするQスイッチレーザ装置。
  2. 前記制御ユニットの前記第2制御部により設定される前記発振抑制時間が、前記制御ユニット以外の外部から与えられた外部信号により変更されることを特徴とする、請求項1に記載のQスイッチレーザ装置。
  3. 前記制御ユニットの前記第2制御部により設定される前記発振抑制時間が、前記制御ユニットの内部で得られた内部信号により変更されることを特徴とする、請求項1に記載のQスイッチレーザ装置。
  4. 前記制御ユニットは、前記レーザ発振器に投入される励起電力の強度を制御する第3制御部をさらに有することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のQスイッチレーザ装置。
  5. 前記制御ユニットの前記第2制御部により制御される前記発振抑制時間及び前記第3制御部により制御される前記励起電力の強度が互いに関連付けられて制御されることを特徴とする、請求項4に記載のQスイッチレーザ装置。
  6. 前記制御ユニットの前記第2制御部による前記発振抑制時間の制御が、前記第1制御部による前記Qスイッチパルスレーザ光の出力タイミングの制御と同期して実時間で行われることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のQスイッチレーザ装置。
  7. 前記制御ユニットの前記第3制御部による前記励起電力の強度の制御が、前記第1制御部による前記Qスイッチパルスレーザ光の出力タイミングの制御と同期して実時間で行われることを特徴とする、請求項4又は5に記載のQスイッチレーザ装置。
  8. 前記制御ユニットの前記第2制御部による前記発振抑制時間の制御及び前記第3制御部による前記励起電力の強度の制御が、前記第1制御部による前記Qスイッチパルスレーザ光の出力タイミングの制御と同期して実時間で行われることを特徴とする、請求項4又は5に記載のQスイッチレーザ装置。
  9. 前記制御ユニットは、前記レーザ発振器のレーザ発振を所望の発振抑制強度で抑制させるよう前記Qスイッチドライバを制御する第4制御部をさらに有することを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のQスイッチレーザ装置。
  10. 前記レーザ発振器は、連続励起方式、パルス励起方式及び変調励起方式からなる群から選択された少なくとも一つの方式により励起されることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のQスイッチレーザ装置。
  11. 前記レーザ発振器は、当該レーザ発振器から出力されるレーザ光に含まれる基本波光を変換して高調波光を発生させる高調波発生機構を有することを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のQスイッチレーザ装置。
  12. 前記Qスイッチドライバは、前記レーザ発振器の前記Qスイッチ素子に高周波電力を印加することにより前記レーザ発振器のレーザ発振を抑制させることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のQスイッチレーザ装置。
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